JP5203999B2 - フロントフォークアッセンブリ組立方法 - Google Patents
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Description
すなわち、把持装置は、棒状であり、先端側に設けられたコレットを拡張あるいは収縮可能となっている。
まず、右フォークの供給位置に把持装置を移動し、右フォークの挿通孔にコレットを挿入する。そして、コレットを拡張させて、把持装置で右フォークを把持する。
具体的には、右フォークと左フォークとを、略平行、つまり、回転方向に同位相とする必要がある。
また、左フォークがブレーキパネルの下面に嵌合する構造であるため、ブレーキパネルを左フォークに対して回転方向に所定の位相とする必要がある。
さらに、ブレーキパネルは所定の位置でホイールに嵌合する構造であるため、ホイールをブレーキパネルに対して回転方向に所定の位相とする必要がある。
次に、ホイールの回転方向の位相を検出する。
次に、ワーク把持装置の把持手段を回動して、ホイールのブレーキパネルに対する回転方向の位相を調整する。これにより、ホイールのブレーキパネルに対する回転方向の位相が決定される。
次に、ワーク把持装置を回動して、第1フォークのブレーキパネルに対する回転方向の位相を調整する。これにより、第1フォークのブレーキパネルに対する回転方向の位相が決定される。
そして、ワーク把持装置を移動して、把持した第1フォーク、ホイール、およびブレーキパネルを、供給位置に配置された第2フォークに積層する。これまでの動作により、第1フォーク、ホイール、ブレーキパネル、および第2フォーク同士の相対的な位相が固定される。
図1は、本発明一実施形態に係るフロントフォークアッセンブリ組立方法により組み立てられるフロントフォークアッセンブリ10の分解斜視図である。
ステム12は、フォーク11A、11Bが挿通される一対の挿通孔121が形成されており、これら挿通孔121のそれぞれにフォーク11A、11Bを挿通してボルト122で締め付けることにより、一対のフォーク11A、11Bを略平行に保持する。
ブレーキパネル14は、略円盤状であり、ホイール13に取り付けられる。このブレーキパネル14の中心には、基準孔としての挿通孔141が形成されている。
ホイール13は、ブレーキパネル14が取り付けられた状態で、一対のフォーク11A、11Bの間に配置される。
また、左フォーク11Bがブレーキパネル14の下面に嵌合する構造であるため、ブレーキパネル14の左フォーク11Bに対する挿通孔111、141を回転中心とする回転方向の位相を、所定の位相とする必要がある。
さらに、ブレーキパネル14は所定の位置でホイール13に嵌合する構造であるため、ホイール13のブレーキパネル14に対する挿通孔131、141を回転中心とする回転方向の位相を、所定の位相とする必要がある。
以上より、フロントフォークアッセンブリ10を組み立てるためには、右フォーク11A、ホイール13、ブレーキパネル14、および左フォーク11B同士の回転方向の位相を調整する必要があることが判る。
把持装置30は、ロボットのハンドであり、この把持装置30の姿勢および3次元空間上の位置を変化させるロボットアーム32の先端に設けられている。
把持装置30は、ロボットアーム32に支持される平板状の基部31と、この基部31から略垂直に延びる棒状の把持手段としての把持部40と、基部31から略垂直に延びる進退可能な係止部50と、を備える。この把持部40の中心軸とロボットアーム32のフランジ面の中心軸とは、同軸となっている。
係止部本体51には、延出方向に沿って延びるスライドレール511が設けられている。また、スライドレール511の下端には、突起部512が設けられている。
当接部523の先端は、略水平面となっており、把持部40の近傍まで延びている。
スライド部本体521には、上下に延びる複数の貫通孔525が並んで形成されており、複数の係止部材524は、それぞれ、貫通孔525に挿通されている。これにより、複数の係止部材524は、把持部40から所定間隔離れて略平行に整列して設けられ、かつ、上下方向に移動可能となっている。
また、各係止部材524の上端側には、鍔部526が形成されており、係止部材524の下方への移動を規制する。
また、各係止部材524も、自重により下方に移動して、鍔部526が貫通孔525の上端に係止した状態となっている。
シャフト部44の先端には、第2の駒441が形成されている。
コレット43は、ガイド部42の第1の駒421とシャフト部44の第2の駒441と間に配置されている。
コレット43には、一端縁付近から他端縁に至るスリット431と、他端縁付近から一端縁に至るスリット432と、が交互に形成されている。
第2の駒441の外径は、コレット43側つまり基端側では、コレット43の内径よりも小さく、コレット43の反対側つまり先端側では、コレット43の内径よりも大きくなっている。
よって、第1の駒421の先端側および第2の駒441の基端側は、コレット43の内径よりも小さいので、コレット43内部に入り込んだ状態となっている。
まず、アクチュエータ41を動作させない場合、第1の駒421の先端側および第2の駒441の基端側がコレット43の内部に入り込んでいるが、コレット43は、拡張していない状態である。
把持装置30は、右フォーク11Aが供給される図示しない右フォーク供給エリア、カラー151が供給される図示しないカラー供給エリア、ホイール13が供給される図示しないホイール供給エリア、ブレーキパネル14が供給される図示しないブレーキパネル供給エリア、および左フォーク11Bが供給される図示しない左フォーク供給エリアを順次移動しながら、フロントフォークアッセンブリ10を組み立てる。
まず、上述のように、右フォーク11Aの挿通孔111を回転中心とする回転方向の位相は、既に検出されている。そこで、図7に示すように、右フォーク供給エリアに把持装置30を移動し、把持装置30の把持部40を、右フォーク11Aの上方に位置させる。
すると、図8に示すように、把持装置30の当接部523に設けられた複数の係止部材524のうちの一部が右フォーク11Aの上面に当接して上昇し、複数の係止部材524の先端部分に段差が生じて、この段差が右フォーク11Aに係止する。これにより、把持部40に対する右フォーク11Aの回転方向の位相が固定されて、右フォーク11Aは把持装置30に対して従回動可能となる。
そして、コレット43を拡張させて右フォーク11Aを把持する。
次に、把持装置30を下方に移動し、右フォーク11Aをカラー151に積層し、右フォーク11Aの下面をカラー151の上面に当接させる。次に、コレット43を原形に復帰させて右フォーク11Aの把持を解除する。続いて、把持装置30を下方に移動し、右フォーク11Aに加えてカラー151にも把持装置30の把持部40を挿通する。これにより、右フォーク11Aが把持装置30の把持部40に対して上方に相対移動するので、係止部50のスライド部52も係止部本体51に対して上方に相対移動する。
次に、把持装置30を下方に移動し、右フォーク11Aおよびカラー151をホイール13に積層し、カラー151の下面をホイール13の上面に当接させる。次に、コレット43を原形に復帰させてカラー151の把持を解除する。
以下、このブレーキパネル14を把持する具体的な手順を、図12〜図16を参照しながら説明する。
トレイ142には凹部が形成されており、この凹部は、全体が上方に露出した状態でブレーキパネル14が収納されるブレーキパネル収納部143となっている。また、ブレーキパネル収納部143の周囲には、ブレーキパネル収納部143よりも高い位置に、ホイール13が載置されるホイール載置面144が形成されている。
また、トレイ142の側方には、カメラ145が設けられている。
次に、図12に示すように、把持装置30をトレイ142に接近させる。ここで、この把持装置30は、上から右フォーク11A、カラー151、およびホイール13の順に積層した状態で、ホイール13を把持している。
次に、図13に示すように、さらに把持装置30を移動して、最下段のホイール13をトレイ142のホイール載置面144に着座させる。
次に、把持装置30を上昇させて、把持装置30のコレット43をカラー151の内部に位置させて、コレット43を拡張し、カラー151を把持する。
次に、図14に示すように、把持装置30をさらに上昇させて、把持装置30の係止部材524のホイール13に対する係止を解除し、これにより、ホイール13の把持装置30に対する従回動が解除される。
次に、図16に示すように、把持装置30を上昇させて、ブレーキパネル14をホイール13に下方から嵌合させる。
この状態では、上から右フォーク11A、カラー151、ホイール13、およびブレーキパネル14の順に積層されており、右フォーク11Aの挿通孔111、カラー151、ホイール13の挿通孔131、およびブレーキパネル14の挿通孔141は、同軸上に位置している。
具体的には、図17に示すように、左フォーク供給エリアに把持装置30を移動し、把持装置30の把持部40を、左フォーク11Bの上方に位置させる。
次に、把持装置30を回動して、右フォーク11Aの左フォーク11Bに対する回転方向の位相を調整するとともに、把持装置30を下方に移動し、右フォーク11A、カラー151、ホイール13、およびブレーキパネル14を左フォーク11Bに積層して、ブレーキパネル14の下面を左フォーク11Bの上面に当接させる。
この状態では、右フォーク11Aの挿通孔111、カラー151、ホイール13の挿通孔131、ブレーキパネル14の挿通孔141、および左フォーク11Bの挿通孔111は、同軸上に位置している。
(1)まず、上から右フォーク11A、ホイール13の順に積層した状態で、ホイール13を把持する。この状態では、右フォーク11Aの回転方向の位相のみが検出されている。
次に、ホイール13の回転方向の位相を検出する。
次に、把持装置30の把持部40を回動して、ホイール13のブレーキパネル14に対する回転方向の位相を調整する。これにより、13ホイールのブレーキパネル14に対する回転方向の位相が決定される。
次に、把持装置30を回動して、右フォーク11Aのブレーキパネル14に対する回転方向の位相を調整する。これにより、右フォーク11Aのブレーキパネル14に対する回転方向の位相が決定される。
そして、把持装置30を移動して、把持した右フォーク11A、ホイール13、およびブレーキパネル14を、供給位置に配置された左フォーク11Bに積層する。この動作により、右フォーク11A、ホイール13、ブレーキパネル14、および左フォーク11B同士の相対的な位相が固定される。
11A 右フォーク(第1フォーク)
11B 左フォーク(第2フォーク)
13 ホイール
14 ブレーキパネル
30 把持装置(ワーク把持装置)
40 把持部(把持手段)
111、131、141 挿通孔(基準孔)
Claims (1)
- それぞれ基準孔を有する第1フォーク、ホイール、ブレーキパネル、第2フォークについて、
上から第1フォーク、ホイール、ブレーキパネル、第2フォークの順に積層し、ワーク把持装置の把持手段を前記基準孔のそれぞれに挿通して、フロントフォークアッセンブリを組み立てるフロントフォークアッセンブリ組立方法であって、
前記第1フォーク、前記ブレーキパネル、および前記第2フォークについての供給位置および前記基準孔を中心とした回転方向の位相を検出するとともに、前記ホイールの供給位置を検出する工程と、
前記ワーク把持装置を移動して、上から前記第1フォーク、前記ホイールの順に積層し、前記第1フォークの基準孔および前記ホイールの基準孔に前記ワーク把持装置の把持手段を上から挿通して、前記第1フォークおよび前記ホイールが前記基準孔を中心として前記ワーク把持装置に対して従回動可能となるように、前記ホイールを把持する工程と、
前記ワーク把持装置の把持手段で把持したホイールについて、前記基準孔を中心とした回転方向の位相を検出する工程と、
前記ワーク把持装置の把持手段を回動して、前記供給位置に配置されたブレーキパネルに対する前記ホイールの回転方向の位相を調整する工程と、
前記ワーク把持装置を移動して、前記ホイールを前記ブレーキパネルの上方に仮置きし、前記ホイールの前記ワーク把持装置に対する従回動を解除する工程と、
前記ワーク把持装置を回動して、前記第1フォークの前記ブレーキパネルに対する回転方向の位相を調整する工程と、
前記ワーク把持装置を下降させて、前記把持手段を前記ブレーキパネルの基準孔に挿通して把持し、その後、前記ブレーキパネルを上昇させて、上から前記第1フォーク、前記ホイール、および前記ブレーキパネルの順に積層するとともに、再び、前記ホイールが前記基準孔を中心として前記ワーク把持装置に対して従回動可能となるようにする工程と、
前記ワーク把持装置を回動して、前記第1フォークの前記第2フォークに対する回転方向の位相を調整するとともに、前記ワーク把持装置を移動して、前記把持した第1フォーク、ホイール、およびブレーキパネルを、前記供給位置に配置された第2フォークに積層する工程と、を備えることを特徴とするフロントフォークアッセンブリ組立方法。
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