JP5210432B2 - 圧力容器の構造及び製造方法 - Google Patents
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Description
また、前述した従来の圧力容器に補強層を形成するときは、はじめにハンドレイアップ法によって樹脂を含浸したカーボン繊維を、容器本体外周面に軸方向に沿って設ける。次にその外側からフィラメントワインディング法によって樹脂含有繊維をフープ巻きする。そして樹脂を加熱硬化させる。このように従来は、格子状補強層を容器本体上で形成するので、樹脂含有繊維層を厚く形成することが難しく、格子状補強層を立体的に形成することが困難であった。
本発明の目的は、したがって、圧力容器の破裂圧力の向上を妨げるのを防止することができるとともに、繊維製の補強層(グリッド層)を容器本体に立体的に形成することができる圧力容器の構造及び製造方法を提供することである。
この目的を達成するために、本発明による圧力容器の構造は、容器本体と、前記容器本体の周囲に設けられ、同じラインの上に重なる帯状の素材が交互に重なって交叉する複数のグリッドラインを含むグリッド層と、を有する。
この発明の詳細は、他の特徴及び利点と同様に、明細書の以降の記載の中で説明されるとともに、添付された図面に示される。
FIGs.2A−2Bは、圧力容器の側面及び拡大断面を示す図である。
FIGs.3A−3Cは、発明者の着目について説明する図である。
FIG.4は、本発明による圧力容器構造の第1実施形態の断面図である。
FIGs.5A−5Bは、圧力容器のグリッド層の拡大図である。
FIGs.6A−6Fは、本実施形態のグリッド層の具体的な製造方法について説明する図である。
FIG.7は、本発明による圧力容器構造の第2実施形態を示す断面図である。
FIG.8は、本発明による圧力容器構造の第3実施形態を示す断面図である。
FIG.9は、本発明による圧力容器構造の第4実施形態を示す図である。
FIG.10は、本発明による圧力容器構造の第5実施形態を示す図である。
FIG.11は、本発明による圧力容器構造の第6実施形態を示す図である。
FIG.12は、本発明による圧力容器構造の第7実施形態を示す図である。
FIGs.13A−13Bは、本発明による圧力容器構造の第8実施形態を示す図である。
FIG.14は、本発明による圧力容器構造の第9実施形態を示す図である。
FIGs.15A−15Bは、本発明による圧力容器構造のその他の実施形態を示す図である。
(第1実施形態)
FIG.1は、本発明による圧力容器構造の第1実施形態を示す図である。
圧力容器1は、容器本体10と、グリッド層20と、を含む。
容器本体10は、ライナー11と、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics;FRP)層12と、を含む。
ライナー11は、内部がガス貯蔵空間であるガス貯蔵体である。この貯蔵空間には燃料の流体を常圧で貯蔵することもできるし、燃料ガスを常圧よりも高い圧力で貯蔵することもできる。燃料電池自動車の水素ガスを貯蔵する圧力容器であれば、貯蔵空間に水素ガスをたとえば35MPa又は70MPaの高圧で貯蔵する。なおライナー11の温度は、周囲の温度、水素ガスの充填及び放出などの影響によって変動するが、変動幅は水素ガスの圧力によっても異なる。ライナー11は、たとえば金属やポリエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂その他の樹脂を用いてガスバリア性に形成されている。樹脂は2層以上組合わせて複数層にしてもよい。ライナー11には、軸方向に2つの開口11a,11bが形成されている。開口11aには、水素ガスが供給/排出されるインタンクバルブなどが接続される。開口11bは、エンドプラグ11cで閉塞される。なお開口11bを設けることなく、半球殻状に形成してもよい。
繊維強化プラスチック層12は、ライナー11の外周面を所定の厚さで覆うように形成される。繊維強化プラスチック層12は、樹脂含有繊維を、ライナー11の外周面の全領域に、フープ巻き,ヘリカル巻き,インプレーン巻きなどして形成した繊維強化プラスチックの層である。樹脂含有繊維とは、素材繊維にたとえばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などのマトリックス樹脂を含浸したものである。素材繊維としては、たとえば金属繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、アラミド繊維等の合成有機繊維や天然繊維などを例示できる。これらの繊維は単独又は混合して使用することができる。繊維強化プラスチック層12の厚さは、材質、タンク形状、要求性能などに応じて設定されるが、特に限定されるものではない。
グリッド層20は、樹脂含有繊維などの帯状の素材21をたとえばフィラメントワインディング法でヘリカル巻き及びフープ巻きして形成する。FIG.1では、グリッド層20は、それぞれ6列の第1ヘリカル巻グリッドライン21aと、第2ヘリカル巻グリッドライン21bと、フープ巻グリッドライン21cと、を含む。具体的な製造方法は後述で例示する。なお樹脂含有繊維は、繊維強化プラスチック層12と同種の繊維を使用しても異種の繊維を使用してもよい。また同種繊維を使用する場合に同一グレードを使用しても異なるグレードを使用してもよい。
本実施形態のポイントは、グリッド層(特にヘリカル巻グリッドライン)と樹脂含有繊維との方向関係にある(なおこの樹脂含有繊維は、旧来から在る繊維強化プラスチック層12に連続的に一体形成しても、別個に形成してもよい)。この点についてFIGs.2A−2Bを参照して説明する。FIG.2Aは圧力容器の側面図であり、FIG.2Bは圧力容器の拡大断面図である。
FIG.2Aに示すように圧力容器1は、容器本体10の表面に、第1ヘリカル巻グリッドライン21aと第2ヘリカル巻グリッドライン21bとフープ巻グリッドライン21cとを含んだ格子状のグリッド層20が形成されている。このような構造において、内圧が非常に高くなって容器本体10が膨張した状態を考える。このときFIG.2Bに示すようにグリッド層20の各ライン21a〜21cが当接する部分では容器本体10の表面が膨出することが抑制される。しかしながらライン21a〜21cの間の開口部分では容器本体10の表面が膨出してしまう。このようにして容器本体10に曲げ応力が作用しては、格子状のグリッド層20を設けても、圧力容器1の破裂圧力が期待通りには向上しない可能性がある。
そこで本件発明者らは、グリッド層20(グリッドライン)と樹脂含有繊維との方向関係によって破裂圧力の向上代が変化することに着目したのである。これについてFIGs.3A−3Cを参照して説明する。FIG.3Aは、容器本体10の周囲にグリッド層20を形成した圧力容器1の破裂圧力を示した図である。またFIG.3Bは圧力容器の側面図である。FIG.3Cは圧力容器の断面図である。
FIG.3Aの一点鎖線は、ライナー11の表面に、総積層数が10層の繊維強化プラスチック層を形成した従来から在る容器本体の周囲にさらに繊維強化プラスチック層を増層した構成である容器本体10に、グリッド層20を形成した圧力容器1の破裂圧力を示す。
繊維強化プラスチック層を増層することなく総積層数が10層である基点がA点であり、破裂圧力はおよそ27MPaである。この基点に対して3層増やして13層にすれば破裂圧力がおよそ40MPaになる。さらに3層増やして16層にすれば破裂圧力がおよそ51MPaになる。さらに3層増やして19層にすれば破裂圧力がおよそ59MPaになる。さらに3層増やして22層にすれば破裂圧力がおよそ68MPaになる。さらに3層増やして25層にすれば破裂圧力がおよそ82MPaになる。さらに3層増やして28層にすれば破裂圧力がおよそ100MPaになる。
FIG.3Aの実線及び破線は、FIG.3Cに示すように従来から在る繊維強化プラスチック層12の内周面に、繊維強化プラスチック層12とは繊維方向を変更した樹脂含有繊維13a,13b,13cによる繊維層13−1を巻回してから、従来通り総積層数が10層の繊維強化プラスチック層12を形成し、さらに繊維層13−1と同様の樹脂含有繊維13a,13b,13cによる繊維層13−2を巻回した容器本体10に、グリッド層20を形成した圧力容器1の破裂圧力を示す。そして樹脂含有繊維13a,13b,13cの繊維方向は、グリッド層20の第1ヘリカル巻グリッドライン21a,第2ヘリカル巻グリッドライン21b及びフープ巻グリッドライン21cとなす角度θ(FIG.3Bに示す)を0度から90度に振って破裂圧力をプロットした。FIG.3Aの実線は、樹脂含有繊維13a,13b,13cの繊維方向が、グリッド層20の第1ヘリカル巻グリッドライン21a,第2ヘリカル巻グリッドライン21b及びフープ巻グリッドライン21cに対して直交(θ=±90°)する場合である。FIG.3Aの破線は、ヘリカル巻樹脂含有繊維13a,13b,13cの繊維方向がグリッド層20の第1ヘリカル巻グリッドライン21a,第2ヘリカル巻グリッドライン21b及びフープ巻グリッドライン21cに対して平行(θ=0°)する場合である。
FIG.3Aを見ると、総積層数16ply〜25plyにおいては、単に繊維強化プラスチック層12を増層した場合(一点鎖線の場合)よりも、グリッド層20の第1ヘリカル巻グリッドライン21aに対して繊維方向が直交するヘリカル巻樹脂含有繊維13aと、第2ヘリカル巻グリッドライン21bに対して繊維方向が直交するヘリカル巻樹脂含有繊維13bと、フープ巻グリッドライン21cに対して繊維方向が直交するヘリカル巻樹脂含有繊維13cと、を形成した場合(実線の場合)のほうが、破裂圧力が大きいことが分かる。実用域はまさに総積層数16ply〜25plyであるので、実用域では、グリッド層20の第1ヘリカル巻グリッドライン21a,第2ヘリカル巻グリッドライン21b及びフープ巻グリッドライン21cに対して、繊維方向が直交(θ=±90°)するヘリカル巻樹脂含有繊維13a,13b,13cを形成することが、破裂圧力を高める効果が大きいことがわかる。
これについて考察すると、グリッド層20の第1ヘリカル巻グリッドライン21aに対して繊維方向が直交するヘリカル巻樹脂含有繊維13aであれば、ヘリカル巻グリッドライン21aの間に延びる長さが最短になる。またグリッド層20のヘリカル巻グリッドライン21bに対して繊維方向が直交するヘリカル巻樹脂含有繊維13bであれば、ヘリカル巻グリッドライン21bの間に延びる長さが最短になる。したがって樹脂含有繊維13a,13b,13cによる繊維層13の強度が最大になると考えられる。
FIG.4は、本発明による圧力容器構造の第1実施形態の断面図である。
以上の知見を踏まえ、この第1実施形態の圧力容器1では、FIG.4に示すように、ライナー11の表面に、繊維強化プラスチック層12とは繊維方向を変更した樹脂含有繊維13a,13b,13cによる繊維層13をヘリカル巻きして形成し、さらにその上に旧来からの繊維強化プラスチック層12を形成するようにした。
なお繊維層13は、上記知見を踏まえて、グリッド層20のヘリカル巻グリッドライン21a,ヘリカル巻グリッドライン21b及びフープ巻グリッドライン21cに対して、繊維方向が直交(θ=±90°)するようにしてある。
FIG.5Aは、FIG.1のV部を矢印方向に斜め上方から見下ろした図である。FIG.5Bは、FIG.1のV部を矢印方向から見たときの層構成を示す模式図である。
本実施形態のもう一つのポイントは、グリッド層20に含まれる第1ヘリカル巻グリッドライン21aと第2ヘリカル巻グリッドライン21bとフープ巻グリッドライン21cのうち2つのグリッドラインは帯状の素材が交互に重なって交叉し、残りの1つのグリッドラインは交叉しないことにある。
すなわち、FIGs.5A−5Bに示されるように、交点211では、第1ヘリカル巻グリッドライン21aを構成する帯状の素材と、第2ヘリカル巻グリッドライン21bを構成する帯状の素材とが、交互に重なって交叉する。交点212では、第1ヘリカル巻グリッドライン21aを構成する帯状の素材と、フープ巻グリッドライン21cを構成する帯状の素材とが、交互に重なって交叉する。交点213では、第2ヘリカル巻グリッドライン21bを構成する帯状の素材と、フープ巻グリッドライン21cを構成する帯状の素材とが、交互に重なって交叉する。なおFIG.5Bにおいて、フープ巻グリッドライン21cを構成する帯状の素材に挟まれたドットの層は、エポキシ樹脂層である。このエポキシ樹脂層によって素材のズレが防止される。
仮に交点211で、第1ヘリカル巻グリッドライン21aを構成する帯状の素材だけが重なって、さらにその上に第2ヘリカル巻グリッドライン21bを構成する帯状の素材が重なるような構造であると、第2ヘリカル巻グリッドライン21bが容器本体10から遠く離れてしまう。このような構造では、交点211の近傍では、第2ヘリカル巻グリッドライン21bが容器本体10に接触しない。したがって、このような構造では、第2ヘリカル巻グリッドライン21bが容器本体10に接触する面積が減ってしまい、接触部分の応力が大きくなってしまう。
これに対して本実施形態では、グリッド層20に含まれる第1ヘリカル巻グリッドライン21aと第2ヘリカル巻グリッドライン21bとフープ巻グリッドライン21cのうち2つのグリッドラインは帯状の素材が交互に重なって交叉する。したがって上層のグリッドラインの接触面積が減ってしまうことを防止でき、破裂圧力を高める効果が得られる。
次にFIGs.6A−6Fを参照してグリッド層の具体的な製造方法について説明する。
本実施形態による圧力容器製造方法は、準備工程#101と、グリッド層形成工程#102と、型除去工程#103と、本体挿入工程#104と、を含む。以下では各工程について詳述する。
(準備工程#101;FIGs.6A−6B)
円筒形のマンドレル30の表面31に、所定間隔をおいて2列にピン32を立設するとともに、2列に並んだピン32の間に型40を巻いて、型40の端縁部をボルト45で固定する。なおピン32はたとえばマンドレル30に形成されたネジ穴に螺入されるボルトであって脱着自在である。また型40はシリコーン(silicone)製である。型40の表面41には溝41aが形成されている。なお溝41aは、FIG.6Bに拡大されているように、フープ巻き用の溝が、ヘリカル巻き用の溝の交点に重ならないようにオフセットされて形成されている。また型40は開いた状態では平行四辺形であり、マンドレル30に巻き付けた状態では切れ目がヘリカル巻き用のひとつの溝になる。溝部分の底厚は略一定厚であり、本体挿入工程#104で嵌合するグリッド層20の内周面と容器本体10の外周面とが同心になる。
(グリッド層形成工程#102;FIG.6C)
樹脂含有繊維などの帯状の素材21を、ピン32に係合させるとともに型40の溝41aに沿ってたとえばフィラメントワインディング法でフープ巻き及びヘリカル巻きする。そしてこの状態で硬化炉に入れて素材21を硬化させる。これによってグリッド層20が形成される。なお上述のように型40の表面には、フープ巻き用の溝がヘリカル巻き用の溝の交点に重ならないようにオフセットされているので、フープ巻きした素材は、ヘリカル巻きした素材の交点に重ならずにズレた位置に巻装される。また樹脂含有繊維とは、素材繊維に、たとえばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のマトリックス樹脂を含浸したものである。素材繊維としては、たとえば金属繊維、ガラス繊維、カーボン繊維などの無機繊維、アラミド繊維などの合成有機繊維や天然繊維などを例示できる。
(型除去工程#103;FIG.6D)
マンドレル30からピン32及びボルト45を取り外す。続いてグリッド層20からマンドレル30を引き抜く。そしてシリコーン製の型40を、グリッド層20の内部から取り出す。以上によってグリッド層20から型40が取り除かれる。
(本体挿入工程#104;FIG.6E)
型40を除去したグリッド層20に容器本体10を挿入する。なお容器本体10は、ライナー11の周囲を繊維強化プラスチック層12で覆って形成する。ライナー11は、たとえば金属のほかポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂その他の樹脂を用いてガスバリア性にしたガス貯蔵体である。樹脂は2層以上組合わせて複数層にして硬化させてもよい。繊維強化プラスチック層12は、たとえばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のマトリックス樹脂を含浸した素材繊維を、ライナー11の胴部101(ライナー11の円筒部分)の外周面にフープ巻きし、ライナーの外周面の全領域に、ヘリカル巻き、インプレーン巻きなどして形成した繊維強化プラスチック層(Fiber Reinforced Plastics;FRP)である。素材繊維としては、たとえば金属繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、アラミド繊維等の合成有機繊維や天然繊維などを例示できる。繊維強化プラスチック層12の厚さは、材質、タンク形状、要求性能などの応じて設定されるが、特に限定されるものではない。
以上によって圧力容器が完成する(#105;FIG.6F)。なおグリッド層20に容器本体10を挿入してから樹脂やFRPなどで隙間を埋めることで、グリッド層20及び容器本体10を一体化させてもよい。また隙間を埋めないで残しておいてもよい。たとえば容器本体10が大気圧以上常用使用圧以下に昇圧したら埋まるように隙間を設定したり、圧力サイクル試験圧力以上破裂試験圧力以下に昇圧したら埋まるように隙間を設定したりすればよい。
このように、マンドレル30に固定された型40の溝41aと、マンドレル30に立設されたピン32とを利用してグリッド層20を形成するので、グリッド層20の形状(特にヘリカル巻グリッドライン21a,ヘリカル巻グリッドライン21b及びフープ巻グリッドライン21cの形状)を正確に形成できる。これに合わせて樹脂含有繊維13a,13b,13cの繊維方向を決めることで、グリッド層20と容器本体10の間で発生する容器本体10の曲げ応力を緩和することができ、圧力容器の破裂圧力の向上を妨げるのを防止することができる。
また特に本実施形態では、繊維層13を、繊維強化プラスチック層12の内周面に追加する。このようにしたので、破裂が起こりやすい繊維強化プラスチック層12の最内層の曲げ応力を緩和することができ、効果的に圧力容器の破裂圧力の向上を妨げるのを防止することができる。
さらに本実施形態では、グリッド層20の第1ヘリカル巻グリッドライン21aに対して繊維方向が直交するヘリカル巻樹脂含有繊維13aと、第2ヘリカル巻グリッドライン21bに対して繊維方向が直交するヘリカル巻樹脂含有繊維13bと、フープ巻グリッドライン21cに対して繊維方向が直交するヘリカル巻樹脂含有繊維13cと、が繊維強化プラスチック層12の内周面で連続する構成になる。またヘリカル巻樹脂含有繊維13aとヘリカル巻樹脂含有繊維13bとが圧力容器の壁面の厚み方向に連続して形成される。したがって下層側のヘリカル巻樹脂含有繊維が緩和した曲げ応力を、さらに上層のヘリカル巻樹脂含有繊維が緩和するようになるので、一層効果的に圧力容器の破裂圧力の向上を妨げるのを防止することができる。
また本実施形態によれば、マンドレル30に取り付けられた型40の溝41aに沿って繊維状の素材を巻回するようにしたので、造作なく繊維素材の層を厚くすることができ、容易にグリッド層を立体形成することができる。
また本実施形態では、マンドレル30に固定された型40の溝41aと、マンドレル30に立設されたピン32とを利用する。このため素材繊維の位置決めの精度が向上する。したがって、より容易に立体的なグリッド層を形成することができる。
さらに本実施形態ではグリッド層20の内周面と容器本体10の外周面とが同心に形成されている。そのため内圧が高圧なために容器本体10が膨張した場合であっても、容器本体10の外周面がグリッド層20の内周面に略均等に接面することとなり、部分的に応力が集中してしまうことを緩和可能である。
さらにまた、型に形成されたフープ巻き用の溝がヘリカル巻き用の溝の交点に重ならないようにオフセットされて形成されている。そしてこの溝に素材を巻装するので、フープ巻き素材は、ヘリカル巻き素材の交点からズレるため、素材厚さが一部分に集中してしまうことが回避される。また素材に作用する応力を分散できる。
さらに本実施形態によれば、グリッド層20に含まれる第1ヘリカル巻グリッドライン21aと第2ヘリカル巻グリッドライン21bとフープ巻グリッドライン21cのうち2つのグリッドラインは帯状の素材が交互に重なって交叉するようにした。
仮に交点で、第1ヘリカル巻グリッドライン21aを構成する帯状の素材だけが重なって、さらにその上に第2ヘリカル巻グリッドライン21bを構成する帯状の素材が重なるような構造であると、第2ヘリカル巻グリッドライン21bが容器本体10から遠く離れてしまう。このような構造では、その交点の近傍では、第2ヘリカル巻グリッドライン21bが容器本体10に接触しない。したがって、このような構造では、第2ヘリカル巻グリッドライン21bが容器本体10に接触する面積が減ってしまい、接触部分の応力が大きくなってしまう。
これに対して本実施形態では、グリッド層20に含まれる第1ヘリカル巻グリッドライン21aと第2ヘリカル巻グリッドライン21bとフープ巻グリッドライン21cのうち2つのグリッドラインは帯状の素材が交互に重なって交叉する。したがって上層のグリッドラインの接触面積が減ってしまうことを防止でき、応力を分散できるので破裂圧力を高める効果が得られる。
(第2実施形態)
FIG.7は、本発明による圧力容器構造の第2実施形態を示す断面図である。
本実施形態では、ライナー11に旧来からの繊維強化プラスチック層12を形成した旧来からの容器本体の表面に、繊維層13を設けて容器本体10を形成した。このようにすれば従来から使用されている製造ラインをほとんど変更する必要がなくなり製造コストの上昇を抑えることが可能である。
また本実施形態では、グリッド層20の第1ヘリカル巻グリッドライン21aに対して繊維方向が直交するヘリカル巻樹脂含有繊維13aと、第2ヘリカル巻グリッドライン21bに対して繊維方向が直交するヘリカル巻樹脂含有繊維13bと、フープ巻グリッドライン21cに対して繊維方向が直交するヘリカル巻樹脂含有繊維13cと、が繊維強化プラスチック層12の外周面で連続するようにして繊維層13を構成する。このように構成しても下層側のヘリカル巻樹脂含有繊維が緩和した曲げ応力を、さらに上層のヘリカル巻樹脂含有繊維が緩和するようになるので、一層効果的に圧力容器の破裂圧力の向上を妨げるのを防止することができる。
(第3実施形態)
FIG.8は、本発明による圧力容器構造の第3実施形態を示す断面図である。
本実施形態では、ライナー11の表面に繊維層13−1を形成し、さらにその上に旧来からの繊維強化プラスチック層12を形成し、さらにその上に繊維層13−2を形成することで、容器本体10を製造した。なおこの構造は、破裂圧力実験に用いたFIG.3Cに示した構造と同様である。
容器本体10に作用する曲げ応力は、中立面に対して最外層と最内層とで最も大きくなる。その応力を、繊維強化プラスチック層12の最内層に設けられた繊維層13−1と、最外層に設けられた繊維層13−2と、で曲げ応力を緩和することができるので、更に効果的に圧力容器の破裂圧力の向上を妨げるのを防止することができる。
(第4実施形態)
FIG.9は、本発明による圧力容器構造の第4実施形態を示す図である。
グリッド層20のバリエーションとしては、たとえばFIG.9に示すように、グリッド層20に含まれる第1ヘリカル巻グリッドライン21aと第2ヘリカル巻グリッドライン21bとフープ巻グリッドライン21cとの3つのグリッドラインの帯状の素材が交互に重なって交叉するタイプであってもよい。
このような場合であっても、グリッド層20のヘリカル巻グリッドライン21a及びヘリカル巻グリッドライン21bに対して樹脂含有繊維13a,13b,13cの繊維方向が直交するように形成すればよい。
このような構成であると、全体的に等周期でグリッド層が容器本体10に接触するので、応力に対するバランスがよく、圧力容器の破裂圧力が向上する。またヘリカル巻グリッドラインで、円周方向の力を補助できるので、フープ巻グリッドラインの素材量を低減できる。
(第5実施形態)
FIG.10は、本発明による圧力容器構造の第5実施形態を示す図である。
上述のように、グリッド層20に含まれる第1ヘリカル巻グリッドライン21aと第2ヘリカル巻グリッドライン21bとフープ巻グリッドライン21cとの3つのグリッドラインの帯状の素材が交互に重なって交叉するタイプであれば、応力に対するバランスがよく、圧力容器の破裂圧力が向上する。しかしながら、その交点の厚さが他の部分の3倍になってしまう。したがって、巻装する素材の層数が少なく素材厚さが集中しても構わない場合や、要求強度が弱く、素材に作用する応力を分散する必要性が低い場合には好適である。しかしながら、巻装する素材の層数が多い場合に、3つのグリッドラインが1箇所で重なっては、圧力容器1の大きさが大きくなってしまう。また最外のグリッドラインの容器本体10への接触面積が少なくなってしまう。
そこで本実施形態では、3つのグリッドラインが1箇所では重ならないが、できるだけ近くで2つのグリッドラインが重なるようにした。
このようにすれば、巻装する素材の層数が多くても圧力容器1の大きさが大きくならず、またグリッド層の容器本体10への接触面積を減らすことなく、全体的なバランスもよい。
(第6実施形態)
FIG.11は、本発明による圧力容器構造の第6実施形態を示す図である。
本実施形態は、第1実施形態に対して、フープ巻グリッドライン21cを両端にのみ残し、他は削除する。すなわち本実施形態では、両端にフープ巻グリッドライン21cを形成し、その間に第1ヘリカル巻グリッドライン21aと、第2ヘリカル巻グリッドライン21bと、を形成する。
このような場合であっても、グリッド層20のヘリカル巻グリッドライン21a,ヘリカル巻グリッドライン21b及びフープ巻グリッドライン21cに対して樹脂含有繊維13a,13b,13cの繊維方向が直交するように形成すればよい。
このように構成すれば、グリッドラインを削減できるので、製造コストを低減できる。
(第7実施形態)
FIG.12は、本発明による圧力容器構造の第7実施形態を示す図である。
本実施形態では、第1ヘリカル巻グリッドライン21a,第2ヘリカル巻グリッドライン21b及びフープ巻グリッドライン21cを含むグリッド層20が、容器本体10の胴部101に加えて半球殻形状部102の少なくとも一部にも設けられる。なおこのようにするには、グリッド層20を二体化して、それぞれを容器本体10の左右から挿入して真中で合わせればよい。
高圧ガスが充填されると、容器本体は、軸方向にも伸びる可能性がある。特にライナー11の周囲に繊維強化プラスチック(FRP)製の外殻を形成する場合は、フィラメントワインディング法でライナー11に巻き付けられた繊維強化プラスチック層12は、胴部にはフープ巻き及びヘリカル巻きされるが、半球殻形状部ではヘリカル巻きのみされフープ巻きされない。このため半球殻形状部に着目すると、胴部付近はフープ巻されないことから繊維層が薄く、特に軸方向に伸びやすい。なお口金近傍はフープ巻きされなくても面積も小さいので繊維層が厚くなる。そのため、胴部付近が特に伸びやすい。
しかしながら、本実施形態によれば半球殻形状部102の少なくとも一部にも第1ヘリカル巻グリッドライン21a,第2ヘリカル巻グリッドライン21b及びフープ巻グリッドライン21cを含むグリッド層20が設けられる。これらによって、容器本体の軸方向に伸びる変形が抑制される。
また上述のように、繊維強化プラスチック層12は、胴部にはフープ巻き及びヘリカル巻きされるが、半球殻形状部ではヘリカル巻きのみされフープ巻きされないため、胴部に近い半球殻形状部ではヘリカル巻層の間に、フープ巻き分の空間が生じてしまう。ライナーが樹脂製の場合には、高圧ガスがライナーを透過してこの空間に溜まる可能性がある。
しかしながら、本実施形態によれば半球殻形状部102の少なくとも一部にも第1ヘリカル巻グリッドライン21a,第2ヘリカル巻グリッドライン21b及びフープ巻グリッドライン21cを含むグリッド層20が設けられる。このグリッド層20がそのような空間を押圧して、透過ガスが溜まることを防止できる。
(第8実施形態)
FIGs.13A−13Bは、本発明による圧力容器構造の第8実施形態を示す図である。
本実施形態では、第1ヘリカル巻グリッドライン21aと、第2ヘリカル巻グリッドライン21bと、フープ巻グリッドライン21cと、が容器本体10の半球殻形状部分まで覆う。なおこのようにするには、グリッド層20を二体化して、それぞれを容器本体10の左右から挿入して真中で合わせればよい。
このような場合であっても、グリッド層20のヘリカル巻グリッドライン21a及びヘリカル巻グリッドライン21bに対して樹脂含有繊維13a,13b,13cの繊維方向が直交するように形成すればよい。
このような構成であれば、高圧ガスが充填されたときの変形をさらに防止できる。
また、FIG.13Bに示すように、FIGs.6A−6Fの各工程を経てFIG.6Fのようにした圧力容器に形成したグリッド層20に対して、さらに左右両側の半球殻形状部102にもグリッド層20を挿入して合わせるようにした三体化タイプであってもよい。
(第9実施形態)
FIG.14は、本発明による圧力容器構造の第9実施形態を示す図である。
本実施形態は、FIG.13Aに示される第8実施形態に対して、フープ巻グリッドライン21cを合わせ部分にのみ残し、他は削除する。
このように構成すれば、グリッドラインを削減できるので、製造コストを低減できる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。
たとえば、樹脂含有繊維13a,13b,13cによる繊維層13は、旧来から在る繊維強化プラスチック層12に連続的に一体形成しても、別個に形成してもよい。
また、型40の溝41aの形状はさまざまなバリエーションが考えられ、形成されるグリッド層20もさまざまである。
FIG.15Aに示すように容器本体10の片方(FIG.15Aでは右側)の半球殻形状部102にもグリッド層20を形成してもよい。
また、ハンドレイアップ法で樹脂含有繊維素材を型40の溝41aに沿わせれば、FIG.15Bに示すように、樹脂含有繊維素材を直交させて形成することも可能である。
また上記実施形態においては、1枚の型をマンドレルに巻装する場合を例示して説明したが、2枚以上の複数枚の型構成部材をマンドレルに巻装するようにしてもよい。
さらに上記実施形態においては、容器本体10には、ライナー11に繊維強化プラスチック層12が形成されていたが、繊維強化プラスチック層12を省略して、ライナー11に直接グリッド層20を形成してもよい。このようにすれば製造コストが非常に安価である。
以上の説明に関して、2009年4月1日を出願日とする日本国における特願2009−88874及び特願2009−88877の内容をここに引用により組み込む。
この発明の実施形態が包含する排他的性質又は特徴は以下のようにクレームされる。
Claims (10)
- 容器本体と、
前記容器本体の周囲に設けられ、同じラインの上に重なる帯状の素材が交互に重なって交叉する複数のグリッドラインを含むグリッド層と、
を有する圧力容器構造。 - 請求項1に記載の圧力容器構造において、
前記グリッド層に含まれる第1ヘリカル巻グリッドラインと第2ヘリカル巻グリッドラインとフープ巻グリッドラインのうち2つのグリッドラインは帯状の素材が交互に重なって交叉し、残りの1つのグリッドラインは交叉しない、
ことを特徴とする圧力容器構造。 - 請求項1に記載の圧力容器構造において、
前記グリッド層に含まれる第1ヘリカル巻グリッドラインと第2ヘリカル巻グリッドラインとフープ巻グリッドラインとの3つのグリッドラインは、帯状の素材が交互に重なって交叉する、
ことを特徴とする圧力容器構造。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の圧力容器構造において、
前記複数のグリッドラインを含むグリッド層は、前記容器本体の胴部に加えて半球殻形状部の少なくとも一部にも設けられる、
ことを特徴とする圧力容器構造。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の圧力容器構造において、
前記容器本体は、樹脂製である、
ことを特徴とする圧力容器構造。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の圧力容器構造において、
前記容器本体は、繊維方向が前記グリッド層の第1ヘリカル巻グリッドラインに略直交する第1ヘリカル巻繊維と、繊維方向が前記グリッド層の第2ヘリカル巻グリッドラインに略直交する第2ヘリカル巻繊維と、を含む繊維層を有する、
ことを特徴とする圧力容器構造。 - 表面に溝が形成された型に素材を巻いてグリッド層を形成するグリッド層形成工程と、
形成されたグリッド層から前記型を取り出す型除去工程と、
型が取り出されたグリッド層の内部に、グリッド層とは別個に形成された容器本体を挿入する本体挿入工程と、
を有する圧力容器製造方法。 - 請求項7に記載の圧力容器製造方法において、
マンドレルの表面に複数のピンを立設するとともに前記型をセットする準備工程をさらに有し、
前記グリッド層形成工程は、前記素材を、前記ピンに係合させるとともに前記型の溝に巻いてグリッド層を形成する、
ことを特徴とする圧力容器製造方法。 - 請求項7又は請求項8に記載の圧力容器製造方法において、
前記型の溝は、前記グリッド層の内周と前記容器本体の外周とを同心にするための底面を含む、
ことを特徴とする圧力容器製造方法。 - 請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載の圧力容器製造方法において、
前記型の溝は、フープ巻き用の溝がヘリカル巻き用の溝の交点からズラされて形成される、
ことを特徴とする圧力容器製造方法。
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