JP5213577B2 - ケーブル式操作装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ケーブルが進退することによって可動部材を動かすケーブル式操作装置に関する。
特許文献1に、ケーブル式操作装置であるパーキングブレーキ装置が開示されている。このパーキングブレーキ装置は、バッキングプレートに対して移動可能に設けられたパーキングレバーと、パーキングレバーに連結されたパーキングケーブルを備えている。パーキングケーブルは、パーキングレバーに対して進退可能に配索されており、パーキングケーブルに加えた操作力が、パーキングレバーに伝達されるようになっている。
パーキングケーブルは、コイルバネによって案内されている。コイルバネは、パーキングレバーの動作に応じて伸縮する。
特許文献1のケーブル式操作装置には、コイルバネを支持するリテーナプレートが設けられている。リテーナプレートには、コイルバネの側方から接触するガイド面が形成されている。ガイド面は、コイルバネに接触してコイルバネを案内する。
実公昭62−13891号公報
コイルバネが伸縮すると、コイルバネは、ガイド面に対して摺動することとなる。これにより、コイルバネが磨耗する。コイルバネが磨耗すると、コイルバネの耐久性が低下する。
本発明は、前記した事情を鑑みてなされたものであり、コイルバネの耐久性を向上することができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、ケーブルを進退させることによってケーブルに連結された可動部材を動かすケーブル式操作装置に具現化される。このケーブル式操作装置は、可動部材と、一端が可動部材に連結され、可動部材に対して進退可能に配索されたケーブルと、前記ケーブルをその配索経路上で支持する支持部材と、一端が可動部材に固定され、他端が支持部材に固定され、その内孔に前記ケーブルが挿通されているコイルバネ、を備え、前記支持部材と前記可動部材の少なくとも一方には、前記コイルバネに側方から接触するガイド面が形成されており、前記コイルバネは、少なくとも前記ガイド面が接触する範囲に、そのコイルピッチが他の部分におけるコイルピッチよりも小さい小ピッチ部を有しており、前記コイルバネが自然状態にある場合の前記小ピッチ部における素線間には、隙間が設けられており、その小ピッチ部の密着長さは、前記ガイド面よりも長く、前記コイルバネが自然状態にある場合の前記小ピッチ部における素線間の隙間は、0.7mm以下であり、前記ケーブル式操作装置にセットされた状態で前記コイルバネが取り得る最大のセット長は、100mmから150mmであり、前記コイルバネの自然長は、前記最大のセット長より長く、その差が20mm以下であることを特徴とする。
また、本明細書は、ケーブルを進退させることによってケーブルに連結された可動部材を動かす他のケーブル式操作装置を開示する。このケーブル式操作装置は、可動部材と、一端が可動部材に連結され、可動部材に対して進退可能に配索されたケーブルと、ケーブルをその配索経路上で支持する支持部材と、一端が可動部材に固定され、他端が支持部材に固定され、その内孔にケーブルが挿通されているコイルバネを備えている。支持部材と可動部材の少なくとも一方には、コイルバネに側方から接触するガイド面が形成されている。コイルバネは、少なくともガイド面が接触する範囲に、そのコイルピッチが他の部分におけるコイルピッチよりも小さい小ピッチ部を有している。そして、小ピッチ部の密着長さは、ガイド面よりも長い。
ケーブル式操作装置では、可動部材の動作に伴って、コイルバネが伸縮する。コイルバネの最大圧縮変形量(最大に圧縮変形できる変形量)が小さい場合、可動部材の可動範囲が、コイルバネによって制限される可能性がある。可動部材の可動範囲がコイルバネによって制限されることを防止するためには、コイルバネのコイルピッチをできるだけ大きくすればよい。しかしながら、コイルバネのコイルピッチを大きくすると、ガイド面と接触する範囲におけるコイルバネの巻き数が減少する。この結果、コイルバネの各素線がガイド面との接触によって付与される接触圧が高くなる。このため、コイルバネの磨耗の進行が早くなり、コイルバネの耐久性が低下する。また、コイルバネのコイルピッチが大きい場合、コイルバネの圧縮変形量が大きくなる。これにより、コイルバネの耐久性が低下する。
本発明のケーブル式操作装置のコイルバネは、ガイド面と接触する範囲において、そのコイルピッチが他の部分よりも小さい小ピッチ部とされている。この構成では、ガイド面と接触する範囲のコイルピッチが他の部分のコイルピッチと同一に形成されているコイルバネと比較して、ガイド面と接触する範囲におけるコイルバネの巻き数が多くなる。これにより、ガイド面からコイルバネの各素線に付与される接触圧が低減される。ガイド面と接触しない範囲では、コイルピッチを比較的に大きくすることによって、コイルバネの最大圧縮変形量を大きくすることができる。これにより、コイルバネによって、可動部材の可動範囲が制限されることを防止することができる。
このケーブル式操作装置では、小ピッチ部の密着長さ(小ピッチ部が圧縮されて、密着巻きとなった状態での長さ)が、ガイド面よりも長くなっている。即ち、可動部材が動作して、コイルバネが最大に圧縮された状態であっても、コイルバネは小ピッチ部のみにおいてガイド面と接触し、コイルピッチが大きい他の部分において接触することがない。この結果、コイルバネが圧縮された場合においても、ガイド面に接触する範囲におけるコイルバネの巻き数を比較的に多くすることができる。これにより、コイルバネの素線に付与される接触圧が低減される。また、小ピッチ部では、コイルバネの圧縮変形量が小さくなる。以上のことから、このケーブル式操作装置によれば、コイルバネの耐久性を向上することができる。
このケーブル式操作装置では、コイルバネが自然状態にある場合の小ピッチ部における素線間の隙間は、0.7mm以下であることが好ましい。
素線間の間隔は、コイルピッチからコイル線径を差し引いた値である。コイルバネの自然状態とは、コイルバネに意図的に外力が負荷されていない状態をいう。ガイド面との接触圧を考慮すると、素線間の隙間をできるだけ小さくすることが好ましい。本発明者らは、素線間の隙間が、0.7mm以下である場合に、コイルバネの耐久性が飛躍的に向上することを見出した。
上記したケーブル式操作装置では、コイルバネがケーブル式操作装置にセットされた状態で取り得る最大のセット長が、100mmから150mmであることが好ましい。そして、コイルバネの自然長は、最大のセット長より長く、その差が20mm以下であることが好ましい。
コイルバネの自然長が、セット長よりも長くなり過ぎると、可動部材の動作によってコイルバネが圧縮された場合に、コイルバネが大きく湾曲してしまう。この結果、コイルバネに不要な力が負荷され、コイルバネが折損する虞がある。そこで、コイルバネの最大のセット長さを100mmから150mmとした場合に、コイルバネの自然長を最大のセット長さから20mm以下だけ長くすることによって、コイルバネの湾曲が抑制され、コイルバネの耐久性を向上させることができる。
本発明によると、コイルバネの耐久性が向上する。これにより、ケーブル式操作装置の耐久性を向上させることができる。
本発明の技術的特徴を列記する。
(特徴1) 本発明のケーブル式操作装置は、自動車のパーキングブレーキ装置に好適に用いられる。しかしながら、パーキングブレーキ装置以外でも、ケーブルを進退させることによってケーブルに連結された可動部材を動かすケーブル式操作装置に適用することができる。この結果、コイルバネの耐久性を向上させることができる。これにより、ケーブル式操作装置の耐久性を向上させることができる。
(特徴2) 支持部材は、1つでもよく、複数設けられていてもよい。また、各支持部材に、ガイド面が形成されていてもよい。また、支持部材と可動部材の両者にガイド面が形成されていてもよい。この場合、コイルバネは、ガイド面に接触する範囲の全てに、小ピッチ部を有している。
(特徴3) コイルバネには、ガイド面に接触しない範囲にも、小ピッチ部が設けられていてもよい。例えば、コイルバネの一端に小ピッチ部を設けた場合、コイルバネの他端にも同様の小ピッチ部を設けておくとよい。これにより、コイルバネをケーブル式操作装置にセットする際に、コイルバネの向きを確認する必要がなく、コイルバネの組付性が向上する。このように、コイルバネを反転させた場合でも、コイルバネの形状が相違しないように、小ピッチ部を対称に設けておくとよい。
本発明を具現化した実施例にかかるケーブル式操作装置を図面に基づいて説明する。実施例では、自動車のパーキングブレーキ装置に用いられるケーブル式操作装置について説明する。図1は、自動車の後輪に配置されているドラム式のブレーキ装置10の一部抜粋図である。ブレーキ装置10は、バックプレート12とブレーキシューアッセンブリ14とケーブル式操作装置50等を備えている。
バックプレート12は円板形状の基部12aと、基部12aの外周端に沿った円筒形状の外周部12bを有している。ドラム(図示省略)は、外周部12bに沿って配置される。
ブレーキシューアッセンブリ14は、ブレーキシュー16,18とシリンダ20と間隔調整装置21とコイルバネ28,32とアンカー部材30を備えている。ブレーキシュー16,18は、バックプレート12の基部12aにそれぞれ支持されている。ブレーキシュー16,18は、左右対称に配置されている。ブレーキシュー16は、ライニング16aとリブ16bとウェブ16cを備えている。ウェブ16cは平板形状を有している。ウェブ16cはバックプレート12に略平行に配置されている。ウェブ16cは、シュー支持部材16dによって、基部12aに弾性的に支持されている。ウェブ16cの外側端(図1の左側の端)は円弧状に形成されている。リブ16bは、ウェブ16cの外側端に略垂直に固定されている略平板形状である。リブ16bの外側面には、ライニング16aが貼付されている。
ブレーキシュー18は、ブレーキシュー16と同様に、ライニング18aとリブ18bとウェブ18cを備えている。ウェブ18cは、シュー支持部材18dによって、基部12aに弾性的に支持されている。ブレーキシュー18は、ブレーキシュー16と略同一の構成であるため、ブレーキシュー16の説明と重複する部分については説明を省略する。ブレーキシュー18は、ブレーキシュー16と左右対称に配置されている。
ウェブ16c,18cの上端は、シリンダ20内のピストン(図示省略)にそれぞれ係合している。シリンダ20は、基部12aに固定されている。シリンダ20の下方には、コイルバネ28が配置されている。コイルバネ28は、その左端がウェブ16cに係合しており、その右端がウェブ18cに係合している。コイルバネ28は、ブレーキシュー16,18の間隔を小さくする方向に付勢している。また、ウェブ16cの下端側には、コイルバネ32が配置されている。コイルバネ32は、その左端がウェブ16cの下端に係合しており、その右端がウェブ18cの下端に係合している。コイルバネ32は、ブレーキシュー16,18の間隔を小さくする方向に付勢している。コイルバネ32の上方にはアンカー部材30が配置されている。アンカー部材30はウェブ16c,18cの下端をそれぞれ支持している。
間隔調整装置21は、ストラット22とレバー24とコイルバネ26を備えている。ストラット22は、コイルバネ28の内孔に挿通されている。ストラット22の右端は、ウェブ18cに係合している。ストラット22の左端は、後述するブレーキレバー52に係合している。ストラット22は、ストラット22の長手方向(図1の左右方向)の長さを調整するダイアル22aを備えている。ダイアル22aは、レバー24の一端に当接可能に配置されている。レバー24は、ストラット22の右端に回動可能に支持されている。レバー24は、コイルバネ26によって反時計回りに付勢されている。コイルバネ26の一端は、ウェブ18cに係合している。間隔調整装置21は、必要に応じて、コイルバネ26によってレバー24が回動され、ダイアル22aを回動させてストラット22の長さを調整する。これにより、ブレーキシュー16,18の間隔が調整される。
ケーブル式操作装置50は、ケーブル54とブレーキレバー52とコイルバネ56と支持部材58を備えている。ブレーキレバー52は、ウェブ16cと基部12aとの間に配置されている。ブレーキレバー52は、ブレーキ装置10の上下方向に伸びる平板形状である。ブレーキレバー52の上端部は、ウェブ16cの上部に貫通して固定されているピン60に回動可能に支持されている。ブレーキレバー52のピン60よりも下方には、ストラット22の左端が係合している。ブレーキレバー52の下端には、ケーブル支持部52aが形成されている。ケーブル支持部52aは、断面がU溝形状である。ケーブル支持部52aは、ケーブル54の一端を支持している。ケーブル54は、全長に亘ってその表面に樹脂が被覆されている。ケーブル54は、コイルバネ56の内孔に挿通されている。ケーブル54の一端には、コイルバネ56の端部のコイル径よりも径の大きい円柱形状のケーブルエンド54aが固定されている。ケーブルエンド54aは、例えば、四角柱形状、六角柱形状等の多角形の柱状であってもよい。ケーブルエンド54aは、ケーブル支持部52aの左端と当接している。これにより、ケーブル54がブレーキレバー52に固定されている。ケーブル54の他端には、パーキングブレーキレバー(図示省略)が接続されている。
コイルバネ56の右端は、支持部材58に支持されている。ケーブル54は、支持部材58の貫通孔58aを通ってブレーキ装置10内に配索されている。図2は、図1のII−II断面を示す断面図である。図2は、パーキングブレーキが解除され、ブレーキレバー52の下端と支持部材58とが最も離間した位置にある場合を示す。即ち、コイルバネ56がケーブル式操作装置50にセットされた状態で、コイルバネ56の長さが最大(最大のセット長)となる場合を示す。図2に示すように、ケーブル54は、貫通孔58aを通過することによって、支持部材58に支持されている。支持部材58には、ガイド面58bが形成されている。
図3は、コイルバネ56が自然状態のときのコイルバネ56の側面図である。コイルバネ56は、その線径が一定である鋼線で作製されている。コイルバネ56の線径は、例えば、0.8mmから1.4mmである。また、コイルバネ56の内径は、一定である。コイルバネ56の内径は、例えば、5mmから8mmである。コイルバネ56の自然長は、Lmmとする。コイルバネ56は、小ピッチ部56aと大ピッチ部56bを有している。小ピッチ部56aは、コイルバネ56の両端に形成されている。両端に形成された小ピッチ部56aの長さは、互いに等しい。大ピッチ部56bは、両端の小ピッチ部56aの間に形成されている。小ピッチ部56aは、大ピッチ部56bよりもそのコイルピッチが小さい。小ピッチ部56aの線間の隙間は一定であり、その隙間は、0.1mmから0.7mmである。大ピッチ部56bの線間の隙間は一定であり、その隙間は、1.8mmから3.8mmである。
図2に示すように、コイルバネ56は、ケーブル式操作装置50にセットされた状態で、支持部材58のガイド面58bに接触して湾曲している。この状態でのコイルバネ56の長さをAmm(100mmから150mm)とすると、L(コイルバネ56の自然長)はA(コイルバネ56の最大のセット長)よりも大きく、L−Aは、20mm以下である。
次に、ケーブル式操作装置50の動作について説明する。自動車の運転手がパーキングブレーキレバーを操作し、ケーブル54が図1の右側に引っ張られると、ブレーキレバー52がピン60を支点にして反時計回りに回動する。これにより、ストラット22を介してブレーキシュー18がアンカー部材30を支点にしてブレーキシュー16と離間する方向に移動される。それに伴って、ブレーキシュー16もアンカー部材30を支点にしてブレーキシュー18と離間する方向に移動される。その結果、ブレーキシュー16,18は、ドラムの内周面と接触する。これにより、パーキングブレーキが有効となる。このとき、コイルバネ56は、ブレーキレバー52と支持部材58によって圧縮方向の力が付与される。自動車の運転手がパーキングブレーキレバーを操作し、ケーブル54の引張力が緩められると、ブレーキレバー52は、コイルバネ56の付勢力によって、ピン60を支点にして時計回りに回動する。これにより、ブレーキシュー16,18が接近する方向に移動され、パーキングブレーキが解除される。
ケーブル54が図1の右側に引っ張られると、ブレーキレバー52の下端と支持部材58の間隔が狭くなり、コイルバネ56が圧縮される。図4は、ブレーキレバー52の下端が支持部材58と最も近づいた状態における支持部材58の近傍を示す断面図である。図4の状態では、コイルバネ56の長さが最小(最小のセット長)となっている。この状態では、支持部材58側の小ピッチ部56aは、隣接する素線同士が接触する、いわゆる密巻き状態となっている。
小ピッチ部56aが密巻き状態となったときの長さ、(密着長さ)は、ガイド面58bのコイルバネ56の軸方向における長さよりも長くなっている。詳細には、小ピッチ部56aの密着長さは、ガイド面58bの長さと比較して、コイルバネ56の線径以上に長くなっている。この結果、ケーブル式操作装置50において、コイルバネ56が最も圧縮された場合、小ピッチ部56aの大ピッチ部56b側の端は、ガイド面58bと接触しない。
ケーブル式操作装置50では、コイルバネ56は、支持部材58のガイド面58bに接触する範囲に、小ピッチ部56aを有している。この構成により、コイルバネ56がガイド面58bと接触することによって、コイルバネ56の素線に負荷される接触圧を低減させることができる。これにより、コイルバネ56の耐久性が低下することを防止することができる。
また、コイルバネ56は、ケーブル式操作装置50にセットされた状態で最も圧縮された場合でも、小ピッチ部56aの長さは、ガイド面58bの長さよりも長くなっている。そのため、コイルバネ56が最も圧縮された場合でも、小ピッチ部56aがガイド面58bに接触することとなる。この結果、ガイド面58bに接触する範囲におけるコイルバネ56の巻き数を比較的に多くすることができる。これにより、コイルバネ56の素線に付与される接触圧を低減することができる。
また、小ピッチ部56aでは、全長に亘って大ピッチ部56bと同じコイルピッチで作製されたコイルバネと比較して、その圧縮変形量が小さくなる。これにより、コイルバネ56の耐久性を向上させることができる。
また、コイルバネ56では、全長に亘って大ピッチ部56bと同じコイルピッチで作製されたコイルバネと比較して、ガイド面58bに沿って湾曲された部分の素線に付与される捻り応力が小さくなる。これにより、コイルバネ56の耐久性を向上させることができる。
図5は、小ピッチ部56aの線間の隙間とコイルバネ56の耐久性との関係を検証した実験結果である。図5の横軸は、パーキングブレーキレバーを操作した回数を示す(対数軸)。図5の縦軸は、小ピッチ部56aの線間の隙間を示す。図5の各点100は、コイルバネ56が折損したときのパーキングブレーキレバーの操作回数を示す。図5の各点102は、実験を実施した結果、パーキングブレーキレバーの操作回数が規定回数(本実験では10万回)を大きく越えても、コイルバネ56が折損しなかった場合の線間の隙間を示す。この実験結果から、小ピッチ部56aの線間の隙間が0.7mm以下の場合に、コイルバネ56の耐久性が飛躍的に向上している。
また、小ピッチ部56aの線間の隙間を0.1mm以上とすることによって、小ピッチ部56aの各線の表面に確実にメッキを施すことができる。これにより、コイルバネ56の耐食性を向上することができる。
また、ケーブル式操作装置50では、コイルバネ56の最大セット長が100mmから150mmであり、L(コイルバネ56の自然長)−A(コイルバネ56の最大のセット長)≦20mmとされている。図6は、L−Aの値とコイルバネ56の耐久性との関係を検証した実験結果である。図6の横軸は、パーキングブレーキレバーを操作した回数を示す(対数軸)。図6の縦軸は、L−Aの値を示す。図6の各点200は、コイルバネ56が折損したときのパーキングブレーキレバーの操作回数を示す。図6の各点202は、実験を実施した結果、パーキングブレーキレバーの操作回数が規定回数(本実験では10万回)を大きく越えても、コイルバネ56が折損しなかった場合のL−Aの値を示す。この実験結果から、L−Aの値が20mm以下の場合に、コイルバネ56の耐久性が飛躍的に向上している。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、コイルバネ56の小ピッチ部56aは、コイルバネ56の両端部に設けられている。しかしながら、小ピッチ部56aは、ガイド面58bに接触する範囲にのみ設けられていてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は、複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
実施例に係るブレーキ装置の平面図。 図1のII−II断面を示す断面図。 コイルバネ56の側面図。 ブレーキレバーの下端が支持部材と最も近づいた状態における支持部材の近傍を示す断面図。 小ピッチ部の線間の隙間とコイルバネの耐久性との関係を検証した実験結果を示すグラフ。 L−Aの値とコイルバネの耐久性との関係を検証した実験結果を示すグラフ。
符号の説明
10:ブレーキ装置
12:バックプレート
14:ブレーキシューアッセンブリ
16,18:ブレーキシュー
50:ケーブル式操作装置
52:ブレーキレバー
52a:ケーブル支持部
54:ケーブル
56:コイルバネ
56a:小ピッチ部
56b:大ピッチ部
58:支持部材
58b:ガイド面

Claims (3)

  1. ケーブルを進退させることによってケーブルに連結された可動部材を動かすケーブル式操作装置であって、
    可動部材と、
    一端が可動部材に連結され、可動部材に対して進退可能に配索されたケーブルと、
    前記ケーブルをその配索経路上で支持する支持部材と、
    一端が可動部材に固定され、他端が支持部材に固定され、その内孔に前記ケーブルが挿通されているコイルバネ、
    を備え、
    前記支持部材と前記可動部材の少なくとも一方には、前記コイルバネに側方から接触するガイド面が形成されており、
    前記コイルバネは、少なくとも前記ガイド面が接触する範囲に、そのコイルピッチが他の部分におけるコイルピッチよりも小さい小ピッチ部を有しており、
    前記コイルバネが自然状態にある場合の前記小ピッチ部における素線間には、隙間が設けられており、
    その小ピッチ部の密着長さは、前記ガイド面よりも長く、
    前記コイルバネが自然状態にある場合の前記小ピッチ部における素線間の隙間は、0.7mm以下であり、
    前記ケーブル式操作装置にセットされた状態で前記コイルバネが取り得る最大のセット長は、100mmから150mmであり、
    前記コイルバネの自然長は、前記最大のセット長より長く、その差が20mm以下であることを特徴とするケーブル式操作装置。
  2. 前記コイルバネが自然状態にある場合の前記小ピッチ部における素線間の隙間は、0.1mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のケーブル式操作装置。
  3. 前記小ピッチ部は、前記コイルバネの両端に形成されており、
    前記コイルバネの一方の端に形成されている前記小ピッチ部の長さは、前記コイルバネの他方の端に形成されている前記小ピッチ部の長さと等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブル式操作装置。
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