JP5217017B2 - 無段変速機の変速制御装置および変速制御方法 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置および変速制御方法 Download PDF

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本発明は、エンジン回転を入力される入力プーリと、駆動輪へ回転を出力する出力プーリとに巻掛けられたベルトの回転半径を相対的に増減させて変速比を連続的に変化させる車両用無段変速機の変速制御装置および変速制御方法に関するものである。
従来、ベルト式無段変速機の変速制御装置として、定常状態の目標エンジン回転速度に過渡修正を施して制御後の目標エンジン回転速度を得て、この制御後の目標エンジン回転速度に実際のエンジン回転速度が一致するように変速制御するものが知られている。そして、その様な変速制御装置として、過渡修正時には単位時間当たりの制御後目標エンジン回転速度の変化量を、制限値により制限するよう変速制御するとともに、この制限値を少なくとも無段変速機の変速比を勘案して設定することにより、ショックや変速遅れの発生を抑制しつつ運転者の運転操作および車両の走行状態を忠実に反映した変速制御を実現して、ドライバビリティ等の向上を果たすようにしたものが知られている。
特開平8−326858号広報
上述のような従来技術に係るベルト式無段変速機の変速制御装置では、目標エンジン回転速度の単位時間当たりの変化量(目標エンジン回転速度の微分値)を制限して目標エンジン回転速度を制御しているのみであり、目標エンジン回転速度の単位時間当たりの変化量についての時間変化(目標エンジン回転速度の二階微分値)に関しては制御していなかった。つまり、従来技術に係るベルト式無段変速機の変速制御装置は、目標エンジン回転速度の単位時間当たりの変化量を制御することにより、下記の数式(1)で表されるイナーシャ(慣性)トルク(エンジンおよび入力プーリの慣性モーメントIと目標エンジン回転速度の単位時間当たりの変化量dω/dtとの積)の絶対値を制御して変速制御時のショック発生等を抑制していたことになる。
[数1]
イナーシャトルク=−I×(dω/dt) ・・・(1)
しかし、本発明者らの研究により、変速制御を行う際のショックの発生はイナーシャトルクの単位時間当たりの変化量にも依存しており、イナーシャトルクの単位時間当たりの変化量が急であるとショックや前後振動が発生することが明らかとなった。そのため、より確実にショックの発生を抑制するためには、目標エンジン回転速度の単位時間当たりの変化量のみでなく、イナーシャトルク発生の傾き、すなわち目標エンジン回転速度の単位時間当たりの変化量についての時間変化(変化率(dω/dt))についても制御する必要があるところ、従来技術においてはそのような制御がなされていなかった。従って、従来技術に係るベルト式無段変速機の変速制御装置では、例えば図3に示す如くアクセルを急に踏み込んだ時のようにアクセル開度APOがステップ的に入力された場合においては、入力プーリ回転速度の変化量が急激に立ち上り、イナーシャトルクの急激な変化に起因してショックが発生する恐れがあった。また、従来技術に係る制御装置でイナーシャトルクの急激な変化に起因するショックを起こさずに変速を行うには目標エンジン回転速度の単位時間当たりの変化量を非常に小さい値となるように制御しなければならず、変速終了までに要する時間が長くなり、レスポンス性能が大幅に悪化するといった問題があった。
本発明の変速制御装置は、エンジン回転を入力される入力プーリと、駆動輪へ回転を出力する出力プーリとに巻掛けられたベルトの回転半径を相対的に増減させて変速比を連続的に変化させる車両用無段変速機の前記変速比を、目標エンジン回転速度に実際のエンジン回転速度が一致するように、または目標変速比に実際の変速比が一致するように制御する変速制御装置において、単位時間当たりの目標エンジン回転速度の変化量の変化率、または目標変速比の変化量の変化率を制限値により制限する、変速速度制御手段を設けたことを特徴とするものである。
また本発明の変速制御方法は、エンジン回転を入力される入力プーリと、駆動輪へ回転を出力する出力プーリとに巻掛けられたベルトの回転半径を相対的に増減させて変速比を連続的に変化させる車両用無段変速機の前記変速比を、目標エンジン回転速度に実際のエンジン回転速度が一致するように、または目標変速比に実際の変速比が一致するように制御する変速制御方法において、単位時間当たりの目標エンジン回転速度の変化量の変化率または、目標変速比の変化量の変化率を制限値により制限する変速速度制御を行うことを特徴とするものである。
目標エンジン回転速度の変化量の変化率を制限値により制限する本発明の変速制御装置および変速制御方法によれば、変速制御が単位時間当たりの目標エンジン回転速度の変化量の変化率を制限値により制限することでなされるので、例えばアクセルの急な踏み込み等がされた場合であっても、イナーシャトルクの急激な変化が起こらず、ショックの発生を抑制することができる。また、目標エンジン回転速度の変化量の変化率を制限値により制限しているので、目標エンジン回転速度の単位時間当たりの変化量を非常に小さい値となるように制御すること無くショック発生を防止でき、レスポンス性能を悪化させることが無い。
また、目標変速比の変化量の変化率を制限値により制限する本発明の変速制御装置および変速制御方法によれば、変速状態に依存しない制限値の設定を行うことができる。これにより、例えばアクセル開度一定で坂を下るような走行、つまり回転数は大きく変化するのに対して変速比の変化が小さいような走行状態でも変速状態に依存しない制限値の設定を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。ここに図1は、本発明の第1実施例の変速制御装置を搭載した自動車のシステム構成を説明する説明図であり、図2は、その第1実施例の変速制御装置の構成を機能的に示すブロック線図であり、図3は、アクセルを急踏みした際の従来技術にかかる変速制御装置を用いた自動車の各因子の時間変化を示すグラフ、図4は、アクセルを急踏みした際の第1実施例の変速制御装置を用いた自動車の各因子の時間変化を示すグラフである。
図1に示すように、本発明の第1実施例の変速制御装置を適用した自動車1は、エンジン2、並びに入力プーリ(図示せず)と出力プーリ(図示せず)とに巻掛けられたベルト(図示せず)の回転半径を相対的に増減させて変速比を連続的に変化させるベルト式無段変速機3を有し、そのエンジン2とベルト式無段変速機3の入力プーリとはロックアップクラッチ付きトルクコンバータ4により連結されている。そしてエンジン2からトルクコンバータ4を介して入力プーリへと入力されたエンジン回転は出力プーリから図示しないディファレンシャルギアを介して自動車のタイヤ5へと出力され、タイヤ5を駆動する。
ここで、エンジン2の動作はエンジン制御ユニット6により制御されており、車両用無段変速機としてのベルト式無段変速機3は、変速制御装置としての変速機制御装置7により制御されている。そして、変速機制御装置7は、例えば、エンジン制御ユニット6から入力されるエンジントルクおよびエンジン回転数のほか、図示しないセンサで検出されるアクセル開度APO、車速VSP、入力プーリ回転数Inprev等の情報に基づき以下のように変速制御を行っている。
すなわち、変速機制御装置7は、目標エンジン回転速度に実際のエンジン回転速度が一致するように変速比の制御を行い、その変速制御は、図2に示すように変速機制御装置7に設けられた、変速速度制御手段としての変速速度制御部8を用いて単位時間当たりの目標エンジン回転速度の変化量の変化率、つまり目標エンジン回転速度の変化の加速度を制限値により制限して行われている。なお、トルクコンバータ4のロックアップクラッチは車両の停止時以外可能な限り締結状態とされるので、走行中は実際のエンジン回転速度と入力プーリ回転速度とが実質上一致している。従って、変速機制御装置7は目標入力プーリ回転速度に実際の入力プーリ回転速度が一致するように変速比の制御を行う。
ここで変速速度制御部8は、一定のサンプリング時間毎に、レスポンス要求判定フラグ9により、例えばアクセルの踏み込み等のレスポンス要求の有無を判断し、レスポンス要求が無ければ通常状態のマップ10を用いて、入力された車速VSPとアクセル開度APOとに基づき制限値を決定し、レスポンス要求があった場合には例えば急踏み状態のマップ11を用いて、入力された車速VSPとアクセル開度APOとに基づき制限値を決定する。そしてその決定された制限値に基づき、変速制御がなされる。
ここにおけるマップ10,11はそのサンプリング時間の車速VSP軸とアクセル開度APO軸とに応じて単位時間当たりの目標入力プーリ回転速度の変化量(dω/dt)の変化率(傾きdω/dt)の上限および下限の制限値、つまり目標エンジン回転速度の変化の加速度の上限値および下限値を定めているものであり、通常状態のマップ10は、急踏み状態のマップ11よりも全体的に上下限値の間を狭くして、応答性よりショック緩和を目指している。なお、目標エンジン回転速度の変化の加速度の上限値および下限値は、車両の性能等に応じて適宜設定することができる。このように、車両の性能等に応じたマップを用いれば、走行環境や運転状況、運転者の意図に合った変速制御を得ることができる。
そして変速速度制御部8は、レスポンス要求の有無に対応して選択されたマップを用いてサンプリング時間の車速VSPとアクセル開度APOとに応じた制限値を決定する。これにより変速速度制御部8を備えた変速機制御装置7は、制限値を使用して以下のように目標入力プーリ回転速度Inprevひいては目標エンジン回転速度を決定する。
すなわち、変速機制御装置7は、具体的には、選択部S1で上述のレスポンス要求判定フラグ9に基づき通常状態および急踏み状態のマップ10,11の何れかを選択すると共に、変速速度制御部8でアクセル開度および車速から制限値(dω/dtの上限値および下限値)を決定し、乗算部S2でその制限値とタイマ12からのサンプリング時間との積を演算することにより上昇分、つまり単位時間当たりの目標入力プーリ回転速度の変化量をそれぞれ上限値および下限値について算出する。そして加算部S3で、その目標入力プーリ回転速度Inprev(=ω)の単位時間当たり変化量dω/dtの上限値および下限値と、後述の選択部S4の出力から保持(遅延)器(1/z)S6を経てフィードバックされた前回値の制限後目標入力プーリ回転速度単位時間当たり変化量dω/dtとの和である目標入力プーリ回転速度変化量の上限値と下限値とをそれぞれ演算して選択部S4に入力する。
この一方、別途車速VSPとアクセル開度APOとに基づき変速線を定めた通常の変速用マップ(図示せず)から、先に読み込んだ現在の車速VSPとアクセル開度APOとに応じて基本目標入力プーリ回転速度を決定して、その基本目標プーリ入力回転速度の単位時間当たりの変化量である基本目標dω/dtを選択部S4に入力し、選択部S4で上記目標入力プーリ回転速度変化量の上下限値とその基本目標入力プーリ回転速度変化量dω/dtとを比較して、その基本目標dω/dtが上限値より高ければ上限値、その基本目標dω/dtが下限値より低ければ下限値を選択し、上下限値の間の場合は基本目標dω/dtを選択する。
すなわち通常、ダウンシフト時はショックを回避するために上限値と基本目標dω/dtとのうち低い方を選択し、アップシフト時は変速の遅れを回避するために下限値と基本目標dω/dtとのうち高い方を選択することになる。このようにして選択された制限後目標入力プーリ回転速度変化量dω/dtを積分器(1/s)S5で積分して制限後目標入力プーリ回転速度Inprevを求め、この制限後目標Inprevの値に実際のプーリ入力回転速度が一致するように変速制御がなされることとなる。
従って、例えばアクセルの急な踏み込みがされてダウンシフトする場合には、アクセル開度APOがステップ的に入力されて、レスポンス要求判定フラグ9により急踏み状態のマップ11が選択されると共に、アクセル開度APOおよび車速VSPから制限値が決定される。そして、その制限値とサンプリング時間との積を演算して上昇分が求められ、上昇分とフィードバックされた前回の目標入力プーリ回転速度変化量との和と、今回の基本目標入力プーリ回転速度変化量とのうち低い方の値に基づき算出された目標入力プーリ回転速度に実際の入力プーリ回転速度が等しくなるように、変速比が制御される。
そして、上述の様にして本実施例の変速機制御装置7によりアクセル急踏み時の変速制御がされた場合の各因子の時間変化は、図4に示すようになる。ここで、同じくアクセル急踏み時の変速制御を行う従来技術を示す図3に対比して図4の入力プーリ回転速度変化量に着目すると、本実施例においては前述した通り制限値に基づき単位時間当たりの目標入力プーリ回転速度変化量が算出されるので、従来技術と比較してアクセル踏み込みをしてアクセル開度APOがステップ的に入力された(t=t)後の入力プーリ回転速度変化量(d(Inprev)/dt)の変化が緩やかな傾斜を描いており、それによりイナーシャトルクの変化Tdynも緩やかなものとなっている。従って、従来技術の変速機制御装置を用いた場合では、図3に示すようにアクセル急踏み込み時に入力プーリの回転速度変化量(d(Inprev)/dt)が急激に変化してイナーシャトルクTdynが急激に変化し、図3の前後加速度のグラフが波打っていることからもわかるように車両にショックおよび前後振動が発生してしまうが、本実施例の変速機制御装置7を用いた場合には突然のイナーシャトルクTdyn発生やドライブシャフトトルク(Tsta+Tdyn×変速比)の大きな引きトルクの発生を回避しながら、短い変速時間で変速を行うように制御することが可能となり、レスポンス性能とショック発生防止の両立を果たすことができる(図4の前後加速度のグラフ参照)。
なお、本実施例以外にも、制限値の設定はアクセル開度および車速ではなく変速比に応じて決定するようにしても良い。このようにすれば、車両感覚と関係のある変速比に応じて制限値を設定することができる。また、レスポンス要求フラグは、アクセルの急踏み込みの有無を判定するもの以外にも、ブレーキの急な踏み込み、アクセルを離したか否か等によって判定を行うものであっても良い。
図5は、本発明の第2実施例の変速制御装置の構成を機能的に示すブロック線図であり、本実施例の変速機制御装置24は、変速比の制御を目標変速比に実際の変速比が一致するように変速制御を行っている点、および変速速度制御部20が、制限値の設定を単位時間当たりの目標変速比の変化量(目標変速速度)の変化率(dRatio/dt)に基づいて行っている点において先の第1実施例と異なり、他の点では先の第1実施例と同様である。
つまり、本実施例の変速機制御装置24は、目標変速比に実際の変速比が一致するように変速制御を行い、その変速制御は、変速機制御装置24に設けられた変速速度制御部20を用いて、単位時間当たりの目標変速比の変化量の変化率、つまり目標変速比の変化の加速度を制限値により制限して行われている。
ここで変速速度制御部20は、一定のサンプリング時間毎に、レスポンス要求判定フラグ21により、例えばアクセルの急踏み込み等のレスポンス要求の有無を判断して制限値の設定を行い、レスポンス要求が無ければ通常状態のマップ22を用いて、入力された車速VSPとアクセル開度APOとに応じた変速比に基づき制限値を決定し、レスポンス要求があった場合には例えば急踏み状態のマップ23を用いて、入力された車速VSPとアクセル開度APOとに応じた変速比に基づき制限値を決定する。そしてその決定された制限値に基づき、変速制御がなされる。
具体的には、変速速度制御部20は、レスポンス要求の有無に対応して選択されたマップを用いて実際の変速比Ratioに応じた制限値(上限値および下限値)を決定する。これにより変速速度制御部20を備えた変速機制御装置24は、制限値を使用して以下のように目標変速比Ratioを決定する。
すなわち、変速機制御装置24は具体的には、選択部S1’で上述のレスポンス要求判定フラグ21に基づき通常状態および急踏み状態のマップ22,23の何れかを選択すると共に、変速速度制御部20で変速比から制限値(dRatio/dtの上限値および下限値)を決定し、乗算部S2’でその制限値とサンプリング時間との積を演算することにより上昇分、つまり単位時間当たりの目標変速比の変化量をそれぞれ上限値および下限値について算出する。そして加算部S3’で、その目標変速比の単位時間当たり変化量dRatio/dtの上限値および下限値と、後述の選択部S4’の出力から保持(遅延)器(1/z)S6’を経てフィードバックされた前回値の制限後目標変速比単位時間当たり変化量dRatio/dtとの和である目標変速比単位時間当たり変化量の上限値と下限値とをそれぞれ演算して選択部S4’に入力する。
この一方、別途車速VSPとアクセル開度APOとに基づき変速線を定めた通常の変速用マップから、先に読み込んだ現在の車速VSPとアクセル開度APOとに応じて基本目標変速比を決定して、その基本目標変速比の変化量である基本目標dRatio/dtを選択部S4’に入力し、選択部S4’で上記目標変速比変化量の上下限値とその基本目標変速比変化量dRatio/dtとを比較して、その基本目標dRatio/dtが上限値より高ければ上限値、その基本目標dRatio/dtが下限値より低ければ下限値を選択し、上下限値の間の場合は基本目標dRatio/dtを選択する。
すなわち通常、ダウンシフト時はショックを回避するために上限値と基本目標dRatio/dtとのうち低い方を選択し、アップシフト時は変速の遅れを回避するために下限値と基本目標dRatio/dtとのうち高い方を選択することになる。このようにして選択された制限後目標変速比変化量dRatio/dtを積分器(1/s)S5’で積分して制限後目標変速比Ratioを求め、この制限後目標Ratioの値に実際の変速比が一致するように変速制御がなされることとなる。
これにより、変速状態に依存しない制限値の設定を行うことができ、例えばアクセル開度一定で坂を下るような走行、つまり車速の増加で入力プーリ回転数が大きく変化するのに対して変速比のアップシフト変化が小さいような走行状態の場合に、変速比変化速度をより速くするように制限値の設定を行うことができる。
なお、本実施例以外にも、制限値を車速とアクセル開度軸からなるマップで設定しても良い。このようにすれば、走行状態から容易に得られるデータに基づき制限値を設定することができる。また、レスポンス要求フラグは、アクセルの急踏み込みの有無を判定するもの以外にも、ブレーキの急な踏み込み、アクセルを急に離したか否か等によって判定を行うものであっても良い。
かくして、本発明の変速制御装置および変速制御方法によれば、変速制御が単位時間当たりの目標エンジン回転速度の変化量の変化率を制限値により制限することでなされるので、例えばアクセルの急な踏み込み等がされた場合であっても、イナーシャトルクの急激な変化が起こらず、ショックの発生を抑制することができる。また、目標エンジン回転速度の変化量の変化率を制限値により制限しているので、目標エンジン回転速度の単位時間当たりの変化量を非常に小さい値となるように制御すること無くショック発生を防止でき、レスポンス性能を大幅に悪化させることが無い。
また、本発明の変速制御装置および変速制御方法によれば、変速状態に依存しない制限値の設定を行うことができる。これにより、例えばアクセル開度一定で坂を下るような走行、つまり回転数は大きく変化するのに対して変速比の変化が小さいような走行状態でも変速状態に依存しない制限値の設定を行うことができる。
更に、本発明の変速制御装置の制限値の設定は、車速とアクセル開度とに応じて前記制限値が定められたマップを用いて行っても良い。このような構成にすれば、走行状態から容易に得られるデータに基づき制限値を設定することができる。
本発明の第1実施例の変速制御装置を搭載した自動車のシステム構成を説明する説明図である。 本発明の第1実施例の変速制御装置の構成を機能的に示すブロック線図である。 アクセルを急踏みした際の従来技術にかかる変速制御装置を用いた自動車の各因子の時間変化を示すグラフである。 アクセルを急踏みした際の本発明の第1実施例の変速制御装置を用いた自動車の各因子の時間変化を示すグラフである。 本発明の第2実施例の変速制御装置の構成を機能的に示すブロック線図である。
符号の説明
1 自動車
2 エンジン
3 ベルト式無段変速機
4 トルクコンバータ
5 タイヤ
6 制御ユニット
7 変速機制御装置
8 変速速度制御部
9 レスポンス要求判定フラグ
10 マップ
11 マップ
12 タイマ
20 変速速度制御部
21 レスポンス要求判定フラグ
22 マップ
23 マップ
24 変速機制御装置
26 タイマ
S1,S1’ 選択器
S2,S2’ 乗算器
S3,S3’ 加算器
S4,S4’ 選択器
S5,S5’ 積分器
S6,S6’ 保持器

Claims (6)

  1. エンジン回転を入力される入力プーリと、駆動輪へ回転を出力する出力プーリとに巻掛けられたベルトの回転半径を相対的に増減させて変速比を連続的に変化させる車両用無段変速機の前記変速比を、目標エンジン回転速度に実際のエンジン回転速度が一致するように制御する変速制御装置において、
    単位時間当たりの目標エンジン回転速度の変化量の変化率を制限値により制限する、変速速度制御手段を設けたことを特徴とする、車両用無段変速機の変速制御装置。
  2. エンジン回転を入力される入力プーリと、駆動輪へ回転を出力する出力プーリとに巻掛けられたベルトの回転半径を相対的に増減させて変速比を連続的に変化させる車両用無段変速機の前記変速比を、目標変速比に実際の変速比が一致するように制御する変速制御装置において、
    単位時間当たりの目標変速比の変化量の変化率を制限値により制限する、変速速度制御手段を設けたことを特徴とする、車両用無段変速機の変速制御装置。
  3. 前記制限値の設定が、車速とアクセル開度とに応じて前記制限値が定められたマップを用いてされる、請求項1に記載の変速制御装置。
  4. エンジン回転を入力される入力プーリと、駆動輪へ回転を出力する出力プーリとに巻掛けられたベルトの回転半径を相対的に増減させて変速比を連続的に変化させる車両用無段変速機の前記変速比を、目標エンジン回転速度に実際のエンジン回転速度が一致するように制御する変速制御方法において、
    単位時間当たりの目標エンジン回転速度の変化量の変化率を制限値により制限する変速速度制御を行うことを特徴とする、車両用無段変速機の変速制御方法。
  5. エンジン回転を入力される入力プーリと、駆動輪へ回転を出力する出力プーリとに巻掛けられたベルトの回転半径を相対的に増減させて変速比を連続的に変化させる車両用無段変速機の前記変速比を、目標変速比に実際の変速比が一致するように制御する変速制御方法において、
    単位時間当たりの目標変速比の変化量の変化率を制限値により制限する変速速度制御を行うことを特徴とする、車両用無段変速機の変速制御方法。
  6. 前記制限値の設定が、車速とアクセル開度とに応じて前記制限値が定められたマップを用いてされる、請求項4に記載の変速制御方法。
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