JP5200206B2 - 修理管設計管測定システム - Google Patents
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Description
図6の(a)(b)に示すように、修理管測定システム101は、船舶やプラントなどにおいて液体や気体の搬送に用いるパイプに漏れなどの不具合が生じた際に、この不具合の修理を行う修理対象管の外形寸法を取得するために、フランジ対におけるフランジ面の空間的位置を測定するシステムと方法を示している。
修理管測定システム101は、パイプ102aと、このパイプ102aの両端に設けられた第1、第2のフランジ104、105を備えた修理対象管102と、第1、第2のフランジ104、105の少なくとも1つのパイプ102a側のフランジ表面104a、105aの位置を測定する計測装置106とを備え、この計測装置106を計測装置載置板108dに搭載したアタッチメント108がパイプ102a本体に固定されて構成されている。これらのフランジを備えるパイプの口径に応じて、φ10〜φ30cm用、φ10〜φ60cm用、φ10〜φ100cm用などの数種類のアタッチメントを適宜揃えている。
前記修理管設計管測定システムは、
被計測対象として端部に左フランジ2aおよび右フランジ2bを有する前記修理管2と、
前記左右フランジにおけるフランジ面2aa、2baの複数の位置を巻取り式のワイヤ3aで長さおよび角度を計測可能な、ワイヤの中心位置出し機構3bと旋回台3cとを備えた位置測定装置3と、
この位置測定装置を載置かつ固定して前記修理管に対して並行に移動する移動台4と、
この移動台を保持して移動自在に摺動する移動台摺動機構5と、
この移動台摺動機構を固定支持するテーブル基板6と、
このテーブル基板上で前記修理管を位置決めして保持するパイプ支持台7と、
を備え、
前記移動台摺動機構5は、前記テーブル基板の左右両端部に固定された左側板5aおよび右側板5bと、
これらの左右側板間に掛け渡され、前記移動台を支持して移動させる摺動部5cと、を備え、
この摺動部5cは、前記移動台4を前記テーブル基板6の両端部間の少なくとも一部を移動させて、前記移動台を停止させた位置で、前記位置測定装置に備わるワイヤを緊張状態で前記フランジ面に当接させることによって前記修理管におけるフランジ面の位置を計測することを特徴とする。
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る修理管設計管測定システムの概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)に示すE―E線端面図、(c)は(a)に示すF―F線端面図、(d)は(a)に示すG部拡大斜視図である。
図1の(a)(b)(c)に示すように、修理管設計管測定システム1は、船舶やプラントなどにおいて、液体や気体の搬送に用いるパイプに漏れなどの不具合が生じた際に、液漏れなどのある部分を作り替えるのに必要とするパイプ両端のフランジ対におけるフランジ面を測定してフランジ面の空間的位置データを取得するものであって、被計測対象としてパイプ2の両端に左フランジ2aおよび右フランジ2bを有する修理管2(または設計管2を含む)と、左右フランジ2a、2bにおけるフランジ面2aa、2baの複数の位置を巻取り式のワイヤ3aで長さおよび角度を計測可能な、ワイヤの中心位置出し機構3bと旋回台3cとを備えた位置測定装置3と、この位置測定装置3を載置かつ固定して修理管に対して並行に移動する移動台4と、この移動台を保持して移動自在に摺動する移動台摺動機構5と、この移動台摺動機構を固定支持するテーブル基板6と、テーブル基板6上で修理管2を位置決めして保持するパイプ支持台7とを備え、移動台摺動機構5は、テーブル基板6の左右両端部6a、6bに固定された左側板5aおよび右側板5bと、これら左右側板5a、5b間に掛け渡され、移動台4を支持して移動させる摺動部5cと、を備え、この摺動部5cは、移動台4をテーブル基板6の両端部6a、6b間の少なくとも一部を移動させて、この移動台4を停止させた位置で、位置測定装置3に備わるワイヤ3aを緊張状態でフランジ面2aa、2baに当接させることによって修理管2におけるフランジ面2aa、2baの空間的位置を計測する。
図3の(b)は本発明に係る左フランジの測定方法を示す正面図である。
図4の(a)は本発明に係る右フランジの測定方法を示す正面図である。
先ず、図1の(a)(b)(c)に示すように、テーブル基板6の中央部に自由に移動可能なパイプ支持台7を少なくとも2個、本実施例では3個置いて、その上に被測定物であるパイプ2を図1の(a)に示すパイプ2のように設置する。
次に、図中の左側の端部6aにある移動台4上に載置固定された位置測定装置3から緊張状態で引き出されたワイヤ3aを、左フランジ2aのフランジ面2aaに掛止する。
図3の(b)に示すように、パイプ2の左フランジ2aのボルト穴の任意の三箇所にフック掛止用治具27を固定する。その際、フック掛止用治具27の中心がボルト穴の中心になるように、フランジの裏面からテーパ付ナット28で締結してセンターリングしてある。そして位置測定装置3のワイヤ案内アーム3dの先端からワイヤ3aを引き出し、ワイヤ先端フック26をフック掛止用治具27に掛止する。このワイヤ3aはワイヤエンコーダーとして張力を持っているので、ワイヤ案内アーム3dは左フランジの方向へ傾動する。この状態で一つの測定点P1のワイヤの長さl(エル)、ワイヤ案内アーム3dと旋回台3cの旋回角度θおよび計測軸12の回転角度φの出力が制御部25に入力される。同様の方法で、残り二箇所P2、P3を測定する。
この方法で得られる複数の測定点P1、P2、P3の距離データや角度データに基づいて、測定点P1、P2、P3を含む平面を演算し、その面の中心点Pおよびボルト穴位置を演算する。これで位置測定装置3と左フランジ2aの位置関係が正確に得られることになる。
この方法で得られる複数の測定点P4、P5、P6の距離データや角度データに基づいて、測定点P4、P5、P6を含む平面を演算し、その面の中心点Qおよびボルト穴位置を演算する。これで位置測定装置3と右フランジ2bの位置関係が正確に得られることになる。
前記実施形態と同様に、図1の(a)(b)(c)に示す修理管設計管測定システム1におけるパイプ2の代わりに、図2の(a)(b)(c)(d)に示すパイプAA、AB、AC、ADの場合において、各パイプの両端部のフランジ対におけるフランジ面の空間的位置の電子データを容易に取得できる。
次に、本発明に係る修理管設計管測定システムの第2の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態がフランジ対におけるフランジ面の空間的位置の電子データを取得するのに位置測定装置3をテーブル基板6の左端部6aと右端部6bとの間を摺動機構によって移動させ、フランジ対におけるフランジ面の測定を行うが、第2の実施形態では、特に摺動機構を用いることなく、テーブル基板24の左右に基準ステージと関連ステージを設けて、それぞれの位置に位置測定装置3を設置してフランジ対におけるフランジ面を測定する点である。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る修理管設計管測定システムの概略図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。
図5の(a)(b)に示すように、位置測定装置3を取り付け可能な基準ステージ16と、基準ステージ16と対向して、かつ基準ステージ16との位置関係が精度良く加工され、位置測定装置3を取り付け可能な関連ステージ17と、被測定物(パイプ)2をセットして固定することが出来る少なくとも2台の支持台23、23とを共通のテーブル基板24の上に載せる。また、位置測定装置3を使用して得られる情報を入力情報として、被測定物2の位置関係を演算する制御部25を備える。
次に、図3の(a)(b)に示すように、位置測定装置3を基準ステージ取り付け面29に固定する。また、被測定物2の基準側フランジ2aのボルト穴の任意の三ヶ所にフック掛止用治具27を固定する。その際、フック掛止用治具27の中心がボルト穴の中心になるように、フランジ2aの裏面からテーパ付ナット28で締結してセンターリングしてある。そして位置測定装置3のワイヤ案内アーム3dの先端からワイヤ3aを引き出し、ワイヤ先端フック26をフック掛止用治具27に掛止する。ワイヤ3aはワイヤエンコーダーとして張力を持っているので、ワイヤ案内アーム3dは基準側フランジ2aの方向へ傾動する。この状態で一つの測定点P1のワイヤ3aの長さl(エル)、ワイヤ案内アーム3dと旋回台3cの旋回角度θおよび計測軸12の回転角度φの出力が制御部25に入力される。同様の方法で、残り二ヶ所P2、P3を測定する。
この方法で得られる複数の測定点P1、P2、P3の距離データや角度データに基づいて、測定点P1、P2、P3を含む平面を演算し、その面の中心点Pおよびボルト穴位置を演算する。これで基準ステージ16と基準側フランジ2aの位置関係が正確に得られることになる。
図4の(b)に示すように、基準ステージ16と関連ステージ17はテーブル基板24の上で精密に位置決めして加工されており、その位置関係は予め得られている。基準ステージ取り付け面29の中心点をB、関連ステージ取り付け面30の中心点をRとすると、三次元座標において、ベクトルBP、ベクトルRQ、ベクトルBRの三つが得られているので、ベクトルPQは容易に演算出来る。ベクトルPQは、被測定物2の基準側フランジ2aの中心から関連側フランジ2bの中心に向けた距離と方向を示している。また、基準側フランジ2aおよび関連側フランジ2bの両方とも面の傾き、ボルト穴の穴位置については測定した時点で演算されており、基準側フランジ2aと関連側フランジ2bの位置関係を正確に決定することが出来る。
2 パイプ、修理管、被測定物
2a 左フランジ、基準側フランジ
2b 右フランジ、関連側フランジ
2aa フランジ面
2ba フランジ面
3 位置測定装置、計測装置
3a ワイヤ
3b ワイヤの中心位置出し機構
3c 旋回台
3d ワイヤ案内アーム
4 移動台
4a 載置面
5 移動台摺動機構
5a 左側板
5b 右側板
5c 摺動部
6 テーブル基板
6a 左端部、端部
6b 右端部、端部
7 パイプ支持台
8 架台
9 旋回台載置板
10 回転軸芯
11 ワイヤ長センサー
12 計測軸
14 第1の角度検出センサー
15 第2の角度検出センサー
16 基準ステージ
17 関連ステージ
18、19 アーム感知部材
20 溝型接触センサー
23 パイプ支持台
24 テーブル基板
25 制御部
26 ワイヤ先端フック
27 フック掛止用治具
28 テーパ付ナット
29 基準ステージ取り付け面
30 関連ステージ取り付け面
P 基準側フランジ面の中心点
P1、P2、P3、P4、P5、P6 測定点
Q 関連側フランジ面の中心点
B 基準ステージ取り付け面の中心点
R 関連ステージ取り付け面の中心点
l(エル) ワイヤの長さ
θ 旋回台の旋回角度
φ 計測軸の回転角度
Claims (1)
- 船舶やプラントなどにおいて、液体や気体の搬送に用いるパイプに漏れなどの不具合が生じた際に、液漏れなどのある部分を作り替えるために必要とするパイプ両端のフランジ対におけるフランジ面を測定してフランジ面の空間的位置データを取得する修理管設計管測定システム(1)であって、
前記修理管設計管測定システムは、
被計測対象としてパイプ両端部に左フランジ(2a)および右フランジ(2b)を有する前記修理管(2)と、
前記左右フランジにおけるそれぞれのフランジ面(2aa、2ba)の複数の位置を巻取り式のワイヤ(3a)で長さおよび角度を計測可能な、ワイヤの中心位置出し機構(3b)と旋回台(3c)とを備えた位置測定装置(3)と、
この位置測定装置を載置かつ固定して前記修理管に対して並行に移動する移動台(4)と、
この移動台を保持して移動自在に摺動する移動台摺動機構(5)と、
この移動台摺動機構を固定支持するテーブル基板(6)と、
を備え、
前記移動台摺動機構(5)は、前記テーブル基板の左右両端部に固定された左側板(5a)および右側板(5b)と、
これらの左右側板間に掛け渡され、前記移動台を支持して移動させる摺動部(5c)と、を備え、
この摺動部(5c)は、前記移動台(4)を前記テーブル基板(6)の両端部間の少なくとも一部を移動させて、前記移動台を停止させた位置で、前記位置測定装置に備わるワイヤを緊張状態で前記フランジ面に当接させることによって前記修理管におけるフランジ面の位置を計測することを特徴とする修理管設計管測定システム。
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