JP5204954B2 - 廃棄物処理方法及び廃棄物処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、廃棄物処理方法及び廃棄物処理システムに関する。より詳しくは、本発明は、メタン発酵に基づく廃棄物処理方法及び廃棄物処理システムに関する。
現在、廃棄物の処理に際しては、環境への影響を低減させる試みや資源の有効利用の試みがなされている。例えば、生ごみ等の固形有機性廃棄物の処理の場合、メタン発酵により、廃棄物中の有機物を分解させるともに、メタンガスを生成させ、該メタンガスを資源として利用している。しかし、メタン発酵に際して生成したアンモニアにより、メタン発酵の進行が妨げられ、廃棄物処理の効率が低下する場合があるという欠点がある。
このアンモニアによるメタン発酵の阻害を回避するメタン発酵による廃棄物処理方法としては、例えば、固形有機性廃棄物をスラリー状に可溶化した混合液をpH7.0以上8.5以下でメタン発酵処理し、生成したガスを回収し、回収したガスの少なくとも一部からアンモニアを除去し、アンモニアが除去されたガスの少なくとも一部を該混合液に噴出して攪拌する廃棄物処理方法等が知られている(例えば、特許文献1等を参照)。
特開2001−276880号公報
しかし、前記廃棄物処理方法では、アンモニアを除去するための設備、薬剤等が必要となり、その設備コストや運転コストが増加し、維持管理において多大な労力を必要とする場合があり、回収したアンモニアの処理が必要となる場合があるという欠点がある。
本発明は、上記従来の欠点に鑑みてなされたものであり、安定的かつ効率的に、低コストで、廃棄物の処理を行なうことができる、廃棄物処理方法を提供することを1つの課題とする。また、本発明は、安定的かつ効率的に、低コストで、廃棄物の処理を行なうができる、廃棄物処理システムを提供することを1つの課題とする。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、1つの側面では、種類が明らかで窒素の含有量が把握できる不用物を複数種含む廃棄物を、該廃棄物中に含まれる不用物毎に計量し、該不用物毎の重量と各不用物中に含まれる窒素の含有量とに基づき、メタン発酵における許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える全窒素濃度となるように溶媒を該廃棄物に添加して、該廃棄物を含む混合物の全窒素濃度を調整し、メタン発酵を行なことを特徴とする、廃棄物処理方法に関する。本発明は、種類が明らかで窒素の含有量が把握できる不用物を複数種含む廃棄物の重量を、不用物毎に計量する廃棄物重量計量手段と、
該廃棄物重量計量手段で計量された不用物毎の重量と、不用物毎の窒素含有量とに基づき、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える該廃棄物に対する適正希釈溶媒量を算出する適正希釈溶媒量算出手段と、
該廃棄物重量計量手段で計量された後の廃棄物を蓄積させる廃棄物蓄積設備と、
該適正希釈溶媒量算出手段により算出された適正希釈溶媒量に基づき、廃棄物に希釈溶媒を投入する希釈溶媒投入手段と、
希釈溶媒が混合された混合物をメタン発酵に供するメタン発酵槽と
を備え、
該適正希釈溶媒量算出手段で算出された適正希釈溶媒量に基づき、該希釈溶媒投入手段により、希釈溶媒が、廃棄物と混合され、それにより、該廃棄物が、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える全窒素濃度に調整され、得られた混合物が、該メタン発酵槽に導入され、メタン発酵に供されるように構成されていることを特徴とする、廃棄物処理システムに関する。
本発明の廃棄物処理方法によれば、メタン発酵に際して、適切な条件を維持でき、メタン発酵を安定的に行なうことができるため、廃棄物の処理を安定的に効率よく行なうことができるという優れた効果を奏する。
また、本発明の廃棄物処理システムによれば、適正希釈溶媒量算出手段において、廃棄物重量計量手段で計量された成分毎の重量と、成分毎の窒素含有量とに基づき、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える該廃棄物に対する適正希釈溶媒量が算出される構成を有するため、メタン発酵中に発生するアンモニア性窒素の濃度を測定し、調整する場合よりも、アンモニアの濃度上昇を未然に防ぐことができ、安定的に、メタン発酵に適した条件を得ることができるという優れた効果を奏する。そのため、本発明の廃棄物処理システムによれば、かかる構成を有するため、安定的かつ効率の良い廃棄物処理を行なうことができるという優れた効果を奏する。さらに、本発明の廃棄物処理システムによれば、適正希釈溶媒量算出手段で算出された適正希釈溶媒量に基づき、該希釈溶媒投入手段により、希釈溶媒が、廃棄物と混合される構成を有するため、希釈溶媒の導入でメタン発酵に適した条件を維持でき、例えば、気体として発生するアンモニア性窒素のトラッピング、メタン発酵槽内における環境維持等を実質的に必要とせず、簡便に、廃棄物の処理を行なうができるという優れた効果を奏する。また、本発明の廃棄物処理システムによれば、廃棄物の重量を成分毎に計量する廃棄物重量計量手段と、該廃棄物重量計量手段で計量された成分毎の重量と、成分毎の窒素含有量とに基づき、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える該廃棄物に対する適正希釈溶媒量を算出する適正希釈溶媒量算出手段とが備えられているため、所定時間単位の廃棄物中に含まれる成分の重量の変動を容易に把握することができ、廃棄物の組成の変動に伴う全窒素含有量の変動に対して、容易に対応することができるという優れた効果を奏する。そのため、本発明の廃棄物処理システムによれば、廃棄物処理のプロセスをより的確に自動化することができるという優れた効果を奏する。
本発明は、1つの側面では、廃棄物を該廃棄物中に含まれる成分毎に計量し、該成分毎の重量と各成分中に含まれる窒素の含有量とに基づき、メタン発酵における許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える全窒素濃度となるように溶媒を該廃棄物に添加して、該廃棄物を含む混合物の全窒素濃度を調整し、メタン発酵を行なうことを特徴とする、廃棄物処理方法に関する。
本発明の廃棄物処理方法は、廃棄物の成分毎の重量を計量していることに1つの大きな特徴がある。したがって、本発明の廃棄物処理方法によれば、メタン発酵に際するアンモニア性窒素濃度の管理に影響を与える因子、例えば、高窒素含有成分の量等をより的確に把握することができるという優れた効果を発揮する。さらに、本発明の廃棄物処理方法によれば、廃棄物の成分毎の重量を計量しているため、所定時間単位で廃棄される廃棄物の成分組成の変動をより的確に把握し、対応することができるという優れた効果を発揮する。
さらに、本発明の廃棄物処理方法は、廃棄物中に含まれる成分毎の重量と各成分中に含まれる窒素の含有量とに基づき、溶媒を該廃棄物に添加して、該廃棄物を含む混合物の全窒素濃度を調整していることにも1つの大きな特徴がある。したがって、本発明の廃棄物処理方法によれば、簡便に、かつより高い精度でメタン発酵に適した条件の安定的な維持が可能になるという優れた効果を発揮する。そのため、本発明の廃棄物処理方法によれば、廃棄物の処理を安定的に効率よく行なうことができるという優れた効果を発揮する。また、かかる精度は、メタン発酵に際しては、廃棄物の全重量を基準としてスラリーを形成させ、該スラリーを用いて行なわれている従来のメタン発酵に比べ、顕著に高く、本発明の廃棄物処理方法は、メタン発酵に適した条件のより安定的な維持が可能である点で優れる。
なお、本明細書において、前記溶媒を、「希釈溶媒」と称する場合もある。前記希釈溶媒としては、水(例えば、工業用水、排水処理装置から排出される窒素成分濃度が低い処理水)等が挙げられる。
本発明の廃棄物処理方法は、より具体的には、
(A)廃棄物の重量を成分毎に計量するステップ、
(B)前記ステップ(A)で計量された各成分の重量と、各成分中に含まれる窒素の含有量とに基づき、該廃棄物の全窒素含有量を算出し、該全窒素含有量からメタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を維持する適正希釈溶媒量を算出するステップ、
(C)前記ステップ(B)で算出された適正希釈溶媒量となるように、希釈溶媒を、前記(A)で計量された廃棄物と混合し、得られた混合物の全窒素濃度を、メタン発酵における許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える濃度となるように調整するステップ、及び
(D)前記ステップ(C)で得られた混合物を、メタン発酵に供するステップ、
を含むプロセスにより行なわれる。
本発明において、対象となる廃棄物は、例えば、メタン発酵に供される廃棄物であればよく、有機性廃棄物、例えば、生ゴミ等が挙げられる。なお、前記廃棄物には、メタン発酵により分解等の対象とならない成分を含有していてもよい。この場合、廃棄物から、メタン発酵により分解等の対象とならない成分を、メタン発酵の前に予め除去してもよく、メタン発酵を行なった後に除去してもよい。
前記ステップ(A)では、廃棄物の重量が、成分毎に計量される。
前記ステップ(A)は、廃棄物処理能等に応じて、所定時間単位で行なえばよい。これにより、1回の廃棄物処理で処理される廃棄物の組成、重量等がより適切に把握されうる。
本発明の廃棄物処理方法を、例えば、食品等の製造工場における廃棄物の処理に適用する場合、製造工場では、各製造部門により廃棄される不用物の成分は、通常、ほぼ一定していることが多いことから、前記ステップ(A)において、各製造部門から廃棄された不用物毎に重量を計量することにより、当該不用物の窒素含有量を容易に把握することができる。かかる場合においては、前記各製造部門の不用物毎に重量を計量することが、成分毎に計量されることと同義になる。
ついで、前記ステップ(B)において、前記ステップ(A)で計量された各成分の重量と、各成分中に含まれる窒素の含有量とに基づき、該廃棄物の全窒素含有量が算出され、該全窒素含有量からメタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を維持する適正希釈溶媒量が算出される。
前記ステップ(B)では、まず、前記ステップ(A)で計量された各成分の重量と、各成分中に含まれる窒素の含有量との情報により、廃棄物中に含まれる全窒素含有量が算出される。これにより、所定時間単位での廃棄物の成分の変動に対応して、廃棄物中に含まれる全窒素含有量を把握することができる。
さらに、前記ステップ(B)では、算出された全窒素含有量から、メタン発酵に際して発生することが予測されるアンモニア性窒素の量が算出される。ここで、アンモニア性窒素の量は、各成分中に含まれる窒素の様態を参酌することにより、より高い精度で算出されうる。
その後、前記ステップ(B)では、予測されるアンモニア性窒素の量から、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を維持する適正希釈溶媒量が算出される。
なお、前記ステップ(B)では、各成分中に含まれる水分量が考慮されうる。
メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度は、メタン発酵の運転条件、用いられる微生物の種類等により異なる。前記メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度は、例えば、高温(例えば、53〜55℃等)メタン発酵の場合、好ましくは、最大2000mg/l程度であることが望ましく、中温(例えば、36〜38℃等)メタン発酵の場合、好ましくは、最大4000mg/lであることが望ましい。
本明細書において、「適正希釈溶媒量」とは、算出された全窒素含有量から、メタン発酵に際して発生することが予測されるアンモニア性窒素の量を、前記メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度にするのに必要な希釈溶媒の量を意味する。
その後、前記ステップ(C)において、前記ステップ(B)で算出された適正希釈溶媒量となるように、希釈溶媒を、前記ステップ(A)で計量された廃棄物と混合し、得られた混合物の全窒素濃度を、メタン発酵における許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える濃度となるように調整する。
前記ステップ(C)において、希釈溶媒は、前記ステップ(A)で計量された廃棄物に対して混合される。したがって、かかるステップ(C)では、希釈溶媒は、前記ステップ(A)で計量された廃棄物の組成に対応して適正希釈溶媒量となるように、該廃棄物に添加されることになる。
前記廃棄物への希釈溶媒の添加は、例えば、前記ステップ(B)で算出された適正希釈溶媒量に基づき希釈溶媒を廃棄物に投入する希釈溶媒投入手段により行なわれうる。前記希釈溶媒投入手段は、前記ステップ(B)で算出された適正希釈溶媒量と連係して廃棄物への希釈溶媒の添加量が制御されるように構成された自動弁を備えうる。前記廃棄物への希釈溶媒の添加後、例えば、攪拌機等により、廃棄物と希釈溶媒とが混合される。
前記ステップ(C)の後、前記ステップ(D)において、前記ステップ(C)で得られた混合物が、メタン発酵に供される。前記ステップ(D)では、メタン発酵における許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える全窒素濃度となるように濃度が調整された混合物が、メタン発酵に供される。そのため、本発明の廃棄物処理方法では、メタン発酵の進行が安定的に維持される。
前記メタン発酵は、慣用のメタン生成微生物等を用いて行なわれうる。
前記メタン発酵は、前記ステップ(A)で計量された廃棄物単位で行なわれる。そのため、前記ステップ(A)で計量された廃棄物の組成に対応して調整された許容アンモニア性窒素濃度が維持されるため、許容範囲外の量のアンモニア性窒素に基づくメタン発酵の阻害を実質的に伴うことなく、安定的に効率よくメタン発酵が行われる。
本発明の廃棄物処理方法は、例えば、廃棄物の重量を成分毎に計量する廃棄物重量計量手段と、
該廃棄物重量計量手段で計量された成分毎の重量と、成分毎の窒素含有量とに基づき、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える該廃棄物に対する適正希釈溶媒量を算出する適正希釈溶媒量算出手段と、
該廃棄物重量計量手段で計量された後の廃棄物を蓄積させる廃棄物蓄積設備と、
該適正希釈溶媒量算出手段により算出された適正希釈溶媒量に基づき、該廃棄物蓄積設備に希釈溶媒を投入する希釈溶媒投入手段と、
該廃棄物蓄積設備で希釈溶媒が混合された混合物をメタン発酵に供するメタン発酵槽と
を備え、
該適正希釈溶媒量算出手段で算出された適正希釈溶媒量に基づき、該希釈溶媒投入手段により、希釈溶媒が、該廃棄物蓄積設備に導入されて、該廃棄物蓄積設備に蓄積した廃棄物と混合され、それにより、該廃棄物が、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える全窒素濃度に調整され、得られた混合物が、該メタン発酵槽に導入され、メタン発酵に供されるように構成されていることを特徴とする、廃棄物処理システムにより好適に実施されうる。
したがって、本発明は、他の側面では、前記廃棄物処理システムに関する。
本発明の廃棄物処理システムは、廃棄物重量計量手段と、適正希釈溶媒量算出手段とを有し、該廃棄物重量計量手段と該適正希釈溶媒量算出手段とが、該適正希釈溶媒量算出手段において、該廃棄物重量計量手段で計量された成分毎の重量と、成分毎の窒素含有量とに基づき、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える該廃棄物に対する適正希釈溶媒量が算出されるように構成されていることに1つの大きな特徴がある。したがって、本発明の廃棄物処理システムによれば、かかる構成を有することにより、メタン発酵中に発生するアンモニア性窒素の濃度を測定し、調整する場合よりも、メタン発酵を安定的に維持することができ、かつ高い精度で、メタン発酵に適した条件を得ることができる。また、本発明の廃棄物処理システムによれば、かかる構成を有することにより、安定的かつ効率の良い廃棄物処理を行なうことができる。
さらに、本発明の廃棄物処理システムによれば、適正希釈溶媒量算出手段と、希釈溶媒投入手段と、廃棄物蓄積設備とを有し、該適正希釈溶媒量算出手段と、該希釈溶媒投入手段と、該廃棄物蓄積設備とが、該適正希釈溶媒量算出手段で算出された適正希釈溶媒量に基づき、該希釈溶媒投入手段により、希釈溶媒が、該廃棄物蓄積設備に導入されて、該廃棄物蓄積設備に蓄積した廃棄物と混合されるように構成されていることにも1つの大きな特徴がある。したがって、本発明の廃棄物処理システムによれば、かかる構成を有することにより、希釈溶媒の導入でメタン発酵に適した条件を維持でき、例えば、気体として発生するアンモニア性窒素のストリッピング等のアンモニア除去によるメタン発酵槽内における環境維持等を実質的に必要とせず、簡便に、かつ低エネルギーで、廃棄物の処理を行なうができる。
また、本発明の廃棄物処理システムによれば、前記廃棄物重量計量手段と、前記適正希釈溶媒量算出手段とが備えられているため、所定時間単位の廃棄物中に含まれる成分の重量の変動を容易に把握することができ、廃棄物の組成の変動に伴う全窒素含有量の変動に対して、容易に対応することができる。そのため、本発明の廃棄処理システムによれば、廃棄物処理のプロセスをより効率よく行なえるように的確に自動化することができる。
本発明の廃棄物処理システムの実施態様の一例としては、例えば、図1に示される廃棄物処理システムが挙げられる。以下、図1に示される実施態様の廃棄物処理システムを一例として挙げ、説明するが、本発明は、かかる実施態様に限定されるものではない。
図1に示される廃棄物処理システムは、廃棄物の重量を成分毎に計量する廃棄物重量計量手段1と、
廃棄物重量計量手段1で計量された成分毎の重量と、成分毎の窒素含有量とに基づき、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える該廃棄物に対する適正希釈溶媒量を算出する適正希釈溶媒量算出手段2と、
廃棄物重量計量手段1で計量された後の廃棄物を蓄積させる廃棄物蓄積設備3と、
適正希釈溶媒量算出手段2により算出された適正希釈溶媒量に基づき、廃棄物蓄積設備3に希釈溶媒を投入する希釈溶媒投入手段4と、
廃棄物蓄積設備3で希釈溶媒が混合された混合物をメタン発酵に供するメタン発酵槽5と
を備え、
廃棄物が、廃棄物重量計量手段1で計量され、
廃棄物重量計量手段1と適正希釈溶媒量算出手段2とは、廃棄物重量計量手段1で計量された成分毎の重量の数値情報が伝達され、適正希釈溶媒量算出手段2に入力(導入)されるように構成され、
廃棄物重量計量手段1と廃棄物蓄積設備3とは、廃棄物重量計量手段1で計量された後の廃棄物が、廃棄物重量計量手段1から廃棄物蓄積設備3へ移送され廃棄物蓄積設備3に蓄積されるように構成され、
適正希釈溶媒量算出手段2では、廃棄物重量計量手段1で得られた数値情報と、成分毎の窒素含有量とに基づき、アンモニア性窒素の量が算出され、該アンモニア性窒素の量と、計量された全成分の重量とに基づき、廃棄物のアンモニア性窒素の濃度が算出され、算出されたアンモニア性窒素濃度とメタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度とを比較して、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を達成するに必要な適正希釈溶媒量が算出され、
適正希釈溶媒量算出手段2と希釈溶媒投入手段4とは、適正希釈溶媒量算出手段2で算出された適正希釈溶媒量に基づき、希釈溶媒投入手段4から希釈溶媒が排出されるように配され、
希釈溶媒投入手段4と廃棄物蓄積設備3とは、希釈溶媒投入手段4から希釈溶媒が排出された希釈溶媒が、廃棄物蓄積設備に導入されて、廃棄物蓄積設備に蓄積した廃棄物と混合され、それにより、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える全窒素濃度に調整されるように構成され、
廃棄物蓄積設備3とメタン発酵槽5とは、廃棄物蓄積設備3で得られた混合物がメタン発酵槽5に導入され、メタン発酵に供されるように構成されている。
廃棄物重量計量手段1としては、前述の重量計等が挙げられる。廃棄物重量計量手段1は、例えば、食品等の製造工場では、各製造部門における不用物の廃棄場所等に設けられうる。
廃棄物重量計量手段1では、搬出の際、廃棄物の計量が行なわれ、計量された後の廃棄物は、廃棄物重量計量手段1から廃棄物蓄積設備3に移送され、廃棄物蓄積設備3で蓄積される。
廃棄物蓄積設備3は、廃棄物から、メタン発酵に利用されない異物を除去する異物除去手段を備えていてもよい。かかる異物除去手段を備えている場合、廃棄物蓄積設備3では、異物が除去され、よりメタン発酵が効率的に行なわれる点で有利である。前記異物除去手段としては、破袋分別装置、圧縮分別装置等が挙げられる。廃棄物が生ゴミと袋、パック等の包材とからなるものである場合、例えば、前記破袋分別装置により、生ごみが分解して得られる液と袋、パック等の包材とが分離され、該包材は残渣として除去されうる。
また、廃棄物蓄積設備3は、蓄積された廃棄物をスラリー化させるスラリー化手段を備えていてもよい。かかるスラリー化手段を備えている場合、蓄積された廃棄物がスラリー化される。かかるスラリー化に際しては、水(例えば、工業用水、排水処理装置から排出される窒素成分濃度が低い処理水等)を添加してもよい。スラリー化に際して水を添加した場合には、廃棄物蓄積設備3は、水の添加量の数値情報が、適正希釈溶媒量算出手段に入力(導入)されるように構成されうる。
一方、廃棄物重量計量手段1で計量された成分毎の重量の数値情報は、適正希釈溶媒量算出手段2に入力(導入)される。
適正希釈溶媒量算出手段2としては、具体的には、例えば、計量された成分毎の重量の数値情報を入力(導入)する重量数値情報入力(導入)部と、
該重量数値情報入力(導入)部に入力(導入)された成分毎の重量の数値情報と、成分毎の窒素含有量とに基づき、メタン発酵に際して発生することが予測されるアンモニア性窒素の量をコンピュータにより算出する予測アンモニア性窒素量算出部と、
該予測アンモニア性窒素量算出部で算出されたアンモニア性窒素の量と、計量された全成分の重量とに基づき、廃棄物のアンモニア性窒素の濃度をコンピュータにより算出するアンモニア性窒素濃度算出部と、
該アンモニア性窒素濃度算出部で算出されたアンモニア性窒素濃度と、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度とに基づき、廃棄物に対する適正希釈溶媒量をコンピュータにより算出する適正希釈溶媒量算出部と、
適正希釈溶媒量の数値を出力する適正希釈溶媒量値出力部と
を備えた手段等が挙げられる。
かかる適正希釈溶媒量算出手段2は、例えば、適正希釈溶媒量を算出するためにコンピュータを、
計量された成分毎の重量の数値情報を入力する数値情報入力手段、
成分毎の窒素含有量を記録しておく窒素含有量記録手段、
記録された成分毎の窒素含有量の数値を窒素含有量記録手段から読み出し、該成分毎の窒素含有量に成分毎の重量の数値を乗じて、メタン発酵に際して、アンモニア又はアンモニウム化合物に変換されることが予測される窒素の量をアンモニア性窒素の量として算出するアンモニア性窒素量算出手段、
計量された成分の全重量を算出し、該アンモニア性窒素量算出手段で算出されたアンモニア性窒素の量に、全成分の重量の数値の逆数を乗じて、廃棄物のアンモニア性窒素の濃度を算出するアンモニア性窒素濃度算出手段、
メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を記録しておく許容アンモニア性窒素濃度記録手段、
算出されたアンモニア性窒素濃度と、記録された許容アンモニア性窒素濃度とを比較して、許容アンモニア性窒素濃度を達成するに必要な適正希釈溶媒量の数値を得る手段、
適正希釈溶媒量の数値を出力する適正希釈溶媒量値出力手段、
として機能させるための適正希釈溶媒量算出プログラムを組み込んだコンピュータであってもよい。
適正希釈溶媒量算出手段2では、計量された成分毎の重量の数値情報が入力(導入)され、該数値情報と、成分毎の窒素含有量とに基づき、該成分毎の窒素含有量に成分毎の重量の数値を乗じて、メタン発酵に際して、アンモニア又はアンモニウム化合物に変換されることが予測される窒素の量がアンモニア性窒素の量としてコンピュータ等により算出され、算出されたアンモニア性窒素の量に、計量された全成分の重量の数値の逆数が乗じられて、廃棄物のアンモニア性窒素の濃度がコンピュータ等により算出され、算出されたアンモニア性窒素濃度とメタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度とを比較して、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を達成するに必要な適正希釈溶媒量がコンピュータ等により算出される。ここで、前記廃棄物蓄積設備において、蓄積された廃棄物が、水の添加によりスラリー化された場合には、水の添加量を差し引いた量となる適正希釈溶媒量が算出されることとなる。
適正希釈溶媒量算出手段2で算出された適正希釈溶媒量の数値は、希釈溶媒投入手段4に伝達され、希釈溶媒投入手段4から廃棄物蓄積設備3への希釈溶媒の投入量の制御の際の判断基準として利用される。
図1に示される廃棄物処理システムにおいて、希釈溶媒投入手段4は、希釈溶媒を貯留する希釈溶媒貯留槽4aと、所望の量の希釈溶媒を廃棄物蓄積設備に投入する希釈溶媒投入量調節手段4bとを備えている。したがって、廃棄物蓄積設備3に蓄積された計量後の廃棄物には、適正希釈溶媒量算出手段2で算出された適正希釈溶媒量の数値に基づき、希釈溶媒貯留槽4aからの希釈溶媒の供給量が希釈溶媒投入量調節手段4bで調節され、それにより、廃棄物蓄積設備3に蓄積された廃棄物に希釈溶媒が投入される。
なお、本発明においては、他の実施態様として、廃棄物重量計量手段1において、廃棄物の計量の結果に応じて、該廃棄物に適正希釈溶媒量の希釈溶媒が投入される態様も挙げられる。
希釈溶媒投入量調節手段4bとしては、例えば、希釈溶媒の投入流量と適正希釈溶媒量とに基づき、適正希釈溶媒量の投入が完了するまでの時間、希釈溶媒の流通を行なう自動弁、廃棄物蓄積設備3への希釈溶媒の投入流量を制御する流量制御手段等が挙げられる。前記流量制御手段としては、例えば、積算流量計とシーケンサーとの組み合わせ等が挙げられる。
廃棄物蓄積設備3で得られた混合物は、その後、メタン発酵槽5に導入される。
メタン発酵槽5内では、メタン発酵を行なう微生物若しくは微生物群又は該微生物を含む汚泥等がメタン発酵に適した条件下に保持されている。前記メタン発酵を行なう微生物若しくは微生物群は、慣用のものが用いられうる。
メタン発酵槽5内では、前記混合物は、前記微生物若しくは微生物群又は該微生物を含む汚泥等によるメタン発酵能、処理対象となる廃棄物量等に応じた滞留時間で滞留される。
メタン発酵後、メタン発酵槽5からメタンガスが回収される。
以下、本発明を実施例等により詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例に限定されるものではない。
(実験例1)
ゴミAとゴミBとゴミCとを含有した廃棄物について、4日間にわたって、ゴミA、ゴミB及びゴミCそれぞれの重量比率を調べた。その結果、第1日目〜第4日目のゴミAとゴミBとゴミCとの重量比率は、表1に示されるとおりであった。
なお、以下、廃棄物の含水率を60重量%とし、流動性を確保するために、4倍希釈を行ない、含水率を90重量%とすることを標準の運転条件とする。このとき、タンパク質含有量が多いゴミBとゴミCとの比率が十分に低い場合、アンモニア性窒素濃度は、高温(53〜55℃)メタン発酵におけるメタン発酵阻害を起こさない2000mg/L以下に維持される。
第1日目及び第3日目は、予測アンモニア性窒素濃度が2000mg/Lを下回るため、標準の運転条件である4倍希釈のままとし、第2日目は、ゴミCの重量比率が上昇したため、4倍希釈とすると、予測アンモニア性窒素濃度が2000mg/L以上になる計算となった。このため、表1に示されるように、希釈用水を追加投入して、希釈倍率を4.2倍とし、アンモニア性窒素濃度を2000mg/L未満となるように調整した。さらに、第4日目も、ゴミB及びゴミCの重量比率が上昇したため、4倍希釈又は4.2倍希釈の場合、予測アンモニア性窒素濃度が2000mg/L以上となる。このため、希釈用水を追加投入して、希釈倍率を4.4倍とし、アンモニア性窒素濃度を2000mg/L未満となるように調整した。
一方、含水率を90%にするための標準の運転条件のまま実施する。この方法の場合、表1に示されるように、予測アンモニア濃度が2000mg/Lを超過することがわかる。
表1及び図2に、結果を示す。
Figure 0005204954
また、図2に示されるように、ゴミA、ゴミB及びゴミCそれぞれの重量比率から算出される全窒素濃度に基づき、適宜希釈用水を添加して希釈し、処理する方法では、高温メタン発酵槽内のアンモニア性窒素濃度を2000mg/L未満に維持することができることがわかる。しかし、廃棄物の含水率を90%にするための標準の運転条件のまま実施する方法では、メタン発酵槽内のアンモニア性窒素濃度が2000mg/Lを超える場合が生じうることがわかる。
(実験例2)
10日間にわたって排出される前記ゴミAとゴミBとゴミCとを含有した廃棄物について、ゴミA、ゴミB及びゴミCを計量し、ゴミA、ゴミB及びゴミCそれぞれの重量比率から算出される全窒素濃度に基づき、適宜希釈用水を添加して希釈し、処理する場合と、含水率を90%とする標準の運転条件のまま(4倍希釈)で処理する場合とにおける全窒素濃度及びアンモニア濃度を表2及び図3に示す。
Figure 0005204954
表2及び図3に示されるように、10日間に導入される廃棄物中のゴミ成分によって、アンモニア性窒素濃度は変化することがわかる。また、ゴミA、ゴミB及びゴミCそれぞれの重量比率から算出される全窒素濃度に基づき、適宜希釈用水を添加して希釈し、処理する場合、全窒素濃度が高い廃棄物が排出される日が続いても、アンモニア濃度を2000mg以下に容易に維持できることがわかる。
なお、例えば、季節の変動等で高窒素含有廃棄物(タンパク質含有廃棄物)が多く排出される時期は、相対的にメタン発酵槽内のアンモニア性窒素濃度が高くなる。
また、アンモニア性窒素濃度が2000mg/Lを超えると、メタン生成菌の活性低下によりメタン発酵が阻害され、メタン発酵槽内にプロピオン酸が蓄積し、ガス発生量は低下する。
希釈倍率の調整を行なった場合、高窒素含有ゴミが多く排出される時期でも常に、高温メタン発酵槽内のアンモニア性窒素濃度が、2000mg/L未満となり、高温メタン発酵を良好に行なうことができる。
(実験例3)
表1に示すようなゴミ比率で、ゴミA、ゴミB及びゴミCそれぞれが排出された場合において、メタン発酵槽への廃棄物の導入に先立ち、収集時の重量に基づき、該ゴミA、ゴミB及びゴミCそれぞれについて、個別に希釈する。すなわち、第1日目においては、収集時の重量に基づき、ゴミAに対して4倍希釈(アンモニア性窒素濃度:1500mg/L)、ゴミBに対して4.5倍希釈(アンモニア性窒素濃度:2000mg/L)、ゴミCに対して6倍希釈(アンモニア性窒素濃度:2000mg/L)となるように希釈する。ついで、希釈後の産物を混合して、メタン発酵槽に導入する。これにより、高温メタン発酵槽内におけるアンモニア性窒素濃度は、1724mg/Lとなり、阻害を起こさないレベルに抑えられる。また、第4日目には、第1日目においては、収集時の重量に基づき、ゴミAに対して4倍希釈(アンモニア性窒素濃度:1500mg/L)、ゴミBに対して4.5倍希釈(アンモニア性窒素濃度:2000mg/L)、ゴミCに対して6倍希釈(アンモニア性窒素濃度:2000mg/L)となるように希釈する。ついで、希釈後の産物を混合して、メタン発酵槽に導入する。これにより、高温メタン発酵槽内におけるアンモニア性窒素濃度は、1826mg/Lとなり、阻害を起こさないレベルに抑えられる。
(実施例1)
図1に示される廃棄物処理システムを実際のメタン発酵設備に適用した。メタン発酵設備の高温メタン発酵槽内の液体中のアンモニア性窒素濃度の変化を図4に示す。なお、図4中、希釈制御を開始した日を0日とし、経過日数を横軸に示す。また、図4中、白丸印が、流動性を確保するために、4倍希釈を行ない、含水率を90重量%とした標準の運転条件とした場合における推定アンモニア性窒素濃度を示す。さらに、図4中、黒四角印は、実際のアンモニア性窒素濃度の測定値を示す。また、表3に、ゴミ量、標準条件における推定アンモニア性窒素濃度、運転時における希釈倍率の変動及び実際のアンモニア性窒素濃度の測定値を示す。
Figure 0005204954
その結果、図4に示されるように、制御適用前のアンモニア性窒素濃度は、2000〜2200mg/Lとなり、メタン発酵阻害の徴候が見られた。このように、制御開始後、メタン発酵槽内の液体が入れ替わるのに要する期間後(24日目以降)は、メタン発酵槽内の液体中のアンモニア性窒素濃度は、2000mg/L未満に維持され、阻害を起こさないレベルに抑えられることがわかる。
本発明によれば、効率のよいメタン発酵が可能になる。
図1は、廃棄物処理システムの実施形態の1つを示す概略説明図である。 図2は、表1の各日のゴミを10日間、高温(53〜55℃)メタン発酵させた後の液体成分中におけるアンモニア性窒素の濃度を示す図である。図中、三角印は、含水率を90%にするための標準の運転条件のまま実施する場合の結果、丸印は、ゴミA、ゴミB及びゴミCそれぞれの重量比率から算出される全窒素濃度に基づき、適宜希釈用水を添加して希釈し、処理する場合の結果を示す。また、図中、破線部は、高温メタン発酵におけるアンモニア性窒素濃度の阻害濃度を示す。 図3は、実験例2の条件で、10日間にわたって排出される前記ゴミAとゴミBとゴミCとを含有した廃棄物をメタン発酵させた後の液体成分中におけるアンモニア性窒素の濃度を示す図である。図中、ひし形印は、含水率を90%にするための標準の運転条件のまま実施する場合の結果、四角印は、ゴミA、ゴミB及びゴミCそれぞれの重量比率から算出される全窒素濃度に基づき、適宜希釈用水を添加して希釈し、処理する場合の結果を示す。また、図中、太線部は、高温メタン発酵におけるアンモニア性窒素濃度の阻害濃度を示す。 図4は、図1に示される廃棄物処理システムを実際のメタン発酵設備に適用した場合の高温メタン発酵槽内の発酵液中のアンモニア性窒素濃度の変化を示す図である。図中、希釈制御を開始した日を0日とし、経過日数を横軸に示す。また、図中、白丸印が、流動性を確保するために、4倍希釈を行ない、含水率を90重量%とした標準の運転条件とした場合における推定アンモニア性窒素濃度を示す。さらに、図中、黒四角印は、実際のアンモニア性窒素濃度の測定値を示す。
符号の説明
1 廃棄物重量計量手段
2 適正希釈溶媒量算出手段
3 廃棄物蓄積設備
4 希釈溶媒投入手段
4a 希釈溶媒貯留槽
4b 希釈溶媒投入量調節手段
5 メタン発酵槽

Claims (3)

  1. 種類が明らかで窒素の含有量が把握できる不用物を複数種含む廃棄物を、該廃棄物中に含まれる不用物毎に計量し、該不用物毎の重量と各不用物中に含まれる窒素の含有量とに基づき、メタン発酵における許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える全窒素濃度となるように溶媒を該廃棄物に添加して、該廃棄物を含む混合物の全窒素濃度を調整し、メタン発酵を行なことを特徴とする、廃棄物処理方法。
  2. (A)種類が明らかで窒素の含有量が把握できる不用物を複数種含む廃棄物の重量を不用物毎に計量するステップ、
    (B)前記ステップ(A)で計量された各不用物の重量と、各不用物中に含まれる窒素の含有量とに基づき、該廃棄物の全窒素含有量を算出し、該全窒素含有量からメタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を維持する適正希釈溶媒量を算出するステップ、
    (C)前記ステップ(B)で算出された適正希釈量となるように、希釈溶媒を、前記ステップ(A)で計量された廃棄物と混合し、得られた混合物の全窒素濃度を、メタン発酵における許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える濃度となるように調整するステップ、及び
    (D)前記ステップ(C)で得られた混合物を、メタン発酵に供するステップ、
    を含む、請求項1記載の廃棄物処理方法。
  3. 種類が明らかで窒素の含有量が把握できる不用物を複数種含む廃棄物の重量を、不用物毎に計量する廃棄物重量計量手段と、
    該廃棄物重量計量手段で計量された不用物毎の重量と、不用物毎の窒素含有量とに基づき、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える該廃棄物に対する適正希釈溶媒量を算出する適正希釈溶媒量算出手段と、
    該廃棄物重量計量手段で計量された後の廃棄物を蓄積させる廃棄物蓄積設備と、
    該適正希釈溶媒量算出手段により算出された適正希釈溶媒量に基づき、廃棄物に希釈溶媒を投入する希釈溶媒投入手段と、
    希釈溶媒が混合された混合物をメタン発酵に供するメタン発酵槽と
    を備え、
    該適正希釈溶媒量算出手段で算出された適正希釈溶媒量に基づき、該希釈溶媒投入手段により、希釈溶媒が、廃棄物と混合され、それにより、該廃棄物が、メタン発酵の許容範囲のアンモニア性窒素濃度を与える全窒素濃度に調整され、得られた混合物が、該メタン発酵槽に導入され、メタン発酵に供されるように構成されていることを特徴とする、廃棄物処理システム。
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