JP5220808B2 - 操作ノブの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器におけるボリウムやエンコーダ等のシャフトに取り付けられるプラスチック製操作ノブを製造する方法に係り、特に射出成形の際にウエルドラインや機械的強度の不均一を生じさせないようにするための改良に関する。
無線通信機器や家電機器等の操作ノブの殆どはプラスチックの射出成形によって製造されている。
射出成形においては金型で構成したキャビティにゲート(注入口)からプラスチックの加熱溶融材料(湯)を加圧・注入して冷却・固化させるが、ゲートの痕跡が製品である操作ノブの外観に残らないようにする工夫がなされている。
一般的には、図8(A)に示すようなキャビティ101(操作ノブ101aの形状)に対する湯路102の構成、即ち、キャビティ101に捨てボス部103を設けたサブマリンゲート方式の構成によることが多い。
同図において、加熱溶融材料はスプルー104からランナー105を経てキャビティ101の下側へ導かれ、ゲート106から捨てボス部103内を通じてキャビティ101内へ注入される。
この場合、キャビティ101の下側面は操作ノブ101aの後端面に相当し、捨てボス部103はキャビティ101の下側面に連通しているために、キャビティ101から取り出された操作ノブ101aの後端面には捨てボスが付いたままであるが、それは手作業で除去されることになる。
ところで、操作ノブ101aにはボリウムやエンコーダ等のD型シャフトを圧入・嵌挿させる穴107が形成されているため、金型はキャビティ101側の雌型とコア側(穴側)の雄型の組み合わせになる。
したがって、キャビティ101に捨てボス部103を通じて加熱溶融材料が注入されると、図8(B),(C)に示すように、加熱溶融材料の流れが2方向に分かれ、それぞれが雄型の周方向に沿って流れるが、その結果、雄型の反対側で双方の流動先端部(フローフロント)が会合してウエルドライン(Vノッチ状の細い線状痕)108やツヤムラが発生する。
そして、ウエルドライン108は操作ノブ101aの外観を悪くするだけでなく、機械的強度を低下させる要因ともなる。
特に、最近では、操作ノブ101aがD型シャフトから容易に引き抜けないようにするためにD型のスプリングプレートを介装させることも多く、その場合には操作ノブ101aに常に大きな内部応力が作用してクラックや割れが発生し易くなる。
一方、射出成形において製品の外観にウエルドラインが現れることを避けるための提案は従来から様々になされているが、操作ノブに関連した提案としては下記特許文献1がある。
この特許文献1での操作ノブは図9の(A),(B)に示すような形状を有しており、射出成形に際しては操作ノブ111の後端面112に捨てボス部又はゲートが連通することになるが、操作ノブ111の側壁部113における前記連通箇所114に対応する周方向区間では肉厚部115が形成され、またその両側には肉薄部116a,116bが形成されるようにコア側の雌型が構成されている。
尚、特許文献1では記載されていないが、操作ノブ111の中央にはD型シャフトが嵌挿されるスリーブ117が一体的に形成されるものと思料される。
特許文献1の提案内容によると、操作ノブ111の肉厚部115の両側が肉薄部116a,116bになっているために、射出成形に際して肉厚部115から周方向へ分流する加熱溶融材料の量は少なく、注入された加熱溶融材料の殆どは側壁部113の肉厚部115をそのまま直進して前面壁118へ流入し、その後に側壁部113や嵌挿用スリーブ117を充填してゆくことになる。
したがって、加熱溶融材料が周方向に分流して再び会合するという過程にはならず、ウエルドラインの発生を防止することが可能になる。
特開2005−135737号公報
しかしながら、前記特許文献1の提案によると、操作ノブ111の側壁部113には肉厚部115と肉薄部116a,116bが隣接して形成されることになるため、その隣接部分の機械的強度が弱くなると共に応力も集中し易くなり、操作ノブ111の側壁部113に外力が作用した際に破損する可能性がある。
また、射出成形に際して肉厚部115から周方向へ分流する湯は少ないながら存在するため、キャビティの形状や加熱溶融材料の流動・背圧条件等によってはウエルドラインが発生する場合もあり、適用については一定の制限が伴うものと推測される。
更に、操作ノブには、図10に示すように、その開口した後端面の最内周側にスリーブを突出形成させたタイプのものがある。
この操作ノブ201には、D型シャフトの圧入・嵌挿用の穴204が内部に形成されており、その後端側には少し大きな径の座グリ穴205が形成されているが、後端面202の座グリ穴205の周囲に沿ってスリーブ203が一体的に形成されている。
これは、図11に示すように、筐体の前面パネル211に形成された孔212から突出した操作部品(ボリウムやエンコーダ等)213のシャフト213aに前記操作ノブ201を圧入・嵌挿させたときに、前面パネル211の孔212の内径が前記スリーブ203の外径よりも僅かに大きく形成されていることにより、スリーブ203が孔212に内嵌して側方からシャフト211aが見えないようにすると共に、簡易な防水機能や塵埃の侵入防止機能を具備させるためである。
しかしながら、携帯型トランシーバ等ではシャフト213aの外径に対して操作ノブ201の外径を大きくとれないことが多く、操作ノブ201の後端面203におけるスリーブ202の外側の環状領域やスリーブ202の端面の幅が狭いと、その領域に射出成形のためのボス部やゲートを構成することが困難になる場合が少なくない。
そこで、本発明は、ウエルドラインを発生させない操作ノブの製造方法であって、製品である操作ノブの機械的強度や適用条件に影響しない方法を提供する。
また、操作部品のシャフトの外径に対して操作ノブの外径を大きくとれないような場合、特に、操作ノブの後端面にスリーブを形成する場合にも対応できる方法を提供することを目的とする。
本発明は、金型の型締めにより構成される有底円筒形状のキャビティにおける底板相当部分の内面側中央に制限ゲートを設け、プラスチックの加熱溶融材料を前記制限ゲートから前記キャビティ内へ射出注入して冷却・固化させることにより有底円筒形状の操作ノブを射出成形により製造する方法であって、次のような要素と工程からなる構成を有している。
射出成形により有底円筒形状の操作ノブを製造する方法において、製品である操作ノブの外周面と前端面にそれぞれ対応する内周面と底面で凹部が形成されているキャビティ側金型と、筒状形態をなし、前端側区間が前記操作ノブの内周面と底板内面にそれぞれ対応する外周面と前端面として形成されていると共に、軸方向に形成されたランナーが前端部分の中央に形成された制限ゲートへ連通しているコア側金型と、板状形態をなし、前記コア側金型をその前記前端側区間を貫通させた状態で内嵌・緊合させる円孔が形成されており、前記円孔の外側領域が前記操作ノブの後端面に対応する面となるストリッパプレートとを用い、前記キャビティ側金型に前記ストリッパプレートを密接させると共に、前記コア側金型を前記ストリッパプレートの円孔に内嵌・緊合させてキャビティを構成する型締め工程と、前記コア側金型のランナーから制限ゲートを通じてプラスチックの加熱溶融材料を前記キャビティ内へ射出注入する注入工程と、前記加熱溶融材料の冷却・固化時間が経過した後、前記キャビティ側金型から前記ストリッパプレートと前記コア側金型を離隔させる型開き工程と、前記コア側金型の軸方向へ前記ストリッパプレート又は前記コア側金型を移動させて前記ストリッパプレートに対する前記コア側金型の内嵌・緊合状態を解除することにより、製品を前記コア側金型から離脱可能にする製品離脱工程とからなる操作ノブの製造方法。
本発明によれば、加熱溶融材料が有底円筒形状のキャビティを充填してゆく際の流れが、底板相当部分の中央から放射状に外周側へ進行し、底板相当部分を満たすと円筒壁部へ流れ込んで後端面側へ進行することになるため、図8(B),(C)に示したように加熱溶融材料が分流して再び会合するという現象は発生せず、ウエルドラインの生じない操作ノブを製造できる。
また、製品としての操作ノブには、製法に起因して機械的強度が低下するような部分はなく、制限ゲートを底板相当部分の中央にとるために、ゲートの痕跡は製品の外観に現れず、設計上の自由度も高くなる。
本発明のような要素と工程による場合、加熱溶融材料をキャビティの底板相当部分の内側から供給する関係でコア側金型に制限ゲートが形成されており、型開きした際に製品がコア側金型に付着するためにストリッパプレートを用いた製品離脱が必要となる。
その場合、製品である操作ノブの後端面が平坦であるような場合には、ストリッパプレートだけでコア側金型から製品を離脱させることができるが、図10に示したように後端面にスリーブが形成されているような操作ノブの場合には、ストリッパプレートの円孔の周囲にスリーブ形成用の環状の段差面が形成されているために、製品はストリッパプレートに付着したままになる。
この問題については、次のような付加手段を設けておく。
即ち、製品である操作ノブの後端面に対応する面である前記ストリッパプレートの円孔の外側領域における最内周側の環状領域が他の領域よりも低い段差面として形成されており、前記操作ノブの後端面にスリーブが突出形成される場合において、前記製品離脱工程では、前記ストリッパプレートの円孔から前記コア側金型が引き抜かれた際に、前記ストリッパプレートの円孔へエアーを吹き付けることにより、製品を前記ストリッパプレートから離脱させることとする。
本発明の操作ノブの製造方法は、次のような効果を奏する。
プラスチックの加熱溶融材料を注入する制限ゲートの位置を有底円筒形状の操作ノブに対応したキャビティにおける底板相当部分の内面側中央に設けたことにより、加熱溶融材料の分流と再会合によるウエルドラインの発生条件がなくなり、製品の意匠面での問題を解消すると共に、機械的強度を均一に保つことができる。特に、操作部品のD型シャフトの抜け止め用にD型のスプリングプレートを内嵌させた場合には操作ノブに大きな内部応力が発生することになるが、そのような厳しい機械的条件にあってもクラックや割れが生じない製品を生産できる。
しかしながらその場合にはゲートをコア側金型に設けざるを得ず、エジェクタピンをコア側金型に設けることが困難であるが、発明では、筒状形態のコア側金型とストリッパプレートを組み合わせることで、製品の合理的な取り出し(コア側金型からの離脱)を実現している。
更に、図10に示すように、後端面にスリーブが突出形成されている操作ノブの場合には、製品をコア側金型から離脱させてもストリッパプレートに付着した状態になるが、その付着力はスリーブの外周面とストリッパプレートとの軽微な接触摩擦によるものであることから、請求項の発明では、ストリッパプレートの円孔へのエアーの吹き付けだけで製品の離脱を可能にしている。
本発明の実施形態に係る射出成形用金型の構成を示す断面図であって、型締め後にプラスチックの加熱溶融材料がスプルー・ランナーから制限ゲートを通じてキャビティに射出注入された状態を示す。 加熱溶融材料が制限ゲートからキャビティへ流入して内部を充填してゆく状態を示す断面図(A)及びキャビティ部分を上から見た参考図(B)である。 加熱溶融材料が冷却・固化した後のランナー部分の引き抜き工程を示す断面図である。 キャビティ側金型からコア側金型とストリッパプレートを離隔させる型開き工程を示す断面図である。 製品である操作ノブの後端面が平坦である場合におけるコア側金型から製品を離脱させる工程(製品離脱工程)を示す断面図である。 製品である操作ノブの後端面にスリーブが突出形成されている場合におけるコア側金型から製品を離脱させる工程(製品離脱工程)を示す断面図である。 冷却・固化したスプルー・ランナー部分の除去工程を示す断面図である。 先行技術に係る射出成形による操作ノブの製造方法を示す図であり、(A)はサブマリンゲート方式による場合の概略図、(B)及び(C)は加熱溶融材料の流れとウエルドラインの発生位置を示す参考図である。 特許文献1におけるウエルドラインの発生防止策を説明するための参考図であり、(A)は操作ノブの断面図、(B)は操作ノブの底面図である。 後端面にスリーブが突出形成されている操作ノブの側面図(A)と底面図(B)と断面図(C)である。 後端面にスリーブが突出形成されている操作ノブの使用状態を示す断面図である。
以下、本発明の「操作ノブの製造方法」の実施形態を図1から図7を用いて詳細に説明する。
先ず、図1は操作ノブの射出成形用金型が型締めされてプラスチックの加熱溶融材料が射出注入された状態を示し、1はキャビティ側金型、2はストリッパプレート、3a,3bはコア側金型、4は第1可動型板、5は第2可動型板、6は第3可動型板、7はスプルーブッシュ、8a,8bは係合ピンである。
ここで、キャビティ側金型1には、製品である有底円筒形状の操作ノブの外周面と前端面にそれぞれ対応する内周面と底面とで構成された凹部11a,11bが形成されている。
そして、キャビティ側金型1の上面にはストリッパプレート2が密接し、そのストリッパプレート2におけるキャビティ側金型1の凹部11a,11bに対応する位置に形成されているテーパ状の円孔2a,2bにコア側金型3a,3bが内嵌・緊合することにより、前記凹部11a,11bとストリッパプレート2を貫通したコア側金型3a,3bの前端側の一定区間との間にキャビティ12a,12bが構成されている。
キャビティ12a,12bについては、前記のように凹部11a,11bの内周面と底面が製品である操作ノブの外周面と前端面に対応しており、コア側金型3a,3bの前端側の一定区間が操作部品のD型シャフトが圧入・嵌挿する穴に対応しているが、操作ノブの後端面に相当するストリッパプレート2における円孔2a,2bの外側領域についてみると、その最内周側の環状領域が他の領域より低い環状の段差面13a,13bになっており、それによって操作ノブの後端面にスリーブ22a,22bが形成されることになる。
一方、コア側金型3a,3bは、筒状形態をなして、前記のように操作部品のD型シャフトに対応した形状になっている前端側区間と、ストリッパプレート2の円孔2a,2bへ内嵌するテーパ状区間と、ストレート区間とからなり、ストレート区間の後端部に形成されているフランジ14a,14bが2枚の型板4a,4bからなる第1可動型板4によって挟圧されて、コア側金型3a,3bの後端側が第1可動型板4に固定されている。
そして、コア側金型3a,3bの軸心に沿って縦方向ランナー15a,15bが形成されており、その前端面に近い区間では制限ゲート16a,16bとなってキャビティ12a,12bに連通している。
また、縦方向ランナー15a,15bはそれぞれコア側金型3a,3bの軸心部から第1可動型板4の型板4aの内部に連続しているが、その型板4aの上面側には縦方向ランナー15a,15bの後端側を両端部とした横方向へ長い凹部が形成されており、その凹部が第2可動型板5の下側面で覆われることにより横方向ランナー17が構成されている。
前記のように横方向ランナー17は第1可動型板4と第2可動型板5の間に形成されているが、その横方向ランナー17に対してはスプルー18が連通している。
このスプルー18は、第2可動型板5と第3可動型板6に形成されている孔に対して筒状形態のスプルーブッシュ7を内嵌・緊合させて構成されている。
尚、横方向ランナー17の両端部には係合ピン8a,8bの先端の係合部分19a,19bが突出せしめられているが、この係合ピン8a,8bは後端側が第3可動型板6に固定されており、第2可動型板5に形成された孔を貫通して係合部分19a,19bを横方向ランナー17の両端部へ突出させている。
以上の構成で図1のように型締めされた状態において、スプルー18を通じてプラスチックの加熱溶融材料を射出注入させると、加熱溶融材料は横方向ランナー17で左右に分かれて各縦方向ランナー15a,15bへ進行し、それぞれの制限ゲート16a,16bを通じて各キャビティ12a,12b内へ注入される。
ここで、図2は加熱溶融材料が制限ゲート16aからキャビティ12aへ注入されてキャビティ12a内を充填してゆく状態を示し、縦方向ランナー15aから制限ゲート16aを通じて流入する加熱溶融材料は、キャビティ12aの底部(操作ノブの前端板部に相当)20aの中心から外周側へ放射状に拡がって底部20aを満たし、底部20aが充填されるとキャビティ12aの円筒壁部(操作ノブの周壁部に相当)21aへ流れ込んで上側(操作ノブの後端面側)へ進行し、最終的に円筒壁部21a全体を充填することになる。(ここではキャビティ12aについて説明しているが、キャビティ12bについても同様の条件で加熱溶融材料が充填されることは言うまでもない。)
尚、前記の流入・充填過程においては、キャビティ12a内の空気はキャビティ側金型1とストリッパプレート2の間に適宜施されたガスベンド(図示せず)を通じて外部へ放出され、空気と加熱溶融材料とが置換される。
そして、このようなキャビティ12a,12b内への加熱溶融材料の流入・充填条件により、加熱溶融材料が分流して会合するようなことがなく、その結果、ウエルドラインの発生と機械的強度の低下を回避することができる。
次に、キャビティ12a,12bを充填した加熱溶融材料が冷却・固化する所定時間が経過すると型開きを行うが、この実施形態では先ず第2可動型板5と第3可動型板6を上方へ移動させる。
その状態は図3に示され、この段階ではスプルー18と各ランナー17,15a,15bのと加熱溶融材料も冷却・固化しており、第2可動型板5と第3可動型板6を引き上げると、横方向ランナー17の両端部の固化材料内に係合ピン8a,8bの係合部分19a,19bが埋め込まれていること、横方向ランナー17は第1可動型板4の上面側に凹部として形成されていること、及び、図1からも明らかなように、コア金型3a,3bの縦方向ランナー15a,15bは各制限ゲート16a,16bにかけて先細りテーパ状になっていることから、スプルー18と各ランナー17,15a,15bの固化材料(18),(17),(15a),(15b)も一緒に引き上げられる。
但し、コア金型3a,3b内の制限ゲート16a,16bを充填している固化材料については制限ゲート16a,16b内に残留する。
次に、図4に示すように、キャビティ側金型1からストリッパプレート2と第1可動型板4とコア側金型3a,3bを引き上げると、キャビティ12a,12b内で加熱溶融材料が冷却・固化した製品(操作ノブ)(12a),(12b)はコア側金型3a,3bの前端側区間に付着した状態でキャビティ側金型1から引き抜かれる。
そして、図4の状態から、ストリッパプレート2を固定して、第1可動型板4とコア側金型3a,3bを引き上げると、製品(12a),(12b)の後端面側がストリッパプレート2に係合してコア側金型3a,3bが製品(12a),(12b)から引き抜かれることになり、製品(12a),(12b)がコア側金型3a,3bから離脱する。
その製品(12a),(12b)の離脱態様は図5及び図6に示される。
図5については、上記のストリッパプレート2の円孔2a,2bの外側領域に段差面13a,13bが形成されておらず、製品(12a),(12b)の後端面にスリーブ22a,22bが形成されていないと仮定した場合の離脱態様であり、この場合には、コア側金型3a,3bの引き抜きにより製品(12a),(12b)の平坦な後端面がストリッパプレート2の下面に接触しているだけの状態になるため、図示するように製品(12a),(12b)はコア側金型3a,3bの引き上げにより直ちに落下する。
一方、図6は、図1で説明したように製品(12a),(12b)の後端面にスリーブ22a,22bが形成されている場合での製品の離脱態様を示す。
この場合は、ストリッパプレート2の円孔2a,2bの外側領域の最内周側に環状の段差面13a,13bが形成されており、製品(12a),(12b)の後端面にスリーブ22a,22bが形成されているために、そのスリーブ22a,22bの外周壁面とストリッパプレート2の段差部分の内周壁面との間に軽微な接触摩擦があり、コア側金型3a,3bを引き抜いても製品(12a),(12b)はストリッパプレート2に付着したままになる。
そこで、この実施形態では、製品(12a),(12b)からコア側金型3a,3bが引き抜かれた段階で、ストリッパプレート2の円孔2a,2bに上側からエアーを吹き付けるようにして製品(12a),(12b)のストリッパプレート2への付着状態を解除させ、製品(12a),(12b)を下方へ落下させる。
このように、この実施形態ではコア側金型3a,3b側から加熱溶融材料をキャビティ12a,12bへ注入する金型構成を採用しており、イジェクションピンを用いた製品(12a),(12b)の取り出しが不可能であるため、ストリッパプレート2を用いて製品(12a),(12b)の離脱を行わせている。
また、製品(12a),(12b)の後端面にスリーブ22a,22bを設けると、ストリッパプレート2だけでは製品(12a),(12b)を離脱させることができない場合があるが、その問題はストリッパプレート2の円孔2a,2bへのエアーの吹き付けにより解決できる。
尚、図5及び図6ではコア側金型3a,3bをストリッパプレート2の円孔2a,2bから引き抜くようにしているが、コア側金型3a,3bを固定しておいて(第1可動型板4を固定)、ストリッパプレート2を下方へ移動させるようにしてもよいことは当然である。
ところで、図3で示したように、第2可動型板5と第3可動型板6を引き上げるとスプルー18と各ランナー17,15a,15bの固化材料(18),(17),(15a),(15b)も一緒に引き上げられるが、それらの固化材料(18),(17),(15a),(15b)は製品ではなく廃棄されるか又は再生材として利用される。
この実施形態では、図7に示すように、第2可動型板5と第3可動型板6を離隔させて係合ピン8a,8bを第2可動型板5側から引き抜くと、横方向ランナー17の両端でその固化材料(17)に埋め込まれていた係合ピン8a,8bの係合部分19a,19bが強制的に外され、且つスプルーブッシュ7の中の固化材料(18)も下側へ引き抜かれるため、固化材料(18),(17),(15a),(15b)は第2可動型板5と第3可動型板6から離脱する。
この実施形態で得られる製品(12a),(12b)の内側底面部分には、図5及び図6に示すように、コア側金型3a,3bの制限ゲート16a,16bにおける固化材料(16a),(16b)が付属している。
この固化材料(16a),(16b)は当然に製品にとって不要であり、手作業で除去されることになるが、細い柱状の付属物であることからその除去は容易であり、また除去後の痕跡は内側底面にできるだけで、製品(12a),(12b)の意匠には全く影響しない。
本発明の操作ノブの製造方法は、射出成形による有底円筒形状の操作ノブの製造に適用することができる。
1…キャビティ側金型、2…ストリッパプレート、3a,3b…コア側金型、4…第1可動型板、4a,4b…型板、5…第2可動型板、6…第3可動型板、7…スプルーブッシュ、8a,8b…係合ピン、11a,11b…凹部、12a,12b…キャビティ、(12a),(12b)…製品(操作ノブ)、13a,13b…段差面、14a,14b…フランジ、15a,15b…縦方向ランナー、(15a),(15b)…縦方向ランナーの固化材料、16a,16b…制限ゲート、(16a),(16b)…制限ゲートの固化材料、17…横方向ランナー、(17)…横方向ランナーの固化材料、18…スプルー、(18)…スプルーの固化材料、19a,19b…係合部分、20a…キャビティの底部(操作ノブの前端板部に相当)、21a…キャビティの円筒壁部(操作ノブの周壁部に相当)、22a,22b…スリーブ、101…キャビティ、101a…操作ノブ、102…湯路、103…捨てボス部、104…スプルー、105…ランナー、106…ゲート、107…穴、108…ウエルドライン、111…操作ノブ、112…後端面、113…側壁部、114…連通箇所、115…肉厚部、116a,116b…肉薄部、117…スリーブ(D型シャフトが嵌挿)、118…前面壁、201…操作ノブ、202…後端面、203…スリーブ、204…穴、205…座グリ穴、211…前面パネル、212…孔、213…操作部品、213a…シャフト。

Claims (2)

  1. 射出成形により有底円筒形状の操作ノブを製造する方法において、
    製品である操作ノブの外周面と前端面にそれぞれ対応する内周面と底面で凹部が形成されているキャビティ側金型と、
    筒状形態をなし、前端側区間が前記操作ノブの内周面と底板内面にそれぞれ対応する外周面と前端面として形成されていると共に、軸方向に形成されたランナーが前端部分の中央に形成された制限ゲートへ連通しているコア側金型と、
    板状形態をなし、前記コア側金型をその前記前端側区間を貫通させた状態で内嵌・緊合させる円孔が形成されており、前記円孔の外側領域が前記操作ノブの後端面に対応する面となるストリッパプレートとを用い、
    前記キャビティ側金型に前記ストリッパプレートを密接させると共に、前記コア側金型を前記ストリッパプレートの円孔に内嵌・緊合させてキャビティを構成する型締め工程と、
    前記コア側金型のランナーから制限ゲートを通じてプラスチックの加熱溶融材料を前記キャビティ内へ射出注入する注入工程と、
    前記加熱溶融材料の冷却・固化時間が経過した後、前記キャビティ側金型から前記ストリッパプレートと前記コア側金型を離隔させる型開き工程と、
    前記コア側金型の軸方向へ前記ストリッパプレート又は前記コア側金型を移動させて前記ストリッパプレートに対する前記コア側金型の内嵌・緊合状態を解除することにより、製品を前記コア側金型から離脱可能にする製品離脱工程と
    からなる操作ノブの製造方法。
  2. 製品である操作ノブの後端面に対応する面である前記ストリッパプレートの円孔の外側領域における最内周側の環状領域が他の領域よりも低い段差面として形成されており、前記操作ノブの後端面にスリーブが突出形成される場合において、前記製品離脱工程では、前記ストリッパプレートの円孔から前記コア側金型が引き抜かれた際に、前記ストリッパプレートの円孔へエアーを吹き付けることにより、製品を前記ストリッパプレートから離脱させることとした請求項に記載の操作ノブの製造方法。
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