JP2013222589A - 導電パターン形成基板及びその製造方法 - Google Patents
導電パターン形成基板及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013222589A JP2013222589A JP2012093166A JP2012093166A JP2013222589A JP 2013222589 A JP2013222589 A JP 2013222589A JP 2012093166 A JP2012093166 A JP 2012093166A JP 2012093166 A JP2012093166 A JP 2012093166A JP 2013222589 A JP2013222589 A JP 2013222589A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- conductive pattern
- substrate
- layer
- resin layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacture Of Switches (AREA)
- Non-Insulated Conductors (AREA)
- Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
Abstract
【課題】パターン見えを軽減することができる導電パターン形成基板及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】基材2と、微小金属粒子を含み前記基材2に対して位置関係が固定された状態で設けられたパターン形状を有する光透過性の導電パターン4と、前記基材2において前記導電パターン4が形成された面に垂直な方向から見たときに前記導電パターン4を覆うように前記基材2上に積層され、前記方向から見たときの前記導電パターン4のパターン形状に基づいた形状のトレンチ7cが形成された光透過性の光透過樹脂層7と、前記光透過樹脂層7に形成された前記トレンチ7c内に配置され前記光透過樹脂層7とは異なる光透過特性を有する光透過性の光拡散層8と、を備える。
【選択図】図3
【解決手段】基材2と、微小金属粒子を含み前記基材2に対して位置関係が固定された状態で設けられたパターン形状を有する光透過性の導電パターン4と、前記基材2において前記導電パターン4が形成された面に垂直な方向から見たときに前記導電パターン4を覆うように前記基材2上に積層され、前記方向から見たときの前記導電パターン4のパターン形状に基づいた形状のトレンチ7cが形成された光透過性の光透過樹脂層7と、前記光透過樹脂層7に形成された前記トレンチ7c内に配置され前記光透過樹脂層7とは異なる光透過特性を有する光透過性の光拡散層8と、を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、導電パターン形成基板及びその製造方法に関する。
従来、基板上に形成された導電パターンの例として、ITO(インジウムスズ酸化物)や銀ナノワイヤーを有する導電パターンが知られている。これらの導電パターンは、光透過性を有する導電パターンを構成することができ、タッチパネルの画面上に配置される透明電極などに採用されている。
例えば特許文献1には、導電パターンと、導電パターンから絶縁された絶縁パターンとが、基材(基体シート)上に形成された導電パターン形成基板(導電性ナノファイバーシート)が開示されている。
特許文献1に記載の導電パターンは、導電性ナノワイヤーを含んでいる。そして、レーザーによって導電性ナノワイヤーを焼き切ったり、酸やアルカリなどを用いたエッチングにより導電性ナノワイヤーを腐食させたりすることにより、絶縁パターンが形成されている。また、絶縁パターンは、導電パターンに対して、光透過率の差が10%以下且つヘイズ値の差が5%以下となるように、導電性ナノワイヤーの一部が残存した状態とされている。
特許文献1に記載の導電パターンは、導電性ナノワイヤーを含んでいる。そして、レーザーによって導電性ナノワイヤーを焼き切ったり、酸やアルカリなどを用いたエッチングにより導電性ナノワイヤーを腐食させたりすることにより、絶縁パターンが形成されている。また、絶縁パターンは、導電パターンに対して、光透過率の差が10%以下且つヘイズ値の差が5%以下となるように、導電性ナノワイヤーの一部が残存した状態とされている。
しかしながら、特許文献1に記載の導電性ナノファイバーシートでは、導電パターンと絶縁パターンとの境界は依然として明瞭なので、パターンが見えてしまう場合があるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、パターン見えを軽減することができる導電パターン形成基板及びその製造方法を提供することである。
本発明の導電パターン形成基板は、光透過性を有する基材と、金属ナノワイヤーを含み前記基材に対して位置関係が固定された状態で設けられたパターン形状を有する光透過性の導電パターンと、前記基材において前記導電パターンが形成された面に垂直な方向から見たときに前記導電パターンを覆うように前記基材上に積層され、前記方向から見たときの前記導電パターンのパターン形状に基づいた形状のトレンチが形成された光透過性の光透過樹脂層と、前記光透過樹脂層に形成された前記トレンチ内に配置され前記光透過樹脂層とは異なる光透過特性を有する光透過性の光拡散層とを備えることを特徴とする導電パターン形成基板である。
また、前記光透過樹脂層は光透過性樹脂材料を有し、前記光拡散層は、前記光透過性樹脂材料とは異なる材料からなる光拡散材と前記光透過性樹脂材料とを含んでもよい。
また、前記光拡散層は、前記基材上に配された前記導電パターン間に少なくとも一部が配され、且つ前記基材に接していてもよい。
また、前記光拡散層において前記基材側に向けられた面と反対側の面と、前記光透過樹脂層において前記基材側に向けられた面と反対側の面とは、面一であってもよい。
本発明の導電パターン形成基板の製造方法は、パターン形状を有する光透過性の導電パターンを光透過性を有する基材の外面上に形成し、前記導電パターンの外面のうち前記基材に接する面と異なる外面を覆い、且つ前記面に垂直な方向から見たときに前記導電パターンの輪郭の外側領域と重なる位置にトレンチを有する光透過性の光透過樹脂層を前記基材上に形成し、前記光透過樹脂層とは光透過特性が異なる光拡散層を前記トレンチ内に形成することを特徴とする導電パターン形成基板の製造方法である。
また、前記導電パターンを前記基材の外面上に形成する工程では、微小金属粒子を含有する導電性樹脂層を前記外面上に形成し、前記導電性樹脂層内の微小金属粒子の一部を除去して絶縁パターン及び前記導電パターンを形成してもよい。
また、前記導電パターンを前記基材の外面上に形成する工程では、微小金属粒子を含有する導電性樹脂層を前記外面上に形成し、前記光透過樹脂層を形成する工程では、前記トレンチと繋がり且つ前記基材の外面の一部が露出された状態となるように前記導電性樹脂層の一部を除去してもよい。
また、前記トレンチ内及び前記光透過樹脂層上に前記光拡散層を形成してもよい。
また、本発明の導電パターン形成基板の製造方法は、パターン形状を有する光透過性の導電パターンを光透過性を有する基材の外面上に形成し、前記導電パターンの外面のうち前記基材に接する面と反対側の面に接し、且つ前記反対側の面に垂直な方向から見たときに前記導電パターンの輪郭の外側領域と重なる位置に光拡散層を形成し、前記光拡散層とは光透過特性が異なる光透過樹脂層を前記光拡散層及び前記導電パターンを覆うように形成することを特徴とする導電パターン形成基板の製造方法であってもよい。
本発明の導電パターン形成基板及びその製造方法によれば、パターン見えを軽減することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の導電パターン形成基板1及びその製造方法について説明する。
まず、導電パターン形成基板1の構成について説明する。図1は、本実施形態の導電パターン形成基板の模式的な平面図である。図2は、図1のA−A線における断面図である。図3は、図2の拡大図である。
本発明の第1実施形態の導電パターン形成基板1及びその製造方法について説明する。
まず、導電パターン形成基板1の構成について説明する。図1は、本実施形態の導電パターン形成基板の模式的な平面図である。図2は、図1のA−A線における断面図である。図3は、図2の拡大図である。
図1ないし図3に示すように、本実施形態の導電パターン形成基板1は、基材2と、透明導電層3と、光透過樹脂層7と、光拡散層8と、保護層12とを備えている。基材2、透明導電層3、光透過樹脂層7、及び保護層12はこの順に積層されており、光拡散層8は光透過樹脂層7内に設けられている。さらに、本実施形態では、透明導電層3と光透過樹脂層7との間には、配線11が設けられている。
基材2は、板状、シート状、フィルム状、若しくは膜状の絶縁性部材である。基材2は、光透過性を有する。基材2の材料としては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの樹脂を好適に採用することができる。基材2の具体的な材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、環状ポリオレフィン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアクリル樹脂、シクロオレフィンポリマー、及び、光透過性を有する他の樹脂材料を採用することができる。
基材2の光線透過率は85%以上であることが好ましい。また、基材2は無色透明であることが好ましい。なお、基材2は、光透過性を有し且つ着色されていてもよい。
基材2の厚さは、0.05mm以上0.2mm以下であることが好ましい。また、基材2の厚さは、0.1mm以上0.15mm以下であるとより好ましい。基材2の厚さが0.05mm以上であれば、導電パターン4等の構造を基材2上に形成するのが容易である。また、基材2の厚さが0.2mm以下であると、基材2の厚さ方向への光透過性に優れ、また導電パターン形成基板1を薄型とすることができる。
さらに、基材2は、可撓性を有していてもよい。
基材2の厚さは、0.05mm以上0.2mm以下であることが好ましい。また、基材2の厚さは、0.1mm以上0.15mm以下であるとより好ましい。基材2の厚さが0.05mm以上であれば、導電パターン4等の構造を基材2上に形成するのが容易である。また、基材2の厚さが0.2mm以下であると、基材2の厚さ方向への光透過性に優れ、また導電パターン形成基板1を薄型とすることができる。
さらに、基材2は、可撓性を有していてもよい。
透明導電層3は、導電パターン4及び絶縁パターン5と、オーバーコート層6とを有している。
導電パターン4は、微小金属粒子を含み基材2に対して位置関係が固定された状態でパターン形状を有して設けられている。導電パターン4を構成する微小金属粒子としては、金、銀、銅、ニッケル等を含む粒子を採用することができる。また、導電パターン4を構成する微小金属粒子の形状は、球状、粒状、ワイヤ状、およびロッド状とすることができる。本実施形態では、導電パターン4は、銀ナノワイヤーNWがオーバーコート層6により基材2に固定されることによって構成されている。導電パターン4に含まれる微小金属粒子は、互いに接することにより導通し、電極等として機能する。さらに導電パターン4は、微小金属粒子間に隙間が空いていることにより、光透過性を有する。
なお、導電パターン4は、必ずしも電気が流れるパターンである必要はなく、例えば電気的に浮いた状態として構成されたシールド等のパターンも導電パターン4に含まれてよい。
なお、導電パターン4は、必ずしも電気が流れるパターンである必要はなく、例えば電気的に浮いた状態として構成されたシールド等のパターンも導電パターン4に含まれてよい。
絶縁パターン5は、透明導電層3のうち、導電パターン4以外の部分である。本実施形態では、絶縁パターン5において、微小金属粒子が除去されたことにより残る微小な孔5aが、オーバーコート層6内に形成されている。
オーバーコート層6は、微小金属粒子と基材2との密着を強化する目的で設けられた光透過性を有する層である。オーバーコート層6の厚さは、基材2上の微小金属粒子(本実施形態では銀ナノワイヤーNW)の一部がオーバーコート層6内に埋没する厚さであることが好ましい。また、微小金属粒子の一部がオーバーコート層6の外面に露出されている。微小金属粒子は、配線11と接触しており、微小金属粒子と配線11とが接触していることにより透明導電層3と配線11とは導通している。
オーバーコート層6の材料としては、光透過性を有する樹脂であって、所定の硬化処理によって硬化する流動体を適宜選択して採用することができる。所定の硬化処理とは、例えば、熱硬化、紫外線硬化、電子線硬化、その他の処理であって、材料に対応して適宜選択される。
すなわち、オーバーコート層6の材料としては、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂、あるいは接着剤などを採用することができる。例えば、オーバーコート層6の材料として好適に使用可能な熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアクリル樹脂、及びポリメチルメタクリレート等を挙げることができる。また、例えば、紫外線、熱、電子線、あるいは放射線が照射されることによって硬化する硬化性樹脂の例として、エーテル系ポリウレタン、エステル系ポリウレタン、ポリウレタンアクリレート、エポキシ樹脂、及びポリイミド樹脂を挙げることができる。
すなわち、オーバーコート層6の材料としては、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂、あるいは接着剤などを採用することができる。例えば、オーバーコート層6の材料として好適に使用可能な熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアクリル樹脂、及びポリメチルメタクリレート等を挙げることができる。また、例えば、紫外線、熱、電子線、あるいは放射線が照射されることによって硬化する硬化性樹脂の例として、エーテル系ポリウレタン、エステル系ポリウレタン、ポリウレタンアクリレート、エポキシ樹脂、及びポリイミド樹脂を挙げることができる。
微小金属粒子として銀ナノワイヤーなどの金属ナノワイヤーが採用されている場合には、オーバーコート層6の厚さは、50nm以上300nm以下であることが好ましい。本実施形態におけるオーバーコート層6の厚さは、基材2の外面を基点として計測した場合の厚さである。オーバーコート層6は、導電パターン4を構成する微小金属粒子の隙間の少なくとも一部を満たすように微小金属粒子間にも配されている。
光透過樹脂層7は、光拡散層8が配置されるトレンチ7cが形成された光透過性の層である。光透過樹脂層7の材料としては、光透過性樹脂材料を挙げることができる。光透過樹脂層7の材料としては、光透過性を有する樹脂であって、所定の硬化処理によって硬化する流動体を適宜選択して採用することができる。所定の硬化処理とは、例えば、熱硬化、紫外線硬化、電子線硬化、その他の処理であって、材料に対応して適宜選択される。また、光透過樹脂層7の材料は、オーバーコート層6の材料と同一であってもよい。
例えば、光透過樹脂層7の材料としては、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂、あるいは接着剤などを採用することができる。また、光透過樹脂層7の材料として好適に使用可能な熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアクリル樹脂、及びポリメチルメタクリレート等を挙げることができる。また、例えば、紫外線、熱、電子線、あるいは放射線が照射されることによって硬化する硬化性樹脂の例として、エーテル系ポリウレタン、エステル系ポリウレタン、ポリウレタンアクリレート、エポキシ樹脂、及びポリイミド樹脂を挙げることができる。
例えば、光透過樹脂層7の材料としては、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂、あるいは接着剤などを採用することができる。また、光透過樹脂層7の材料として好適に使用可能な熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアクリル樹脂、及びポリメチルメタクリレート等を挙げることができる。また、例えば、紫外線、熱、電子線、あるいは放射線が照射されることによって硬化する硬化性樹脂の例として、エーテル系ポリウレタン、エステル系ポリウレタン、ポリウレタンアクリレート、エポキシ樹脂、及びポリイミド樹脂を挙げることができる。
光透過樹脂層7に形成されたトレンチ7cは、ウェットエッチングやドライエッチングなどの手法によって形成される。また、トレンチ7cは、基材2において導電パターン4が形成された面(以下、「パターン形成面2a」と称する。)に垂直な方向から見たときに絶縁パターン5を覆うようになっている。また、トレンチ7cは、透明導電層3が露出する程度に光透過樹脂層7が除去されることによって形成されている。トレンチ7cの内面のうち、パターン形成面2aに交差する面7dは、パターン形成面2aに対して実質的に垂直な面となっている。
本実施形態では、光透過樹脂層7は、導電パターン4およびオーバーコート層6が介在された状態で基材2上に積層されている。
トレンチ7cの形状は、導電パターン4の形状に基づいた形状とされている。本実施形態では、パターン形成面2aに垂直な方向から見たときに、導電パターン4の輪郭線とトレンチ7cの輪郭線とは一致している。
なお、トレンチ7cの形状の別の例としては、例えば、絶縁パターン5を導電パターン形成基板1の厚さ方向から見たときの絶縁パターン5の輪郭線からはみ出して一部が導電パターン4上に被さるようにトレンチ7cが形成されていてもよい。このように、導電パターン4とトレンチ7cとは、導電パターン形成基板1の厚さ方向から見たときの輪郭線の位置が厳密に一致していなくてもよい。すなわち、本明細書において、「導電パターンのパターン形状に基づいた形状のトレンチ」とは、導電パターン形成基板の厚さ方向から見たときに、導電パターンの隙間に配された絶縁パターン内にトレンチの大部分が位置し、他の一部が導電パターンの一部に重なった形状のトレンチをも含む。
トレンチ7cの形状は、導電パターン4の形状に基づいた形状とされている。本実施形態では、パターン形成面2aに垂直な方向から見たときに、導電パターン4の輪郭線とトレンチ7cの輪郭線とは一致している。
なお、トレンチ7cの形状の別の例としては、例えば、絶縁パターン5を導電パターン形成基板1の厚さ方向から見たときの絶縁パターン5の輪郭線からはみ出して一部が導電パターン4上に被さるようにトレンチ7cが形成されていてもよい。このように、導電パターン4とトレンチ7cとは、導電パターン形成基板1の厚さ方向から見たときの輪郭線の位置が厳密に一致していなくてもよい。すなわち、本明細書において、「導電パターンのパターン形状に基づいた形状のトレンチ」とは、導電パターン形成基板の厚さ方向から見たときに、導電パターンの隙間に配された絶縁パターン内にトレンチの大部分が位置し、他の一部が導電パターンの一部に重なった形状のトレンチをも含む。
光拡散層8は、光透過樹脂層7に形成されたトレンチ7c内に配置されている。光拡散層8は、光透過樹脂層7を構成する材料と同様の材料からなるバインダー9と、バインダー9内に分散されたフィラー10とを有している。このため、光拡散層8は、光透過樹脂層7とは異なる光透過特性を有する。
バインダー9は、内部にフィラー10が分散された状態でフィラー10を保持するシート状、フィルム状、あるいは膜状の部材である。バインダー9は、光透過性の流動体が固化してなる。バインダー9の材料としては、光透過性を有する樹脂材料を適宜選択することができる。また、バインダー9は、所定の処理により硬化する樹脂であることが好ましい。例えば、バインダー9は、溶剤蒸発乾燥性樹脂、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂であることが好ましい。具体的には、バインダー9の材料として使用可能な光透過性を有する樹脂材料の例としては、アクリル、ウレタン、ポリカーボネート、ポリエステル系の樹脂を挙げることができる。
フィラー10は、光を拡散させる拡散材、あるいは色調を合わせるための色調整材である。フィラー10としては、バインダー9とは屈折率が異なる光透過性材料、バインダー9とは光線透過率が異なる光透過性材料、バインダー9とは色が異なる光透過性材料、光透過性を有しない材料、あるいは表面にて光を反射する材料等を適宜選択して採用することができる。すなわち、フィラー10は、光透過樹脂層7に対して光透過特性が異なる材料から適宜選択して採用されてよい。
フィラー10の屈折率は、バインダー9の屈折率よりも小さいことが好ましい。さらに、フィラー10を構成する拡散材とバインダー9を構成する樹脂との屈折率の差が大きくなるほど、光を拡散させる効果が高い。拡散材と樹脂との屈折率が大きいと、拡散材と前記樹脂との界面で反射する光量が増えるため、光を拡散させる効果が高い。なお、拡散材の屈折率が樹脂の屈折率より大きい場合には、光拡散層8の全光線透過率は低下し、拡散材を含有させることができる量が少なくなる。
拡散材の材料としては、二酸化珪素や二酸化珪素を主成分とするガラス、シリコーンなどが挙げられる。より屈折率を低くする目的で、多孔質の材料や中空の材料を拡散材の材料として採用することもできる。拡散材の形状は、球状であってもよく、鱗片状であってもよく、不定形であってもよい。
また、光拡散層8に適用可能な拡散材の例としては、0.1μm以上10μm以下の粒径を有する拡散材が好ましい。粒径が0.1μm以上10μm以下であると、光の波長に比べて十分に粒径が大きく、かつ拡散材の比表面積が大きいので、光を拡散させる効率がよい。なお、粒径が0.1μm以下であると、光の波長に対する粒径が不十分となる場合がある。また、粒径が10μm以上であると、拡散材の比表面積が不十分となる場合がある。なお、光拡散層8の形成により拡散材に凝集が発生する場合は、凝集後の二次粒子径が0.1μm以上10μm以下であることが好ましい。この場合、凝集前の一次粒子の粒径は0.1μm未満であってもよい。
また、光拡散層8に適用可能な拡散材の例としては、0.1μm以上10μm以下の粒径を有する拡散材が好ましい。粒径が0.1μm以上10μm以下であると、光の波長に比べて十分に粒径が大きく、かつ拡散材の比表面積が大きいので、光を拡散させる効率がよい。なお、粒径が0.1μm以下であると、光の波長に対する粒径が不十分となる場合がある。また、粒径が10μm以上であると、拡散材の比表面積が不十分となる場合がある。なお、光拡散層8の形成により拡散材に凝集が発生する場合は、凝集後の二次粒子径が0.1μm以上10μm以下であることが好ましい。この場合、凝集前の一次粒子の粒径は0.1μm未満であってもよい。
光拡散層8において基材2側に向けられた面(本実施形態では透明導電層3に接している面8a)と反対側の面8bは、光透過樹脂層7において基材2側に向けられた面7aと反対側の面7bと面一となっている。
配線11は、金属を含有するペーストが固定して形成されたり、蒸着等によって金属層が成膜されたりすることによってオーバーコート層6上に形成されている。本実施形態では、配線11は、銀粒子を含有するペーストによってパターン状に形成された後、当該ペーストが固定されることにより銀粒子同士が結合して導通状態となる。
保護層12は、光透過性を有する樹脂やガラス等によって形成されており、光透過樹脂層7及び光拡散層8に密着している。本実施形態では、保護層12は、たとえば接着剤等によって光透過樹脂層7および光拡散層8に接着されている。
次に、導電パターン形成基板1の製造方法について説明する。図4は本実施形態の導電パターン形成基板の製造方法を示すフローチャートである。図5ないし図10は、同製造方法を説明するための図である。
まず、パターン形状を有する光透過性の導電パターン4を、光透過性を有する基材2の外面上に形成する(図4に示すステップS1)。
導電パターン4の形成工程では、まず、図5に示すように、微小金属粒子と水溶性ポリマーとが水系溶媒に含有された溶液13を基材2の外面に一様に塗布する。続いて、溶液13を乾燥させることにより水系溶媒を除去する。すると、微小金属粒子の外面に水溶性ポリマーが付着した状態で、水溶性ポリマーによって微小金属粒子が基材2の外面に付着する。水溶性ポリマーによって微小金属粒子が基材2に付着した状態では、微小金属粒子は基材2に対して仮固定された状態である。
導電パターン4の形成工程では、まず、図5に示すように、微小金属粒子と水溶性ポリマーとが水系溶媒に含有された溶液13を基材2の外面に一様に塗布する。続いて、溶液13を乾燥させることにより水系溶媒を除去する。すると、微小金属粒子の外面に水溶性ポリマーが付着した状態で、水溶性ポリマーによって微小金属粒子が基材2の外面に付着する。水溶性ポリマーによって微小金属粒子が基材2に付着した状態では、微小金属粒子は基材2に対して仮固定された状態である。
続いて、図6に示すように、微小金属粒子が基材2に付着した状態で、オーバーコート層6の材料となる流動体状の光透過性樹脂を基材2の外面に塗布する。流動体状の光透過性樹脂は、微小金属粒子の隙間に入り込み、微小金属粒子及び基材2の外面に接した状態となる。この状態で、流動体状に光透過性樹脂に対して硬化処理を行なう。これにより、微小金属粒子と基材2とを固定するオーバーコート層6が形成される。この段階では、微小金属粒子、微量の水溶性ポリマー、及びオーバーコート層6によって、金属のベタパターンと電気的に同様の導電性を有する導電性樹脂層14が形成されている。
オーバーコート層6が形成された後、図7に示すように、レーザーLを照射するレーザーエッチングにより、絶縁パターン5とする領域内の微小金属粒子を除去する。オーバーコート層6に分散された微小金属粒子にレーザー光が照射されると、微小金属粒子は蒸散し、オーバーコート層6内には、微小金属粒子に代えて微小な孔5aが残る。微小金属粒子がレーザーエッチングにより除去された部分が絶縁パターン5となり、微小金属粒子が残された部分が導電パターン4となる。
これにより、導電性樹脂層14から、導電パターン4及び絶縁パターン5を有する透明導電層3が形成される。
これでステップS1は終了し、ステップS2へ進む。
これにより、導電性樹脂層14から、導電パターン4及び絶縁パターン5を有する透明導電層3が形成される。
これでステップS1は終了し、ステップS2へ進む。
ステップS2は、配線11を形成するステップである。
ステップS2では、図8に示すように、スクリーン印刷によって所定のパターン形状をなす配線11を形成する。なお、本実施形態では、配線11は、金属粒子を含有するペーストがパターン形状をなしてスクリーン印刷され、その後固定されることによって形成される。
これでステップS2は終了し、ステップS3へ進む。
ステップS2では、図8に示すように、スクリーン印刷によって所定のパターン形状をなす配線11を形成する。なお、本実施形態では、配線11は、金属粒子を含有するペーストがパターン形状をなしてスクリーン印刷され、その後固定されることによって形成される。
これでステップS2は終了し、ステップS3へ進む。
ステップS3は、透明導電層3に光透過樹脂層7を積層するステップである。
ステップS3では、まず、光透過性樹脂からなる流動体を透明導電層3上に一様に塗布する。また、本実施形態では、光透過性樹脂からなる流動体は、配線11の上にも塗布される。続いて、所定の硬化処理によって当該流動体を硬化させて、図9に示す絶縁体層15とする。絶縁体層15が形成された後、絶縁体層15上にエッチングレジストを形成してエッチングによりトレンチ7cを形成する。エッチングレジストは、パターン形成面2aに垂直な方向から見たときに絶縁パターン5と重なる部分が開口するように形成される。
ステップS3では、まず、光透過性樹脂からなる流動体を透明導電層3上に一様に塗布する。また、本実施形態では、光透過性樹脂からなる流動体は、配線11の上にも塗布される。続いて、所定の硬化処理によって当該流動体を硬化させて、図9に示す絶縁体層15とする。絶縁体層15が形成された後、絶縁体層15上にエッチングレジストを形成してエッチングによりトレンチ7cを形成する。エッチングレジストは、パターン形成面2aに垂直な方向から見たときに絶縁パターン5と重なる部分が開口するように形成される。
続いて、ドライエッチングやウェットエッチング等の手法により、絶縁体層15のうち、エッチングレジストの開口内に露出している部分が除去される。すなわち、パターン形成面2aに垂直な方向から見たときに導電パターン4の輪郭の外側領域と重なる部分の絶縁体層15が、透明導電層3が露出するように除去される。なお、トレンチ7cを形成するためのエッチングは、透明導電層3が侵食されにくいように行なわれる。トレンチ7cが形成された後、エッチングレジストを除去する。これにより、絶縁体層15にトレンチ7cが形成されることにより光透過樹脂層7が形成され、導電パターン4の外面のうち基材2に接する面と異なる外面が、光透過樹脂層7によって覆われる。
これでステップS3は終了し、ステップS4へ進む。
なお、ステップS3においては、エッチングによってトレンチ7cを形成することに代えて、トレンチ7c部分がマスクされるスクリーン版を用いて光透過性樹脂の流動体をスクリーン印刷により透明導電層3上に形成してもよい。
これでステップS3は終了し、ステップS4へ進む。
なお、ステップS3においては、エッチングによってトレンチ7cを形成することに代えて、トレンチ7c部分がマスクされるスクリーン版を用いて光透過性樹脂の流動体をスクリーン印刷により透明導電層3上に形成してもよい。
ステップS4は、光拡散層8を形成するステップである。
ステップS4では、図10に示すように、フィラー10を含有する流動体状のバインダー9をトレンチ7c内に充填する。その後、光透過性樹脂の流動体を所定の硬化処理によって硬化させる。光透過性樹脂の流動体が硬化することによって光拡散層8となる。なお、絶縁パターン5に形成された微小な孔5a内には、光拡散層8のバインダー9およびフィラー10が入り込んで硬化する。
これでステップS4は終了し、ステップS5へ進む。
ステップS4では、図10に示すように、フィラー10を含有する流動体状のバインダー9をトレンチ7c内に充填する。その後、光透過性樹脂の流動体を所定の硬化処理によって硬化させる。光透過性樹脂の流動体が硬化することによって光拡散層8となる。なお、絶縁パターン5に形成された微小な孔5a内には、光拡散層8のバインダー9およびフィラー10が入り込んで硬化する。
これでステップS4は終了し、ステップS5へ進む。
ステップS5は、保護層12を形成するステップである。
ステップS5では、保護層12を光透過樹脂層7及び光拡散層8の外面に接着剤を用いて接着する(図3参照)。ステップS5において、保護層12を接着するための接着剤は光拡散層8には触れるが、透明導電層3の絶縁パターン5には接触しない。
これでステップS5は終了する。
以上のステップS1からステップS5によって、本実施形態の導電パターン形成基板1が製造される。
ステップS5では、保護層12を光透過樹脂層7及び光拡散層8の外面に接着剤を用いて接着する(図3参照)。ステップS5において、保護層12を接着するための接着剤は光拡散層8には触れるが、透明導電層3の絶縁パターン5には接触しない。
これでステップS5は終了する。
以上のステップS1からステップS5によって、本実施形態の導電パターン形成基板1が製造される。
次に、導電パターン形成基板1の作用について説明する。
オーバーコート層6に分散された微小金属粒子と、オーバーコート層6内に形成された微小な孔5aとは、いずれも、透明導電層3と透過する光を屈折させたり反射させたりする界面を有している。このため、微小な孔5aが空洞として残存している状態では、導電パターン4と絶縁パターン5との光透過特性には、パターン見えに繋がるような顕著な差がない場合が多い。
オーバーコート層6に分散された微小金属粒子と、オーバーコート層6内に形成された微小な孔5aとは、いずれも、透明導電層3と透過する光を屈折させたり反射させたりする界面を有している。このため、微小な孔5aが空洞として残存している状態では、導電パターン4と絶縁パターン5との光透過特性には、パターン見えに繋がるような顕著な差がない場合が多い。
しかしながら、微小な孔5aの内部に接着剤やその他の流動体が入り込んだ状態となると、導電パターン4と絶縁パターン5との光透過特性の差が大きくなり、パターン見えに繋がる可能性が高まる。例えば、接着剤を用いて保護層12を透明導電層3に直接貼り付けようとすると、接着剤の一部が絶縁パターン5内の微小な孔5a内に入り込み、絶縁パターン5と導電パターン4との光透過特性に差が生じる場合がある。また、たとえば、保護層12を接着するための接着剤と絶縁パターン5を構成する光透過性樹脂とが光学的に同様の材料である場合には、絶縁パターン5内に微小な孔5aが形成されていないのと同様の光学的特性を示す場合もある。
これに対して、本実施形態では、光拡散層8が設けられていることによって、導電パターン4及び光透過樹脂層7を透過する光と、絶縁パターン5及び光拡散層8を透過する光とは、略同様に屈折、反射、および減衰される。これにより、導電パターン4と絶縁パターン5との界面が導電パターン形成基板1の使用者に見えにくくなる。すなわち、本実施形態の導電パターン形成基板1では、パターン見えを軽減することができる。
以上説明したように、本実施形態の導電パターン形成基板1によれば、導電パターン4と絶縁パターン5との光透過特性が同等となるようにする光拡散層8及び光透過樹脂層7が設けられているので、パターン見えが軽減されている。
また、光透過樹脂層7が光透過性樹脂材料によって形成されており、光拡散層8のバインダー9が光透過樹脂層7と同じ材料によって形成されているので、光拡散材によって光拡散層8の光透過特性を調整することができる。
なお、光拡散層8のバインダー9が光透過樹脂層7と異なる材料によって形成されていてもよい。この場合、バインダー9とフィラー10との組み合わせが多様となるので、光透過特性を決定するための設計の手間が増えるものの、光透過特性の細かい制御ができる可能性がある。
なお、光拡散層8のバインダー9が光透過樹脂層7と異なる材料によって形成されていてもよい。この場合、バインダー9とフィラー10との組み合わせが多様となるので、光透過特性を決定するための設計の手間が増えるものの、光透過特性の細かい制御ができる可能性がある。
また、光透過樹脂層7と光拡散層8とが面一であるので、光透過樹脂層7と光拡散層8との境界線が目立たない。さらに、基材2から保護層12へ向かって光透過樹脂層7を透過する光と、基材2から保護層12へ向かって光拡散層8を透過する光が、略同様の屈折状態で光透過樹脂層7または光拡散層8から出射されるので、導電パターン形成基板1を通して画像等を見たときの画像等の歪みが少ない。これは、例えば導電パターン形成基板1が液晶モニタと重ねられてタッチパネルとして使用された場合に、液晶モニタに表示された画像の劣化を低く抑えることができるという効果を奏する。
また、本実施形態の導電パターン形成基板1の製造方法によれば、絶縁体層15にトレンチ7cを形成することによって光透過樹脂層7とし、形成されたトレンチ7cに光拡散層8を配するので、光透過樹脂層7と光拡散層8とを簡単に面一にすることができる。これにより、上記画像等の歪みを低く抑えることができる導電パターン形成基板1を容易に製造することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の導電パターン形成基板及びその製造方法について説明する。なお、本実施形態では、上述の第1実施形態で説明したのと同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態の導電パターン形成基板及びその製造方法について説明する。なお、本実施形態では、上述の第1実施形態で説明したのと同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、本実施形態の導電パターン形成基板の構成について説明する。図11は、本実施形態の導電パターン形成基板を示す断面図で、図1のA−A線と同様の断面指示線における断面を示す断面図である。図12は、本実施形態の導電パターン形成基板の製造方法を示すフローチャートである。
図11に示すように、本実施形態の導電パターン形成基板1Aでは、光拡散層8が、基材2に接している。すなわち、本実施形態では、上述の第1実施形態で説明したステップS3に代えて、絶縁体層15及び透明導電層3を除去することによってトレンチ7cを形成するステップを有する(図12に示すステップS13)。
ステップS13では、上記ステップS3と同様に、まず、光透過性樹脂からなる流動体を透明導電層3上に一様に塗布する。続いて、当該流動体を所定の硬化処理によって硬化させて、絶縁体層15とする。絶縁体層15が形成された後、絶縁体層15上にエッチングレジストを形成してエッチングによりトレンチ7cを形成する。エッチングレジストは、パターン形成面2aに垂直な方向から見たときに絶縁パターン5と重なる部分が開口するように形成される。これにより、パターン形成面2aに垂直な方向から見たときに導電パターン4の輪郭の外側領域と重なる部分の絶縁体層15が、基材2が露出するように除去される。
なお、トレンチ7cを形成するためのエッチングは、透明導電層3を侵食するように行なわれる。トレンチ7cが形成された後、エッチングレジストを除去する。これにより、導電パターン4の外面のうち基材2に接する面と異なる外面が、光透過樹脂層7によって覆われる。
これでステップS13は終了する。
なお、トレンチ7cを形成するためのエッチングは、透明導電層3を侵食するように行なわれる。トレンチ7cが形成された後、エッチングレジストを除去する。これにより、導電パターン4の外面のうち基材2に接する面と異なる外面が、光透過樹脂層7によって覆われる。
これでステップS13は終了する。
その後、上述のステップS4と同様に光拡散層8を形成することにより、基材2に接する光拡散層8となる。また、光拡散層8は、絶縁パターン5に代えて導電パターン4間にも配されている。
このような構成及び製造方法であっても、上述の第1実施形態と同様の効果を奏する。
このような構成及び製造方法であっても、上述の第1実施形態と同様の効果を奏する。
なお、上記第1実施形態と本実施形態とは、エッチングによる除去のしやすさに基づいて適宜選択して行なうことができる。例えば、絶縁体層15を侵食しやすく、透明導電層3を侵食しにくいようなエッチング方法は、上記第1実施形態による製造方法が適している。また、絶縁体層15及び透明導電層3とともに侵食するようなエッチング方法は、上記第2実施形態による製造方法が適している。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の導電パターン形成基板及びその製造方法について説明する。なお、本実施形態では、上述の第1実施形態で説明したのと同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態の導電パターン形成基板及びその製造方法について説明する。なお、本実施形態では、上述の第1実施形態で説明したのと同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図13は、本実施形態の導電パターン形成基板を示す断面図で、図1のA−A線と同様の断面指示線における断面を示す断面図である。
図13に示すように、本実施形態の導電パターン形成基板1Bでは、保護層12に代えて光拡散層8が設けられている。すなわち、光拡散層8は、トレンチ7c内に配されているとともに、光透過樹脂層7の外面のうち透明導電層3若しくは配線11に接する面7aと反対側の面7bにも積層されている。光透過樹脂層7上に光拡散層8が形成される場合、コーターを利用したりスクリーン印刷を利用したりすることによって簡単に平坦な外面を形成することができる。また、保護層12を設ける工程が不要であるので、導電パターン形成基板の製造方法が簡便である。
図13に示すように、本実施形態の導電パターン形成基板1Bでは、保護層12に代えて光拡散層8が設けられている。すなわち、光拡散層8は、トレンチ7c内に配されているとともに、光透過樹脂層7の外面のうち透明導電層3若しくは配線11に接する面7aと反対側の面7bにも積層されている。光透過樹脂層7上に光拡散層8が形成される場合、コーターを利用したりスクリーン印刷を利用したりすることによって簡単に平坦な外面を形成することができる。また、保護層12を設ける工程が不要であるので、導電パターン形成基板の製造方法が簡便である。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態の導電パターン形成基板及びその製造方法について説明する。なお、本実施形態では、上述の第1実施形態で説明したのと同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図14は、本実施形態の導電パターン形成基板を示す断面図で、図1のA−A線と同様の断面指示線における断面を示す断面図である。図15は、本実施形態の導電パターン形成基板の製造方法を示すフローチャートである。
次に、本発明の第4実施形態の導電パターン形成基板及びその製造方法について説明する。なお、本実施形態では、上述の第1実施形態で説明したのと同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図14は、本実施形態の導電パターン形成基板を示す断面図で、図1のA−A線と同様の断面指示線における断面を示す断面図である。図15は、本実施形態の導電パターン形成基板の製造方法を示すフローチャートである。
図14に示すように、本実施形態の導電パターン形成基板1Cでは、透明導電層3と基材2との間に配線11が形成されている点が異なっている。
すなわち、本実施形態では、第1実施形態で説明したステップS2に代えて、第1実施形態で説明したステップS1の前に、基材2の外面に配線11を形成するステップを備える(図15に示すステップS10)。
すなわち、本実施形態では、第1実施形態で説明したステップS2に代えて、第1実施形態で説明したステップS1の前に、基材2の外面に配線11を形成するステップを備える(図15に示すステップS10)。
ステップS10では、印刷や蒸着または金属箔の貼り合わせ等の方法によって所定のパターン形状をなす配線11を形成する。なお、ステップS10では、上記第1実施形態とは異なり基材2上に透明導電層3が形成されていないので、微小金属粒子の脱落を考慮することなくエッチングや剥離等によって金属箔からなる配線11を容易に形成できる。
これでステップS10は終了し、第1実施形態で説明したステップS1と同様の工程がその後行なわれる。これにより、基材2と透明導電層3との間に配線11が挟まれた状態となる。
これでステップS10は終了し、第1実施形態で説明したステップS1と同様の工程がその後行なわれる。これにより、基材2と透明導電層3との間に配線11が挟まれた状態となる。
本実施形態では、オーバーコート層6が形成される前に配線11と微小金属粒子とが接触状態となるので、配線11と微小金属粒子との接触機会が多く、配線11と導電パターン4との間の接触抵抗が低い。また、第1実施形態と比較して、配線11と導電パターン4との導通が安定している。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態の導電パターン形成基板及びその製造方法について説明する。なお、本実施形態では、上述の第1実施形態で説明したのと同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図16は、本実施形態の導電パターン形成基板を示す断面図で、図1のA−A線と同様の断面指示線における断面を示す断面図である。図17は、本実施形態の導電パターン形成基板の製造方法を示すフローチャートである。
次に、本発明の第5実施形態の導電パターン形成基板及びその製造方法について説明する。なお、本実施形態では、上述の第1実施形態で説明したのと同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図16は、本実施形態の導電パターン形成基板を示す断面図で、図1のA−A線と同様の断面指示線における断面を示す断面図である。図17は、本実施形態の導電パターン形成基板の製造方法を示すフローチャートである。
図16に示すように、本実施形態の導電パターン形成基板1Dは、光拡散層8を覆うように光透過樹脂層7が設けられている。また、光拡散層8と保護層12との間には、光透過樹脂層7が配されている。
図17に示すように、本実施形態では、透明導電層3に導電パターン4及び絶縁パターン5を形成した後に、絶縁パターン5に対向する位置に光拡散層8を形成する(ステップS23)。具体的には、図16に示すように、光拡散層8を絶縁パターン5上に形成する。また、必要に応じて、透明導電層3上の所望の位置に配線11を形成する。さらに、光拡散層8が形成された後、透明導電層3、光拡散層8、及び配線11を覆うように光透過樹脂層7を形成する(ステップS24)。
本実施形態では、光透過樹脂層7のうち透明導電層3側に向けられた面と反対側の面は、例えばコーター等の装置を用いて容易に平滑に形成することができる。
光透過樹脂層7が形成された後、光透過樹脂層7上に保護層12を積層する。
本実施形態でも、上述の第1実施形態と同様の効果を奏する。
図17に示すように、本実施形態では、透明導電層3に導電パターン4及び絶縁パターン5を形成した後に、絶縁パターン5に対向する位置に光拡散層8を形成する(ステップS23)。具体的には、図16に示すように、光拡散層8を絶縁パターン5上に形成する。また、必要に応じて、透明導電層3上の所望の位置に配線11を形成する。さらに、光拡散層8が形成された後、透明導電層3、光拡散層8、及び配線11を覆うように光透過樹脂層7を形成する(ステップS24)。
本実施形態では、光透過樹脂層7のうち透明導電層3側に向けられた面と反対側の面は、例えばコーター等の装置を用いて容易に平滑に形成することができる。
光透過樹脂層7が形成された後、光透過樹脂層7上に保護層12を積層する。
本実施形態でも、上述の第1実施形態と同様の効果を奏する。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態の導電パターン形成基板及びその製造方法について説明する。図18は、本実施形態の導電パターン形成基板を示す断面図で、図1のA−A線と同様の断面指示線における断面を示す断面図である。
図18に示すように、本実施形態の導電パターン形成基板1Eは、上述の第3実施形態で説明した導電パターン形成基板1Bに対して、光拡散層8上に保護層12が積層されている点が異なっている。
保護層12は、光透過性樹脂シート12aの片面に接着剤12bが設けられたシート状部材である。
光透過樹脂層7上に光拡散層8が形成される場合、コーターを利用したりスクリーン印刷を利用したりすることによって簡単に平坦な外面を形成することができる。さらに、光拡散層8が平坦な外面に容易に形成されるので、保護層12として例えば拡散層8に接着されるシートやフィルムを採用した場合に、拡散層8と保護層12との間に気泡が入りにくい。
次に、本発明の第6実施形態の導電パターン形成基板及びその製造方法について説明する。図18は、本実施形態の導電パターン形成基板を示す断面図で、図1のA−A線と同様の断面指示線における断面を示す断面図である。
図18に示すように、本実施形態の導電パターン形成基板1Eは、上述の第3実施形態で説明した導電パターン形成基板1Bに対して、光拡散層8上に保護層12が積層されている点が異なっている。
保護層12は、光透過性樹脂シート12aの片面に接着剤12bが設けられたシート状部材である。
光透過樹脂層7上に光拡散層8が形成される場合、コーターを利用したりスクリーン印刷を利用したりすることによって簡単に平坦な外面を形成することができる。さらに、光拡散層8が平坦な外面に容易に形成されるので、保護層12として例えば拡散層8に接着されるシートやフィルムを採用した場合に、拡散層8と保護層12との間に気泡が入りにくい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述の第1実施形態では、トレンチの内面のうち、パターン形成面に交差する面は、パターン形成面に対して実質的に垂直な面となっているが、トレンチの内面のうちパターン形成面に交差する面の方向はこれには限られない。他の例としては、パターン形成面に交差する面が、パターン形成面に対して90度以外の角度を有して傾斜していてもよい。この場合には、絶縁パターンと導電パターンとの間において、光拡散層の厚さが漸次変化することによるグラデーションが形成され、絶縁パターンと導電パターンとの境界における光透過特性が上述の第1実施形態とは異なる特性となる。
また、導電パターンと絶縁パターンとの形成方法の他の例としては、例えば、オーバーコート層が導電パターンの形状とされていてもよい。この場合、基材に仮固定された微小金属粒子は、オーバーコート層が形成された直後は、導電パターンにおいてはオーバーコート層によって基材に固定されており、導電パターン以外の部分においては上記仮固定状態である。この状態で、オーバーコート層が形成された後の基材を水洗いすれば、絶縁パターンに含まれる微小金属粒子が除去される。この場合においても、トレンチ内に光拡散層が形成された光透過樹脂層を有していることにより、パターン見えが軽減される。また、この場合、レーザーエッチングが不要で、水洗いにより導電パターン及び絶縁パターンを形成することができ、低コスト且つ簡便に導電パターン形成基板を製造することができる。
また、上述の各実施形態において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
例えば、第1実施形態と第4実施形態とを組み合わせることにより、基材と透明導電層との間に配線があり、且つ透明導電層と光透過樹脂層との間に他の配線がある構成とすることもできる。また、例えば光透過樹脂層と保護層との間にさらに他の配線があってもよい。また、保護層上に配線があってもよい。
例えば、第1実施形態と第4実施形態とを組み合わせることにより、基材と透明導電層との間に配線があり、且つ透明導電層と光透過樹脂層との間に他の配線がある構成とすることもできる。また、例えば光透過樹脂層と保護層との間にさらに他の配線があってもよい。また、保護層上に配線があってもよい。
なお、上記具体的な構成に対する設計変更等は上記事項には限定されない。
次に、本発明の導電パターン形成基板およびその製造方法の一実施例を示す。
(実施例1)
本実施例では、上述の第5実施形態に示した導電パターン形成基板1D(実施例)と、光拡散層8及び光透過樹脂層7を有していない点のみ第5実施形態の導電パターン形成基板1Dと異なる比較用基板(比較例)とを製造して、パターン見えについて官能試験を行った。
本実施例及び比較例の各基板は、長さ150mm、幅7mmの矩形形状をなす12個の導電パターン4と、隣接する導電パターン4の間に配された11個の絶縁パターン5とを有する縞状構造の透明導電層3を有している。
官能試験として、各基板において透明導電層3が形成されている側と反対側に黒色でマット状(艶消し)のプラスチック板を配置した状態で、透明導電層3が形成されている側から27Wの蛍光灯にて各基板を照光し、被験者に導電パターンの個数を尋ねるアンケートを実施した。被験者の目と各基板との間の距離は20cmを保ち、また、被験者は、各基板に対する蛍光灯の照射角度を適宜変更して導電パターンの数を数えることができるものとした。
(実施例1)
本実施例では、上述の第5実施形態に示した導電パターン形成基板1D(実施例)と、光拡散層8及び光透過樹脂層7を有していない点のみ第5実施形態の導電パターン形成基板1Dと異なる比較用基板(比較例)とを製造して、パターン見えについて官能試験を行った。
本実施例及び比較例の各基板は、長さ150mm、幅7mmの矩形形状をなす12個の導電パターン4と、隣接する導電パターン4の間に配された11個の絶縁パターン5とを有する縞状構造の透明導電層3を有している。
官能試験として、各基板において透明導電層3が形成されている側と反対側に黒色でマット状(艶消し)のプラスチック板を配置した状態で、透明導電層3が形成されている側から27Wの蛍光灯にて各基板を照光し、被験者に導電パターンの個数を尋ねるアンケートを実施した。被験者の目と各基板との間の距離は20cmを保ち、また、被験者は、各基板に対する蛍光灯の照射角度を適宜変更して導電パターンの数を数えることができるものとした。
官能試験の結果を下記表1に示す。
上記表1に示すように、本実施例の導電パターン形成基板では、12個の導電パターンを全て目視できた被験者はおらず、大部分が、導電パターンが1個であると回答した。導電パターンが1個であるとの回答が全体の98%を占めていることは、少なくとも1つの導電パターンが形成された基板であることが被験者に予め知らされている条件下において、導電パターンと絶縁パターンとの区別が付かなかったことを示している。また、本実施例では、比較例として示す比較用基板に対して、複数の導電パターンが形成されていると回答した被験者が少なく、パターン見えが軽減されていることが分かった。
(実施例2)
本実施例では、上述の第6実施形態で説明した導電パターン形成基板1Eの具体的な製造方法及び導電パターン形成基板1Eを用いた性能試験の結果を示す。
本実施例の導電パターン形成基板の製造方法について説明する。まず、導電パターン形成基板の材料について説明する。
本実施例では、上述の第6実施形態で説明した導電パターン形成基板1Eの具体的な製造方法及び導電パターン形成基板1Eを用いた性能試験の結果を示す。
本実施例の導電パターン形成基板の製造方法について説明する。まず、導電パターン形成基板の材料について説明する。
基材2として、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製 ルミラーS10)を採用した。
透明導電層3として、銀ナノワイヤーインク(Cambrios社製 Clearohm)を採用した。当該銀ナノワイヤーインクは、線径50nm程度、長さ15μm程度の銀繊維を含む混合液である。
オーバーコート層6として、紫外線硬化性のポリエステルインクを採用した。
光透過樹脂層7として、バインダー(セイコーアドバンス社製 CAV透明)を採用した。
光拡散層8として、バインダー9(セイコーアドバンス社製 CAV透明)100gに対して、フィラー10(日鉄鉱業社製 シリナックス)0.1gを分散させた流動体の硬化物からなる層を採用した。なお、日鉄鉱業社製シリナックスは、中空構造を持つシリカ粒子である。これにより、本実施例における光拡散層8は、層内に多数の空隙を有する層となっている。また、日鉄鉱業社製シリナックスは、屈折率が1.45である。
配線11として、銀粒子を含有する銀ペーストを採用した。
保護層12として、透光性粘着フィルム(3M株式会社製 8146)が片面に貼り付けられた厚さ0.7mmのガラス板を採用した。
透明導電層3として、銀ナノワイヤーインク(Cambrios社製 Clearohm)を採用した。当該銀ナノワイヤーインクは、線径50nm程度、長さ15μm程度の銀繊維を含む混合液である。
オーバーコート層6として、紫外線硬化性のポリエステルインクを採用した。
光透過樹脂層7として、バインダー(セイコーアドバンス社製 CAV透明)を採用した。
光拡散層8として、バインダー9(セイコーアドバンス社製 CAV透明)100gに対して、フィラー10(日鉄鉱業社製 シリナックス)0.1gを分散させた流動体の硬化物からなる層を採用した。なお、日鉄鉱業社製シリナックスは、中空構造を持つシリカ粒子である。これにより、本実施例における光拡散層8は、層内に多数の空隙を有する層となっている。また、日鉄鉱業社製シリナックスは、屈折率が1.45である。
配線11として、銀粒子を含有する銀ペーストを採用した。
保護層12として、透光性粘着フィルム(3M株式会社製 8146)が片面に貼り付けられた厚さ0.7mmのガラス板を採用した。
本実施例の製造工程について説明する。
まず、基材2に上述の銀ナノワイヤーインクを塗布して乾燥させた。その後、オーバーコート層6の材料となるポリエステルインクを上塗りし、乾燥させさらに紫外線を照射した。これにより、基材2上には、電気的にベタパターンと同等をなす2次元ネットワークを有する層(透明導電層3)が形成される。
まず、基材2に上述の銀ナノワイヤーインクを塗布して乾燥させた。その後、オーバーコート層6の材料となるポリエステルインクを上塗りし、乾燥させさらに紫外線を照射した。これにより、基材2上には、電気的にベタパターンと同等をなす2次元ネットワークを有する層(透明導電層3)が形成される。
続いて、上述の銀ペーストをスクリーン印刷により透明導電層3上に塗布し、さらに銀ペーストを乾燥させ、配線11を形成する。
続いて、ガルバノミラーを備えたYVO4基本波のレーザー加工機(キーエンス社製 MD−V9920)にてレーザー光を透明導電層3に照射し、導電パターン4及び絶縁パターン5を形成する。
続いて、バインダー9とフィラー10との混合物を透明導電層3の絶縁パターン5上にスクリーン印刷により塗布し、さらにバインダー9とフィラー10との混合物を乾燥させた。このとき、バインダー9とフィラー10との混合物が絶縁パターン5から外側へ10μm張り出すように当該混合物は塗布された。これにより、厚さ3μmの光拡散層8が形成された。
続いて、光透過樹脂層7の材料となるバインダーを、導電パターン4、絶縁パターン5、光拡散層8および配線11上にスクリーン印刷にて積層した。その後、光透過樹脂層7の材料となるバインダーを乾燥させ、厚さ4μmの光透過樹脂層7とした。
続いて、光透過樹脂層7に、保護層12の透光性粘着フィルムを貼り付けた。
続いて、光透過樹脂層7に、保護層12の透光性粘着フィルムを貼り付けた。
また、参考例として、配線11、光透過樹脂層7、光拡散層8、及び保護層12のいずれも形成されていない基板を製造した。当該基板は、基材2上に、導電パターン4及び絶縁パターン5が形成された基板である。
また、比較例として、光透過樹脂層7及び光拡散層8が形成されていない点のみ本実施例の導電パターン形成基板と構成が異なる比較用基板を製造した。
また、比較例として、光透過樹脂層7及び光拡散層8が形成されていない点のみ本実施例の導電パターン形成基板と構成が異なる比較用基板を製造した。
このように製造された導電パターン形成基板について導電パターン形成基板の厚さ方向に沿って、絶縁パターンに重なる位置と、導電パターンに重なる位置との二箇所において全光線透過率およびヘイズを測定した。
上記実施例、参考例、および比較例の各基板の全光線透過率およびヘイズを下記表2に示す。また、図19、図20、図21は、それぞれ参考例、実施例、及び比較例の基板の写真である。
上記表2及び図19、図20に示すように、パターン見えの原因となる全光線透過率およびヘイズの差は、参考例と実施例との間では略維持されている。これに対して、上記表2及び図19、図21に示すように、参考例と比較例との間では、比較例のほうでヘイズが低下しており、絶縁パターン部分がより透明に近く見えることにより、導電パターンが視認されやすくなっている。
以上、本発明の実施例を示したが、本発明は、上記実施例に示した態様に限定されるものではない。
1、1A、1B、1C 導電パターン形成基板
2 基材
3 透明導電層
4 導電パターン
5 絶縁パターン
6 オーバーコート層
7 光透過樹脂層
8 光拡散層
9 バインダー
10 フィラー
11 配線
12 保護層
13 溶液
14 導電性樹脂層
15 絶縁体層
NW 銀ナノワイヤー
2 基材
3 透明導電層
4 導電パターン
5 絶縁パターン
6 オーバーコート層
7 光透過樹脂層
8 光拡散層
9 バインダー
10 フィラー
11 配線
12 保護層
13 溶液
14 導電性樹脂層
15 絶縁体層
NW 銀ナノワイヤー
Claims (9)
- 光透過性を有する基材と、
微小金属粒子を含み前記基材に対して位置関係が固定された状態で設けられたパターン形状を有する光透過性の導電パターンと、
前記基材において前記導電パターンが形成された面に垂直な方向から見たときに前記導電パターンを覆うように前記基材上に積層され、前記方向から見たときの前記導電パターンのパターン形状に基づいた形状のトレンチが形成された光透過性の光透過樹脂層と、
前記トレンチ内に少なくとも一部が配置され前記光透過樹脂層とは異なる光透過特性を有する光透過性の光拡散層と、
を備えることを特徴とする導電パターン形成基板。 - 請求項1に記載の導電パターン形成基板であって、
前記光透過樹脂層は、光透過性樹脂材料を有し、
前記光拡散層は、前記光透過性樹脂材料とは異なる材料からなる光拡散材と前記光透過性樹脂材料とを含む
ことを特徴とする導電パターン形成基板。 - 請求項1に記載の導電パターン形成基板であって、
前記光拡散層は、前記基材上に配された前記導電パターン間に少なくとも一部が配され、且つ前記基材に接している
ことを特徴とする導電パターン形成基板。 - 請求項1に記載の導電パターン形成基板であって、
前記光拡散層において前記基材側に向けられた面と反対側の面と、前記光透過樹脂層において前記基材側に向けられた面と反対側の面とは、面一である
ことを特徴とする導電パターン形成基板。 - パターン形状を有する光透過性の導電パターンを光透過性を有する基材の外面上に形成し、
前記導電パターンの外面のうち前記基材に接する面と異なる外面を覆い、且つ前記面に垂直な方向から見たときに前記導電パターンの輪郭の外側領域と重なる位置にトレンチを有する光透過性の光透過樹脂層を前記基材上に形成し、
前記光透過樹脂層とは光透過特性が異なる光拡散層を前記トレンチ内に形成する
ことを特徴とする導電パターン形成基板の製造方法。 - 請求項5に記載の導電パターン形成基板の製造方法であって、
前記導電パターンを前記基材の外面上に形成する工程では、
微小金属粒子を含有する導電性樹脂層を前記外面上に形成し、
前記導電性樹脂層内の微小金属粒子の一部を除去して絶縁パターン及び前記導電パターンを形成する
ことを特徴とする導電パターン形成基板の製造方法。 - 請求項6に記載の導電パターン形成基板の製造方法であって、
前記導電パターンを前記基材の外面上に形成する工程では、微小金属粒子を含有する導電性樹脂層を前記外面上に形成し、
前記光透過樹脂層を形成する工程では、前記トレンチと繋がり且つ前記基材の外面の一部が露出された状態となるように前記導電性樹脂層の一部を除去する
ことを特徴とする導電パターン形成基板の製造方法。 - 請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の導電パターン形成基板の製造方法であって、
前記トレンチ内及び前記光透過樹脂層上に前記光拡散層を形成する
ことを特徴とする導電パターン形成基板の製造方法。 - パターン形状を有する光透過性の導電パターンを光透過性を有する基材の外面上に形成し、
前記導電パターンの外面のうち前記基材に接する面と反対側の面に接し、且つ前記反対側の面に垂直な方向から見たときに前記導電パターンの輪郭の外側領域と重なる位置に光拡散層を形成し、
前記光拡散層とは光透過特性が異なる光透過樹脂層を前記光拡散層及び前記導電パターンを覆うように形成する
ことを特徴とする導電パターン形成基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012093166A JP2013222589A (ja) | 2012-04-16 | 2012-04-16 | 導電パターン形成基板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012093166A JP2013222589A (ja) | 2012-04-16 | 2012-04-16 | 導電パターン形成基板及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013222589A true JP2013222589A (ja) | 2013-10-28 |
Family
ID=49593430
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012093166A Pending JP2013222589A (ja) | 2012-04-16 | 2012-04-16 | 導電パターン形成基板及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013222589A (ja) |
-
2012
- 2012-04-16 JP JP2012093166A patent/JP2013222589A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9952713B2 (en) | Touch panel, display device, and touch panel manufacturing method | |
JP5361579B2 (ja) | 大型ディスプレイ用のセンサパネル及びその製造方法 | |
TWI476656B (zh) | 觸控面板及其製造方法 | |
JP5207992B2 (ja) | 導電性ナノファイバーシート及びその製造方法 | |
US8947399B2 (en) | Dual-substrate capacitive touch panel | |
JP5884763B2 (ja) | タッチパネル用電極基板、及びタッチパネル、ならびに画像表示装置 | |
TW201719359A (zh) | 配線體組合、具有導體層之構造體以及碰觸偵知器 | |
KR20140141469A (ko) | 터치 스크린 전도성 필름 및 그 제조 방법 | |
US20130213788A1 (en) | Touch panel | |
JP2013246734A (ja) | 視認性と耐久性に優れた静電容量透明タッチシート | |
KR20150140845A (ko) | 도전성 필름, 도전성 필름 제조 방법, 및 도전성 필름을 구비하는 터치 스크린 | |
KR20130128928A (ko) | 터치 패널 및 전극 형성 방법 | |
KR101910261B1 (ko) | 투광성 도전 필름 | |
JP2013098050A (ja) | 導電パターン形成基板及びその製造方法 | |
KR20180045712A (ko) | 터치 스크린 패널용 센서의 제조 방법 및 터치 스크린 패널용 센서 | |
JP2014017127A (ja) | 導電パターン形成基板およびその製造方法 | |
JP2013222590A (ja) | 導電パターン形成基板及びその製造方法 | |
JP2014186687A (ja) | タッチパネル用電極基板、及びタッチパネル、ならびに画像表示装置 | |
JP6465393B2 (ja) | 導電性パターンシートの製造方法、導電性パターンシート、導電性パターンシートを備えたタッチパネルセンサおよびフォトマスク | |
JP2013214364A (ja) | 面状発光装置およびその製造方法 | |
KR101400700B1 (ko) | 디스플레이용 인터페이스패널 및 그 제조방법 | |
US20140118637A1 (en) | Touch panel | |
JP2013222589A (ja) | 導電パターン形成基板及びその製造方法 | |
WO2012033206A1 (ja) | 面状発光装置および照明モジュール | |
WO2012033207A1 (ja) | 照明モジュール |