JP5221328B2 - 枠体保持脚 - Google Patents

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Description

本発明は、パーテーションや安全柵等の枠体を床面に対して保持する枠体保持脚に関する。
こうしたパーテーションや安全柵等の枠体は、例えば、工作機械と作業通路を区画したり、何らかの飛散物を遮蔽する衝立等として用いられる都合上、枠体を床面に対して保持する際の安定性が求められる。このため、枠体をその有する支柱の下端にて保持し、その保持に用いた部材をアンカーボルトで床面に固定することが通常行われている(例えば、特許文献1)。
特開2000−2020号公報
工作機械や作業通路の設置区域は不変ではなく、種々の都合で変更されるので、枠体にはレイアウト変更への対処も求められている。枠体のレイアウト変更には、脚を保持する部材の分解や再組み付けが伴うほか、レイアウト変更後の設置箇所による制約を受ける。こうした制約の一例を述べれば、横並びに配置した枠体の一方の側を、レイアウト変更の都合上、枠体の近傍においてまで他の部材を配設するスペースとして利用せざるを得ないことなどがある。上記の特許文献で提案された固定構造は、支柱の全周をフランジにて取り囲み、支柱の安定保持のためにはフランジをある程度大きくする必要があるので、フランジが大きくなる分、支柱周囲での部材配設スペースが制約される。また、分割された部材を両側でボルト等で固定する構造であるため煩雑となり、レイアウト変更への対処が十分とは言えなかった。
本発明は、上記した課題を踏まえ、パーテーションや安全柵等の枠体のレイアウト変更に対する枠体保持の自由度を高めることをその目的とする。
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明では、以下の構成を採用した。
[適用:枠体保持脚]
支柱を有する枠体を床面に対して保持する枠体保持脚であって、
前記支柱を包囲して支柱ホールドが可能な形状の筒状体を筒軸線に沿って縦割り分割した第1縦分割筒体と第2縦分割筒体と、
該第1縦分割筒体の一端側から前記筒軸線に交差するよう延在して前記第1縦分割筒体を保持すると共に、アンカーボルトの挿入用の挿入孔を備えて前記床面に接する第1プレートと、
前記第1縦分割筒体が前記縦分割開口縁の一方の側に有する開口縁部と、
前記第2縦分割筒体が前記開口縁部に対応する側の前記縦分割開口縁に有し、前記第1縦分割筒体の前記開口縁部と係合する開口縁係合部と、
該開口縁係合部が前記開口縁部に係合した状態で前記第1縦分割筒体と前記第2縦分割筒体の両縦分割筒体が前記縦分割開口縁の両開口縁で接合すると、該接合状態を保持するよう前記両縦分割筒体を固定する固定具とを備える
ことを要旨とする。
上記構成の枠体保持脚では、支柱を包囲して支柱ホールドが可能な形状の筒状体を筒軸線に沿って縦割り分割した第1縦分割筒体と第2縦分割筒体に加え、第1プレートを備える。第1プレートは、第1縦分割筒体の一端側から筒軸線に交差するよう延在して第1縦分割筒体を保持することから、枠体を床面に対して保持するに当たっては、第1縦分割筒体と一体の第1プレートと第2縦分割筒体とを取り扱うことになる。そして、枠体保持に際しては、第1プレートの第1縦分割筒体を、支柱の側方から当該支柱にセットし、支柱下端を第1縦分割筒体の内壁にて取り囲む。第2縦分割筒体は、後述するように支柱周囲の残りをその内壁にて取り囲む。この場合、第1、第2の両縦分割筒体は、支柱を包囲して支柱ホールドが可能な形状の筒状体を筒軸線に沿って縦割り分割したものであることから、支柱へのその周囲へのセット方向の自由度が高まる。
上記したように筒状体を縦割り分割した両縦分割筒体を形成する際、筒状体の形状は種々のものとできる。例えば、その包囲の対象となる支柱が多角形であれば、その形状に応じた多角形の筒状体を縦割りして両縦分割筒体とすれば、この両縦分割筒体にて多角形の支柱を包囲してホールドできる。支柱が円形であっても、多角形の筒状体を縦割りして両縦分割筒体の内周壁に円形の支柱を外接させつつ、両縦分割筒体にて多角形の支柱を包囲してホールドできる。また、両縦分割筒体を、支柱を包囲する径の円形の筒状体を縦方向に半割りした半円筒形をなすものとすれば、多角形の支柱にあってはその頂点を円筒の内周壁に外接させつつ、半円筒形の両縦分割筒体にて多角形の支柱をホールドでき、円形の支柱であればその周囲において円筒内周壁に接触させてホールドできる。多角形の支柱の頂点を円弧形状とすれば、当該円弧形状の範囲で多角形の支柱を円筒内周壁に接触させてホールドできる。そして、両縦分割筒体を上記した半円筒形をなすものとすれば、支柱周囲からの支柱へのセット方向の自由度がより高まり、支柱周囲のどの方向からも支柱に対してセットできる。
次に、第2縦分割筒体を、第1縦分割筒体にて取り囲まれていない側から支柱下端に近づけ、第1縦分割筒体の縦分割開口縁の一方の側から外側の開口縁突出部に第2反円筒体の開口縁係合部を係合させる。これにより、第2縦分割筒体にて、支柱下端を支柱周囲の残りに亘って取り囲むようにでき、支柱はその下端で第1縦分割筒体と第2縦分割筒体とで包囲されてホールドされる。こうした支柱包囲がなされた状況では、第2縦分割筒体と前記第1縦分割筒体とは縦分割開口縁で接合するので、この両縦分割筒体を固定具により固定する。こうすれば、第1縦分割筒体と第2縦分割筒体とは、支柱のその周囲に亘って包囲した状態で固定されることとなり、第1縦分割筒体から延在した第1プレートは、固定済みの第1、第2の両縦分割筒体とこの両縦分割筒体で包囲された支柱とを、床面に接していわゆる片持ち状態で支える。しかも、第1縦分割筒体と第2縦分割筒体との固定は、固定金具による固定だけで済む。
第1プレートの床面への固定に際しては、第1プレートが有するアンカーボルトの挿入孔にアンカーボルトを挿入し、当該ボルトの締め付けにより第1プレートは、支柱を片持ち保持する。この場合、支柱に対する第1縦分割筒体のセットの自由度は高いことから、第1プレートが両縦分割筒体と支柱とを片持ち保持する際の、支柱に対する位置の自由度は高まる。このため、第1プレートを、支柱を有する枠体の一方の側だけに位置させたり、枠体における横枠と重なるように位置させたりすることもできる。これらの結果、上記構成の枠体保持脚によれば、枠体のレイアウト変更に対する自由度を高めることができる。なお、支柱を片持ち状態で支えるが、アンカーボルトによる床面への固定がなされるため、支柱の保持、延いては枠体の保持には支障はない。
上記した枠体保持脚は、次のような態様とすることができる。例えば、第1プレートが有するアンカーボルトの挿入孔を、筒軸線に交差する方向を長手方向とする長孔とすることができる。こうすれば、長孔の形成範囲において、アンカーボルトの設置位置の自由度が高まる。しかも、支柱に対する第1縦分割筒体のセットの自由度は高いことから、アンカーボルトの設置位置の自由度については、長孔の形成範囲のみならず、筒軸線に交差する方向に沿った長孔を筒軸線回りに回転させて得られるドーナッツ領域にまで高めることができる。
また、第1縦分割筒体が有する開口縁部を前記縦分割開口縁から外側に延びた開口縁突出部として、該開口縁突出部に開口を備えものとした上で、第2縦分割筒体が有する開口縁係合部を前記対応する側の前記縦分割開口縁から外側に延びたものとし、前記開口縁係合部を前記開口に入り込ませて前記開口縁突出部に係合させるようにできる。こうすれば、第2縦分割筒体は、開口に入り込んで開口縁突出部に係合した開口縁係合部の係合箇所を中心に、支柱を取り囲むようドアスイングできるようになる。この結果、第2縦分割筒体を第1縦分割筒体にて取り囲まれていない側から支柱下端に近づける場合における第2縦分割筒体のセットの自由度が高まる。
そして、前記第1縦分割筒体における前記開口を前記縦分割開口縁に沿った複数箇所に備えるようにし、前記第2縦分割筒体においてもこれに合わせて前記開口縁係合部を備えるようにできる。こうすれば、複数箇所での係合により、第1縦分割筒体と第2縦分割筒体の係合強度が高まるので、両縦分割筒体での支柱包囲の信頼性も向上する。
更に、前記固定具をボルトとナットとし、前記第1縦分割筒体と前記第2縦分割筒体とを、両縦分割筒体の前記縦分割開口縁の他方の側からそれぞれ外側に延びた切欠においてボルト・ナットで固定するようにできる。こうすれば、切欠の解放側からのボルト装着ができるので、縦分割筒体の固定作業が簡便となる。
また、前記第1縦分割筒体と前記第2縦分割筒体の一方を、前記縦分割開口縁の他方の側に開口凹所を備えるものとし、前記第1縦分割筒体と前記第2縦分割筒体の他方を前記開口凹所に入り込む凸部を備えるものとできる。こうすれば、開口凹所への凸部の入り込みにより、両縦分割筒体の軸方向のズレを抑制できる。
加えて、前記第2縦分割筒体の一端側から前記筒軸線に交差するよう延在して前記第2縦分割筒体を保持する第2プレートを備えるものとし、前記開口縁係合部が前記開口縁突出部に係合した状態で前記第2縦分割筒体と前記第1縦分割筒体とが前記縦分割開口縁で接合すると、第2プレートが前記第1プレートの上に重なってアンカーボルトの挿入孔同士も重なるようにできる。こうすれば、第2縦分割筒体にあっても、第2プレートで保持されるので、支柱包囲の確実性が高まる。つまりは、支柱保持を介した枠体保持の信頼性も向上する。
また、前記第1プレートのプレート上面に、前記開口縁係合部が前記開口縁突出部に係合した状態で前記第2縦分割筒体と前記第1縦分割筒体とが前記縦分割開口縁で接合する際の前記第2プレートの移動軌跡に沿った凸条を設け、前記第2プレートのプレート下面に、前記凸条が入り込む凹条を前記移動軌跡に沿って備えるようにできる。こうすれば、凸条と凹条との係合により、第1プレートと第2プレートのズレを抑制できる。また、この凸条と凹条は第2プレートの移動軌跡に沿った軌跡であると共に、第2プレートは第1プレートと重なる範囲において第1プレートとの厚みに相当する段差を有することから、第2プレートを第1プレートの上に重なるよう移動するだけで凸条と凹条との係合が起きる。よって、凸条と凹条との係合に際して、第2プレートを持ち上げたりする必要がないので、作業性も高まる。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。図1は本発明の実施例としての枠体保持脚200により安全柵100を支えた様子を示す概略斜視図である。図示するように、安全柵100は、複数のパーテーション10を横並びした上でL字状に連結され、パーテーション10の左右の支柱アッシーSの下端にて枠体保持脚200により片持ち保持されている。なお、この図1においては、枠体保持脚200は、パーテーション10の並びの片側に突出して片持ち保持したり、パーテーション10の並びに沿って片持ち保持している様子を混在して示しているが、パーテーション並びから突出した片持ち保持と、パーテーション並びに沿った片持ち保持とのいずれか一方とすることもできる。こうした点については、後述する。
枠体保持脚200の説明に先立ち、その保持の対象となるパーテーション10についてまず説明する。図2は安全柵100を構成するパーテーション10を分解して示す説明図、図3は図2における3−3線での縦断面図である。
図1に示すように、安全柵100は、複数のパーテーション10を横並びした上でL字状をなし、それぞれのパーテーションは、アクリル等の透明樹脂を用いて窓として機能する上部パネル11Uと下部パネル11Dを区画して取り囲み、後述の枠体保持脚200により自立している。なお、安全柵100をパーテーション10を横並びしただけの構成とすることもできる他、上部パネル11Uと下部パネル11Dの一方或いは両方を不透明とした態様のパーテーション10や、上下のパネル一方或いは両方を樹脂以外のパネル材としたり金網としたりした態様のパーテーション10、一枚のパネルを取り囲む態様のパーテーション10等、種々の態様することもできる。安全柵100におけるパーテーション10のレイアウトについても種々の態様とすることができ、L字状のレイアウトの他、T字状のレイアウトや、一方が開口したコの字状のレイアウト、所定床面積を取り囲んだロの字状のレイアウト等とすることができる。パーテーション10をロの字状にレイアウトする場合には、一つのパーテーション10における上下パネルを、開閉ドアとドアを取り囲むドアフレームに代え、このドアフレームをその左右・上下で取り囲むようにすればよい。
図2に示すように、パーテーション10は、上下の上部パネル11Uと下部パネル11Dを取り囲むべく、両パネルの一方側に位置する第1縦フレーム20と他方側に位置する第2縦フレーム40とを対向させ、この両縦フレームの間に横フレーム60を掛け渡している。横フレーム60は、上部パネル11Uの上端と、上下パネルの間と下部パネル11Dの下端の3箇所に配設されている。
横フレーム60は、アルミを用いた長尺の型押出成型品であり、その長さ寸法は、上記の両パネルの横方向寸法より若干短くされている。そして、この横フレーム60は、図3に示すように、左右の側壁材61と中央のコア部62とを備え、コア部62から4方に延びたブリッジ63により側壁材61を保持し、左右の側壁材61の湾曲端部にて、スリット64を形成している。このスリット64は、上部パネル11Uおよび下部パネル11Dが支障なく入り込むように開口している。コア部62には、開口した雌ネジ65が形成されているので、この雌ネジ65に図2の雄ネジ67をねじ込むことで、横フレーム60は、その端面を当接させて第1縦フレーム20と第2縦フレーム40に固定される。
第1縦フレーム20と第2縦フレーム40にあっても、横フレーム60と同様、アルミを用いた長尺の型押出成型品であり、その長さ寸法は、パーテーション10の縦寸法とされている。対向する上記の両フレームのそれぞれは、上下方向に上部パネル11Uと下部パネル11Dが入り込むパネル挿入凹条21aとパネル挿入凹条41aとを備えるので、これら凹条にパネル端部を入り込ませることで、横フレーム60と協働してパネルをその周囲で保持する。
図2に示すパーテーション10が安全柵100の構成単位であり、これを横並びすることで安全柵100となる。パーテーションの横並び連結は、あるパーテーション10における第1縦フレーム20がパネル挿入凹条21aの反対側に有する開口凹条23に、横並び対象となるパーテーション10における第2縦フレーム40が有する縦方向凸条42を入り込ませることでなされる。パーテーションのL字状の連結も同様であり、L字状の連結箇所のパーテーション10における第1縦フレーム20が側面に有する側面凹条32に、L字連結の対象となるパーテーション10における第2縦フレーム40と同様の縦フレーム(図視略)が有する縦方向凸条を入り込ませることでなされる。図4はパーテーション10の横並び連結箇所をその上部と下部について斜視にて示す説明図である。
図4に示すように、パーテーション10の横並び箇所では、第1縦フレーム20と第2縦フレーム40とは、上記した凹条への凸条の入り込みにより一体となり、横並び連結したパーテーション10の左右の支柱アッシーSを構成する。そして、この左右の支柱アッシーSに、横フレーム60が横架されることになる。支柱アッシーSは、後述する枠体保持脚200にて支柱下端側で保持され、上端側では、フレームキャップ70にて取り囲まれる。フレームキャップ70は、T溝状の側面凹条32にセットされる図示しないTナットとボルト68を用いて支柱アッシーSに固定されるので、支柱アッシーSは、その上端においてはフレームキャップ70にて取り囲まれて一体となる。L字状の連結箇所においても同様である。支柱アッシーSの下端側での取り囲みと一体化は、後述の枠体保持脚200にてなされるが、枠体保持脚200は、半割りした筒状体で支柱アッシーSを取り囲むことから、この筒状体の内周壁に沿うよう、第1縦フレーム20と第2縦フレーム40のコーナー部位は、筒状体内径に合わせた湾曲面とされている。なお、このコーナー部位を平面とすることもできる。
次に、枠体保持脚200について説明する。図5は枠体保持脚200を分解して示す分解斜視図、図6は図5における矢印A方向から見た枠体保持脚200の分解斜視図、図7は図5における7−7線で断面視した断面端面図、図8は図5における8−8線で断面視した断面端面図、図9は図5における9−9線で断面視した断面端面図である。
図5に示すように、枠体保持脚200は、第1パーツ210と第2パーツ250とを備え、両パーツを六角穴付きのボルト202と平座金204および駒状のナット206にて固定して構成される。第1パーツ210は、第1半円筒体212と第1プレート214とを備え、第2パーツ250にあっては、第2半円筒体252と第2プレート254とを備える。本実施例では、パーテーション10の保持の確実性を高めるため、上記の両半円筒体および両プレートを金属製とし、第1パーツ210および第2パーツ250を、半円筒体とプレートとの溶接、或いは、多工程に亘る曲げプレスや深絞りプレス等のプレス工程を経て形成することとした。
第1パーツ210および第2パーツ250の第1半円筒体212と第2半円筒体252は、筒状体を筒軸線に沿って半割りした半円筒形をなし、後述するように半割り開口縁で接合すると、筒状体をなす。この場合、筒状体は、支柱アッシーSを既述した湾曲面のコーナー部位が筒状体の内壁に接する内径とされていることから、第1半円筒体212と第2半円筒体252は、上記接合を経て、支柱アッシーSを包囲することになる。
第1パーツ210の第1半円筒体212は、その半割り開口縁の一方の側に、開口縁突出部226を備える。この開口縁突出部226は、第1半円筒体212の半割り開口縁から円筒体径方向に沿って外側に延び、図6に示すように、上下に開口228を有する。この開口228は、第1半円筒体212と開口縁突出部226の連設箇所に形成されており、後述の第2パーツ250が有する開口縁係合部256の入り込みを許容する。また、第1半円筒体212は、半割り開口縁の他方の側に、固定用突出部230と凸部232とを有する。固定用突出部230は、半円筒体上端から円筒体径方向に沿って外側に延びた舌片状をなし、U字状の切欠234を備える。凸部232は、固定用突出部230の下方側にU字状の切欠236を隔てて形成され、第1半円筒体212の半割り開口縁から半円筒体周壁が凸に延長した上で、先端が外側に湾曲するようにされている。
上記した第1半円筒体212を有する第1パーツ210は、図5に示すように、第1プレート214を第1半円筒体212の下端から図中の筒軸線TJに交差するよう延在して、第1半円筒体212と第1プレート214を一体としている。これにより、第1半円筒体212は、その下端において、第1プレート214により保持される。第1プレート214は、アンカーボルトの挿入用の長孔216を第1半円筒体212における筒軸線TJに交差する方向に沿って備え、プレート延在方向における一端側に、補強用のリブ218を有する。リブ218は、第1半円筒体212の側においては、当該半円筒体を取り囲むよう湾曲している。また、第1プレート214は、第1半円筒体212の外周壁からプレート上面、詳しくは、リブ218の立設箇所まで延びる立体状リブ220を有するので、この立体状リブ220にて強固に第1半円筒体212を保持する。この他、第1プレート214は、第1半円筒体212の反対側に、後述のカバーの位置決め・装着用のフック222と、凸条224とを備える。フック222は、プレート端部周縁から屈曲形成され、凸条224は、プレート上面から凸であり、湾曲軌跡とされている。凸条224の湾曲軌跡については後述する。
上記した第1プレート214は、図7に示すように、第1半円筒体212の下端から延在しており、プレート下面は、第1半円筒体212の下端面と面一とされている。よって、第1パーツ210は、第1プレート214をプレート下面で床面に接するようにしてアンカーボルトにて後述するように固定されると、第1半円筒体212を、その半円筒体下端で床面に接した上で、第1プレート214にて保持する。
第2パーツ250の第2半円筒体252は、図5および図6に示すように、その半割り開口縁の一方の側に、開口縁係合部256を上下に備える。この開口縁係合部256は、第2半円筒体252の半割り開口縁から円筒体径方向に沿って外側に延びる。この場合、第1半円筒体212と第2半円筒体252とが共にその下端を床面に接した状態において、第2半円筒体252の上下の開口縁係合部256は、第1半円筒体212の開口縁突出部226における上下の開口228に入り込む位置に形成されている。また、第2半円筒体252は、半割り開口縁の他方の側に、固定用突出部258と開口凹所260とを有する。固定用突出部258は、半円筒体上端から円筒体径方向に沿って外側に延びた舌片状をなし、U字状の切欠262を備える。この場合、第2半円筒体252の固定用突出部258と切欠262は、第1半円筒体212と第2半円筒体252とがその半割り開口縁で接合すると、第1半円筒体212の凸部232と切欠234に向き合うことになる。開口凹所260は、固定用突出部258の下方側にU字状の切欠264を隔てて位置し、第2半円筒体252の半割り開口縁を凹状に切り欠くよう形成されている。そして、この開口凹所260には、第1半円筒体212と第2半円筒体252とがその半割り開口縁で接合した場合において、第1半円筒体212の凸部232が入り込み、凸部232は、湾曲した先端部を第2半円筒体252の外周壁から外側に突出させる。
上記した第2半円筒体252を有する第2パーツ250は、図5に示すように、第2プレート254を第2半円筒体252の下端から図中の筒軸線TJに交差するよう延在して、第2半円筒体252と第2プレート254を一体としている。これにより、第2半円筒体252は、その下端において、第2プレート254により保持される。第2プレート254は、アンカーボルトの挿入用の長孔266を第2半円筒体252における筒軸線TJに交差する方向に沿って備え、プレート延在方向における一端側に、補強用のリブ268を有する。この第2プレート254にあっては、第2半円筒体252を取り囲んでその下端に一体となる半円筒体周囲プレート部254Sと、長孔266を有する部位であって後述するように第1パーツ210の第1プレート214と重なる平板部254Pとに分けられている。そして、リブ268は、半円筒体周囲プレート部254Sから平板部254Pに到るまで形成されており、半円筒体周囲プレート部254Sの側においては、第2半円筒体252を取り囲むよう湾曲している。長孔266は、第1パーツ210における第1プレート214の長孔216と同形状であり、第2プレート254がその平板部254Pにおいて第1パーツ210の第1プレート214の上に重なると、長孔216と重なる。
また、第2プレート254は、平板部254Pの側に、プレート下面側で凹の凹条270と、二筋の凸条272と、湾曲リブ274とを備える。凹条270は、第1パーツ210の第1プレート214における凸条224の凸形状に対応した凹形状であり、凸条224の湾曲軌跡と同様に湾曲している。よって、第2プレート254がその平板部254Pにおいて第1パーツ210の第1プレート214の上に重なると、凹条270は、凸条224をその軌跡において覆うことになる。つまり、凸条224は、凹条270に入り込むことになる。凸条・凹条の湾曲軌跡と、凹条への凸条の入り込みについては後述する。
二筋の凸条272は、一方は湾曲リブ274の周壁から、他方はリブ268の周壁から、凹条270の凸の膨らみまで伸び、図9に示すようにプレートと上面側に凸とされている。よって、この凸条272は、平板部254Pの補強リブとして機能する。湾曲リブ274は、第2半円筒体252の下端側外周から径方向に膨らむようにして湾曲形成され、平板部254Pのリブ268と反対側端面まで形成されている。この場合、湾曲リブ274は、第2半円筒体252の半径より大きい径で湾曲形成され、第2プレート254がその平板部254Pにおいて第1パーツ210の第1プレート214の上に重なると、第1パーツ210の第1半円筒体212をその下端で取り囲み、立体状リブ220とは干渉しないようにされている。
上記した第2プレート254は、図8に示すように、半円筒体周囲プレート部254Sを第2半円筒体252の下端から延在させ、平板部254Pにおいては、半円筒体周囲プレート部254Sのプレート下面から段差Dを持たせて第2半円筒体252の下端から、延いては半円筒体周囲プレート部254Sから延在させている。この段差Dは、第2プレート254の平板部254Pが第1パーツ210の第1プレート214の上に重なることを考慮して定めてあり、第1プレート214の厚みに相当する段差とされている。よって、上記したようにプレートが重なった状態において、第2半円筒体252の下端から延在した半円筒体周囲プレート部254Sは、第1半円筒体212の下端から延在した第1プレート214と同様、床面に接することになる。
次に、上記構成を有する枠体保持脚200の組み付け状態について説明する。図10は枠体保持脚200の組み付け状態をパーテーション10の支柱アッシーSを並記して平面視して示す説明図、図11は支柱アッシーSに対して枠体保持脚200の取り得る位置関係を示す説明図である。
図10に示すように、枠体保持脚200の組み付け状態において、第1半円筒体212と第2半円筒体252は、それぞれの半割り開口縁を接合させて筒状体を形成し、当該筒状体にて支柱アッシーSを包囲する。この場合、既述したように、支柱アッシーSのコーナー部位は、湾曲形成されていることから、その湾曲面に亘って、第1半円筒体212と第2半円筒体252の内周壁に接することになる。また、第2パーツ250の第2プレート254、詳しくは平板部254Pは、第1パーツ210の第1プレート214に重なり、第2プレート254の長孔266と第1プレート214の長孔216も重なる。平板部254Pのリブ268と反対側の端面は、第1プレート214のリブ218の周壁に接する。
第1半円筒体212と第2半円筒体252との位置関係では、半割り開口縁の一方の側では、第2半円筒体252の開口縁係合部256は、第1半円筒体212の開口228に入り込んで開口縁突出部226と係合する。半割り開口縁の他方の側では、第1半円筒体212の固定用突出部230および切欠234は、第2半円筒体252の固定用突出部258および切欠262と対向する。そして、両切欠にネジ軸を入り込ませたボルト202と平座金204およびナット206にて、第1半円筒体212と第2半円筒体252とは、両固定用突出部を介してネジ締め固定されている。また、この半割り開口縁の他方の側では、第1半円筒体212の凸部232は、第2半円筒体252の開口凹所260に入り込むが、この点については後述する。
枠体保持脚200の上記した組み付け状態に到る前において、第1パーツ210は、その有する第1半円筒体212を支柱アッシーSに対して支柱周囲のどの方向からも当該支柱アッシーをその半分に亘って覆うことができる。つまり、図10では、第1パーツ210は、支柱アッシーSに横架される横フレーム60に対して第1プレート214およびその長孔216が直交するよう、第1半円筒体212にて支柱アッシーSを覆っているが、横フレーム60に対する第1プレート214と長孔216の位置関係は支柱アッシーSの周囲において任意である。つまり、図11に示すように、枠体保持脚200は、支柱アッシーSに横架される横フレーム60に対して、支柱アッシーSの周囲のどの位置においても支柱アッシーSを第1半円筒体212と第2半円筒体252とで包囲できることから、重なった長孔216と長孔266の取り得る範囲は、両半円筒体の筒軸線TJを中心に上記長孔を長手方向が半径となるよう回転させて得られるドーナッツ領域となる。
次に、上記構成を有する枠体保持脚200によるパーテーション10の保持の様子について説明する。図12は枠体保持脚200の組み付けの様子を第1半円筒体212の側から示す斜視図、図13は枠体保持脚200の組み付けの様子を第1プレート214の側から示す斜視図、図14は枠体保持脚200を組み付ける際の第2パーツ250の移動の様子を説明する説明図、図15は枠体保持脚200による支柱アッシーSの保持完了の様子を示す説明図、図16はカバーを装着した支柱アッシーSの保持の様子を示す説明図である。
枠体保持脚200を組み付けるに当たっては、まず、図12に示すように、第1パーツ210の第1半円筒体212を支柱アッシーSに押し当て、支柱アッシーSの半周分を第1半円筒体212にて覆う。この際、第1プレート214は、そのプレートと下面全域において、床面に接している。なお、以下の説明に際しては、枠体保持脚200は、支柱アッシーSに横架される横フレーム60に対して第1プレート214およびこれに重なった第2プレート254が直交するよう、支柱アッシーSを保持すると仮定して説明する。
第1半円筒体212の押し当てに続いては、或いは、その前後において、第1半円筒体212の開口縁突出部226における上下の開口228に、第2パーツ250の第2半円筒体252が有する開口縁係合部256を入り込ませる。これにより、第1半円筒体212と第2半円筒体252、延いては、第1パーツ210と第2パーツ250は、開口縁突出部226と開口縁係合部256とで係合する。この状態では、図12や図13に示すように、第1半円筒体212と第2半円筒体252は、その半割り開口縁で接合してはおらず、第2プレート254の半円筒体周囲プレート部254Sにあっては、床面に接している。
上記した係合に続いては、図14に示すように、第2パーツ250を、開口縁突出部226に対する開口縁係合部256の係合箇所を中心にドアスイングするよう回転移動させる。この第2パーツ250の移動動作は、回転動作であることから、平板部254Pは回転軌跡に沿って移動する。こうした観点から、第1パーツ210における第1プレート214の凸条224と第2パーツ250における第2プレート254(詳しくは平板部254P)の凹条270とは、上記した回転軌跡に沿って軌跡で形成されている。
第2パーツ250を上記のように回転移動させると、平板部254Pは、リブ268と反対側のプレート端部から第1パーツ210の第1プレート214に重なる。平板部254Pは第1プレート214の厚みに相当する段差Dだけ床面から離れていることから、第1プレート214と平板部254Pの重なりは支障なく開始される。第2パーツ250の回転移動が更に進むと、平板部254Pの重なり範囲は広がり、上記プレート端部における凹条270は、第1プレート214の凸条224の手前に位置する。既述したように、凹条270は凸条224が入り込む形状であり、この凹条270と凸条224は第2パーツ250の回転軌跡に沿った軌跡であることから、平板部254Pは、その凹条270に凸条224を入り込ませた状態で、上記プレート端部がリブ218の壁面に接するまで、第1プレート214と重なる。この際、第2プレート254を持ち上げるような動作は要しない。ここまでの第2パーツ250の回転移動が完了すると、図10や図15に示すように、枠体保持脚200は、第1半円筒体212と第2半円筒体252とをその半割り開口縁で接合させた上で、対向する固定用突出部230と固定用突出部258のボルト202等による締め付け固定を経て、支柱アッシーSを包囲する。このように支柱アッシーSを包囲する上記両半円筒体は、それぞれの第1プレート214と第2プレート254により半円筒体の下端で一体となって支えられていることから、支柱アッシーSは、枠体保持脚200により片持ち保持されることになる。
そして、この支柱アッシーSの保持を継続すべく、重なり合った長孔266と長孔216に、アンカー座金AZを介在させてアンカーボルトABを差し込み、当該ボルトを床面に埋設設置したアンカーナットANに締め付けて、上記両プレートを床に固定する。アンカーナットANの埋設穴の形成と当該ナットの埋設設置は、当該ナットの外径が長孔216や長孔266の幅よりも大きいため、通常、枠体保持脚200による支柱保持に先立ち行われる。このため、図13に示すように第1パーツ210を支柱アッシーSに対してセットする際、第1プレート214の長孔216がアンカーナットANのボルト穴に重なるようにすればよい。なお、アンカーナットANの外径が長孔216や長孔266の幅よりも小さい場合には、枠体保持脚200による支柱アッシーSの片持ち保持後において、いわゆる現号合わせでアンカーナットANの埋設穴の形成と当該ナットの埋設設置とを行うようにできる。
アンカーボルトABによるプレート固定後には、図16に示すように、フロントカバー290を、その前端の係合用切欠291が第1プレート214のフック222に係合するよう設置して上記のプレート領域を覆う。この場合、既述したように第1半円筒体212の凸部232は、第2半円筒体252の開口凹所260に入り込んだ上で、先端側を外側に湾曲して突出させている。よって、フロントカバー290は、この凸部232の先端にてカバー上部後端側を押さえつけられるので、フロントカバー290を容易に固定できる。次いで、リアカバー295を接合し合った第1半円筒体212と第2半円筒体252の下端側に装着する。リアカバー295は、フロントカバー290の後端側で係合して当該端部を覆う係合部296を有するので、不用意にフロントカバー290から外れるようなことはない。
以上説明した本実施例の枠体保持脚200では、パーテーション10をその左右の支柱アッシーSを介して保持するに当たり、支柱アッシーSを包囲する径の筒状体を筒軸線に沿って半割りした第1半円筒体212と第2半円筒体252を有する第1パーツ210と第2パーツ250を用いた。そして、支柱アッシーSに対してその半周を覆うよう第1パーツ210の第1半円筒体212をセットし、この第1半円筒体212が有する開口縁突出部226に、その開口228への開口縁係合部256の入り込みを経て、第2半円筒体252の開口縁係合部256を係合させた(図12〜図13参照)。この係合後には、当該係合箇所を中心に第2半円筒体252および第2パーツ250全体を回転移動させた(図14参照)。この回転移動により、第1半円筒体212は第2半円筒体252とその半割り開口縁で接合(図10、図15参照)した上で、両半円筒体が有する固定用突出部230と固定用突出部258は対向(図10、図15参照)し、切欠234と切欠262も対向(図10、図15参照)するので、両切欠にセットしたボルト202にて両半円筒体を固定した。これにより、支柱アッシーSを両半円筒体にて包囲でき、この包囲に際しては、両半円筒体の一方の半割り開口縁の一方側の両固定用突出部でのボルト202による固定だけで済む。
また、第2パーツ250の回転移動により、第1プレート214と第2プレート254との重ね合わせ(図10、図15参照)や、長孔216と長孔266との重ね合わせ(図10、図15参照)、第2半円筒体252の開口凹所260への第1半円筒体212の凸部232の入り込み(図15参照)、および第2プレート254の凹条270への第1プレート214の凸条224の入り込み(図10、図15参照)とを起こし、その上で、重なり合ったプレートをアンカーボルトABにて床面に固定した。第1プレート214と第2プレート254とは、それぞれ上記の半円筒体とその下端で一体となっていることから、枠体保持脚200は、アンカーボルトABによる両プレートの床面固定により、上記固定状態にある両半円筒体で包囲した支柱アッシーSを片持ち保持し、これにより、パーテーション10についても保持する。
こうした支柱アッシーSの片持ち保持に際し、本実施例の枠体保持脚200では、第1パーツ210における第1半円筒体212を、支柱アッシーSの周囲のどの方向からも支柱に対してセットできる。このため、枠体保持脚200により支柱アッシーSを片持ち保持する第1プレート214や第2プレート254は、支柱アッシーSの周囲のどの方向でも取り得ることになり、プレート設置の位置の自由度は高まる。加えて、アンカーボルトABによる固定用の長孔216と長孔266とを、それぞれのプレートにおいて上記両半円筒体の筒軸線TJに交差する方向に沿って備えることとした。よって、図11に示すように、アンカーボルトの設置位置の自由度は、上記の長孔自体の形成範囲の他、長孔を筒軸線TJの回りに回転させて得られるドーナッツ領域にまで高めることができる。これらの結果、本実施例の枠体保持脚200によれば、上記重なったプレートを、横並び状態にあるパーテーション10の一方の側だけに位置させたり、パーテーション10における横フレーム60と重なるように位置させたりすることもできる、パーテーション10のレイアウト変更に対するパーテーション10の保持の自由度を高めることができる。また、アンカーボルトの設置自由度が上記したようにドーナッツ領域まで高まること、および横フレーム60に対するプレートの位置の自由度が高まることで、床面へのアンカーナットANの埋設穴形成は、枠体保持脚200による安全柵100の保持前はもとより、枠体保持脚200による安全柵100の保持後においても可能となり、床面へのアンカーナットANの埋設穴の形成の自由度も高まる。
また、本実施例の枠体保持脚200では、第1パーツ210の第1半円筒体212への第2パーツ250の第2半円筒体252の接合を、開口228への開口縁係合部256の係合と、その係合箇所を中心にした第2パーツ250のドアスイング状の回転移動を行えば済み、簡便である。加えて、支柱アッシーSが第1半円筒体212にて取り囲まれていない側から第2パーツ250を支柱アッシーSに近づける場合における第2半円筒体252のセット方向の自由度も高まる。
また、第1半円筒体212と第2半円筒体252との係合を、開口縁突出部226における上下の開口228に対して、それぞれ開口縁係合部256を入り込ませて係合する。よって、2箇所での係合により、両半円筒体の係合強度が高まり、両半円筒体による支柱アッシーSの包囲の信頼性も向上する。
更に、第1半円筒体212と第2半円筒体252との固定に際しては、ボルト202を両半円筒体の切欠にセットした上で、ボルト202をナット206に締め付ければ済む。つまり、切欠の解放側からのボルト装着ができるので、両半円筒体の固定作業が簡便となる。
また、第1半円筒体212と第2半円筒体252とが半割り開口縁で接合する際に、第2半円筒体252の開口凹所260に第1半円筒体212の凸部232が入り込むようにした。よって、第1半円筒体212と第2半円筒体252との筒軸線TJに沿ったズレを抑制できるので、支柱アッシーSの包囲の信頼性が高まる。しかも、凸部232をその先端が外側に湾曲させたものとして、フロントカバー290の押さえとしたので、カバー固定のための構造が簡略となる。
加えて、第1パーツ210の第1プレート214には、そのプレート上面に凸条224を設け、第2パーツ250の第2プレート254における平板部254Pには、凸条224が入り込むことができる形状の凹条270をプレート下面に設けた。このため、凹条270への凸条224の入り込みによる係合により、第1プレート214と第2プレート254のズレを抑制できる。また、凸条224と凹条270とを、第2パーツ250がドアスイング状に回転移動する際の移動軌跡に沿って設けると共に、平板部254Pに第1プレート214の厚みに相当する段差Dを持たせたので、第2パーツ250をドアスイング状に回転移動させるだけで、凹条270への凸条224の入り込みによる係合を起こすことができる。よって、凹条270と凸条224との係合に際して、平板部254Pを持ち上げたりする必要がないので、作業性も高まる。
以上、本発明の実施の形態を実施例にて説明したが、本発明は上記した実施例や変形例の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。例えば、上記の実施例では、第2パーツ250を、第2半円筒体252と下端で接合した半円筒体周囲プレート部254Sと、これに続く平板部254Pとを有するものとしたが、第2半円筒体252のみを有する形態や、第2半円筒体252と半円筒体周囲プレート部254Sとを接合させただけの形態とすることもできる。
また、第1パーツ210と第2パーツ250を金属製としたが、これらパーツを、金属短繊維をフィラーとして含有する高強度のいわゆるエンジニアリングプラスチックの複合材から形成することもでき、この場合には射出成型等にて形成すればよい。なお、上記第1、第2のパーツの材質は、特段の制約を受けず、支柱保持に適った強度等の使用上の条件を満たせば良い。
また、本実施例では、保持の対象を第1縦フレーム20と第2縦フレーム40の接合で得られた支柱アッシーSとしたが、円柱や角柱状の単一の支柱を第1半円筒体212と第2半円筒体252で包囲して保持するようにすることもできる。
加えて、本実施例では、第1半円筒体212と第2半円筒体252とを固定するに当たり、両半円筒体の固定用突出部230と固定用突出部258に外側から設けた切欠234と切欠262にボルト202をセットして用いたが、この両切欠は、上記吐出部の上方側に設けた切欠とすることもできる。この他、両切欠を貫通孔に代え、貫通孔にボルト202を挿入して固定する形態や、一方の突出部にナットを溶接する形態とすることもできる。この他、上記の固定用突出部を用いず、スチールバンド等を用いた結束具にて、接合済みの第1半円筒体212と第2半円筒体252とを固定するようにしたり、接合済みの両半円筒体をリングとフックを用いたいわゆるバックル機構を用いて固定するようにすることもできる。
更に、本実施例では、支柱アッシーSを包囲するに当たり、円形の筒状体をその軸線に沿って半割りした第1半円筒体212と第2半円筒体252とを用いたが、六角柱、四角柱等の多角形の筒状体をその筒軸線に沿って縦割り分割した第1、第2の縦分割筒体とすることもできる。こうした縦分割筒体を用いる場合には、既述したように、多角形の支柱に合わせて当該支柱を包囲できるほか、円柱状の支柱であれば、両縦分割筒体の内周壁に円形の支柱を外接させつつ、当該支柱を包囲してホールドできる。
本発明の実施例としての枠体保持脚200により安全柵100を支えた様子を示す概略斜視図である。 安全柵100を構成するパーテーション10を分解して示す説明図である。 図2における3−3線での縦断面図である。 パーテーション10の横並び連結箇所をその上部と下部について斜視にて示す説明図である。 枠体保持脚200を分解して示す分解斜視図である。 図5における矢印A方向から見た枠体保持脚200の分解斜視図である。 図5における7−7線で断面視した断面端面図である。 図5における8−8線で断面視した断面端面図である。 図5における9−9線で断面視した断面端面図である。 枠体保持脚200の組み付け状態をパーテーション10の支柱アッシーSを並記して平面視して示す説明図である。 支柱アッシーSに対して枠体保持脚200の取り得る位置関係を示す説明図である。 枠体保持脚200の組み付けの様子を第1半円筒体212の側から示す斜視図である。 枠体保持脚200の組み付けの様子を第1プレート214の側から示す斜視図である。 枠体保持脚200を組み付ける際の第2パーツ250の移動の様子を説明する説明図である。 枠体保持脚200による支柱アッシーSの保持完了の様子を示す説明図である。 カバーを装着した支柱アッシーSの保持の様子を示す説明図である。
符号の説明
10...パーテーション
11D...下部パネル
11U...上部パネル
20...第1縦フレーム
21a...パネル挿入凹条
23...開口凹条
32...側面凹条
40...第2縦フレーム
41a...パネル挿入凹条
42...縦方向凸条
60...横フレーム
61...側壁材
62...コア部
63...ブリッジ
64...スリット
65...雌ネジ
67...雄ネジ
68...ボルト
70...フレームキャップ
100...安全柵
200...枠体保持脚
202...ボルト
204...平座金
206...ナット
210...第1パーツ
212...第1半円筒体
214...第1プレート
216...長孔
218...リブ
220...立体状リブ
222...フック
224...凸条
226...開口縁突出部
228...開口
230...固定用突出部
232...凸部
234...切欠
236...切欠
250...第2パーツ
252...第2半円筒体
254...第2プレート
254P...平板部
254S...半円筒体周囲プレート部
256...開口縁係合部
258...固定用突出部
260...開口凹所
262...切欠
264...切欠
266...長孔
268...リブ
270...凹条
272...凸条
274...湾曲リブ
290...フロントカバー
291...係合用切欠
295...リアカバー
296...係合部
S...支柱アッシー
D...段差
AB...アンカーボルト
AN...アンカーナット
AZ...アンカー座金
TJ...筒軸線

Claims (9)

  1. 支柱を有する枠体を床面に対して保持する枠体保持脚であって、
    前記支柱を包囲して支柱ホールドが可能な形状の筒状体を筒軸線に沿って縦割り分割した第1縦分割筒体と第2縦分割筒体と、
    該第1縦分割筒体の一端側から前記筒軸線に交差するよう延在して前記第1縦分割筒体を保持すると共に、アンカーボルトの挿入用の挿入孔を備えて前記床面に接する第1プレートと、
    前記第1縦分割筒体が前記縦分割開口縁の一方の側に有する開口縁部と、
    前記第2縦分割筒体が前記開口縁部に対応する側の前記縦分割開口縁に有し、前記第1縦分割筒体の前記開口縁部と係合する開口縁係合部と、
    該開口縁係合部が前記開口縁部に係合した状態で前記第1縦分割筒体と前記第2縦分割筒体の両縦分割筒体が前記縦分割開口縁の両開口縁で接合すると、該接合状態を保持するよう前記両縦分割筒体を固定する固定具とを備える
    枠体保持脚。
  2. 前記挿入孔は、前記第1プレートにおいて前記筒軸線に交差する方向を長手方向とする長孔とされている請求項1に記載の枠体保持脚。
  3. 前記第1縦分割筒体と前記第2縦分割筒体は、前記支柱を包囲する径の円形の筒状体を縦方向に半割りした半円筒形をなす請求項1または請求項2に記載の枠体保持脚。
  4. 請求項1ないし請求項3いずれかに記載の枠体保持脚であって、
    前記第1縦分割筒体は、前記開口縁部を前記縦分割開口縁から外側に延びた開口縁突出部として、該開口縁突出部に開口を備え、
    前記第2縦分割筒体は、前記開口縁係合部を前記対応する側の前記縦分割開口縁から外側に延びたものとし、前記開口縁係合部を前記開口に入り込ませて前記開口縁突出部に係合させる
    枠体保持脚。
  5. 前記第1縦分割筒体は前記開口を前記縦分割開口縁に沿った複数箇所に備え、前記第2縦分割筒体は前記複数箇所の前記開口に対応させて前記開口縁係合部を備える請求項4に記載の枠体保持脚。
  6. 前記固定具は、ボルトとナットとされ、前記第1縦分割筒体と前記第2縦分割筒体とを、両縦分割筒体の前記縦分割開口縁の他方の側からそれぞれ外側に延びた固定用突出部に形成された切欠において固定する請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の枠体保持脚。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の枠体保持脚であって、
    前記第1縦分割筒体と前記第2縦分割筒体の一方は、前記縦分割開口縁の他方の側に開口凹所を備え、前記第1縦分割筒体と前記第2縦分割筒体の他方は、前記開口凹所に入り込む凸部を備える
    枠体保持脚。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の枠体保持脚であって、
    前記第2縦分割筒体の一端側から前記筒軸線に交差するよう延在して前記第2縦分割筒体を保持する第2プレートを備え、
    該第2プレートは、
    前記開口縁係合部が前記開口縁突出部に係合した状態で前記第2縦分割筒体と前記第1縦分割筒体とが前記縦分割開口縁で接合すると、前記第1プレートの上に重なり、前記第1プレートの前記挿入孔に重なる孔を有する
    枠体保持脚。
  9. 請求項8に記載の枠体保持脚であって、
    前記第1プレートは、
    前記開口縁係合部が前記開口縁突出部に係合した状態で前記第2縦分割筒体と前記第1縦分割筒体とが前記縦分割開口縁で接合する際の前記第2プレートの移動軌跡に沿った凸条をプレート上面に備え、
    前記第2プレートは、
    プレート下面に、前記凸条が入り込む凹条を前記移動軌跡に沿って備えると共に、前記第1プレートと重なる範囲において、前記第1プレートの厚みに相当する段差を有する
    枠体保持脚。
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