JP5214856B2 - 架橋ポリカーボネート樹脂組成物及びフィルム - Google Patents

架橋ポリカーボネート樹脂組成物及びフィルム Download PDF

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Description

本発明は、250℃における引張貯蔵弾性率が5E+7dyn/cm以上を有し、屈曲性及び透明性に優れた架橋ポリカーボネート樹脂組成物、それからなるフィルムに関する。
このフィルムとしては、エレクトロニクス用フィルムが好ましい。このエレクトロニクス用フィルムは、例えば、デジタルカメラ、ゲーム機、HDD、光ピックアップ、プラズマディスプレイ、携帯電話等に用いられている半田実装可能なフレキシブルプリント配線板やディスプレイ基板に好適に用いられる。
透明性、寸法安定性、耐熱性、耐衝撃性に優れるポリカーボネート樹脂は、無機ガラス等の代替として広く使用されている。しかし、ポリカーボネート樹脂は用途が電気・電子部品、機械部品、自動車部品等の工業用材料に広がるにつれて、250℃に耐えうる要求が日々強くなってきた。
一般にポリカーボネート樹脂の主鎖に嵩高い芳香環、いわゆる「カルド構造」として、フルオレン骨格を導入し、高分子の剛直性を増し耐熱性を向上させる方法が行なわれている。しかし、他の特性、例えばフィルムの屈曲性は極端に低下し、本用途で使用するのは難しい。
また、この要求に答える別の方法として、ポリカーボネート樹脂に架橋を施す方法がある。例えば、生産性、架橋効率等の面でポリカーボネート樹脂の放射線架橋が検討されてきた。
ポリカーボネート樹脂は放射線で分子鎖が切断される典型的な崩壊型高分子である。数キログレイ(KGy)の放射線で力学特性が低下してしまい、耐放射線性の低い高分子の一つである。
そこで日本原子力研究所高崎研究所は、この放射線崩壊を利用して高温でポリカーボネート樹脂にγ線を照射することにより耐摩耗性や表面硬度が向上することが見出されている(非特許文献1)。この現象は、適当に主鎖が切断されることにより、分子鎖のからみ合いが解け、かつ主鎖が自由に運動できるガラス温度付近の照射のため、分子のパッキング状態がより密になり、その結果、硬度や耐摩耗性が高くなったと解釈されている。このようにポリカーボネートの主鎖崩壊による特性発現はこれまで行なわれてきたが、ポリカーボネートの放射線架橋を促進させ、その効能による耐熱性の向上を実現することは非常に困難であった。
このような問題を解決する技術としては、不飽和結合を側鎖に有する繰り返し単位を含有するポリカーボネート樹脂が開示されている(特許文献1)。そして、不飽和結合を持たない繰り返し単位中に不飽和結合を持った繰り返し単位を均等に分散含有させることにより、この不飽和結合を利用して架橋を施した場合に、分子間架橋が優先し、表面硬度、耐熱性、機械的特性などの諸特性がバランス良く向上された架橋ポリカーボネート樹脂が得られている。しかしながら、該公報記載の架橋性ポリカーボネート樹脂の耐熱性は210℃前後で、塩化メチレン不溶分率は40%前後で架橋度も不十分であり、本発明が達成しようとしている250℃以上では使用できない。
また、ビスフェノール成分としてビスフェノールフルオレンのみを使用したポリカーボネート樹脂(Tg:281℃)に多官能モノマーを加え放射線を照射する方法が行なわれている(特許文献2)。この手法はベースとなるポリカーボネート樹脂のガラス転移温度が非常に高くなるが、フィルムのハンドリング性や屈曲性が極端に低下し、本用途では使用できない。
フルオレン共重合成分とアリル基含有共重合成分(95:5)を共重合したポリカーボネート樹脂(Tg:270℃)にジビニルビフェニルを添加したものに放射線を照射することも行なわれている(特許文献3)。この手法は前記同様、ポリマー骨格が剛直になるためTgは高くなるが、機械的物性の低下は大きく、本用途では使用できない。
また、ポリカーボネート樹脂に架橋剤を添加し、放射線により架橋する方法が明らかにされている(特許文献4)。しかし、ポリカーボネート主鎖に架橋点となるユニットを持っていない場合、本発明が求める250℃における引張貯蔵弾性率が5E+7dyn/cm以上を達成できず、ポリカーボネート樹脂の本質を変えることは難しい。
日本原子力研究所ホームページより「2001年成果 9章 放射線利用」http://inisjp.tokai-sc.jaea.go.jp/ACT01J/Frame01.htm 特許第3584128号公報 特開2003−176325号公報 特開2002−173529号公報 特公平8−16138号公報
本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、架橋ポリカーボネート樹脂組成物及びそれからなるエレクトロニクス用フィルムを提供することを目的とする。そして、耐熱性250℃以上、高屈曲性などの諸特性をバランス良く向上させた架橋ポリカーボネート樹脂組成物を提供する。
本発明者らは、前記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、不飽和結合を有する芳香族ポリカーボネート共重合体に120℃以上260℃以下の熱を加えた状態で放射線を照射することにより耐熱性250℃以上、高屈曲性、透明性などの諸特性がバランス良く向上された架橋ポリカーボネート樹脂組成物が得られることを見出すことにより本発明を完成するに至った。
即ち、下記一般式(3)で表される繰り返し単位(A3)と
Figure 0005214856
〔一般式(3)中Xは単結合、−O−,−S−,−SO−,−SO2 −,−CO−,−CR (ただし、 及び はそれぞれ独立に水素原子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜24のアリール基である)、炭素数3〜12のシクロアルキリデン基、炭素数2〜12のα,ω−アルキレン基、フルオレニリデン基、メンタンジイル基、ピラジリデン基、炭素数6〜12のアリーレン基であり、 及び はそれぞれ独立に水素原子、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜24のアリール基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜10のアルキルオキシ基あるいは炭素数6〜24のアリールオキシ基であり、m及びnはそれぞれ独立に0〜6の整数であり、a〜dは整数であり、c+dは1〜8、a+cは4、b+dは4である。〕
下記一般式(2)で表される繰り返し単位(A2)
Figure 0005214856
[式中、R〜Rは夫々独立して水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基であり、Wは単結合、炭素原子数1〜20の芳香族基を含んでもよい炭化水素基、O、S、SO、SO、CO又はCOO基である。]
よりなり、繰り返し単位における単位(A3)と単位(A2)の割合がモル比で(A3):(A2)=6:94〜60:40の範囲の芳香族ポリカーボネート共重合体をを加熱して120℃以上260℃以下の範囲の温度にし、電子線照射により架橋した塩化メチレン不溶分率が60重量%以上である架橋ポリカーボネート樹脂の製造方法である。
以下に本発明を詳細に説明する。
[芳香族ポリカーボネート共重合体]
繰り返し単位(A3)が下記一般式(3)で表される繰り返し単位である。
Figure 0005214856
〔一般式(3)中Xは単結合、−O−,−S−,−SO−,−SO2 −,−CO−,−CR (ただし、 及び はそれぞれ独立に水素原子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜24のアリール基である)、炭素数3〜12のシクロアルキリデン基、炭素数2〜12のα,ω−アルキレン基、フルオレニリデン基、メンタンジイル基、ピラジリデン基、炭素数6〜12のアリーレン基であり、 及び はそれぞれ独立に水素原子、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜24のアリール基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜10のアルキルオキシ基あるいは炭素数6〜24のアリールオキシ基であり、m及びnはそれぞれ独立に0〜6の整数であり、a〜dは整数であり、c+dは1〜8、a+cは4、b+dは4である。〕
一般式(3)中のXが表す−CR8R9 −において、R8及びR9 が表す炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基が挙げられる。炭素数6〜24のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基、スチリル基、ビフェニル基、ターフェニル基、クォーターフェニル基、アントラセニル基、フェナントレニル基が挙げられる。
Xが表す炭素数3〜12のシクロアルキリデン基としては、例えば、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基、シクロオクチリデン基、シクロノニリデン基、シクロデシリデン基、シクロウンデシリデン基、が挙げられる。
Xが表す炭素数2〜12のα,ω−アルキレン基としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基が挙げられる。
Xが表すフルオレニリデン基としては、例えば、9,9−フルオレニリデン基が挙げられる。
Xが表すメンタンジイル基としては、例えば、1,8−メンタンジイル基、2,8−メンタンジイル基が挙げられる。
Xが表すピラジリデン基としては、例えば、2,3−ピラジリデン基、2,5−ピラジリデン基、2,6−ピラジリデン基が挙げられる。
Xが表す炭素数6〜12のアリーレン基としては、例えば、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基が挙げられる。
本発明おいては、得られる架橋ポリカーボネート樹脂の透明性、表面硬度及び機械的特性の面より、Xが、単結合、−CR8R9 −、−SO2 −、炭素数5〜11のシクロアルキリデン基、9,9−フルオレニリデン基または炭素数6〜12のアリーレン基である繰り返し単位を有することが好ましい。
R6及びR7が表すハロゲン原子としては、特に、フルオロ基、クロロ基が好ましい。
R6及びR7が表す炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基が挙げられる。
R6及びR7が表す炭素数6〜24のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基、スチリル基、ビフェニル基、ターフェニル基、クォーターフェニル基、アントラセニル基、フェナントレニル基が挙げられる。
R6及びR7が表す炭素数3〜12のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基が挙げられる。
R6及びR7が表す炭素数1〜10のアルキルオキシ基としては、例えば、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、2−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基が挙げられる。
R6及びR7が表す炭素数6〜24のアリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ビフェニルオキシ基がが挙げられる。
本発明おいては、R6及びR7 はそれぞれ独立に水素、トリフルオロメチル基、炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。
X,R6〜R9については、上記のような官能基を挙げられるが、本発明の目的達成を阻害しない範囲で、これらの官能基に更に置換基の付加した官能基を用いることができる。付加が可能な置換基としては、例えば、ハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基のような炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基のような炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、イソブトキシ基のような炭素数1〜4のアルキルオキシ基、メチルチオ基、フェニルチオ基のようなスルフィド基などが挙げられ、これらのうち1個、または複数個の置換基が、各々独立に、結合可能な位置に結合することができる。
一般式(3)において、置換基数c及びdはそれぞれ1〜4の整数を採用できるが、置換基数が3又は4の場合には、分子間架橋の効率が低下する可能性があるため、1又は2とするのが好ましい。また、置換基数が2の場合には、前記の理由より、互いにメタ位あるいはパラ位の配置となるように付加することが好ましい。
一般式(3)において、置換基c及びd中のメチレン基の数を示すm及びnはそれぞれ独立に0〜8の整数を採用できるが、架橋後のポリマーの機械的特性が低下する可能性があるため、0〜2の整数が好ましい。
発明おいて下記の形態が好ましい。繰り返し単位(A3)が下記一般式(4)で表される繰り返し単位(A4)である。
Figure 0005214856
〔一般式(4)中Xは−SO2 −,−CR (ただし、 及び は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜24のアリール基である)、炭素数3〜12のシクロアルキリデン基であり、 及び はそれぞれ独立に水素、トリフルオロメチル基、炭素数1〜10のアルキル基であり、m及びnはそれぞれ独立に0〜6の整数であり、a〜dは整数であり、c+dは1〜8、a+cは4、b+dは4である。〕
本発明において下記の形態が最も好ましい。
繰り返し単位(A3)が下記一般式(5)で表される繰り返し単位(A5)である。
Figure 0005214856
一般式(2)で表される繰り返し単位(A2)において、通常芳香族ポリカーボネートのジヒドロキシ成分として使用されているものであればよく、下記式一般式(6)で表される繰り返し単位(A6)で表される。
Figure 0005214856
[式中、R2〜R5は夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基又はハロゲン原子であり、Wは単結合、炭素原子数1〜20の芳香族基を含んでもよい炭化水素基、O、S、SO、SO、CO又はCOO基である。]
繰り返し単位(A2)は、次の二価フェノールから誘導されることが好ましい。例えばハイドロキノン、レゾルシノール、4,4′−ビフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(ビスフェノールE)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4′−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン(ビスフェノールM)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサンなどが挙げられ、なかでもビスフェノールA、ビスフェノールZ、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールMが好ましく、特にビスフェノールAが好ましい。
芳香族ポリカーボネート共重合体において、フルオレン骨格を有しない化合物から誘導される繰り返し単位(A1)及び繰り返し単位(A2)である場合には、本発明の目的を損なわない範囲で式(1)、(2)以外の第3成分としてフルオレン骨格を含むビスフェノール成分を共重合してもよい。例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンなどが挙げられる。
但し、式(1)と式(2)を合計した芳香族ポリカーボネート共重合体全体のビスフェノール成分由来のユニット中ですべてのフルオレン骨格を含むユニットの合計は7割以下が望ましい。好ましくは5割以下である。更に好ましくは4割以下である。7割以上のフルオレン骨格をポリマー中に導入すると、著しい物性低下が起こり好ましくない。
本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体は、通常の芳香族ポリカーボネート樹脂を製造するそれ自体公知の反応手段、例えば芳香族ジヒドロキシ成分にホスゲンや炭酸ジエステルなどのカーボネート前駆物質を反応させる方法により製造される。次にこれらの製造方法について基本的な手段を簡単に説明する。
カーボネート前駆物質として、例えばホスゲンを使用する反応では、通常酸結合剤および溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物またはピリジンなどのアミン化合物が用いられる。溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のために例えば第三級アミンまたは第四級アンモニウム塩などの触媒を用いることもできる。その際、反応温度は通常0〜40℃であり、反応時間は数分〜5時間である。
カーボネート前駆物質として炭酸ジエステルを用いるエステル交換反応は、不活性ガス雰囲気下所定割合の芳香族ジヒドロキシ成分を炭酸ジエステルと加熱しながら撹拌して、生成するアルコールまたはフェノール類を留出させる方法により行われる。反応温度は生成するアルコールまたはフェノール類の沸点などにより異なるが、通常120〜300℃の範囲である。反応はその初期から減圧にして生成するアルコールまたはフェノール類を留出させながら反応を完結させる。
また、反応を促進するために通常エステル交換反応に使用される触媒を使用することもできる。前記エステル交換反応に使用される炭酸ジエステルとしては、例えばジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネートなどが挙げられる。これらのうち特にジフェニルカーボネートが好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体は、その重合反応において、末端停止剤として通常使用される単官能フェノール類を使用することができる。殊にカーボネート前駆物質としてホスゲンを使用する反応の場合、単官能フェノール類は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用され、また得られた芳香族ポリカーボネート共重合体は、末端が単官能フェノール類に基づく基によって封鎖されているので、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。
かかる単官能フェノール類としては、芳香族ポリカーボネート樹脂の末端停止剤として使用されるものであればよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体は、そのポリマーを塩化メチレンに溶解した溶液での20℃における比粘度をηspとしたとき、
0.18 ≦ ηsp ≦ 1.50
であることが好ましい。より好ましくは、
0.20 ≦ ηsp ≦ 1.10
である。
ηspが0.18よりも小さい場合、樹脂が脆く、フィルムが非常に割れやすくなるため好ましくない。ηspが1.50よりも大きい場合、樹脂の溶融流動性が非常に低くなり好ましくない。
本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体の繰返し単位(A1)と(A2)の割合がモル比で(A1):(A2)=6:94〜60:40である。好ましくは(A1):(A2)=10:90〜50:50である。更に好ましくは、(A1):(A2)=15:85〜40:60である。最も好ましくは、(A1):(A2)=20:80〜40:60である。
反応し得る不飽和結合を側鎖に有する(A1)の割合が60以上で高温電子線照射すると架橋度は上がるが、屈曲性が極端に低下する場合がある。一方、5以下であると耐熱性の改善効果が小さくなり、本用途では使用できない。
[架橋剤]
本発明においてその効果を発現する範囲内で架橋剤を添加してもよい。本発明に用いられる架橋剤は温度25℃、気圧1atm=101325Paにおいて、粘度が140mPa・s(25℃)以上の液体である多官能モノマー及び、温度25℃、気圧1atm=101325Paにおいて固体(半固体状、ワックス状を含む。)である多官能モノマーからなる群から選ばれる一種以上のモノマーが適用できる。
不飽和基としては、アクリル基、アリル基、ビニル基、メタクリル基などが好ましく、特にアクリル基やアリル基が好ましい。本発明で用いる多官能モノマーの具体例としては、9,9-ビス[4-(2-アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(25℃で固体)、ジオキサングリコールジアクリレート(25℃で390mPa・sの液体)、ジペンタエリスリトールポリアクリレート(25℃で6500mPa・sの液体)、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(25℃で500mPa・sの液体)、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(25℃で550mPa・sの液体)、プロポキシ化ビスフェノールAジアクリレート(25℃で3000mPa・sの液体)、ジぺンタエリスリトールヘキサアクリレート(25℃で6600mPa・sの液体)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(25℃で固体)、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(25℃で1000mPa・sの液体)、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(25℃で160mPa・sの液体)、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(25℃で740mPa・sの液体)、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(25℃で400mPa・sの液体)などが挙げられ、好ましくはエトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジぺンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートがよく、これらの中でもペンタエリスリトールテトラアクリレートが特に好ましい。
本発明に用いられる架橋剤の添加量はポリカーボネート樹脂100重量部にたいし0.01〜50重量部である。好ましくは、0.1〜45重量部である。更に好ましくは、0.5〜45重量部である。0.01重量部以下では、架橋剤の効能が発現しない。50重量部以上では、屈曲性等の物性の低下が大きくなるため好ましくない。
[架橋ポリカーボネート樹脂組成物]
本発明の架橋ポリカーボネート樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート共重合体の側鎖中に存在する不飽和結合を架橋して得られるものである。本発明の架橋ポリカーボネート樹脂組成物は、従来のものに比べ効率よく架橋し、架橋度が非常に高いため250℃以上の耐熱性や屈曲特性に優れ、透明性を有する。
耐熱性は、250℃における引張貯蔵弾性率が5E+07dyn/cm以上、好ましくは引張貯蔵弾性率が1E+08dyn/cm2以上、さらに好ましくは1E+09dyn/cm2であることが望まれている。この引張貯蔵弾性率を示せば、耐半田性250℃×2〜5secを十分クリアーできる。
この貯蔵粘弾性率は、下記試験機(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー(株)製RSAII)を用い、電子線照射後のフィルムを3mm×30mm、厚み50μmに切取り、粘弾性評価した。その測定条件は、モード:AutoStrain Adjustment、Strain:0.15%、Max Allowed Force:30g、Min Allowed Force:0.7g、Strain Adjustment:15%である。
透明性は、プリント配線板を裏表に作成する際、作業上重要な特性であり、具体的にはHaze1以下が望まれている。このヘイズの測定は、フィルムから5cm×5cm、厚み50μmの試験片を切り出し、日本電色工業(株)製 Haze Meter NDH2000を用いてヘイズを測定した。
耐屈曲性は、プリント配線板の薄肉化にともない、最低でも300回は必要とされている。この試験方法は、試験機(東洋精機製作所製MIT耐揉疲労試験機DA型)を用い、フィルム破断までの回数を求める。試験条件:曲率半径0.38mm、角度135℃、速度175cpm、荷重500gである。
[架橋ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート共重合体を加熱して120℃以上260℃以下の範囲の温度にして、架橋反応させることにより得られる。
加熱温度は、120℃以上260℃以下がよく、特に好ましくは、120〜220℃、さらに好ましくは150〜180℃が良い。120℃以下では、架橋度の向上による引張貯蔵弾性率の向上が小さい。また、260℃以上では、架橋反応と競争的に起こる分解反応の方が優先し、好ましくない。
加熱方法は、ホットプレート、熱風、赤外線ヒーターを利用する方法などがあげられる。
例えば、芳香族ポリカーボネート共重合体のフィルムをキャスト法で作成後、幅約1m、厚み100〜20μm、引取速度10m/minのロールtoロールで赤外線ヒーターや熱風により、該フィルムに熱を加える。該フィルムが目的の温度に達した後、直ちに電子線照射等することによって、架橋ポリカーボネート樹脂からなるフィルムを得ることが出来る。また、加熱時のフィルム温度測定方法は、サーモテープ等を利用し、直接、フィルムの温度上昇をチェックするのが望ましい。
架橋方法は、電子線、γ線、X線、紫外線、赤外線、マイクロ波等による照射や加熱、有機過酸化物の添加等があげられる。また、他の電離性放射線(ベータ線等)を活用しても良い。電離性とは放射線が物質中を透過してゆくとき、その通り道にある物質を形成している原子から電子をはじき出す作用をいう。これらを一つ以上組み合わせても良い。
また、架橋反応の中で、経済性、反応効率などの点から電子線照射が特に好ましい。
電子線照射による架橋は、“照射時間が1sec以下”、“瞬時にオン/オフが可能”、“光重合開始剤などが不要”などの利点がある。ちなみに、電子線照射をコントロールする因子は2つある。一つは線量であり、1KGyは照射される物質1Kgあたり1ジュールのエネルギー吸収があることを意味する。もう一つは、照射電圧である。照射電圧は浸透深さと関連があり、電圧を上昇させると浸透深さは深くなることを意味する。例えば、25〜200μm程度の厚みのフィルムであれば、照射電圧50〜500KV、照射線量100〜400KGy程度が必要である。
紫外線照射による架橋は、光開始剤を使用することが出来る。例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾイン及びその誘導体の他、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−クロロアントラセン、2−メチルアントラキノン、チオキサントン、ジフェニルジサルファイド、ジメチルジチオカーバメート等が挙げられ、紫外線強度は、通常1〜100mJ/cm2の値が用いられる。
架橋ポリカーボネート樹脂組成物は塩化メチレン不溶分率を測定して架橋度を確認することができる。すなわち、塩化メチレン不溶分率が60%以上であり、好ましくは80%以上で、更に好ましくは90%以上である。60%以上であれば、分子間架橋が十分に進行して耐熱性等の物性が良好になる。一方60%未満では分子間架橋が十分に進行せず、耐熱性等の物性が不良になる。
塩化メチレン不溶分率は次のように求める。架橋ポリカーボネート樹脂組成物からなるフィルム50mgを塩化メチレン100mlに入れて12時間攪拌する。その後、桐山ロートで吸引ろ過し、ろ過物から塩化メチレン可溶物の量(Xmg)を測定し、下記計算にて塩化メチレン不溶分率を算出した。 塩化メチレン不溶分率(%)=(50−X)÷50×100
[添加剤]
本発明の架橋ポリカーボネート樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、各種添加剤を添加することができる。
添加剤としては、例えば、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、シリコンオイルなどの離型剤、難燃剤、難燃助剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料を挙げることができる。
熱安定剤は、リン系安定剤が好ましく、このようなリン系安定剤には、例えば、ホスファイト化合物、ホスホナイト化合物、ホスフェート化合物などが含まれる。ホスファイト化合物としては、例えばトリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
ホスフェート化合物としては、例えばトリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクロルフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェートなどが挙げられる。
ホスホナイト化合物としては、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−ビフェニレンジホスホナイトなどが挙げられる。
これらの中でもトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスフェート、トリメチルホスフェートが好ましい。
これらの熱安定剤は、単独で用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。熱安定剤の含有量(又は添加量)は、前記樹脂組成物全体に対して、例えば、0.001〜0.5重
量%、好ましくは0.005〜0.3重量%程度の範囲であってもよい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤、およびサリチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤などが挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどが挙げられ、中でも2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンが好ましい。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシ−α−クミル)−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
中でも2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールが好ましく、さらには2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールが好ましい。
トリアジン系の紫外線吸収剤としては、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(4−メチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(4−メチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(4−メチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(4−メチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(4−メチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(4−メチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(4−メチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(4−メチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヘキシルオキシエトキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヘキシルオキシエトキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジンなどが挙げられ、市販品ではチヌビン400、チヌビン1577(チバスペシャルティーケミカル社製)などが挙げられる。中でもチヌビン400が好ましい。
ベンゾオキサジン系の紫外線吸収剤としては、2−メチル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−ブチル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−フェニル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−(1−又は2−ナフチル)−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−(4−ビフェニル)−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2,2’−ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2,2’−m−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(4,4’−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(2,6又は1,5−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、1,3,5−トリス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン−2−イル)ベンゼンなどが挙げられるが、中でも2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)が好ましい。
サリチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤としては、p−tert−ブチルフェニルサリチル酸エステル、p−オクチルフェニルサリチル酸エステルなどが挙げられる。
紫外線吸収剤は、単独で用いても、二種類以上を併用してもよい。これらの紫外線吸収剤の含有量(又は添加量)は、ポリカーボネート樹脂と紫外線吸収剤との合計量を100重量%として、例えば、0.01〜5重量%、好ましくは0.02〜3重量%程度であり、特に好ましくは0.05〜2重量%程度であってもよい。0.01重量%未満では紫外線吸収性能が不十分の場合があり、5重量%を超えると樹脂の色相が悪化することがあるので好ましくない。
離型剤としては、シリコーンオイル、一価または多価アルコールの高級脂肪酸エステル等が挙げられ、炭素原子数1〜20の一価または多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステル又は全エステルが好ましい。このような離型剤としては、例えば、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート、2−エチルヘキシルステアレートなどが挙げられ、中でもステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレートが好ましい。離型剤は、単独で又は2種以上組みあわせてもよい。
離型剤の配合量(添加量、含有量)は、前記樹脂組成物に対して、例えば、0.01〜2重量%、好ましくは0.015〜0.5重量%、さらに好ましくは0.02〜0.2重量%程度であってもよい。配合量がこの範囲内であれば離型性に優れ、また該離型剤が金型汚染を起こすこともないため好ましい。
また、本発明の目的を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド;熱硬化性樹脂、例えばフェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂;軟質熱可塑性樹脂、例えばエチレン/酢ビ共重合体、ポリエステルエラストマ、エポキシ変性ポリオレフィンを添加することができ、さらに他の充填剤、例えば、タルク、カオリン、ワラストナイト、クレー、シリカ、セリサイト、酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、金属粉末、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラスフレーク、ガラスパウダー、ガラス繊維を添加することができる。
[エレクトロニクス用フィルム]
架橋ポリカーボネート樹脂組成物からなるフィルムは、例えば、キャスト法によって作成したフィルム(幅約1m、厚み100〜20μm)を引取速度10m/minのロールtoロールで加熱して電子線照射し得ることが出来る。そしてフィルムは、基板表面に貼り付けられ、電気回路等の電子部品が半田付され配線板となる。この配線板は、電気機器内においてフレキシブルプリント配線板等として使用される。
このエレクトロニクス用フィルムは、デジタルカメラ、ゲーム機、HDD、光ピックアップ、プラズマディスプレイ、携帯電話等に用いられている半田実装可能なフレキシブルプリント配線板やディスプレイ基板に好適に用いられる。
[その他の用途]
架橋ポリカーボネート樹脂組成物は、エンジニアリングプラスチックとして透明性、耐熱性(250℃以上での使用)、屈曲性等の機械的特性に優れるため、電気・電子部品、機械部品、自動車用部品等の工業材料として広範な分野に活用することができる。
本発明の架橋ポリカーボネート樹脂組成物によれば、250℃における引張貯蔵弾性率が5E+7dyn/cm以上を有し、屈曲性に優れたエレクトロニクス用フィルムを提供する。
以下実施例により本発明を説明する。実施例において使用した原料及び評価方法は以下のとおりである。配合量に関して表1の単位は重量%である。
1.使用樹脂
各種原料は以下のものを使用した。
・芳香族ポリカーボネート共重合体(ポリマー(1))
温度計、撹拌機、還流冷却器付き反応器にイオン交換水107740部、48%水酸化ナトリウム水溶液21598部を入れ、ビス−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−スルフォン(以下“DAL−S”と略称することがある)7407部、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下“BPA”と略称することがある)11942部およびハイドロサルファイト30部を溶解した後、塩化メチレン95398部を加えた後撹拌下15〜25℃でホスゲン10000部を60分を要して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、クミルフェノール168部および48%水酸化ナトリウム水溶液3085部を加え、乳化後、トリエチルアミン26部を加えて28〜33℃で1時間撹拌して反応を終了した。反応終了後、生成物を塩化メチレンで希釈して水洗したのち塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオン交換水とほぼ同じになったところで、ニーダーにて塩化メチレンを蒸発して、DAL−SとBPAの比がモル比で25:75のMvが50900、Tgが130℃である白色のポリマー(収率70%)を得た。以下、ここで得られた共重合体を表中「ポリマー(1)」と称する。
・芳香族ポリカーボネート共重合体(ポリマー(2))
温度計、撹拌機、還流冷却器付き反応器にイオン交換水107740部、48%水酸化ナトリウム水溶液21598部を入れ、ビス−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−スルフォン(以下“DAL−S”と略称することがある)12346部、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下“BPA”と略称することがある)8530部およびハイドロサルファイト40部を溶解した後、塩化メチレン63599部を加えた後撹拌下15〜25℃でホスゲン10000部を60分を要して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、クミルフェノール168部および48%水酸化ナトリウム水溶液3085部を加え、乳化後、トリエチルアミン26部を加えて28〜33℃で1時間撹拌して反応を終了した。反応終了後、生成物を塩化メチレンで希釈して水洗したのち塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオン交換水とほぼ同じになったところで、ニーダーにて塩化メチレンを蒸発して、DAL−SとBPAの比がモル比で43:57のMvが40000、Tgが117℃である白色のポリマー(収率70%)を得た。以下、ここで得られた共重合体を表中「ポリマー(2)」と称する。
・ポリカーボネート樹脂(ポリマー(3))
帝人化成(株)製 L1225WP Tg:150℃
2.電子線照射試験
各実施例及び比較例でキャスティングすることにより得たフィルムに、下記装置にて表1に示す条件で加熱しながら電子線を照射した。
電子線照射装置:NHVコーポレーション(株)EPS−800
ちなみに、電子線照射をコントロールする要因として2つある一つは線量であり、1KGyは照射される物質1Kgあたり1ジュールのエネルギー吸収があることを意味する。もう一つは、照射電圧である。照射電圧は浸透深さと関連があり、電圧を上昇させると浸透深さは深くなることを意味する。
また、フィルムの温度はサーモテープにて所定の温度に上昇していることを確認後、照射テストを実施している。
また、フィルム変形により熱が伝わりにくいと判断した場合は、アルミハク(厚み12μm)のものでフィルム全体を包み電子線を照射した。この場合、照射線量を通常の2倍程度にすると良い。
3.塩化メチレン不溶分率
電子線照射後のフィルム50mgを塩化メチレン100mlに入れ12時間攪拌した。その後、桐山ロートで吸引ろ過し、塩化メチレンを減圧除去した後、塩化メチレン可溶物の量(Xmg)を測定し、その後、下記計算にて塩化メチレン不溶分率を算出した。
不溶分率(%)=(50−X)÷50×100
4.粘弾性評価
下記試験機を用い、電子線照射後のフィルムを3mm×30mm厚み約50μmに切取り、粘弾性評価を実施した。
粘弾性評価装置:レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー(株)製RSAII
測定条件:モード:AutoStrain Adjustment
Strain:0.15%
Max Allowed Force:30g
Min Allowed Force:0.7g
Strain Adjustment:15%
5.屈曲試験
下記試験機を用い、電子線照射後のフィルムが破断までの回数を求めた。
試験機:東洋精機製作所製MIT耐揉疲労試験機DA型
試験条件:曲率半径0.38mm、角度135℃、速度175cpm、荷重500g
サンプル:1.5cm×10cm×厚み50μm
6.Tg(ガラス転移温度)測定
ガラス転移温度(Tg)の測定方法は、JIS K7121に規定されている示差走査熱量測定(熱流速DSC)に従い、DSC−2910(TAインストルメント製、商品名:DSC2910)を用いて実施した。測定条件は、加熱速度 20℃/min、窒素流量 40ml/min、測定温度 20℃〜250℃である。
7.ヘイズ測定
ヘイズの測定は、JIS K7136に準拠した。電子線照射後のフィルムから5cm×5cm、厚み50μmの試験片を切り出し、日本電色工業(株)製 HazeMeterNDH2000を用いてヘイズを測定した。光源はハロゲンランプ(定格5V9W)、測定開口部は20mmΦである。
[実施例1〜3及び比較例1〜3]
表1に記載した組成に基づいて調整したPCサンプルを塩化メチレンに溶かした(ドープ濃度17wt%)。このドープを平坦なガラス板上にキャスティングすることによりフィルム(30cm×25cm、厚み50μm)を作った。このフィルムを半分の大きさに切断し、ホットプレート上に置き、四隅を耐熱テープで固定し、表1に記載の温度に加熱した。約2〜5分間放置して該フィルムが加熱温度に達したことを確認後、該フィルムの上部から電子線を照射して、架橋ポリカーボネート樹脂組成物からなるフィルムを製造した。
このフィルムの塩化メチレン不溶分率、屈曲試験、粘弾性評価、Tg(ガラス転移温度)及びヘイズの測定を行った。評価結果は表1他に示す。
なお実施例2は、ホットプレート上でのフィルムの変形が大きかったためアルミハク(厚み12μm)で包み込み、その上から電子線を照射した。また、圧縮成形により5cm×5cm、厚み3mmtの成形片を作成し電子線を照射した。
実施例1〜3は、250℃における引張貯蔵弾性率が5E+07dyn/cm以上の耐熱性であった。屈曲回数は約300回以上であった。そしてヘイズは、実施例1が0.5、同2は、0.5及び同3は0.6を示した。以上の評価結果から、実施例によって得られたフィルムは、エレクトロニクス用フィルムとして有用であることがわかった。
一方比較例1〜3では、電子線照射時の温度が50、40℃と低い場合や不飽和基を有するユニットの共重合がない場合に実施例と同様な引張貯蔵弾性率は得られなかった。
Figure 0005214856

Claims (4)

  1. 下記一般式(3)で表される繰り返し単位(A3)と
    Figure 0005214856
    〔一般式(3)中Xは単結合、−O−,−S−,−SO−,−SO2 −,−CO−,−CR (ただし、 及び はそれぞれ独立に水素原子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜24のアリール基である)、炭素数3〜12のシクロアルキリデン基、炭素数2〜12のα,ω−アルキレン基、フルオレニリデン基、メンタンジイル基、ピラジリデン基、炭素数6〜12のアリーレン基であり、R 及びRはそれぞれ独立に水素原子、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜24のアリール基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜10のアルキルオキシ基あるいは炭素数6〜24のアリールオキシ基であり、m及びnはそれぞれ独立に0〜6の整数であり、a〜dは整数であり、c+dは1〜8、a+cは4、b+dは4である。〕
    下記一般式(2)で表される繰り返し単位(A2)
    Figure 0005214856
    [式中、 は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基であり、Wは単結合、炭素原子数1〜20の芳香族基を含んでもよい炭化水素基、O、S、SO、SO、CO又はCOO基である。]
    よりなり、繰り返し単位における単位(A3)と単位(A2)の割合がモル比で(A3):(A2)=6:94〜60:40の範囲の芳香族ポリカーボネート共重合体をを加熱して120℃以上260℃以下の範囲の温度にし、電子線照射により架橋した塩化メチレン不溶分率が60重量%以上である架橋ポリカーボネート樹脂の製造方法。
  2. 前記の繰り返し単位(A2)が、式(2)で表され、 は夫々独立して水素原子または、炭素原子数1〜5のアルキル基を表し、Wは、下記式(7)で表される構造単位である請求項1に記載の架橋ポリカーボネート樹脂の製造方法。
    Figure 0005214856
    (R 10 、R 11 はそれぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜5の炭化水素基を表し、R 12 及びR 13 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基を表し、R 12 及びR 13 が複数ある場合はそれぞれ同一もしくは異なっていてもよく、pは4〜8の整数を表す。)]
  3. 繰り返し単位(A2)が、4,4′−ビフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(ビスフェノールE)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)およびα,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン(ビスフェノールM)からなる群より選ばれる一種以上の化合物から誘導された繰り返し単位である請求項1に記載の架橋ポリカーボネート樹脂の製造方法。
  4. 繰り返し単位(A2)が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導された繰り返し単位である請求項1に記載の架橋ポリカーボネート樹脂の製造方法。
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