JP5199035B2 - 自動追尾装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘリコプタなどの移動体からの放送のための映像信号や音声信号の送信電波を受信する無線中継装置に係り、特に、かかる無線中継装置の受信アンテナを送信電波の送信源に追尾させる自動追尾装置と、複数のアンテナを切替えて使用する方式の移動体無線通信システムにおける自動追尾装置に関する。
放送のために撮影現場で撮影した映像信号や音声信号(以下、放送用信号という)を無線中継装置に無線伝送する場合、従来では、アナログFM(Frequency Modulation:周波数変調)方式による伝送方法が用いられていたが、近年、QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)方式やOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数分割多重)方式などのデジタル変調方式による無線デジタル伝送方式が用いられるようになってきている。
撮影現場から無線中継装置に送信する送信電波は、ビーム半値幅が5゜程度のビーム状をなすものであって、無線中継装置では、かかる送信電波を直径0.6m〜1.2mのパラボラアンテナを用いて受信するが、送信源がヘリコプタ)などの移動体に設けられている場合、この移動体の移動とともにパラボラアンテナの向きを変化させ、パラボラアンテナがこの送信源を追尾するようにする必要がある。
このような移動する送信源にパラボラアンテナを追尾させるために、人手による作業でもって信号源の移動とともにパラボラアンテナの向きを変化させることは実用上に非常に困難であって、このため、信号源の方向を検出し、その検出結果を用いてパラボラアンテナの向きを自動的に変化されて送信源への自動追尾を行なうようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図18はかかる自動追尾装置の一従来例を示すブロック構成図であって、1は受信アンテナ、2Mは主受電器、2Sは副受電器、2Lは左副受電器、2Rは右副受電器、2Uは上副受電器、2Dは下副受電器、2Sは副受電器、3は切替スイッチ、4,5は受信高周波部、6は等化復調部、7L,7R,7U,7Dはレベル検出器、8H,8Vはレベル比較器、9はタイミングコントローラ、10は駆動コントローラ、11は駆動部である。
同図において、受信アンテナ1は、図示しないパラボラ反射体に5個の受電器2M,2L,2R,2U,2D夫々が対向して設けられた構成をなし、これら受電器2M,2L,2R,2U,2D夫々がパラボラ反射体で反射された送信電波を受信し、また、かかる受信アンテナ1が駆動部11によって左右方向や上下方向にその向きを変えることができる。主受電器2Mが図示しない移動体の送信源からの送信電波の受信専用、本線用の(放送用信号を受信する)受電器であって、これら副受電器2L,2R,2U,2D、即ち、副受電器2Sは送信源に対する受信アンテナ1の向きを検出するためのものである。
図19は図18における受信アンテナ1の構成を示す図であって、同図(a)は正面図、同図(b)は同図(a)の分断線A−A'に沿う縦断面図であり、12はパラボラ反射体、13は電動架台である。なお、図18に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
図19(a)、(b)において、パラボラ反射体12の窪み状の反射面に対向して、主受電器2Mと4個の副受電器2Sとがパラボラ反射体12に取り付けられている。本線用の主受電器2Mは、パラボラ反射体12の中心線Co上に配置され、左副受電器2Lは左側、右副受電器2Rは右側でこの中心線Coを中心として左右対称の位置に、上副受電器2Uは上側、下副受電器2Dは下側でこの中心線Coを中心として上下対称の位置に夫々配置されている。
かかる主受電器2Mと副受電器2Sとが設けられたパラボラ反射体12は電動架台13に取り付けられており、駆動部11がこの電動架台13を駆動することにより、パラボラ反射体12の中心線Coの向き、従って、受信アンテナ1の向きを変更することができ、これにより、この受信アンテナ1の向きを送信源の方向Woに一致させることができる。
図20は図18における各部の動作を示すタイミング図であって、以下、図20を用い、受信信号をQAM変調方式の信号として、図18に示す従来の自動追尾装置の動作について説明する。
送信源からの放送用信号は、図20(a)に示すように、映像や音声の所定情報量(ビット数)のデータDの先頭にプリアンブルPが付加された信号期間を1フレームとし、かかるフレームが繰り返えされる信号であって、これがQAM変調されて送信電波で送信される。主受電器2MからのQAM変調された受信信号が、本線信号aとして、上記のように、高周波部5で増幅などの処理がなされた後、等化復調部6で各フレーム毎にそのプリアンブルPを用いて等化復調される。
一方、切替スイッチ3では、タイミングコントローラ9の制御により、図20(b)に示すように、1フレーム毎に左副受電器2L、右副受電器2R、上副受電器2U、下副受電器2Dの順にサイクリックに切り替え選択される。切替スイッチ3の出力信号bは、高周波部4で増幅などの処理がなされた後、左副受電器2Lの受信信号の切替スイッチ3で選択されたフレーム(図20(c))がレベル検出器7Lに供給され、タイミングコントローラ9からのサンプリングパルスCKL (図20(e))により、図20(d)に示すように、そのレベルLL が検出されてサンプリングホールドされる。切替スイッチ3で次に選択された右副受電器2Rの受信信号のフレーム(図20(f))はレベル検出器7Rに供給され、タイミングコントローラ9からのサンプリングパルスCKR (図20(h))により、図20(g)に示すように、そのレベルLR が検出されてサンプリングホールドされる。
切替スイッチ3でさらに次に選択された上副受電器2Uの受信信号のフレーム(図20(i))はレベル検出器7Uに供給され、タイミングコントローラ9からのサンプリングパルスCKU (図20(k))により、図20(j)に示すように、そのレベルLU が検出されてサンプリングホールドされる。切替スイッチ3でさらに次に選択された下副受電器2Dの受信信号のフレーム(図 20(l))はレベル検出器7Dに供給され、サンプリングパルスCKD (図20(n))により、図20(m)に示すように、そのレベルLD が検出されてサンプリングホールドされる。
ここで、レベル検出器7L、7Rのサンプリングホールドされたレベル値(サンプルホールド値)LL、LR はレベル比較器8Hに供給されるが、比較器8Hでは、レベル検出器7Lのサンプルホールド値LL が供給された後、レベル検出器7Rのサンプルホールド値LR が供給されると、これらサンプルホールド値LL、LR が比較され(時刻t1)、そのレベル差ΔLH が検出されて駆動コントローラ10に供給される。駆動コントローラ10は、このレベル差ΔLH の極性と絶対値とに応じた左右方向の駆動信号を生成して駆動部11に供給し、これにより、受信アンテナ1は、電動架台13が駆動されることにより、その左右方向の向きが変更される。
図20(d)、(g)に示す例では、サンプルホールド値LL>サンプルホールド値LR であるから、受信アンテナ1の向きは送信源の方向よりも左の方向を向いていることになり、このため、受信アンテナ1はその向きが右方向に変更される。このため、左副受電器2Lの受信信号の次のフレームのサンプルホールド値LL は減少し、右副受電器2Rの受信信号の次のフレームのサンプルホールド値LR は増加して、両者が等しくなる方向に受信アンテナ1の向きが変更し、左右方向の追尾が行なわれる。
次に、レベル検出器7U、7Dのサンプリングホールドされたレベル値(サンプルホールド値)LU、LD はレベル比較器8Vに供給されるが、比較器8Vでは、レベル検出器7Uのサンプルホールド値LU が供給された後、レベル検出器7Dのサンプルホールド値LD が供給されると、これらサンプルホールド値LU、LD が比較され(時刻t2)、そのレベル差ΔLV が検出されて駆動コントローラ10に供給される。駆動コントローラ10は、このレベル差ΔLV の極性と絶対値とに応じた上下方向の駆動信号を生成して駆動部11に供給し、これにより、受信アンテナ1は、電動架台13が駆動されることにより、その上下方向の向きが変更される。
図20(j)、(m)に示す例では、サンプルホールド値LU>サンプルホールド値LD であるから、受信アンテナ1の向きは送信源の方向よりも上の方向を向いていることになり、このため、受信アンテナ1はその向きが下方向に変更される。このため、上副受電器2Uの受信信号の次のフレームのサンプルホールド値LU は減少し、下副受電器2Dの受信信号の次のフレームのサンプルホールド値LD は増加して、両者が等しくなる方向に受信アンテナの向きが変更し、上下方向の追尾が行なわれる。
以上のようにして、受信アンテナ1の向きが送信源の方向となるように、追尾制御が行なわれる。
ところで、ヘリコプタを用いた無線中継システムの場合、上記したように、マイクロ波帯以上の短波長の電波と指向性の強いアンテナとによる伝送系を用いるのが一般的であるが、しかし、移動体としてヘリコプタを用いた場合、飛行中での機体の姿勢についての自由度が高いことから、そのアンテナが、中継相手となる受信側のアンテナから見て機体の影に入ってしまうことがあり、この場合、電波伝播経路が遮られてしまうので、伝送が不安定になる虞がある。
そこで、送信側のヘリコプタに少なくとも2基のアンテナを設け、これらを切替えて使用する方法が従来から採用されており、この場合、2基のアンテナをヘリコプターの機体の側部(前後又は左右)に分けて1基づつ設置し、これらを機首方向に応じて切替えるようにしている。
そして、このときの2基のアンテナの切替方式として、多値デジタル変調信号に含まれるトレーニング信号の伝送期間内をアンテナ切り換えのタイミングとする方法も従来から提案されている(特許文献2参照)。
そして、この方法によれば、アンテナの切替えによる電波伝播経路の確実な確保のもとで、データ誤りの発生を最小限に抑えることができると説明されている。
そこで、以下、この従来技術によるアンテナ切替方式の概要について説明すると、この従来技術は、アンテナ切替方式を16QAM方式(16値直交振幅変調方式)や64QAM方式(64値直交振幅変調方式)といった多値デジタル変調方式による無線中継システムに適用した場合の一例で、図25は、その送信装置のブロック図であり、図26は、そのアンテナ切替方式のタイミング図で、図27は、このときの地上局における受信装置のブロック図である。
まず、図25において、デジタル変調部31は、例えばテレビジョンカメラなどから入力されてくる送信データa2を上記何れかのデジタル変調方式に従って変調し、それを多値デジタル変調されたIF(Intermediate frequency:中間周波数)の送信信号e2として出力し、高周波部32に供給する。
そこで、高周波部32は、入力されたIF信号e2の周波数を、例えば7GHzのマイクロ波帯の周波数に変換し、マイクロ波周波数のキャリア変調信号f2を切替スイッチ部34に供給する。
そして、この切替スイッチ4の切替出力g2、h2が各々電力増幅部35、36に供給され、電力増幅された高周波の信号i2、j2としてアンテナ7、8に供給され、この結果、アンテナ37、38の何れかから電波が送信されることになる。
このとき、切替スイッチ部34は、アンテナ切替制御部33から供給されるアンテナ切替信号d2により制御され、ヘリコプタの機首方向に応じてアンテナの切替が得られるようになっている。
なお、このときのへコプタの機首方向に応じて与えられる最適なアンテナの切替動作に関しては、特許文献1に詳しく説明されているので、ここでは割愛する。
次に、この従来技術におけるアンテナ切替方式のタイミングについて説明する。
まず、送信信号e2は、上記した通り、デジタル変調部31により16QAM方式や64QAM方式などによる多値デジタル変調されたデジタル信号で、この場合、図26(A)に示すように、所定のビット数の送信データに所定のビット数のトレーニングデータを組み合わせてフレームを構成している。
ここでマイクロ波を用いた多値デジタル変調無線方式の規格である「ARIB STD-B11(Association of Radio Industries and Business Standard -B11)」には、このときのフレーム構成についての規定があり、通常、この規定に則って運用される。
この規格によれば、トレーニングデータとは、受信側において、伝播路上において発生するマルチパスなどのフェージングによって劣化した受信信号の波形等化に用いる波形等化用基準信号のことであると定義され、送信データは、デジタル化された映像・音声信号を含んだ情報データ領域で、64QAM、16QAMなどの多値デジタル変調された変調信号のことであると定義されている。
そこで、デジタル変調部31では、トレーニングデータ領域には上記した波形等化用基準信号を格納し、送信データ領域には送信データaを多値デジタル変調したデータを格納してフレームとし、フレーム構成された送信信号e2を出力するのである。
次に、切替タイミングパルスb2は、デジタル変調部31からトレーニングデータ領域に対応して出力されるパルス信号で、図26(B)に示すように、送信信号e2に含まれるトレーニングデータの先頭のタイミングでパルスの立ち上りがくるようにした信号であり、従って1フレーム毎に毎回出力される。
一方、アンテナ切替指令信号c2は、2基のアンテナ37、38をヘリコプタの機首方向に応じて切替えるために、図示してないアンテナ切替指令発生手段から指令される信号で、この場合は、図26(C)に示すように、時点ta でアンテナ切替指令信号c2が立ち上っており、従って、この時点ta のタイミングでアンテナの切替え指示が有効にされることになる。
そして、アンテナ切替信号d2は、図26(D)に示すように、アンテナ切替指令信号c2が立ち上った時点ta の後、最初に切替タイミングパルスb2が発生された時点tb において立ち上がる信号であり、このため、アンテナ切替制御部33は、1フレーム毎に入力される切替タイミングパルスb2の立ち上り時点tb のタイミングでアンテナ切替指令信号cをラッチし、それをアンテナ切替信号dとして発生し、アンテナ切替スイッチ4に供給する。
従って、このアンテナ切替信号dには、アンテナ切替指令信号c2によりアンテナ切替が指令された時点ta から時間にしてΔta-b の時間差が生じるが、しかし、これにより2基のアンテナ37、38は、必ずトレーニングデータ領域の先頭のタイミングで切替えられるようになる。
図27は、このときの中継相手となる地上局の受信装置の一例で、受信側のアンテナ90により受信された電波による信号、すなわち受信信号kは、まず、受信高周波部100に入力され、増幅処理と周波数変換処理を受け、中間周波帯のデジタル変調信号からなる受信IF信号l(エル)としてデジタル復調部101に入力される。
デジタル復調部101では、通常のデジタル変調方式の場合と同様にして復調が行われ、受信データmを出力する。
このとき、このデジタル復調器11には、上記のトレーニングデータを用いて動作する自動等化器が設けてある。
この自動等化器は、受信データmのフレームに含まれているトレーニングデータが受信される毎に、このトレーニングデータに応じて等化特性が自動的に設定替えされ、この結果、運用中に伝送特性が変化したとしても、その変化に追従して、常に正しい補正に必要な等化特性に自動的に設定替えされてゆくことになり、従って、データ誤りの発生を小さく抑えることができるようになっている。
なお、このような受信側でのトレーニングデータを用いた自動等化器については、特許文献3、特許文献4に詳しい開示がされているので、ここでは割愛する。
特開2002ー158523号公報 特開2002−135181号公報 特開2001−285145号公報 特開2001−285146号公報
ところで、上記の図18〜図20で説明した従来の技術(以下、第1の従来技術という)では、同じ送信電波に対し、その受信専用(本線用)の主受電器2Mと受信アンテナ1の向きを制御するための副受電器2Sを設けており、この主受電器2Mによって副受電器2Sの配置が制限される。受信アンテナ1の向きが送信源に精度良く追尾するためには、副受電器2Sが良好な最大感度で送信電波を受信することが必要であるが、その設定位置が主受電器2Mによって制限することから、このような位置に設定することが非常に難しく、受信感度が最良となる位置に設定されるものの、その受信感度は主受電器によって影響されている。
しかも、副受電器2Sの近傍に主受電器2Mが設置されるため、その反射などの影響により、副受電器2Sの受信特性が劣化することもある。
また、この第1の従来技術では、主受電器2Mとともに、消費電力が大きい高周波部5も使用しており、部品点数が多くて装置の規模が大型化するとともに、消費電力も大きくなる。
次に、上記の図25〜図27で説明した従来の移動中継システム(以下、第2の従来技術という)においては、中継相手となる地上局で受信電界強度の変動が大きくなってしまうのが避けられない。
そこで、地上局では、受信装置にAGC(Automatic Gain Control:自動利得制御)機能を設け、受信電界強度が変動したとしても、それか許容範囲(例えば−20dBm〜−90dBm)に収まっている限りは、それをカバーして常に一定レベルで受信できるように利得制御する機能を備えている。
このとき、移動局のアンテナにいたる信号伝達経路に一方と他方でゲイン差があれば、アンテナを切替えたとき受信電界強度が変化してしまう。
そこで、この場合、前記のAGC制御が作動してアンテナ切替えにより変動した受信レベルを一定のレベルに戻すように働き、レベルが安定化されるが、しかし、アンテナ切替が行われた直後は、まだレベル変動が抑えられていないので、このアンテナ切替が行われた直後の期間はレベルが最も変動する区間となる。
ここで上記第2の従来技術は、アンテナ切替えのタイミングがトレーニングデータ期間の開始時点になっていて、この後に送信データ期間が続いている。
従って、この場合、アンテナ切替が行われたトレーニングデータ領域において、アンテナ切替タイミングの後に続いているトレーニングデータ期間では、AGC機能が働き始めたことにより、レベルが最も大きく変動している区間になってしまう。そして、その後に続く送信データ領域では、AGC機能によりレベル変動が収まり、安定化されている。
このため、上記第2の従来技術では、トレーニングデータ領域と、その後に続く送信データ領域では伝送路特性に違いが生じてしまうことになるが、このとき受信装置に備えられている自動等化器においては、受信したトレーニングデータに応じて等化特性が自動的に設定替えされ、これに基いて等化処理が行われるので、この場合、送信データ領域で本来必要とする伝送路特性とは異なった伝送路特性により等化処理がなされてしまうことになり、データ誤りの発生原因となってしまう。
このときアンテナ切替に伴う受信電界強度の変化が小さければ、上記した伝送特性の違いは特に問題にならない。
しかし、このためには、一方のアンテナから送信される電波の強度と他方のアンテナから送信される電波の強度とか極力同一のレベルになるようにしなければならず、従って、2基各々のアンテナから電波が送出されるまでの経路におけるゲインの差(経路ゲイン差という)を極力抑え、最小限に抑え込む必要がある。
しかしながら、この経路ゲイン差は、アンテナ切替スイッチ、増幅器、アンテナ及びそれらを接続する配線ケーブルなど、各経路を構成する個々の部分での周波数ゲイン特性によって決まるが、これらの特性に厳密さを望むのは現実的ではない。
何故なら、ここで伝送に使用されるマイクロ波周波数帯は、例えば7GHz帯〜10GHz帯の極めて広範囲の周波数領域にわたるため、各部分個々の周波数ゲイン特性を各周波数帯において厳密に同一とすることは、事実上不可能だからである。
また、ヘリコプターを用いた移動中継システムの場合、移動中の伝送により生じるマルチパスフェージングやフラットフェージングなどの環境下でのアンテナ切替えも想定しなければならないが、この場合、自動等化器における等化余裕度が減少し、データ誤りが発生し易くなる。
従って、第2の従来技術の場合、最終的にはアンテナに至る最終出力段での送信電力を、使用する複数のチャネル周波数毎に測定し、総合的に最も等しい電力となるよう、半固定のアッテネータでゲインを調整するといった作業が必要になり、しかも、このとき、受信装置によりアンテナを切替えた際のゲイン差に対しての許容可能な等化性能差も考えられ、この結果、例えば0〜0.5dBm以内にゲイン差を収めるといった、かなり厳しいゲイン調整作業が必要になってしまうという問題があった。
そこで、まず、本発明の目的は、上記第1の従来技術における問題を解消し、装置の規模を縮小できて、受信アンテナを送信源に精度良く追従させることができ、さらに、消費電力の低減を実現可能とした自動追尾装置を提供することにある。
次に、本発明の他の目的は、上記第2の従来技術における問題を解消し、経路ゲイン差によるデータ誤りの発生が、ほとんど調整作業を要することなく抑えられるようにしたアンテナ切替方式の無線中継システムにおける自動追尾装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、パラボラ反射体に対向して、左右方向に配置された第1,第2の受電器と上下方向に配置された第3,第4の受電器とを有し、構成単位期間毎に区分された送信電波を受信する受信アンテナと、5構成単位期間を処理単位期間とし、該処理単位期間での第2,第3の構成単位期間夫々の所定期間で該第1の受電器の受信信号の位相に対する該第2の受電器の受信信号の位相関係を変化させて、該位相関係を該第2,第3の構成単位期間で互いに逆方向に変化させ、第1,第4,第5の構成単位期間で該第1,第2の受電器の受信信号の位相関係を受信時の位相関係に保持する第1の位相シフト手段と、該単位期間での第4,第5の構成単位期間夫々の所定期間で該第3の受電器の受信信号の位相に対する該第4の受電器の受信信号の位相関係を変化させ、該位相関係を該第4,第5の構成単位期間で互いに逆方向に変化させ、第1,第2,第3の構成単位期間で該第3,第4の受電器の受信信号の位相関係を受信時の位相関係に保持する第2の位相シフト手段と、該第1の位相シフト手段で位相関係が設定された該第1,第2の受電器の受信信号を合成する第1の合成手段と、該第2の位相シフト手段で位相関係が設定された該第3,第4の受電器の受信信号を合成する第2の合成手段と、該第1の合成手段の出力受信信号から、該処理単位期間の該第4,第5の構成単位期間での該第3,第4の受電器の受信信号の位相関係が変化された該所定期間に相当する期間の信号を除く第1のスイッチ手段と、該第2の合成手段の出力受信信号から、該処理単位期間の該第2,第3の構成単位期間での該第1,第2の受電器の受信信号の位相関係が変化された該所定期間に相当する期間の信号を除く第2のスイッチ手段と、該第1のスイッチ手段の出力信号と該第2のスイッチ手段の出力信号とを合成する第3の合成手段と、該第3の合成手段の出力信号における該処理単位期間の該第2,第3の構成単位期間での該所定期間のレベルを比較する第1のレベル比較手段と、該第3の合成手段の出力信号における該処理単位期間の該第4,第5の構成単位期間での該所定期間のレベルを比較する第2のレベル比較手段と、該第1のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを左右方向に制御し、該第2のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを上下方向に制御する制御手段と、該第3の合成手段の出力信号を、該処理単位期間毎に、該第1の構成単位期間での所定期間の信号をもとに等化復調する等化復調部とを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明は、パラボラ反射体に対向して、左右方向に配置された第1,第2の受電器と上下方向に配置された第3,第4の受電器とを有し、構成単位期間毎に区分された送信電波を受信する受信アンテナと、該第1,第2,第3,第4の受電器の受信信号を順に、かつサイクリックに選択する切替スイッチと、該切替スイッチで選択された該第1,第2の受電器の受信信号のレベルを比較する第1のレベル比較手段と、該切替スイッチで選択された該第3,第4の受電器の受信信号のレベルを比較する第2のレベル比較手段と、該第1のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを左右方向に制御し、該第2のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを上下方向に制御する制御手段と、該切替スイッチで順に選択される該第1,第2,第3,第4の受信信号を等化復調する等化復調部とを備えたことを特徴とするものである。
さらに、本発明は、パラボラ反射体に対向して、左右方向に配置された第1,第2の受電器と上下方向に配置された第3,第4の受電器とを有し、構成単位期間毎に区分された送信電波を受信する受信アンテナと、該第1,第2,第3,第4の受電器の受信信号が供給され、1構成単位期間毎に該第1,第2,第3,第4の受電器の受信信号の所定期間の信号を順にかつサイクリックに選択するとともに、1構成単位期間毎に該第1,第2,第3,第4の受電器のいずれか1つの該所定期間以外の信号を選択する切替スイッチと、該切替スイッチで選択された該第1,第2の受電器の受信信号の該所定期間のレベルを比較する第1のレベル比較手段と、該切替スイッチで選択された該第3,第4の受電器の受信信号の該所定期間のレベルを比較する第2のレベル比較手段と、該第1のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを左右方向に制御し、該第2のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを上下方向に制御する制御手段と、該切替スイッチで順に選択された該所定期間以外の信号を等化復調する等化復調部と、該第1,第2,第3,第4の受電器のうちの、該切替スイッチで選択された該所定期間のレベルが最大となる受電器を判定する最大判定手段と、該最大判定部で該所定期間のレベルが最大と判定された該受電器の受信信号での該所定期間以外の信号を選択するように、該切替スイッチを制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
さらに、本発明は、パラボラ反射体に対向して、左右方向に配置された第1,第2の受電器と上下方向に配置された第3,第4の受電器とを有し、構成単位期間毎に区分された送信電波を受信する受信アンテナと、該第1,第2,第3,第4の受電器の受信信号を順に、かつサイクリックに選択する切替スイッチと、該切替スイッチで選択された該第1,第2の受電器の受信信号の所定期間の位相差を検出する第1の位相差検出手段と、該切替スイッチで選択された該第3,第4の受電器の受信信号の所定期間の位相差を検出する第2の位相差検出手段と、該第1の位相差検出手段で検出された位相差に基づいて該受信アンテナの向きを左右方向に制御し、該第2の位相差検出手段で検出された位相差に基づいて該受信アンテナの向きを上下方向に制御する制御手段と、該切替スイッチで順に選択される該第1,第2,第3,第4の受信信号を等化復調する等化復調部とを備えたことを特徴とするものである。
さらに、本発明は、前記第1〜第4の受電器の受信信号の各構成単位期間はデータ期間と付加期間とからなり、前記所定期間は該付加期間であって、該付加期間のレベルで前記受信アンテナの向きを確認することを特徴とするものである。
さらに、本発明は、前記構成単位期間の任意期間のレベルで前記受信アンテナの向きを確認することを特徴とするものである。
また、上記他の目的を達成するために、本発明は、トレーニングデータの前にスタッフィングデータを含んだフレーム構成の送信信号を順次伝送する変調方式を用い、移動体に設置した複数基のアンテナを切替えて又は合成して使用する方式の無線中継システムにおいて、前記複数基のアンテナの切替又は合成時点を、前記フレーム構成の送信信号に含まれるスタッフィングデータの伝送期間に設定したことを特徴とするものである。
本発明によると、受信アンテナのパラボラ反射体に対向して配置する受電器としては、送信電波のデータのための受信と受信アンテナの送信源への追尾のための受信とに兼用するものであるから、かかる受電器のパラボラ反射体に対する配置を、従来用いられた送信電波のデータのための受信専用の受電器に影響されることなく、設定することができて、受信感度を高めることができ、受信アンテナの送信源への追尾の精度を高めることができるし、また、装置構成のための受電器や高周波部などの部品点数を削減できて、消費電力の低減を実現することができる。
また、本発明によれば、送信データ期間の前の期間をアンテナの切替又は合成のタイミングにする。特にトレーニングデータの前のスタッフィングデータ期間をアンテナの切替又は合成タイミングにすれば、経路ゲイン差があってもアンテナの切替に伴うレベル変動が収束するまでの時間に余裕が生じ、この結果、データ誤りが抑制できるので、経路ゲインを厳密に合わせることなく、アンテナの切替に際して発生するデータ誤りを最小限に抑えることができる。
以下、本発明の実施形態を図面により説明する。なお、以下の実施形態では、送信源から送信されて受信された信号を、一連の構成単位期間としてのフレームからなるQAM方式によるデジタル変調信号とするが、これに限るものではなく、一連の構成単位期間としてのシンボル期間からなる放送用や非放送用のOFDM方式などによるデジタル変調信号や、一連の構成単位期間としての垂直走査期間(フレームまたはフィールド)からなるアナログFM変調方式などによるアナログ変調信号など、他の変調方式による信号であってもよい。
図1は本発明による自動追尾装置の第1の実施形態を示すブロック構成図であって、2は受電器、14は高周波部、15は等化復調器、16はタイミングコントローラであり、図18に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
同図において、受信アンテナ1では、受電器として、図18での主受電器2Mは設けられず、左受電器2L,右受電器2R,上受電器2U,下受電器2D(これらは受電器2と総称する)のみが設けられている。これら受電器2L,2R,2U,2Dは、先に図19(a)に示した配置と同様に配置されているが、この実施形態では、主受電器2Mが設けられていないので、主受電器2Mを配慮することなく、夫々の位置(パラボラ反射体12の中心軸Coからの距離)を個々に最大の受信感度となるように設定することができ、それらの受信感度を高めることができる。これにより、受信アンテナ1の送信源への追尾精度が向上する。
切替スイッチ3では、1フレーム(1構成単位期間)毎に、受電器2L,2R,2U,2Dの順に、かつサイクリックにその受信信号が選択され、高周波部14で増幅などの処理がなされた後、左受電器2Lでの受信信号の切替スイッチ3で選択されたフレームがレベル検出7Lに供給されてレベルLL が検出され、右受電器2Rでの受信信号の切替スイッチ3で選択されたフレームがレベル検出7Rに供給されてレベルLR が検出され、上受電器2Uでの受信信号の切替スイッチ3で選択されたフレームがレベル検出7Uに供給されてレベルLU が検出され、下受電器2Dでの受信信号の切替スイッチ3で選択されたフレームがレベル検出7Dに供給されてレベルLD が検出され、これら検出レベルLL,LR,LU,LD を用いて、図18に示す従来の自動追尾装置と同様、タイミングコントローラ16が、受信アンテナ1の駆動部11を駆動制御することにより、受信アンテナ1の向きを制御し、送信源を追尾する。
一方、切替スイッチ3から出力されて高周波部14で処理された信号は、本線信号aとして、等化復調部15に供給され、フレーム毎にそのプリアンブルPを用いてデータが等化復調される。
図2は図1における各部の動作を示すタイミング図であり、以下、図2を用いて図1に示す第1の実施形態の動作について説明する。但し、図2(a)〜(j)はその順に図20(a)〜(d),(f),(g),(i),(j),(l),(m)と同様である。
切替スイッチ3が、図20(b)と同様に、図2(b)に示す受電器2L,2R,2U,2Dの選択動作を行なうことにより、高周波部14から等化復調部15に図2(k)に示す本線信号aが供給される。この図2(k)では、左受電器2Lの切替スイッチ3で選択されたフレームをフレームFL としており、同様にして、
右受電器2Rで選択されたフレームFはフレームFR
上受電器2Uで選択されたフレームFはフレームFU
下受電器2Dで選択されたフレームFはフレームFD
とする。
等化復調部15は、各フレームF毎にそのプリアンブルPを用いてデータDを等化復調するとともに、これらプリアンブルPの前エッジのタイミング毎に等化タイミング信号ETを生成し、タイミングコントローラ16に供給する。タイミングコントローラ16は、この等化タイミング信号ETを取得すると、この等化タイミング信号ETの取得タイミングで切替スイッチ3を制御し、次の受電器2に選択を切り替える。例えば、等化復調部15は、左受電器2Lが選択されているときに、この左受電器2Lの受信信号の次の切替スイッチ3で選択されたフレーム(以下、選択フレームという)FL でのプリアンブルP又はスタッフィングデータの前エッジを検出すると、等化タイミング信号ETを生成してタイミングコントローラ16に供給し、タイミングコントローラ16はこの等化タイミング信号ETの取得タイミングで切替スイッチ3を制御し、左受電器2Lから右受電器2Rに選択を切り替える。
これにより、等化復調部15に供給される本線信号aは、左受電器2Lの選択フレームFL から右受電器2Rの受信フレームFR の選択に切り替わり、以下同様にして、1フレーム毎に右受電器2Rから上受電器2Uへ、上受電器2Uから下受電器2Dへ、……と順次選択切り替えられて、異なる受電器2からの選択フレームFからなる信号となる。
なお、タイミングコントローラ16は、等化復調部15からの等化タイミング信号ETの取得タイミングで切替スイッチ3の選択切り替え制御をする代わりに、この等化タイミング信号ETの取得タイミングから時間計測し、次のフレームの開始タイミングとなると、切替スイッチ3を制御して次の受電器2を選択するようにしてもよい。例えば、切替スイッチ3の切り替えによって左受電器2Lが選択されると、この左受電器2Lの選択フレームFL が、本線信号aとして、等化復調部15に供給され、この選択フレームFL のプリアンブルPから等化タイミング信号ETが生成されてタイミングコントローラ16に供給されるが、タイミングコントローラ16は、この等化タイミング信号ETの取得タイミングから時間計測し、次に切替スイッチ3が選択する右受電器2Rが選択フレームを受信開始するタイミングまで待機し、この受信開始タイミングになると、切替スイッチ3を制御して、左受電器2Lの選択から右受電器2Rの選択へと切り替える。このようにして、1フレーム毎に切替スイッチ3が選択する受電器2を順次切り替えるようにすることもできる。
以上の切替スイッチ3の切り替え制御は、受信アンテナ1を用いる無線中継装置の、例えば、後述する起動時や受信開始時などにおいて、切替スイッチ3が予め決められた受電器2(例えば、左受電器2L)を自動的に選択するように、初期設定され、しかる後、上記の選択制御がなされる。
また、タイミングコントローラ16は、上記の等化タイミング信号ETを基に、切替スイッチ3によって左受電器2Lが選択されたとき、レベル検出器7Lに左受電器2Lの選択フレームFL をサンプリングホールドするサンプリングパルスCKL を供給し、右受電器2Rが選択されたとき、レベル検出器7Rに右受電器2Rの選択フレームFR をサンプリングホールドするサンプリングパルスCKR を供給し、上受電器2Uが選択されたとき、レベル検出器7Uに上受電器2Uの選択フレームFU をサンプリングホールドするサンプリングパルスCKU を供給し、上受電器2Dが選択されたとき、レベル検出器7Dに上受電器2Dの選択フレームFD をサンプリングホールドするサンプリングパルスCKD を供給する。
以上のように、この第1の実施形態では、本線専用の主受電器を用いることなく、受信アンテナ1を送信源に精度良く追尾できて、本線信号aを得ることができるものであって、部品点数を削減できて低コスト化が可能となるし、消費電力も低減できる。
特に、プリアンブルの前のスタッフィングデータ期間で切替処理すれば、レベル変動の収束時間に余裕ができる。
以上の第1の実施形態では、各フレームでの任意の時点でのレベルを検出して受信アンテナの向きを検出するものであったが、以下に説明する各実施形態では、各フレームでの所定の付加期間での信号のレベルを用いて受信アンテナ1の向きを検出するようにすることもできる。かかる付加期間とは、QAM方式によるデジタル変調信号では、各フレームでのデータの前に付加されたプリアンブル又はスタッフィングデータの期間であり、放送用のOFDM方式のデジタル変調信号では、シンボル期間毎に付加されているカードインターバル期間であり、非放送用のOFDM方式のデジタル変調信号では、シンボル期間毎に付加されているトレーニング期間であり、アナログ変調方式による変調信号では、フレームまたはフィールド毎の垂直ブランキング期間である。以下では、かかる付加期間の信号のレベルを用いて受信アンテナの向きを検出するようにした実施形態について説明する。
即ち、QAM変調方式の場合、上記のように、フレーム毎にプリアンブルを用いて等化復調が行なわれるが、以下の各実施形態では、このプリアンブル又はスタッフィングデータの期間で方向の探査を行なうものである。また、放送用,非放送用のOFDM方式の場合には、通常の受信状態では、カードインターバル期間,トレーニング期間を干渉防止期間として利用されないが、以下の各実施形態では、通常の受信状態では利用されないこのインターバル期間やトレーニング期間で方向探査を行なうものである。また、アナログ変調方式の場合には、1フレームまたは1フィールドの映像信号毎に垂直ブランキング期間があり、この垂直ブランキング期間では、基本的に、黒レベルを伝送しているが、以下の各実施形態では、この垂直ブランキング期間の水平同期周期の半周期または1周期で方向探査を行なうものである。
ここで、以下の各実施形態では、受信信号として、QAM方式によるデジタル変調信号を例にして説明するが、放送用または非放送用のOFDM方式などのデジタル変調信号であっても、また、アナログ変調方式などによるアナログ変調信号であっても、同様である。
図3は本発明による自動追尾装置の第2の実施形態を示すブロック構成図であって、7F1〜7F4 はレベル検出器、17LR,17UDは位相シフタ、18LR,18UDは合成回路、19LR,19UDはスイッチ回路、20は合成回路であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
図4は図3における各部の動作を示すタイミング図であり、以下、この図4を用いてこの第2の実施形態を説明する。
図3及び図4において、この第2の実施形態では、5フレームを処理単位期間T5Fとして、この処理単位期間T5F毎に動作を繰り替えす。なお、この第2の実施形態では、この処理単位期間T5F の最初の第1のフレームをフレームF0 とし、第2のフレームをフレームF1 とし、以下、第3,……,第5のフレームをフレームF2,……,F4 とする。
右受電器2Rの受信信号は、位相シフタ17LRを介して合成回路18LRに供給されるのであるが、この位相シフタ17LRは、タイミングコントローラ16からの位相制御信号PSLR により、図4(e)に示すように、この受信信号のプリアンブルPの位相制御を行なう。即ち、この処理単位期間T5F の最初のフレームF0 では、位相シフト量を零とし、この第1のフレームF0 でのプリアンブルPとデータDを位相シフトせずにそのまま合成回路18LRに供給する。
処理単位期間T5F の次の第2のフレームF1 では、位相シフタ17LRは右受電器2Rの受信信号のプリアンブルPR を所定の位相量Δφだけ進める、−Δφの位相シフトを行ない、そのデータDの期間は位相シフト量を零として、合成回路18LRに供給する。次の第3のフレームF2 では、位相シフタ17LRは右受電器2Rの受信信号のプリアンブルPR を所定の位相量Δφだけ遅らせる、+Δφの位相シフトを行ない、そのデータDの期間は位相シフト量を零として、合成回路18LRに供給する。
処理単位期間T5F の残りの第4のフレームF3 及び第5のフレームF4 では、位相シフト量を零とし、プリアンブルPR とデータDを位相シフトせずにそのまま合成回路18LRに供給する。
この合成回路18LRでは、このようにプリアンブルPR が処理された右受電器2Rの受信信号と左受電器2Lの受信信号とが合成される。
なお、位相シフタ17LRでの−Δφの進みの位相シフトは、実際には、他方の右受電器2Lの受信信号でのプリアンブルPR の位相を所定の位相量Δφだけ遅らせる、+Δφの位相シフトを行なうものであるが、図面及び説明の簡略化を図るため、上記のように表現するものとする。次に説明する位相シフタ17UDについても同様である。
下受電器2Dの受信信号は、位相シフタ17UDを介して合成回路18UDに供給されるが、この位相シフタ17UDは、タイミングコントローラ16からの位相制御信号PSUD により、図4(k)に示すように、この受信信号のプリアンブルPD の位相制御を行なう。即ち、この処理単位期間T5F のフレームF0〜F2 では、位相シフト量を零とし、プリアンブルPD とデータDを位相シフトせずにそのまま合成回路18UDに供給する。
処理単位期間T5F の第4のフレームF3 では、位相シフタ17UDは下受電器2Dの受信信号のプリアンブルPD を所定の位相量Δφだけ進める、−Δφの位相シフトを行ない、そのデータDの期間は位相シフト量を零として、合成回路18UDに供給する。次の第5のフレームF4 では、位相シフタ17UDは下受電器2Dの受信信号のプリアンブルPD を所定の位相量Δφだけ遅らせる、+Δφの位相シフトを行ない、そのデータDの期間は位相シフト量を零として、合成回路18UDに供給する。
この合成回路18UDでは、このようにプリアンブルPD が処理された下受電器2Dの受信信号と上受電器2Uの受信信号とが合成される。
合成回路18LRから出力される合成受信信号SLR はスイッチ回路19LRを介して、また、合成回路18UDから出力される合成受信信号SUD はスイッチ回路19UDを介して夫々合成回路20に供給され、これらが合成される。
ここで、スイッチ回路19LRは、図4(j)に示すように、タイミングコントローラ16からのスイッチ制御信号SWLR により、位相シフタ17UDが下受電器2Dからの受信信号のプリアンブルPD を±Δφの位相シフトをする第4のフレームF3 及び第5のフレームF4 でのプリアンブル期間、合成受信信号SLR のプリアンブルPLR を取り除くようにオン・オフ制御され、これら第4のフレームF3 及び第5のフレームF4 でのプリアンブル期間には、±Δφの位相シフトがなされたプリアンブルPDと上受電器2Uからの受信信号のプリアンブルPU との合成プリアンブルPUD だけが存在するようにするものである。
同様にして、スイッチ回路19UDは、図4(p)に示すように、タイミングコントローラ16からのスイッチ制御信号SWUD により、位相シフタ17LRが右受電器2Rからの受信信号のプリアンブルPR を±Δφの位相シフトをする第2のフレームF1 及び第3のフレームF2 でのプリアンブル期間、合成受信信号SUD のプリアンブルPUD を取り除くようにオン・オフ制御され、これら第2のフレームF1 及び第3のフレームF2 でのプリアンブル期間には、右受電器2Rからの±Δφの位相シフトがなされたプリアンブルPR と左受電器2Lからの受信信号のプリアンブルPL との合成プリアンブルPLR だけが存在するようにするものである。
これにより、合成回路20から出力される合成受信信号SC は、図4(d)に示すように、処理単位期間T5F での最初の第1のフレームF0 でのプリアンブルPAは、受電器2L,2R,2U,2Dからの受信信号のプリアンブル信号PL,PR,PU,PD が合成されたものであり、第2のフレームF1 と第3のフレームF2 でのプリアンブルPLR は位相シフタ17LRで±Δφの位相シフトがなされた右受電器2Rと左受電器2Lの受信信号とでのプリアンブルPR,PL が合成されたものであり、第4のフレームF3 と第5のフレームF4 でのプリアンブルPUD は位相シフタ17UDで±Δφの位相シフトがなされた下受電器2Dと上受電器2Uの受信信号とでのプリアンブルPD,PU が合成されたものである。なお、処理単位期間T5F の全フレームF0〜F4 でのデータDは、夫々の受電器2L,2R,2U,2Dからの受信信号でのデータDが全て、位相シフトされずに、合成されたものである。
合成回路20から出力される合成受信信号SC は、高周波部14で処理された後、レベル検出器7L,7R,7U,7Dに供給されるとともに、本線信号aとして、等化復調部15に供給される。
なお、位相シフタ17LR,17UDやスイッチ回路19LR,19UDを、以上のように、制御するために、等化復調部15は、図4(b)に示すように、供給される本線信号aの各フレームのプリアンブルの検出タイミング毎に等化タイミング信号ETを生成してタイミングコントローラ16に供給する。このタイミングコントローラ16は、かかる等化タイミング信号ETをカウントし、この等化タイミング信号ETを5個取得する毎にそのタイミングを処理単位期間T5F での最初の第1のフレームF0 と判定し、この判定をもとに、この判定タイミングを基準タイミング図4(c)に示す等化タイミング信号EEの開始タイミング)とし、この基準タイミングをもとに、位相シフタ17LR,17UDやスイッチ回路19LR,19UDが上記のように動作するように、位相制御信号PSLR,PSUD やスイッチ制御信号SWLR,SWUD を生成する。これにより、図4(c)に示す基準タイミングが、処理単位期間T5F の最初の、即ち、第1のフレームF0 の開始タイミングとなる。
等化復調部15では、供給された本線信号aの各フレームのデータDをプリアンブルを用いて等化復調するが、これらデータDの等化復調には、図4(d)に示すように、各処理単位期間T5F で、その最初の第1のフレームF0 での位相シフタ17LR,17UDのいずれでも位相シフトされないプリアンブルPL,PR,PU,PD の合成プリアンブルPA が用いられる。タイミングコントローラ16は、等化復調部15から取得する等化タイミング信号ETをもとに、処理単位期間T5F の最初のフレーム、即ち、第1のフレームF0 の開始タイミングを判定すると、等化イネーブル信号EE(図4(c))を生成して等化復調部15に供給する。等化復調部15では、この等化イネーブル信号EEを取得すると、その取得タイミングを処理単位期間T5F の第1のフレームF0 の開始タイミングと判定し、その第1のフレームF0 のプリアンブル、即ち、合成プリアンブルPA を抽出して、フレームF0〜F4 でのデータDの等化復調に用いる。
なお、この合成プリアンブルPA を処理単位期間T5F の全てのフレームF0〜F4 で用いることができるようにするために、等化復調部15には、この合成プリアンブルPA に位相同期させる、例えば、PLL(フェーズ・ロックド・ループ)回路が設けられており、各フレームF0〜F4 のプリアンブル期間、このPLL回路の出力信号をプリアンブルPとして用いるようにする。
ここで、位相シフタ17LR,17UDによる各受電器からの受信信号のプリアンブルPの位相シフトについて説明する。
いま、図5(a)に示すように、受信アンテナ1の向きに対して左方から送信電波が到来している(送信源に対して受信アンテナ1が右向き)ものとすると、図6(a)に示すように、左受電器2Lで受信されるプリアンブルPL に対し、右受電器2Rで受信されるプリアンブルPR はこの受信アンテナ1の向きに応じた位相量φだけ位相遅れが生ずる。
図3に示す第2の実施形態では、図4(e)により、第2のフレームF1で、位相シフタ17LRによって、図6(b)に示すように、右受電部2Rで受信されたプリアンブルPR の位相が所定の位相量Δφだけ進められ、図6(c)に示すように、合成回路18LRで左受電部2Lで受信されたプリアンブルPL と合成され、合成プリアンブルPLR が得られる。
また、第3のフレームF2 では、図4(e)により、位相シフタ17LRによって、図6(d)に示すように、右受電部2Rで受信されたプリアンブルPR の位相が所定の位相量Δφだけ遅らされ、図6(e)に示すように、合成回路18LRで左受電部2Lで受信されたプリアンブルPL と合成され、合成プリアンブルPLR が得られる。
そこで、図6(c)に示す合成プリアンブルPLR と図6(e)に示す合成プリアンブルPLR とのレベルを比較すると、図6(c)に示す右受電器2Rで受信したプリアンブルPR の位相を進めた方の合成プリアンブルPLR が、図6(e)に示す右受電器2Rで受信したプリアンブルPRの位相を遅らせた方の合成プリアンブルPLR よりも、高レベルとなっている。これは、右受電器2Rで受信したプリアンブルPR の位相が、それを進めることにより、左受電部2Lで受信されたプリアンブルPL の位相に近づいたことによるものである。
即ち、位相シフタ17LRで右受電器2Rで受信したプリアンブルPR の位相を進めることは、受信アンテナ1の向きを左方に変えることと等価であり、また、位相シフタ17LRで右受電器2Rで受信したプリアンブルPR の位相を遅らせるということは、受信アンテナ1の向きを右方に変えることと等価である。この場合、左方から送信電波が到来しているから、位相シフタ17LRで右受電器2Rで受信したプリアンブルPR の位相を進める動作を行なうことにより、受信アンテナ1の向きを左方に変えるように、右受電器2Rで受信したプリアンブルPR の位相が左受電器2Lで受信したプリアンブルPLの位相に近づき、合成プリアンブルPLR のレベルが高くなるのである。
逆に、この場合での位相シフタ17LRで右受電器2Rで受信したプリアンブルPR の位相を遅らせることは、受信アンテナ1の向きを送信源の方向からよりずれるようにしたことと等価であり、これにより、右受電器2Rで受信したプリアンブルPR と左受電器2Lで受信したプリアンブルPL との位相が大きくなって、合成プリアンブルPLR のレベルが高くならないことになる。
図5(b)に示すように、受信アンテナ1の向きに対して右方から送信電波が到来している(送信源に対して受信アンテナ1が左向き)場合には、図7(a)に示すように、右受電器2Rで受信したプリアンブルPR は、左受電器2Lで受信したプリアンブルPL よりも位相がφだけ進んだものとなる。処理単位期間T5F での第2のフレームF1 で、図7(b)に示すように、右受電器2Rで受信したプリアンブルPR の位相をΔφだけ進めて左受電器2Lで受信したプリアンブルPL と加算すると、図7(c)に示すように、合成プリアンブルPLR が得られる。
また、第の3フレームF2 で、図7(d)に示すように、右受電器2Rで受信したプリアンブルPR の位相をΔφだけ遅らせて左受電器2Lで受信したプリアンブルPLと加算すると、図7(e)に示すように、合成プリアンブルPLR が得られる。
図7(c)に示す合成プリアンブルPLR と図7(e)に示す合成プリアンブルPLR とでは、図7(e)に示す合成プリアンブルPLR の方が高レベルとなる。これは、送信源に対して受信アンテナ1が左向きにあるときには、右受電器2Rで受信したプリアンブルPR の位相を遅らせた方が、右受電器2Rで受信したプリアンブルPR の位相が左受電器2Lで受信したプリアンブルPL の位相に近づくことにより、高レベルとなるものであり、このことは、受信アンテナ1の向きを右方に変化させて送信源の方向に近づけたことに相当するものである。
以上のことからして、図3における位相シフタ17LRで進みの位相シフトを行なわせることは、受信アンテナ1の向きを右方に変化させたことと等価であり、位相シフタ17LRで遅れの位相シフトを行なわせることは、この向きを左方に変化させることと等価である。この第2の実施形態では、このことから位相シフタ17LRが進みの位相シフトを行なう処理単位期間T5F での第1のフレームF1で得られる合成プリアンブルPLR と第2のフレームF2で得られる合成プリアンブルPLR とのレベルを用いることにより、受信アンテナ1の送信源に対する左右方向の向きを検出するものである。
このことは、処理単位期間T5F の第4,第5のフレームF3,F4 で下受電器2Dで受信したプリアンブルPD を位相シフトする位相シフタ17UDについても同様であり、第4のフレームF3 で下受電器2Dで受信したプリアンブルPD を進みの位相シフトを行なうことは、受信アンテナ1の向きを上方向に変化させることに相当し、第5のフレームF4 で下受電器2Dで受信したプリアンブルPD を遅れの位相シフトを行なうことは、受信アンテナ1の向きを下方向に変化させることに相当するものであって、受信アンテナ1の送信源に対する向きに応じて、第4のフレームF3 で合成回路18UDによって得られる合成プリアンブルPUD と第5のフレームF4 で合成回路18UDによって得られる合成プリアンブルPUD とのレベルの大小関係は逆になる。
従って、第4のフレームF3 で得られる合成プリアンブルPUD と第5のフレームF4 で得られる合成プリアンブルPUD とを用いることにより、受信アンテナ1の送信源に対する上下方向の向きを検出することができる。
次に、この第2の実施形態のかかる合成プリアンブルPLR,PUD を用いて受信アンテナ1の向きの検出について説明する。
高周波部14で処理された合成受信信号SC は、等化復調部15とともに、レベル検出器7F1〜7F4 にも供給される。
レベル検出器7F1 では、この合成受信信号SC の処理単位期間T5F での第2のフレームF1 の合成プリアンブルPLR の期間、タイミングコントローラ16からサンプリングパルスCKF1 が供給され、その取得タイミングをこの合成プリアンブルPLR のレベルの検出タイミングとして(図4(g))、図4(f)に示すように、そのレベルをサンプルホールドし、その検出レベルのサンプルホールド値LF1 を出力する。
また、レベル検出器7F2 では、この合成受信信号SC の処理単位期間T5F での第3のフレームF2 の合成プリアンブルPLR の期間、タイミングコントローラ16からサンプリングパルスCKF2 が供給され、その取得タイミングをこの合成プリアンブルPLR のレベルの検出タイミングとして(図4(i))、図4(h)に示すように、そのレベルをサンプルホールドし、その検出レベルのサンプルホールド値LF2 を出力する。
同様にして、レベル検出器7F3,7F4 では夫々、この合成受信信号SC の処理単位期間T5F での第4,第5のフレームF3,F4 の合成プリアンブルPLR の期間、タイミングコントローラ16からサンプリングパルスCKF3,CKF4 が供給され、その取得タイミングをこの合成プリアンブルPUD のレベルの検出タイミングとして(図4(m),(o))、図4(l),(n)に示すように、そのレベルをサンプルホールドし、その検出レベルのサンプルホールド値LF3,LF4 を出力する。
レベル検出器7F1,7F2 のサンプルホールド値LF1,LF2 はレベル比較器8Hに供給されるが、比較器8Hでは、レベル検出器7F1 のサンプルホールド値LF1 が供給された後、レベル検出器7F2 のサンプルホールド値LF2 が供給されると、これらサンプルホールド値LF1,LF2 が比較され(図4(f),(h)の時刻t1)、そのレベル差ΔLH が検出されて駆動コントローラ10に供給される。駆動コントローラ10は、このレベル差ΔLH の極性と絶対値とに応じた左右方向の駆動信号を生成して駆動部11に供給し、これにより、受信アンテナ1は、電動架台13(図19)が駆動されることにより、その左右方向の向きが変更される。
図4(f),(h)に示す例では、サンプルホールド値LF1>サンプルホールド値LF2 であるから、受信アンテナ1の向きは送信源の方向よりも左の方向を向いていることになり、このため、受信アンテナ1はその向きが右方向に変更される。これにより、左受電器2Lの受信信号の次のフレームのサンプルホールド値LF1 は減少し、右受電器2Rの受信信号の次のフレームのサンプルホールド値LF2 は増加して、両者が等しくなる方向に受信アンテナ1の向きが変更し、左右方向の追尾が行なわれる。
次に、レベル検出器7F3,7F4 のサンプルホールド値LF3,LF4 がレベル比較器8Vに供給されるが、比較器8Vでは、レベル検出器7F3 のサンプルホールド値LF3 が供給された後、レベル検出器7F4 のサンプルホールド値LF4 が供給されると、これらサンプルホールド値LF3,LF4D が比較され(図4(l),(n)の時刻t2)、そのレベル差ΔLV が検出されて駆動コントローラ10に供給される。駆動コントローラ10は、このレベル差ΔLV の極性と絶対値とに応じた上下方向の駆動信号を生成して駆動部11に供給し、これにより、受信アンテナ1は、電動架台13(図19)が駆動されることにより、その上下方向の向きが変更される。
図4(l),(n)に示す例では、サンプルホールド値LF3>サンプルホールド値LF4 であるから、受信アンテナ1の向きは送信源の方向よりも上の方向を向いていることになり、このため、受信アンテナ1はその向きが下方向に変更される。これにより、上受電器2Uの受信信号の次のフレームのサンプルホールド値LF3 は減少し、下受電器2Dの受信信号の次のフレームのサンプルホールド値LF4 は増加して、両者が等しくなる方向に受信アンテナの向きが変更し、上下方向の追尾が行なわれる。
以上のようにして、この第2の実施形態では、受信アンテナ1の向きを変化させるのと等価な受信信号の処理(位相シフト)により、この受信アンテナ1の向きを検出して送信源の自動追尾が可能となる。
図8は本発明による自動追尾装置の第3の実施形態を示すブロック構成図であって、21は最大レベル判定部であり、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
同図において、この第3の実施形態では、レベル検出器7L,7R,7U,7Dでの検出レベルLL,LR,LU,LD のうちの最大のレベルを検出する最大レベル判定部21が設けられている。
この最大レベル判定部21は、最大の検出レベルを検出すると、この最大の検出レベルの選択フレームを出力する受電器2を判定し、この受電器2を指示する受電器指示信号Irをタイミングコントローラ16に供給する。例えば、最大レベル判定部21は、レベル検出器7Lからの検出レベルが最大レベルと判定すると、この最大レベルが左受電器2Lの選択フレームのレベルを検出するレベル検出器7Lから供給されるものであることから、この左受電器2Lに対する受電器指示信号Irをタイミングコントローラ16に供給する。
タイミングコントローラ16は、等化復調部15からの等化タイミング信号ETの取得タイミングに応じた上記のタイミングで、最大レベル判定部21から取得した受電器指示信号Irで指定される受電器2を選択するように、切替スイッチ3を制御する。
図9は図8における各部の動作の一具体例を示すタイミング図であり、1つの4フレームの処理単位期間T4F1を中心に示している。以下、この図9を用いて図8に示す第3の 実施形態の動作について説明する。
なお、この動作においても、追尾のための受信アンテナ1の向きの制御動作は、図1に示す第1の実施形態と同様である。従って、図8でのレベル比較器8H,8Vでのレベル比較のタイミングは図示していない。
同図において、最大レベル判定部21では、レベル検出器7L,7R,7U,7D夫々から検出レベルLL,LR,LU,LD が常時供給されており、それらのうちの最大の受電 器2が判定され、この受電器2を指定する受電器指示信号Irが生成されてタイミングコントローラ16に供給される。
タイミングコントローラ16では、等化復調部15からの等化タイミング信号ETの取得タイミングで、その時点での受電器指示信号Irによって指示される受電器2の受信データDが選択されるように、切替スイッチ3を制御する。なお、この切替スイッチ3は、プリアンブルPの期間では、フレームF毎に等化タイミング信号ETのタイミングで受電器2が受電器2L,2R,2U,2Dの順に、かつサイクリックに選択するように、切り替え制御される。
そこで、いま、図9(c)〜(j)で示すように、受電器2LのプリアンブルPL が選択されるフレームF1 でレベル検出器7Lの検出レベルLL が最大となったとすると、このフレームF1 からフレームF4 までの処理単位期間T4F、これが最大レベルである限り、切替スイッチ3は、各フレームFでのデータDの期間で受電器2Lを選択するように、切り替え制御される。
ここで、この処理単位期間T4F1 では、1フレーム毎に、即ち、フレームF1,F2,F3,F4 の順で、レベル検出器7L,7R,7U,7Dで受電器2L,2R,2U,2DからのプリアンブルPのレベルが検出されることから、これらレベル検出器7L,7R,7U,7Dの検出レベルLL,LR,LU,LD がそのタイミングで変化するが、かかるレベル変化があっても、フレームF1,F2,F3,F4 でレベル検出器7Lからの検出レベルLL が最大となっていることから、切替スイッチ3はそれらフレームのデータDの期間、受電器2Lを選択する。
次の処理単位期間T4F2 の最初のフレームF5 で再び受電器2LからのプリアンブルPL が切替スイッチ3で選択され、これに伴い、レベル検出器7Lの検出レベルLL が変化するが、この状態でも、レベル検出器7Lの検出レベルLL が最大である場合には(あるいは、他の受電器2R,2U,2DからのプリアンブルPR,PU,PD が選択されていないことによってもよい)、このフレームF5 では、再び受電器2LからのデータDL が切替スイッチ3で選択される。
そして、次のフレームF6 では、受電器2RからのプリアンブルPR が切替スイッチ3で選択され、これに伴い、レベル検出器7Rの検出レベルLR が変化するが、この検出レベルLR が最大のレベルになると、切替スイッチ3はこれ以降のフレームのデータDの期間、受電器2RからのデータDR を選択する。
以下同様にして、各フレーム毎に、そのデータDの期間、レヘル検出器7L,7R,7U,7Dからの検出レベルLL,LR,LU,LD のうちのそのときの最大レベルに該当する受電器2を選択するように、切替スイッチ3が制御される。
このようにして、この第3の実施形態では、フレーム毎にそのときの受信レベルが最大となる受電器2が切替スイッチ3で選択されることになり、最新の受信状態にある受電器2から送信電波の受信信号が、本線信号aとして、得られることになる。
図10は図8における各部の動作の他の具体例を示すタイミング図であり、1つの4フレームの処理単位期間T4F を中心に示している。以下、図10を用いて図8に示す第3の実施形態の動作について説明する。なお、この動作においても、同様にして、図8でのレベル比較器8H,8Vでのレベル比較のタイミングを省略している。
同図において、最大レベル判定部21では、処理単位期間T4F毎に、その終端部のタイミングt3 で、レベル検出器7L,7R,7U,7D夫々の検出レベルLL,LR,LU,LD を取得し、それらのうちの最大の受電器2が判定され、この受電器2を指定する受電器指示信号Irが生成されてタイミングコントローラ16に供給される。
タイミングコントローラ16は、等化復調部15からの等化タイミング信号ETを用いて、1フレーム毎に、そのプリアンブルの期間、受電器2L,2R,2U,2Dをその順に、かつサイクリックに選択してそれらの受信信号のプリアンブルPを抽出し、また、最大レベル判定部21からの受電器指示信号Irが指定する受電器2の受信信号のデータを抽出するように、切替スイッチ3を制御する。
即ち、切替スイッチ3では、各処理単位期間T4F において、順次のフレームのそのプリアンブルPの期間毎に、左受電器2L,右受電器2R,上受電器2U,下受電器2Dをその順でサイクリックに選択し、それらが受電したプリアンブルPL,PR,PU,PD がその順にサイクリックに抽出される。また、順次のフレームのデータ期間で受電器指示信号Irによって指定される受電器2が選択され、そのデータDL が抽出されて出力される。
そこで、いま、図示する処理単位期間T4Fの1つ前の処理単位期間T4F で受電器指示信号Irが左受電器2Lを指示しているものとすると、この図示する処理単位期間T4F では、
(1) その最初のフレームF1 では、切替スイッチ3は、左受電器2Lを選択してその受信信号のプリアンブルPL とデータDL とを抽出し(図10(c))、
(2) 2番目のフレームF2 では、切替スイッチ3は、プリアンブルPの期間で次の右受電器2Rを選択してその受信信号のプリアンブルPR を抽出し(図10(e))、データDの期間で同じ左受電器2Lを選択してその受信信号のデータDL を選択し(図10(c))、
(3) 3番目のフレームF3 では、切替スイッチ3は、プリアンブルPの期間でさらに次の右受電器2Uを選択してその受信信号のプリアンブルPU を抽出して(図10(g))、データDの期間で同じ左受電器2Dを選択してその受信信号のデータDL を選択し(図10(c))、
(4) 最後のフレームF4 では、切替スイッチ3は、プリアンブルP の期間でさらに次の右受電器2Dを選択してその受信信号のプリアンブルPDを抽出して(図10(i))、データDの期間で同じ左受電器2Lを選択してその受信信号のデータDL を選択する(図10(c))。
図10(k)はかかる動作によって得られる切替スイッチ3の出力信号を示すものであって、この処理単位期間T4F では、その最初のフレームF1 が指定された左受電器2LのプリアンブルPL とデータDL とからなり、次のフレームF2 が次の右受電器2RのプリアンブルPR と指定された左受電器2LのデータDL とからなり、さらに次のフレームF3 が次の上受電器2UのプリアンブルPU と指定された左受電器2LのデータDLとからなり、最後のフレームF4 が次の下受電器2DのプリアンブルPD と指定された左受電器2LのデータDL とからなっている。
この切替スイッチ3の出力信号は、本線信号aとして、等化復調部15に供給されるとともに、この出力信号がレベル検出器7L,7R,7U,7Dに供給され、夫々で該当する受電器2からのプリアンブルPのレベルが検出される。これにより、図10(c)〜(j)に示すように、先の第1の実施形態と同様、受信アンテナ1の向きの制御(即ち、追尾制御)が行なわれるとともに、処理単位期間T4Fの終端部のレベル検出器7L,7R,7U,7Dの検出レベルLL,LR,LU,LD が全て供給された時点(図10(d),(f),(h),(j)での時点t3)で、最大レベル判定部21がこのときの検出レベルLL,LR,LU,LD のうちの最大のレベルを判定し、この最大レベルに該当する受電器2を指定する受電器指示信号Irが生成してタイミングコントローラ16に供給する。
ここで、受信アンテナ1は、時刻t1 でその向きを左右方向に変更するものであるから、これによって左受電器2Lと右受電器2Rとの受信レベルが変化するが、受信アンテナ1は急激に向きを変化させることができないから、これら受信レベルが急激に変化することはない。同様にして、受信アンテナ1が時刻t2 でその向きを上下方向に変更しても、上受電器2Uと下受電器2Dとの受信レベルが急激に変化することはない。このことから、処理単位期間T4F の終端部で最大レベルに該当する受電器2を指定し、次の処理単位期間T4F で指定した受電器2のデータDを本線信号aに用いるようにしても、格別に不具合はない。
図示する処理単位期間T4F の時点t3 では、右受電器2Rの受信信号のプリアンブルPR のレベルが最大となったものとしており、これにより、次の処理単位期間T4F では、右受電器2Rの受信信号のデータDR が本線信号aとして切替スイッチ3で選択され、等化復調部15に供給される。
このようにして、最大レベル判定部21からの受電器指示信号Irで指定される受電器2のデータDが、次の処理単位期間T4F、切替スイッチ3で選択され、順次の処理単位期間T4F でプリアンブルPが最大レベルとされる受電器2のデータDが、本線信号aとして、等化復調部15に供給される。
なお、全ての受電器2のプリアンブルPのレベルが等しい状態(受信アンテナ1の向きが送信源の方向に一致した状態)になると、各処理単位期間T4F では、1つ前の処理単位期間で指定された受電器の受信信号のデータDがそのまま次の処理単位期間T4F で本線信号aとなる。
ところで、等化復調部15では、上記の本線信号aが供給され、各フレーム毎にプリアンブルPを用いてデータの等化復調処理を行なうが、この等化復調に際しては、データの等化復調に用いるプリアンブルPとしては、データDと同じ受電器2から出力されるプリアンブルPが用いられる。
これを、受電器指示信号Irで指定される受電器2を左受電器2Lとして、図11を用いて説明する。
同図(a)は等化復調部15に供給される本線信号aで、処理単位期間T4F の各フレームF1〜F4 では、データDが全て指定された受電器2Lの受信データDL である。
また、各フレームF1〜F4 のプリアンブルPとしては、先頭のフレームF1 で指定された受電器2Lの受信プリアンブルPLであるが、これ以外のフレームF2〜F4 では、他の受電部2R,2U,2Dの受信プリアンブルPR,PU,PD である。
等化復調部15では、かかる本線信号aから、図11(b)に示すように、指定された受電器2L以外の受電器2からのプリアンブルPR,PU,PD を除き、図11(c)に示すように、先頭のフレームF1 でのプリアンブルPL をフレームの1周期TD 分だけ遅延してプリアンブルPL1 を生成し、また、同じプリアンブルPLを2TD 分遅延してプリアンブルPL2 を生成し、プリアンブルPL を3TD 分遅延してプリアンブルPL3 を生成する。
そして、最初のフレームF1 のデータDL の等化復調には、そのフレームF1 でのプリアンブルPL を用いるが、これらプリアンブルPL1,PL2,PL3 を夫々2番目のフレームF2,3番目のフレームF3,最後のフレームF4のプリアンブルPとして用い、夫々のフレームF1〜F4 のデータDL を等化復調する。
このようにして、各フレームのデータDは、このデータDと同じ受電器2で受信されたフリアンブルPを用いて、等化復調されることになる。
なお、本線信号aのかかる等化復調処理は、最大レベル判定部21からの受電器指示信号Irで指定される受電器2で受信されるプリアンブルPとデータDとが処理単位期間T4F の最初のフレームF1 で選択されるようにすることが必要である。このために、図8において、タイミングコントローラ16は、最大レベル判定部21からの受電器指示信号Irで指定される受電器2が処理単位期間T4F で必ず先頭に選択されるように、切替スイッチ3のプリアンブルPの受電器2の選択順序を受電器指示信号Irで指定される受電器2に応じて変更するようにする。
図12は切替スイッチ3の各フレームF1〜F4 でのプリアンブルPの選択順序の一具体例を示す図である。
図12(a)は受電器指示信号Irによる指定受電器2が受電器2Lである場合の本線
信号aを示すものであって、この場合には、上記のように、各フレームF1〜F4 のデータDはこの指定された受電器2Lで受信されたデータDL であるが、プリアンブルPは、最初のフレームF1 で指定された受電器2Lで受信されたプリアンブルPL であり、2番目,3番目,最後のフレームF2,F3,F4 でのプリアンブルPは夫々、受電器2R,2U,2Dで受信されたプリアンブルPR,PU,PD である。
指定受電器2が受電器2Rである場合には、図12(b)に示すように、各フレームF1〜F4 のデータDはこの指定された受電器2Rで受信されたデータDR であるが、プリアンブルPは、最初のフレームF1 で指定された受電器2Rで受信されたプリアンブルPR であり、2番目,3番目,最後のフレームF2,F3,F4 でのプリアンブルPは夫々、受電器2L,2U,2Dで受信されたプリアンブルPR,PU,PD である。
指定受電器2が受電器2Uである場合には、図12(c)に示すように、各フレームF1〜F4 のデータDはこの指定された受電器2Uで受信されたデータDU であるが、プリアンブルPは、最初のフレームF1 で指定された受電器2Uで受信されたプリアンブルPU であり、2番目,3番目,最後のフレームF2,F3,F4 でのプリアンブルPは夫々、受電器2D,2L,2Rで受信されたプリアンブルPR,PU,PD である。
指定受電器2が受電器2Dである場合には、図12(d)に示すように、各フレームF1〜F4 のデータDはこの指定された受電器2Dで受信されたデータDD であるが、プリアンブルPは、最初のフレームF1 で指定された受電器2Dで受信されたプリアンブルPD であり、2番目,3番目,最後のフレームF2,F3,F4 でのプリアンブルPは夫々、受電器2U,2L,2Rで受信されたプリアンブルPR,PU,PD である。
なお、タイミングコントローラ16は、最大レベル判定部21からの受電器指示信号Irで指定される受電器2を選択するように、切替スイッチ3を制御するときには、これと同時に等化イネーブル信号EEを等化復調部15に供給する。等化復調部15では、この等化イネーブル信号EEを取得すると、切替スイッチ3から受電器指示信号Irで指定される受電器2が選択される最初のフレームF1 の受信信号が供給されるものと判定し、図11で説明したように、このフレームF1 で受信されるプリアンブルPを遅延処理することにより、他のフレームF2,F3,F4 のプリアンブルPを生成する。
このようにして、タイミングコントローラ16では、受電器指示信号Irによって指定される受電器2に応じて、切替スイッチ3での受電器2の切替順序を異ならせるものであるが、例えば、図12に示すような順序を指定するテーブルを記憶しておき、受電器指示信号Irによって受電器2が指定されると、このテーブルをもとに、受電器2の選択順序が決められるようにすることができる。
図13は本発明による自動追尾装置の第4の実施形態を示すブロック構成図であって、22はAD(アナログ/デジタル)変換器であり、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
同図において、この第4の実施形態は、高周波部14の出力信号を、その波形の瞬時のアナログ値をデジタル値に変換(AD変換)するAD変換器22を設けたものであり、AD変換器22の出力デジタル信号が、先の実施形態と同様、レベル検出器7L,7R,7U,7Dに供給されてレベルが検出され、また、本線信号aとして、等化復調部15に供給されるものである。このため、レベル検出器7L,7R,7U,7Dやレベル比較器8H,8Vはデジタル処理される。
かかる構成以外は、図1に示す第1の実施形態と同様であり、従って、この第1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、図8に示す第3の実施形態においても同様であり、図8において、高周波部14の出力信号を、その波形の瞬時のアナログ値をデジタル値にAD変換するAD変換器を設けるようにし、各部をデジタル処理するようにしてもよい。
ところで、上記各実施形態において、送信電波を受信開始するときには、受信信号のフレームの境界は不明であり、受信開始から直ちに切替スイッチ3の切替制御をすることができない。かかる切替制御を行なうためには、まず、フレームの境界を検出する同期捕捉処理を行なう必要がある。
この同期捕捉処理は、図1に示す第1の実施形態を例にして説明すると、等化復調部15は、図14(b)に示すように、Mフレーム(但し、Mは3以上の整数であって、例え
ば、M=4)周期の等化タイミング信号ETをタイミングコントローラ16に供給し、この等化タイミング信号ETのタイミングで切替スイッチ3の選択切り替えを行なわせる。受信開始時点では、この等化タイミング信号ETは、受信信号のフレームの境界に位相同期していない。
そこで、切替スイッチ3は同じ受電器2、例えば、受電器2LをこのMフレーム期間続けて選択し、図14(a)に示すこの受電器2Lの受信信号を出力する。等化復調部15は、この受信信号から各フレーム毎にプリアンブルPを検出し(図14(c))、図14(d)に示すように、それを積分する。このプリアンブルPは、正確に検出されていれば、その時の受信状態に応じたレベルで検出されることになり、その積分値Viは増加していく。そして、その積分値Viがその増加中に予め設定された閾値TH を超えると、その時点tpをプリアンブルPが検出された時点とする。
このようにして、プリアンブルPが存在する時点tpが検出されると、この時点tpを含む所定の期間のゲート信号をフレーム周期で、即ち、各フレーム毎に作成し、各フレーム毎に本線信号aのこのゲート信号の期間内でプリアンブルPを検出する。
受信レベルがある程度あれば、プリアンブルPが比較的精度良く検出されて積分値ViはMフレーム期間内で閾値THを超え、プリアンブルPを精度良く検出することができるが、指定した受電器2Lでは、受信状態が良好でなく、受信信号が充分なレベルでないときには、積分値ViがMフレーム期間内で閾値TH を超えることができない場合もあるし、本線信号aからプリアンブルPが検出できないような受信状態では、積分値ViがMフレーム期間内で閾値TH を超えることができない。
このような場合には、Mフレーム後の次の等価タイミング信号ETによって切替スイッチ3が次の受電器、例えば、右受電器2Rを選択するように切替制御し、次のMフレーム期間で、この次受電器2Rの受信信号について、上記の同期補足動作を行なう。
以上のようにして、プリアンブルPのタイミングが正確に検出されて同期補足動作が完了すると、このときに切替スイッチ3によって選択されたている受電器2から切替スイッチ3が選択開始されて、上記の追尾動作と本線信号aの等化復調とが行なわれる。
以上の実施形態は、各受電器2で受信されたプリアンプルPのレベルを検出することにより、受信アンテナ1の送信源への自動追尾を行なうものであったが、各受電器2で受信されたプリアンプルPの位相を検出することにより、受信アンテナ1の送信源への自動追尾を行なうようにした第5の実施形態について説明する。
図15はかかる第5の実施形態での自動追尾の原理を説明する図であり、受信アンテナ1で左右方向に配列された2つの受電器2、即ち、左受電器2Lと右受電器2Rとについて示している。
同図において、いま、左受電器2Lと右受電器2Rとの間隔をdとし、受信アンテナ(図示せず)の向きCoに対する送信源の方向Wo、即ち、送信電波の入射角をθとすると、図示する入射角θの場合、この右受電器2RのプリアンブルPの先頭が到達して時点でのこの左受電器2Lから同じプリアンブルPの先頭までの距離、即ち、偏差Φは、(1)式で表わされる。
Φ=d×sinθ ……(1)
ここで、θ=1゜、d=30mmとすると、上記式(1)により、Φ=0.52mmである。そこで、いま、送信電波のプリアンブルPの無線周波数を7GHzと
すると、その1周期は42.8mmであり、左受電器2Lと右受電器2Rとで受信するプリアンブルPの位相差は、
位相差=360゜×0.52/42.8=4.4゜
となる。
受信アンテナの向きCoに対する入射角θが図示とは逆方向の場合には、送信電波の到達は左受電器2Lの方が早いため、位相角=−4.4゜となる。
このことからして、左受電器2Lと右受電器2RとでのプリアンブルPの位相差を検
することにより、送信源の方向Woに対する受信アンテナの向きCoを検出することができるものであり、位相差=0゜となるように、受信アンテナの向きCoを制御することにより、送信源を追尾することができる。上受電器2U,下受電器2Dについても、同様である。
図16はかかる位相差による追尾方法を用いた本発明による自動追尾装置の第5の実施形態をブロック構成図であって、23LR,23UDは位相差検出部であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、この第5の実施形態は、図1に示す第1の実施形態でのレベル検出器7L,7R,7U,7Dとレベル比較器8H,8Vの代わりに位相差検出部23LR,23UDを設け、図15に示す原理に基づく位相差による追尾方法により、受信アンテナ1を送信源に追尾させるようにするものである。
切替スイッチ3は図1に示す切替スイッチ3と同様の選択切替動作を行なうものであり、高周波部14で処理された切替スイッチ3の出力信号(図2(k))は、本線信号aとして、等化復調部15に供給されるとともに、位相差検出部23LR,23UDにも供給される。
図2(k)で本線信号aとして示す信号は、図16での高周波部14の出力信号と同じ信号であるから、図2を例にして説明すると、位相差検出部23LRは、切替スイッチ3で左受電器2Lが選択されたフレームFL におけるこの左受電器2Lの受信信号でのプリアンブルPL に対する次のフレームFR における右受電器2Rの受信信号でのプリアンブルPR の位相差ΦLR を検出するものである。
このために、タイミングコントローラ16が、等化復調部15からのフレームFL でのプリアンブルPL の開始を表わす等化タイミング信号ETを取得すると、その取得タイミングから時間計測し、次のフレームFR でのプリアンブルPR の、プリアンブルPL に対する位相差がないときの開始となるべきタイミング(位相基準タイミング)で位相基準タイミング信号STLを発生し、位相差検出器23LRに供給する。
位相差検出器23LRは、各フレームでのプリアンブルPの開始時点を検出しており、タイミングコントローラ16からの位相基準タイミング信号STLを取得すると、この位相基準タイミング信号STLの取得時点とこのフレームFR で検出されたプリアンブルPR の開始時点とから、プリアンブルPL とプリアンブルPR との位相差ΦLR を検出する。駆動コントローラ10は、この位相差ΦLR から、上記式(1)をもとに、受信アンテナ1の左右方向の入射角θと向きの方向を求め、その結果に応じて駆動部11を制御する。これにより、位相差ΦLR が0となるように、受信アンテナ1は左右方向に向きが変更される。
位相差検出部23UDは、切替スイッチ3で上受電器2Uが選択されたフレームFU におけるこの上受電器2Uの受信信号でのプリアンブルPU に対する次のフレームFD における右受電器2Dの受信信号でのプリアンブルPD の位相差ΦUD を検出するものである。
このために、タイミングコントローラ16が、等化復調部15からのフレームFU でのプリアンブルPU の開始を表わす等化タイミング信号ETを取得すると、その取得タイミングから時間計測し、次のフレームFD でのプリアンブルPD の、プリアンブルPU に対する位相差がないときの開始となるべきタイミング(位相基準タイミング)で位相基準タイミング信号STUを発生し、位相差検出器23UDに供給する。
位相差検出器23UDは、各フレームでのプリアンブルPの開始時点を検出しており、タイミングコントローラ16からの位相基準タイミング信号STUを取得すると、この位相基準タイミング信号STUの取得時点とこのフレームFD での検出されたプリアンブルPDの開始時点とから、プリアンブルPU とプリアンブルPD との位相差ΦUD をデジタル値で検出する。駆動コントローラ10は、この位相差ΦUD から、上記式(1)をもとに、受信アンテナ1の左右方向の入射角θと向きの方向を求め、その結果に応じて駆動部11を制御する。これにより、位相差ΦUD が0となるように、受信アンテナ1は左右方向に向きが変更される。
図17(a)はフレームFL でのプリアンブルPL に対して次のフレームFR でのプリアンブルPR の位相が進んでいる場合を示しており、位相基準タイミング信号STLの発生時点tS に対し、プリアンブルPRの開始時点t1 が進んでいる。この時点t1,tS 間の時間差が位相差−ΦLR である(なお、ここでは、位相基準タイミング信号STLに対する進み方向を負としている)。
図17(b)はフレームFL でのプリアンブルPL に対して次のフレームFR でのプリアンブルPR の位相が遅れている場合を示しており、位相基準タイミング信号STL の発生時点tS に対し、プリアンブルPR の開始時点t2 が遅れている。この時点t1,tS 間の時間差が位相差+ΦLR である。
上下方向に配置された上受電器2U,下受電器2Dで受信されるプリアンブルPU,PD の位相差も、同様にして検出することができる。
このようにして、切替スイッチ3で選択された左受電器2L,右受電器2Rからのプリアンブル信号PL,PR の位相差と上受電器2U,下受電器2Dからのプリアンブル信号PU,PD の位相差とを用いることにより、受信アンテナ1の送信源への自動追尾を行なうことができる。
なお、ここでは、等化タイミング信号ETの発生タイミングから基準タイミング信号STL,STUを生成し、これを用いて次のフレームでのプリアンブルPの位相差を求めるようにしたが、プリアンブルPの周波数を発生する局部発振器を用い、これをPLL回路で先行するフレームのプリアンブルPのタイミングを表わす等化タイミング信号ETに位相同期させ、この局部発振器の発振出力と後続するフレームでのプリアンブルPとの位相差を検出するようにしてもよい。
以上の第5の実施形態は、自動追尾のための受信アンテナ1の向きを検出する手段を異にする図1に示す第1の実施形態の一変形例をなすものであるが、また、かかる受信アンテナ1の向きの検出手段を、レベル比較器8H,8Vに代えて用いることにより、図8に示す第3の実施形態にも適用することができる。
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
この第6の実施形態は、図25〜図27により説明した従来技術に係る自動追尾装置に本発明を適用した場合の一実施の形態で、ここで、まず、図21は、この実施形態におけるデジタル変調部の一例であり、このときアンテナ切替方式としての全体の構成は、図25に示した従来技術の場合と同じである。
そして、この実施形態における図21のデジタル変調部1の場合、入力された送信データa2は、まず、FIFOバッファからなるメモリ部1−3に書込まれ、この後、切替タイミングパルス生成部1−5から出力される送信データタイミング信号1−eが有効(レベル1)になったとき、基準となるシンボルクロック(図示してない)により逐次、メモリ部1−3から送信データ1−cとして読出され、切替スイッチ部1−4に供給される。
一方、トレーニングデータ生成部1−1は、シンボルクロックに同期してトレーニングデータ信号1−aを生成し、それを切替スイッチ部1−4に供給し、スタッフィングデータ生成部1−2は、同じくシンボルクロックに同期してスタッフィングデータ1−bを生成し、それを切替スイッチ部1−4に供給する。
このとき、切替スイッチ部1−4は、切替タイミングパルス生成部1−5から供給される送信データタイミング信号1−eとトレーニングデータタイミング信号1−f、それにスタッフィングデータタイミング信号1−gにより制御されている。
そこで、切替スイッチ部1−4は、後で図23により詳述するように、トレーニングデータ信号1−aとスタッフィングデータ信号1−bそれに送信データ1−cを順次、選択し、フレーム生成信号1−dとしてマッピング部1−6に入力する。
そこで、マッピング部1−6は、入力されたトレーニングデータ信号1−aとスタッフィングデータ信号1−bそれに送信データ1−cに応じて多値デジタル変調方式における同相成分信号1−hと直交成分信号1−iを作成する。そして、各々の信号をロールオフフィルタ部1−7、1−8に入力し、ロールオフ信号1−j、1−kとして直交変調部1−9に供給する。
直交変調部1−9は、ロールオフ信号1−j、1−kにデジタル直交変調を施してデジタル直交信号1−lとし、それをD/A変換部1−10に供給してアナログ信号1−mに変換した後、IF信号変換部1−11に供給する。
このときIF信号変換部1−11は、中間周波用の所定の周波数のキャリア信号を発生し、このキャリア信号にアナログ信号1−mを乗算して周波数を変換し、中間周波数信号1−nを生成する。そして、この中間周波数信号1−nをバンドパスフィルタ部1−12により所定の帯域に制限し、送信信号e2として出力する。
この結果、送信信号e2が中間周波数の多値デジタル変調信号として図5の高周波部2に供給されることになる。
ところで、ここに表われているスタッフィングデータは、この実施形態において特徴をなすものであり、そこで、以下、このスタッフィングデータについて説明する。
既に説明したように、マイクロ波を用いた多値デジタル変調無線方式のトレーニングデータと送信データについては、上記した通り「ARIB STD-B11」規格に定義されているが、このとき、同規格では、更にスタッフィングデータについても定義されており、それによれば、スタッフィングデータとは、それを付加するか否かにより送信データの最大伝送ビットレートを可変にするための領域であるとされている。
従って、図21において、図25の高周波部2に供給される送信信号e2は、図3(A)に示すように、送信データとトレーニングデータの間に、更に送信データと同じ変調方式のスタッフィングデータが挿入された形のフレーム構成になっている。
このときのスタッフィングデータのデータ量については、各変調方式に対応して付加可能な最大データ量が、上記した規格により決められている。
例えば、64QAM変調時にスタッフィング領域を無しとした場合の最大伝送ビットレートは65.880Mbit/sであるが、1792(=112×16)シンボルのスタッフィング領域を設けた場合、その最大伝送ビットレートは59.648Mbit/sとなる。
つまり、このスタッフィングデータは、送信データの伝送ビットレートを可変にし、調整するという目的のための単なる詰物として用いられていることになり、それゆえ、このスタッフィングデータが挿入されている領域は、一般にダミーデータ領域(無効データ領域)として認識されているに過ぎない。
しかしながら、本発明では、このスタッフィングデータが挿入されている領域の存在に着目し、この領域でアンテナを切り替えるべく想到した点を特徴とするもので、以下、このための主要な部分となる切替タイミングパルス生成部1−5の詳細について、図22により説明する。
この切替タイミングパルス生成部1−5は、まず、基準となるシンボルクロック(図示してない)に同期して動作するフレームカウンタ部1−13を備え、これにより1フレーム分のシンボル数でカウント値が一巡するシンボルカウント値1−oを生成する。
そして、このシンボルカウント値1−oが送信データタイミング生成部1−14とトレーニングデータタイミング生成部1−15それにスタッフィングデータタイミング生成部1−16の夫々に供給されるようになっている。
そこで、まず、送信データタイミング生成部1−14は、シンボルカウント値1−oが1フレーム期間内で送信データ1−cを送出する期間に対応するカウント値になっているときだけ有効となる信号を出力し、送信データタイミング信号1−eとする。
次に、トレーニングデータタイミング生成部1−15は、同じくシンボルカウント値1−oが1フレーム期間内でトレーニングデータ1−aを送出する期間に対応するカウント値になっているときだけ有効となる信号を出力し、トレーニングデータタイミング信号1−fとする。
そして、スタッフィングデータタイミング生成部1−16は、同じくシンボルカウント値1−oが1フレーム期間内でスタッフィングデータ1−bを送出するカウント値になっているときだけ有効となる信号を出力し、スタッフィングデータタイミング信号1−gとするのである。
一方、タイミングパルス切替部1−17は、トレーニングデータタイミング信号1−fとスタッフィングデータタイミング信号1−gを、図示しない切替指令信号に応じて切替え、何れか一方を任意に選択し、切替タイミングパルスbとして出力させる働きをするもので、詳しくは後述するが、送信信号e2がスタッフィングデータを含まない場合に対応して動作するものである。
次に、この切替タイミングパルス生成部1−5から出力される切替タイミングパルス信号b2、送信データタイミング信号1−e、トレーニングデータタイミング信号1−f、スタッフィングデータタイミング信号1−g、及びメモリ部1−3とトレーニングデータ生成部1−1、スタッフィングデータ生成部1−2それに切替スイッチ部1−4による送信信号e2の作成動作について、図23により説明する。
まず、トレーニングデータタイミング信号1−fがレベル1になったとき、切替スイッチ部1−4は、図23(B)に示すように、トレーニングデータ生成部1−1から出力されているトレーニングデータ1−aを出力端子に取り出し、フレーム生成信号1−dとしてマッピング回路1−6に供給する。
次に、スタッフィングデータタイミング信号1−gがレベル1になったとき、切替スイッチ部1−4は、図3(C)に示すように、スタッフィングデータ生成部1−2から出力されているスタッフィングデータ1−bを出力端子に取り出し、フレーム生成信号1−dとしてマッピング回路1−6に供給する。
また、送信データタイミング信号1−eがレベル1になったとき、切替スイッチ部1−4は、図23(D)に示すように、メモリ部1−3から読出されてくる送信データ1−cを出力端子に取り出し、フレーム生成信号1−dとしてマッピング回路1−6に供給する。
この結果、マッピング部1−6には、図23(A)に示すように、送信データ1−cの間にスタッフィングデータ1−bとトレーニングデータ1−aが順次挿入されたフレーム生成信号1−dが供給されることになり、従って、トレーニングデータ領域と送信データ領域の間に、更にスタッフィングデータ領域が備えられたフレームとして構成されたフレーム生成信号1−dがデジタル変調されて送信信号e2となり、これが図25と図27で説明したように、移動局から地上局に伝送されることになる。
次に、切替タイミングパルスb2について説明する。
この切替タイミングパルスb2は、上記の通り、タイミングパルス切替部1−17から出力され、デジタル変調部1から図25に示すアンテナ切替制御部3に供給される。
そこで、いま、タイミングパルス切替部1−17が、図22に示すように切替えられ、スタッフィングデータタイミング信号1−gを選択していたとする。
そうすると、このときは、スタッフィングデータタイミング信号1−gが切替タイミングパルスb2としてアンテナ切替制御部3に供給されていることになる。
このスタッフィングデータタイミング信号1−gは、図23(A)に示すフレーム生成信号1−dのスタッフィングデータ領域に対応して出力されるパルス信号で、図23(C)に示すように、送信信号eに含まれるスタッフィングデータの先頭のタイミングでパルスの立ち上りがくるようにした信号であり、従って1フレーム毎に毎回出力される。
一方、アンテナ切替指令信号cは、上記したように、2基のアンテナ7、8(図25)をヘリコプターの機首方向に応じて切替えるため、図示してないアンテナ切替指令発生手段から指令される信号で、この場合は、図23(F)に示すように、時点ta でアンテナ切替指令信号c2が立ち上っており、従って、この時点ta のタイミングでアンテナの切替え指令が有効化されることになる。
このときアンテナ切替信号d2は、図23(G)に示すように、アンテナ切替指令信号c2が立ち上った時点ta の後、最初に切替タイミングパルスb2が発生された時点tb において立ち上がる信号であり、このため、アンテナ切替制御部3は、1フレーム毎に入力される切替タイミングパルスb2の立ち上り時点tb のタイミングでアンテナ切替指令信号c2をラッチし、それをアンテナ切替信号d2としてアンテナ切替スイッチ4に供給する。
従って、このアンテナ切替信号d2の立上りには、アンテナ切替指令信号c2によりアンテナ切替が指令された時点ta からΔta-b の時間差(時間遅れ)が生じ、この結果、2基のアンテナ7、8は、必ずスタッフィングデータ領域の先頭のタイミングで切替えられるようになる。
このとき、上記した従来技術の場合、図26から明らかなように、トレーニングデータタイミング信号1−fをアンテナ切替パルスb2に用いていた。
一方、この実施形態においては、タイミングパルス切替部1−17が設けてあり、その操作により、図23に示すように、スタッフィングデータタイミング信号1−gをアンテナ切替パルスb2として用いることができ、この場合、アンテナの切替えがスタッフィングデータ領域の先頭のタイミングで行われるようにできることになり、これがこの実施形態の特徴である。
そして、この結果、この実施形態によれば、アンテナの切替に時間的な余裕が得られるので、経路ゲイン差によるデータ誤りの発生が、ほとんど調整作業を要することなく抑えることができるものであり、そこで、以下、この点について詳しく説明する。
まず、この場合、スタッフィングデータの先頭のタイミングでアンテナ切替えが開始されるが、このときスタッフィングデータは、上記したように、ダミーデータであることから、このスタッフィングデータ領域での信号の切替は、送信データに影響を与える虞は一切無い。
ここで、上記した「ARIB STB−B11」規定によれば、64QAM変調時の伝送ビットレート59.648Mbit/sモード時においては、スタッフィングデータ量は1792(=112×16)シンボル分とされており、これは256シンボル分とされているトレーニングデータ期間の7倍にもなる長さで、時間にすれば約134μsにもなっている。
従って、このスタッフィングデータ期間をアンテナ切替に用いた場合、つまり本発明の実施形態の場合、前述のヘリコプター内での経路レベル差を考慮すると、特に大きな効用がもたらされることになる。
何故なら、この場合、アンテナ切替えにより生じる急激なレベル変動を補償するための処理が、従来のトレーニングデータ期間の7倍もある永いスタッフィングデータ期間の中で行えるので、時間的余裕をもった処理が可能になるからである。
この時間的余裕は、受信装置において、AGC制御によるレベル変動の安定化に必要な時間に対して充分すぎるほどであり、従って、この実施形態によれば、経路ゲイン差によるレベル変動がかなり大きくても、トレーニングデータ期間になるまでに抑えることができ、この結果、上記した自動等化器での波形等化処理において、トレーニングデータ期間とその後に続く送信データ期間との伝送路特性の不一致によるデータ誤りの発生が充分に抑えられることになる。
そして、この結果、上記実施形態によれば、経路ゲインを厳密に合わせなくても済むことになる。
ところで、この実施形態の場合、切替タイミングパルス生成部1−5にタイミングパルス切替部1−17が設けてあり、これにより切替タイミングパルスb2として、トレーニングデータタイミング信号1−fとタイミング信号1−gの何れか一方がオペレータにより任意に選択できるようになっている。
上記したように、スタッフィングデータを挿入するか否かは、中継に用いる変調方式に応じて決められるが、このときの変調方式については、中継を行うオペレータの選択による。
従って、オペレータは、変調方式を選択したとき、当該変調方式に応じてタイミングパルス切替部1−17の切り替えを行うことになる。
そして、これまでの説明では、切替タイミングパルスb2として、スタッフィングデータタイミング信号1−gを選択した場合の動作について説明したが、ここで、次に、切替タイミングパルスb2として、トレーニングデータタイミング信号1−fが選択された場合の動作について説明する。
上記した動作の場合、送信信号eが、図23(A)に示したように、スタッフィングデータ期間を含んでいる場合を前提としており、従って、何らかの理由により、送信信号e2がスタッフィングデータ期間を含まない場合にはアンテナ切替が得られなくなってしまう。
そこで、この実施形態では、タイミングパルス切替部1−17を設け、必要に応じて切替タイミングパルスb2にトレーニングデータタイミング信号1−fが選択できるようにしたものである。
タイミングパルス切替部1−17がトレーニングデータタイミング信号1−fを選択した場合、図2の送信データタイミング生成部1−14からは、トレーニングデータタイミング信号1−fが切替タイミングパルスb2として出力される。
また、このとき、図示してないが、スタッフィングデータタイミング生成部1−16はスタッフィングデータタイミング信号1−gをレベル0に固定し、無効にする。
そこで、この場合、スタッフィングデータタイミング信号1−gは、図24(C)に示すようにレベル0を保ち、この結果、切替スイッチ部1−4から出力されるフレーム生成信号1−dは、図24(A)に示すように、送信データ領域とトレーニングデータ領域だけで構成され、送信信号eも同じく送信データ領域とトレーニングデータ領域だけで構成されることになる。
そこで、この場合は、アンテナ切替動作のタイミングとしては、図26で説明した従来技術の場合と全く同じになり、このとき本発明の実施形態の場合の図24(E)、(F)、(G)が、それぞれ図26(B)、(C)、(D)に対応する。
従って、この実施形態によれば、中継に使用される変調方式がスタッフィングデータを含まない変調方式の場合にもアンテナ切替が可能になり、このとき経路ゲイン差があまり大きくなければ、データ誤りの発生も少なく抑えられるので、中継対象に制限を受けることが少なくて済む。
本発明による自動追尾装置の第1の実施形態を示すブロック構成図である。 図1における各部の動作を示すタイミング図である。 本発明による自動追尾装置の第2の実施形態を示すブロック構成図である。 図3における各部の動作を示すタイミング図である。 図3における第2の実施形態での受信アンテナに対する送信電波の到来方向の例を示す図である。 図5に示す送信電波に到来方向に対する図3に示す第2の実施形態の動作を示す図である。 図5に示す送信電波の他の到来方向に対する図3に示す第2の実施形態の動作例を示す図である。 本発明による自動追尾装置の第3の実施形態を示すブロック構成図である。 図8における各部の動作の一具体例を示すタイミング図である。 図8における各部の動作の他の具体例を示すタイミング図である。 図8における等化復調部による本線信号の処理の一具体例を示す図である。 図8における切替スイッチの受電器指示信号Irで指定される受電器に応じた受電器の選択順序の一具体例を示す図である。 本発明による自動追尾装置の第4の実施形態を示すブロック構成図である。 図1,図8,図13に示す実施形態での同期補足動作の一具体例を示す図である。 位相差による自動追尾の原理を説明する図である。 図15に示す原理を用いた本発明による自動追尾装置の第5の実施形態を示すブロック構成図である。 図16に示す第5の実施形態での位相差の検出方法の一具体例を示すである。 自動追尾装置の一従来例を示すブロック構成図である。 図18における受信アンテナの構成を示す図である。 図18における各部の動作を示すタイミング図である。 本発明による自動追尾装置の他の一実施形態を示すブロック図である。 本発明の他の一実施形態における切替えタイミングパルス生成部の一例を示すブロック図である。 本発明の他の一実施形態による切替動作の一例を示すタイミング図である。 本発明の他の一実施形態による切替動作の他の一例を示すタイミング図である。 アンテナ切替方式の一例を示すブロック図である。 従来技術によるアンテナ切替方式による切替動作のタイミング図である。 地上局における受信装置の一例を示すブロック図である。
符号の説明
1:受信アンテナ
2:受電器
2L:左受電器
2R:右受電器
2U:上受電器
2D:下受電器
3:切替スイッチ
7L,7R,7U,7D,7F1〜7F4 :レベル検出器
8H,8V:レベ比較器
10:駆動コントローラ
11:駆動部
12:パラボラ反射体
13:電動架台
14:高周波部
15:等化復調部
16:タイミングコントローラ
17LR,17UD:位相シフタ
18LR,18UD:合成回路
19LR,197UD:スイッチ回路
20:合成回路
21:最大レベル判定部
22:AD変換器
23LR,23UD:位相差検出部
31:デジタル変調部
32:高周波部
33:アンテナ切替制御部
34:切替スイッチ
35:電力増幅部
36:電力増幅部
37:アンテナ
38:アンテナ
39:アンテナ
40:受信高周波部
41:デジタル復調部
1−1:トレーニングデータ生成部
1−2:スタッフィングデータ生成部
1−3:メモリ部
1−4:切替スイッチ部
1−5:切替タイミングパルス生成部
1−6:マッピング部
1−7:ロールオフフィルタ部
1−8:ロールオフフィルタ部
1−9:直交変調部
1−10:D/A変換部
1−11:IF信号変換部
1−12:バンドパスフィルタ部
1−13:フレームカウンタ部
1−14:送信データタイミング生成部
1−15:トレーニングデータタイミング生成部
1−16:スタッフィングデータタイミング生成部
1−17:タイミングパルス切替部
a:送信データ
b:切替タイミングパルス
c:切替指令信号
d:アンテナ切替タイミング
e:IF信号
f:マイクロ波キャリア変調信号
g:切替出力
h:切替出力
i:電力増幅された信号
j:電力増幅された信号
k:受信された信号
l:受信IF信号
m:受信データ
1−a:トレーニングデータ信号
1−b:スタッフィングデータ信号
1−c:送信データ
1−d:フレーム生成信号
1−e:送信データタイミング信号
1−f:トレーニングデータタイミング信号
1−g:スタッフィングデータタイミング信号
1−h:同相成分信号
1−i:直交成分信号
1−j:ロールオフ信号
1−k:ロールオフ信号
1−l:デジタル直交信号
1−m:アナログ信号
1−n:中間周波数信号
1−o:シンボルカウンタ

Claims (6)

  1. パラボラ反射体に対向して、左右方向に配置された第1,第2の受電器と上下方向に配置された第3,第4の受電器とを有し、構成単位期間毎に区分された送信電波を受信する受信アンテナと、
    5構成単位期間を処理単位期間とし、該処理単位期間での第2,第3の構成単位期間夫々の所定期間で該第1の受電器の受信信号の位相に対する該第2の受電器の受信信号の位相関係を変化させて、該位相関係を該第2,第3の構成単位期間で互いに逆方向に変化させ、第1,第4,第5の構成単位期間で該第1,第2の受電器の受信信号の位相関係を受信時の位相関係に保持する第1の位相シフト手段と、
    該処理単位期間での第4,第5の構成単位期間夫々の所定期間で該第3の受電器の受信
    信号の位相に対する該第4の受電器の受信信号の位相関係を変化させ、該位相関係を該第4,第5の構成単位期間で互いに逆方向に変化させ、第1,第2,第3の構成単位期間で該第3,第4の受電器の受信信号の位相関係を受信時の位相関係に保持する第2の位相シフト手段と、
    該第1の位相シフト手段で位相関係が設定された該第1,第2の受電器の受信信号を合成する第1の合成手段と、
    該第2の位相シフト手段で位相関係が設定された該第3,第4の受電器の受信信号を合成する第2の合成手段と、
    該第1の合成手段の出力受信信号から、該処理単位期間の該第4,第5の構成単位期間での該第3,第4の受電器の受信信号の位相関係が変化された該所定期間に相当する期間の信号を除く第1のスイッチ手段と、
    該第2の合成手段の出力受信信号から、該処理単位期間の該第2,第3の構成単位期間での該第1,第2の受電器の受信信号の位相関係が変化された該所定期間に相当する期間の信号を除く第2のスイッチ手段と、
    該第1のスイッチ手段の出力信号と該第2のスイッチ手段の出力信号とを合成する第3の合成手段と、
    該第3の合成手段の出力信号における該処理単位期間の該第2,第3の構成単位期間での該所定期間のレベルを比較する第1のレベル比較手段と、
    該第3の合成手段の出力信号における該処理単位期間の該第4,第5の構成単位期間での該所定期間のレベルを比較する第2のレベル比較手段と、
    該第1のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを左右方向に制御し、該第2のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを上下方向に制御する制御手段と、
    該第3の合成手段の出力信号を、該処理単位期間毎に、該第1の構成単位期間での所定期間の信号をもとに等化復調する等化復調部と
    を備えたことを特徴とする自動追尾装置。
  2. パラボラ反射体に対向して、左右方向に配置された第1,第2の受電器と上下方向に配置された第3,第4の受電器とを有し、構成単位期間毎に区分された送信電波を受信する受信アンテナと、
    該第1,第2,第3,第4の受電器の受信信号を順に、かつサイクリックに選択する切替スイッチと、
    該切替スイッチで選択された該第1,第2の受電器の受信信号のレベルを比較する第1のレベル比較手段と、
    該切替スイッチで選択された該第3,第4の受電器の受信信号のレベルを比較する第2のレベル比較手段と、
    該第1のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを左右方向に制御し、該第2のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを上下方向に制御する制御手段と、
    該切替スイッチで順に選択される該第1,第2,第3,第4の受信信号を等化復調する等化復調部と
    を備えたことを特徴とする自動追尾装置。
  3. パラボラ反射体に対向して、左右方向に配置された第1,第2の受電器と上下方向に配置された第3,第4の受電器とを有し、構成単位期間毎に区分された送信電波を受信する受信アンテナと、
    該第1,第2,第3,第4の受電器の受信信号が供給され、1構成単位期間毎に該第1,第2,第3,第4の受電器の受信信号の所定期間の信号を順にかつサイクリックに選択するとともに、1構成単位期間毎に該第1,第2,第3,第4の受電器のいずれか1つの該所定期間以外の信号を選択する切替スイッチと、
    該切替スイッチで選択された該第1,第2の受電器の受信信号の該所定期間のレベルを比較する第1のレベル比較手段と、
    該切替スイッチで選択された該第3,第4の受電器の受信信号の該所定期間のレベルを比較する第2のレベル比較手段と、
    該第1のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを左右方向に制御し、該第2のレベル比較手段の比較結果に基づいて該受信アンテナの向きを上下方向に制御する制御手段と、
    該切替スイッチで順に選択された該所定期間以外の信号を等化復調する等化復調部と、
    該第1,第2,第3,第4の受電器のうちの、該切替スイッチで選択された該所定期間のレベルが最大となる受電器を判定する最大判定手段と、
    該最大判定部で該所定期間のレベルが最大と判定された該受電器の受信信号での該所定期間以外の信号を選択するように、該切替スイッチを制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする自動追尾装置。
  4. パラボラ反射体に対向して、左右方向に配置された第1,第2の受電器と上下方向に配置された第3,第4の受電器とを有し、構成単位期間毎に区分された送信電波を受信する受信アンテナと、
    該第1,第2,第3,第4の受電器の受信信号を順に、かつサイクリックに選択する切替スイッチと、
    該切替スイッチで選択された該第1,第2の受電器の受信信号の所定期間の位相差を検出する第1の位相差検出手段と、
    該切替スイッチで選択された該第3,第4の受電器の受信信号の所定期間の位相差を検出する第2の位相差検出手段と、
    該第1の位相差検出手段で検出された位相差に基づいて該受信アンテナの向きを左右方向に制御し、該第2の位相差検出手段で検出された位相差に基づいて該受信アンテナの向きを上下方向に制御する制御手段と、
    該切替スイッチで順に選択される該第1,第2,第3,第4の受信信号を等化復調する等化復調部と
    を備えたことを特徴とする自動追尾装置。
  5. 請求項1、3、4のいずれか1つにおいて、
    前記第1〜第4の受電器の受信信号の各構成単位期間はデータ期間と付加期間とからなり、
    前記所定期間は該付加期間であって、該付加期間のレベルで前記受信アンテナの向きを確認することを特徴とする自動追尾装置。
  6. 請求項1において、
    前記構成単位期間の任意期間のレベルで前記受信アンテナの向きを確認することを特徴とする自動追尾装置。
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