JP5218940B2 - ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 - Google Patents
ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5218940B2 JP5218940B2 JP2009290591A JP2009290591A JP5218940B2 JP 5218940 B2 JP5218940 B2 JP 5218940B2 JP 2009290591 A JP2009290591 A JP 2009290591A JP 2009290591 A JP2009290591 A JP 2009290591A JP 5218940 B2 JP5218940 B2 JP 5218940B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyurethane
- barium sulfate
- yarn
- weight
- elastic yarn
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
Description
(1)ポリマージオールおよびジイソシアネートを出発物質とするポリウレタンからなる弾性糸であって、硫酸バリウムを20重量%以上70重量%以下の範囲で含有することを特徴とするポリウレタン弾性糸。さらには、硫酸バリウムを35重量%以上50重量%以下の範囲で含有し、ポリエーテルエステル酸のアミン塩、ポリエーテルリン酸エステルのアミン塩、およびポリエーテルリン酸エステル化合物の少なくとも1種を含有し、乾式紡糸により得られるポリウレタン弾性糸。
(2)破断伸度が400%以上であることを特徴とする、前記(1)に記載のポリウレタン弾性糸。
(3)ポリマージオールおよびジイソシアネートを出発物質とするポリウレタンを含む紡糸原液に硫酸バリウムを含有する硫酸バリウム分散液を混合し、該紡糸原液から硫酸バリウムを20重量%以上70重量%以下の範囲で含有するポリウレタン弾性糸を紡糸することを特徴とするポリウレタン弾性糸の製造方法。さらには、紡糸原液にポリエーテルエステル酸のアミン塩、ポリエーテルリン酸エステルのアミン塩、およびポリエーテルリン酸エステル化合物の少なくとも1種を含有し、該紡糸原液から硫酸バリウムを35重量%以上50重量%以下の範囲で含有するポリウレタン弾性糸を乾式紡糸することを特徴とするポリウレタン弾性糸の製造方法。
そして、本発明においては、伸縮性を維持しながらX線造影性を大幅に向上させるため、硫酸バリウムを20重量%以上70重量%以下の範囲でポリウレタン弾性糸に含有させるが、そのためには、紡糸前のポリウレタン紡糸原液に、硫酸バリウムを斑なく分散させる必要があり、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等を溶媒とするポリウレタンの紡糸原液に、上述の硫酸バリウムを加え、斑なく分散するよう攪拌、混合処理することが好ましい。具体的には、硫酸バリウムを、あらかじめN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の溶媒に分散して硫酸バリウム分散液とし、その分散液をポリウレタン紡糸原液に混合することが好ましい。
紡糸を連続して24時間行い、その時の糸切れ回数にて判定した。回数の少ない方が紡糸性に優れていることを示す。
無伸張状態の試料を10本束ねてフィルムに敷き、その上に含水したセルローススポンジを25cm厚となるように重ねた。そこに、管電圧74kV、管電流200mAのX線発生装置(陽極:タングステン)にて、X線照射距離を1mとし、照射時間を0.02秒とした撮影条件にて得られたX線写真を用いて、目視によりその造影性の見え具合を以下の4段階で評価した。
◎ :非常に鮮明に見える。
○ :鮮明に見える。
× :鮮明に見えない。
××:見えない
[強度、伸度]
強度、伸度は、試料糸をインストロン4502型引張試験機にて、引張テストをすることにより測定した。測定回数はn=3で測定し、それらの平均値を採用した。これらは下記により定義される。
強度 =(G1)
伸度 =100×((L2)−(L1))/(L1)。
分子量1800のPTMG、MDI、エチレンジアミンおよび末端封鎖剤としてジエチルアミンからなるポリウレタンウレア重合体のDMAC溶液(35重量%)を調整し、ポリマ溶液A1とした。
堺化学社(株)製硫酸バリウムB−1(平均一次粒子径:0.8μm、比重:4.4)を用い、そのDMAc分散液を調整した。その調整には、水平ミルWILLY A.BACHOFEN社製DYNO−MIL KDLを用い、80%アルミナビーズ(直径φ:1.0mm)を充填し、70g/分の流速の条件で均一に微分散させて、硫酸バリウムのDMAc分散液C2(35重量%)とした。
堺化学社(株)製硫酸バリウムB−1(平均一次粒子径:0.8μm、比重:4.4)と楠本化成(株)製のポリエーテルエステル酸のアミン塩系分散剤“ディスパロン”(登録商標)DA−234とを10:1の重量比で混合し、そのDMAc分散液を調整した。その調整には、水平ミルWILLY A.BACHOFEN社製DYNO−MIL KDLを用い、80%アルミナビーズ(直径φ:1.0mm)を充填し、70g/分の流速の条件で均一に微分散させて、硫酸バリウムのDMAc分散液C3(40重量%)とした。
堺化学社(株)製硫酸バリウムB−1(平均一次粒子径:0.8μm、比重:4.4)と楠本化成(株)性のポリエーテルリン酸エステルのアミン塩系分散剤“ディスパロン”(登録商標)DA−325とを20:1の重量比で混合し、そのDMAc分散液を調整した。その調整には、水平ミルWILLY A.BACHOFEN社製DYNO−MIL KDLを用い、80%アルミナビーズ(直径φ:1.0mm)を充填し、70g/分の流速の条件で均一に微分散させて、硫酸バリウムのDMAc分散液C4(40重量%)とした。
A1、B1、C4を64重量%、2重量%、34重量%で均一に混合し、溶液D4とした。これをゴデローラーと巻取機の速度比1.2として300m/分のスピードで乾式紡糸し、700デシテックス、24フィラメント、硫酸バリウムの含有量が35重量%であるポリウレタン糸の500g巻糸体を得た。
堺化学社(株)製硫酸バリウムB−1(平均一次粒子径:0.8μm、比重:4.4)と楠本化成(株)性のポリエーテルリン酸エステル化合物系分散剤“ディスパロン”(登録商標)DA−375とを20:1の重量比で混合し、そのDMAc分散液を調整した。その調整には、水平ミルWILLY A.BACHOFEN社製DYNO−MIL KDLを用い、80%アルミナビーズ(直径φ:1.0mm)を充填し、70g/分の流速の条件で均一に微分散させて、硫酸バリウムのDMAc分散液C5(40重量%)とした。
堺化学社(株)製硫酸バリウムB−1(平均一次粒子径:0.8μm、比重:4.4)と楠本化成(株)性のポリエーテルリン酸エステルのアミン塩系分散剤“ディスパロン”(登録商標)DA−325とを10:1の重量比で混合し、そのDMAc分散液を調整した。その調整には、水平ミルWILLY A.BACHOFEN社製DYNO−MIL KDLを用い、80%アルミナビーズ(直径φ:1.0mm)を充填し、70g/分の流速の条件で均一に微分散させて、硫酸バリウムのDMAc分散液C6(45重量%)とした。
堺化学社(株)製硫酸バリウムB−1(平均一次粒子径:0.8μm、比重:4.4)と楠本化成(株)性のポリエーテルエステル酸のアミン塩系分散剤“ディスパロン”(登録商標)DA−234とを10:1の重量比で混合し、そのDMAc分散液を調整した。その調整には、水平ミルWILLY A.BACHOFEN社製DYNO−MIL KDLを用い、80%アルミナビーズ(直径φ:1.0mm)を充填し、70g/分の流速の条件で均一に微分散させて、硫酸バリウムのDMAc分散液C7(50重量%)とした。
A1、B1、C7を34重量%、1重量%、65重量%で均一に混合し、溶液D8とした。これをゴデローラーと巻取機の速度比1.2として300m/分のスピードで乾式紡糸し、700デシテックス、24フィラメント、硫酸バリウムの含有量が65重量%であるポリウレタン糸の500g巻糸体を得た。
堺化学社(株)製硫酸バリウムB−1(平均一次粒子径:0.8μm、比重:4.4)と理研ビタミン(株)性のソルビタン脂肪酸エステル系分散剤“ポエム”(登録商標)O−80Vとを10:1の重量比で混合し、そのDMAc分散液を調整した。その調整には、水平ミルWILLY A.BACHOFEN社製DYNO−MIL KDLを用い、80%アルミナビーズ(直径φ:1.0mm)を充填し、70g/分の流速の条件で均一に微分散させて、硫酸バリウムのDMAc分散液C8(40重量%)とした。
ポリマ溶液A1、B1を98重量%、2重量%で均一に混合し、溶液E1とした。これをゴデローラーと巻取機の速度比1.2として300m/分のスピードで乾式紡糸し、700デシテックス、24フィラメントのポリウレタン糸の500g巻糸体を得た。
ポリマ溶液A1、B1、C1を90重量%、2重量%、8重量%で均一に混合し、溶液E2とした。これをゴデローラーと巻取機の速度比1.2として300m/分のスピードで乾式紡糸し、700デシテックス、24フィラメント、硫酸バリウムの含有量が8重量%であるポリウレタン糸の500g巻糸体を得た。
ポリマ溶液A1、B1、C2を83重量%、2重量%、15重量%で均一に混合し、溶液E3とした。これをゴデローラーと巻取機の速度比1.2として300m/分のスピードで乾式紡糸し、700デシテックス、24フィラメント、硫酸バリウムの含有量が15重量%であるポリウレタン糸の500g巻糸体を得た。
ポリマ溶液A1、B1、C2を18重量%、2重量%、80重量%で均一に混合し、溶液E4とした。これの乾式紡糸を試みたが、紡糸が不可能で糸を得ることができなかった。
ポリマ溶液A1、B1、C7を20重量%、2重量%、78重量%で均一に混合し、溶液E5とした。これの乾式紡糸を試みたが、紡糸が不可能で糸を得ることができなかった。
Claims (3)
- ポリマージオールおよびジイソシアネートを出発物質とするポリウレタンからなる弾性糸であって、硫酸バリウムを35重量%以上50重量%以下の範囲で含有し、さらにポリエーテルエステル酸のアミン塩、ポリエーテルリン酸エステルのアミン塩、およびポリエーテルリン酸エステル化合物の少なくとも1種を含有し、乾式紡糸により得られることを特徴とするポリウレタン弾性糸。
- 破断伸度が400%以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン弾性糸。
- ポリマージオールおよびジイソシアネートを出発物質とするポリウレタンを含む紡糸原液に硫酸バリウムと、ポリエーテルエステル酸のアミン塩、ポリエーテルリン酸エステルのアミン塩、およびポリエーテルリン酸エステル化合物の少なくとも1種を含有する硫酸バリウム分散液を混合し、該紡糸原液から硫酸バリウムを35重量%以上50重量%以下の範囲で含有するポリウレタン弾性糸を乾式紡糸することを特徴とするポリウレタン弾性糸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009290591A JP5218940B2 (ja) | 2009-12-22 | 2009-12-22 | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009290591A JP5218940B2 (ja) | 2009-12-22 | 2009-12-22 | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011132615A JP2011132615A (ja) | 2011-07-07 |
JP5218940B2 true JP5218940B2 (ja) | 2013-06-26 |
Family
ID=44345653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009290591A Expired - Fee Related JP5218940B2 (ja) | 2009-12-22 | 2009-12-22 | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5218940B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5959912A (ja) * | 1982-09-22 | 1984-04-05 | Toyobo Co Ltd | ポリウレタン弾性繊維の製造法 |
US5183614A (en) * | 1989-01-26 | 1993-02-02 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Method for producing x-ray detectable spandex fibers |
TW316931B (ja) * | 1993-06-11 | 1997-10-01 | Du Pont | |
JP5363025B2 (ja) * | 2007-05-08 | 2013-12-11 | ユニチカ株式会社 | X線造影性モノフィラメント |
US7998576B2 (en) * | 2008-02-15 | 2011-08-16 | Unitika Ltd. | Radiopaque monofilament for contrast X-ray radiography |
-
2009
- 2009-12-22 JP JP2009290591A patent/JP5218940B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011132615A (ja) | 2011-07-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101781314B1 (ko) | 이성분 스판덱스 | |
JP5168401B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP5870928B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP5467466B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP5688601B2 (ja) | ポリウレタン糸ならびにそれを用いた布帛および水着 | |
TWI467068B (zh) | 聚胺基甲酸酯彈性紗及其製造方法 | |
JP7452425B2 (ja) | 繊維生地 | |
JP2012127015A (ja) | ポリウレタン弾性糸 | |
JP4984146B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP6677936B2 (ja) | 消臭布帛 | |
JP5659781B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP6516121B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸及びその製造方法 | |
JP4974086B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP6061245B2 (ja) | ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法 | |
JP5218940B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP4867907B2 (ja) | ポリウレタン糸およびその製造方法 | |
JP4834858B2 (ja) | ポリウレタン糸およびその製造方法 | |
JP3968736B2 (ja) | ポリウレタン糸およびその製法 | |
JP2011162906A (ja) | 処理剤付きポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP6075015B2 (ja) | ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法 | |
JP7341773B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP2019026962A (ja) | ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法 | |
JP4968648B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP7536230B2 (ja) | ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法 | |
JP4224820B2 (ja) | ポリウレタン糸およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120202 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20120202 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20120202 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121127 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121128 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130125 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130219 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130222 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160315 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5218940 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |