JP5219606B2 - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
しかしながら、シリカ分散剤だけではシリカの分散が十分といえない。このため、自動車の低燃費化への関心の高まりに伴い、タイヤトレッドのゴム組成物の低発熱性に対する性能要求がされ、またタイヤの転がり抵抗の低減が十分に必要とされている。また、その加工性にも改良が望まれている。
即ち、(A)重合体ゴムは、(C)充填剤である無機フィラーに対して分散効果を有し、更に特定の(B)分散剤を添加した場合、(C)充填剤である無機フィラーの分散効果を相乗的に改善し、ゴムとして耐摩耗性の向上が見られる。
以下、本発明は以下の構成を特徴とするものである。
尚、ここで、(A)重合体ゴムはその縮合物を含む。Si含有加水分解性官能基は、加水分解能を有するSi含有官能基であってよい。
(3).上記L1〜L3は、−Si(Rs)3(但し、各Rsは互いに異なっても良い、炭化水素基を示す。Rsは他のRsと結合してもかまわない。)である上記(2)記載のゴム組成物。
尚、保護基は、加水分解、加熱、製造上のゴムの混練、及び加硫中に容易に離脱するものである。また、上記炭化水素基は、各Rsの大きさのバランスにもよるが、保護基としての役割を果たす範囲であれば、その炭素数を限ることはない。一般的には、炭素数が1〜20個の範囲であることが好ましい。また、炭化水素は保護基としての役割を果たす限り、アルキル基に限らず、不飽和基、又は芳香族基等を含で良く、例えば、アラルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基等であっても良い。
また、一般にこれらの保護基はその重合ゴムの変性化過程で加水分解により除去されるが、ここでは残存する場合を含むものを示したものである。
(5).上記オキシ基類がアルコキシ基、アリーロキシ基、若しくはSi含有加水分解性官能基同士のシラノキシ基から選択される少なくとも1種以上のものである上記(4)記載のゴム組成物。
ここで、括弧書き中のR1の重合体ゴムとは、ゴム成分中の別の重合体ゴムが更に結合していて良いことを示す。また同様に製造上、オキシ基類のSi含有加水分解性官能基同士のシラノキシ基とは、Si−O−Si−で表される別のSi含有加水分解性官能基が更に結合して良いことを示す。
(7).(A)重合体ゴムの縮合に使用する縮合促進剤は、周期律表(長周期型)の3族、4族、5族、12族、13族、14族及び15族のうちのいずれかに属する元素を一種以上含有する有機化合物である上記(1)〜(6)に記載のゴム組成物。
本発明のゴム組成物及び空気入りタイヤによれば、特定の(B)分散剤を加えることにより、無機フィラー表面に現れた官能基数を増加させることが出来、無機フィラーと変性末端を有する重合体ゴムが結合する効率を改良する事ができ、各々単独で用いた場合の効果以上に、即ち相乗効果が見られる。また無機フィラーの分散性が改良される為、加工性が先述性能を維持したまま向上する。
本発明のゴム組成物は、プロトン性アミノ基及び/又はそれに保護基を有したアミノ基、及びSi含有加水分解性官能基を有する共役ジオレフィン、あるいは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物の(A)重合体ゴムを含むゴム成分に、飽和及び/又は不飽和脂肪酸金属塩からなる(B)分散剤と、(C)無機フィラーとを含むものである。
本発明の重合体ゴムは、共役ジオレフィン、あるいは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物の共重合体及びその縮合物を含むものからなる。また、一部に共重合可能な第3モノマーを成分として含めて良い。
共役ジオレフィンとしては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンおよびこれらの混合物などが好ましく用いられる。共役ジオレフィンの重合単位の含有量は、全単量体中に40〜100質量%、好ましくは50〜95質量%である。40質量%未満では、タイヤ使用において、転がり抵抗、耐摩耗性が悪化し、また低温時にゴムが硬化してグリップ性能、ウェットスキッド抵抗が悪化する。
具体的にL1〜L3は、Si(Rs)3で示すものを挙げることができる。Rsは互いに異なっても良い、炭化水素基を示す。炭化水素基は、各Rsの大きさのバランスにもよるが、保護基としての役割を果たす範囲であれば、その炭素数を限ることはない。一般的には、炭素数が1〜20個の範囲である。また、炭化水素は保護基としての役割を果たす限り、アルキル基、置換基を有したアルキル基、アルケニル基、アリール基、置換基を有したアリール基等であっても良い。Rsは他のRsと結合してもかまわない。
尚、このような保護基は、加水分解の過程で除かれるが、影響を与えない範囲で一部重合体中に残存する場合がある。
R1は、水酸基、オキシ基類、ハロゲン、炭化水素、又は上記共役ジオレフィン系重合体ゴムの中から選ばれるものである。R1の少なくとも1個は(A)重合体ゴム中で、そのゴム部分と結合し、共役ジオフィン系重合体ゴムと変性剤が結合した状態におけるSi含有加水分解性官能基を導入した構造部分は、−Si(R1)2−R−Aとして示され、この場合、その他のR1は別の重合体ゴムのゴム部分が更に結合していて良い。
各R1は、同一又は互いに異なっても良い。
Rは炭化水素鎖を示し、Aは、上記プロトン性アミノ基及び/又はそれに保護基を有したアミノ基である。
上記R1のオキシ基類がアルコキシ基、アリーロキシ基、及びSi含有加水分解性官能基同士のシラノキシ基から選択される少なくとも1種以上のものであることが好ましい。また、R1の炭素数及びRの炭素数は、反応活性基として分散剤及び充填剤の効果を阻害しない範囲であれば、制限することはないが、一般に、1〜15の炭化水素基を挙げることができる。
オキシ基類のSi含有加水分解性官能基のシラノキシ基は、−O−Siで表される別のSi含有加水分解性官能基が結合する場合も含まれる。
また、ポリマー鎖に結合する基の数が(A)重合体ゴムポリマーのkg当たり200mmolを超えると、カーボンブラックやシリカなどの充填剤との相互作用が高くなりすぎて、配合粘度が向上して加工性が悪化する。一方、ポリマー鎖に結合する基の数が(A)重合体ゴムポリマーのkg当たり0.5mmol未満では、基を導入した効果が発現し難くなる。すなわち、得られる(A)重合体ゴムのヒステリシスロス特性、耐摩耗性、破壊特性の改良が十分ではなく、好ましくない。
このような縮合促進剤としては、第三アミノ基を含有する化合物、又は周期律表(長周期型)の3族、4族、5族、12族、13族、14族及び15族のうちのいずれかに属する元素を一種以上含有する有機化合物を用いることができる。
縮合促進剤として、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ビスマス(Bi)又はアルミニウム(Al)からなる群から選択される少なくとも一種以上の金属を含有する、アルコキシド、カルボン酸塩、又はアセチルアセトナート錯塩であることが好ましい。
ここで用いる縮合促進剤は、前記変性反応前に添加することもできるが、変性反応の途中及び又は終了後に変性反応系に添加することが好ましい。変性反応前に添加した場合、活性末端との直接反応が起こり、例えば、活性末端に保護された第一アミノ基を有するヒ
ドロカルビロキシ基が導入されない場合がある。
先ず、(A)重合体ゴムの第1の製造方法の態様としては、炭化水素溶媒中で、共役ジオレフィン、あるいは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物とを、有機アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を重合開始剤としてアニオン重合せしめ、重合が実質的に完了した時点で、プロトン性アミノ基及び/又は保護化アミノ基とシリル基を有する化合物を添加してリビング重合鎖末端に反応せしめ、次いで脱保護(加水分解)することにより製造することができる。
かかる製造法であれば、(1)一段反応で容易にプロトン性アミノ基とシリル基を同時に導入することができ、(2)高い導入率を得ることが可能である。
また、上記開始剤としては、有機アルカリ金属および/または有機アルカリ土類金属と、第2級アミン化合物または第3級アミン化合物との反応生成物を使用することができる。上記第2級アミン化合物または第3級アミン化合物と反応させる有機アルカリ金属としては、有機リチウム化合物が好ましい。より好ましくは、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムが用いられる。
炭化水素溶媒の使用は、全単量体濃度が、5〜30質量%、好ましくは10〜20質量%程度となる量である。
また、縮合反応を水溶液中で行ってもよく、縮合反応温度は30〜180℃が好ましく、さらに好ましくは50〜170℃、特に好ましくは110〜150℃である。
縮合反応時の温度を前記範囲にすることによって、縮合反応を効率よく進行完結することができ、得られる変性共役ジエン重合体及び共役ジエン−芳香族ビニル共重合体の経時変化によるポリマーの老化反応等による品質の低下等を抑えることができる。
なお、縮合反応時の反応系の圧力は、通常、0.01〜20MPa、好ましくは0.05〜10MPaである。
縮合反応を水溶液中で行う場合の形式については特に制限はなく、バッチ式反応器を用いても、多段連続式反応器等の装置を用いて連続式で行ってもよい。また、この縮合反応と脱溶媒を同時に行っても良い。
(A)重合体ゴムは、ゴム成分中に10〜100質量%の範囲、より好ましくは60〜100質量%の範囲、更に好ましくは70〜100質量%の範囲で含むことが好ましい。10質量%未満では、本発明の効果が十分に期待できない。
また、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が100を超えた重合体もそのままでは加工性に劣り好ましくないが、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどの伸展油や質量平均分子量が15万以下の液状ポリマーを添加することで、ムーニー粘度を100以下に下げて、加工上問題なく使用できるようにすることもできる。
本発明に用いられる伸展油の配合量は、(A)重合体ゴム100質量部に対して、10〜100量部、好ましくは15〜90質量部である。10質量部未満では、耐摩耗性向上効果や加工性に乏しく、一方、100質量部を超えると、著しく軟質化し加工性に劣る。尚、伸展油は、質量平均分子量が15万以下の液状ポリマー(あるいはその溶液)であっても良い。
本発明のゴム組成物においては、(B)分散剤は、飽和及び/又は不飽和脂肪酸からなる。脂肪酸の炭素数として、4〜30個、好ましくは、8〜24個、より好ましくは12〜20個の範囲にあるものである。
具体的な飽和脂肪酸としては、ブタン酸、 ブチル酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸デカン酸ドデカン酸テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、パルミトイル酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、オクタデセン酸、オクタデセン酸、オクタデカジエン酸、オクタデカントリエン酸、オクタデカトリエン酸、オクタデカトリエン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、ドコサン酸、ヘキサドコサン酸、オクタドコサン酸等が挙げられる。また、不飽和脂肪酸としては、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸 、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸等のモノ不飽和脂肪酸やリノール酸、トリ不飽和脂肪酸、α-リノレン酸、エレオステアリン酸、テトラ不飽和脂肪酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、ペンタ不飽和脂肪酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ヘキサ不飽和脂肪酸、ドコサヘキサエン酸等のジ不飽和脂肪酸等が挙げられる。
このような脂肪酸の金属塩としては、Na、K、Mg、Ag、Ca、Ti、Cu、Fe、Zn、Co、Al等を挙げることができ、より好ましいものとして亜鉛金属塩、カルシウム金属塩を挙げることができる。このような脂肪酸の市販品としては、Struktol WB16(Struktol社製)、Aktiplast PP(RC社製)、Aktiplast ST(RC社製)等を挙げることができる。
通常、シリカは、その表面官能基であるシラノール基の水素結合により、シリカ粒子同士が凝集し、ゴム中での分散不良を起こす。また、ゴム業界で一般的に使用されているシランカップリング剤は、アルコキシル基の加水分解で生じたシラノール基と、シリカ表面のシラノール基の脱水縮合反応によりシリカ粒子表面のシラノール基を減少させ、ゴム中の分散を改良する。しかし、この反応は低温では起こりにくく、140℃以上の温度にて反応すると考えられている。一方、170℃以上の高温になると、シランカップリング剤により、ゴムの三次元橋かけ反応が起こり、粘度が急激に上昇する。実際のゴム練り工程においては、練りゴムの温度の上昇が速いためシリカと、シランカップリング剤の反応時間が十分にとれないのが現実である。
これに対し、(A)重合体のアミン類の窒素原子は、シリカ表面のシラノール基と、水素結合を形成する能力が高く、シリカ表面シラノール基のマスキング効果により、シリカ粒子同士の凝集を防ぐものと考えられる。この反応は、一次結合ではなく化学的吸着であるため、室温近辺の定温領域においても、この効果を発揮する。したがって、ゴム練り初期の低温領域から、シリカ粒子の凝集を防ぐ効果があり、その結果、本発明のゴム組成物では、シリカのゴム中への分散が大幅に改良され、発熱性及び耐摩耗性が改良されるものと推察される。
本発明のゴム組成物に使用する無機フィラーとしては特に制限はなく、従来ゴムの補強用充填材として慣用されているものの中から任意に選択して用いることができる。特にシリカを選択することが好ましく、シリカとしては、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸),乾式シリカ(無水ケイ酸),ケイ酸カルシウム,ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、中でも破壊特性の改良効果並びにウェットグリップ性及び低転がり抵抗性の両立効果が最も顕著である湿式シリカが好ましい。
このシランカップリング剤としては、特に制限はなく、従来ゴム組成物に使用されている公知のもの、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド,γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン,γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどを用いることができる。この所望により用いられるシランカップリング剤の配合量は、前記(C)成分に対して、通常1〜20質量%の範囲で選定される。この量が1質量%未満ではカップリング剤としての効果が充分に発揮されにくく、また、20質量%を超えるとゴム成分のゲル化を引き起こすおそれがある。カップリング剤としての効果及びゲル化防止などの点から、このシランカップリング剤の好ましい配合量は、5〜15質量%の範囲である。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて、上記のように各種薬品を含有させた本発明のゴム組成物が未加硫の段階でトレッド用部材等に押出し加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
このようにして得られた本発明の空気入りタイヤは、低燃費性、破壊特性及び耐摩耗性に優れており、しかも該ゴム組成物の加工性が良好であるので、生産性にも優れている。
尚、本発明のゴム組成物及び空気入りタイヤは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
なお、実施例中の各種の測定は下記の方法に拠った。
(1)質量平均分子量(Mw)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8020、カラム:東ソー製GMH−XL(2本直列)、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、各重合体のポリスチレン換算の質量平均分子量(Mw)を求めた。
(2)ビニル量
重合体のビニル含量を赤外法(モレロ法)で求めた。
(3)結合スチレン含有量
重合体の結合スチレン含量を270MHz1H−NMRによって求めた。
[変性重合体ゴムAの製造(一級アミン(−NL1L2)+アルコキシシラン含有)]
乾燥し、窒素置換した800mlの耐圧ガラス容器に、1,3−ブタジエンのシクロヘキサン溶液及びスチレンのシクロヘキサン溶液を、1,3−ブタジエン60g及びスチレン15gとなるように加え、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパンを0.7mmol加え、更にn−ブチルリチウム0.7mmolを加えた後、温度50℃の温水浴中で、1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率が99%以上に達した。
次に、重合反応系に変性剤であるN,N−トリエトキシシリル−アミノプロピルトリエトキシシランをリチウム対比等モル量となるように加えて、更に温度50℃で30分間変性反応を行った。共重合体ゴムAを得た。
1)テトラキス(2−エチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン(Ti(EHDO)4)
2)トリス(2−エチルヘキサノエート)ビスマス
3)トリ−sec−ブトキシアルミニウム
4)テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン(Ti(EHO)4)
N,N−トリエトキシシリル−アミノプロピルトリエトキシシランに代えて、N,N−トリエトキシシリル−アミノプロピルメチルジエトキシシランを変性剤とし、変性重合体ゴムAの製造方法と同様にして変性重合体ゴムBを製造した。
[変性重合体ゴムCの製造(二級アミン(−NRL3)+アルコキシシラン含有)]
N,N−トリエトキシシリル−アミノプロピルトリエトキシシランに代えて、N−メチル−N−トリエトキシシリル−アミノプロピルトリエトキシシランを変性剤とし、変性重合体ゴムAの製造方法と同様にして変性重合体ゴムCを製造した。
[変性重合体ゴムDの製造(三級アミン(−NRR)+アルコキシシラン含有)]
N,N−トリエトキシシリル−アミノプロピルトリエトキシシランに代えて、N,N−ジメチル−アミノプロピルトリエトキシシランを変性剤とし、変性重合体ゴムAの製造方法と同様にして変性重合体ゴムDを製造した。
N,N−トリエトキシシリル−アミノプロピルトリエトキシシランに代えて、四塩化ケイ素を変性剤とし、変性重合体ゴムAの製造方法と同様にして変性重合体ゴムEを製造した。
[変性重合体ゴムFの製造(停止末端TEOS変性)]
N,N−トリエトキシシリル−アミノプロピルトリエトキシシランに代えて、四塩化スズを変性剤とし、変性重合体ゴムAの製造方法と同様にして変性重合体ゴムFを製造した。
JIS K 6300−1994に準拠して、島津製作所社製の自動ムーニービスコメーターSMV−202を使用して、製造直後の100℃におけるムーニー粘度:MLl+4(ORIGINAL)を測定した。比較例4と比較例5を100として、指数表示した。数値が小さいほど、加工性が良好である。
(ロ)転がり抵抗試験
転がり抵抗は、各ゴム組成物に基づいてトレッド部を形成したタイヤ(195/65R15)を作成した実施例及び比較例において、スチール平滑面を有する外形1707.6mm、幅350mmの回転ドラムを用い、4500N(460kg)の荷重の作用下で、80km/hの速度で回転させた時の惰行性をもって測定し、評価した。測定値数値が大きいほど、転がり抵抗は小さい(低燃費性)である事を示し、比較例4と比較例5を100として、指数表示した。
(ハ)耐摩耗性試験
上記各タイヤにおいて、ランボーン型摩耗試験機を用い、スリップ率が25%の摩耗量で表し、また、測定温度は室温とした。指数が大きいほど、耐摩耗性は良好であり、比較例3と比較例4を100として、指数表示した。
Claims (9)
- プロトン性アミノ基及び/又はそれに保護基を有したアミノ基、及びSi含有加水分解性官能基を有する共役ジオレフィン、あるいは共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物の(A)重合体ゴムをゴム成分中に10〜100質量%の範囲で含み、縮合促進剤を反応系内に存在するヒドロカルビロキシ基総量に対するモル比として、0.1〜10添加してなる重合体を含むゴム成分100質量部に対して、飽和及び/又は不飽和脂肪酸金属塩からなる(B)分散剤を0.3〜15質量部の範囲と、(C)無機フィラーとを10〜100質量部の範囲で含むゴム組成物。
- プロトン性アミノ基及びそれに保護基を有したアミノ基は、−NH2、−NHR、−NL1L2、及び−NRL3(但し、Rは、炭化水素基を示し、L1〜L3は、保護基を示す。またL1とL2はお互い結合してもかまわない。)の中から選ばれる少なくとも1種以上の官能基である請求項1記載のゴム組成物。
- 上記L1〜L3は、−Si(Rs)3(但し、各Rsは互いに異なっても良い、炭化水素基を示す。Rsは他のRsと結合してもかまわない。)である請求項2記載のゴム組成物。
- 上記Si含有加水分解性官能基により導入した構造部分が、−Si(R1)2−R−A(R1は、水酸基、オキシ基類、ハロゲン、炭化水素基、及び重合体ゴムの中から選ばれ、各R1は同一又は互いに異なっても良く、Rは炭化水素鎖を示し、Aは、プロトン性アミノ基及び/又はそれに保護基を有したアミノ基を示す。)で示される請求項1〜3の何れかの項に記載のゴム組成物。
- 上記オキシ基類がアルコキシ基、アリーロキシ基、及びSi含有加水分解性官能基同士のシラノキシ基から選択される少なくとも1種以上のものである請求項4記載のゴム組成物。
- 飽和及び不飽和脂肪酸金属塩が亜鉛金属塩もしくはカルシウム塩からなる請求項1〜5の何れかの項に記載のゴム組成物。
- (A)重合体ゴムの縮合に使用する縮合促進剤は、周期律表(長周期型)の3族、4族、5族、12族、13族、14族及び15族のうちのいずれかに属する元素を一種以上含有する有機化合物である請求項1〜6の何れかの項に記載のゴム組成物。
- 更に、(C)無機フィラーが含水ケイ酸である請求項1〜7の何れかの項に記載のゴム組成物。
- 上記請求項1〜8の何れかに記載のゴム組成物をトレッド、ベーストレッド、サイド補強ゴム及びビードフィラーの何れかのものに用いた空気入りタイヤ。
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