JP5211957B2 - 反応装置及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池装置等に用いる反応装置及び電子機器に関する。
近年では、エネルギー変換効率の高いクリーンな電源として、水素を燃料とする燃料電池が自動車や携帯機器などに応用され始めている。燃料電池は、燃料と大気中の酸素を電気化学的に反応させて、化学エネルギーから電力を直接取り出す装置である。
燃料電池に用いる燃料としては水素が挙げられるが、常温で気体であることによる取り扱い・貯蔵に問題がある。アルコール類及びガソリンといった液体燃料を用いる場合には、液体燃料を気化させる気化器、気化した燃料と高温の水蒸気を反応させることによって、発電に必要な水素を取り出す改質器、改質反応の副産物である一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去器等が必要となる。
この気化器や一酸化炭素除去器の動作温度が高温であるため、これらの反応装置本体(高温体)を断熱容器(高温体収納装置)に収納し、放熱を抑制することが行われている(例えば、特許文献参照)。
特開2004−303695号公報
ところで、このような断熱容器において、反応装置本体から断熱容器に伝導する熱量を抑えると、反応装置本体の温度が上昇し、適切な反応温度を保てないおそれがある。一方、このような問題を避けるため、例えば、反応装置本体から断熱容器に伝導する熱量を増大させると、反応装置本体を備える外部の電子機器の温度が上昇するという問題がある。
このため、本出願人は、反応装置本体からの輻射を透過させる輻射透過窓を断熱容器に設け、反応装置本体の熱を輻射により断熱容器の外部へ放射することができる反応装置を検討している。
しかし、燃料電池装置の運転時に、状況に応じて、反応装置本体から放出される輻射の量を変更することはできなかった。
本発明の課題は、燃料電池装置の運転時に、状況に応じて、反応装置本体から放出される輻射の量を変更することである。
以上の課題を解決するため、本発明の一の態様によれば、反応物が反応する反応部を含む反応装置本体と、前記反応装置本体を収容する第1の容器と、前記反応装置本体の温度を検知する温度センサと、を有し、前記第1の容器には前記反応装置本体からの輻射を透過する輻射透過領域が設けられ、前記第1の容器の外部には、輻射反射材と、前記輻射反射材を前記輻射透過領域に重なる位置と前記輻射透過領域に重ならない位置との間で移動させる移動装置と、前記移動装置を制御する制御部とを更に備え、前記制御部は、前記温度センサにより検知された値に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更することを特徴とする反応装置が提供される。
好ましくは、前記制御部は、前記反応装置本体の温度が前記反応部における反応に最適な設定温度よりも低い場合には、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積が0であるか否かを検知し、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積が0である場合には、前記反応装置本体の温度に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更する。
好ましくは、前記制御部により制御され前記反応装置本体を加熱するヒーター、を更に備え、前記制御部は、前記反応装置本体の昇温時に、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とを重ねた状態で前記ヒーターに通電し、前記温度センサにより前記反応装置本体の温度が前記反応部における反応に最適な設定温度に到達した後に、前記温度センサの出力値に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更する。
好ましくは、前記反応装置は、前記制御部により制御され前記反応装置本体を加熱するヒーターを更に備え、前記制御部は、前記反応装置本体の温度が前記反応部における反応に最適な設定温度よりも高い場合には、前記ヒーターがオフであるか否かを検知し、オフである場合には、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積が最大であるか否かを検知し、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積が最大でない場合には、前記反応装置本体の温度に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更する。
好ましくは、前記制御部は、前記反応装置本体の昇温時に、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とを重ねた状態で前記ヒーターに通電し、前記温度センサにより前記反応装置本体の温度が前記反応部における反応に最適な設定温度に到達した後に、前記温度センサの出力値に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更する。
本発明の他の態様によれば、反応物が反応する反応部を含む反応装置本体と、前記反応装置本体を収容する第1の容器と、前記反応装置本体の温度を検知する温度センサと、を有し、前記第1の容器には前記反応装置本体からの輻射を透過する輻射透過領域が設けられ、前記第1の容器の外部には、輻射反射材と、前記輻射反射材を前記輻射透過領域に重なる位置と前記輻射透過領域に重ならない位置との間で移動させる移動装置と、前記移動装置を制御する制御部と、前記制御部により制御され前記反応装置本体を加熱するヒーターと、を備え、前記制御部は、前記反応装置本体の昇温時に、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とを重ねた状態で前記ヒーターに通電し、前記温度センサにより前記反応装置本体の温度が前記反応部における反応に最適な設定温度に到達した後に、前記温度センサの出力値に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更することを特徴とする反応装置が提供される。
好ましくは、前記反応部は、反応物の反応により電力を生成する燃料電池セルを含む。
好ましくは、前記反応部は、燃料と水により水素を含むガスを生成する改質器を含み、前記改質器において生成された水素の反応により電力を生成する燃料電池セルを更に含む。
本発明の他の態様によれば、前記燃料電池セルを含む反応部を含む反応装置と、前記燃料電池セルの電力により動作する電子機器本体とを備えることを特徴とする電子機器が提供される。
本発明によれば、燃料電池装置の運転時に、状況に応じて、反応装置本体から放出される輻射の量を変更することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態に係る電子機器100を示すブロック図である。この電子機器100はノート型パーソナルコンピュータ、PDA、電子手帳、デジタルカメラ、携帯電話機、腕時計、ゲーム機器等といった携帯型の電子機器である。
電子機器100は、燃料電池装置130と、燃料電池装置130から供給される電力により駆動される電子機器本体101と、等を含む。燃料電池装置130は後述するように、電力を生成し電子機器本体101に供給する。
次に、燃料電池装置130について説明する。この燃料電池装置130は、電子機器本体101に出力する電力を生成するものであり、燃料容器102、送液ポンプ103、反応装置110、燃料電池セル140、DC/DCコンバータ131、二次電池132、制御部133、シャッター駆動モーター134、シャッター機構170等を備える。
燃料容器102には、液体の原燃料(例えば、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル)と水との混合液が貯留されている。なお、液体の原燃料と水とを燃料容器102内で別々に貯留してもよい。
燃料容器102内の混合液は、送液ポンプ103により反応装置110の気化器104に送液される。
反応装置110は、気化器104、改質器105、一酸化炭素除去器106、熱交換器107、触媒燃焼器109等からなる。
気化器104は燃料容器102から送られた混合液を電気ヒーター兼温度センサ153や改質器105からの伝熱により約110〜160℃程度に加熱し、気化させる。気化器104で気化した混合気は改質器105へ送られる。
改質器105は内部に流路が形成され、流路の壁面に改質触媒が担持されている。改質触媒としては、Cu/ZnO系触媒やPd/ZnO系触媒等が用いられる。改質器105は電気ヒーター兼温度センサ155や触媒燃焼器109からの伝熱により気化器104から送られる混合気を約300〜400℃程度に加熱し、流路内の触媒により改質反応を起こさせる。すなわち、原燃料と水の触媒反応によって、燃料としての水素、二酸化炭素、及び、副生成物である微量な一酸化炭素等の混合気体(改質ガス)が生成される。
ここで、原燃料がメタノールの場合、改質器105では主に次の化学反応式(1)に示すような主反応である水蒸気改質反応が起こる。
CH3OH+H2O→3H2+CO2 …(1)
なお、化学反応式(1)についで逐次的に起こる次の化学反応式(2)のような副反応によって、副生成物として一酸化炭素が微量に(1%程度)生成される。
2+CO2→H2O+CO …(2)
化学反応式(1)及び(2)の反応による生成物(改質ガス)は一酸化炭素除去器106に送出される。
一酸化炭素除去器106の内部には流路が形成され、その流路の壁面に一酸化炭素を選択的に酸化する選択酸化触媒が担持されている。選択酸化触媒としては、例えばPt/Al23等を用いることができる。
一酸化炭素除去器106には改質器105で生成された改質ガス及び、外部の空気が送られる。改質ガスが空気と混合して一酸化炭素除去器106の流路を流れ、改質器105や電気ヒーター兼温度センサ155からの伝熱により約110〜160℃程度に加熱される。そして、改質ガスのうち一酸化炭素が触媒により次の化学反応式(3)のような主反応により優先的に酸化される。これにより主生成物として二酸化炭素が生成され、改質ガス中の一酸化炭素を燃料電池セル140に供給可能な10ppm程度まで低濃度化することができる。
2CO+O2→2CO2 …(3)
化学反応式(3)の反応は発熱反応であるため、吸熱反応(混合液の気化)が行われる気化器104と隣接して配置される。
一酸化炭素除去器106を通過した改質ガスは燃料電池セル140に送出される。
触媒燃焼器109には燃料電池セル140の燃料供給流路144aを通過した改質ガス(オフガス)及び空気が送られ、改質ガス中に残留する水素が空気により燃焼される。熱交換器107は一酸化炭素除去器106と隣接して配置され、燃料電池セル140から触媒燃焼器109に供給されるオフガス及び空気が通過する過程で、一酸化炭素除去器106の熱によりオフガス及び空気を加熱する。
燃料電池セル140は固体高分子型燃料電池であり、固体高分子電解質膜141と、固体高分子電解質膜141の両面に形成された燃料極142(アノード)及び酸素極143(カソード)と、燃料極142に改質ガスを供給する燃料供給流路144aが設けられた燃料極セパレータ144と、酸素極143に酸素を供給する酸素供給流路145aが設けられた酸素極セパレータ145と、が積層されている。
固体高分子電解質膜141は水素イオンを透過するが、酸素分子、水素分子、二酸化炭素、電子を通さない性質を有する。
燃料極142には燃料供給流路144aを介して改質ガスが送られる。燃料極142では改質ガス中の水素による次の電気化学反応式(4)に示す反応が起こる。
2→2H++2e- …(4)
生成した水素イオンは固体高分子電解質膜141を透過して酸素極143に到達する。生成した電子はアノード出力電極146に供給される。
酸素極143には、空気が酸素供給流路145aを介して送られる。酸素極143では固体高分子電解質膜141を透過した水素イオンと、空気中の酸素とカソード出力電極147より供給される電子とにより、次の電気化学反応式(5)に示すように水が生成される。
2H++1/2O2+2e-→H2O …(5)
なお、固体高分子電解質膜141の両面には、電気化学反応式(4)、(5)の反応を促進する図示しない触媒が設けられている。
アノード出力電極146及びカソード出力電極147は外部回路であるDC/DCコンバータ131と接続されており、アノード出力電極146に到達した電子はDC/DCコンバータ131を通ってカソード出力電極147に供給される。
DC/DCコンバータ131は燃料電池セル140により生成された電力を適切な電圧に変換したのちに電子機器本体101に供給するとともに、電力を二次電池132に充電する。
制御部133は、燃料電池装置130の各部を制御する。また、制御部133は、電気ヒーター兼温度センサ153,155に供給する電圧、電流を制御するとともに、検知されたヒーター兼温度センサ153,155の抵抗値から気化器104、改質器105の温度を算出する。
また、制御部133は、シャッター駆動モーター134を制御してシャッター機構170の開閉動作を行う。シャッター駆動モーター134は、制御部133の制御に従ってシャッター機構170を駆動する。なお、シャッター駆動モーター134の動力には二次電池132の電力が用いられる。
シャッター機構170は、反応装置110の外側に設けられる。シャッター機構170については、後述する。
〔反応装置の構造〕
次に、反応装置110の構造について説明する。図2は反応装置110の模式断面図である。反応装置110は、反応装置本体111と、反応装置本体111を収容する断熱容器(第1の容器)120とからなる。断熱容器120は燃料電池装置130の筐体135内に収容されており、断熱容器120と筐体135との間にはシャッター機構170が設けられている。
反応装置本体111は、第1連結部112と、低温反応部113と、第2連結部114と、高温反応部115とからなる。反応装置本体111の外壁面には、後述する輻射放熱膜113aが設けられた部分を除き、輻射を防止する輻射防止膜111aが設けられている。輻射防止膜111aの材料には、後述する反射膜121aと同様の材料を用いることができる。輻射防止膜111aにより、反応装置本体111からの輻射による断熱容器120への熱量の移動が抑制される。
高温反応部115には、改質器105となる改質流路105a及び触媒燃焼器109となる触媒燃焼流路109aが設けられる。また、高温反応部115には、電気ヒーター兼温度センサ155が設けられており、高温反応部115は電気ヒーター兼温度センサ155により約300〜400℃に保たれる。電気ヒーター兼温度センサ155は、断熱容器120を貫通するリード線155cに接続されており、リード線155cを介して断熱容器120の外部より電力が供給される。電気ヒーター兼温度センサ155は、絶縁膜155a,155bにより他の部材と絶縁されている。
低温反応部113には、気化器104となる気化流路104a、一酸化炭素除去器106となる一酸化炭素除去流路106a、熱交換器107となる熱交換流路107aが設けられている。また、低温反応部113には、電気ヒーター兼温度センサ153が設けられており、低温反応部113は電気ヒーター兼温度センサ153により約110〜160℃に保たれる。電気ヒーター兼温度センサ153は、断熱容器120を貫通するリード線153cに接続されており、リード線153cを介して断熱容器120の外部より電力が供給される。電気ヒーター兼温度センサ153は、絶縁膜153a,153bにより他の部材と絶縁されている。
なお、図2において、リード線153c、155cは高圧側または低圧側の1本だけを図示した。また、図2は簡明に示すため、図中のリード線153c、155cが重畳しないように記載したが、実際は横方向から見た場合に重畳してもよい。
また、低温反応部113の外表面には、輻射放熱膜113aが設けられている。輻射放熱膜113aには、1μm〜30μmの赤外領域での輻射率が0.5以上、より好ましくは0.8以上である高輻射率の材料を用いることができる。
輻射放熱膜113aは、反応装置本体111の表面全体に輻射防止膜111aを成膜した後に、輻射防止膜111aと重ねて成膜してもよい。
輻射放熱膜113aの材料としては、作成方法が簡便である材料を選択することができ、SiO2やアルミナ(Al23)に代表される各種酸化物や、カオリン等の粘土鉱物、セラミック等を用いることができる。例えば、SiO2、Al23、カオリンやRFeO3(Rは希土類)、ハフニウム酸化物やYSZや、チタン酸化物を含有する耐熱輻射塗料などを用いることができる。
輻射放熱膜113aは、例えば高輻射率の材料を含有するエマルジョン液体を基板等に塗布し、乾燥させることでシート状に形成することができる。
あるいは、断熱容器20内のガスを吸着する非蒸発型ゲッターにより輻射放熱膜113aを形成してもよい。
一方、電気伝導性を有するもの、例えば通常の金属や可視光領域で黒色に見えるグラファイトは、赤外領域を含む長波長領域において輻射率が低くなるため、輻射放熱膜113aの材料として用いることはできない。
また、輻射放熱膜113aとしては、陽極酸化等の手法により、Al23を低温反応部113の外表面に多孔質体状に形成することができる。あるいは、細いグラスファイバーを用いた布を輻射放熱膜113aとして用いることもできる。
輻射放熱膜113aは、断熱容器120の内壁面の後述する輻射透過窓160と対向配置される。
第2連結部114は高温反応部115や低温反応部113において反応する反応物や生成する生成物の流路となる配管を含み、高温反応部115と低温反応部113との間を接続する。また、第2連結部114は、一端で高温反応部115に接続され、他端で低温反応部113に接続されるとともに、高温反応部115から低温反応部113に反応物や生成物を送る流路となる第3配管(流出配管)114bと、低温反応部113から高温反応部115に反応物や生成物を送る第4配管(流入配管)114cとを備える。
第1連結部112は高温反応部115や低温反応部113において反応する反応物や生成する生成物の流路となる配管を含む。第1連結部112は、他端側で断熱容器120を貫通するとともに、一端で低温反応部113に接続され、他端で送液ポンプ103、燃料電池セル140、図示しないエアポンプ等に接続される。また、第1連結部112は、低温反応部113から断熱容器120の外部に反応物や生成物を送る流路となる第1配管(流出配管)112bと、断熱容器120の外部から低温反応部113に反応物や生成物を送る第2配管(流入配管)112cとを備える。
第1配管及び第2配管との間、第3配管及び第4配管との間でそれぞれ熱交換が行われるようにしてもよい。
断熱容器120の内部空間は気体分子による熱伝導や対流を防ぐため、例えば10Pa以下、より好ましくは、1Pa以下、といった大気圧よりも低い圧力に維持されている。
断熱容器120は、筐体121と、輻射透過窓160とから概略構成される。
筐体121の内壁面には、反応装置本体111からの輻射による熱損失を抑制するために、輻射を反射する反射膜121aが形成されている。反射膜121aにより、反応装置本体111からの輻射による筐体121への熱量の移動が抑制される。
図3は輻射防止膜111a及び反射膜121aの材料の候補となるAu,Al,Ag,Cu,Rhの反射率の波長依存性を示すグラフである。図3に示すように、Au,Al,Ag,Cuは100℃〜1000℃の反応部から放射される約1μm以上の赤外領域での輻射の反射率が90%以上であり、輻射防止膜111a及び反射膜121aとして用いることができる。また、Rhは波長約2μm以上の赤外領域での輻射の反射率が90%以上であるので、反応部の温度が500℃以下であれば、反射膜121aとして用いることができる。
また、断熱容器120には、図2に示すように、輻射放熱膜113aと対向する部分に輻射透過窓160が設けられている。輻射透過窓160は、断熱容器120の内壁面の反射膜121aが設けられた領域と比較して、赤外領域での輻射の透過率が高い。輻射透過窓160は低温反応部113の輻射放熱膜113aから放射される輻射を透過させて断熱容器120の外部に放出する。
図4、図5は輻射透過窓160の材料の候補となる物質の透過率と光の波長との関係を示すグラフである。輻射透過窓160としては、輻射放熱膜113aから放射される輻射の透過率が高い材料を選択することができる。一方、輻射放熱膜113aから放射される輻射の透過率が低く吸収率が高い材料は、輻射放熱膜113aから放射される輻射を吸収することにより輻射透過窓160の温度が上昇し、断熱容器120を介して外部の装置へと伝熱してしまうため、適していない。
輻射透過窓160に適した材料としては、例えば、超高真空用の覗き窓の材料として利用されているCaF2(フッ化カルシウム;0.15−12)、BaF2(フッ化バリウム;0.25−15)、ZnSe(セレン化亜鉛;0.6−18)、MgF2(フッ化マグネシウム;0.13−10)、KRS−5(臭沃化タリウム;0.6−60)、KRS−6(0.41−34)、LiF(フッ化リチウム;0.11−8)、SiO2(光学用合成石英;0.16−8)、CsI(ヨウ化セシウム;0.2−70)、KBr(臭化カリウム;0.2−40)等を用いることができる。なお、括弧内の数字は透過領域波長(μm)である。
この他にも、AlF3(0.22−12)、NaCl(0.21−26)、(0.16−15)、KCl(0.21−30)、CsCl(0.19−25)、CsBr(0.24−40)、CsF(0.27−18)、NaBr(0.22−23)、CaCO(0.3−5.5)、KI(0.3−30)、NaI(0.25−25)、AgCl(0.4−30)、AgBr(0.45−33)、TlBr(0.9−40)、Al23(0.2−0.8)、BiF3(0.26−20)、CdSe(0.7−25)、CdS(0.55−18)、CdTe(0.86−28)、CeF3(0.3−12)、CeO2(0.4−16)、Cr23(1.2−10)、DyF2(0.22−12)、Fe23(0.8−)、GaAs(0.9−18)、GaSe(0.65−17)、Gd23(0.32−15)、Ge(1.7−25)、HfO2(0.23−12)、HoF3(0.25−)、Ho23(0.3−)、La23(0.26−11)、MgO(0.23−9)、NaF(0.13−15)、Nb25(0.32−8)、PbF2(0.24−20)、Si(1.1−1.4)、Si34(0.25−9)、SrF2(0.2−10)、TlCl(0.4−20)、YF3(0.2−14)、Y23(0.25−2)、ZnO(0.35−20)、ZnS(0.38−14)、ZrO2(0.3−8)等を用いることができる。
輻射放熱膜113aからの輻射が輻射透過窓160を透過するため、低温反応部113で生じた熱量の一部が輻射により断熱容器120の外部へ放出される。したがって、第1連結部112を介して反応装置本体111から断熱容器120に伝導する熱量を抑えるとともに、高温反応部115からの伝熱により低温反応部113の温度が必要以上に上昇することを防いで、低温反応部113の温度を適正に維持することができる。
筐体135には、図2に示すように、輻射透過窓160と対向する部分に開口136が設けられている。開口136はシャッター機構170により開閉される。
次に、シャッター機構170について説明する。図6はシャッター172を閉じた状態における図2のVI矢視図であり、図7は図6のVII−VII矢視断面図である。また、図8はシャッター172を閉じた状態におけるシャッター機構170を示す斜視図である。図2、図6〜図8に示すように、シャッター機構170は、1対のレール171,171と、シャッター172と、1対のガイドローラ175,175と、1対の歯車176,176とからなる。
レール171,171は、図2、図8に示すように、断面略C字状の樹脂材からなり、その凹部が互いに対向するように配置され、凹部においてシャッター172をレール171,171の長さ方向に移動可能に挟持する。レール171,171は断熱容器120の外側に沿ってL字状に折り曲げた形状に形成されており、シャッター172を断熱容器120の外周面に沿って移動可能に保持する。
シャッター172はレール171,171に沿って可撓性を有する材料であればよい。シャッター172の材料としては、例えばPEEK、PPS、PTEE、PC、RENY樹脂等の耐熱性をもつ高分子材料を用いることができる。このように耐熱性をもつ材料を用いることで、シャッター172が熱くなったとしても融解、変形することがない。
図2に示すように、シャッター172の輻射透過窓160と対向する面には、反射膜173が設けられる。反射膜173は輻射防止膜111aや反射膜121aと同様の材料からなり、Au,Al,Ag,Cu,Rh等を用いることができる。
なお、反射膜173を設ける代わりに、シャッター172自体を輻射率の高い金属から形成し、輻射透過窓160と対向する面を研磨して反射率が高くなるようにしてもよい。
また、シャッター172には、歯車176,176と噛み合うラック174が形成されている。
ガイドローラ175,175は、レール171,171の折り曲げ部においてシャッター172を挟持するように設けられ、シャッター172がレール171,171に沿って移動する際の屈曲部での抵抗を緩和する。
歯車176,176は、ラック174と噛み合い、シャッター駆動モーター134により回転され、シャッター172をレール171,171に沿って移動させる。
図9はシャッター172を開いた状態における図2のVI矢視図であり、図10は図9のX−X矢視断面図である。また、図11はシャッター172を開いた状態におけるシャッター機構170を示す斜視図である。シャッター172は燃料電池装置130が作動している状態では、図9〜図11に示すように、輻射透過窓160がある部分から退避される。
次に、燃料電池装置130の開始動作、定常運転動作、停止動作においてシャッター機構170を開閉させる制御について図面を用いて説明する。
〔開始動作〕
図12は、燃料電池装置130の開始動作における制御部133の動作を示すフローチャートである。なお、開始動作とは、反応装置本体111を動作させるために必要な設定温度へ昇温させるまでの動作をいい、具体的には低温反応部113を設定温度Tsに昇温させるまでの動作をいう。
ユーザーが電子機器本体の電源をオンにすると、通信端子を介して、電子機器本体の制御部(不図示)から制御部133に制御信号が入力される。制御信号が入力された制御部133は、シャッター172が開いている場合、シャッター駆動モーター134を制御して歯車176,176を回転させ、シャッター172を図6〜図8の状態に閉じる(ステップS1)。こうして、シャッター172と輻射透過窓160とが重なる面積を大きくする。
次に、制御部133は、初期電流を電気ヒーター兼温度センサ153,155に供給する(ステップS2)。
次に、制御部133は、検知された電気ヒーター兼温度センサ153の抵抗値から、低温反応部113の現在温度Tsを算出する。そして、TpとTsとの値の大小を比較する(ステップS3)。
Tp≦Tsである場合(ステップS3→No)には、制御部133は、TpとTsの差から、電気ヒーター兼温度センサ153に通電させる電流値を設定する(ステップS4)。
ここで、電流値の設定には、例えばPID制御を用いることができる。具体的には、TpとTsの差、その積分、および微分の3つの要素によって電流値の変化量を算出する。なお、ファジィ制御その他のフィードバック制御を用いてもよい。
その後、制御部133は、設定した電流を電気ヒーター兼温度センサ153に投入する(ステップS5)。以上のステップS3〜S5を、Tp>Tsとなるまで繰り返す。
Tp>Tsとなったら(ステップS3→Yes)、制御部133は、電気ヒーター兼温度センサ153をオフにする(ステップS6)。ここで、電気ヒーター兼温度センサ153をオフにするとは、電気ヒーター兼温度センサ153の抵抗値を検知するのに必要な最低限の電流のみを供給することをいう。
その後、制御部133は、シャッター駆動モーター134を制御して歯車176,176を回転させ、シャッター172を所定の初期開口度まで開く(ステップS7)。こうして、シャッター172と輻射透過窓160とが重なる面積を小さくする。ここで、所定の初期開口度とは、定常運転動作時に低温反応部113から生じる熱量及び第2連結部114から伝導する熱量の和と、第1連結部112より断熱容器120へ伝導する熱量との差となる熱量が、輻射透過窓160から放出されるような開口度である。
その後、制御部133は、開始動作を終了し、定常運転動作に移行する。
〔定常運転動作〕
図13は、燃料電池装置130の定常運転動作における制御部133の動作を示すフローチャートである。なお、定常運転動作とは、低温反応部113が設定温度Tsとなった後、燃料電池セル140に供給する水素を反応装置本体111により生成する動作をいう。
まず、制御部133は、検知された電気ヒーター兼温度センサ153の抵抗値から、低温反応部113の現在温度Tpを算出する。そして、TpとTsとの値の大小を比較する(ステップS8)。
Tp<Tsの場合には、制御部133は、シャッター172が全閉であるかを判断する(ステップS9)。シャッター172が全閉でない場合(ステップS9→No)、制御部133は、目標とする時間でTpがTsに近づくように、シャッター開口度を決める(ステップS10)。
ここで、シャッター開口度の設定には、例えばPID制御を用いることができる。具体的には、TpとTsの差、その積分、および微分の3つの要素によってシャッター開口度の変化量を算出する。なお、ファジィ制御その他のフィードバック制御を用いてもよい。
その後、制御部133は、シャッター駆動モーター134を制御して歯車176,176を回転させ、設定した開口度へシャッター172を閉動作させ(ステップS11)、ステップS8に戻る。こうして、シャッター172と輻射透過窓160とが重なる面積を大きくする。
シャッター172が全閉である場合(ステップS9→Yes)、制御部133は、目標とする時間でTpがTsに近づくように、電気ヒーター兼温度センサ153に通電させる電流を設定する(ステップS12)。
ここで、電気ヒーター兼温度センサ153に通電させる電流の設定には、例えばPID制御を用いることができる。具体的には、TpとTsの差、その積分、および微分の3つの要素によって電流の変化量を算出する。なお、ファジィ制御その他のフィードバック制御を用いてもよい。
その後、制御部133は、電気ヒーター兼温度センサ153に設定した電流を供給し(ステップS13)、ステップS8に戻る。
Tp>Tsの場合には、制御部133は、電気ヒーター兼温度センサ153がオフであるか否かを判断する(ステップS14)。電気ヒーター兼温度センサ153がオフでない場合(ステップS14→No)、制御部133は、電気ヒーター兼温度センサ153をオフにし(ステップS15)、ステップS8に戻る。
電気ヒーター兼温度センサ153がオフである場合(ステップS14→Yes)、制御部133は、シャッター172が全開であるかを判断する(ステップS16)。シャッター172が全開でない場合(ステップS16→No)、制御部133は、目標とする時間でTpがTsに近づくように、シャッター開口度を決める(ステップS17)。
ここで、シャッター開口度の設定には、例えばPID制御を用いることができる。具体的には、TpとTsの差、その積分、および微分の3つの要素によってシャッター開口度の変化量を算出する。なお、ファジィ制御その他のフィードバック制御を用いてもよい。
その後、制御部133は、シャッター駆動モーター134を制御して歯車176,176を回転させ、設定した開口度へシャッター172を開動作させ(ステップS18)、ステップS8に戻る。こうして、シャッター172と輻射透過窓160とが重なる面積を小さくする。
シャッター172が全開である場合(ステップS16→Yes)、制御部133は、Tpが最大許容温度Tmaxを超えたか否かを判断する(ステップS19)。TpがTmax以下であれば(ステップS19→No)、ステップS8に戻る。
以上の動作を、ユーザーが電子機器本体の電源をオフにするまで繰り返す。ユーザーが電子機器本体の電源をオフにしたときは、停止動作を行う。
なお、TpがTmaxを超えた場合には(ステップS19→Yes)、制御部133は反応装置本体111の動作を緊急停止させる。
〔停止動作〕
図14は停止動作時における制御部133の動作を示すフローチャートである。なお、停止動作とは、燃料電池セル140による発電を停止し、反応装置本体111の温度を低下させる動作をいう。
ユーザーが電子機器本体の電源をオフにすると、通信端子を介して、電子機器本体の制御部(不図示)から制御部133に制御信号が送られる。これにより、制御部133は、まず、送液ポンプ103を停止させて燃料容器102から気化器104に原燃料および水を送ることを停止する。次に、制御部133は、電気ヒーター兼温度センサ153をオフにする(ステップS20)。その後、制御部133は、シャッター駆動モーター134を制御して歯車176,176を回転させ、シャッター172を全開にする(ステップS21)。こうして、シャッター172と輻射透過窓160とが重なる面積を小さくする。以上により、停止動作が終了する。
以上示したように、本実施形態によれば、反応装置本体111の昇温時には、シャッター172を閉じているため、反応装置本体111から輻射が放出されることを抑制でき、昇温時のエネルギー効率を高く維持することができる。また、反応装置本体111の定常時には、低温反応部113の温度が上昇したとき、電気ヒーター兼温度センサ153をオフにするとともに、シャッター172を開いて放熱をするため、反応装置本体111を適切な温度に保つことができる。
なお、上記実施形態においては、低温反応部113に輻射放熱膜113aを設けたが、高温反応部115に設け、合わせて対向する輻射透過窓を設けてもよい。その場合には、筐体135の輻射透過窓と対応する位置に開口を設けるとともに、上記実施形態のシャッター機構170と同様のシャッター機構を別途設ける。また、上記実施形態においては、シャッター172はレール171,171に沿って可撓性を有する材料であればよいとしたが、レール171,171が屈曲部を有さずに直線状をなしている場合は、必ずしも可撓性を有していなくてもよい。
さらに、上記実施形態においては、制御部133が、シャッター駆動モーター134を制御してシャッター機構170の開閉動作を行うとしたが、燃料電池装置130の昇温時に、シャッター機構170の開閉動作を手動で行うようにしてもよい。この場合、燃料電池装置130にLED(不図示)を設けて、制御部133が、電気ヒーター兼温度センサ153により検知された抵抗値により低温反応部113の現在温度がTs以上となったことを検知すると、LEDを消灯する。そして、LEDが消灯したことを確認したユーザーが、シャッター機構170を開く。また、シャッター機構170は開閉レバー(不図示)に接続され、燃料電池装置130における開閉レバーを設ける位置に、開口度に対応する目盛りを設けておくとともに、ユーザーに開口度を報知する報知手段を備えるようにしてもよい。これにより、ユーザーが開閉レバーによってシャッター機構170を適切な開口度に開くことができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図15は本発明の第2実施形態に係る電子機器200を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同様の構成については、下2桁に同符号を付して説明を割愛する。
本実施形態においては、反応装置210が、気化器204、改質器205、第1の熱交換器207、第2の熱交換器208、触媒燃焼器209、燃料電池セルスタック240等を含む。
気化器204と第1の熱交換器207とは一体に設けられており、改質器205と第2の熱交換器208とは一体に設けられている。また、燃料電池セルスタック240と触媒燃焼器209とは一体に設けられている。
図16は反応装置210の模式断面図である。燃料電池セルスタック240は、図16に示すように、複数の燃料電池セル240A,240B,240C,240Dを積層してなる。なお、燃料電池セル240A,240B,240C,240Dは溶融炭酸塩型であり、一酸化炭素除去器は用いられない。一体化された燃料電池セルスタック240及び触媒燃焼器209は第2の容器250に収容され、第2の容器250は断熱容器220に収容されている。第2の容器250は、第2の容器250によって仕切られる空間の間で気体が流通しないようにするためのものであり、アノード出力電極246及びカソード出力電極247、リード線257c及び第3連結部216が貫通する部分は気密封止される。
なお、図15では、複数の燃料電池セル240A,240B,240C,240Dのうち単一の燃料電池セル240Aのみを示し、符号の末尾のアルファベットを省略している。また、図16は簡明に示すため、図中のリード線253c、255c、257cが重畳しないように記載したが、実際は横方向から見た場合に重畳してもよい。また、図16において、リード線253c、255c、257cは高圧側または低圧側の1本だけを図示すとともに、カソード出力電極247を図示していない。
以下、単一の燃料電池セル240及び触媒燃焼器209で生じる反応について説明する。
燃料電池セル240は、電解質241と、電解質241の両面に形成された燃料極242(アノード)及び酸素極243(カソード)と、燃料極242に改質ガスを供給する燃料供給流路244aが設けられた燃料極セパレータ244と、酸素極243に酸素を供給する酸素供給流路245aが設けられた酸素極セパレータ245と、が積層されている。
電解質241は炭酸イオンを透過するが、酸素分子、水素分子、一酸化炭素、二酸化炭素、電子を通さない性質を有する。
燃料極242には燃料供給流路244aを介して改質ガスが送られる。燃料極242では改質ガス中の水素、一酸化炭素及び電解質241を通過した炭酸イオンによる次の電気化学反応式(6)、(7)に示す反応が起こる。
2+CO3 2-→H2O+CO2+2e- …(6)
CO+CO3 2-→2CO2+2e- …(7)
生成した電子はアノード出力電極246に供給される。生成した水、二酸化炭素及び未反応の水素、一酸化炭素からなる混合気体(オフガス)は触媒燃焼器209に供給される。
触媒燃焼器209には、第1の熱交換器207及び第2の熱交換器208により加熱された酸素(空気)と、オフガスとが混合されて供給される。触媒燃焼器209では、水素及び一酸化炭素が燃焼され、燃焼熱は燃料電池セルスタック240を加熱するのに用いられる。
触媒燃焼器209の排ガス(水、酸素及び二酸化炭素の混合気体)は酸素供給流路245aを介して酸素極243に供給される。
酸素極243では酸素供給流路245aより供給される酸素、二酸化炭素と、カソード出力電極247より供給される電子とにより、次の電気化学反応式(8)に示す反応が起こる。
2CO2+O2+4e-→2CO3 2- …(8)
生成した炭酸イオンは電解質241を通過して燃料極242に供給される。
次に、反応装置210の構造について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、下2桁に同符号を付して説明を割愛する。
反応装置210は、図16に示すように、反応装置本体211と、反応装置本体211を収容する断熱容器220とからなる。なお、第1実施形態と同様の構成については、下2桁に同符号を付して説明を割愛する。
反応装置本体211は、高温反応部217と、中温反応部215と、低温反応部213と、第1連結部212と、第2連結部214と、第3連結部216とからなる。
高温反応部217には、燃料電池セル240A,240B,240C,240Dが積層された燃料電池セルスタック240及び触媒燃焼器209となる触媒燃焼流路209aが設けられる。
燃料電池セル240Aの酸素極セパレータと燃料電池セル240Bの燃料極セパレータ、燃料電池セル240Bの酸素極セパレータと燃料電池セル240Cの燃料極セパレータ、燃料電池セル240Cの酸素極セパレータと燃料電池セル240Dの燃料極セパレータは、それぞれ一体化された両面セパレータ248となっている。燃料電池セル240Aの燃料極セパレータ244にアノード出力電極246が接続され、燃料電池セル240Dの酸素極セパレータ245にカソード出力電極247が接続されている。アノード出力電極246及びカソード出力電極247は断熱容器220を貫通しており、燃料電池セルスタック240で生成された電力を外部に出力する。
また、高温反応部217には、電気ヒーター兼温度センサ257が設けられており、高温反応部217は電気ヒーター兼温度センサ257により約600〜700℃に保たれる。電気ヒーター兼温度センサ257は、断熱容器220を貫通するリード線257cに接続されており、リード線257cを介して断熱容器220の外部より電力が供給される。電気ヒーター兼温度センサ257は、絶縁膜257aにより他の部材と絶縁されている。
中温反応部215には、改質器205となる改質流路205a及び第2の熱交換器208となる熱交換流路208aが設けられている。
また、中温反応部215には、電気ヒーター兼温度センサ255が設けられており、中温反応部215は電気ヒーター兼温度センサ255により約300〜400℃に保たれる。電気ヒーター兼温度センサ255は、断熱容器220を貫通するリード線255cに接続されており、リード線255cを介して断熱容器220の外部より電力が供給される。電気ヒーター兼温度センサ255は、絶縁膜255a,255bにより他の部材と絶縁されている。
低温反応部213には、気化器204となる気化流路204a、一酸化炭素除去器206となる一酸化炭素除去流路206a、熱交換器207となる熱交換流路207aが設けられている。また、低温反応部213には、電気ヒーター兼温度センサ253が設けられており、低温反応部213は電気ヒーター兼温度センサ253により約110〜160℃に保たれる。電気ヒーター兼温度センサ253は、断熱容器220を貫通するリード線253cに接続されており、リード線253cを介して断熱容器220の外部より電力が供給される。電気ヒーター兼温度センサ253は、絶縁膜253a,253bにより他の部材と絶縁されている。
第1連結部212は高温反応部217、中温反応部215や低温反応部213において反応する反応物や生成する生成物が流れる流路となる配管を含む。第1連結部212は、他端側で断熱容器220を貫通するとともに、一端で低温反応部213に接続され、他端で送液ポンプ203、図示しないエアポンプ等に接続される。第1連結部212は、低温反応部213から断熱容器220の外部に反応物や生成物を送る流路となる第1配管(流出配管)212bと、断熱容器220の外部から低温反応部213に反応物や生成物を送る第2配管(流入配管)212cとを備える。
第2連結部214は中温反応部215において反応する反応物や生成する生成物が流れる流路となる配管を含み、中温反応部215と低温反応部213との間を接続する。
第3連結部216は高温反応部217において反応する反応物や生成する生成物が流れる流路となる配管を含み、高温反応部217と中温反応部215との間を接続する。
第1配管及び第2配管との間、第3配管及び第4配管との間、第5配管及び第6配管との間でそれぞれ熱交換が行われるようにしてもよい。
本実施形態においては、図16に示すように、高温反応部217に輻射放熱膜217aが設けられており、断熱容器220における輻射放熱膜217aと対向する部分に第1実施形態と同様に輻射透過窓260が設けられている。さらに、筐体235の輻射透過窓260と対応する位置に開口236が設けられるとともにシャッター機構270が設けられている。シャッター機構270については、第1実施形態と同様であるので説明を割愛する。
本実施形態においても、高温反応部217の設定温度をTsとすることで、第1実施形態と同様の開始動作、定常運転動作、停止動作が行われる。このため、反応装置本体211の昇温時には、シャッター272を閉じているため、反応装置本体211から輻射が放出されることを抑制でき、昇温時のエネルギー効率を高く維持することができる。また、反応装置本体211の定常時には、高温反応部217の温度が上昇したとき、電気ヒーター兼温度センサ257をオフにするとともに、シャッター272を開いて放熱をするため、反応装置本体211を適切な温度に保つことができる。
したがって、第1連結部212を介して反応装置本体211から断熱容器220に伝導する熱量を抑えるとともに、高温反応部217からの伝熱により中温反応部215の温度が必要以上に上昇することを防いで、中温反応部215の温度を適正に維持することができる。
また、本実施形態においては、触媒燃焼器209は第2の容器250の近傍に配置されるか、接触または接合されて、燃料電池セルスタック240及び触媒燃焼器209で生じた熱が第2の容器250に伝導しやすくなっている。そして、輻射放熱膜217aは、第2の容器250における触媒燃焼器209に対応する部分に設けられている。これらの構成により、燃料電池セルスタック240及び触媒燃焼器209で生じた熱は、第2の容器250のうち特に輻射放熱膜217aに伝導されやすくなっていて、ひいては、燃料電池セルスタック240及び触媒燃焼器209から断熱容器220の外部へ輻射放熱される熱量を増大することができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図17は本発明の第3実施形態に係る電子機器300を示すブロック図である。図18は反応装置310の模式断面図である。以下、本実施形態の第3実施形態と異なる点について説明し、第3実施形態と同様の構成については、下2桁に同符号を付して説明を割愛する。
燃料電池セルスタック340は固体酸化物型であり、複数の燃料電池セル340A,340B,340C,340Dを積層してなる。第2実施形態と同様に、反応装置310Aには一酸化炭素除去器は用いられない。
なお、図18では、複数の燃料電池セル340A,340B,340C,340Dのうち単一の燃料電池セル340Aのみを示し、符号の末尾のアルファベットを省略している。
以下、単一の燃料電池セル340及び触媒燃焼器309で生じる反応について説明する。
燃料電池セル340は、電解質341と、電解質341の両面に形成された燃料極342(アノード)及び酸素極343(カソード)と、燃料極342に改質ガスを供給する燃料供給流路344aが設けられた燃料極セパレータ344と、酸素極343に酸素を供給する酸素供給流路345aが設けられた酸素極セパレータ345と、が積層されている。
電解質341は酸素イオンを透過するが、酸素分子、水素分子、一酸化炭素、二酸化炭素、電子を通さない性質を有する。
燃料極342には燃料供給流路344aを介して改質ガスが送られる。燃料極342では改質ガス中の水素、一酸化炭素及び電解質341を通過した酸素イオンによる次の電気化学反応式(9)、(10)に示す反応が起こる。
2+O2-→H2O+2e- …(9)
CO+O2-→CO2+2e- …(10)
生成した電子はアノード出力電極346に供給される。未反応の改質ガス(オフガス)は触媒燃焼器309に供給される。
酸素極343には酸素供給流路345aを介して、第1の熱交換器307及び第2の熱交換器308により加熱された酸素(空気)が供給される。酸素極343では、酸素と、カソード出力電極347より供給される電子とにより、次の電気化学反応式(11)に示す反応が起こる。
1/2O2+2e-→O2- …(11)
生成した酸素イオンは電解質341を通過して燃料極342に供給される。未反応の酸素(空気)は触媒燃焼器309に供給される。
触媒燃焼器309では、燃料供給流路344aを通過したオフガスと、酸素供給流路345aを通過した酸素(空気)とが混合され、オフガス中の水素及び一酸化炭素が燃焼される。燃焼熱は燃料電池セルスタック340を加熱するのに用いられる。
触媒燃焼器309の排ガス(水、酸素及び二酸化炭素の混合気体)は第2の熱交換器308及び第1の熱交換器307において熱を放出した後に、排出される。
本実施形態においては、燃料電池セルスタック340及び触媒燃焼器309が一体化された高温反応部317は、電気ヒーター兼温度センサ357及び触媒燃焼器309により約800〜1000℃に保たれる。
図18に示すように、反応装置310には、高温反応部317に輻射放熱膜317aが設けられており、断熱容器320における輻射放熱膜317aと対向する部分に輻射透過窓360Aが設けられている。
本実施形態においても、輻射放熱膜317aからの輻射は輻射透過窓360Aを透過するため、高温反応部317で生じた熱量の一部が輻射により断熱容器320の外部へ放出される。したがって、第1連結部312を介して反応装置本体311から断熱容器320に伝導する熱量を抑えるとともに、高温反応部317からの伝熱により中温反応部315の温度が必要以上に上昇することを防いで、中温反応部315の温度を適正に維持することができる。
また、本実施形態においては、図18に示すように、中温反応部315にも輻射放熱膜315aが設けられており、断熱容器320における輻射放熱膜315aと対向する部分に輻射透過窓360Bが設けられている。輻射放熱膜315aからの輻射は輻射透過窓360Bを透過するため、中温反応部315で生じた熱量の一部が輻射により断熱容器320の外部へ放出される。したがって、第1連結部312を介して反応装置本体311から断熱容器320に伝導する熱量を抑えるとともに、中温反応部315からの伝熱により低温反応部313の温度が必要以上に上昇することを防いで、低温反応部313の温度を適正に維持することができる。
さらに、本実施形態においては、筐体335の輻射透過窓360A,360Bと対応する位置に、開口336A、336Bが設けられている。また、断熱容器320と筐体335との間には、シャッター機構370が設けられている。なお、シャッター機構370における第1実施形態と同様の構成については、下2桁に同符号を付して説明を割愛する。
図19はシャッター372により開口336A、336Bを塞いだ状態におけるシャッター機構370を示す斜視図であり、図20はシャッター372を開いた状態におけるシャッター機構370を示す斜視図である。
本実施形態においても、高温反応部317(又は中温反応部315)の設定温度をTs(又はTs)とすることで、第1実施形態と同様の開始動作、定常運転動作、停止動作が行われる。このため、反応装置本体311の昇温時には、シャッター372を閉じているため、反応装置本体311から輻射が放出されることを抑制でき、昇温時のエネルギー効率を高く維持することができる。また、反応装置本体311の定常時には、高温反応部317(又は中温反応部315)の温度が上昇したとき、電気ヒーター兼温度センサ357(又は電気ヒーター兼温度センサ355)をオフにするとともに、シャッター372を開いて放熱をするため、反応装置本体311を適切な温度に保つことができる。
したがって、第1連結部312を介して反応装置本体311から断熱容器320に伝導する熱量を抑えるとともに、高温反応部317(又は中温反応部315)からの伝熱により中温反応部315(又は低温反応部313)の温度が必要以上に上昇することを防いで、中温反応部315(又は低温反応部313)の温度を適正に維持することができる。
また、本実施形態においては、シャッター機構を1つだけ設けるようにしたが、開口336A、336Bのそれぞれに対応するように、シャッター機構を2つ設けるようにしてもよい。制御部333が、これら2つのシャッター機構を互いに独立に制御するようにすれば、各反応部から放出する輻射の量をよりきめ細かく制御することができる。
なお、本実施形態においても、触媒燃焼器309は第2の容器350の近傍に配置されるか、接触または接合されて、燃料電池セルスタック340及び触媒燃焼器309で生じた熱が第2の容器350に伝導しやすくなっている。そして、輻射放熱膜317aは、第2の容器350における触媒燃焼器309に対応する部分に設けられている。これらの構成により、燃料電池セルスタック340及び触媒燃焼器309で生じた熱は、第2の容器350のうち特に輻射放熱膜317aに伝導されやすくなっていて、ひいては、燃料電池セルスタック340及び触媒燃焼器309から断熱容器320の外部へ輻射放熱される熱量を増大することができる。
なお、上記実施形態においては、中温反応部315及び高温反応部317の両方に輻射放熱膜315a,317aを設けたが、いずれか一方のみでもよい。また、輻射透過窓360A,360Bについても、設けられる輻射放熱膜に対向する一方のみを設けるようにしてもよい。
図21は本実施形態に係る電子機器300の形態例を示す斜視図である。なお、図21に示す電子機器300はノート型パーソナルコンピュータである。図21に示すように、反応装置310は電子機器300の背面側に取り付けられており、開口336A、336Bは電子機器300の外周面に沿って設けられている。このため、輻射放熱膜317a,315aより放射され、輻射透過窓360A,360Bを通過した輻射は開口336A、336Bをそれぞれ透過して外部に放出されるため、電子機器本体301への輻射による伝熱を抑制して、電子機器本体301の温度上昇を抑制できる。この場合、電子機器本体301への伝熱を抑制できればよいので、開口336A、336Bは必ずしも電子機器300の最外面に配置する必要はなく、最外面から窪んだ位置や突出した位置に設けてもよい。開口336A、336Bは後方向きに設けられているので、輻射が電子機器300を使用中のユーザーに向けて輻射されることを抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る電子機器100を示すブロック図である。 反応装置110の模式断面図である。 輻射防止膜111a及び反射膜121aの材料の候補となるAu,Al,Ag,Cu,Rhの反射率の波長依存性を示すグラフである。 輻射透過窓160の材料の候補となる物質の透過率と光の波長との関係を示すグラフである。 輻射透過窓160の材料の候補となる物質の透過率と光の波長との関係を示すグラフである。 シャッター172を閉じた状態における図2のVI矢視図である。 図6のVII−VII矢視断面図である。 シャッター172を閉じた状態におけるシャッター機構170を示す斜視図である。 シャッター172を開いた状態における図2のVI矢視図である。 図9のX−X矢視断面図である。 シャッター172を開いた状態におけるシャッター機構170を示す斜視図である。 燃料電池装置130の開始動作における制御部133の動作を示すフローチャートである。 燃料電池装置130の定常運転動作における制御部133の動作を示すフローチャートである。 停止動作時における制御部133の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る電子機器200を示すブロック図である。 反応装置210の模式断面図である。 本発明の第3実施形態に係る電子機器300を示すブロック図である。 反応装置310の模式断面図である。 シャッター372により開口336A、336Bを塞いだ状態におけるシャッター機構370を示す斜視図である。 シャッター372を開いた状態におけるシャッター機構370を示す斜視図である。 本実施形態に係る電子機器300の形態例を示す斜視図である。
符号の説明
100,200,300 電子機器
110,210,310 反応装置
111,211,311 反応装置本体
113,115,213,215,217,313,315,317 反応部
120,220,320 断熱容器
130,230,330 燃料電池装置
134,234,334 シャッター駆動モーター(移動装置)
140,240,340 燃料電池セル
153,155,213,215,217,313,315,317 電気ヒーター兼温度センサ(温度センサ)
160,260,360A,360B 輻射透過窓(輻射透過領域)
170,270,370 シャッター機構
172,272,372 シャッター(輻射反射材)

Claims (9)

  1. 反応物が反応する反応部を含む反応装置本体と、
    前記反応装置本体を収容する第1の容器と、
    前記反応装置本体の温度を検知する温度センサと、を有し、
    前記第1の容器には前記反応装置本体からの輻射を透過する輻射透過領域が設けられ、
    前記第1の容器の外部には、輻射反射材と、前記輻射反射材を前記輻射透過領域に重なる位置と前記輻射透過領域に重ならない位置との間で移動させる移動装置と、
    前記移動装置を制御する制御部とを更に備え、
    前記制御部は、前記温度センサにより検知された値に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更することを特徴とする反応装置。
  2. 前記制御部は、前記反応装置本体の温度が前記反応部における反応に最適な設定温度よりも低い場合には、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積が0であるか否かを検知し、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積が0である場合には、前記反応装置本体の温度に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更することを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
  3. 前記制御部により制御され前記反応装置本体を加熱するヒーター、を更に備え、
    前記制御部は、
    前記反応装置本体の昇温時に、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とを重ねた状態で前記ヒーターに通電し、
    前記温度センサにより前記反応装置本体の温度が前記反応部における反応に最適な設定温度に到達した後に、前記温度センサの出力値に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の反応装置。
  4. 前記反応装置は、前記制御部により制御され前記反応装置本体を加熱するヒーターを更に備え、
    前記制御部は、前記反応装置本体の温度が前記反応部における反応に最適な設定温度よりも高い場合には、前記ヒーターがオフであるか否かを検知し、オフである場合には、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積が最大であるか否かを検知し、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積が最大でない場合には、前記反応装置本体の温度に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の反応装置。
  5. 前記制御部は、
    前記反応装置本体の昇温時に、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とを重ねた状態で前記ヒーターに通電し、
    前記温度センサにより前記反応装置本体の温度が前記反応部における反応に最適な設定温度に到達した後に、前記温度センサの出力値に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更することを特徴とする請求項4に記載の反応装置。
  6. 反応物が反応する反応部を含む反応装置本体と、
    前記反応装置本体を収容する第1の容器と、
    前記反応装置本体の温度を検知する温度センサと、を有し、
    前記第1の容器には前記反応装置本体からの輻射を透過する輻射透過領域が設けられ、
    前記第1の容器の外部には、輻射反射材と、前記輻射反射材を前記輻射透過領域に重なる位置と前記輻射透過領域に重ならない位置との間で移動させる移動装置と、
    前記移動装置を制御する制御部と、
    前記制御部により制御され前記反応装置本体を加熱するヒーターと、を備え、
    前記制御部は、
    前記反応装置本体の昇温時に、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とを重ねた状態で前記ヒーターに通電し、
    前記温度センサにより前記反応装置本体の温度が前記反応部における反応に最適な設定温度に到達した後に、前記温度センサの出力値に応じて、前記輻射反射材と前記輻射透過領域とが重なる面積を変更することを特徴とする反応装置。
  7. 前記反応部は、反応物の反応により電力を生成する燃料電池セルを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の反応装置。
  8. 前記反応部は、燃料と水により水素を含むガスを生成する改質器を含み、
    前記改質器において生成された水素の反応により電力を生成する燃料電池セルを更に含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の反応装置。
  9. 請求項7又は8に記載の反応装置と、前記燃料電池セルの電力により動作する電子機器本体とを備えることを特徴とする電子機器。
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