JP2013092156A - フランシス形ポンプ水車 - Google Patents
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Abstract
【課題】水車運転時、ランナベーンの後縁に改良を加え、ポンプ運転時の動力水の逆流防止と相俟って水車運転時の部分負荷効率の向上を図ったフランシス形ポンプ水車を提供する。
【解決手段】フランシス形ポンプ水車は、ランナベーン20が、正圧面31および負圧面30をともに内側に向って膨出状の湾曲24に形成するとともに、クラウン22側の肉厚をtcとし、バンド21側の肉厚をtbとし、翼高さ方向の中央部における最小肉厚をt0とするとき、最小肉厚t0を、t0/{(tc+tb)/2}≦0.90の範囲内に設定した。
【選択図】 図7
【解決手段】フランシス形ポンプ水車は、ランナベーン20が、正圧面31および負圧面30をともに内側に向って膨出状の湾曲24に形成するとともに、クラウン22側の肉厚をtcとし、バンド21側の肉厚をtbとし、翼高さ方向の中央部における最小肉厚をt0とするとき、最小肉厚t0を、t0/{(tc+tb)/2}≦0.90の範囲内に設定した。
【選択図】 図7
Description
本発明は、フランシス形ポンプ水車に係り、特に、水車部分負荷運転時、水車効率の高い運転が可能なフランシス形ポンプ水車に関する。
一般に、フランシス形ポンプ水車は、電動機を兼ねた発電電動機の回転を正逆に変えることにより、水車発電運転およびポンプ運転のいずれにも自在に選択できる構成になっている。
このような構成を備えるフランシス形ポンプ水車は、図11に示すように、水車発電運転中、上池および水圧鉄管(ともに図示せず)から渦巻状のケーシング1に供給する動力水をステーベーン2、ガイドベーン3を介してランナ4に案内し、ここでランナ4を回転させ、その際に発生する動力(回転トルク)を主軸(回転軸)5を介して発電電動機(図示せず)に与えている。
また、フランシス形ポンプ水車は、ポンプ運転中、発電電動機の駆動力により、水車発電運転と逆方向にランナ4を回転駆動し、下池に連通する吸出し管6からの動力水をランナ室7に案内し、ここでランナ4から動力水にエネルギが与えられ、エネルギを得た動力水がガイドベーン3、ステーベーン2、ケーシング1を介して上池(図示せず)に揚水される。
また、ガイドベーン3は、水車発電運転時、ケーシング1から供給される動力水の流量をコントロールし、電力需要の増減に応じて弁体を開閉させている。
また、ランナ4は、主軸5に装着するランナベーン8を、主軸5の周方向に沿って等配ピッチで配置するとともに、高さ方向に向ってその両端をクラウン9とバンド10とで支持させ、ランナベーン8,8間に流路を形成している。
図12は、図11のA部から抜き出したランナ4の子午面図である。ここで、子午面図とは、主軸を含む平面に展開した形状を示す図である。
従来、ランナベーン8の両端をクラウン9とバンド10とで支持させるランナ4は、ランナベーン8における後縁11の主軸(回転軸)5を基準にしてクラウン側端部12の半径方向位置を、後縁11のバンド側端部13の半径方向位置の約50%に設定していた。
すなわち、ランナベーン8の後縁11とクラウン9とで形成する後縁11のクラウン側端部12と、後縁11とバンド10とで形成する後縁11のバンド側端部13とを結ぶ曲線は、主軸(回転軸)側に向って滑らかな膨出状の湾曲に形成し、主軸5からクラウン側端部12の距離をRcとし、主軸5からバンド側端部13の距離をRbとすると、距離Rcと距離Rbとの関係を約Rc=0.5Rbに設定していた。
また、水車運転時、ランナベーン8の出口側(吸出し管側)から見るランナ4は、図13に示すように、ランナベーン8における後縁11のクラウン側端部12とバンド側端部13とは直線で結ばれている。
そして、主軸5に垂直な投影平面で、主軸5の位置を基準とする半径方向距離と周方向角度からなる極座標で表わすと、後縁11のクラウン側端部12とバンド側端部13との周方向角度が同一であり、しかも周方向角度が一定になっている。
このような形状のランナベーン8を備えるランナ4は、設計点の流量を外れると、ランナ効率が著しく悪くなる。例えば、動力水の流量が設計点よりも低くなると、動力水は遠心力の影響を受けてバンド10側に向って偏流する。また、動力水の流量が設計点を超えると、クラウン9側に向って偏流し、いわゆる二次流れによる損失が発生する。
この二次流れ損失を抑制し、水車部分負荷効率を向上させるには、図14に示すように、ランナベーン8における後縁11のクラウン側端部12とバンド側端部13とを結ぶ曲線を破線で示す従来の位置から実線で示す主軸(回転軸)側に向う位置に変更し、これに伴って破線で示す流線ST1を実線で示すST2に移動させて流れの均一化を図ることが提案されているが、この手法を採ると、ポンプ運転時、ランナベーン8に逆流が誘起し、ポンプ運転効率を著しく低下させていた。
このため、水力機械の設計にあたっては、水車部分負荷効率の向上にのみ注力することなく、ポンプ運転にも目を向けた、いわゆるトレードオフが必要とされている。
ポンプ運転時、ランナ効率の向上を図った技術には、例えば、特許文献1に見られるように、ランナベーンの前縁形状とポンプ運転時の回転方向に対して凹部湾曲状に形成したものが提案されている。
特開2000−136766号公報
特許文献1には、ポンプ運転時、発生するキャビテーションを抑制するために、ポンプ運転時の回転方向に対し、前縁(この前縁は、水車運転になると後縁になる)を凹部湾曲状に形成したものであるが、水車運転時における動力水の流線の偏流については何ら究明していない。
その一方で、図14で提案された技術は、水車運転時、破線で示す従来の後縁11の位置を実線で示す後縁11の位置の下流側に移動させ、流線ST2の均一化を図り、水車部分負荷運転の水車効率の向上を図っても、ポンプ運転時における動力水の逆流が誘起する不都合、不具合点が改善されておらず、この点、特許文献1とともにトレードオフが必要とされる。
本発明は、このような問題点に対処してなされたもので、水車運転時のランナベーンにおける後縁(ポンプ運転時は前縁になる)の主軸に向う湾曲線に改良を加え、ポンプ運転時の動力水の逆流防止と相俟って水車運転時の部分負荷効率の向上を図ったフランシス形ポンプ水車を提供することを目的とする。
本発明に係るフランシス形ポンプ水車は、上述の目的を達成するために、羽根高さ方向に向って底部側をバンドで支持され、その頭部側をクラウンで支持されたランナベーンを主軸の周方向に沿って配置したランナを備えたフランシス形ポンプ水車において、前記ランナベーンは、正圧面および負圧面をともに内側に向って膨出状の湾曲に形成するとともに、前記クラウン側の肉厚をtcとし、前記バンド側の肉厚をtbとし、翼高さ方向の中央部における最小肉厚をt0とするとき、最小肉厚t0を、
[数2]
t0/{(tc+tb)/2}≦0.90
の範囲内に設定したものである。
[数2]
t0/{(tc+tb)/2}≦0.90
の範囲内に設定したものである。
また、本発明に係るフランシス形ポンプ水車は、上述の目的を達成するために、羽根高さ方向に向って底部側をバンドで支持され、その頭部側をクラウンで支持されたランナベーンを主軸の周方向に沿って配置したランナを備えたフランシス形ポンプ水車において、前記ランナベーンは、負圧面を直線にし、正圧面を内側に向って膨出させた湾曲に形成するとともに、前記クラウン側の肉厚をtc1とし、前記バンド側の肉厚をtb1とし、翼高さ方向の中央部における最小肉厚をt01とするとき、最小肉厚t01を、
[数3]
t01/{(tc1+tb1)/2}≦0.85
の範囲内に設定したものである。
[数3]
t01/{(tc1+tb1)/2}≦0.85
の範囲内に設定したものである。
本発明に係るフランシス形ポンプ水車は、水車部分負荷運転時のエネルギ損失を少なくさせることができ、ポンプ運転時の動力水の逆流を抑制することができる。
以下、本発明に係るフランシス形ポンプ水車の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
図1は、本発明に係るフランシス形ポンプ水車の第1実施形態を示す概念図である。
本実施形態に係るフランシス形ポンプ水車は、翼高さ方向に向って底部側をバンド21で支持させ、頭部側をクラウン22で支持させたランナベーン20における水車運転時の後縁23(ポンプ運転時は前縁)に、主軸(回転軸)側に向って膨出させた湾曲24を形成させるとともに、後縁23とクラウン22とが接続するクラウン側後縁接続端部25と、後縁23とバンド21とが接続するバンド側後縁接続端部26とを結ぶ直線Pに対し、湾曲24に極大Mを備える一方、極大Mとクラウン側後縁接続端部25とを結ぶ直線Qと、極大Mとバンド側後縁接続端部26とを結ぶ直線Rとのなす角度αを、
[数4]
α≦150°
の範囲内に設定される。
[数4]
α≦150°
の範囲内に設定される。
図2は、水車部分負荷運転時のエネルギ損失と、クラウン側後縁接続端部25と極大Mとを結ぶ直線Qとバンド側後縁接続端部26と極大Mとを結ぶ直線Rとのなす角度との関係を示す実験で得た損失線図である。
図2から直線Qと直線Rとのなす角度αは、α≦150°の範囲内でエネルギ損失が少なくなっていることがわかった。
これは、設計点よりも少ない流量の水車部分負荷運転時、図1の破線で示すように、動力水の流線がバンド21側に集ろうとするのを、本実施形態のように、後縁23に主軸に向って膨出状の湾曲24を形成し、この湾曲24に極大Mを備え、この極大Mを通る直線Q,Rとのなす角度αを、α≦150°に設定することにより、破線で示す流線が遠心力作用を抑える効果から実線で示す流線の位置に移動し、後縁23を出る動力水の流速分布が一様化したことに基づくと考えられる。
そして、ポンプ運転時、動力水はランナベーン20の前縁(水車運転時の後縁23)における羽根の正圧面、負圧面の圧力差変化を緩やかになり、逆流が抑制される。
このように、本実施形態は、ランナベーン20の前縁(水車運転時の後縁23)に主軸に向って膨出状の湾曲24に形成し、この湾曲24に極大Mを備えるとともに、極大Mとクラウン側後縁接続端部25とを結ぶ直線Qと、極大Mとパンド側後縁接続端部26とを結ぶ直線Rとのなす角度αを、α≦150°の範囲内に設定し、動力水の流速の一様化と羽根の正圧面、負圧面の圧力差変化を緩やかにする構成にしたので、水車部分負荷運転時のエネルギ損失を少なくすることができ、ポンプ運転時、動力水の逆流を抑制することができる。
なお、本実施形態は、ランナベーン20の後縁23にのみ主軸に向って膨出状の湾曲24を形成し、この湾曲24に極大Mを備えるとともに、極大Mとクラウン側後縁接続端部25とを結ぶ直線Qと、極大Mとバンド側後縁接続端部26とを結ぶ直線Rとのなす角度αを、α≦150°の範囲内に設定したが、この例に限らず、例えば、図3に示すように、水車運転時におけるランナベーン20の後縁(ポンプ運転時は前縁)23から動力水の上流側に向う翼中間位置N1,N2…に極大M1,M2…を備えるとともに、極大M1,M2…とクラウン側翼接続端部25a1,25a2…とを結ぶQ1,Q2…と、極大M1,M2…とバンド側翼接続端部26a1,26a2…とを結ぶ直線R1,R2…とのなす角α1,α2…を、α1,α2…≦150°の範囲内に設定してもよい。
図4は、本発明に係るフランシス形ポンプ水車の第3実施形態を示す概念図である。
本実施形態に係るフランシス形ポンプ水車は、翼高さ方向に向って底部側をバンド21で支持させ、頭部側をクラウン22で支持させたランナベーン20における水車運転時の後縁23(ポンプ運転時は前縁)に、主軸側に向って膨出させた湾曲24を形成させるとともに、この湾曲24に極大Mを備える一方、極大Mと、クラウン側後縁接続端部25とバンド側後縁接続端部26とを結ぶ直線Pとの距離をSとし、主軸とバンド側後縁接続端部26との距離をRbとするとき、距離比S/Rbを、
[数5]
S/Rb≧0.05
の範囲内に設定される。
[数5]
S/Rb≧0.05
の範囲内に設定される。
図5は、水車部分負荷運転時のエネルギ損失と、距離比S/Rbとの関係を示す実験で得た損失線図である。
図5から、距離比S/Rbは、S/Rb≧0.05の範囲でエネルギ損失が少なくなることがわかった。
これは、設計点よりも少ない流量の水車部分負荷運転時、図3の破線で示すように、動力水の流線がバンド21側に集ろうとするのを、本実施形態のように、後縁23を主軸に向う膨出状の湾曲24にし、この湾曲24に極大Mを備え、この極大Mと、クラウン側後縁接続端部25とバンド側後縁接続端部26とを結ぶ直線Pとの距離Sと、主軸とバンド側後縁接続端部26との距離Rbとの距離比S/Rbを、S/Rb≧0.05の範囲内に設定し、動力水の濡れ面積をより多く確保することにより、破線で示す流線が遠心力の力を抑制し、実線で示す流線の位置に移動し、後縁23を出る動力水の流速分布が一様化したことに基づく。
そして、ポンプ運転時、ランナベーン20は前縁(水車運転時の後縁23)のより多くの濡れ面積の確保により羽根の正圧面、負圧面の圧力差変化を緩やかとなり、逆流が抑制される。
このように、本実施形態は、ランナベーン20の後縁(ポンプ運転時の前縁)23に主軸に向って膨出状の湾曲24を形成し、この湾曲24に極大Mを備え、極大Mと、クラウン側後縁接続端部25とバンド側後縁接続端部26とを結ぶ直線Pとの距離Sの、主軸とバンド側後縁接続端部26との距離Rbに対する距離比S/Rbを、S/Rb≧0.05の範囲に設定し、後縁23の濡れ面積をより多く確保し、動力水の流速の一様化と羽根の正圧面、負圧面の圧力差変化を緩やかとする構成にしたので、水車部分負荷運転時のエネルギ損失を少なくすることができ、ポンプ運転時、動力水の逆流を抑制することができる。
図6および図7は、本発明に係るフランシス形ポンプ水車の第4実施形態を示す概念図である。
なお、図中、図6は、主軸を横断面で切断し、ランナの出口側(吸出し管側)から見た図であり、図7は、図6のA−A矢視方向から切断した切断断面図である。
本実施形態に係るフランシス形ポンプ水車は、水車運転時、図6に示すように、バンド21とクラウン22とで支持され、主軸(回転軸)27の周方向に沿って翼配列され、内径側に前縁(ポンプ運転時は後縁)28を構成し、外径側に後縁(ポンプ運転時は前縁)29を構成するとともに、図7に示すように、負圧面30の曲率半径R2よりも正圧面31の曲率半径R1を小さくする一方、外側に向って膨出状の湾曲24を形成するランナベーン20の翼高さ中央部における最小肉厚を設定したものである。
すなわち、ランナベーン20は、図7に示すように、バンド21側の板厚をtb、クラウン22側の肉厚をtc、翼高さ中央部における最小肉厚をt0とするとき、翼高さ中央部における最小肉厚を、
[数6]
t0/{(tc+tb)/2}≦0.90
の範囲内で設定される。この最小肉厚t0の設定式は、実験値から求めたものである。
[数6]
t0/{(tc+tb)/2}≦0.90
の範囲内で設定される。この最小肉厚t0の設定式は、実験値から求めたものである。
このように、本実施形態は、正圧面31の曲率半径R1よりも負圧面30の曲率半径R2を大きくしたランナベーン20の翼高さ中央部における最小肉厚t0を、
[数7]
t0/{(tc+tb)/2}≦0.90
の範囲内に設定したので、従来よりも少ない材料の重量で動力水に対して充分に対処することができ、コストパフォーマンスに寄与することができる。
[数7]
t0/{(tc+tb)/2}≦0.90
の範囲内に設定したので、従来よりも少ない材料の重量で動力水に対して充分に対処することができ、コストパフォーマンスに寄与することができる。
なお、本実施形態は、翼高さ中央部における最小肉厚t01を設定する際、負圧面30の曲率半径R2、正圧面31の曲率半径R1で、R2>R1の関係式を持つランナベーン20に適用したが、この例に限らず、例えば、図8に示すように、正圧面31が内側に向って膨出させた曲率半径R3の湾曲24で、負圧面30が直線状の場合、翼高さ中央部における最小肉厚t01が次式で設定される。
すなわち、ランナベーン20は、バンド21側の肉厚tb1、クラウン22側の肉厚をtc1とするとき、最小肉厚t01を、
[数8]
t01/{(tc1+tb1)/2}≦0.85
の範囲内で設定される。この最小肉厚t01の設定式は、実験値から求めたものである。
[数8]
t01/{(tc1+tb1)/2}≦0.85
の範囲内で設定される。この最小肉厚t01の設定式は、実験値から求めたものである。
このように、本実施形態は、正圧面31の曲率半径をR3とし、負圧面30を直線としたランナベーン20の翼高さ中央部における最小肉厚t01を、
[数9]
t01/{(tc1+tb1)/2}≦0.85
の範囲内に設定したので、従来よりも少ない材料の重量で動力水に対して充分に対処することができ、コストパフォーマンスに寄与することができる。
[数9]
t01/{(tc1+tb1)/2}≦0.85
の範囲内に設定したので、従来よりも少ない材料の重量で動力水に対して充分に対処することができ、コストパフォーマンスに寄与することができる。
図9は、ランナから1枚のランナベーンを抜き出した本発明に係るフランシス形ポンプ水車の第6実施形態を示す図である。
本実施形態は、図3で示した実施形態と同様に、水車運転時におけるランナベーン20の後縁(ポンプ運転時は後縁)23から動力水の上流側に向う翼中間位置N1,N2…に湾曲24a1,24a2…を形成し、これら湾曲24a1,24a2…において、クラウン側翼接続端部25a1,25a2…とバンド側翼接続端部26a1,26a2…とを結ぶ直線P1,P2…に対し、極大M1,M2…を備えるとともに、極大M1,M2…とクラウン側翼接続端部25a1,25a2…とを結ぶ直線Q1,Q2…と、極大M1,M2…とバンド側翼接続端部26a1,26a2…とを結ぶ直線R1,R2…とのなす角度α1,α2…を、α1,α2…≦150°の範囲内に設定する一方、水車運転時のランナベーン20における前縁28を直線Uにするとともに、この直線Uをクラウン側前縁接続端部32aから上流側に向って傾斜状にしてバンド側前縁接続端部32bに接続させたものである。
このように、本実施形態は、水車運転時におけるランナベーン20の後縁23から動力水の上流側に向う翼中間部位置N1,N2…に極大M1,M2…を備え、極大M1,M2…とクラウン側翼接続端部25a1,25a2…とを結ぶ直線Q1,Q2…と、極大M1,M2…とバンド側翼接続端部26a1,26a2…とを結ぶ直線R1,R2…とのなす角α1,α2…を、α1,α2…≦150°の範囲内に設定し、動力水の流速分布を均一化させる一方、水車運転時におけるランナベーン20の前縁28を直線Uにし、直線Uに形成した前縁28をクラウン側前縁接続端部32aから上流側に向って傾斜状にしてバンド側前縁接続端部32bに接続させ、バンド21側のランナベーン濡れ面積をより広く確保させるとともに、整流効果を大きくさせる構成にしたので、水車部分負荷運転時のエネルギ損失を少なくさせることができ、ポンプ運転時、動力水の逆流を抑制することができる。
図10は、本発明に係るフランシス形ポンプ水車の第7実施形態を示す概念図である。
なお、図10は、水車運転時、ランナベーンの出口側(吸出し管側)から見たものである。
本実施形態は、水車運転時のランナベーン20における後縁23のクラウン側後縁接続端部25とバンド側後縁接続端部26とを結ぶ後縁線Vであって、クラウン側後縁接続端部25よりもバンド側後縁接続端部26を水車運転時、主軸27の回転方向に対して逆方向位置に後退させる構成にしたものである。この場合、後縁線Vは、直線でもよく、また、水車運転時の回転方向と逆方向に向う膨出状の湾曲でもよい。
このように、本実施形態は、後縁線Vにおけるクラウン側後縁接続端部25よりもバンド側後縁接続端部26を水車運転時の回転方向に対して逆方向位置に後退させ、バンド21側のランナベーン濡れ面積をより広く確保させ、動力水の速度分布を均一化させる構成にしたので、動力水の速度分布均一化の下、水車部分負荷運転時のエネルギ損失を少なくすることができ、ポンプ運転時の動力水の逆流を抑制することができる。
1 ケーシング
2 ステーベーン
3 ガイドベーン
4 ランナ
5 主軸
6 吸出し管
7 ランナ室
8 ランナベーン
9 クラウン
10 バンド
11 後縁
12 クラウン側端部
13 バンド側端部
20 ランナベーン
21 バンド
22 クラウン
23 後縁
24 湾曲
24a1,24a2… 湾曲
25 クラウン側後縁接続端部
25a1,25a2… クラウン側翼接続端部
26 バンド側後縁接続端部
26a1,26a2… バンド側翼接続端部
27 主軸
28 前縁
30 負圧面
31 正圧面
32a クラウン側前縁接続端部
32b バンド側前縁接続端部
2 ステーベーン
3 ガイドベーン
4 ランナ
5 主軸
6 吸出し管
7 ランナ室
8 ランナベーン
9 クラウン
10 バンド
11 後縁
12 クラウン側端部
13 バンド側端部
20 ランナベーン
21 バンド
22 クラウン
23 後縁
24 湾曲
24a1,24a2… 湾曲
25 クラウン側後縁接続端部
25a1,25a2… クラウン側翼接続端部
26 バンド側後縁接続端部
26a1,26a2… バンド側翼接続端部
27 主軸
28 前縁
30 負圧面
31 正圧面
32a クラウン側前縁接続端部
32b バンド側前縁接続端部
Claims (2)
- 羽根高さ方向に向って底部側をバンドで支持され、その頭部側をクラウンで支持されたランナベーンを主軸の周方向に沿って配置したランナを備えたフランシス形ポンプ水車において、前記ランナベーンは、正圧面および負圧面をともに内側に向って膨出状の湾曲に形成するとともに、前記クラウン側の肉厚をtcとし、前記バンド側の肉厚をtbとし、翼高さ方向の中央部における最小肉厚をt0とするとき、最小肉厚t0を、
[数1]
t0/{(tc+tb)/2}≦0.90
の範囲内に設定したことを特徴とするフランシス形ポンプ水車。 - 羽根高さ方向に向って底部側をバンドで支持され、その頭部側をクラウンで支持されたランナベーンを主軸の周方向に沿って配置したランナを備えたフランシス形ポンプ水車において、前記ランナベーンは、負圧面を直線にし、正圧面を内側に向って膨出させた湾曲に形成するとともに、前記クラウン側の肉厚をtc1とし、前記バンド側の肉厚をtb1とし、翼高さ方向の中央部における最小肉厚をt01とするとき、最小肉厚t01を、
[数2]
t01/{(tc1+tb1)/2}≦0.85
の範囲内に設定したことを特徴とするフランシス形ポンプ水車。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021139339A (ja) * | 2020-03-05 | 2021-09-16 | 株式会社東芝 | フランシス型水車用ランナ及びフランシス型水車 |
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JPS6111465A (ja) * | 1985-03-14 | 1986-01-18 | Fuji Electric Co Ltd | 水力機械のランナの製作方法 |
JPH0589892U (ja) * | 1992-05-11 | 1993-12-07 | 株式会社川本製作所 | 遠心ポンプ |
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2013
- 2013-01-11 JP JP2013003114A patent/JP2013092156A/ja active Pending
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