JP5199757B2 - 平面型ランプ - Google Patents

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Description

本発明は、放電ガスが封入される平面型ランプに関するものである。
従来の平面型ランプとして、平坦で均一な厚みを持つ放電空間を備えた放電用セル(気密容器)と、この放電用セルの内部に収容される放電用ガスと、放電用セルの外面に配置される主電極及び副電極とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この平面型ランプは、主電極と副電極との間に高周波電圧を印加することによって発光することができる。
特開2002−15705号公報
ここで、上述のような平面型ランプにおいては、光の透過率を向上させるために放電用セルのガラス基板の厚さを薄くする場合は、製造時において内部空間の真空引きなどの際に負圧がかかってしまい破損してしまう可能性がある。従って、一方のガラス基板にスペーサを設けておき、負圧がかかった際に他方のガラス基板を支持することによって破損を防止するような構成が採用される。しかしながら、このような構成にあっては、他方のガラス基板とスペーサとが連結されていないため、放電時に放電ガスが体積膨張して陽圧がかかった場合は、ガラス基板間隔が大きくなるのをスペーサで抑制することができず破損してしまうという問題があった。また、スペーサは、電圧が印加されるガラス基板同士を支持するものであるため、その表面で沿面放電が発生してしまい、放電エネルギーの損失を生じる可能性があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、機械的強度を向上させると共に、放電エネルギーの損失を抑制することができる平面型ランプを提供することを目的とする。
本発明に係る平面型ランプは、誘電体からなり、前面基板及び背面基板を対向させてそれぞれの外周縁部同士を周面壁で封着させることによって平板状に形成される気密容器と、気密容器の内部空間に封入され、電圧が印加されることにより発光する放電ガスと、気密容器の前面基板の外面に設けられ、発生した光を出射可能とするように形成される前面側電極と、気密容器の背面基板の外面に設けられ、内部空間を介して電極と対向する背面側電極と、内部空間に配置され、前面基板及び背面基板の間で延びるスペーサと、を備え、スペーサは、両端部で前面基板及び背面基板に連結され、背面基板の外面には、スペーサが連結される位置で内部空間側へ窪む凹部が形成されていることを特徴とする。
この平面型ランプでは、スペーサが気密容器の基板同士を連結しているため、放電時に放電ガスが体積膨張して陽圧がかかった場合であっても、基板間隔を保持することができ、破損を防止することができる。また、背面基板の外面には、スペーサが連結される位置に凹部が形成されているため、背面基板の外面と背面側電極との間に絶縁領域を形成することができる。これによって、スペーサ付近の領域での放電自体を抑制することができるため、スペーサでの沿面放電を抑制することができる。以上によって、機械的強度を向上させると共に、放電エネルギーの損失を抑制することができる。
また、本発明に係る平面型ランプにおいて、凹部は、気密容器の厚み方向から見た場合に、スペーサの下端部の横断面を含むように形成されていることが好ましい。スペーサの下端部の横断面を含むように凹部を形成することによって、スペーサと背面側電極との間にスペーサの下端部の横断面よりも大きな絶縁領域を形成することができ、沿面放電を一層効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る平面型ランプにおいて、凹部は椀状に形成され、凹部の位置での肉厚が略一定となるように背面基板が内部空間へ押し出されることによって、背面基板の内面とスペーサの間の角部には、凹部に沿った曲面が形成されることが好ましい。これによって、背面基板の内面とスペーサの間の角部に形成された曲面で、背面基板とスペーサの連結部分に集中する応力を効率よく分散させることができ、機械的強度を一層向上させることができる。
また、本発明に係る平面型ランプにおいて、凹部には、誘電体が充填されていることが好ましい。凹部に誘電体を充填することによって、金属蒸着などによって背面側電極を形成したような場合であっても、凹部において背面基板と背面電極との間の距離を確実に確保することができる。
また、本発明に係る平面型ランプにおいて、背面側電極は、平板状に構成されていることが好ましい。背面側電極を平板状として剛性を有する構成とすることによって、凹部で背面基板と背面側電極との間の距離を確実に確保することができる。
また、本発明に係る平面型ランプにおいて、背面側電極は、背面基板の外面との接触面に光反射性を有することが好ましい。内部空間で発生した光を背面側電極で反射させることにより、前面基板側から出射する光量を増加させることができる。
本発明に係る平面型ランプによれば、機械的強度を向上させると共に、放電エネルギーの損失を抑制することができる。
以下、本発明に係る平面型ランプの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る発光装置の斜視図である。図1に示すように、発光装置20は、円板状の平面型ランプ1を上下面が正方形状の筺体4内に収容すると共に、筺体4の上蓋8の中央部に円形の開口部を形成して、平面型ランプ1の出射面を露出させることによって構成されている。この発光装置20は、平面型ランプ1の内部に封入される放電ガスに高周波電圧を印加することによって発光させ、発生した光を開口部から取り出すことができる装置である。筺体4の開口部には、平面型ランプ1の外縁部を覆うように円環状の枠状部材9が取り付けられており、筺体4の側壁には、筺体4内を冷却するためのファン14が設けられている。
図2は、図1に示す発光装置の分解斜視図である。図2に示すように、平面型ランプ1は、石英ガラスなどの出射光に対して透明な誘電体により円板状に形成される気密容器2と、気密容器2の前面(前面基板の外面)2b全体にわたって形成されるメッシュ状の光通過電極(前面側電極)10と、気密容器2の背面(背面基板の外面)2cと対向して背面2cと接触する円板状の平板状電極(背面側電極)3とを備えて構成されている。この平面型ランプ1の平板状電極3と光通過電極10とは、放電ガスが封入された内部空間を介して互いに対向している。従って、光通過電極10をグランド電位(接地電位)とし、平板状電極3及び光通過電極10の間に高周波電圧を印加することによって内部空間の放電ガスを発光させ、発生した光を気密容器2の前面2b側から出射させることができる。なお、高周波電圧とは1MHz以上の周波数を有する交流電圧である。
平面型ランプ1の気密容器2は、出射光に対して透明な、円板状の前面基板と背面基板を所定の間隔で向かい合わせて周縁部同士を周面壁で封着することによって形成されており、その内部空間にはXeガスなどの放電ガスが封入される。気密容器2の背面2cには、製造時に内部空間を排気すると共に放電ガスを封入するために使用したチップ管が残存する(不図示)。また、気密容器2の内部空間には、排気時の大気圧や、放電時の温度上昇による放電ガスの圧力上昇に耐えるために複数のスペーサ26が設けられている(図4参照)。このスペーサ26の構成に関する詳細な説明は後述する。
気密容器2の前面2bに形成される光通過電極10は、金属蒸着によって形成されており、前面2bの外縁部を除いて、ほぼ全面に形成される。より詳細には、光通過電極10は、前面2bの外縁部に沿って円環状に形成される環状部10aと、環状部10aの内側領域で網状に形成されたメッシュ部10bとを有している。光通過電極10は、前面2bの略全面にわたって網状に形成されているため、内部空間で発生した光を前面2bから出射可能としている。なお、光通過電極10自体を透光性の材料で形成することによって、光を出射可能としてもよい。
気密容器2の背面2c側の平板状電極3は、平面型ランプ1の陽極として機能するものであり、平面型ランプ1とは別体に設けられている。平板状電極3は、気密容器2のガラス面である背面2cと直接接触しており、平板状の金属板であるために電極の剥離と言った問題が生じ難い。また、平板状電極3は、光通過電極10の環状部10aと同一の外径を有するアルミニウム製の円板によって構成されている。つまり、光通過電極10及び平板状電極3ともに、気密容器2の前面2b及び背面2cの外縁部を除いて配置されている。よって、両電極間の沿面距離を確保することができ、両電極間の沿面放電を防止することができる。平板状電極3は、気密容器2と中心軸線が一致するように、気密容器2の背面2cに接触配置される。この平板状電極3には、外縁部に高周波電源と接続された配線15が取り付けられており、気密容器2のチップ管に対応する位置に当該チップ管を回避するための貫通孔3bが形成されている。気密容器2との接触面となる前面3aには、気密容器2内部で発生した光を前面2b側に反射させるために、鏡面加工が施されている。
このように構成された平面型ランプ1においては、例えば、外径約300mm、厚み約2mmの一対の合成石英ガラスの間に約5mmの放電距離を確保してXeガスを封入した場合、静電容量が約100pFであり、その放電条件の一例としては、点灯周波数が2050kHz(約2MHz)、ランプ放電電圧が約6kVp−p、ランプ電圧が約3kVp-pとなる。
平面型ランプ1を収容する筺体4は導電性材料からなり、上面側が開放された底面正方形状のアルミニウム製のケース6の内部に、ケース6の底板と中心軸線が一致するように平面型ランプ1を配置し、正方形板状の上蓋8を上方から被せることによって構成されている。この上蓋8には、平面型ランプ1と中心軸線が一致すると共に、平面型ランプ1よりも大きな径を有する開口部8aが形成されている。この開口部8aには、平面型ランプ1を上方から押圧するための枠状部材9が嵌め込まれる。また、筺体4のケース6内部の底板側には、収容した平面型ランプ1を支持及び位置決めするための支持ベース7が設けられている。
上蓋8の開口部8aに嵌め込まれる円環状の枠状部材9は、アルミニウムなどの導電性材料によって形成されており、その外周側の径が開口部8aの内径と同一とされると共に、内周側の径が光通過電極10の環状部10aの内径と略同一とされている。この枠状部材9の下面側には、内周側よりも外周側が厚肉となるように、平面型ランプ1より大きな径を有する段差部9aが設けられている(図4参照)。
ケース6の内部に設けられた支持ベース7は、ケース6の底面を覆うようにして配置される略正方形状のベース板5と、そのベース板5の四隅に設けられ、平面型ランプ1の平面方向の位置決めを行うための支持部材11と、ベース板5上に所定の間隔で複数箇所に設けられ、平面型ランプ1を下方から支持する弾性支持部12とを備えて構成されている。
ケース6の底面を覆うベース板5は、中心軸線が一致するようにケース6の底面と対向するように配置されている。このベース板5は、エキシマランプなどの放熱が必要なランプを使用する場合は、金属などの熱伝導性の高い部材で形成されることによって、平面型ランプ1周辺の放熱性を確保することができる。一方、水銀ランプなどの保温が必要なランプを使用する場合は、ベース板5を断熱部材で形成することによって、平面型ランプ1周辺の保温性を確保することができる。
図3は支持部材の拡大斜視図である。図3に示すように、ベース板5の四隅の支持部材11は、セラミックスなどからなる略直方体状の絶縁部材によって構成されており、絶縁部材の一の側面がベース板5の中心軸線側へ向くようにそれぞれ配置されている。支持部材11の上面の一部には、ベース板5の中心軸線を取り囲むような壁部を立設させることによって、平面型ランプ1の位置決めを行うためのストッパ11bが形成される。このストッパ11bは、中心軸線を取り囲むような緩やかな円弧状に形成されており、その内周面の円弧の径は、平面型ランプ1の気密容器2の外径よりもわずかに大きくされ、外周面の円弧の径は、枠状部材9の下面側の段差部9aの内径と同一とされている(図4参照)。また、ストッパ11bの内周面には周方向に延びる溝部が上下方向に複数形成されている。
支持部材11の上面のうち、ストッパ11bよりも内周側の領域は平面型ランプ1を載置するための載置部11aとされ、ストッパ11bよりも外周側の領域は枠状部材9を螺合させるための座面11cとされている。内周側の載置部11aは、周方向の中央位置に長方形状の切欠部11eが形成されることによって、周方向の両端部の二箇所のみで平面型ランプ1と接触可能とされている。また、外周側の座面11cには枠状部材9と電気的に接続される平板状のグランド端子11dが設けられている。このグランド端子11dは、上面側にネジ孔11fを有すると共に、支持部材11の外周側の側面に沿って下方にL字状に屈曲する屈曲部分を有しており、この屈曲部分で側面に螺合されることによって固定されている(図4参照)。この螺合部分には配線が同時に固定されており、グランド端子11dは、配線を介して高周波電源のグランド端子と電気的に接続されている。
図4は、図1のIV−IV線に沿う断面図であり、平面型ランプの一端側を拡大して示す図である。図4に示すように、発光装置20の内部において、支持ベース7のベース板5は、スペーサ13を介することによって、ケース6の底面6aから離間して配置されている。また、ベース板5の隅部に設けられた支持部材11の載置部11aには、平面型ランプ1の平板状電極3が載置されている。載置部11aは、周方向の両端部のみで平板状電極3と接触可能な構成とされているため(図3参照)、支持部材11と平面型ランプ1との接触部分の面積は極力小さくされている。載置された平面型ランプ1は、周面2eが支持部材11のストッパ11bの内周面と対向するように配置されており、このストッパ11bの内周面によって平面方向の移動が規制されている。なお、ストッパ11bの内周面に形成されている複数の溝部によって、平面型ランプ1の周面2eとストッパ11bの内周面が接触している場合でも、平面型ランプ1の光通過電極10と平板状電極3との間の沿面放電を抑制することができる。
ストッパ11bの外周側の座面11cには、上蓋8の開口部8aに嵌め込まれた枠状部材9が載置されている。この枠状部材9は、外周側が厚肉に形成されると共に内周側が薄肉部分に形成されており、外周側の厚肉部分の下面は、座面11cのグランド端子11dと接触している。また、枠状部材9の内周側の薄肉部分は、ストッパ11bの上面と平面型ランプ1の外縁部を覆うと共に、下面側で平面型ランプ1の光通過電極10の環状部10aと接触している。これによって、枠状部材9は、グランド端子11dと平面型ランプ1の光通過電極10とを電気的に接続するための通電部材として機能する。また、この枠状部材9は、上方からボルト25を貫通させてネジ孔11fにねじ込むことによって支持部材11に螺合されており、これによって、平面型ランプ1を下方(平板状電極3側)へ押圧することができる。なお、枠状部材9は、図示されない他の3箇所の支持部材11に対しても螺合されている。
ベース板5には、支持部材11から平面方向に所定の間隔で離間するように、弾性支持部12が設けられている。この弾性支持部12は、ベース板5に固定されるボス部17のガイド孔に、上方へ延びる棒状部材16を装填することによって構成されている。ボス部17は、その中央部で上下方向に貫通するガイド孔を有しており、ベース板5を貫通するように上面側からねじ込むことによってベース板5に固定されると共に、ガイド孔の下端を封鎖するためのキャップ17aをベース板5の下面側に設けることによって構成されている。
棒状部材16は、底面6a側から上方の平板状電極3へ向かって略垂直に延び、平面型ランプ1を底面6aから離間するように支持するものであり、平板状電極3を底面6aから20mm程度離間させている。この棒状部材16は、外径約6mm程度のセラミックスなどの絶縁体によって形成されており、その上端部は縮径して先細となっている。従って、平板状電極3の背面全体の面積に対して、棒状部材16の先端部分の面積を極めて小さくすることができるため、棒状部材16は、平板状電極3を実質的に点接触で支持することができる。また、ボス部17のガイド孔の底部には棒状部材16に弾性力を付与する圧縮バネ18が配置されているため、棒状部材16は、平面型ランプ1の気密容器2の背面2cに平板状電極3を付勢することができる。なお、弾性支持部12は平面型ランプ1をバランスよく支持できるように複数設けられているが、少なくとも3本設けられている必要があり、10本程度設けられることが好ましい。
ここで、スペーサ26の詳細な構成について、図5を参照して説明する。図5は、図4のスペーサ付近の拡大図である。
スペーサ26は、気密容器2の内部空間24に配置され、前面基板21から背面基板22へ向かって延びる円柱部材であり、各基板21,22と同じく石英ガラスにより形成されている。スペーサ26の上端部26aは前面基板21に接合されて連結されると共に、下端部26bは背面基板22に接合されて連結される。
スペーサ26の下端部26b側では、背面基板22の背面(外面)2cが内部空間24側へ窪むことによって凹部28が形成されている。凹部28は、加熱しながら、肉厚が略一定となるように背面基板22の一部を内部空間24側へ押し出すことによって形成される。この凹部28は、背面基板22の背面2cに、スペーサ26の延びる方向における中心軸線と、その中心軸線が一致するような椀状の窪みを設けることによって形成されている。これによって、平板状電極3と背面基板22との間に、絶縁領域として機能する空間29が形成される。
この凹部28の最大径である開口側の縁部28aの径Rは、スペーサ26の外周面の径rよりも大きくされている。従って、気密容器2の厚み方向から見た場合に、凹部28は、スペーサ26の下端部26bの横断面を含むような形状となっている。なお、気密容器2の「厚み方向」とは、前面基板21と背面基板22が対向する方向、すなわち前面2b及び背面2cに対して垂直な方向を示している。これによって、空間29の最大径がスペーサ26の径よりも大きくなり、スペーサ26の横断面よりも大きな絶縁領域が形成される。凹部28の深さは背面基板22の肉厚よりも深くなっている。
また、凹部28の位置での肉厚が略一定となるように背面基板22が内部空間24側へ押し出されているため、背面基板22の内面22a側には、凹部28の形状に対応して内部空間24側へ突出するような半球状の突出部27が形成される。この突出部27は、スペーサ26及び凹部28よりも大きな外径を有している。このように、スペーサ26の下端部26bに突出部27が形成されることによって、背面基板22の内面22aとスペーサ26の間の角部には、凹部28に倣って内部空間24側に入り込むような曲面27aが形成される。なお、背面基板22の内面22aとスペーサ26の間の角部とは、背面基板22とスペーサ26とが連結されることによって形成される、背面基板22の内面22aとスペーサ26の外表面との間の境界部分である。
背面基板22の外面側では、凹部28の開口側の縁部28aに丸み付けがなされている。同様に、背面基板22の内面22a側においても、突出部27と内面22aの間の角部27b、及び突出部27とスペーサ26の間の角部27cに丸み付けがなされている。また、前面基板21側においても、前面基板21の内面とスペーサ26の間の角部21aにも丸み付けがなされている。よって、スペーサ26と前面基板21及び背面基板22との接合部の付近に集中する応力が効率よく分散される。
製造時においては、前面基板21に連結されたスペーサ26の下端部26bに背面基板22を当接させた状態で周面壁を封着した後、背面2c側から内側へ向かって圧着器具でスペーサ26に対して背面基板22を加熱圧着することによって、上述のような凹部28及び曲面27aが形成される。
次に、本実施形態に係る平面型ランプ1の作用・効果について説明する。
図6は、従来の平面型ランプの断面を示す図であり、図5に対応する図である。図6に示すように、従来の平面型ランプにおいては、前面基板30から下方へ延びるスペーサ31の下端部が、背面基板33を接触支持している。この平面型ランプでは、背面基板33の背面33aには金属蒸着によって略全面にわたって電極層32が形成されているため、背面基板33とスペーサ31の接触位置における背面33aには電極層32が存在している。従って、電極層32に高周波電圧が印加されると、スペーサ31の表面で図中の経路P1に沿った沿面放電が発生してしまい、放電エネルギーの損失を生じてしまう可能性がある。更に、放電時の高温化により放電ガスが体積膨張して陽圧がかかった場合は、スペーサ31は、前面基板30と背面基板33との間隔が大きくなるのを抑制することができず破損してしまう可能性がある。
一方、本実施形態に係る平面型ランプ1においては、図5に示すように、スペーサ26が前面基板21と背面基板22とを連結しているため、放電時に放電ガスが体積膨張して陽圧がかかった場合であっても、前面基板21と背面基板22との間隔を保持することができ、破損を防止することができる。また、背面基板22の背面2cにはスペーサ26が連結される位置に凹部28が形成されているため、背面2cと平板状電極3との間に絶縁領域として機能する空間29を形成することができる。これによって、スペーサ26付近の領域での放電自体を抑制することができるため、スペーサ26での沿面放電を抑制することができる。以上によって、機械的強度を向上させると共に、放電エネルギーの損失を抑制することができる。
また、凹部28が、気密容器2の厚み方向から見た場合に、スペーサ26の下端部26bを含むように形成されているため、スペーサ26と平板状電極3との間にスペーサ26の下端部26bよりも大きな絶縁領域を形成することができ、沿面放電を一層効果的に抑制することができる。
更に、凹部28が椀状に形成されると共に、背面基板22の内面22aとスペーサ26の間の角部に、凹部28に沿った曲面27aを形成することによって、スペーサ26と背面基板22の連結部分に集中する応力を効率よく分散させることができ、機械的強度を一層向上させることができる。
また、背面側の電極として、剛性のある平板状電極3が用いられているため、凹部28で背面基板22と平板状電極3との間の距離を確実に確保することができる。
また、上述のような構成とした場合、沿面放電の経路は、図中のP2に示すように、凹部28の縁部と平板状電極3との接触部分から上方へ向かい、突出部27の曲面27aを通って、スペーサ26の表面に沿って上方へ向かう経路となる。このように、本実施形態に係る平面型ランプ1によれば、従来の平面型ランプにおける沿面放電の経路P1(図6参照)よりも経路の距離を長くすることができるため、沿面放電を一層発生し難くすることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態に係る平面型ランプ1では、凹部28と平板状電極3との間に空間29が形成されるが、さらに、図7に示すように、凹部28に誘電体40を充填してもよい。誘電体40は、凹部28を完全に埋めると共に、背面2cと同一面を形成するように外面が平坦にされている。誘電体40として、アルミナ、マイカ、あるいはガラスビーズを充填することができる。このように、凹部28に誘電体40を充填すれば、板状の平板状電極3を用いる代わりに、背面基板22の背面2cに直接アルミニウム等の金属を蒸着させることによって電極層32を設けることが可能となる。
なお、本実施形態においては、平面型ランプ1は円板状とされているが、これに限らず、長方形の平板状としてもよい。また、凹部の形状は椀状とされているが、これに限らず、円錐状や円柱状などの凹部を形成してもよい。また、平面型ランプ1の気密容器2は、出射光に対して透明な、円板状の前面基板と背面基板を所定の間隔で向かい合わせて形成していたが、前面2b側のガラス基板のみを出射光に対して透明な材料で形成し、その他の構成部材は出射光に対して透明でない材料で形成してもよい。また、各電極を金属膜で形成した場合、その保護のために、給電に影響しない範囲内の厚さでSiO2膜を各電極の上に設けても良い。
本発明の実施形態に係る発光装置の斜視図である。 図1に示す発光装置の分解斜視図である。 図2に示す支持部材の拡大斜視図である。 図1のIV−IV線に沿う断面図であり、平面型ランプの一端側を拡大して示す図である。 図4のスペーサ付近の拡大図である。 従来の平面型ランプの断面を示す図であり、図5に対応する図である。 変形例に係る平面型ランプの断面を示す図であり、図5に対応する図である。
符号の説明
1…平面型ランプ、2…気密容器、2b…前面(前面基板の外面)、2c…背面(背面基板の外面)、3…平板状電極(背面側電極)、10…光通過電極(前面側電極)、20…発光装置、21…前面基板、22…背面基板、22a…内面、24…内部空間、26…スペーサ、27a…曲面、28…凹部、40…誘電体。

Claims (4)

  1. 誘電体からなり、前面基板及び背面基板を対向させてそれぞれの外周縁部同士を周面壁で封着させることによって平板状に形成される気密容器と、
    前記気密容器の内部空間に封入され、電圧が印加されることにより発光する放電ガスと、
    前記気密容器の前記前面基板の外面に設けられ、発生した光を出射可能とするように形成される前面側電極と、
    前記気密容器の前記背面基板の外面に設けられ、前記内部空間を介して前記電極と対向する背面側電極と、
    前記内部空間に配置され、前記前面基板及び前記背面基板の間で延びるスペーサと、を備え、
    前記スペーサは、両端部で前記前面基板及び前記背面基板に連結され、
    前記背面基板の外面には、前記スペーサが連結される位置で前記内部空間側へ窪む凹部が形成されており、
    前記凹部は、前記気密容器の厚み方向から見た場合に、前記スペーサの下端部の横断面を含むように形成され、
    前記背面側電極は、平板状に構成されていることを特徴とする平面型ランプ。
  2. 前記凹部は椀状に形成され、
    前記背面基板の内面と前記スペーサの間の角部には、前記凹部に倣って曲面が形成されることを特徴とする請求項1記載の平面型ランプ。
  3. 前記凹部には、誘電体が充填されていることを特徴とする請求項1又は2記載の平面型ランプ。
  4. 前記背面側電極は、前記背面基板の外面との接触面に光反射性を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の平面型ランプ。
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