JP5200975B2 - 電力変換回路の電流検出装置 - Google Patents

電力変換回路の電流検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、パワースイッチング素子と、該パワースイッチング素子に逆並列に接続される態様にてこれと同一半導体基板に併設されるフリーホイールダイオードとが設けられた半導体デバイスを備える電力変換回路について、これに流れる電流を検出する電力変換回路の電流検出装置に関する。
直流電源の各端子と回転機の端子とを接続する高電位側スイッチング素子及び低電位側スイッチング素子の直列接続体を備えて構成される電力変換回路(インバータ)が周知である。また、インバータは、上記スイッチング素子の入出力端子に接続されたフリーホイールダイオードを備えている。ここで、回転機に正弦波形状の電流を流すべく高電位側スイッチング素子及び低電位側スイッチング素子を操作するに際しては、これら高電位側スイッチング素子及び低電位側スイッチング素子を交互にオン状態及びオフ状態とすることで、これら一対のスイッチング素子を相補的に駆動する手法が一般に用いられている。
一方、インバータのスイッチング素子としては、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられることがある。また、近年では、こうしたインバータを構成する半導体素子として、フリーホイールダイオードがIGBTと同一基板上に併設されたいわゆるダイオード内蔵型IGBTが提案され、実用化されている。
上記IGBTはコレクタからエミッタへと進む方向を順方向とするものであるため、逆側には電流が流れない。このため、インバータの一対のスイッチング素子が相補的に駆動される場合、上記正弦波形状の電流の流通方向によっては、オン状態とされているスイッチング素子に電流が流れないことがある。そしてこの場合には、これに逆並列に接続されたフリーホイールダイオードに電流が流れることとなる。
ところで、上記ダイオード内蔵型IGBTにおいては、フリーホイールダイオードに順方向電流が流れる際の電圧降下量が、IGBTのゲートに電圧が印加されることで増大することが知られている。このため、スイッチング素子を相補的に操作する場合には、フリーホイールダイオードに順方向電流が流れる際のフリーホイールダイオードによる電力損失が大きくなり、ひいてはダイオード内蔵型IGBTの発熱量が多くなるおそれがある。
そこで従来、例えば下記特許文献1に見られるように、フリーホイールダイオードに電流が流れることを検出する場合、上記相補信号にかかわらず、スイッチング素子を強制的にオフ状態とすることも提案されている。具体的には、フリーホイールダイオードと同一の半導体基板上に微小な電極を備え、フリーホイールダイオードに流れる電流の数千分の1から1万分の1程度の微少電流を上記電極から取り出す。そして、この微少電流に基づき、フリーホイールダイオードに電流が流れたと判断される場合に、スイッチング素子を強制的にオフ状態とする。これにより、電力損失の増大を抑制することができる。
特開2008−72848号公報
ところで、上記スイッチング素子に定格以上の電流が流れる場合には、その信頼性が低下するおそれがある。このため、スイッチング素子に定格以上の電流が流れる場合、スイッチング素子を強制的にオフ状態とすることも周知である。ここで、スイッチング素子に流れる電流を検出する手法として、上記スイッチング素子と同一半導体基板上に形成された微小な電極から出力される微少電流を用いることが考えられる。
しかし、スイッチング素子に流れる電流を検出するための電極(端子)と、フリーホイールダイオードに流れる電流を検出するための電極(端子)とを相違させる場合には、素子サイズの大型化を招く等の問題がある。一方、これら電極を共有化する場合、スイッチング素子に流れる電流と上記微小電流との比と、フリーホイールダイオードに流れる電流と微小電流との比が相違することに起因して、スイッチング素子やフリーホイールダイオードに流れる電流を適切に検出することが困難となるおそれがある。
更に、フリーホイールダイオードに流れる電流については比較的少量の電流が流れたか否かを判断することが望まれるのに対し、スイッチング素子に流れる電流については大電流が流れたか否かを判断すればよい。このため、上記共通の電極から出力される微少電流をシャント抵抗を用いて検出する場合には、シャント抵抗の抵抗値として、上記双方の電流検出にとって適切な値を設定することが困難となり、ひいては所望の電流検出を適切に行うことがいっそう困難なものとなるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、パワースイッチング素子及びフリーホイールダイオードに流れる電流と相関を有する微少電流を出力するセンス端子から出力される微少電流に基づき、パワースイッチング素子及びフリーホイールダイオードに流れる電流を適切に検出することのできる電力変換回路の電流検出装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、パワースイッチング素子と、該パワースイッチング素子に逆並列に接続される態様にてこれと同一半導体基板に併設されるフリーホイールダイオードと、前記パワースイッチング素子及び前記フリーホイールダイオードに流れる電流と相関を有する微少電流を出力するセンス端子とが設けられた半導体デバイスを備える電力変換回路について、これに流れる電流を検出する電力変換回路の電流検出装置において、前記センス端子及び前記パワースイッチング素子の出力端子間を接続する電気経路と、前記電気経路における電圧降下の検出に基づき、前記パワースイッチング素子及び前記フリーホイールダイオードに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記パワースイッチング素子に電流が流れる際と前記フリーホイールダイオードに電流が流れる際とで、前記電気経路の抵抗値を相違させる抵抗値可変手段とを備えることを特徴とする。
上記発明では、抵抗値可変手段を備えるため、パワースイッチング素子に流れる電流を検出するうえで適切な抵抗値と、フリーホイールダイオードに流れる電流を検出するうえで適切な抵抗値とをそれぞれ用いて、これら各電流を検出することが可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記抵抗値可変手段は、前記センス端子から出力される微少電流を入力として前記抵抗値を変更するものであることを特徴とする。
上記発明では、センス端子から出力される微少電流に基づき抵抗値を適切に変更することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記抵抗値可変手段は、前記パワースイッチング素子に電流が流れる際の抵抗値の方が前記フリーホイールダイオードに電流が流れる際の抵抗値よりも小さく設定することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記電気経路は、前記パワースイッチング素子の出力端子及び前記センス端子間に互いに並列接続される一対の抵抗体を備え、前記抵抗値可変手段は、前記一対の抵抗体のいずれか一方に直列接続された整流手段を備えて構成されることを特徴とする。
整流手段は、その一方から他方への電流の流動を許容する反面、他方から一方への電流の流動を禁止する。このため、抵抗体及び整流手段の直列接続体には、パワースイッチング素子に電流が流れる際とフリーホイールダイオードに電流が流れる際とのいずれか一方の場合に限って電流が流れることとなる。このため、センス端子及び出力端子間の電気経路の抵抗値を、上記いずれか一方の場合において他方の場合よりも小さくすることができる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記電気経路は、第1の抵抗体を備える経路と、第2の抵抗体及び開閉手段の直列接続体を備える経路とを備え、前記抵抗値可変手段は、前記センス端子から出力される電流に応じて前記開閉手段を開閉させるものであることを特徴とする。
上記発明では、センス端子から出力される電流に応じて開閉手段を開閉することで、センス端子及び出力端子間の電気経路の抵抗値を、第1の抵抗体に応じた抵抗値とするか、第1の抵抗体及び第2の抵抗体の並列接続に応じた抵抗値とするかを切り替えることができる。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記抵抗値可変手段は、前記センス端子及び前記出力端子間を接続する第3の抵抗体を備えて且つ、該第3の抵抗体に前記センス端子から出力される微少電流が流れることで生じる電圧を前記開閉手段に印加する手段を備えることを特徴とする。
上記発明では、パワースイッチング素子に電流が流れる場合とフリーホイールダイオードに電流が流れる場合とで、開閉手段に印加される電圧を、パワースイッチング素子の出力端子の電位を基準として互いに相違する極性とすることができる。このため、開閉手段を出力端子の電位基準で動作させるなどすることで、これを適切に開閉することができる。
請求項7記載の発明は、請求項5又は6記載の発明において、前記開閉手段は、前記第2の抵抗体よりも前記センス端子側に接続されていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項5又は6記載の発明において、前記開閉手段は、前記第2の抵抗体よりも前記出力端子側に接続されていることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の発明において、前記電流検出手段によって前記フリーホイールダイオードに順方向電流が流れたことが検出される場合、前記パワースイッチング素子の導通制御端子への電圧印加を停止する停止手段を備えることを特徴とする。
フリーホイールダイオードに電流が流れているときにこれに逆並列に接続されるパワースイッチング素子をオン状態とする場合には、フリーホイールダイオードの電力損失が増大する傾向がある。上記発明では、この点に鑑み、停止手段を備えることで導通損失を低減することができる。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明において、前記電力変換回路は、前記パワースイッチング素子として高電位側のスイッチング素子及び低電位側のスイッチング素子の直列接続体を備えて且つ、これら一対のスイッチング素子は、交互にオン状態が指令されるものであることを特徴とする。
上記発明では、一対のパワースイッチング素子が相補的に駆動されるために、フリーホイールダイオードに電流が流れる際にもこれに接続されるパワースイッチング素子がオン状態とされる。このため、フリーホイールダイオードに順方向電流が流れる際には、無駄なスイッチングがなされて且つ、これにより、フリーホイールダイオードの電力損失が増大するおそれがある。このため、請求項9の発明特定事項の利用価値が特に高いものとなっている。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の発明において、前記電力変換回路は、車載低圧システムと絶縁された車載高圧システムを構成するものであり、前記停止手段は、車載高圧システム内に備えられてなることを特徴とする。
上記発明では、停止手段を高圧システム内に備えることで、停止手段を低圧システム側に備える場合と比較して、高圧システム及び低圧システム間を絶縁する手段の数を低減することができる。
請求項12記載の発明は、請求項1〜11のいずれか1項に記載の発明において、前記パワースイッチング素子に流れる電流が閾値以上となる場合、前記パワースイッチング素子を強制的にオフ状態とするオフ操作手段を備えることを特徴とする。
上記発明では、電流検出手段に、パワースイッチング素子に大電流が流れていることを検出する要求が生じる。このため、上記請求項9記載の停止手段を備える場合、この停止手段のために電流検出手段に要求される検出電流よりも大きい電流の検出を高精度に行うことが要求されることとなる。
請求項13記載の発明は、請求項12記載の発明において、前記電力変換回路は、車載低圧システムと絶縁された車載高圧システムを構成するものであり、前記オフ操作手段は、車載高圧システム内に備えられてなることを特徴とする。
上記発明では、オフ操作手段を高圧システム内に備えることで、オフ操作手段を低圧システム側に備える場合と比較して、高圧システム及び低圧システム間を絶縁する手段の数を低減することができる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる半導体デバイスの断面構造及び平面構造を示す図。 同実施形態にかかるドライブユニットの回路構成を示す回路図。 上記半導体デバイスに流れる電流を単一のシャント抵抗にて検出する場合の電流検出特性を示す図。 第2の実施形態にかかるドライブユニットの回路構成を示す回路図。 第3の実施形態にかかるドライブユニットの回路構成を示す回路図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる電力変換回路の電流検出装置をハイブリッド車に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態のシステム構成を示す。図示されるように、車載主機としてのモータジェネレータ10は、インバータIV及びコンバータCVを介して高圧バッテリ12に接続されている。インバータIVは、高電位側のパワースイッチング素子Swp及び低電位側のパワースイッチング素子Swnの直列接続体が3つ並列接続されて構成されている。そして、これら各直列接続体の接続点が、モータジェネレータ10の各相にそれぞれ接続されている。また、コンバータCVは、コンデンサCと、高電位側のパワースイッチング素子Swp及び低電位側のパワースイッチング素子Swnの直列接続体と、直列接続体の接続点と高圧バッテリ12とを接続するリアクトルLとを備えている。
上記高電位側のパワースイッチング素子Swp及び低電位側のパワースイッチング素子Swnのそれぞれの入出力端子間(コレクタ及びエミッタ間)には、高電位側のフリーホイールダイオードFDp及び低電位側のフリーホイールダイオードFDnのカソード及びアノードが接続されている。
上記インバータIVを構成するパワースイッチング素子Swp,Swnの導通制御端子(ゲート)には、いずれもドライブユニットDUが接続されている。これにより、パワースイッチング素子Swp,Swnは、ドライブユニットDUを介して、低圧バッテリ14を電源とする制御装置16によって駆動される。制御装置16は、図示しない各種センサの検出値等に基づき、インバータIVのU相、V相、及びW相のそれぞれについてのパワースイッチング素子Swpを操作する操作信号gup,gvp,gwpと、パワースイッチング素子Swnを操作する操作信号gun,gvn,gwnとを生成し出力する。また、コンバータCVのパワースイッチング素子Swp、Swnを操作する操作信号gcp,gcnを生成し出力する。これにより、パワースイッチング素子Swp,Swnは、ドライブユニットDUを介して制御装置16により操作される。これら高電位側の操作信号gup,gvp,gwp、gcpのそれぞれと、低電位側の操作信号gun,gvn,gwn、gcnのそれぞれとは、高電位側のスイッチング素子Swpと低電位側のスイッチング素子Swnとを互いに相補的に駆動するものである。すなわち、いずれか一方の操作信号がオン状態とするための信号である期間、他方の操作信号がオフ状態とするための信号となる。
なお、インバータIVやコンバータCVを備える高圧システムと、制御装置16を備える低圧システムとは、図示しないフォトカプラ等の絶縁手段によって絶縁されており、上記操作信号は、絶縁手段を介して高圧システムに出力される。
上記パワースイッチング素子Swp,Swnは、いずれも、入力端子及び出力端子が一義に定義されており、出力端子から入力端子への電流の流通を阻止するスイッチング素子である。詳しくは、これらは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)にて構成されている。また、パワースイッチング素子Swp,Swnは、更に、その入力端子及び出力端子間に流れる電流やフリーホイールダイオードFDp、FDnに流れる電流と相関を有する微少電流を出力するセンス端子STを備えている。更に本実施形態では、IGBTとして、ダイオード内蔵型のものを用いている。すなわち、本実施形態では、高電位側のパワースイッチング素子Swp及び高電位側のフリーホイールダイオードFDpは互いに同一の半導体基板に隣接して形成されており、低電位側のパワースイッチング素子Swn及び低電位側のフリーホイールダイオードFDnは互いに同一半導体基板に隣接して形成されている。
図2(a)に、本実施形態にかかるパワースイッチング素子Swp(Swn)及びフリーホイールダイオードFDp(FDn)の断面構成を示す。なお、以下では、パワースイッチング素子Swp、Swnを総括する場合、パワースイッチング素子Swと記載し、フリーホイールダイオードFDp,FDnを総括する場合、フリーホイールダイオードFDと記載する。
図示されるように、半導体基板20には、IGBT領域とダイオード領域とが併設されて形成されている。半導体基板20の主面側から裏面側へと伸びる領域は、導電型がN型であるN型領域22となっている。また、半導体基板20の主面側の表層部には、導電型がP型のP型領域24が形成されており、P型領域24内に、上記N型領域よりも濃い濃度のN型の導電型を有するN型領域26が形成されている。そして、これらP型領域24及びN型領域26には、IGBTのエミッタ端子E及びダイオードのアノード端子が接続されている。また、上記P型領域24及びN型領域26上には、ゲート酸化膜28を介してゲート電極30が形成されている。
一方、半導体基板20の裏面側の表層部には、上記N型領域22よりも濃度の濃いN型領域36とP型領域34とが併設されている。ここで、P型領域34は、IGBTのコレクタ領域を構成し、N型領域36は、ダイオードのカソード領域を構成する。なお、これらP型領域34及びN型領域36と上記N型領域22との間には、N型領域22よりも濃度の薄いN型領域32が形成されている。
図2(b)は、上記半導体基板20の主面側を模式的に示した平面図である。図示されるように、主面側の大部分は、エミッタ領域であり、これよりも小さい領域として、ゲート領域やセンス電極38が形成されている。ここで、実際のセンス電極38の面積は、エミッタ領域の面積の数千分の1程度とされており、これにより、IGBTやフリーホイールダイオードに流れる電流と相関を有しつつも極微小な電流を出力することが可能となっている。
図3に、上記ドライブユニットDUの回路構成を示す。
図示されるように、電源40は、充電用スイッチング素子42と、ゲートの充電速度を調節するための充電用抵抗体44とを介して、パワースイッチング素子Swのゲートに接続されている。パワースイッチング素子Swのゲートは、ゲートの放電速度を調節するための放電用抵抗体46及び放電用スイッチング素子48を介して、パワースイッチング素子SのエミッタEに接続されている。
駆動回路50は、図示しないフォトカプラ等の絶縁手段を介して、ドライブユニットDUに入力される上記操作信号g(操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwn,gcp,gcnの総括表記)に基づき、充電用スイッチング素子42及び放電用スイッチング素子48を相補的にオン・オフすることでパワースイッチング素子Swを駆動する。すなわち、操作信号gが論理「H」となることで、パワースイッチング素子Swをオン状態とする旨が指示される場合、充電用スイッチング素子42をオンして且つ放電用スイッチング素子48をオフすることで、パワースイッチング素子Swのゲートに正の電荷を充電する。また、操作信号gが論理「L」となることで、パワースイッチング素子Swをオフ状態とする旨が指示される場合、充電用スイッチング素子42をオフして且つ放電用スイッチング素子48をオンすることで、パワースイッチング素子Swのゲートから正の電荷を放電させる。
パワースイッチング素子SのエミッタE及びセンス端子ST間には、抵抗体52と、ダイオード54及び抵抗体56の直列接続体とが並列接続されている。ここで、ダイオード54は、センス端子ST側からエミッタE側へと進む方向を順方向とするものである。
ダイオード54のカソード及び抵抗体56間の電圧は、コンパレータ58の非反転入力端子に印加される。コンパレータ58の反転入力端子には、基準電源60の電圧VrefHが印加されている。ここで、基準電源60は、パワースイッチング素子Swのエミッタの電位よりも高電位の電圧を上記反転入力端子に印加するためのものである。これにより、パワースイッチング素子Swに流れる電流が閾値以上となることで、コンパレータ58が論理「L」から論理「H」に反転する。コンパレータ58の論理「H」の信号は、フェール信号FLとして、スイッチング素子62のゲートに印加される。スイッチング素子62は、その一方の端子がパワースイッチング素子Swのエミッタに接続され、他方の端子がツェナーダイオード64のアノード側に接続される。ツェナーダイオード64のカソード側は、放電用抵抗体46に接続されている。これにより、コンパレータ58の出力信号が論理「H」となると、スイッチング素子68がオン状態となるため、パワースイッチング素子Swのゲートの電圧は、ツェナーダイオード64のブレークダウン電圧程度に制限されることとなる。これにより、パワースイッチング素子Swに流れる電流が制限される。
上記コンパレータ58の出力信号は、更に、ディレイ66に取り込まれる。ディレイ66は、入力信号が所定時間に渡って論理「H」となることで、パワースイッチング素子Swを強制的にオフ状態とすべく、論理「H」の信号をソフト遮断用スイッチング素子68のゲートに出力するとともに、停止信号AEを駆動回路50に出力するものである。ここで、停止信号AEは、駆動回路50による充電用スイッチング素子42及び放電用スイッチング素子48の駆動を停止させるための信号である。
上記ソフト遮断用スイッチング素子68は、その一方の端子がパワースイッチング素子SwのエミッタEに接続されており、他方の端子が、ソフト遮断用抵抗体70、放電用抵抗体46を介して、パワースイッチング素子Swのゲートに接続される。これにより、パワースイッチング素子Swに流れる電流が閾値以上となる状態が所定時間以上継続することで、ソフト遮断用スイッチング素子68がオンとされ、ソフト遮断用抵抗体70及び放電用抵抗体46を介して、パワースイッチング素子Swのゲートの電荷が放電される。ここで、ソフト遮断用抵抗体70は、放電経路の抵抗値を高抵抗とするためのものである。これは、コレクタ電流が過大である状況下にあっては、パワースイッチング素子Swをオン状態からオフ状態へと切り替える速度、換言すればコレクタ及びエミッタ間の遮断速度を大きくすると、サージが過大となるおそれがあることに鑑みたものである。このため、コレクタ電流が閾値以上となると判断される状況下にあっては、放電用抵抗体46及び放電用スイッチング素子48を備える放電経路よりも抵抗値の大きい経路によってパワースイッチング素子Swのゲートを放電させる。
こうした構成によれば、パワースイッチング素子Swを過電流が流れる場合には、まずツェナーダイオード64がオン状態とされることで、パワースイッチング素子Swのゲート電圧が低下する。これにより、パワースイッチング素子Swに流れる電流を制限することができる。そしてその後、過電流が所定時間継続する場合には、ソフト遮断用スイッチング素子68がオン状態とされることから、パワースイッチング素子Swが強制的にオフとされる。
一方、センス端子ST及び抵抗体52間の電圧は、コンパレータ72の反転入力端子に印加される。コンパレータ72の非反転入力端子には、基準電源74の電圧VrefLが印加されている。基準電源74は、パワースイッチング素子Swのエミッタ電位よりも低電位の電圧をコンパレータ72に印加するためのものである。なお、電圧VrefLは、センス端子ST及び抵抗体52間の電位が、パワースイッチング素子Swのエミッタ電位よりも低くなったことを判断するための値(負であって極力小さい値)に設定される。
こうした構成によれば、フリーホイールダイオードFDに電流が流れることで、コンパレータ72の出力信号が論理「H」に反転し、これが停止信号SDとして駆動回路50に出力される。駆動回路50では、停止信号SDが入力される場合、操作信号gの値にかかわらず、パワースイッチング素子Swをオフ状態とする。これは、フリーホイールダイオードFDに電流が流れる際にパワースイッチング素子Swのゲートに電圧が印加されることでフリーホイールダイオードFDの電力損失が増大することに鑑みたものである。すなわち、フリーホイールダイオードFDに電流が流れる際にパワースイッチング素子Swを強制的にオフとすることで、フリーホイールダイオードFDの電力損失を低減することができる。
このように本実施形態では、センス端子STから出力される微少電流による電圧降下に基づき、パワースイッチング素子Swに過度の電流が流れているか否かと、フリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れているか否かとを判断する。この際、電圧降下を生じさせる抵抗体の抵抗値を、パワースイッチング素子Swに電流が流れている場合とフリーホイールダイオードFDに電流が流れている場合とで相違させる。これは、以下の理由による。
図4に、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値を固定した場合について、パワースイッチング素子Sw又はフリーホイールダイオードFDに流れる電流と、上記電気経路での電圧降下量との関係を示す。図示されるように、パワースイッチング素子Swを電流が流れる場合の方がフリーホイールダイオードFDに電流が流れる場合よりも、電流量に対する電圧降下量が大きい。これは、パワースイッチング素子Swに流れる電流に対するセンス端子STから出力される微少電流の比が、フリーホイールダイオードFDに流れる電流に対するセンス端子STから出力される微少電流の比よりも大きいことによる。
センス端子STから出力される微少電流についての上記特性に加えて、本実施形態では、パワースイッチング素子Swに流れる電流については、過度の電流の有無を高精度に検出することが望まれる反面、フリーホイールダイオードFDに流れる順方向電流については、微少量以上の電流が流れているか否かを高精度に判断することが望まれる。すなわち、パワースイッチング素子SwよりもフリーホイールダイオードFDの方が検出対象電流が小さい。このため、フリーホイールダイオードFDを極微少量の電流が流れる際の電圧降下量は、ある程度大きいことが望ましい。しかし、この要求に応じて最適化される抵抗値を用いてパワースイッチング素子Swに過度の電流が流れるか否かを判断する場合、パワースイッチング素子Swに過度の電流が流れる際の電圧降下量が過度に大きくなる。
そこで本実施形態では、上記のように、パワースイッチング素子Swに電流が流れる際とフリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れる際とで、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値を相違させる。すなわち、パワースイッチング素子Swに電流が流れる際には、ダイオード54の順方向となるため、抵抗体52のみならず、抵抗体56にも電流が流れる。一方、フリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れる際には、ダイオード54の逆方向となるため、抵抗体52には電流が流れるものの、抵抗体56及びダイオード54には電流が流れない。これにより、パワースイッチング素子Swに電流が流れる場合の方が、フリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れる場合よりもセンス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値が小さくなる。特に本実施形態では、抵抗体52の抵抗値R1を抵抗体56の抵抗値R2よりも十分に大きく設定している。これにより、パワースイッチング素子Swに電流が流れる際の抵抗値は抵抗値R2に略等しくなり、フリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れる際の抵抗値は抵抗値R1となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)パワースイッチング素子Swに電流が流れる際の方がフリーホイールダイオードFDに電流が流れる際よりも、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値を小さくした。これにより、パワースイッチング素子Swに過度の電流が流れるか否かの判断と、フリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れるか否かの判断とを高精度に行うことができる。
(2)センス端子STから出力される微少電流を入力として、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値を変更した。これにより、抵抗値を適切に変更することができる。
(3)パワースイッチング素子SwのエミッタE及びセンス端子ST間に互いに並列接続される一対の抵抗体52,56を備え、抵抗体56にダイオード54を直列接続した。これにより、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値を、パワースイッチング素子Swに電流が流れる場合においてフリーホイールダイオードFDに電流が流れる場合よりも小さくすることができる。
(4)フリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れたことが検出される場合、パワースイッチング素子Swのゲートへの電圧印加を停止した。これにより、フリーホイールダイオードFDにおける導通損失を低減することができる。
(5)高電位側のパワースイッチング素子Swpと低電位側のパワースイッチング素子Swnとの操作信号を、互いに相補的な信号とした。この場合、フリーホイールダイオードに順方向電流が流れる際には、無駄なスイッチングがなされて且つ、フリーホイールダイオードの電力損失が増大するおそれがある。このため、フリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れる場合にパワースイッチング素子Swをオフ状態とする処理の利用価値が特に大きい。
(6)フリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れる場合にパワースイッチング素子Swをオフ状態とする処理を行うための回路を、車載高圧システム内に備えた。これにより、これを低圧システム側に備える場合と比較して、高圧システム及び低圧システム間を絶縁する手段の数を低減することができる。
(7)パワースイッチング素子Swに流れる電流が閾値以上となる場合、パワースイッチング素子Swを強制的にオフ状態とした。こうした処理を行うため、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値を可変とする構成の利用価値が特に大きい。
(8)パワースイッチング素子Swに流れる電流が閾値以上となる場合、パワースイッチング素子Swを強制的にオフ状態とする処理を行う手段を、車載高圧システム内に備えた。これにより、この手段を低圧システム側に備える場合と比較して、高圧システム及び低圧システム間を絶縁する手段の数を低減することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図5に、本実施形態にかかるドライブユニットDUの回路構成を示す。なお、図5において、先の図3に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、抵抗体52に並列に、NチャネルMOSトランジスタからなるスイッチング素子80及び抵抗体56の直列接続体が接続されている。また、抵抗体52に並列に、抵抗体82,84が接続されている。そして、抵抗体82,84の接続点が、スイッチング素子80の導通制御端子(ゲート)に接続されている。ここでも、抵抗体56の抵抗値R2は、抵抗体52の抵抗値R1よりも小さい。更に、抵抗体82,84の抵抗値R3,R4は、抵抗体52,56の抵抗値R1,R2よりも大きく設定されている。これは、抵抗体82,84が、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値を調節する目的で設けられたものではなく、スイッチング素子80のゲートに電圧を印加する目的で設けられたものであることによる。
こうした構成によれば、パワースイッチング素子Swに電流が流れる場合に限ってスイッチング素子80をオン状態とすることができる。すなわち、パワースイッチング素子Swに電流が流れる場合、抵抗体84に生じる電圧降下のために、抵抗体82、84の接続点の電位が、パワースイッチング素子SwのエミッタEの電位よりも上昇する。換言すれば、スイッチング素子80の出力端子(ソース)の電位よりも上昇する。これにより、スイッチング素子80がオンとなる。これに対し、フリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れる場合には、抵抗体82,84の接続点の電位は、パワースイッチング素子Swのエミッタ電位よりも低くなるため、スイッチング素子80はオフ状態となる。
これにより、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値は、パワースイッチング素子Swに電流が流れる場合の方がフリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れる場合よりも小さくなる。ちなみに、スイッチング素子80は、上記ダイオード54の代わりの機能を有するものであるが、本実施形態では、抵抗体56及びセンス端子ST間の電圧に基づき、パワースイッチング素子Swを過電流が流れるか否かを判断する構成としている。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)、(2)、(4)〜(8)の各効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(9)センス端子ST及びエミッタE間の電気経路として、抵抗体52を備える経路と、抵抗体56及びスイッチング素子80の直列接続体を備える経路とを備え、センス端子ST及びエミッタE間に接続される抵抗体82,84の接続点の電圧をスイッチング素子80の導通制御端子に印加した。これにより、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値を、パワースイッチング素子Swに電流が流れる場合においてフリーホイールダイオードFDに電流が流れる場合よりも小さくすることができる。
(10)スイッチング素子80の出力端子をパワースイッチング素子Swのエミッタ側に接続することで、スイッチング素子80の導通制御端子に、スイッチング素子80をオン状態とするための電圧を容易に印加することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図6に、本実施形態にかかるドライブユニットDUの回路構成を示す。なお、図6において、先の図5に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、スイッチング素子80と抵抗体56との配置を、先の図5に示した場合と逆とした。すなわち、スイッチング素子80をセンス端子ST側に接続し、抵抗体56をエミッタE側に接続した。そして、パワースイッチング素子Swを過電流が流れるか否かを、抵抗体56及びスイッチング素子80の接続点の電圧によって判断する。なお、本実施形態では、抵抗体82の抵抗値R3は、抵抗体84の抵抗値R4と比較して小さい値とする。ここでは、抵抗体82による電圧降下量が、スイッチング素子80による電圧降下量よりも小さくなるようにする。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)、(2)、(4)〜(8)及び第2の実施形態の上記(9)の各効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(11)抵抗体56をエミッタE側に接続するとともに、スイッチング素子80をセンス端子ST側に接続し、抵抗体56の電圧降下に基づき、パワースイッチング素子Swに流れる電流を検出した。この場合、上記第2の実施形態の場合と比較して、過電流検出に用いる電圧から、スイッチング素子80の電圧降下の影響を極力除去することができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1の実施形態では、抵抗体52の抵抗値R1を抵抗体56の抵抗値R2よりも大きく設定したがこれに限らない。例えばこれらを同一の抵抗値としてもよい。この場合であっても、パワースイッチング素子Swに電流が流れる際には、ダイオード54を介して抵抗体56にも電流が流れることから、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値を低減することができる。
・上記第2及び第3の実施形態において、抵抗体82を削除してもよい。
・上記第3の実施形態において、スイッチング素子80とセンス端子STとの間に抵抗体を更に備え、この抵抗体、スイッチング素子80及び抵抗体56を、抵抗体82,84の直列接続体に並列接続してもよい。この場合、スイッチング素子80がオンすることで、抵抗体56に電圧降下が生じたとしても、スイッチング素子80のゲートの電位を、スイッチング素子80のソースの電位よりも高く維持することが容易となる。
・上記第1及び第3の実施形態においては、パワースイッチング素子Swに過電流が流れるか否かを検出する際とフリーホイールダイオードFDに電流が流れるか否かを検出する際とで、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路のうちの電位検出箇所を相違させたがこれに限らない。例えば上記第1及び第3の実施形態において、双方ともセンス端子ST及び抵抗体52間の電位を用いてもよい。
・パワースイッチング素子Swのセンス端子ST及びエミッタE間の電気経路を開閉する開閉手段としては、スイッチング素子80に限らない。例えばサイリスタ等であってもよい。
・フリーホイールダイオードFDに電流が流れる際に、操作信号gにかかわらずパワースイッチング素子Swの導通制御端子(ゲート)への電圧印加を強制的に停止する停止手段としては、パワースイッチング素子SwのエミッタEよりも所定以上低電位の電圧が印加されることで停止処理を行うものに限らない。例えば上記第1の実施形態において、パワースイッチング素子Swのエミッタ及び抵抗体52間に、抵抗体52の電位を上昇させるための正の電圧源を設けることで、フリーホイールダイオードFDに電流が流れる際の抵抗体52及びセンス端子ST間の電位がエミッタEの電位よりも高くなるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、高電位側のパワースイッチング素子Swp及び低電位側のパワースイッチング素子Swnを相補的に駆動することとしたが、これに限らない。例えば、相補駆動しない場合において、パワースイッチング素子Swの温度が所定以下となる状況下、インバータIVやコンバータCVのフリーホイールダイオードFDに順方向電流が流れる場合にパワースイッチング素子Swを強制的にオンとすべく、フリーホイールダイオードFDに流れる電流を検出してもよい。これにより、フリーホイールダイオードFDの発熱量を増量させることができ、ひいてはパワースイッチング素子Swの暖機を促進することができる。
・半導体デバイスとしては、先の図2に例示したものに限らない。例えば、「モータ制御用RC−IGBT 高橋秀樹、他2名 7(315) 三菱電機技報、VOl81、NO.5,2007」に記載されているものであってもよい。この場合であっても、同技報の図5に示されるように、IGBTをオン状態とすることでフリーホイールダイオードの順方向電圧が上昇するために、本発明の適用は有効である。
また、センス端子STの電流の出力特性としても、フリーホイールダイオードFDに電流が流れる際にセンス端子STから出力される微少電流の方が、パワースイッチング素子Swに電流が流れる際にセンス端子STから出力される微少電流よりも少なくなるものに限らない。この逆である場合や、パワースイッチング素子SwやフリーホイールダイオードFDに電流が流れることの検出目的が相違する場合には、センス端子ST及びエミッタE間の電気経路の抵抗値を、フリーホイールダイオードFDに電流が流れる際の方がパワースイッチング素子Swに電流が流れる際よりも小さくする設定もありえる。
・ドライブユニットDUの構成としては、上記各実施形態で例示したものに限らない。例えば、充電用抵抗体44と放電用抵抗体46とを同一としてもよい。また、ソフト遮断処理のための電気経路を、放電用抵抗体46を迂回する経路としてもよい。
・電力変換回路としては、上記インバータIVや、ブーストコンバータとしてのコンバータCVに限らない。例えば、高圧バッテリ12の電圧を降圧して低圧バッテリ14に印加する降圧コンバータであってもよい。
・電力変換回路としては、ハイブリッド車に搭載されるものに限らず、例えば電気自動車に搭載されるものであってもよい。
52…抵抗体(第1の抵抗体の一実施形態)、54…ダイオード(整流手段の一実施形態)、56…抵抗体(第2の抵抗体の一実施形態)、58…コンパレータ、72…コンパレータ。

Claims (13)

  1. パワースイッチング素子と、該パワースイッチング素子に逆並列に接続される態様にてこれと同一半導体基板に併設されるフリーホイールダイオードと、前記パワースイッチング素子及び前記フリーホイールダイオードに流れる電流と相関を有する微少電流を出力するセンス端子とが設けられた半導体デバイスを備える電力変換回路について、これに流れる電流を検出する電力変換回路の電流検出装置において、
    前記センス端子及び前記パワースイッチング素子の出力端子間を接続する電気経路と、
    前記電気経路における電圧降下の検出に基づき、前記パワースイッチング素子及び前記フリーホイールダイオードに流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記パワースイッチング素子に電流が流れる際と前記フリーホイールダイオードに電流が流れる際とで、前記電気経路の抵抗値を相違させる抵抗値可変手段とを備えることを特徴とする電力変換回路の電流検出装置。
  2. 前記抵抗値可変手段は、前記センス端子から出力される微少電流を入力として前記抵抗値を変更するものであることを特徴とする請求項1記載の電力変換回路の電流検出装置。
  3. 前記抵抗値可変手段は、前記パワースイッチング素子に電流が流れる際の抵抗値の方が前記フリーホイールダイオードに電流が流れる際の抵抗値よりも小さく設定することを特徴とする請求項1又は2記載の電力変換回路の電流検出装置。
  4. 前記電気経路は、前記パワースイッチング素子の出力端子及び前記センス端子間に互いに並列接続される一対の抵抗体を備え、
    前記抵抗値可変手段は、前記一対の抵抗体のいずれか一方に直列接続された整流手段を備えて構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換回路の電流検出装置。
  5. 前記電気経路は、第1の抵抗体を備える経路と、第2の抵抗体及び開閉手段の直列接続体を備える経路とを備え、
    前記抵抗値可変手段は、前記センス端子から出力される電流に応じて前記開閉手段を開閉させるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換回路の電流検出装置。
  6. 前記抵抗値可変手段は、前記センス端子及び前記出力端子間を接続する第3の抵抗体を備えて且つ、該第3の抵抗体に前記センス端子から出力される微少電流が流れることで生じる電圧を前記開閉手段に印加する手段を備えることを特徴とする請求項5記載の電力変換回路の電流検出装置。
  7. 前記開閉手段は、前記第2の抵抗体よりも前記センス端子側に接続されていることを特徴とする請求項5又は6記載の電力変換回路の電流検出装置。
  8. 前記開閉手段は、前記第2の抵抗体よりも前記出力端子側に接続されていることを特徴とする請求項5又は6記載の電力変換回路の電流検出装置。
  9. 前記電流検出手段によって前記フリーホイールダイオードに順方向電流が流れたことが検出される場合、前記パワースイッチング素子の導通制御端子への電圧印加を停止する停止手段を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電力変換回路の電流検出装置。
  10. 前記電力変換回路は、前記パワースイッチング素子として高電位側のスイッチング素子及び低電位側のスイッチング素子の直列接続体を備えて且つ、これら一対のスイッチング素子は、交互にオン状態が指令されるものであることを特徴とする請求項9記載の電力変換回路の電流検出装置。
  11. 前記電力変換回路は、車載低圧システムと絶縁された車載高圧システムを構成するものであり、
    前記停止手段は、車載高圧システム内に備えられてなることを特徴とする請求項10記載の電力変換回路の電流検出装置。
  12. 前記パワースイッチング素子に流れる電流が閾値以上となる場合、前記パワースイッチング素子を強制的にオフ状態とするオフ操作手段を備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の電力変換回路の電流検出装置。
  13. 前記電力変換回路は、車載低圧システムと絶縁された車載高圧システムを構成するものであり、
    前記オフ操作手段は、車載高圧システム内に備えられてなることを特徴とする請求項12記載の電力変換回路の電流検出装置。
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