JP5217519B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、横電界(IPS)方式駆動用のカラーフィルタおよびその製造方法に係り、とりわけスペーサに外方から荷重が加わった際、低荷重域における単位荷重あたりの圧縮変位を大きくし、高荷重域における単位荷重あたりの圧縮変位を小さくすることが可能なカラーフィルタおよびその製造方法に関する。
従来より、フラットディスプレイとして、カラー液晶表示装置が用いられている。このような液晶表示装置においては、カラーフィルタと、薄膜トランジスタ(TFT)基板とを所定の間隙をもたせて向かい合わせ、この間隙部に液晶材料を注入して液晶層としている。この互いに向かい合うTFT基板とカラーフィルタとの間隔を維持するために、これらの間にスペーサを設け、これにより両者間の液晶層の厚みを面内均一に保持している。
とりわけ横電界(IPS)方式の液晶表示装置に用いられるカラーフィルタおいては、例えば図6(a)(b)に示すように、カラーフィルタ基板101にブラックマトリックス層102を設け、このブラックマトリックス層102上に着色層103および保護膜104を順次積層する。その後、この保護膜104の上にフォトレジストにより柱状の樹脂スペーサ105を設けることにより、カラーフィルタ100を作製する。この樹脂スペーサ105により、薄膜トランジスタ(TFT)基板とカラーフィルタ100との間隔を保持するようになっている。
これに対して、フォトレジストにより柱状の樹脂スペーサ105を設ける工程を省略するため、図7(a)(b)に示すように3色の着色層113、114、115を積層して形成したスペーサ111を有するカラーフィルタ110も知られている。すなわち図7(a)(b)において、カラーフィルタ基板117およびブラックマトリックス層112上に第1着色層113を設け、この第1着色層113上に第2着色層114および第3着色層115を順次積層し、更に第3着色層115上に保護膜116を形成する。このようにして形成された第1着色層113、第2着色層114、および第3着色層115からなる積層体をスペーサ111として用いる。
図7(a)(b)に示すカラーフィルタ110のスペーサ111を拡大した図を図8に示す。図8に示すように、スペーサ111は垂直に近いテーパー面からなる側部形状を有している。
特開平10−082909号公報 特開平10−104606号公報 特開2001−117103号公報
図9は、図6(a)(b)および図7(a)(b)に示す従来のスペーサに対して外方から垂直方向に荷重を負荷した場合における圧縮荷重と圧縮変位との関係を示すグラフである。図9に示すように、従来のスペーサは低荷重域における単位荷重あたりの圧縮変位が比較的小さい。
ところで一般に、スペーサに対して外方から垂直方向に荷重を負荷した場合、低荷重域においては、スペーサの単位荷重あたりの圧縮変位は大きい(すなわち柔らかい)ことが好ましい。この理由は、液晶表示装置を製造する際、薄膜トランジスタ(TFT)等の基板とカラーフィルタとの間の間隔を調整しやすくするためである。これに対して、一般に高荷重域においては、スペーサの単位荷重あたりの圧縮変位は小さい(すなわち硬い)ことが好ましい。この理由は、液晶表示装置の使用時に衝撃等が加わった場合に、TFT基板とカラーフィルタ間に配置された液晶層を保護するためである。
しかしながら、図6(a)(b)および図7(a)(b)に示す従来のスペーサを用いた場合、スペーサの材料等を変更して低荷重域における単位荷重あたりの圧縮変位を大きくすると、高荷重域における単位荷重あたりの圧縮変位も大きくなる。逆に、低荷重域におけるスペーサの単位荷重あたりの圧縮変位を小さくすると、高荷重域における単位荷重あたりの圧縮変位も小さくなる傾向がある。したがって、仮にスペーサを構成する材料を変更しても、低荷重域における単位荷重あたりの圧縮変位を大きくすることと、高荷重域における単位荷重あたりの圧縮変位を小さくすることとを両立させることは極めて困難である。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、低荷重域におけるスペーサの単位荷重あたりの圧縮変位を大きくするとともに、高荷重域におけるスペーサの単位荷重あたりの圧縮変位を小さくすることが可能なカラーフィルタおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、カラーフィルタ基板と、カラーフィルタ基板に形成されたブラックマトリックス層、ブルー層、レッド層、およびグリーン層と、カラーフィルタ基板に形成されたスペーサとを備え、スペーサは、最下層のスペーサ用ブラック層と、スペーサ用ブラック層上に形成されたスペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層と、最上層のオーバーコート層とを有し、オーバーコート層は、スペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層のうち最上層を覆う上方部を有し、オーバーコート層の上方部は、円弧状の垂直断面を有する、カラーフィルタの製造方法において、カラーフィルタ基板にスペーサ用ブラック層を形成するとともに、スペーサ用ブラック層上にスペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層を形成する工程と、スペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層上にオーバーコート用レジスト材料を塗布する工程と、オーバーコート用レジスト材料をポストベークすることにより、オーバーコート用レジスト材料を硬化させるとともに熱フローさせて、スペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層のうち最上層を覆うとともに円弧状の垂直断面を有する上方部を有するオーバーコート層を形成する工程とを備えたことを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
本発明は、カラーフィルタ基板にブラックマトリックス層、ブルー層、レッド層、およびグリーン層を、各々に対応するスペーサ用ブラック層、スペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層と同時に形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
本発明は、オーバーコート層を形成する工程において、150℃乃至200℃の温度でオーバーコート用レジスト材料を硬化および熱フローさせることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
本発明は、オーバーコート用レジスト材料を塗布する工程の後、オーバーコート用レジスト材料を減圧乾燥させる工程が設けられていることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
本発明は、オーバーコート用レジスト材料はUV硬化樹脂からなり、オーバーコート用レジスト材料を減圧乾燥させる工程の後、UV硬化樹脂からなるオーバーコート用レジスト材料を露光および現像させて所望パターンを形成する工程が設けられていることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
本発明は、オーバーコート用レジスト材料は熱硬化性樹脂からなり、オーバーコート用レジスト材料を塗布する工程において、オーバーコート用レジスト材料を所望パターンで塗布するとともに、オーバーコート層を形成する工程において、熱硬化性樹脂からなるオーバーコート用レジスト材料を熱硬化させることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
以上のように本発明によれば、オーバーコート層の上方部は円弧状の垂直断面を有するので、スペーサに外方から荷重を加えた際、低荷重域においては、スペーサとTFT基板等との接触面積が小さくなり、スペーサの単位荷重あたりの圧縮変位を大きくすることができる。他方、高荷重域においては、スペーサとTFT基板等との接触面積が大きくなり、スペーサの単位荷重あたりの圧縮変位を小さくすることができる。
また本発明によれば、カラーフィルタを製造する際、プリベークする工程を設けず、オーバーコート用レジスト材料をポストベークする工程によってオーバーコート層を形成する。これにより、オーバーコート用レジスト材料に対して硬化および熱フローの両方の作用を生じさせることができるので、オーバーコート層の上方部に円弧状の垂直断面を確実に形成することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態によるカラーフィルタを示す平面図であり、図2は、本実施の形態によるカラーフィルタを示す断面図(図1のII−II線断面図)である。図3は、スペーサのオーバーコート層の上方部を示す詳細拡大図であり、図4(a)−(g)は、本実施の形態によるカラーフィルタの製造方法を示す概略工程図である。図5は、スペーサを圧縮した際の圧縮荷重と圧縮変位との関係を示すグラフである。
カラーフィルタの構成
まず、図1乃至図3によりカラーフィルタの概要について説明する。
図1および図2に示すように、カラーフィルタ10は、カラーフィルタ基板11と、カラーフィルタ基板11に形成されたブラックマトリックス層12と、カラーフィルタ基板11に各々形成されたブルー層15、レッド層16、およびグリーン層17と、カラーフィルタ基板11に形成されたスペーサ20とを備えている。また、ブルー層15、レッド層16、およびグリーン層17上に、ブルー層15、レッド層16、およびグリーン層17を覆う透明な保護層18が形成されている。
このうちカラーフィルタ基板11としては、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のないリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有するフレキシブル材を用いることができる。
またブラックマトリックス層12は、ブルー層15、レッド層16、およびグリーン層17からなる表示画素部の間およびブルー層15、レッド層16、およびグリーン層17が形成された領域の外側に設けられている。このようなブラックマトリックス層12は、スパッタリング法、真空蒸着法等によりクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングして形成したもの、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させたポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングして形成したもの、カーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニングして形成したもの等、いずれであってもよい。
一方、ブルー層15、レッド層16、およびグリーン層17は、それぞれ青色、赤色、緑色に着色された着色層であり、アクリル系、ポリビニルアルコール系、ポリイミド系等の感光性樹脂または非感光性樹脂からなっている。
さらに保護層18は、後述するようにUV硬化樹脂または熱硬化性樹脂からなるオーバーコート用レジスト材料18Aを硬化させて形成したものである。この保護層18は、カラーフィルタ10の表面を平坦化するとともに、ブルー層15、レッド層16、およびグリーン層17に含有される成分の液晶層への溶出を防止するために設けられるものである。保護層18の厚みは、使用される材料の光透過率、カラーフィルタ10の表面状態等考慮して設定することができ、例えば、0.1乃至3.0μmの範囲で設定することができる。このような保護層18は、少なくとも、ブルー層15、レッド層16、およびグリーン層17のうちカラーフィルタ10をTFT基板と貼り合わせた際に液晶層と接する部分を覆うように形成される。
スペーサ20は、カラーフィルタ10をTFT基板と貼り合わせた際に両者間に間隔を形成するために設けられるものである。このスペーサ20は、保護層18よりも2−10μm程度の範囲で突出するように一定の高さをもつ。なおこの突出量は、液晶表示装置の液晶層に要求される厚み等から適宜設定することができる。また、スペーサ20の形成密度は、液晶層の厚みムラ、開口率、スペーサ20の形状、材質等を考慮して適宜設定することができる。
図2に示すように、スペーサ20は、最下層(すなわちカラーフィルタ基板11側)のスペーサ用ブラック層22と、スペーサ用ブラック層22上に順次形成されたスペーサ用レッド層26、スペーサ用ブルー層25、およびスペーサ用グリーン層27と、最上層のオーバーコート層28とを有している。なおスペーサ20を構成するスペーサ用ブラック層22、スペーサ用ブルー層25、スペーサ用レッド層26、スペーサ用グリーン層27、およびオーバーコート層28は、それぞれ上述したブラックマトリックス層12、ブルー層15、レッド層16、グリーン層17、および保護層18に対応しており、これら対応する層と同時に形成される。すなわちスペーサ用ブラック層22、スペーサ用ブルー層25、スペーサ用レッド層26、スペーサ用グリーン層27、およびオーバーコート層28は、それぞれブラックマトリックス層12、ブルー層15、レッド層16、グリーン層17、および保護層18に対応している。またスペーサ用ブラック層22、スペーサ用グリーン層25、スペーサ用レッド層26、スペーサ用グリーン層27およびオーバーコート層28は、対応するブラックマトリックス層12、ブルー層15、レッド層16、グリーン層17および保護層18と同一の材料からなる。
さらにオーバーコート層28は、スペーサ用レッド層26、スペーサ用ブルー層25、およびスペーサ用グリーン層27のうち最上層にあるスペーサ用グリーン層27を覆う上方部30を有している。
図2に示すように、このオーバーコート層28の上方部30は、円弧状の垂直断面を有している。すなわち図3に示すように、オーバーコート層28の上方部30は、上端から下方に向けて緩やかに傾斜した円弧状の垂直断面を有している。ここで図3は、スペーサ20のオーバーコート層28の上方部30を示す拡大図であり、図3において水平方向に対して垂直方向に約10倍程度拡大して示す図である。また、上方部30の水平断面は略円形状からなるとともに、この円弧状の水平断面の直径は、上方部30上端から下方に向けて徐々に拡大する。なおオーバーコート層28の上方部30の水平断面は、略円形状に限らず、楕円形状、または矩形形状等であってもよい。
なお、図2において、各着色層は、最下層からレッド層16(スペーサ用レッド層26)、ブルー層15(スペーサ用ブルー層25)、およびグリーン層17(スペーサ用グリーン層27)の順に積層されているが、各着色層を積層する順番は問わない。
カラーフィルタの製造方法
次に、図1および図2に示すカラーフィルタ10の製造方法について、図4(a)−(g)により説明する。
まず図4(a)に示すように、カラーフィルタ基板11を準備する。
次に、カラーフィルタ基板11上にブラックマトリックス層12を形成する。またブラックマトリックス層12を形成するのと同時に、カラーフィルタ基板11上にスペーサ用ブラック層22が形成される(図4(b))。
この間、まずスパッタリング法、真空蒸着法等により形成したクロム等の金属薄膜、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有した樹脂層等からなる遮光層をカラーフィルタ基板11上に形成し、この遮光層上にポジ型あるいはネガ型の感光性レジストを用いて感光性レジスト層を形成する。次いで、感光性レジスト層をブラックマトリックス用のフォトマスクを介して露光、現像し、更に露出した遮光層をエッチングした後、残存する感光性レジスト層を除去することによって、ブラックマトリックス層12を形成する。
次に、カラーフィルタ基板11にレッド層16、ブルー層15、およびグリーン層17を順次形成する(図4(c)−(e))。この際、スペーサ用ブラック層22上に、スペーサ用レッド層26、スペーサ用ブルー層25、およびスペーサ用グリーン層27がそれぞれ同時に形成される。
この間、まずブラックマトリックス層12が形成されたカラーフィルタ基板11に、スピンコータ、ロールコータ等の手段により、着色感材を所定の膜厚になるように形成し、その後、露光、現像、処理の各工程を行う。同様の工程をレッド層16、ブルー層15、およびグリーン層17に関して繰り返し行う。この際、着色感材の上にさらに感光性ポジ型レジストを塗布し露光・現像を行って必要部分のパターンを残し、レッド層16、ブルー層15、およびグリーン層17に関して同様の工程を繰り返し行い、所定の着色画素となる部分と、レッド層16、ブルー層15、およびグリーン層17に各々対応するスペーサ用レッド層26、スペーサ用ブルー層25、およびスペーサ用グリーン層27となる部分とを各々形成する。
続いてブラックマトリックス層12、ブルー層15、レッド層16、およびグリーン層17、スペーサ用ブラック層22、スペーサ用ブルー層25、スペーサ用レッド層26およびスペーサ用グリーン層27上にオーバーコート用レジスト材料18Aをスピンコータ、ロールコータ等の公知の手段を用いて塗布する(図4(f))。
次いで、このようにして塗布されたオーバーコート用レジスト材料18Aを減圧乾燥させる。
なおこのようにして塗布されるオーバーコート用レジスト材料18Aは、上述したようにUV(紫外線)硬化樹脂または熱硬化性樹脂からなっている。
このうちオーバーコート用レジスト材料18AがUV硬化樹脂からなる場合、オーバーコート用レジスト材料18Aを減圧乾燥させる工程の後、プリベーク工程を介在させることなく、オーバーコート用レジスト材料18Aを露光および現像させて所望パターンを形成する。この際、オーバーコート用レジスト材料18Aをフォトマスクを介して露光し、次いで現像する。これにより、後述する保護層18およびオーバーコート層28を含む所望パターンを除く不要部分(例えば保護層18の外周部分等)を除去する。なお、このようなUV硬化樹脂としては、UV硬化型のアクリル樹脂等が挙げられる。
他方、オーバーコート用レジスト材料18Aが熱硬化性樹脂からなる場合、上述した塗布工程において、オーバーコート用レジスト材料18Aを予め所望パターン、例えば保護層18の外周部分を除くパターンをもつように塗布しておく。次に、オーバーコート用レジスト材料18Aを減圧乾燥させ、その後プリベーク工程を介在させることなく、後述するポストベーク工程によりオーバーコート層28を形成する(図4(g))。なお、このような熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
その後、オーバーコート用レジスト材料18Aをポストベークすることにより、オーバーコート用レジスト材料18Aを硬化させるとともに熱フローさせる。これにより、オーバーコート用レジスト材料18Aから保護層18が形成される。また、最上層のスペーサ用グリーン層27を覆うとともに円弧状の垂直断面を有する上方部30を有するオーバーコート層28が形成される(図4(g))。
オーバーコート用レジスト材料18Aをポストベークしてオーバーコート層28を形成する工程において、オーバーコート用レジスト材料18Aを硬化および熱フローさせる温度は150℃乃至200℃に設定される。このようにして、オーバーコート用レジスト材料18Aを減圧乾燥させた後、プリベーク工程を介在させることなく、比較的高温でオーバーコート用レジスト材料18Aをポストベークする。これにより、オーバーコート用レジスト材料18Aを硬化させるだけでなく、オーバーコート用レジスト材料18Aを熱フローさせることができる。このような熱フローの作用により、オーバーコート層28が硬化する際、上方部30の垂直断面を円弧状とすることができる。
ポストベークの温度が150℃未満であると、オーバーコート用レジスト材料18Aを硬化させることはできるが十分に熱フローさせることはできず、オーバーコート層28の上方部30の垂直断面を円弧状とすることはできない。例えば、通常のプリベーク工程においては、レジスト材料中の溶剤を揮発させるため、レジスト材料を80℃乃至120℃程度の温度で加熱する。この場合、レジスト材料に対して上述した熱フローの作用を生じさせることはできない。他方、ポストベークの温度が200℃を上回ると、オーバーコート用レジスト材料18Aの性能に悪影響を及ぼす。
次に、スペーサ20に荷重を加えた際における本実施の形態の作用について説明する。
液晶表示装置の製造工程において、カラーフィルタ10のスペーサ20上にTFT基板40が載置される(図2の仮想線参照)。この製造工程において、一般にTFT基板40とカラーフィルタ10との間隔を調整することが行なわれる。本実施の形態において、スペーサ20のオーバーコート層28の上方部30は円弧状の垂直断面を有しているので、TFT基板40とスペーサ20との接触面積が相対的に小さい。したがって、TFT基板40からスペーサ20に小さい荷重を加えただけで、スペーサ20の上端を圧縮変形させることができ、TFT基板40とカラーフィルタ10との間隔を容易に調整することができる。
他方、製造後の液晶表示装置に対して衝撃等が加えられ、スペーサ20に対して垂直方向に高荷重が加わることも想定される。この場合、スペーサ20のオーバーコート層28の上方部30が円弧状の垂直断面を有しているので、TFT基板40とスペーサ20との接触面積が相対的に大きい。したがって、TFT基板40とスペーサ20との間に垂直方向に高荷重が加わってもスペーサ20が変形しにくく、TFT基板40およびカラーフィルタ10の強度が高められ、TFT基板40とカラーフィルタ10との間の液晶層を保護することができる。
図5に、スペーサ20を圧縮した際における圧縮荷重と圧縮変位との関係を示すグラフを示す。図5に示すように、本実施の形態によるスペーサ20は、荷重が加わった際、図6(a)(b)および図7(a)(b)に示す従来のスペーサと比較して、低荷重域におけるスペーサ20の単位荷重あたりの圧縮変位の変化が大きい(すなわちグラフの傾きが急である)。他方、高荷重域においては、従来のスペーサと比較してスペーサ20の単位荷重あたりの圧縮変位の変化が小さい(すなわちグラフの傾きがなだらかである)。
このように本実施の形態によれば、オーバーコート層28の上方部30が円弧状の垂直断面を有するので、スペーサ20に外方から荷重を加えた際、低荷重域においてはスペーサ20の接触面積を小さくしてスペーサ20の単位荷重あたりの圧縮変位を大きくすることができる。他方、高荷重域においては、スペーサ20の接触面積を大きくしてスペーサの単位荷重あたりの圧縮変位を小さくすることができる。
また本実施の形態によれば、カラーフィルタ10を製造する際、プリベークする工程を設けることなく、オーバーコート用レジスト材料18Aをポストベークすることによりオーバーコート層28を形成する。この際、オーバーコート用レジスト材料18Aに対して硬化および熱フローの両方の作用を生じさせるので、オーバーコート層28の上方部30を円弧状の垂直断面とすることができる。また、プリベークする工程を省略することができるので、従来よりカラーフィルタ10の製造工程を簡略化することができる。
本発明の一実施の形態によるカラーフィルタを示す平面図。 本発明の一実施の形態によるカラーフィルタを示す断面図(図1のII−II線断面図)。 スペーサのオーバーコート層の上方部を示す詳細拡大図。 本発明の一実施の形態によるカラーフィルタの製造方法を示す概略工程図。 スペーサを圧縮した際における圧縮荷重と圧縮変位との関係を示すグラフ。 従来のカラーフィルタを示す平面図および断面図(従来例1)。 従来のカラーフィルタを示す平面図および断面図(従来例2)。 従来のスペーサを示す詳細拡大図。 従来のスペーサを圧縮した際の圧縮荷重と圧縮変位との関係を示すグラフ。
符号の説明
10 カラーフィルタ
11 カラーフィルタ基板
12 ブラックマトリックス層
15 ブルー層
16 レッド層
17 グリーン層
18 保護層
18A オーバーコート用レジスト材料
20 スペーサ
22 スペーサ用ブラック層
25 スペーサ用ブルー層
26 スペーサ用レッド層
27 スペーサ用グリーン層
28 オーバーコート層
30 上方部
40 TFT基板

Claims (6)

  1. カラーフィルタ基板と、カラーフィルタ基板に形成されたブラックマトリックス層、ブルー層、レッド層、およびグリーン層と、カラーフィルタ基板に形成されたスペーサとを備え、スペーサは、最下層のスペーサ用ブラック層と、スペーサ用ブラック層上に形成されたスペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層と、最上層のオーバーコート層とを有し、オーバーコート層は、スペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層のうち最上層を覆う上方部を有し、オーバーコート層の上方部は、円弧状の垂直断面を有する、カラーフィルタの製造方法において、
    カラーフィルタ基板にスペーサ用ブラック層を形成するとともに、スペーサ用ブラック層上にスペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層を形成する工程と、
    スペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層上にオーバーコート用レジスト材料を塗布する工程と、
    オーバーコート用レジスト材料をポストベークすることにより、オーバーコート用レジスト材料を硬化させるとともに熱フローさせて、スペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層のうち最上層を覆うとともに円弧状の垂直断面を有する上方部を有するオーバーコート層を形成する工程とを備えたことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. カラーフィルタ基板にブラックマトリックス層、ブルー層、レッド層、およびグリーン層を、各々に対応するスペーサ用ブラック層、スペーサ用ブルー層、スペーサ用レッド層、およびスペーサ用グリーン層と同時に形成することを特徴とする請求項記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. オーバーコート層を形成する工程において、150℃乃至200℃の温度でオーバーコート用レジスト材料を硬化および熱フローさせることを特徴とする請求項または記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. オーバーコート用レジスト材料を塗布する工程の後、オーバーコート用レジスト材料を減圧乾燥させる工程が設けられていることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. オーバーコート用レジスト材料はUV硬化樹脂からなり、
    オーバーコート用レジスト材料を減圧乾燥させる工程の後、UV硬化樹脂からなるオーバーコート用レジスト材料を露光および現像させて所望パターンを形成する工程が設けられていることを特徴とする請求項記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. オーバーコート用レジスト材料は熱硬化性樹脂からなり、
    オーバーコート用レジスト材料を塗布する工程において、オーバーコート用レジスト材料を所望パターンで塗布するとともに、オーバーコート層を形成する工程において、熱硬化性樹脂からなるオーバーコート用レジスト材料を熱硬化させることを特徴とする請求項記載のカラーフィルタの製造方法。
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