JP5215698B2 - 耐火物接合用定形目地材 - Google Patents

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本発明は、溶融金属の連続鋳造用設備等に使用される耐火物接合用の定形目地材、とくに耐火物の温度が高い場合に使用される熱間セット用の定形目地材に関する。
ノズルれんがとプレートれんがの間や、下部ノズルれんがとロングノズルや浸漬ノズルの間、ノズルれんがと羽口の間などの接合面には、空気の侵入や溶鋼の漏れなどを防止するため、耐火モルタルやセラミックファイバー、定形目地材などの目地材が設置されている。
ここで定形目地材とは、予め接合箇所の形状に近い形に加工された薄形状の耐火物で、接合時の圧力によって軟化変形して隙間を充填するものであり、このうち熱間セット用の定形目地材は、例えば、予熱した浸漬ノズルやロングノズルを下部ノズルに取り付ける場合や、使用中のスライディングノズル装置に下部ノズルを装着する場合など、耐火物の温度が高い場合に使用されるものである。
熱間セット用の定形目地材は、熱間で加圧されることによって、れんがの保有熱で軟化変形し、隙間を充填するもので、例えば、耐火材料に水酸化物或いは炭酸塩を配合し、結合剤としてフェノール樹脂又はピッチ類を使用したものがある(例えば、特許文献1参照)。また、アクリル系エマルジョンを結合剤として使用したもの(例えば、特許文献2参照)や、酢酸ビニル系エマルジョン又はゴムラテックスを使用したもの(例えば、特許文献3参照)もある。
特開平6−142859号公報 特開2000−26156号公報 特開平7−118073号公報
しかし、特許文献1に記載されるように、結合剤としてフェノール樹脂又はピッチ類を使用すると、常温での保形性がやや低いため、設置作業が困難である。また、熱間での硬化が比較的早いため、熱間で可塑性を有する時間、いわゆる熱間可使時間が短く、シール性も充分ではない。さらに、結合剤に含有されている有機溶剤の影響で着火し易く、加熱されたれんがの接合面に定形目地材をおいた直後に発煙し、作業環境が悪くなる等の問題がある。
結合剤としてアクリル系エマルジョンを使用した特許文献2では、可塑剤を使用していないため硬く、常温での可撓性が低いことから、軟化させるために耐火物れんがを、ある一定以上の温度にしなければならないという制約がある。加えて、結合剤の使用量が多い場合、発煙量が多く、爆裂の懸念ある。さらに、定形目地材が耐火物に焼き付き、接合していた耐火物の交換が困難という問題もある。
特許文献3に記載されるように、酢酸ビニル系エマルジョンを結合剤として使用するに際には、常温での可撓性を出すため、フタル酸ジブチルなどの可塑剤が添加されるが、時間と共に可塑剤が変質してしまうため、成形後の乾燥や使用される迄の保管期間内に可撓性を失い、亀裂が発生し易くなることから、シール性に乏しいという問題がある。また、フタル酸ジブチルは、大気汚染物質の排出抑制を図るVOC(揮発性有機化合物)規制の指定物質であり、さらに環境ホルモン物質として問題視されていることから、使用しないことが望ましい。
ゴムラテックスも、空気中の酸素や紫外線により分子構造中の炭素間の二重結合が酸化され易く、架橋構造が分解すると保形性を失い、亀裂が入りやすくなる。そして、酢酸ビニル系エマルジョンやゴムラテックスを使用している定形目地材は、製造中あるいは装着作業中に発生した亀裂が熱間でセットした際の軟化変形においても十分修復できないことも多く、目地材に亀裂が残るという問題がある。
また、熱間セットタイプの定形目地材の装着作業は、熱間での約1分間以内の短時間作業であり、しかも、近年、自動装置でセットされることが多くなってきたため、定形目地材の材質として保形性に優れたものが望まれる。また、熱間可使時間が短いと、定形目地材がセット時の圧力により熱を受けて軟化変形する前に硬化し、セット時の圧力により亀裂が発生し、充分なシール性が発揮できないため、熱間可使時間は1分間以上の確保が必要である。
そこで本発明では、定形目地材のシール性は維持した上で、従来の問題であった常温での可撓性及び保形性の付与、熱間セット時の爆裂防止、耐火物への焼付き防止、さらには熱間可使時間の延長を図ることが可能な定形目地材を提供することを目的とする。
本発明の耐火物接合用定形目地材は、主原料がアルミナ、シリカ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、ムライト、酸化クロム、カルシア、炭化珪素、窒化珪素及び炭素のうちの1種又は2種以上であり、副原料が粘土、フリット及び膨張黒鉛であり、主原料と副原料の割合が、主原料70〜97質量% 副原料3〜30質量%である耐火原料100質量%に対して、結合剤として、アニオン系又はノニオン系の界面活性剤を乳化剤としてアクリル樹脂を水に乳化重合させて得た、メタクリル酸エステルとアクリル酸エステルとの共重合体エマルジョンであって、アクリル樹脂濃度が20〜80質量%であり、25℃における粘度が300〜3000cpsであるアクリル系エマルジョンを外掛けで20〜40質量%、可塑剤としてテキサノールモノイソブチレート又はテキサノールジイソブチレートを外掛けで1〜3質量%加えた混練物を成形後乾燥してなる。
本発明では、定形目地剤の結合剤としてアクリル系エマルジョンを使用し、これと可塑剤とを適正な割合で組み合わせたことで、定形目地材のシール性は維持した上で、常温での可撓性及び保形性の付与、熱間セット時の爆裂防止、耐火物への焼付き防止、さらには熱間可使時間の延長を図ることができる。
本発明の耐火物接合用定形目地材は、耐火原料100質量%に対して、アクリル系エマルジョン(結合剤)を外掛けで20〜40質量%、可塑剤を外掛けで1〜3質量%加えて混練、成形後、乾燥したものである。
アクリル系エマルジョンは、アクリル系樹脂のエマルジョンであって、乾燥によって水分が除去されると耐候性と熱安定に優れた膜を生成するものである。ここで耐候性とは、環境や熱による経時変化によって表面の弾力性が低下して生じる亀裂が発生しにくいことを意味する。具体的には、例えば、アニオン系やノニオン系の界面活性剤を乳化剤として、アクリル樹脂を水に乳化重合させて得たメタクリル酸エステルとアクリル酸エステルとの共重合体エマルジョンが挙げられる。アクリル系エマルジョンは、水系であることから、フェノール樹脂やピッチ類をバインダーとして使用した従来の定形目地材と比べると、熱間で使用しても着火開始までの時間がはるかに長くなり、耐火物に定形目地材を載置してから熱間可使時間が終了するまでの時間を稼ぐことができる。
アクリル系エマルジョンの添加量は、耐火原料100質量%に対して外掛けで20〜40質量%とする。20質量%より少ないと混練物を得ることができず、40質量%よりも多いと、混練物は得られるものの成形性に難があり、目地材としては適用不可になる。20〜40質量%であれば可塑性及び保形性のある良好な混練物が得られる。
アクリル系エマルジョンのアクリル樹脂濃度は、20〜80質量%が望ましい。20質量%よりも少ないと、可塑性が不十分であり、80質量%よりも多いと、使用時の発煙が激しく、爆裂を起こす場合があり望ましくない。
また、粘度は、25℃において、300〜3000cpsが望ましい。300cps未満であれば混練物に可塑性がなく、成形時に目地切れし成形が困難になる。一方で3000cpsを超えると粘性が高すぎ良好に混練することが困難になる。
pHは、4〜8のものが望ましい。4より低いと強酸性のため作業時の取扱いに注意が必要となり、8より高いアルカリ性になると耐火原料との反応により混練物の経時変化(硬化現象)が懸念される。したがって安定領域であるpH4〜8のものが望ましい。
一方、可塑剤は、可撓性付与のために使用するもので、テキサノールモノイソブチレート又はテキサノールジイソブチレート(以下、単に「テキサノール」という。)を使用する。テキサノールは発火点が390℃と高い上、PRTR法やVOC規制に抵触せず、環境ホルモン物質の疑いもない。このため環境に配慮した定形目地材を提供することができる。
可塑剤(テキサノール)の添加量は、外掛けで1〜3質量%とする。1質量%未満では 可塑性が得られず、3質量%を超えると、過剰な可塑剤が目地材中に残留し、時間と共に変質するため、成形後の乾燥や使用される迄の間に目地材に亀裂が発生し、シール性が乏しくなる。
これらのアクリル系エマルジョン(結合剤)及び可塑剤を添加する耐火原料は、主原料に副原料を配合したものであり、具体的には、主原料として アルミナ、シリカ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、ムライト、酸化クロム、仮焼アルミナ、炭化珪素、窒化珪素及び炭素うちの1種又は2種以上が使用可能であり、粒度は、可塑性の面から0.5mm以下が望ましい。
副原料としては、粘土、フリット及び膨張黒鉛を配合する。粘土は可塑性を付与するために使用し、膨張黒鉛は相手材である耐火物ノズル等との焼付き防止のために使用する。
フリットは、低融点ガラス粉末であり、熱間での可塑性を補助すると共に、焼結性向上のために添加するもので、融点が300〜1200℃域のものが良い。具体的には、例えば、ホウ珪酸ガラス、ホウ珪酸鉛ガラス、ジルコンフリット等が使用できる。また、1種類のみを使用する他に、軟化温度の異なるものを数種類、適当な温度で軟化するように調合して添加することで、熱間可使時間の延長並びに使用温度での硬化遅延が期待でき、地金の差込み防止にも効果がある。添加量は、1〜20質量%が良く、粒度は0.5mm以下が望ましい。添加量が1質量%以下では十分な効果がなく、20質量%を超えると融液の生成量が多くなり目地材自体の構造が維持できなくなる恐れがある。
耐火原料における主原料と副原料の割合は、耐火原料を100質量%とすると、主原料70〜97質量%、副原料3〜30質量%が望ましい。主原料が70質量%より少ないと、耐熱性が低下し、97質量%より多いと目地材としての延びが悪くなる。また、副原料が3質量%より少ないと延びが悪く30質量%より多いと耐食性が低下する。
上記構成を有する本発明に係る定形目地材は、予熱された耐火物の上にセットされると、耐火物の保有熱により まずアクリル樹脂やフリットが溶融軟化することで定形目地材自身が軟らかくなる。この状態が維持されている間、約1分間以内に相手材と加圧接合されることで完全に目地部が充填されシール性が確保できる。
また、本発明の定形目地材は冷間でのセットも可能である。すなわち可塑剤によって付与された可撓性によりセット時点で既に軟らかいため、耐火物間の圧力に応じて定形目地材が変形することで、目地部が充填されシール性を確保することができる。
本発明の実施例及び比較例で使用した耐火原料粉末A〜Dの各組成を表1に示す。表1の主原料の純度は、いずれも純度95%以上である。また、これらの耐火原料粉末A〜Dを使用して作製した定形目地材の配合及び評価結果を表2及び表3に示す。表2及び表3のアクリル系エマルジョンとしては、メタクリル酸エステルとアクリル酸エステルとの共重合体エマルジョン(樹脂分60質量%、粘度3000cps、pH6)を使用した。また、テキサノールとしては、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノイソブチレートであるテキサノールモノイソブチレートを用いた。なお、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールジイソブチレートであるテキサノールジイソブチレートをテキサノールモノイソブチレートに代えて使用してもよい。
表2及び表3に示す各評価は次の方法で行った。
混練物の成形性は、加圧成形によって所望の形状が得られたか否かで評価を行った。
常温の可撓性は、JIS−K6301加硫ゴム物理試験方法記載のスプリング式硬さ試験機を使用して評価した。測定した数値が小さいほど柔らかく、可撓性があることを示す。
熱間可使時間は、600℃に加熱した耐火物れんがの上に定形目地材を載置し、治具でつつきながら目地材が硬化するまでの時間を測定した。同時に耐火物れんがの上に定形目地材を載置した状態から煙の発生量について目視観察を実施した。
セット時の爆裂の有無は、600℃に加熱した耐火物れんが間に定形目地材をセットし、30秒後に万力で締め込むことで評価した。評価後、定形目地材を回収する際に、耐火物れんがへの焼付きの有無を評価した。さらに熱間シール性は、600℃に加熱した耐火物れんが間に定形目地材をセットして0.5気圧まで減圧した状態から1気圧の大気圧に戻るまでの時間を測定することで評価した。総合評価を◎○△×によって示し、◎○を合格とした。
Figure 0005215698
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以下、表2及び表3に示す本発明の実施例及び比較例について説明する
〈実施例1乃至3〉
実施例1では、焼結アルミナ50質量%、電融ムライト20質量%からなる主原料に、粘土10質量%、フリット10質量%、膨張黒鉛1質量%を副原料として配合した原料粉末Aに、アクリル系エマルジョン(結合剤)20質量%、テキサノール(可塑剤)1質量%を外掛けで添加して、卓上ミキサーを用いて混練し、厚み3mmのシート状に加圧成形して約80℃で乾燥させ、水分を蒸発させることによって定形目地材を作製し、評価を行った。評価結果は表2に示すとおり良好であった。また、アクリル系エマルジョン(結合剤)の添加量を外掛けで25質量%(実施例2)、30質量%(実施例3)として、実施例1と同様に定形目地材を作製し、評価を行った。評価結果は表2に示すとおり、実施例2、3共に良好であった。
〈実施例4〉
実施例4では、焼結アルミナ80質量%からなる主原料に、粘土10質量%、フリット5質量%、膨張黒鉛2質量%を副原料として配合した原料粉末Bに、アクリル系エマルジョン(結合剤)30質量%、テキサノール(可塑剤)2質量%を外掛けで添加して、実施例1と同様に混練、成形、乾燥させて、定形目地材を作成し、評価を行った。評価結果は表2に示すとおり良好であった。
〈実施例5、6〉
実施例5では、焼結アルミナ40質量%、ジルコニア40質量%からなる主原料に、粘土10質量%、フリット15質量%、膨張黒鉛3質量%を副原料として配合した原料粉末Cに、アクリル系エマルジョン(結合剤)35質量%、テキサノール(可塑剤)2質量%を外掛けで添加して、実施例1と同様に混練、成形、乾燥させて、定形目地材を作製し、評価を行った。また、実施例6では、原料粉末Cに、アクリル系エマルジョン(結合剤)40質量%、テキサノール(可塑剤)3質量%を外掛けで添加して、実施例1と同様に定形目地材を作製し、評価を行った。評価結果は表2に示すとおり、実施例5、6共に良好であった。
〈比較例1〉
比較例1では、原料粉末Aに、アクリル系エマルジョン(結合剤)15質量%、テキサノール(可塑剤)0.5質量%を外掛けで添加し、混練した。結合剤の添加量が少なく、混練はできるものの、表3に示すとおり目地材の成形はできなかった。
〈比較例2〉
比較例2では、原料粉末Aに、アクリル系エマルジョン(結合剤)30質量%を外掛けで添加し、実施例1と同様に混練、成形、乾燥させて、定形目地材を作製し、評価を行った。目地材の成形はできたが、可塑剤であるテキサノールが未添加のため、表3に示すとおり乾燥後の目地材において常温の可撓性がなく、良好な目地材は得られなかった。
〈比較例3〉
比較例3では、原料粉末Cに、アクリル系エマルジョン(結合剤)45質量%、テキサノール(可塑剤)3.5質量%を外掛けで添加し、混練した。可塑剤の添加量が多く、混練物がクリーム状となり、軟らかすぎて目地材の成形はできなかった。
〈比較例4〉
比較例4では、原料粉末Bに、酢酸ビニル系エマルジョン(結合剤)30質量%を外掛けで添加し、実施例1と同様に混練、成形、乾燥させて、定形目地材を作製し、評価を行った。比較例2と同様に、目地材の成形はできたが、可塑剤であるテキサノールが未添加のため乾燥後の目地材において常温の可撓性がなく、良好な目地材は得られなかった。
〈比較例5〉
比較例5では、原料粉末Cに、フェノール樹脂(結合剤)30質量%を外掛けで添加し、実施例1と同様に混練、成形、乾燥させて、定形目地材を作製し、評価を行った。表3に示すとおり、熱間可使時間が30秒と短いため、セットの正確性に問題があった。またセット後の発煙が多いため爆裂が見られた。ただし、膨張黒鉛を含有しているため耐火れんがへの焼付きはなかった。
〈比較例6〉
比較例6では、原料粉末Dに、フェノール樹脂(結合剤)30質量%を外掛けで添加し、実施例1と同様に混練、成形、乾燥させて、定形目地材を作製し、評価を行った。比較例5と同様に、熱間可使時間が30秒と短いため、セットの正確性に問題があった。またセット後の発煙が多いため爆裂が見られた。さらには膨張黒鉛を含有していないため耐火れんがへの焼付きもあり。良好な特性は得られなかった。
以上のとおり、本発明の範囲内にある実施例1〜6では、表2に示すように、優れた特性を備えた定形目地材が得られた。すなわち、本発明による定形目地材は、常温での可撓性に優れ、耐火物間にそのままセット作業を行うことが可能で、セット作業を容易かつ正確に行うことができる。
また、予熱された耐火物の保有熱でアクリル樹脂やフリットが溶融軟化することによって生じる熱可塑性の持続時間が長いため、耐火物間の圧力に応じて定形目地材が軟化変形し、優れたシール性を発揮することができる。
さらに、耐火物の保有熱によって粘土やフリットが溶融するために、加圧力に応じて目地材が軟化変形し、隙間を充填するため、充分なシール性を有する。
加えて、アクリル系エマルジョンは、水系のバインダーであり、かつ従来の結合剤であるフェノール樹脂と比べて使用量を抑えることができるため、発煙も少なく、爆裂防止を図ることができる。
また、副原料として膨張黒鉛を使用したため、接合する耐火物への焼付きがなくなり、耐火物や定形目地材の交換作業が容易かつ確実に実施できるようになった。
そして、熱間可使時間とシール性も維持できているため 操業中のエアー巻き込みもなく、高品位な鋼を得ることができる。

Claims (2)

  1. 主原料がアルミナ、シリカ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、ムライト、酸化クロム、カルシア、炭化珪素、窒化珪素及び炭素のうちの1種又は2種以上であり、副原料が粘土、フリット及び膨張黒鉛であり、主原料と副原料の割合が、主原料70〜97質量% 副原料3〜30質量%である耐火原料100質量%に対して、結合剤として、アニオン系又はノニオン系の界面活性剤を乳化剤としてアクリル樹脂を水に乳化重合させて得た、メタクリル酸エステルとアクリル酸エステルとの共重合体エマルジョンであって、アクリル樹脂濃度が20〜80質量%であり、25℃における粘度が300〜3000cpsであるアクリル系エマルジョンを外掛けで20〜40質量%、可塑剤としてテキサノールモノイソブチレート又はテキサノールジイソブチレートを外掛けで1〜3質量%加えた混練物を成形後乾燥してなる耐火物接合用定形目地材。
  2. 前記フリットは、ホウ珪酸ガラス、ホウ珪酸鉛ガラス及びジルコンフリットのうちの1種又は2種以上であり、融点が300〜1200℃である請求項に記載の耐火物接合用定形目地材。
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