JP5207992B2 - 導電性ナノファイバーシート及びその製造方法 - Google Patents

導電性ナノファイバーシート及びその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、タッチパネルなどに使用する導電性ナノファイバーシート及びその製造方法に関する。
従来、樹脂やガラス等よりなる基材の表面に導電層を有するナノファイバーからなる層を形成する方法として、例えば下記の特許文献1のように、バインダー樹脂を揮発性溶剤に溶解した溶液に極細導電繊維を分散させた塗液を、基材表面に塗布し、この塗布塗液を乾燥して導電層を形成する方法があった。しかし、特許文献1のような方法によって得られた導電性ナノファイバーシートは、導電層をパターンで形成する場合にパターン見えする問題があった。そこで、この発明者らはこの問題を解決するために、基体シート上に導電性ナノファイバーを含む導電パターン層と絶縁パターン層とが形成された導電性ナノファイバーシートであり、その導電パターン層に目視で認識できないサイズの微小ピンホールを形成し、前記絶縁パターン層に目視で認識できない幅の狭小溝を形成した導電性ナノファイバーシートを発明した。
特許第3903159号
しかし、高い導電性を得るために導電パターン層(又は絶縁パターン層)を厚膜にすると微小ピンホールや狭小溝の深さが大きくなり、斜めの角度から照明を照らした場合に微小ピンホール内や狭小溝内に影ができて黒く見える。その結果、導電パターン層(又は絶縁パターン層)との色や反射性などの差が顕著になり、通常では目視で認識できないサイズや幅で構成していても、微小ピンホールや狭小溝が見えてパターン見えが完全にはなくならない場合があった。したがって、微小ピンホール7のサイズや狭小溝9の幅をより細くしてこの問題を解決しようとしたが、微小ピンホール7のサイズをより小さくしたり狭小溝9の幅をより繊細にすればするほど、パターン化が難しくなり生産性が低下する問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、基体シート上に導電性ナノファイバーを含む導電パターン層と絶縁パターン層とが形成され、絶縁パターン層が目視で認識できない幅の狭小溝によって島状構造に形成された導電性ナノファイバーシートであって、狭小溝の深さの一部又は全部が絶縁材料によって埋められている導電性ナノファイバーシートである。又、この発明は、絶縁材料によって埋められた狭小溝の深さが0〜1μmである導電性ナノファイバーシートとしてもよい。あるいは、導電性ナノファイバーを含む導電パターン層と絶縁パターン層の厚みが1〜5μmである導電性ナノファイバーシートとしてもよい。
又、この発明は、導電性ナノファイバーを含む導電パターン層と絶縁パターン層とが光硬化性材料で形成されている導電性ナノファイバーシートである。
そしてこの発明は、基体シート上に導電性ナノファイバーを含む導電パターン層を全面に形成し、導電パターン層の一部を感光により硬化させ、未硬化の導電パターン層の一部を現像除去することにより、目視で認識できない幅の狭小溝を形成して狭小溝に囲まれた部分を絶縁パターン層にした後、狭小溝に絶縁材料を塗布する導電性ナノファイバーシートの製造方法である。又、基体シート上に導電性ナノファイバーを含む導電パターン層を全面に形成し、導電パターン層の一部にエネルギー線を照射して導電パターン層の一部を焼き切って除去することにより、目視で認識できない幅の狭小溝を形成して狭小溝に囲まれた部分を絶縁パターン層にした後、狭小溝に絶縁材料を塗布する導電性ナノファイバーシートの製造方法としてもよい。あるいは、この発明は、基体シート上に導電性ナノファイバーを含む導電パターン層を全面に形成し、導電パターン層の一部にエッチングレジスト層を形成後、全面をエッチングして、エッチングレジスト層が形成されていない導電パターン層の一部をエッチング除去することにより、目視で認識できない幅の狭小溝を形成して狭小溝に囲まれた部分を絶縁パターン層にした後、狭小溝に絶縁材料を塗布することを特徴とする導電性ナノファイバーシートの製造方法としてもよい。
又、この発明は、狭小溝に絶縁材料を塗布する方法が、ダイコート、インクジェット、ディッピングのいずれかである導電性ナノファイバーシートの製造方法である。更に、この発明は、上記導電性ナノファイバーシートを電極として用いたタッチパネルとしてもよい。
この発明の導電性ナノファイバーシートは、狭小溝が絶縁材料で埋められ狭小溝の深さが浅くなり、あるいは深さがなくなり、狭小溝の影が映りにくくなる。そのため、導電パターン層や絶縁パターン層の厚みが厚くなっても、狭小溝の影が映りにくくなり、導電パターン層や絶縁パターン層の厚みに影響されることなく、導電パターン層や絶縁パターン層のパターン見えを相当に軽減させることができる。
又、この発明で得られる導電性ナノファイバーシートは、導電パターン層と絶縁パターン層とが光硬化性材料により形成されているため、導電パターン層の一部を感光により硬化させ、未硬化の導電パターン層の一部を現像除去することにより、パターン見えのない導電性ナノファイバーシートを容易に製造することができる。
この発明の導電性ナノファイバーシートの製造方法は、基体シート上に導電性ナノファイバーを含む導電パターン層を全面に形成し、露光・現像したり、導電パターン層の一部にエネルギー線を照射したり、あるいはエッチングしたりして、狭小溝及び島状の絶縁パターン層を形成し、ダイコート、インクジェット、ディッピングのいずれかの塗布方法により、狭小溝に絶縁材料を塗布する。そのため、パターン見えを相当に軽減させた導電性ナノファイバーシートを容易に製造することができる。
その(1)がこの発明の第1の実施の形態による導電性ナノファイバーシートの概略構成を示した平面図であり、その(2)がその(1)で示したII―IIラインの断面図である。 その(1)が図1の(2)で示した導電パターン層及び絶縁パターン層の部分拡大図であり、その(2)が図1で示した導電性ナノファイバーシートを電極として用いたタッチパネルの概略構成を示した断面図である。 図1で示した導電性ナノファイバーシートの製造工程を示した図である。 図1で示した導電性ナノファイバーシートの他の製造工程を示した図である。 その(1)がこの発明の第2の実施の形態による導電性ナノファイバーシートの概略構成を示した平面図であり、その(2)がその(1)で示したII―IIラインの断面図である。
次に、発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。
図1及び図2の(1)を参照して、この発明の第1の実施の形態による導電性ナノファイバーシート1は、基体シート10と、基体シート10上に形成され、導電性ナノファイバー3を含み、導電性ナノファイバー3を介して導通可能であり、目視により認識することができない大きさの複数の微小ピンホール7を有する導電パターン層6と、基体シート10上の導電パターン層6が形成されていない部分に形成され、導電性ナノファイバー3を含み、導電パターン層6から絶縁された絶縁パターン層5とを備えている。導電パターン層6と絶縁パターン層5とは各々平面視帯状に形成され、一方向を軸方向として交互に配置されるように形成されている。尚、導電パターン層6と絶縁パターン層5の平面視形状は、複数のひし形形状を一方向に直線的に連続された形状等の他の形状に形成されてもよい。絶縁パターン層5は、目視により認識することができない幅の狭小溝9を有している。狭小溝9が導通可能状態にある導電性ナノファイバー3を断線させ、この狭小溝9により、絶縁パターン層5は導電パターン層6から絶縁されている。又、狭小溝9は平面視格子状に形成され、絶縁パターン層5は、平面視矩形形状の複数の島状に形成されている。微小ピンホール7は、導電パターン層6の全面に渡って形成されている。狭小溝9及び微小ピンホール7には、絶縁材料が埋められている。絶縁材料は、狭小溝9及び微小ピンホール7が影になりにくい程度の深さとなるように埋められている。絶縁材料を、導電パターン層6及び絶縁パターン層5の上面に整列させて、狭小溝9及び微小ピンホール7の深さの全部にわたって埋めてもよい。絶縁材料を深さの全部にわたっていれることにより、深さの存在か生じる影が一切なくなり、パターン見えをより効果的に防止することができる。
図2の(2)を参照して、導電性ナノファイバーシート1を電極として用いたタッチパネル8は、互いの導電パターン層6の軸方向が直交するように、2枚の導電性ナノファイバーシート1を貼り合わせて構成されている。貼り合わされた導電性ナノファイバーシート1の上面を覆うように保護板52が接着され、下面に液晶表示装置が接着するようにして配置されている。
基体シート10の材質としては、アクリル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニルなどの樹脂フィルムが挙げられる。基体シート層の厚みは5〜800μmの範囲で適宜設定可能である。5μm未満では、層としての強度が不足して剥離する際に破れたりするので取り扱いが困難となり、800μmを越える厚みでは、基体シート10層に剛性がありすぎて加工が困難となる。
導電パターン層6及び絶縁パターン層5は、例えば、ウレタンアクリレート、シアノアクリレートなどの光硬化性樹脂バインダーと、導電性ナノファイバー3とからなるものが挙げられる。導電パターン層6及び絶縁パターン層5は、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等の汎用の各種印刷手法により設けることができるほか、導電性ナノファイバー3を含有させた光硬化性樹脂からなるドライフィルムなどのようなシートを貼り付けるなどして設けることもできる。
又、導電パターン層6及び絶縁パターン層5は、例えば、アクリル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルなどの各種樹脂バインダー33と、導電性ナノファイバーとからなり、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等の汎用の各種印刷手法により設けてもよい。絶縁パターン層5は、目視で認識できない幅の狭小溝9が形成されることを除けば、バインダー樹脂33や導電性ナノファイバー3など導電パターン層6の材質と何ら変わりがない。
導電パターン層6及び絶縁パターン層5の厚みは、できる限り同等にし、かつ1〜50μmの範囲が好ましい。1μm未満では導電パターン層6の導電性が不足する場合があり、50μmを越える厚みでは絶縁パターン層5の狭小溝の一部または全部を絶縁材料4によって埋め込むことが困難となる。そして、絶縁材料4によって埋め込む工程をより迅速に行うためには、厚みを5μm以下にするほうがより好ましい。なお、導電パターン層6及び絶縁パターン層5はと基体シート10との間に、剥離層やアンカー層等を設けてもよいし、導電パターン6及び絶縁パターン層5は層上にアンカー層や接着層等を設けてもよい。
導電性ナノファイバー3の例としては、金、銀、白金、銅、パラジウムなどの金属イオンを担持した前駆体表面にプローブの先端部から印加電圧又は電流を作用させ連続的にひき出して作製した金属ナノワイヤや、ペプチド又はその誘導体が自己組織化的に形成したナノファイバーに金粒子を付加してなるペプチドナノファイバーなどがあげられる。またカーボンナノチューブなどの黒っぽい導電性ナノファイバー3であっても、影との色または反射性などに差が認められる場合は対象となる。
狭小溝9の幅は、10μm〜100μm程度が好ましい。狭小溝9の幅を10μm未満にして狭小溝9を形成しようとすると歩留まりが極端に低下し、狭小溝9を埋めることが技術的にも困難であるからである。又、100μmを超える幅にすると狭小溝9を埋めても照明で照らされた場合にその部分が目視で認識できてしまう場合があるからである。また、狭小溝9の深さは、導電パターン層6及び絶縁パターン層5の厚みに該当する。
狭小溝9の形状は、格子状のほか、ハニカム状、ランダム状、その他の形状いずれでもよく、これらの異なる形状の溝が混ざっているようなものであっても構わない。また、狭小溝9によって囲まれて形成される絶縁パターン層5の島状パターンは、円形状のほか、多角形状、楕円状、円弧状のいずれでもよく、これらの異なる形状が混ざっているようなものであっても構わない。島状パターンのサイズは、数百ミクロンオーダーから数十ミリオーダーで、これらの異なるサイズの形状が混ざっているようなものであっても構わない。
狭小溝9を形成して絶縁パターン層5を得る方法としては、導電パターン層6が光硬化性樹脂からなる場合、紫外線や赤外線、可視光線などの光を照射するなどして感光により硬化させ、未硬化の導電パターン層6の一部を現像除去する方法があげられる。
導電パターン層6が光硬化性樹脂以外からなる場合、狭小溝9の形成方法としては、基体シート10上に導電性ナノファイバー3を含む導電パターン層6を全面に形成し、その導電パターン層6の一部にスポット径数十μmの炭酸ガスレーザーなどのエネルギー線を照射して導電パターン層6のバインダー樹脂33を焼き切ることにより形成する方法があげられる。あるいは、導電パターン層6の一部にアルキッド樹脂やポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などのエッチングレジスト層を形成後、全面を酸またはアルカリ水溶液などによりエッチングして、エッチングレジスト層が形成されていない導電パターン層6の一部をエッチング除去する方法があげられる。
狭小溝9に絶縁材料4を塗布する方法としては、ダイコート、インクジェット、ディッピングなどがあげられるが、これ以外の方法であっても構わない。
絶縁材料4は、例えば、導電パターン層6や絶縁パターン層5と同種の材料が使用される。同種の材料を使用すれば、導電パターン層6や絶縁パターン層5が形成された部分と絶縁材料4が埋められた部分との屈折率、透過率及びヘイズ値の差が小さくなる。そのため、狭小溝9に絶縁材料を埋めることによるパターン見えの軽減に加えて、パターン見えを更に軽減させることができる。尚、絶縁材料4は、上述した屈折率、透過率及びヘイズ値の差を考慮して、異種の材料を使用してもよい。又、絶縁材料4に、シリカ等の絶縁性の粒子や絶縁性のワイヤー材料を含有させて、上述した屈折率、透過率及びヘイズ値の差がより小さくなるように調整すれば、狭小溝9に絶縁材料を埋めることによるパターン見えの軽減に加えて、パターン見えを更に軽減させることができる。又、絶縁材料4は,粘度の低い液状のものが好ましい。絶縁材料4が粘度の低い液状のものであれば、流動性に富むので、詰まりなどの問題が生じにくく、泡かみも少なくなるため、絶縁材料4を狭小溝9に迅速に充填することができる。
絶縁材料を塗布した後の狭小溝9に深さは0〜1μmになるようにするのが好ましい、1μmを超える深さになると、狭小溝9に影が映る場合があるからである。
なお、基体シート10上には、例えば3〜10mm角くらいのサイズの位置検知マーク25を形成するのが好ましい。この位置検知マーク25を光学的方法により読み取れば、基体シート10上の所定の位置に狭小溝9を形成でき、インクジェットなどで絶縁材料4を塗布する場合には位置精度よく塗布できるからである。以上、この発明では狭小溝9を埋めることにのみ言及してきたが、導電パターン層9に目視で認識できないサイズの微小ピンホール7を形成した場合についても狭小溝9を埋めることと同様にして前述の問題を解決できる。
以上の方法によって得られた導電性ナノファイバーシート1では、導電パターン層6や絶縁パターン層5のパターン見えが相当に軽減され、これを数枚用いて積層等すれば、ディスプレイ画面が均一の非常に優れた抵抗膜式や静電容量式のタッチパネルを製造することができる。
次に、この発明の第2の実施の形態による導電性ナノファイバーシート2について説明する。基本的な構成は、第1の実施の形態による導電性ナノファイバーシート1と共通するので、異なる点を説明する。
図5を参照して、第1の実施の形態では、狭小溝9に囲まれた複数の島状からなる絶縁パターン層5が形成されていたが、第2の実施の形態ではそのような絶縁パターン層は形成されていない。又、第1の実施の形態では、導電パターン層6に複数の微小ピンホール7が形成されていたが、第2の実施の形態ではそのような微小ピンホール7は形成されていない。導電性ナノファイバーシート2は、基体シート10と、基体シート10上に形成され、導電性ナノファイバー3を含み、その導電性ナノファイバー3を介して導通可能である導電パターン層6とを備えている。導電パターン層6は、目視により認識することができない幅の狭小溝9により、複数の領域に分割され、その狭小溝9により隣り合う導電パターン層6同士が絶縁されている。分割された複数の領域の各々は、平面視帯状に形成され、一方向を軸方向として配置されている。尚、導電パターン層6の平面視形状は、導電性ナノファイバーシート2が適用されるタッチパネルの用途、機能、性能等に応じた形状に形成される。狭小溝9には、導電性ナノファイバーシート1と同様に絶縁材料4が埋められている。
導電性ナノファイバーシート2では、狭小溝9に絶縁材料4が埋められているため、狭小溝9部分の影がなくなり、狭小溝9から生じるパターン見えを相当に軽減させることができる。導電性ナノファイバーシート1で示したような絶縁パターン層5が構成されていないため、導電性ナノファイバーシート2の総面積を小さくすることができ、面積の狭いタッチパネルに適用する場合に有効である。
基体シート10として厚さ100μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、平均直径0.2μm、平均長さ10μmの銀ナノワイヤからなる導電性ナノファイバー2をシアノアクリレート系の紫外線硬化性樹脂からなるバインダー樹脂33中に分散させたインキを用いてシルク印刷をし、熱風により指触乾燥して厚さ3μmの導電パターン層6を形成した。次いで、その上に、多数の狭小溝のポジパターンを有するフォトマスク20を置き、紫外線を照射して導電パターン層6の一部を露光し、未硬化の狭小溝パターン部分を有機溶剤でもって剥離除去し、絶縁パターン層5を形成した(図3参照)。次いで、絶縁パターン層5の狭小溝9に、ウレタンアクリレート系の紫外線硬化性樹脂からなる絶縁材料4をダイコート法により充填し、狭小溝9を完全に埋めた導電性ナノファイバーシート1を形成した(図1、図2の(1)参照)。
絶縁パターン層5の部分に形成された狭小溝9は絶縁パターン層5の総面積の37%程度を占有していて、ピッチ300μmの格子状で、平均の幅が50μm程度であった。通常は外観上存在が判別できない幅であるが、狭小溝9を埋める前は、斜めの角度から照明を照らした場合に狭小溝9内に影ができて黒くなり、銀ナノワイヤの白色とのコントラストにより、一部の者にはその存在が認識できる問題があった。しかし、狭小溝9を絶縁材料4で埋めた導電性ナノファイバーシート1では、その存在が認識できる者は皆無となり、光学性能も光線透過率が92%、ヘイズ値3%と良好で、表面抵抗値も50〜200Ω/□と良好な導電性の範囲であった。
この得られた導電性ナノファイバーシート1は、透明の導電パターン層6からなるシートであり、導電パターン層6のパターン見えがなく、高光線透過率でかつ折り曲げもできる優れたものであった。そして、互いの導電パターン6の軸方向が直交するように2枚の導電性ナノファイバーシート1を貼り合わせてX電極及びY電極とし、その上面を覆うように保護板52を貼り付けし、その下面に液晶表示装置53を貼り付ければ、透明な静電容量タッチパネル8を作製することができた(図2の(2)参照)。
導電性ナノファイバーシート1の作成において、基体シート10に位置検知マーク25を形成し、バインダー樹脂33の代わりに実施例1と同じ導電性ナノファイバー2を含ませたウレタンアクリレート系の紫外線硬化性樹脂からなる厚さ5μmのドライフィルム15を基体シート10上に貼り付け形成し、現像した他は実施例1と同様にして絶縁パターン層5を形成した(図3参照)。次いで、絶縁パターン層5の狭小溝9に、ウレタンアクリレート系の紫外線硬化性樹脂からなる絶縁材料4を位置検知マーク25を読み取って位置精度よくインクジェット法により充填し、狭小溝9の80%を埋めた導電性ナノファイバーシート1を形成した。
この方法によって得られた導電性ナノファイバーシート1も、狭小溝9の存在が認識できる者は皆無となり、光学性能も光線透過率が90%、ヘイズ値も2%と良好で、表面抵抗値も30〜100Ω/□と良好な導電性の範囲であった。
導電性ナノファイバーシート1の作成において、バインダー樹脂33を紫外線硬化性樹脂の代わりにアクリル樹脂にし、厚みを1μmにしてスポット径20μmの炭酸ガスレーザーを照射して導電パターン層6のバインダー樹脂33を焼き切る方法で絶縁パターン層5を形成した他は実施例1と同様にして導電性ナノファイバーシート1を形成した(図4の(1)参照)。この方法によって得られた導電性ナノファイバーシート1も、狭小溝9の存在が認識できる者は皆無となり、光学性能も電気的性能もタッチパネルの用途としては問題にならない良好な範囲であった。
導電性ナノファイバーシート1の作成において、バインダー樹脂33を焼き切る方法の代わりに導電パターン層6の一部にアルキッド樹脂からなるエッチングレジスト層を形成後、全面をアルカリ水溶液によりエッチングして、エッチングレジスト層が形成されていない導電パターン層6の一部をエッチング除去する方法で絶縁パターン層5を形成した他は実施例3と同様にして導電性ナノファイバーシート1を形成した(図4の(2)及び(3)参照)。この方法によって得られた導電性ナノファイバーシート1も、狭小溝9の存在が認識できる者は皆無となり、光学性能も電気的性能もタッチパネルの用途としては問題にならない良好な範囲であった。
1,2 導電性ナノファイバーシート
3 導電性ナノファイバー
4 絶縁材料
5 絶縁パターン層
6 導電パターン層
7 微小ピンホール
8 タッチパネル
9 狭小溝
10 基体シート
11 エッチングレジスト層
20 フォトマスク
25 位置検知マーク
33 樹脂バインダー
50 レーザー照射機の先端
51 レーザー照射光
52 保護板
53 液晶表示装置

Claims (12)

  1. 基体シートと、
    前記基体シート上に形成され、導電性ナノファイバーを含み、その導電性ナノファイバーを介して導通可能である導電パターン層とを備え、
    前記導電パターン層は、目視により認識することができない幅の狭小溝により、複数の領域に分割され、その狭小溝により隣り合う前記導電パターン層同士が絶縁されるように
    設定され、
    前記狭小溝には、深さの一部又は全部にわたって絶縁材料が埋められた、導電性ナノファイバーシート。
  2. 基体シートと、
    前記基体シート上に形成され、導電性ナノファイバーを含み、その導電性ナノファイバーを介して導通可能である導電パターン層と、
    前記基体シート上の前記導電パターン層が形成されていない部分に形成され、前記導電性ナノファイバーを含み、前記導電パターン層から絶縁された絶縁パターン層とを備え、
    前記絶縁パターン層は、目視により認識することができない幅の狭小溝を有し、その狭小溝により、前記導電パターン層から絶縁されると共に複数の島状に形成され、
    前記狭小溝には、深さの一部又は全部にわたって絶縁材料が埋められた、導電性ナノファイバーシート。
  3. 前記絶縁材料が埋められた後の前記狭小溝の深さが0〜1μmである、請求項1又は請求項2記載の導電性ナノファイバーシート。
  4. 前記導電パターン層の厚みが1〜5μmである、請求項1から請求項3のいずれかに記載の導電性ナノファイバーシート。
  5. 前記絶縁パターン層の厚みが1〜5μmである、請求項2又は請求項3記載の導電性ナノファイバーシート。
  6. 前記導電パターン層は、光硬化性材料により形成されている、請求項1から請求項3のいずれかに記載の導電性ナノファイバーシート。
  7. 前記絶縁パターン層は、光硬化性材料により形成されている、請求項2又は請求項3記載の導電性ナノファイバーシート。
  8. 基体シート上に、導通可能となるように導電性ナノファイバーを含む、光硬化性材料により構成される導電パターン層を全面に形成する形成工程と、
    前記形成された導電パターン層の一部を感光により硬化させる工程と、
    前記一部が硬化された導電パターン層の硬化されていない部分を現像除去することにより、前記導電パターン層から絶縁された絶縁パターン層を形成すると共に前記絶縁パターン層を島状にする、目視により認識することができない幅の狭小溝を形成する工程と、
    前記形成された狭小溝に絶縁材料を塗布する工程とを備えた、導電性ナノファイバーシートの製造方法。
  9. 基体シート上に、導通可能となるように導電性ナノファイバーを含む導電パターン層を全面に形成する形成工程と、
    前記形成された導電パターン層の一部にエネルギー線を照射して前記導電パターン層の一部を除去することにより、前記導電パターン層から絶縁された絶縁パターン層を形成すると共に前記絶縁パターン層を島状にする、目視により認識することができない幅の狭小溝を形成する工程と、
    前記形成された狭小溝に絶縁材料を塗布する工程とを備えた、導電性ナノファイバーシートの製造方法。
  10. 基体シート上に、導通可能となるように導電性ナノファイバーを含む導電パターン層を全面に形成する工程と、
    前記形成された導電パターン層上の一部にエッチングレジスト層を形成する工程と、
    前記エッチングレジスト層が形成された前記導電パターン層の全面をエッチングして、前記エッチングレジスト層が形成されていない部分の導電パターン層を除去することにより、前記導電パターン層から絶縁された絶縁パターン層を形成すると共に前記絶縁パターン層を島状にする、目視により認識することができない幅の狭小溝を形成する工程と、
    前記形成された狭小溝に絶縁材料を塗布する工程とを備えた、導電性ナノファイバーシートの製造方法。
  11. 前記狭小溝に前記絶縁材料を塗布する方法が、ダイコート、インクジェット及びディッピングのいずれかである、請求項8から請求項10のいずれかに記載の導電性ナノファイバーシートの製造方法。
  12. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の導電性ナノファイバーシートを電極として用いた、タッチパネル。
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