JP5197805B2 - 水力機械 - Google Patents

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Description

本発明は、ランナの周方向に配置する長翼の間に短翼を配置する水力機械に関する。
従来、水力機械、例えばフランシス形ポンプ水車は、図12に示すように、ランナ1に、その周方向に向って等間隔にランナベーン2を配置している。
このようなランナベーン2の配置に対し、最近では、流れの整流効果による水車部分負荷特性の改善およびポンプ流れにおける滑りの減少に伴うポンプ特性の改善を目的として、例えば図13に示すように、長翼3と短翼4を周方向に交互に配置する、いわゆる中間翼付ランナ5が提案されている。
また、この種のランナには、例えば特開昭60−50274号公報(特許文献1)が知られている。このランナは、等角度間隔の内周側ランナベーンの外周側に、内周側ランナベーンの整数倍となっている外周側ランナベーンを持つ構造になっている。
また、この種と同じ別のランナには、例えば特開昭57−126566号公報(特許文献2)が知られている。このランナは、ランナクラウンとランナバンドとの間の入口側流路に複数枚のランナベーンを円周方向に予め定められたピッチで配置し、ランナベーンの翼長よりも短く、かつランナベーンとほぼ平行な1枚以上の中間ベーンを配置したものである。
このようなランナでは、従来のベーン枚数の少ないランナにおける入口側の3次元的な水流の乱れを抑制することができ、また、ベーン1枚当たりの翼負荷を少なくさせるとともに、整流効果を向上させて翼負圧面の圧力低下を防ぎ、動力水から動力への変換効率およびキャビテーション性能向上を図ることができるようになっている。
特開昭60−50274号公報 特開昭57−126566号公報
ところで、図13に示した長翼3と短翼4を交互に配置する中間翼付ランナ5は、短翼4が長翼3に対して翼長が短いことを除けば長翼3とほぼ同じ形状であると考えられる。このため、図14に示すように、長翼3と短翼4では翼長が異なり、翼面まわりの循環の強さΓa,Γbも異なる。すなわち、長翼3と短翼4では、作用面の圧力と反作用面の圧力との差によって決定される翼負荷が異なるため、翼面周りに生じる渦度分布が異なる。したがって、ランナへ流入する水流Wの流れが同一であっても、翼近傍の局所的な水流W1,W2の翼への流入角度αa,αbは長翼3と短翼4によって当然異なる。特に、短翼では翼長が短いために作用面に十分な圧力が作用しないことが考えられ、これによって循環Γbが弱くなるために短翼4の入口近傍での局所的な水流W2の流入角度αbが長翼3の入口近傍での局所的な水流W1の流入角度αaよりも小さくなることが考えられる。そして翼への流入角度が小さい場合、作用面側の翼入口近傍でキャビテーションCAVが発生し易くなり、これが著しい場合、翼入口で大きな流れの剥離が生じ、性能低下の原因にもなりうる。
図15は従来の中間翼付きランナ5をランナ出口下方側から鉛直上向きに見たものである。なお、以下で単に「ランナ入口」もしくは「ランナ出口」等と記すときは水車運転時の入口、出口をそれぞれ示すものとする。すなわち、「ランナ入口側」、「ランナ出口側」はポンプ運転時にはそれぞれ水流の出口側、入口側となる。中間翼付きランナ5の短翼4のクラウン6側とバンド7側を繋ぐ出口縁辺8aは、長翼3の出口縁辺8bと同様に、内周側から外周側に中間翼付きランナ5の回転中心となる回転軸9の中心Oから放射状に延びている。このため、短翼4の翼長は、クラウン6側からバンド7側にかけて長翼3に対して一律短くなっている。つまり、長翼3と短翼4のそれぞれの出口縁辺8a,8bの延長線は図15における中心Oで角度θをもって交わるように構成されており、換言すれば、中間翼付ランナ5の回転軸に垂直な投影面上では、中間翼付きランナ5の回転中心と長翼3、短翼4出口のクラウン6側端部とを結んだ直線上にそれぞれの翼の出口縁辺8a,8bが配置されている。この場合、長翼3の翼長に対する短翼4の翼長の比は、クラウン6側よりもバンド7側の方が小さくなる。短翼4の翼長は、相対的にクラウン6側よりもバンド7側で短くなり、このことによって水車運転時には、特にバンド7側では図14で示した短翼入口部でのキャビテーションCAVが発生しやすくなる。またポンプ運転時には、短翼4の翼長が相対的に短いために長翼3のバンド7側でかなりの負荷がかかる。
また、従来、フランシス形ポンプ水車ランナは、強度面、製作面およびコストの観点から、その翼厚は入口側から出口側まで等肉厚になっている。これに合わせて中間翼付ランナ5の短翼4も長翼3と同じ等肉厚構造になっていることもある。通常のランナよりも翼の枚数が多くなる中間翼付ランナ5では、翼枚数の増加や等翼肉厚構造に伴って翼間流路が狭くなる。翼間流路が狭くなると、最高効率点よりも過負荷側で運転を行う際には水の流速が大きくなることによって摩擦増加等によって効率が低下する、いわゆる水車過負荷側特性の低下が起き、また流路の狭まりにより製作面・保守点検面で、その作業性に種々不都合・不具合を来している。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、ランナの運転中に発生するキャビテーションを抑制するとともに、製作面および保守点検面でもその作業の容易化を図る水力機械を提供することを目的とする。
本発明に係る水力機械は、上述の目的を達成するため、周方向に沿って長翼と短翼とを交互に配置する中間翼付ランナを備えた水力機械において、前記短翼の翼厚みが最大となる位置を、前記短翼の入口から出口のまでの翼長の半分よりも前記入口側に設定したものである。
また、本発明に係る水力機械は、上述の目的を達成するため、周方向に沿って長翼と短翼とを交互に配置する中間翼付ランナを備えた水力機械において、前記短翼の翼厚みを、前記短翼と該短翼の作用面側に隣り合う長翼との重なり間において、該長翼の翼厚みよりも小さく形成したものである。
本発明に係る水力機械は、中間翼付ランナの長翼と短翼との翼幅を長くすることにより、長翼と短翼との翼負荷の差を少なくさせることができ、短翼の水車入口キャビテーションと流れの剥離を抑制する一方、長翼のポンプ高揚程運転時、逆流限界を小流量側に移行させて安定運転を維持することができる。
また、本発明に係る水力機械は、中間翼付ランナの長翼と短翼との流路幅を拡げることにより、水力効率をより一層向上させることができ、さらに製作面・保守点検面でその作業性を容易にすることができる。
本発明に係る水力機械における中間翼付ランナを示す概略半分子午断面部分図。 図1のA矢視方向から見た一部切欠部分図。 従来の中間翼付ランナの長翼および短翼のそれぞれの作用面および反作用面に加わる圧力分布線図。 本発明に係る水力機械における中間翼付ランナの長翼および短翼のそれぞれの作用面および反作用面に加わる圧力分布線図。 従来の中間翼付ランナと本発明に係る中間翼付ランナとの各入口におけるキャビテーション特性を対比させた線図。 本発明に係る水力機械の第2実施形態を示す概略図。 従来の中間翼付ランナの長翼の作用面および反作用面に加わる圧力分布と、本発明に係る中間翼付ランナの長翼の作用面および反作用面に加わる圧力分布とを対比させた線図。 本発明に係る水力機械の第3実施形態を示す一部切欠部分断面図。 本発明に係る水力機械の第4実施形態を示す一部切欠部分断面図。 本発明に係る水力機械の第5実施形態において、中間翼付ランナの水車運転時、中央流線上の翼面圧力分布を示す線図。 本発明に係る水力機械の第5実施形態において、中間翼付ランナの中央流線上の長翼と短翼の翼厚みを説明するために用いた一部切欠部分断面図。 従来の中間翼無しランナを示す概略図。 従来の中間翼付ランナを示す概略図。 従来の中間翼付ランナの入口付近における水流の流れを説明するために用いた図。 従来の中間翼付ランナをランナ出口下方側から鉛直上向きに見た図。
以下、本発明に係る水力機械の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
図1および図2は、フランシス形ポンプ水車を一例に採った本発明に係る水力機械の第1実施形態を示す概略図である。なお、図1は、本発明に係る水力機械における中間翼付ランナを示す概略半分子午断面部分図である。また、図2は、図1のA矢視方向から見た一部切欠部分図である。
本実施形態に係る水力機械、例えばフランシス形ポンプ水車は、両端をクラウン10とバンド11で支持させ、その周方向に向って長翼12と短翼13を交互に配置した中間翼付ランナ14になっている。
この中間翼付ランナ14は、短翼13における出口縁辺15のバンド11側およびクラウン10側のそれぞれの交点を16,17としたとき、バンド11側の交点16の位置が短翼13の出口側に移動されており、バンド11側の交点16と回転軸(主軸)18の中心Oとを結ぶ短翼低部側仮想線20がクラウン10側の交点17と回転軸18の中心Oとを結ぶ短翼頂部側仮想線19よりも、回転軸に垂直な投影面上で角度θaだけ短翼13の出口側になるように構成されている。
すなわち、本実施形態では図2に示すように、この中間翼付ランナ14をランナ出口下方側から鉛直上向きに見た場合、短翼13の出口縁辺15は、ランナ14の中心から放射状に配置されておらず、出口縁辺15の延長線が回転軸18の中心Oを通らないようになっている。そして、この出口縁辺15はそのクラウン10側の端部となる交点17側よりも、バンド11側の端部となる交点16側が短翼13の出口側に張り出した形状となっており、図15に示した従来の中間翼付ランナ5と比較して、短翼13のバンド11側が長くなっている。
図3は、図15に示す従来の中間翼付ランナ5の短翼4と長翼3について、その水車運転時のバンド7側での翼回りの圧力分布を示すグラフである。なお、図中、破線は短翼4の圧力分布を、また、実線は長翼3の圧力分布を、それぞれ示している。ここで、短翼4、長翼3に対して、上側にある線がそれぞれ作用面(すなわち、正圧面)の圧力分布を示しており、下側の線が反作用面(負圧面)の圧力分布を示している。そして、この作用面と反作用面の圧力差を各翼の入口側から出口側にかけて積分したものがこの位置(バンド7側)における短翼、長翼それぞれの翼負荷を示していることになる。
図3によれば、図15に示す従来の中間翼付ランナ5を水車運転した場合、バンド7側では、その入口側で長翼3と短翼4の圧力差が著しく異なる。また、短翼4の入口部では、作用面の圧力が反作用面の圧力を下回っており、有効な負荷を受けていないことがわかる。特に、入口部の作用面側に低圧部が存在するため、水車の運転状態の変動によって短翼4の作用面の入口部にキャビテーションが発生することも考えられ、短翼4のキャビテーション性能が低下していることがわかる。
一方、図4は図1および図2に示した本実施形態の中間翼付ランナ14について、図3と同様にその長翼12と短翼13の水車運転時のバンド11側での翼回りの圧力分布を示すグラフである。ここで、図4においても、図3と同様に、実線が長翼12の圧力分布を示し、破線が短翼13の圧力分布を示している。
図4と図3とを比較すると、図4では、短翼13の入口側で作用面と反作用面の圧力差が大きくなり、長翼12のそれとほぼ同様になっていることがわかる。また、バンド11側で短翼13の長さが延びたことによって翼負荷が増し、逆に長翼12の翼負荷は低減されており、長翼12、短翼13ともほぼ等しい翼負荷で有効に仕事をしていることがわかる。さらに、長翼12の翼負荷が低減されていることから、高揚程側(小流量)でのポンプ運転時に長翼12の出口側(つまり、ポンプ運転時の水流の入口側)でのキャビテーション性能を改善することもできる。
また、短翼13が出口側に延長されて、短翼13の負荷が増したことで、短翼13の入口側で作用面の圧力が反作用面の圧力を下回るような現象は起こらなくなっている。これは、短翼13の負荷が増したことで短翼13周りの循環が強くなり入口側で水が十分な角度で流入するようになっているためと考えられ、これによって短翼13のキャビテーション特性が良好になっている。
図5は、図15に示した従来の中間翼付ランナ5と図2に示した本実施形態に係る中間翼付ランナ14とについて、水車運転時の落差と水車出力による運転範囲を対比して示した図である。ここで、これらの水車においては、落差HtminからHtmaxの間で、その際の最高出力がPtmax以下となるように運転されるものであり、実線および破線で示された曲線は、本実施形態の中間翼付ランナ14を用いた水車と、図15として示した従来の中間翼付ランナ5を用いた水車のキャビテーション発生限界をそれぞれ表しており、これらの線で囲まれた範囲で水車の運転ができることを表している。つまり、図5より明らかなように、本実施形態の中間翼付ランナ14を用いた水車では、運転可能な全ての落差に対してキャビテーション発生限界がより低出力側となっており、運転範囲がより広まっていることが判る。すなわち上述したように、本実施形態を用いると低出力の運転であっても十分な翼負荷を中間翼付ランナ14の短翼13に与えるため、十分な強さの翼回りの循環を得ることができ、翼入口での短翼13への水の局所的な流入角度を大きく取ることができるので、キャビテーションを発生させずに短翼13に有効な仕事をさせることができる。
さらに、中間翼付ランナ14全体として、従来の中間翼付ランナとその翼負荷を同一にするならば、翼負荷のバランスを考えると短翼12のクラウン10側を従来の中間翼付ランナよりも短くすることもでき、製作面・保守点検面での作業性を向上させることができる。
なお、図2に示した本実施形態に係る中間翼付ランナ14では、短翼13の出口縁辺15をバンド11側からクラウン10側に亘って直線にしているが、滑らかな曲線にしてもよい。短翼13の出口縁辺15を滑らかな曲線にし、さらにθaの角度を調整すると、短翼13の翼負荷を微調整ができ、キャビテーション性能などを最適に設定することができる。また、このようにすると、長翼12と短翼13とで形成される流路幅がバンド11側からクラウン10側に亘って微調整できるので、水車運転時の中間翼付ランナ14の出口流れを均一化できる利点がある。
このように、本実施形態は、短翼13の出口縁辺15のクラウン10側の交点17と回転軸18の中心Oを結ぶ短翼頂部側仮想線19に対して、短翼13の出口縁辺15のバンド11側の交点16と回転軸18の中心Oを結ぶ短翼低部側仮想線20が、ランナの回転軸に垂直な投影面上で角度θaだけ短翼13の出口側に張り出すように短翼13の出口縁辺15を設けているので、キャビテーション性能を向上させ、長翼12と短翼13の負荷の均一化を図ることができる。また、このような構成とすることで、長翼12と短翼13の間の流路幅を微調整できるので、保守点検等の作業を容易にすることも可能となる。
図6は、フランシス形ポンプ水車を一例に採った本発明に係る水力機械の第2実施形態を示す概略図である。なお、第1実施形態の構成部品と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係る水力機械、例えばフランシス形ポンプ水車の中間翼付ランナ14は、長翼12における出口縁辺21のバンド11側およびクラウン10側のそれぞれの交点22,23としたとき、バンド11側の交点23の位置が長翼12の出口側に移動されており、バンド11側の交点22と回転軸(主軸)18の中心Oとを結ぶ長翼低部側仮想線24が、クラウン10側の交点23と回転軸18の中心Oとを結ぶ長翼頂部側仮想線25よりも、回転軸に垂直な投影面上で角度θbだけ長翼12の出口側になるように構成されている。
すなわち、本実施形態では図6に示すように、この中間翼付ランナ14をランナ出口下方がわから鉛直上向きに見た場合、長翼12の出口縁辺21は、ランナ14の中心から放射状には配置されておらず、出口縁辺21の延長線が回転軸18の中心Oを通らないようになっている。そして、この出口縁辺21はそのクラウン10側の端部となる交点23側よりも、バンド11側の端部となる交点22側が長翼12の出口側に張り出した形状となっており、図15に示した従来の中間翼付ランナ5と比較して、長翼12のバンド11側が長くなっている。
図7は、図15に示す従来の中間翼付ランナ5の長翼3と本実施形態の中間翼付ランナ14の長翼12と短翼13について、ポンプ運転時のバンド7側での翼回りの圧力分布を示すグラフである。なお、図中、実線は本実施形態を適用した長翼12の圧力分布を、破線は短翼13の圧力分布を示し、一点鎖線は図15に示す従来の中間翼付ランナ5の長翼3の圧力分布を示している。ここで、本図においても図3および図4と同様に、各翼の圧力分布に対して、上側にある線が作用面(正圧面)の圧力分布を示し、下側にある線が反作用面(負圧面)の圧力分布を示しており、作用面と反作用面の圧力差を入口側から出口側まで積分したものがこの位置(バンド11側)における翼負荷を示していることになる。
図7に示したように、本実施形態の長翼12では、従来の長翼よりもバンド11側の翼長が出口側(ポンプ運転時の水流の入口側)に延長されているために、出口部(ポンプ運転時の水流の入口部)での翼負荷を従来の長翼よりも低減できることがわかる。そしてこのことによって、高揚程でのポンプ運転特性を向上させることができ、ポンプ運転時の逆流限界を小流量側に移行させて運転の安定化を図ることができる。
図8は、フランシス形ポンプ水車を例に採った本発明に係る水力機械の第3の実施形態を示す一部切欠部分断面図である。
本実施形態に係る中間翼付ランナ14は、短翼13の翼厚みTbが最大翼厚Tbmaxとなる位置を短翼13の入口INから出口EXまでの翼長Lの半分L/2よりも入口IN側に設定したものである。そして、短翼13は最大翼厚Tbmaxの位置から入口IN側、出口EX側に滑らかにその翼厚みTbが減少するように構成されている。ここで、最大翼厚Tbmaxの位置から入口IN側にかけては、翼厚みTbを最大翼厚Tbmaxのままとすることもできる。
長翼12、および短翼13の厚みは、それぞれ作用面と反作用面の圧力差で決まる翼負荷によって受ける力に耐えられるように決定されるが、短翼13に作用する翼負荷は長翼12のそれよりも小さくなるため、短翼13の翼厚みTbを長翼12の翼厚みと同一にしなくてもよい場合が多い。そして、このとき、本実施形態のような構成とすることで、短翼13の出口EX側において、長翼12と短翼13とで形成される翼間流路26の幅を広く取ることができる。
一般に、流路による摩擦損失はその流路を流れる水の流速の2乗に比例することが知られており、本実施形態によって翼間流路26の幅を広く取ると翼間流路26での水の流速が小さくなり、翼間流路26での摩擦損失を低減することができるので、効率を向上させることができる。
このように、本実施形態は、中間翼付ランナ14の短翼13の翼厚Tbが最大翼厚Tbmaxとなる位置を、短翼13の入口INから出口EXまでの翼長Lの半分L/2よりも入口IN側に設定するので、長翼12と短翼13とで形成される翼間流路26の幅を広くすることができ、翼間流路26での摩擦損失を低減させることができる。
図9は、フランシス形ポンプ水車を一例に採った本発明に係る水力機械の第4の実施形態を示す一部切欠部分断面図である。
本実施形態に係る中間翼付ランナ14は、短翼13と短翼13の作用面側(正圧面側)に隣り合う長翼12とが翼長方向に重なり合うAからBまでの重なり間A−Bにおいて、短翼13の翼厚みTbを長翼12の翼厚みTaよりも小さくなるようにしたものである。この場合、さらに短翼13の出口EX側に向かってはその翼厚Tbを漸次小さくするとよい。
このように、本実施形態は、長翼12と短翼13との翼長方向の重なり間A−Bで短翼13の翼厚みTbを長翼12の厚みTaよりも小さくして翼間流路26の幅を広げるので、翼間流路26での摩擦損失を低減させることができる。さらに翼間流路26の拡大により中間翼付ランナ14の製作時や保守点検時の作業性も向上する。
第3の実施形態および第4の実施形態では、短翼13の翼厚みTbが最大翼厚Tbmaxとなる位置から短翼13の出口EXにかけて漸次小さくなるように構成しているが、短翼13の翼厚みTbの大きさは次のようするとよい。
図10は本発明に係る水力機械の第3の実施形態もしくは第4の実施形態における中間翼付ランナ14の水車運転時の中央流線上での翼面圧力分布を示す線図である。また、図11はこの中間翼付ランナ14の中央流線上の長翼12と短翼13の翼厚みを説明するために用いた一部切欠部分断面図である。
図10および図11に示したように、長翼12の入口IN側から距離Lだけ離れた位置における作用面(正圧面)と反作用面(負圧面)との圧力差ΔPaと、短翼13の入口IN側から同様に距離Lだけ離れた位置における同様な圧力差ΔPbとを比較すると、どの位置においても短翼13の圧力差ΔPbが長翼12の圧力差ΔPaよりも小さいことがわかる。すなわち、各位置において短翼13に作用する力は同じ位置で長翼12に作用する力より小さくなるため、この圧力差ΔPa,ΔPbと長翼12の翼厚みTaに基づいて短翼13の翼厚みTbとの間にはある関係が存在する。すなわち、この場合、短翼13の翼厚みTbが例えば次式を満たすとよい。
[数1]
Tb≧α×(ΔPb/ΔPa)×Ta …(1)
ここで、αは落差や応力等の強度面から決定される係数である。
このようにすると、短翼13の翼厚みTbが、その翼負荷ΔPbに基づいて最大翼厚Tbmaxとなる位置から短翼13の出口EXにかけて漸次小さくなるような形状となる。
ここで、(1)式を用いて積極的に翼厚みTbを決定するのであれば、圧力差ΔPa,ΔPbについては、ある形状の長翼12、短翼13についての値を用い、このときの短翼13の形状から(1)式を用いて翼厚みTbを修正するなどとすれば、よりよい短翼13の形状を得ることが可能になる。このようにして翼厚みTbを積極的に決定しようとする場合、翼厚みTbを修正することによって圧力差ΔPb,ΔPaも多少変化するが、電子計算機を用いた数値シミュレーションによって圧力差ΔPa,ΔPbを求め、これから得られた翼厚みTbを用いて再度圧力差ΔPa,ΔPbを算出するなどして反復計算を行い、翼厚みTbを決定すれば最適な翼形状を得ることも可能となる。
以上の説明のとおり、本発明に係る水力機械は、中間翼付ランナの長翼と短翼との翼幅を長くすることにより、長翼と短翼との翼負荷の差を少なくさせることができ、短翼の水車入口キャビテーションと流れの剥離を抑制する一方、長翼のポンプ高揚程運転時、逆流限界を小流量側に移行させて安定運転を維持することができる。
また、本発明に係る水力機械は、中間翼付ランナの長翼と短翼との流路幅を拡げることにより、水力効率をより一層向上させることができ、さらに製作面・保守点検面でその作業性を容易にすることができる。
1 ランナ
2 ランナベーン
3 長翼
4 短翼
5 中間翼付ランナ
6 クラウン
7 バンド
8a,8b 出口縁辺
9 回転軸
10 クラウン
11 バンド
12 長翼
13 短翼
14 中間翼付ランナ
15 出口縁辺
16,17 交点
18 回転軸
19 短翼低部側仮想線
20 長翼低部側仮想線
21 出口縁辺
22,23 交点
24 長翼頂部側仮想線
25 短翼頂部側仮想線
26 流路
27,27a,27b 作用面
28,28a,28b 反作用面
29 入口

Claims (2)

  1. 周方向に沿って長翼と短翼とを交互に配置する中間翼付ランナを備えた水力機械において、前記短翼の翼厚みが最大となる位置を、前記短翼の入口から出口のまでの翼長の半分よりも前記入口側に設定したことを特徴とする水力機械。
  2. 周方向に沿って長翼と短翼とを交互に配置する中間翼付ランナを備えた水力機械において、前記短翼の翼厚みを、前記短翼と該短翼の作用面側に隣り合う長翼との重なり間において、該長翼の翼厚みよりも小さく形成したことを特徴とする水力機械。
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