JP5206645B2 - 車両用変速機のシンクロ機構 - Google Patents
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Description
上記車両用変速機のシンクロ機構において、前記シンクロリングを前記シンクロハブ及び前記シンクロスリーブに対して相対回転可能で一定の回転自由度を持たせる位置規定手段が設けられ、前記シンクロスリーブの前記第1リング規制歯と、前記シンクロリングの第2リング規制歯とは、前記位置規定手段と前記回転方向の位置が一致するように配設されてもよい。
図1は、車両用変速機100に用いる本発明のシンクロ機構10を示す側断面図である。なお、以下の説明では、回転軸12の軸方向(図中矢印S方向)を単に軸方向と称し、回転軸12の回転方向(R方向)、周方向及び半径方向をそれぞれ単に回転方向、周方向、半径方向と称する。
シンクロ機構10は、回転軸12と一体的に回転するシンクロハブ20と、シンクロハブ20と同期回転するシンクロスリーブ30と、変速ギヤ14と一体的に回転する一対のクラッチギヤ40と、変速ギヤ14とシンクロハブ20との間に配設された一対のシンクロリング50とを備えている。シンクロリング50は、回転方向にシンクロハブ20に対して一定の回転自由度を持ちながらシンクロハブ20と一体的に回転する。シンクロリング50は、シンクロスリーブ30とクラッチギヤ40との回転を同期させる。
ここで、ハブ側外歯スプライン24の歯26と内歯スプライン34の歯とは、同一のピッチで形成されており、また、内歯スプライン34の歯の幅は、隣り合ったハブ側外歯スプライン24の歯26の間隔より狭くなっている。即ち、ハブ側外歯スプライン24と内歯スプライン34とは、軸方向へ相対移動可能に係合している。
ここで、一対のスリーブ側規制歯35の互いに対向する面は、軸方向へ直線状に延びるストレート部39が形成されている一方、一対のスリーブ側規制歯35の周方向外側の面には、バックテーパ部38が形成されている。
なお、ストレート部39は、スリーブ側駆動歯36のバックテーパ部38及び後述する第1係合面33を切除することにより形成されている。
ここで、スリーブ側規制歯35及びスリーブ側駆動歯36のバックテーパ部38と、ギヤ側外歯スプライン44のギヤ側駆動歯46のバックテーパ部48とは、凹凸関係にある。このため、内歯スプライン34をギヤ側外歯スプライン44側へ移動させることにより、バックテーパ部38とバックテーパ部48とを互いに当接させて係合させることで、シンクロスリーブ30とクラッチギヤ40とを係合状態に保持する保持手段を構成する。
当該3個の位置規定用凸部53は、リング側外歯スプライン54よりシンクロハブ20側に、同期操作時のシンクロリング回転方向の位置を規定する位置規定用凹部25に対応して配設されている。位置規定用凸部53の周方向の幅は、位置規定用凹部25の周方向の幅より狭く設定されており、位置規定用凸部53は、位置規定用凹部25の中に周方向へ相対移動可能に配設されている。即ち、シンクロリング50は、位置規定用凸部53の幅と位置規定用凹部25の幅との差分だけシンクロハブ20に対して相対回転可能で一定の回転自由度を持ち、シンクロリング50とシンクロハブ20との相対位置は、位置規定用凸部53と位置規定用凹部25とにより規定される。
また、リング側規制歯55及び同期歯56の歯の軸方向シンクロハブ20側端にはチャンファ部57(第3スプラインチャンファ面)が形成されている。チャンファ部57は、歯の軸方向変速ギヤ14側へかけて歯幅が広くなるように傾斜したチャンファ面を備えている。
ここで、同期歯56の歯幅は、ハブ側外歯スプライン24の歯26の幅以下に設定されているのに対し、リング側規制歯55の歯幅は、ハブ側外歯スプライン24の歯26の幅よりも広く設定されている。即ち、リング側規制歯55の歯幅は、同期歯56の歯幅よりも広く設定されている。
スリーブ側駆動歯36は、外周側から内周側へかけて歯幅(周方向の幅)が狭くなるインボリュートスプライン形状となっている。ここで、スリーブ側規制歯35は、スリーブ側駆動歯36の幅方向一端部を軸方向に沿って直線状に切除した構成となっており、スリーブ側規制歯35の歯幅D1は、スリーブ側駆動歯36の歯幅D2より狭く設定されている。なお、歯幅D1、D2との比較は、半径方向の同じ位置において行っている。
また、ハブ側外歯スプライン24の歯26は、内周側から外周側へかけて歯幅が狭くなるインボリュートスプライン形状となっている。ここで、リング側規制歯55の歯幅D3は、ハブ側外歯スプライン24の歯26の歯幅D5より広く設定されている。また、同期歯56の歯幅D4は、ハブ側外歯スプライン24の歯26の歯幅D5以下に設定されている。なお、歯幅D4と歯幅D5との関係は、リング側規制歯55とスリーブ側規制歯35とが当接した場合に、同期歯56の幅方向端部がスリーブ側駆動歯36のストレート部31と接するまでは、同期歯56とスリーブ側駆動歯36との間に隙間ができる関係にあればよい。
図6に示すように、シンクロスリーブ30が軸方向変速ギヤ14側へ移動すると、内歯スプライン34のスリーブ側規制歯35及びスリーブ側駆動歯36が軸方向変速ギヤ14側へ移動する。ここで、シンクロスリーブ30の軸方向変速ギヤ14側への移動が開始される前は、回転軸12と変速ギヤ14との回転速度は異なる。シンクロスリーブ30の軸方向変速ギヤ14側への移動によりキー62が軸方向変速ギヤ14側へ移動し、シンクロリング50のコーン面52をクラッチギヤ40のコーン面42に圧接させる。これにより、シンクロ機構10は、シンクロリング50及びシンクロスリーブ30とクラッチギヤ40との相対回転(差回転)を低減させる同期操作の準備状態に遷移する。なお、シンクロリング50及びシンクロスリーブ30とクラッチギヤ40は図中矢印R1方向へ回転し、クラッチギヤ40と一体の変速ギヤ14は、シンクロリング50及びシンクロスリーブ30に対し図中矢印R1方向へ相対的に早く回転している。
図10は、クラッチギヤ40のシフト操作が完了した状態を示す斜視図である。この図に示すように、スリーブ側規制歯35及びスリーブ側駆動歯36のチャンファ部37が、ギヤ側駆動歯46のチャンファ部47より軸方向変速ギヤ14側まで移動すると、スリーブ側駆動歯36とギヤ側駆動歯46とが噛み合う。また、一対のスリーブ側規制歯35のうちの矢印R1方向上流側(図中上側)に位置するスリーブ側規制歯35とギヤ側駆動歯46とが噛み合う。
また、本実施形態では、シンクロスリーブ30の一部の歯の幅をそれ以外の歯よりも狭くすることによりスリーブ側規制歯35を構成している。また、シンクロリング50の一部の歯の幅をそれ以外の歯よりも広くすることによりリング側規制歯55を構成している。これにより、シンクロハブ20のハブ側外歯スプライン24の歯26と同じ一定のピッチで配列され、且つ、一定の幅で形成されたスリーブ側駆動歯36を、スリーブ側規制歯35の周方向両側に設けることができる。また、一定の幅で形成された同期歯56を、リング側規制歯55の周方向両側に設けることができる。
また、スリーブ側規制歯35は、シンクロスリーブ30の内周面にスプライン成形により同一幅のスリーブ側駆動歯36を同一ピッチで形成し、その後、スリーブ側駆動歯36の幅方向一端部を切除するという方法で成形できる。従って、シンクロスリーブ30の製造を複雑化させることなく、上記効果を得ることができるシンクロ機構10を得ることができる。また、上記比較例で説明したシンクロスリーブを用いて本実施形態に係るシンクロスリーブ30を得ることができるので、部品の流用による部品コストの低減が可能である。併せて、従来の一般的なシンクロ機構を持つ既存の車両用変速機に対しても、シンクロスリーブとシンクロリングを交換するだけで、他の設計変更をしないで対応可能である。
図12は、他の実施形態に係るシンクロ機構110を示す斜視図である。この図に示すように、本実施形態に係るシンクロ機構110は、上記実施形態に係るシンクロ機構10と比較して、シンクロスリーブ30の内歯スプライン34とシンクロリング50のリング側外歯スプライン54との構造が異なる。なお、上記実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図13に示すように、シンクロスリーブ30が軸方向変速ギヤ14側へ移動すると、シンクロ機構110は、同期動作の準備状態に遷移する。なお、シンクロリング50及びシンクロスリーブ30とクラッチギヤ40は図中矢印R1方向へ回転し、クラッチギヤ40と一体の変速ギヤ14は、シンクロリング50及びシンクロスリーブ30に対し図中矢印R1方向へ相対的に早く回転している。
図14に示すように、同期操作が完了してコーントルクが生じない状態になると、スリーブ側規制歯35及びスリーブ側駆動歯36は、チャンファ部37の片側のチャンファ面からチャンファ部57の片側のチャンファ面に対して矢印R2方向の反対方向へ荷重を与えてシンクロリング50を当該方向に回転させながら、リング側外歯スプライン54の歯の間に進入する。ここで、スリーブ側規制歯35は、一対のリング側規制歯55の間に位置する。
ここで、リング側規制歯55の歯幅D3が、同期歯56の歯幅D4より広く設定されており、かつ、歯幅D2と歯幅D1との差分の1/2、即ちスリーブ側規制歯35の幅方向一端側における切除部分(図中ハッチング部分)C一つ分の幅が、歯幅D3と歯幅D4との差分、即ちリング側規制歯55の幅方向一端側における拡張部分(図中ハッチング部分)W一つ分の幅より大きく設定されており、切除部分C一つ分の幅は、拡張部分W一つ分の幅と略同じで若干大きく設定されている。このため、シンクロリング50が矢印R2方向へ回転すると、リング側規制歯55は、スリーブ側規制歯35の係合面32に当接する一方、同期歯56は、スリーブ側駆動歯36に対して非接触となる。
図17は、クラッチギヤ40のシフト操作が完了した状態を示す斜視図である。この図に示すように、スリーブ側駆動歯36のチャンファ部37が、ギヤ側駆動歯46のチャンファ部47より軸方向変速ギヤ14側まで移動すると、スリーブ側駆動歯36とギヤ側駆動歯46とが噛み合う。
また、本実施形態では、スリーブ側規制歯35とリング側規制歯55とを、位置規定用凸部53及び位置規定用凹部25と周方向位置が一致するように配設している。即ち、シンクロリング50をシンクロハブ20に対して相対回転可能で一定の回転自由度を持たせるために設けることとなる位置規定用凹部25であって、シンクロハブ20におけるスプラインが設けられない部位に、トルク伝達に寄与しないスリーブ側規制歯35を配設している。これにより、シンクロスリーブ30及びクラッチギヤ40の互いに噛み合うスリーブ側駆動歯36、ギヤ側駆動歯46の歯数を大幅に減らすことなく、シンクロリング50の移動規制を行いつつ、車両用変速機110における伝達許容トルクをより大きく確保することができる。また、シンクロハブ20、シンクロスリーブ30及びクラッチギヤ40の伝達トルクを負担する歯の数を大幅に減らすことなく、シンクロリング50の移動規制を行いつつ、一本一本の歯が負担するトルクの増大を抑制でき、以って、シンクロハブ20、シンクロスリーブ30及びクラッチギヤ40の歯の耐久性の低下を抑制できる。
例えば、本実施形態では、シンクロハブ20の回転軸方向両側に変速ギヤ14を配置した両側シンクロ機構を示したが、シンクロハブ20の回転軸方向一側のみに変速ギヤ14を配置した片側シンクロ機構に本発明を用いてもよい。
また、本実施形態では、シンクロリング50側の位置規定用凸部53と、シンクロハブ20側の位置規定用凹部25とで、位置規定手段を構成する例を示したが、シンクロハブ20とシンクロスリーブ30とを同期回転させてシンクロスリーブ30側に位置規定用凹部を設けて、シンクロリング50側の位置規定用凸部53とで位置規定手段を構成してもよく、また、凹凸を逆にして、シンクロリング50側に位置規定用凹部を設け、シンクロハブ20側又はシンクロスリーブ30側に位置規定用凸部を設けて位置規定手段を構成してもよい。さらに、シンクロハブ20とシンクロリング50の両者に凹部を設けて、シンクロハブ20側凹部に配置されたキー62を、シンクロリング50側凹部に係合させることで位置規定手段を構成してもよい。
12 回転軸
14 変速ギヤ
15 ボス
20 シンクロハブ
21 ボス部
22 円盤部
23 外周部
24 ハブ側外歯スプライン(第1係合歯)
25 位置規定用凹部
26 歯(第1係合歯)
30 シンクロスリーブ
31 ストレート部
32 係合面(第2係合面)
33 係合面(第1係合面)
34 内歯スプライン(第2係合歯)
35 スリーブ側規制歯(第1リング規制歯)
36 スリーブ側駆動歯(駆動力伝達歯)
37 チャンファ部(第1スプラインチャンファ面)
38 バックテーパ部(第1傾斜面)
39 ストレート部
40 クラッチギヤ
41 コーン部
42 コーン面
44 ギヤ側外歯スプライン(第3係合歯)
46 ギヤ側駆動歯
47 チャンファ部(第2スプラインチャンファ面)
48 バックテーパ部(第2傾斜面)
50 シンクロリング
52 コーン面
53 位置規定用凸部
54 リング側外歯スプライン(第4係合歯)
55 リング側規制歯(第2リング規制歯)
56 同期歯
57 チャンファ部(第3スプラインチャンファ面)
62 キー
100 車両用変速機
110 シンクロ機構
Claims (5)
- 回転軸と一体的に回転し、外周に、前記回転軸の軸方向に延びる、前記回転軸の回転方向に配列された複数の第1係合歯を有するシンクロハブと、
前記シンクロハブと同期回転すると共に前記軸方向にスライド移動可能であり、内周に、前記軸方向に延びる、前記回転方向に配列された複数の第2係合歯を有するシンクロスリーブと、
前記回転軸に相対回転可能に支持された変速ギヤと一体的に回転し、外周に、前記軸方向に延びる、前記回転方向に配列された複数の第3係合歯を有するクラッチギヤと、
前記シンクロスリーブと前記クラッチギヤとの相対回転を低減させる同期操作を行い、外周に、前記軸方向に延びる、前記回転方向に配列された複数の第4係合歯を有するシンクロリングとを備え、
前記第2係合歯は、
前記軸方向における前記クラッチギヤ側の端部に、前記軸方向における歯の先端側に向けて歯幅を狭くするように形成され前記軸方向における前記クラッチギヤ側にスライド移動する際に前記シンクロリング及び前記クラッチギヤを前記回転方向へ相対的に移動させる第1スプラインチャンファ面が形成されると共に、前記軸方向における歯の中央側に向けて歯幅を狭くするように形成される第1傾斜面が形成され、更に、前記回転方向の両側部に、前記第1係合歯と係合する第1係合面が形成されている駆動力伝達歯と、
前記軸方向における前記クラッチギヤ側の端部に、前記第1スプラインチャンファ面が形成されると共に、前記第1傾斜面が形成され、更に、前記回転方向の両側部の少なくとも一方に、前記第1係合歯との間に隙間を設けて前記第4係合歯に係合する第2係合面が形成されて歯幅が前記駆動力伝達歯よりも狭い第1リング規制歯とで構成されており、
前記第3係合歯は、
前記軸方向における前記シンクロスリーブ側の端部に、前記軸方向における歯の先端側に向けて歯幅を狭くするように形成され前記第1スプラインチャンファ面と当接する第2スプラインチャンファ面が形成されると共に、前記軸方向における歯の変速ギヤ側に向けて歯幅を狭くするように形成され、前記第1傾斜面と係合して前記シンクロスリーブと前記クラッチギヤとを係合状態に保持する保持手段を構成するする第2傾斜面が形成され、
前記第4係合歯は、
前記軸方向における前記シンクロスリーブ側の端部に、前記軸方向における歯の先端側に向けて歯幅を狭くするように形成され、前記第1スプラインチャンファ面と当接する第3スプラインチャンファ面が形成される同期歯と、
前記軸方向における前記シンクロスリーブ側の端部に、前記第3スプラインチャンファ面が形成され、更に、前記第2係合面に当接して前記シンクロリングの前記回転方向の移動を規制する、歯幅が前記同期歯より広い第2リング規制歯とで構成されており、
前記第1リング規制歯が前記第2リング規制歯を前記回転方向に挟むように配置され、
前記第1リング規制歯の歯幅と前記駆動力伝達歯の歯幅との差分が、前記第2リング規制歯の歯幅と前記同期歯の歯幅との差分の1/2より大きく設定されている
車両用変速機のシンクロ機構。 - 回転軸と一体的に回転し、外周に、前記回転軸の軸方向に延びる、前記回転軸の回転方向に配列された複数の第1係合歯を有するシンクロハブと、
前記シンクロハブと同期回転すると共に前記軸方向にスライド移動可能であり、内周に、前記軸方向に延びる、前記回転方向に配列された複数の第2係合歯を有するシンクロスリーブと、
前記回転軸に相対回転可能に支持された変速ギヤと一体的に回転し、外周に、前記軸方向に延びる、前記回転方向に配列された複数の第3係合歯を有するクラッチギヤと、
前記シンクロスリーブと前記クラッチギヤとの相対回転を低減させる同期操作を行い、外周に、前記軸方向に延びる、前記回転方向に配列された複数の第4係合歯を有するシンクロリングとを備え、
前記第2係合歯は、
前記軸方向における前記クラッチギヤ側の端部に、前記軸方向における歯の先端側に向けて歯幅を狭くするように形成され前記軸方向における前記クラッチギヤ側にスライド移動する際に前記シンクロリング及び前記クラッチギヤを前記回転方向へ相対的に移動させる第1スプラインチャンファ面が形成されると共に、前記軸方向における歯の中央側に向けて歯幅を狭くするように形成される第1傾斜面が形成され、更に、前記回転方向の両側部に、前記第1係合歯と係合する第1係合面が形成されている駆動力伝達歯と、
前記軸方向における前記クラッチギヤ側の端部に、前記第1スプラインチャンファ面が形成されると共に、前記第1傾斜面が形成され、更に、前記回転方向の両側部の少なくとも一方に、前記第1係合歯との間に隙間を設けて前記第4係合歯に係合する第2係合面が形成されて歯幅が前記駆動力伝達歯よりも狭い第1リング規制歯とで構成されており、
前記第3係合歯は、
前記軸方向における前記シンクロスリーブ側の端部に、前記軸方向における歯の先端側に向けて歯幅を狭くするように形成され前記第1スプラインチャンファ面と当接する第2スプラインチャンファ面が形成されると共に、前記軸方向における歯の変速ギヤ側に向けて歯幅を狭くするように形成され、前記第1傾斜面と係合して前記シンクロスリーブと前記クラッチギヤとを係合状態に保持する保持手段を構成するする第2傾斜面が形成され、
前記第4係合歯は、
前記軸方向における前記シンクロスリーブ側の端部に、前記軸方向における歯の先端側に向けて歯幅を狭くするように形成され、前記第1スプラインチャンファ面と当接する第3スプラインチャンファ面が形成される同期歯と、
前記軸方向における前記シンクロスリーブ側の端部に、前記第3スプラインチャンファ面が形成され、更に、前記第2係合面に当接して前記シンクロリングの前記回転方向の移動を規制する、歯幅が前記同期歯より広い第2リング規制歯とで構成されており、
前記第2リング規制歯が前記第1リング規制歯を前記回転方向に挟むように配置され、
前記第1リング規制歯の歯幅と前記駆動力伝達歯の歯幅との差分の1/2が、前記第2リング規制歯の歯幅と前記同期歯の歯幅との差分より大きく設定されている
車両用変速機のシンクロ機構。 - 前記シンクロリングを前記シンクロハブ及び前記シンクロスリーブに対して相対回転可能で一定の回転自由度を持たせる位置規定手段が設けられ、
前記シンクロスリーブの前記第1リング規制歯と、前記シンクロリングの第2リング規制歯とは、前記位置規定手段と前記回転方向の位置が一致するように配設されている請求項1又は請求項2に記載の車両用変速機のシンクロ機構。 - 前記第1リング規制歯と前記第2リング規制歯とを備える複数の規制部が、前記回転方向に互いに等間隔離れて配設されている請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の車両用変速機のシンクロ機構。
- 前記第1リング規制歯の前記第2係合面は、前記駆動力伝達歯の前記第1係合面及び前記第1傾斜面を切除して形成する請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の車両用変速機のシンクロ機構。
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