JP5220810B2 - 着色された及び印刷されたバックシートを有する吸収性物品 - Google Patents

Description

本発明は、おむつ及び成人用失禁製品のような使い捨て吸収性物品に関し、これは装着者によりその上に排出された尿及び糞便物質を収集及び保持する。本発明の使い捨て吸収性物品は、着色されたバックシートを含み、これはその上に印刷された視覚的に識別できる装飾的意匠を更に含む。

昼間用おむつのような吸収性物品の短期間の使用では、運動の自由度の改善及び装着者の快適さの増加を提供するために、軽くて薄くて可撓性の材料が特に望ましい。そのため、ポリマーフィルム又は非常に低い坪量を有する不織布ウェブのような材料を適用することが好ましい。

しかしながら非常に低い坪量の材料を用いる使い捨て物品の欠点は、これらの材料が半透明になる傾向が増加することである。所望の程度の不透明度を提供する薄い材料を製造することは困難であるが、これは脆性であり容易に分解する傾向がある材料を得ないようにするために、限られた量の増白剤、例えば二酸化チタンしか添加できないためである。

軽くて薄くて可撓性の吸収性物品の半透明性の問題は、こうした物品が材料のオーバーレイ層をほとんど持たない領域を含む場合があるという事実により更に大きくなる。例えばおむつでは、薄く及び相対的に小さい吸収性コアの使用は、互いにオーバーレイするトップシート及びバックシートのみを含む相対的に大きな区域を、おむつの前部及び／又は後部ウエスト領域に生じる結果となる。

運動の自由度が改善した、軽くて薄くて可撓性のおむつは消費者に高く評価される一方で、半透明性は、装着者又は介護者に普通は好まれない。装着者の皮膚が幾つかの区域ではおむつを透けて光り、その上、おむつ内部の構造機構、例えば弾性部又は吸収性コアの部分が、薄い被覆材料のために外側から見える。そのためおむつは、どちらかと言うとつぎはぎだらけの外観を呈する傾向がある。

上記のことは、おむつが汚れ、吸収された滲出物の染みが、薄い吸収性コア及び軽くて半透明のバックシートのために透けて光る場合には更により問題になる。

したがって、経済的に魅力のない材料を採用する必要なしに改善された外観を有する、軽くて薄くて可撓性の吸収性物品を提供することが本発明の目的である。

特に昼間用おむつとして用いるために下着のように見える、軽くて薄い吸収性物品を提供することは、本発明の更なる目的である。

吸収性物品に用いる着色印刷材料は、当該技術分野において周知である：
ＰＣＴ国際公開特許ＷＯ９９／６０９７３、名称「使い捨て吸収性物品のための多色図形を有する布様通気性バックシート（Clothlike,breathable backsheet with multicolored graphics for disposable absorbent article）」（１９９８年５月２８日出願）は、多色図形が印刷された微小多孔性ポリマーフィルム及びフィルムに積層化された不織布材料を含むバックシートを有する吸収性物品を開示する。微小多孔性フィルムは、０．０〜０．５の「ｂ」値、並びに５０℃及び相対湿度５０％での１週間において４％未満の熱収縮を有する。

ＰＣＴ国際公開特許ＷＯ９９／３２１６４、名称「登録図形を有する微小多孔性ポリマーフィルムを含む使い捨て吸収性物品（Disposable absorbent articles comprising microporous polymer films with registered graphics）」（１９９７年１２月１９日出願）は、登録図形が印刷された微小多孔性フィルムを含み、並びに３０〜６０重量％ポリオレフィン及び４０〜８０重量％炭酸カルシウムを含むバックシートを有する吸収性物品に関する。微小多孔性フィルムは、０〜５の「ｂ」値、並びに５０℃及び相対湿度５０％での１週間において２％未満の熱収縮を有する。

印刷に伴う１つの欠点は、バックシートの大きな区域に印刷することは高価になり、したがって経済的に魅力がないことである。その上、強い色を得るためには、多量のインクが適用されなくてはならず、これは費用が高くなるばかりでなく、吸収性物品の使用中にインクが擦れて落ちる結果をもたらす場合がある。

印刷の他に、吸収性物品に用いる材料の外観を改善するための他の技術が開発されてきた：
ＰＣＴ国際公開特許ＷＯ９３／１９７１４（１９９３年３月２２日出願）、名称「不透明な外観を示す多層フィルム（Multilayer film exhibiting an opaque appearance）」は、２つの外層及び中心のポリマー層を含む多層フィルムを開示する。中心層は、遮蔽能力を増加するために高濃度の色素又は他の充填剤を有する。中心層は白くされるか又は着色されてもよい。しかしながら層の数のために、多層フィルムはどちらかと言うと厚く、したがって軽く可撓性のおむつに用いるのにはあまり好適ではない。

ＰＣＴ国際公開特許ＷＯ９６／１０３８０（１９９５年８月４日出願）、名称「積層体材料及びこれを含む吸収性衣類（Laminate material and absorbent garment comprising same）」は、不透明区域、透明区域、及び着色を有する第一層、並びに第一層とは異なる着色を有する第二層を有する積層体材料に言及する。第二層の着色は、第一層の不透明区域を通してより、第一層の透明区域を通しての方がよりはっきりと目に見える。

両方共名称「目立たない吸収性物品（Discreet absorbent articles）」のＥＰ１ ２５２ ８７３Ａ２及びＥＰ１ ２４７ ５０８Ａ２（両方共２００２年４月４日出願）は、着色された覆い、着色された有孔移動層、及び着色されたバックシートを含む吸収性物品を開示し、これは合成の月経液の遮蔽及び目立たなさを提供する。

ＰＣＴ国際公開特許ＷＯ００／３８９１５、名称「模様をエンボス加工された多層微小多孔性フィルム（Pattern embossed multiplayer microporous films）」（１９９９年１２月２９日出願）は、少なくとも３５％の充填剤を有する第一微小多孔性層、並びに少なくとも３５％の充填剤及び着色剤を有する第二微小多孔性層を有する多層フィルムを開示する。第一及び第二層は、連続的に共に接合され、エンボス加工された領域及びエンボス加工されていない領域を有し、エンボス加工された領域の色はエンボス加工されていない領域の色と対照をなす。

しかしながら、そのようなすべての技術はどちらかと言うと複雑であり、したがって費用がかかる。更にそれらは幾つかの層を必要とするために、高い坪量を有する材料を必要とする傾向があり、これは軽く高度に可撓性の吸収性物品には一般に好まれない。

したがって、低い坪量を有する薄い材料の使用により、薄くて軽くて高度に可撓性である多色の吸収性物品を提供することは本発明の更なる目的である。
このような物品は、魅力的な外観を提供すると同時に、運動の自由度の改善及び装着者の快適さの増加を提供し、また経済的に魅力的な材料の使用を可能にする。

本発明は、液体透過性トップシート、液体不透過性バックシート、及びトップシートとバックシートとの間に位置付けられる吸収性コアを含み、乳児用おむつ、プルオン式おむつ、パンツ、又は成人用失禁おむつから選択される使い捨て物品であって、バックシートが少なくとも１つのポリマーフィルム及び少なくとも１つの不織布ウェブを含み、ポリマーフィルム及び不織布ウェブの各々が２つの主要表面を有し、ポリマーフィルム及び不織布ウェブの両方がポリマー材料を含み、フィルム又は不織布ウェブのポリマー材料の少なくとも一方がポリマー材料内に含まれる色素により着色され、ポリマーフィルム又は不織布ウェブの少なくとも１つが視覚的に識別できる装飾的意匠を有し、意匠が着色インクを、ポリマーフィルム又は不織布ウェブの少なくとも１つの、主要表面の少なくとも１つの上に印刷することにより提供され、ポリマーフィルムが、その主要表面の１つの少なくとも一部分から不織布ウェブの隣接する主要表面の少なくとも一部分にわたるオーバーレイ領域において接合されてバックシートを形成し、オーバーレイ領域内のバックシートが、印刷された前記装飾的意匠の外側の区域においてハンター（Hunter）の尺度で、約１０〜約７５の暗さ／明るさの外観についてのＬハンター（Hunter）値、約−５０．０〜約＋５０．０の赤／緑の外観についての「ａ」値、及び約−５０．０〜約＋５０．０の黄色／青の外観についての「ｂ」値を有する使い捨て物品を提供する。

本明細書で使用する時、次の用語は次の意味を有する：
「吸収性物品」とは、液体を吸収し収容する装置を指し、より具体的には、装着者の身体に対して又はそれに近接して設置され、身体から排出される様々な滲出物を吸収及び収容する装置を指す。本発明の吸収性物品には、乳児用おむつ、プルオン式おむつ、パンツ、又は成人用失禁おむつが挙げられる。

「使い捨て」とは、一般に洗濯又は他の方法で復元又は再使用されることを意図しない、即ち、一回の使用後に廃棄、及び好ましくはリサイクル、堆肥化、又はさもなければ環境に適合する方法で処理されることを意図する物品を記述するために本明細書で用いられる。

「乳児用おむつ」、「プルオン式おむつ」、「パンツ」、及び「成人用失禁おむつ」は、一般に幼児又は失禁症状のある人により胴体下部周りに装着される吸収性物品を指す。

「取り付けられた」又は「接合された」は、１つの要素を他の要素に直接付着させることによりその要素がもう１つの要素に直接固定される構成、及び１つの要素を中間部材（類）に付着させて次に中間部材（類）を他の要素に付着させることにより、その要素がもう１つの要素に間接的に固定される構成を包含する。

「含む」及び「含んでいる」は、次に続くもの、例えば構成要素の存在を指定する、制限のない用語であるが、当該技術分野において既知の、又は本明細書で開示した、他の機構、要素、工程、若しくは構成要素の存在を排除しない。

本発明の使い捨て吸収性物品は、当該技術分野において既知の乳児用おむつ、プルオン式おむつ、パンツ、又は成人用失禁おむつと同じ機構を一般に含む。吸収性物品は外枠を含み、これは吸収性物品の本体を構築する。外枠は、液体透過性トップシート及び液体不透過性バックシートを包含する外側の覆いを含む。外枠はまたトップシートとバックシートとの間に入れられた吸収性コアの大部分又はすべてを包含してもよい。外枠は好ましくは更に、レッグカフ、ウエスト機構及び／又はサイドパネルを包含する。レッグカフ、サイドパネル、及び／又はウエスト機構は、伸縮部材を含んでもよい。吸収性物品の前部末端部は、外縁部が前部ウエスト縁部である前部ウエスト領域として構成される。反対の後部末端部は、外縁部が後部ウエスト縁部である吸収性物品の後部ウエスト領域として構成される。吸収性物品の中間部は、前部ウエスト領域と後部ウエスト領域との間を長手方向に延びる、股領域として構成される。股領域は、吸収性物品が装着される場合に、装着者の脚の間に一般に位置付けられる吸収性物品の部分である。ウエスト領域は、好ましくは後部ウエスト領域に取り付けられた締着部材、及び前部ウエスト領域に取り付けられたランディング領域を含む締着装置を包含してもよい。吸収性物品は、長手方向軸及び横断方向軸を有する。吸収性物品の周囲は、吸収性物品の外縁部によって画定され、長手方向縁部は吸収性物品の長手方向軸にほぼ平行に走り、末端縁部は吸収性物品の横断方向軸にほぼ平行に走る。

トップシートは、使い捨て吸収性物品について当該技術分野において周知の多種多様な材料及び構成を含んでもよい。

吸収性コアは、一般に、トップシートとバックシートとの間に配置される。吸収性コアは、一般に圧縮性で、適合性があり、装着者の皮膚に刺激がなく、並びに尿及びその他の特定の体外滲出物のような液体を吸収及び保持できるいずれの吸収性材料を含んでもよい。吸収性コアは、使い捨て吸収性物品及びその他の吸収性物品に普通に用いられる、多種多様な液体吸収性材料を含んでもよい。吸収性コアは、後部及び前部コア縁部を含み、これは吸収性物品の横断方向軸にほぼ平行に走る。本発明の好ましい実施形態では、吸収性物品は軽くて薄い吸収性物品であり、後部コア縁部と後部ウエスト縁部との間の距離が、少なくとも４０ｍｍ、より好ましくは少なくとも４５ｍｍ、最も好ましくは少なくとも５０ｍｍである。

吸収性物品はまた、よりよい適合、収容、及び審美的特性を提供するために、前部及び後部耳パネル、ウエストキャップ機構、弾性部などを包含する当該技術分野において既知のその他の機構を包含してもよい。

本発明による吸収性物品は、再閉鎖可能な締着装置を提供されてもよいし、又は別の方法としてプルオン式吸収性物品、又はパンツ式吸収性物品のような統一型の吸収性物品の形態で提供されてもよい。

締着装置は、ウエスト領域に好ましくは含まれ、吸収性物品が装着者の周りの所定位置に保持されることを確実にする。締着装置は締着部材を含んでもよく、これは好ましくは後部ウエスト領域に取り付けられる。好ましい実施形態では、締着装置は、前部ウエスト領域に取り付けられたランディング領域を更に含む。締着部材は前部ウエスト領域、好ましくはランディング領域に取り付けられて、脚の開口部及びウエストの開口部を形成する。

バックシートは、一般に、バックシートとトップシートとの間の吸収性コアと共に位置付けられる吸収性物品の部分である。バックシートは、トップシートと接合されてもよい。バックシートは、吸収性コアに吸収されて物品内に収容された滲出物が、吸収性物品と接触する場合がある他の外部物品、例えばベッドシーツ及び下着を汚すことを防止する。
バックシートは液体（例えば尿）に不透過性であり、並びに少なくとも１つの不織布及び少なくとも１つのポリマーフィルム、例えば熱可塑性フィルムの積層体を含む。ポリマーフィルムは好ましくは、約０．００８ｍｍ〜約０．０６０ｍｍ、より好ましくは約０．０１０ｍｍ〜約０．０４０ｍｍ、更により好ましくは約０．０１０ｍｍ〜約０．０２０ｍｍの厚さを有する。ポリマーフィルムは通気性又は非通気性であってもよく、したがってバックシートは通気性又は非通気性であってもよい。

好ましくはバックシートは、約１７ｇｓｍ〜約１２５ｇｓｍ（平方メートル当たりグラム）、より好ましくは約２０ｇｓｍ〜約７０ｇｓｍ、更により好ましくは約２０ｇｓｍ〜約４０ｇｓｍの坪量を有し、ポリマーフィルムは、約１０ｇｓｍ〜約６０ｇｓｍ、より好ましくは約１０ｇｓｍ〜約３０ｇｓｍ、更により好ましくは約１０ｇｓｍ〜約２０ｇｓｍの坪量を有し、及び不織布ウェブは、約７ｇｓｍ〜約６５ｇｓｍ、より好ましくは約１０ｇｓｍ〜約４０ｇｓｍ、更により好ましくは約１０ｇｓｍ〜約２０ｇｓｍの坪量を有する。

本発明のポリマーフィルムは、異なる種類の熱可塑性ポリマー、好ましくはポリオレフィン及びポリオレフィンのコポリマーから製造されてもよい。ポリマーフィルムは、当該技術分野において周知の共押出成形プロセスにより形成されてもよい。無機充填剤（例えば二酸化チタン）及び熱可塑性ポリマーは、好適な混合押出成形機、又は別の予備配合工程において一緒にブレンドされ、均一な混合物を形成する。

好適なポリオレフィンには、ポリエチレン（ＰＥ）、例えば線状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）、低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）、超低密度ポリエチレン（ＵＬＤＰＥ）、高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）、又はポリプロピレン（ＰＰ）及びこれらのブレンドが挙げられる。次にその混合物を、成型又はブローしてフィルムにする。ポリマーフィルムが異なるポリオレフィンを含む実施形態では、異なるポリオレフィンは異なる層でポリマーフィルム内に含まれてもよく、又は共押出成形されて単一のブレンド層を形成してもよい。本発明の好ましい実施形態では、ポリマーフィルムは、ＰＥ、ＰＰ、及びコポリマーを含む共押出成形された多層フィルムである。

不織布ウェブは、メルトブローン、スパンボンド、カードのような当該技術分野において周知の多くのプロセスにより形成されることができる。不織布ウェブの繊維は、短繊維であっても若しくは連続長繊維であってもよいし、又はそのままで形成されてもよい。

本発明による不織布ウェブは、天然に製造された繊維（天然繊維）、人間に製造された繊維（合成又は人工）、又はこれらの組み合わせである繊維を含んでもよい。天然繊維由来の合成繊維の例には、レーヨン及びリオセルが挙げられるが、これらに限定されず、その両方が天然多糖類繊維であるセルロース由来である。天然繊維由来でない合成繊維は、他の天然資源又は鉱物資源に由来し得る。天然資源由来ではない合成繊維の例には、デンプンのような多糖類が挙げられるが、これらに限定されない。鉱物資源からの繊維の例には、石油由来のポリプロピレン繊維及びポリエチレン繊維及びポリエステルのようなポリオレフィン繊維、並びにガラス及びアスベストのようなシリケート繊維が挙げられるが、これらに限定されない。しかしながら本発明の不織布ウェブは、少なくとも幾つかの熱可塑性である繊維を含まなくてはならない。

不織布ウェブは幾つかの層を含んでもよく、各層は同じポリマーを含んでもよいし、又は異なるポリマーを異なる層に含んでもよい。例えば不織布ウェブは、スパンボンド層（スパンボンドプロセスにより製造される）、メルトブローン層（メルトブローンプロセスにより製造される）、及び更にスパンボンド層（スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド、いわゆるＳＭＳ不織布ウェブ）を含んでもよい。その他の例は、ＳＳＳ−（３つのスパンボンド層）又はＳＭ−（１つのスパンボンド層及び１つのメルトブローン層）不織布ウェブである。

ポリマーフィルムは不織布ウェブに、当該技術分野において周知のラミネーションプロセス、例えば接着剤ラミネーション、熱接着又は押出成形ラミネーションにより好ましくは接合される。

ポリマーフィルム及び不織布ウェブの両方は２つの主要表面：衣類に面する１つの表面及び身体に面する１つの表面を有する。本発明の好ましい実施形態では、ポリマーフィルムの衣類に面する表面は、不織布ウェブの身体に面する表面に接合される。したがって不織布ウェブは、吸収性物品のバックシート積層体の衣類に面する層に含まれ、及び吸収性物品の最も外側の覆いを構成する。ポリマーフィルムは、吸収性物品のバックシート積層体の身体に面する層に含まれる。

本発明の１つの実施形態では、バックシート積層体に含まれる不織布ウェブは、ポリマーフィルムの衣類に面する表面のすべて又はほぼすべてを覆って、吸収性物品に布様の外観及び感触を提供する。別の実施形態では、不織布ウェブは、不連続の所定部分だけを覆ってもよい。

本発明の１つの実施形態では、バックシートは、ポリマーフィルム、不織布ウェブ、又はその両方の２つの主要表面の少なくとも１つの上に印刷された、視覚的に識別できる装飾的意匠と共に着色されたポリマーフィルムを含む。

本発明の別の実施形態では、バックシートは、ポリマーフィルム、不織布ウェブ、又はその両方の２つの主要表面の少なくとも１つの上に印刷された、視覚的に識別できる装飾的意匠と共に着色された不織布ウェブを含む。

本発明の更に別の実施形態では、バックシートは、ポリマーフィルム、不織布ウェブ、又は両方の２つの主要表面の少なくとも１つの上に印刷された視覚的に識別できる装飾的意匠と共に、着色されたポリマーフィルム及び着色された不織布ウェブを含む。

これらの実施形態のいずれにおいても、意匠は好ましくは不織布ウェブ及び／又はポリマーフィルムの衣類に面する表面上に印刷される。

更にこれらの実施形態のいずれにおいても、ポリマーフィルムは不織布ウェブに、意匠がポリマーフィルム上、不織布ウェブ上、又はその両方の上に印刷される前又は印刷された後に接合されてもよい。

（着色）
本発明の不織布ウェブ及び／又はポリマーフィルムを着色するために用いられる着色剤は、不織布ウェブ及び／又はポリマーフィルムに含まれる熱可塑性材料が溶融する前に好ましくは添加される。あるいは着色剤は、ポリマーフィルム及び／又は不織布ウェブを形成する熱可塑性ポリマーが溶融された後であるが、それぞれポリマーフィルムが押出成形により形成される前、不織布ウェブの繊維が形成される前、及び不織布ウェブが製造される前に添加される。

着色剤は、一般に色素と呼ばれる場合もあり、微細に分散した形態で用いられる不溶性の色物質を指す。色素は、染料、有機顔料、又は無機顔料であってもよい。代表的な有機顔料には、Ｃ．Ｉ．ピグメントイエロー（C.I.Pigment Yellow）１、Ｃ．Ｉ．ピグメントイエロー３、Ｃ．Ｉ．ピグメントイエロー１３、Ｃ．Ｉ．ピグメントレッド（C.I.Pigment Red）５、Ｃ．Ｉ．ピグメントレッド７、Ｃ．Ｉ．ピグメントレッド１２、Ｃ．Ｉ．ピグメントレッド１１２、Ｃ．Ｉ．ピグメントレッド１２２、Ｃ．Ｉ．ピグメントブルー（C.I.Pigment Blue）１、Ｃ．Ｉ．ピグメントブルー２、Ｃ．Ｉ．ピグメントブルー１６、Ｃ．Ｉ．バットブルー（C.I.Vat Blue）４、Ｃ．Ｉ．バットブルー６、又はカーボンブラック（Carbon black）を挙げてもよい。代表的な無機顔料には、二酸化チタン（例えば、ピグメントホワイト（Pigment White）６）、カーボンブラック（例えば、ピグメントブラック（Pigment Black）７）、酸化鉄、酸化第二鉄黒（例えば、ピグメントブラック１１）、酸化クロム、又はフェロシアン化第二鉄アンモニウムを挙げてもよい。代表的な染料には、ソルベントイエロー（Solvent Yellow）１４、ディスパーストイエロー（Dispersed Yellow）２３、メタニルイエロー（Metanil Yellow）、ソルベントレッド（Solvent Red）１１１、ディスパーストバイオレット（Dispersed Violet）１、ソルベントブルー（Solvent Blue）５６、ソルベントオレンジ（Solvent Orange）３、ソルベントグリーン（Solvent Green）４、アシッドレッド（Acid Red）５２、ベーシックレッド（Basic Red）１、ソルベントオレンジ（Solvent Orange）６３、又はジェットブラック（Jet Black）を挙げてもよい。異なる色素が、いずれの組み合わせ及び割合で用いられてもよい。あるいはただ１つの色素が適用されてもよい。ポリマー材料の重量に基づいて、着色剤の全量の好適な添加範囲は、約０．１重量％〜約４９重量％、好ましくは約３重量％〜約３０重量％、より好ましくは約５重量％〜約２０重量％であってもよい。

本発明の好ましい実施形態では、無機又は有機充填剤（例えば二酸化チタン）が少なくとも１つの第二の着色色素と共に添加される。二酸化チタンのために、結果として生じるポリマーフィルム又は不織布ウェブはある程度の不透明度を得る。あるいは二酸化チタンの代わりに、又は二酸化チタンに加えて、炭酸カルシウムが不透明度を確実にするために「増白剤」として用いられてもよい。炭酸カルシウムはまたある程度の通気性を加えるが、これはポリマーフィルムには特に望ましい場合がある。通気性フィルムの場合には、押出成形ポリマーフィルムは、少なくとも１つの方向に延伸され、フィルムの少なくとも一部分に通気性を付与する。

好ましくは、ポリマーフィルム中の二酸化チタンの量は、約０．５重量％〜約５重量％であり、より好ましくは量は約０．５重量％〜約３重量％であり、更により好ましくは量は約０．５重量％〜約２．５重量％である。しかしながら例外として、ポリマーフィルム中の二酸化チタンの量は、更に１０重量％までであってもよい。

通気性ポリマーフィルム中の炭酸カルシウムの量は、それが通気性を強力に増大させるため、非通気性ポリマーフィルムと比べて異なる。非通気性ポリマーフィルムでは、炭酸カルシウムの量は好ましくは約５重量％〜約４０重量％、より好ましくは約５重量％〜約３０重量％である。通気性ポリマーフィルムでは、炭酸カルシウムの量は好ましくは約４０重量％〜約８０重量％、より好ましくは約４５重量％〜約６５重量％である。

好ましくは不織布ウェブ中の二酸化チタン又は炭酸カルシウムの量は、約０．１重量％〜約２．０重量％、より好ましくは約０．１重量％〜約１．５重量％である。しかしながら二酸化チタンの使用は、炭酸カルシウムの使用より好ましい。

着色剤の他にその他の添加物、例えば酸化防止剤、紫外線防止剤、シリコーンのようなスリップ剤などの加工助剤も、ポリマーフィルムを製造するために適用されてもよい。

（印刷）
本発明により、バックシートは視覚的に識別できる装飾的意匠を提供される。これらの意匠は、ポリマーフィルム上、不織布ウェブ上、又はその両方の上のいずれかに印刷されてもよい。意匠は動物、花、玩具、ドット若しくは星、又はその他の魅力的な形のような図形の形態であってもよい。意匠は多数の異なる形及び色を含んでもよいし、又は別の方法としてはただ１つの意匠を含んでもよい。その上、それらは適用可能ないずれの大きさであってもよい。各バックシート上に、ただ１つの又は少数の意匠が適用されてもよい。あるいは意匠は、多数の複写により各バックシート上に適用されてもよい。本発明による「視覚的に識別できる」とは、顕微鏡又は同様なもののようないずれの補助装置（普通の眼鏡を除く）を適用する必要なしに、意匠が裸眼で見えることを意味する。

本発明のインク組成物は、不織布ウェブ又はポリマーフィルム上に印刷されてもよい、いずれかの液体組成物である。

本発明のインク組成物の構成成分は、これらに限定されないが：溶媒又は水のようなビヒクル；色素のような着色剤；結合剤；並びにワックス、架橋剤、ｐＨ調整剤、粘度調整剤、変形剤、分散剤、印刷機械衛生管理剤、防腐剤、及び腐食制御剤が挙げられるがこれらに限定されないその他の構成成分を包含してもよい。

本明細書で使用する時、「インク」とは、不織布ウェブ及び／又はポリマーフィルムに適用されてインクの構成成分が蒸発することがあっても目に見える模様でその上に残る、いずれかの液体組成物又はその構成成分を指す。インク組成物の構成成分は、不織布ウェブ及び／又はポリマーフィルムに、順番に又は混合物として適用されてもよい。本明細書で使用する時、「ビヒクル」とは、インク組成物を不織布ウェブ及び／又はポリマーフィルムの表面に運搬するために使用されるインク組成物の液体構成成分を指す。本明細書で使用する時、「色素」とは、微粉化分散形態で用いられてインクに色を付与する不溶性色物質を指す。本明細書で使用する時、「結合剤」とは、インク組成物の接着性構成成分を指す。同じインクが、不織布ウェブを印刷するため及びポリマーフィルムを印刷するために用いられてもよい。

装飾的意匠を印刷するために本明細書において記載され用いられる色素は有機色素であるが、本発明のインク組成物は、無機色素と同様にその他の有機色素を包含するように拡張され得ることが理解される。より小さい色素粒子の大きさが、相対的により大きいサイズの色素粒子より好ましい。本発明の色素は、好ましくは５μｍ未満、より好ましくは１μｍ未満、更により好ましくは０．５μｍ未満の粒径を有する。

インクは、不織布ウェブ及び／又はポリマーフィルム上にインクを印刷することにより、不織布ウェブ及び／又はポリマーフィルムに適用される。

本発明に好適な印刷プロセスには：石版印刷、凸版印刷、グラビア、スクリーン印刷、凹版印刷、及び好ましくはフレキソ印刷が挙げられるが、これらに限定されない。本発明による更に好適な印刷プロセスはインクジェット印刷であり、これは非接触印刷技術であるが、インクは小さな液滴で適用される。単色画像又は多色画像が、不織布ウェブ及び／又はポリマーフィルムに適用されてもよい。

白色表面に単色が適用される場合には、この色の強度を、例えば表面積当たりの色のアドオン濃度を変えることにより（例えばハーフトーン処理において表面積当たりのインクドットの密度を変えることにより）変えることが可能である。したがって一色の異なる陰影を生み出すことが可能である。しかしながら、白色表面上のアドオン濃度を変えることにより、追加の第二色の効果を生み出すことは不可能である。

反対に本発明では、装飾的意匠が印刷される着色された表面により、追加の色の効果を生み出すことが可能である。例えば、透明でない不透明青色インクが黄色い表面上に、全表面を覆わずに（例えば、ハーフトーン処理において小さい不連続なドットに組むことにより）印刷される場合、このように処理された表面は緑であるとして視覚的に感知される。同じ不透明青色インクが、全表面が完全に覆われるように適用される場合、表面は青であるとして視覚的に感知される。したがって表面の少なくとも第一区域をハーフトーン処理において不透明インクで覆う一方、少なくとも第二区域を同じインクで完全に覆うことにより、追加の色の効果が生み出される。その上、ハーフトーン処理の格子模様を変えることにより、これらの色の陰影及び強度を変えることもまた可能である。

本明細書で使用する時、「ドット被覆パーセント」とは、ハーフトーンドットにより覆われた指定印刷区域の全指定印刷区域に対する量を指す。本発明では、ドット被覆パーセントは、好ましくは３％〜９０％、より好ましくは１０％〜８０％である。更に、ハーフトーンドットの頻度、大きさ、又はその組み合わせは、広く変化してもよい。

あるいはハーフトーン処理において不透明の色を適用することに対して、透明なインクを用いることもまた可能であり、これもまた本発明の範囲内である。透明なインクを用いる場合、表面上のインクの厚さが変えられて第三の色の効果が生み出される。例えば透明青色インクが黄色い表面上に薄い層で適用される場合、黄色い表面は透けて部分的に光り、結果として色は視覚的に緑であるとして感知される。透明青色インクが黄色い表面上に相対的に厚い層で適用される場合、黄色はもはや透けてほとんど全く光らず、結果として色は視覚的に青であるとして感知される。したがって表面の少なくとも第一区域を透明インクの相対的に薄い層で覆う一方、表面の少なくとも第二区域に同じインクの相対的に厚い層を適用することにより、追加の色の効果が生み出される。

その上、例えば２つの異なる色をハーフトーン処理において同じ区域に印刷し、その結果少なくとも２つの異なる色のドットの混合が適用されることにより、同じ効果が達成され得る。透明なインクを用いる場合、例えば２つの異なる色がお互いにオーバーレイして印刷されてもよく、これらのインクのアドオン濃度が変えられて追加の色及び異なる陰影の効果が生み出される。しかしながら着色されたポリマーフィルム又は不織布ウェブ上にこの技術を適用する場合には、「背景」色を用いることができ、これにより多数の色を必要とせずに、ポリマーフィルム及び／又は不織布ウェブ上の鮮明な多色の装飾的意匠が可能になる。これは印刷プロセスを簡単にし、それにより速く及び安価な印刷が可能になる。本発明の好ましい実施形態では、視覚的に識別できる装飾的意匠を印刷するために２つの異なる色が適用される。

装飾的意匠が、バックシートに含まれるポリマーフィルム上又は不織布ウェブ上に印刷される場合、意匠は好ましくはバックシートの２つの主要表面の少なくとも１つの全表面の５０％より多くを含まない。より好ましくは、装飾的意匠は、バックシートの２つの主要表面の少なくとも１つの４０％より多くを含まず、更により好ましくは３０％より多くを含まず、最も好ましくは２０％より多くを含まない。

本発明の好ましい実施形態では、バックシートのポリマーフィルム及び／又は不織布ウェブ上に印刷される装飾的意匠の６０％より多く、より好ましくは７０％より多く、なおより好ましくは８０％より多く、及び最も好ましくは９０％より多くが、バックシートの吸収性コアにより覆われる区域と一致する。それによって、吸収性物品内に処分された尿又はその他の滲出物により形成された染みに対する、装飾的意匠の遮蔽効果が改善される。

装飾的意匠は、ポリマーフィルム及び／又は不織布ウェブの２つの主要表面のいずれかの上に印刷されてもよい。装飾的意匠がポリマーフィルム上に印刷される場合、それは好ましくはフィルムの衣類に面する表面上に適用され、インクと吸収性物品内に処分された液体及びその他の滲出物との間の直接接触を回避する。あるいは装飾的意匠は、ポリマーフィルムの身体に面する表面上に適用されてもよい。装飾的意匠が不織布ウェブ上に印刷される場合、それは不織布ウェブの身体に面する表面上に印刷されてもよく、より好ましくは衣類に面する表面上に印刷されてもよい。

不織布ウェブ又はポリマーフィルムの印刷能力を改善するために、不織布ウェブ又はポリマーフィルムは、装飾的意匠を印刷する前にコロナ処理を経てもよい。

（バックシートのＬハンター（Hunter）値並びに「ａ」及び［ｂ］値）
Ｌハンター（Hunter）値並びに「ａ」及び［ｂ］値が、装飾的意匠の外側の区域で測定されるが、したがってこれらの値は、印刷区域を含まないバックシートの着色区域について測定される。その上Ｌハンター（Hunter）値並びに「ａ」及び［ｂ］値は、ポリマーフィルムが不織布ウェブにより覆われる区域で測定される。好ましくはＬハンター（Hunter）値並びに「ａ」及び［ｂ］値は、バックシートの衣類に面する表面上で測定され、したがって不織布ウェブが観察者に面する表面上で測定される。あるいはＬハンター（Hunter）値並びに「ａ」及び［ｂ］値は、バックシートの身体に面する表面上で測定され、したがってポリマーフィルムが観察者に面する表面上で測定される。

本発明によるバックシートの暗さ／明るさを定義するために本明細書において使用されるＬハンター（Hunter）尺度の値は、ハンターカラー方式（Hunter Color system）における色測定の単位である。この方式の完全な技術的説明は、Ｒ．Ｓ．ハンター（R.S.Hunter）による論文「光電色差計（photoelectric color difference Meter）」、米国光学学会会報（Journal of the Optical Society of America）、第４８巻、９８５〜９５ページ、１９５８年に見出すことができる。ハンター（Hunter）尺度による色の測定のために特に設計された装置が、米国特許第３，００３，３８８号（ハンター（Hunter）ら、１９６１年１０月１０日発行）に記載されている。一般に、ハンターカラー（Hunter Color）の「Ｌ」尺度の値は、光反射率測定の単位であり、値が高い程色は明るいが、これはより明るい有色材料が、より多くの光を反射するためである。特にハンターカラー方式では「Ｌ」尺度は１００の等しい分割単位を含有し、純粋な黒は尺度の底部にあり（Ｌ＝０）、純粋な白は尺度の最上部にある（Ｌ＝１００）。したがって、本発明による吸収性物品に用いられる材料のハンターカラー値の測定において、「Ｌ」尺度の値が低い程、材料は暗くなる。

本明細書のバックシートは、本明細書において定義されるＬハンター（Hunter）値並びに「ａ」値及び［ｂ］値が適合する限り、いずれの色であってもよい。

本明細書で言及される「色」には、いずれかの原色、即ち黒、白、赤、青、紫、橙色、黄色、緑色、及び藍色、並びにこれらのいずれかの変化又はこれらの混合が挙げられる。

色は、国際的に認められている色の三次元立体図によって測定することができ、そこでは肉眼で感知されるすべての色が数値コードに変換される。この方式は三次元（ｘ、ｙ、ｚ）及び具体的にはＬ、ａ、ｂに基づく。

色がこの方式によって定義される場合、Ｌは、明るさ（０＝黒、１００＝白）を表わし、ａ及びｂは独立してそれぞれ２つの色軸を表わし、ａは赤／緑の軸（＋ａ＝赤、−ａ＝緑）を表わし、一方ｂは黄／青の軸（＋ｂ＝黄色、−ｂ＝青）を表わす。
いずれの色も一意的なΔＥ値により識別され、それは次の方程式により数学的に表される：
ΔＥ＝［（Ｌ基本−Ｌ試料）２＋（ａ基本−ａ試料）２＋（ｂ基本−ｂ試料）２］１／２
ΔＥは三次元モデルの基本色と無色の点（即ち、球の中心Ｌ基本＝５０、ａ基本＝０、ｂ基本＝０）の間の距離を図形的に表す。

色は座標Ｌ、ａ、ｂを提供する比色計、ミノルタ（MINOLTA）モードＣＲ−３００機器（日本、ミノルタ社（Minolta Company）より入手可能）を用いて測定することができ、それによりΔＥ値が決定され得る。

本発明によると、吸収性物品のバックシートは、約１０〜約７５、より好ましくは約１０〜約６５、更により好ましくは約１５〜約６０のＬハンター（Hunter）値を有する。

その上本発明によるバックシートは、約−５０．０〜約＋５０．０、より好ましくは約−３０．０〜約＋３０．０、更により好ましくは約−２０．０〜約＋２０．０、最も好ましくは約−１０．０〜約＋１０．０の「ａ」値を有する。その上本発明によるバックシートは、約−５０．０〜約＋５０．０、より好ましくは約−３５．０〜約＋２５．０、更により好ましくは約−２５．０〜約＋１５．０、最も好ましくは約−２０．０〜約＋５．０の「ｂ」値を有する。

本発明では、Ｌハンター（Hunter）値並びに「ａ」及び「ｂ」値は、バックシート材料の単一層についての値を指し、したがってそれ自体の上に折り畳まれる材料の幾つかの層についてではない。値の測定を実施する間、バックシート材料は白色の背景の上に直接設置される。

上に定義されるＬハンター（Hunter）値、並びに上に定義されるａ及びｂの値を満たすように着色されるバックシートは、鮮明な輝く色を提供する。バックシートに含まれるポリマーフィルム及び／又は不織布ウェブが減少された不透明度を有する場合でさえも、バックシートは改善された遮蔽効果を更に提供する。これが、ポリマーフィルム中の二酸化チタンのような増白剤のより少量の使用を促進し、そのため優れた吸収性物品を提供すると同時に費用の減少を可能にする。

（不透明度）
本発明のバックシートの不透明度は、好ましくは約５５％〜約１００％、より好ましくは約５５％〜約９５％、更により好ましくは約５５％〜約８０％、最も好ましくは約６０％〜約７０％である。本発明によると、不透明度はポリマーフィルムが不織布ウェブにより覆われる区域で測定される。好ましくは、不透明度はバックシートの衣類に面する表面上で測定され、したがって不織布ウェブが観察者に面する表面上で測定される。あるいは不透明度はバックシートの身体に面する表面上で測定され、したがってポリマーフィルムが観察者に面する表面上で測定される。その上不透明度は、装飾的意匠の外側の区域で測定され、したがって印刷区域を含まないバックシートの着色区域について測定される。不透明度は次の試験方法により測定される：
不透明度を測定するための方法：
不透明度は、ＰＣＴ国際公開特許ＷＯ０１／４９２３０の１９ページから始まって詳細に記載される方法によって測定され、次の記述に本質的に従う：

（装置及び材料）
・ＢＹＫ−ガードナー（BYK-Gardner）ＴＣＳ（登録商標）色球体分光光度計（Color Sphere Spectrophotometer）であって、これはｄ／８°のジオメトリー（拡散照明及び８°視野（viewing））を用い、機器操作マニュアル及びソフトウェアを有する分光光度計である；米国メリーランド州コロンビアのＢＹＫ−ガードナー社（BYK-Gardner,Inc）より入手可能。
・メニュー駆動品質管理ソフトウェアプログラム；ＢＹＫ−ガードナー社（BYK-Gardner,Inc）より入手可能。
・小領域用レンズ及び絞り；ＢＹＫ−ガードナー社（BYK-Gardner,Inc）より入手可能。
・赤外線フィルター付き石英ハロゲンランプ；ＢＹＫ−ガードナー社（BYK-Gardner,Inc）より入手可能。
・ブラック・キャビティ（Black cavity）；ＢＹＫ−ガードナー社（BYK-Gardner,Inc）より入手可能。
・較正データ付きホワイト・ジャパニーズ・オパール（White Japanese opal）標準；ＢＹＫ−ガードナー社（BYK-Gardner,Inc）より入手可能。
・試験品を以下に指定されるような必要寸法に切断できるはさみ又はカッターのような切断装置。

空調：試験は、２３°＋２℃（７３．４°＋３．６°Ｆ）及び相対湿度５０％＋５％の標準実験室雰囲気の中で行われることが必要である。

テキスト試験品：試験される各材料について、およそ５１×５１ｍｍ（２×２インチ）の５つの試験品を切断する。

装置及び材料の準備：一般操作手順については、色球体分光光度計（Color Sphere Spectrophotometer）の操作マニュアルを参照のこと。
設定構成は次のようであることが必要である：
カラースケール
ディスプレイ：ＸＹＺ
光源：Ｃ
オブザーバー：２°

較正：ブラック・キャビティ（Black cavity）及びジャパニーズ・オパール（Japanese opal）標準タイルにより較正する反射率ポートカバープレートの最上部に２つのペグがあるようにタイルを設置する。

ナノメートルの結果をそのタイルについてＢＹＫ−ガードナー（BYK-Gardner）より供給された数と比較する。３８０、５４０、及び７２０ｎｍについてのナノメートル数は＋０．２５ｎｍでなければならない。結果が＋０．２５ｎｍより大きい場合には、較正を繰り返す。

不透明度モード：標準及び試料のもとで白色を使用する。不透明度の測定は、黒色基本を背景とした試験品の測定及び白色基本を背景とした同じ試験品の測定から成る。試験品の色測定は、背景として黒色基本又は白色基本のいずれかを用いて表示され得る。試料及び標準の欄について「白色表示（display white）」を選択する。

（手順）
１．単一の試験品を反射率ポート上の中央に置き、皺がない領域を使用すること、及び印刷された装飾的意匠を有する区域を使用しないことを確実にする。
２．ブラック・キャビティを用いて試験品の背景にする。
３．反射率ポート上で試験品の上に白色基本（ブラック・キャビティの白色側面）を設置する。ブラック・キャビティの読み取りと白色基本の読み取りとの間に、試験品の試験区域を移動しない。
４．Ｃ２°不透明度の結果を記録する。
各試験品について１〜４を繰り返す。
報告：
パーセントによる不透明度の値が報告される。

「発明を実施するための最良の形態」で引用されたすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが；いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。

本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。

したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

Claims (7)

1. 液体透過性トップシート、液体不透過性バックシート、及び前記トップシートと前記バックシートとの間に位置付けられる吸収性コアを含み、乳児用おむつ、プルオン式おむつ、パンツ、又は成人用失禁おむつから選択される使い捨て物品であって、
   前記バックシートが少なくとも１つのポリマーフィルム及び少なくとも１つの不織布ウェブを含み、
   前記ポリマーフィルム及び前記不織布ウェブの各々が２つの主要表面を有し、
   前記ポリマーフィルム及び前記不織布ウェブの両方がポリマー材料を含み、
   前記不織布ウェブの前記ポリマー材料が当該ポリマー材料内に含まれる色素により着色され、
   前記ポリマーフィルムが視覚的に識別できる装飾的意匠を有し、
   前記意匠が着色インクを、前記ポリマーフィルムの前記主要表面の少なくとも１つの上に印刷することにより提供され、
   前記ポリマーフィルムが、その主要表面の１つの少なくとも一部分から前記不織布ウェブの隣接する主要表面の少なくとも一部分にわたるオーバーレイ領域において接合されて前記バックシートを形成し、
   前記オーバーレイ領域内の前記バックシートが、印刷された前記装飾的意匠の外側の区域においてハンター（Hunter）の尺度で、１０〜７５の暗さ／明るさの外観についてのＬハンター（Hunter）値、−５０．０〜＋５０．０の赤／緑の外観についての「ａ」値、及び−５０．０〜＋５０．０の黄色／青の外観についての「ｂ」値を有し、
   前記ポリマーフィルムの前記主要表面の少なくとも１つにおける、少なくとも第一区域を、不透明なインクによるハーフトーン処理で覆う一方で、第二区域を同じ不透明なインクで完全に覆うことにより、または、前記ポリマーフィルムの前記主要表面の少なくとも１つにおける、少なくとも第一区域を、透明なインクの相対的に薄い層で覆う一方で、少なくとも第二区域に同じ透明なインクの相対的に厚い層を適用することにより、追加の色の効果が生み出されるように前記印刷が適用される使い捨て物品。
2. 前記オーバーレイ領域内の前記バックシートが、前記印刷された装飾的意匠の外側の区域において５５％〜１００％の不透明度を有する、請求項１に記載の使い捨て物品。
3. 前記ポリマーフィルム及び前記不織布ウェブの前記２つの主要表面の１つが、衣類に面する表面であり、
   前記識別できる装飾的意匠が、少なくとも前記ポリマーフィルムの前記衣類に面する表面に印刷されることにより提供される、請求項１に記載の使い捨て物品。
4. 前記バックシートが衣類に面する層及び身体に面する層を含み、
   前記不織布ウェブが前記衣類に面する層に含まれ、
   前記ポリマーフィルムが前記身体に面する層に含まれる、請求項１に記載の使い捨て物品。
5. 前記装飾的意匠が、前記バックシートの２つの主要表面の少なくとも１つの５０％以下を含む、請求項１に記載の使い捨て物品。
6. 前記装飾的意匠の６０％より多くが、前記吸収性コアにより覆われる区域と一致する、請求項１に記載の使い捨て物品。
7. 当該使い捨て物品が後部ウエスト縁部を含み、
   前記吸収性コアが後部コア末端縁部を含み、
   前記後部末端縁部と前記後部コア末端縁部との間の距離が少なくとも４０ｍｍである、請求項１に記載の使い捨て物品。