JP5196754B2 - 配向膜を用いたデバイス - Google Patents

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本発明は、螺旋型置換ポリアセチレンの配向膜を用いたデバイスに関する。
現在、電子回路の集積化が進む中でリソグラフィー技術の限界と共にボトムアップ技術、特に分子で構成される分子デバイスへの期待が高まっているが、いまだ実現には至っていない。このボトムアップ技術において、導電性の分子ワイヤは分子デバイス作成の基礎材料となるものであり、広く研究が為されている。本明細書中において、単一分子から構成され、分子の長軸方向に異方性の高い導電性を有する材料を導電性分子ワイヤと定義する。導電性分子ワイヤ材料としてはポルフィリン化合物の線状高分子体(特許文献1)等が報告されている。
一方これら導電性分子ワイヤの中でも、置換ポリアセチレンはその立体規則的な構造、螺旋構造や自己組織的な構造から従来の無置換ポリアセチレンとは異なる次世代の共役系高分子として期待されている。また、置換ポリアセチレンにおいて交互二重結合の主鎖は無置換ポリアセチレンと同様の一次構造を持つが、水素原子よりも大きな置換基を有するため、主鎖は平面構造にならず、立体的にねじれた構造を形成すると報告されている(非特許文献1)。
しかし、このようなねじれた置換ポリアセチレン(以下、螺旋型置換ポリアセチレンと記す)の導電性材料への応用やその可能性についての報告例は少ない。
例えば、置換螺旋型ポリアセチレンが導電性を有する材料として提案されている。
特許文献2では擬ヘキサゴナル構造を有し、二重結合に基づいたπ電子によるスーパー螺旋共役構造を有するポリアセチレンが開示されている。特許文献2には、ポリアセチレンは変色材料として使用できる他、電気伝導性が良いことから電子を供給する材料として利用できることが記載されている。
また、特許文献3では螺旋構造を有する置換型ポリアセチレンであって、刺激の付与により螺旋構造の密度が可逆的に変化し、吸光・発光スペクトルの特性が可逆的に変化するポリマーが開示されている。特許文献3には、置換型ポリアセチレンからなるポリマーは、導電性の変化を利用して有機半導体を構成し、EL素子、電界効果型トランジスタ等に応用できることが記載されている。
特開2002−53578号公報 特開2004−115628号公報 特開2004−27182号公報 Macromol.Chem.Phys.,203,66−70(2002)
特許文献2及び特許文献3に開示された螺旋型置換ポリアセチレンは、導電性が得られることを示唆している。
しかしながら特許文献2及び3には螺旋型置換ポリアセチレンを用いた具体的なデバイスの構成については開示がない。
また有機半導体を用いたデバイスはシリコン等の無機半導体に比較すると一般的に移動度が低いため、デバイスを構成したときの動作速度の向上が一つの課題となっている。
本発明は、上記問題点を鑑み、螺旋型置換ポリアセチレンの分子鎖が一方向に配向した配向膜を利用した有機デバイスを提供するものである。
本発明により提供されるデバイスは、主鎖を構成する連なる共役二重結合が捻じれ、連なる二重結合の3つのユニットでほぼ一回転する螺旋構造を有する螺旋型置換ポリアセチレンと、前記螺旋型置換ポリアセチレンに電圧を印加または電流を供給するための離間した一対の電極とを備えたデバイスであって、前記一対の電極を結ぶ方向に前記螺旋型置換ポリアセチレンが配向しており、該螺旋型置換ポリアセチレンは、
測定する材料に偏光方向を変化させて直線偏光を照射し、前記材料の吸収ピークが最大となる偏光方向における吸収強度をA、該吸収強度Aを示した波長における吸収が最小となる偏光方向における吸収強度をB、として、
D=(A−B)/(A+B)で規定される二色比Dが、
0.53以上であることを特徴とする。
本発明のデバイスにおいては、配向膜を用いることによって、作製した導電性膜の一定方向への導電率を無配向膜より向上させることが可能となる。このことによって螺旋構造を有する置換ポリアセチレンの分子鎖が持つ特定電極間を結合する導電性分子ワイヤとしての機能を向上させる効果が得られる。また、本発明によって、動作速度が向上した有機デバイスを提供できる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明において配向膜は、軸方向に高い導電性を有し、かつ溶媒への溶解性が高い螺旋型置換ポリアセチレン構造体を導電性分子ワイヤとして用いられる。そして、一軸方向に配向させた膜を作製すれば、容易に一方向にのみ高い導電性を有する配向性導電膜を得ることが可能となる。そして、前述のボトムアップ技術の飛躍的な向上に貢献できる。また、本発明に用いられる螺旋型置換ポリアセチレン分子は比較的剛直なひも状の分子で、かつ規則的な配列構造を容易に作るという性質を持つ為に、比較的簡単な方法で高度に配向した膜を作成することが可能である。
さらに本発明は、上記の配向膜をデバイス構造に用いることにより、従来より高速な有機デバイス構造を提供する。
まず、以下に本発明における螺旋型置換ポリアセチレンの作用を模式的に説明する。
本発明で用いる螺旋型置換ポリアセチレンは側鎖構造制御により溶解性を制御できるため、可溶性の導電性高分子材料として用いることが出来る。また、その螺旋構造はポリアセチレン主鎖の交互二重結合により構成されているため、剛直性の高い棒状の形状を有する。このため、導電性の分子ワイヤとして用いることが可能である。また、本発明で用いる螺旋型置換ポリアセチレンは一分子で用いることもでき、複数分子が集まったバンドル構造や薄膜のようなバルク構造でも使用することができる。置換ポリアセチレンはその立体規則的な構造、螺旋構造や自己組織的な構造から従来の無置換ポリアセチレンとは異なる次世代の共役系高分子として期待されている。
本発明において使用する置換ポリアセチレンの構造を図1から図3に示す。図1に示すとおり主鎖は交互二重結合が捻じれた螺旋構造を形成しており、その螺旋構造は二重結合100,二重結合101,二重結合102の3ユニットでほぼ一回転する3/1螺旋に近い構造である(Macromol. Chem. Phys.、203,66から70頁(2002年))。この構造中では二重結合100から一巻きした二重結合103が0.5nm以下、より典型的には0.2nmから0.4nm程度の間隔でほぼ平行に並んでいる。同様に二重結合103と二重結合104、二重結合104と二重結合105も螺旋周期間隔で上下に並列している。図2にはわかりやすくするために二重結合100から105を含んだ主鎖108をらせん状に記載してある。また図2では煩雑さをさけるために主鎖が1回転するごとに2つの側鎖がついているように記載されているが、実際の構造は図1のとおり1回転につきほぼ3つの側鎖がついている。図2中において201と202は主鎖108に含まれる2つの炭素原子を示している。この2つの炭素原子は主鎖の108の螺旋構造がおよそ1周期回ったところに位置しており、図示z方向に積層しているような構造を形成している。さらに図3には本発明で用いる置換ポリアセチレン分子をz方向から見た構造を示す。
また本発明で用いる螺旋型置換ポリアセチレンは長い距離に渡って上記周期構造が形成されている。その距離は典型的には5nmから10μmにわたり、その領域では分子全体の形状は図示z方向に直線状を呈する。一般に立体規則的なポリアセチレン分子は螺旋構造を形成することが知られているが、その螺旋構造が長い距離にわたって周期構造をなすものではない。本発明によるデバイス構造で用いる螺旋型置換ポリアセチレンは、π電子軌道が重なる程度の距離の間隔、より具体的には0.5nm以下の周期間隔、より典型的には0.2nm以上0.4nm以下の周期間隔を有する螺旋構造を有する。しかもその周期構造が長い距離、典型的には5nmから10μmにわたり形成されている。上記置換ポリアセチレンは導電性を有している。
一般に電子デバイスは電界効果トランジスタ(FET)やバイポーラトランジスタのようにソースとドレイン、またはエミッタとコレクタのように素子の両端に配置した電極から電流を注入する。またEL素子においても光を発する活性層に対して外部から電極を通して電流を注入する。このように電子デバイスの基本的な構造は電極とその間に配置される導電性部分から構成される。本発明で用いる螺旋型置換ポリアセチレンは剛直で直線状の構造をしているため、螺旋型置換ポリアセチレンを電極間にはさまれた導電性部分に採用すれば、デバイスの動作速度の向上がはかられる。
さらに、本発明におけるデバイス構造において電極間の距離と同じかそれよりも長い螺旋型置換ポリアセチレンを用いることにより、電極間の伝導で分子間のホッピングを抑制し、電極間の電荷輸送担体の移動時間が減少するため、デバイス動作速度がより向上する。
さらに、制御用の電極を配置して、螺旋型置換ポリアセチレン分子内で発現する機能を変調すると、高速な有機機能素子を実現できる。例えばこの置換ポリアセチレン内におけるキャリア濃度、バンド構造、キャリア速度等を変調することによりスイッチング動作や増幅動作等を行う高速なトランジスタ素子を実現できる。
上記螺旋型置換ポリアセチレンでは、特に側鎖に芳香環の存在が必須ではないが、芳香環を有するポリアセチレンでは、芳香環106と芳香環107は図1から図3のように螺旋周期間隔で並列している。また、同様に他の芳香環も主鎖方向108に対して上下方向に互いに螺旋周期間隔で並列しており、より導電性が向上する。この芳香環を窒素、酸素、硫黄原子等を含むヘテロ芳香環に置き換えても同様の効果が得られる。
以下、本発明で用いる螺旋型置換ポリアセチレンについて更に詳しく述べる。
螺旋型置換ポリアセチレンの構造としては式1に示すような構造が挙げられる。
式中X、Yは鎖状、環状の炭化水素、ヘテロ原子や金属原子を有する官能基からなる置換基を示す。nはXに結合している水素を置換する官能基の数を示し、nの値は1から20の整数である。
式中Xは、例えば置換、無置換の芳香環、ヘテロ芳香環、カルボニル結合、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、アミド結合、イミノ結合、ウレタン結合、リン酸結合、チオエーテル結合、スルフィニル基、スルホニル基、アミノ基,シリル基や任意の長さのアルキレンオキシド鎖、その他の環状もしくは鎖状の炭化水素等が挙げられる。Xは単一のYに置換されても良く、同一又は異なるYにより複数置換されても良い。
Xの具体例としてはフェニル基,チエニル基,ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、シクロへキシル基、カルボニル結合、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、アミド結合、イミノ結合、ウレタン結合、リン酸結合、チオエーテル結合、スルフィニル基、スルホニル基、アミノ基、シリル基、アミノ基、エチレンオキシド鎖、トリメチレンオキシド鎖、トリエチレンオキシド鎖、ヘキサメチレンオキシド鎖、テトラエチレンオキシド鎖、メチレン鎖、エチレン鎖,ヘキサメチレン鎖等が挙げられる。
また、式中Yは例えば上記Xで示した化学種の他にハロゲン、水酸基、カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基、ビニル基、エチニル基等が挙げられる。また、Yは同様の化学種により置換されても良い。
Yの具体例としては、上記の他にメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基,s−ブチル基,t−ブチル基,2−メチルブチル基,n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、メチルトリメチレンオキシド基、メチルヘキサメチレンオキシド基、エチルテトラエチレンオキシド基、メチルスルフィド基、オクチルスルフィド基、フェニルジチオール基、シクロへキシル基、メチルエステル基、エチルエステル基、ブチルエステル基、アセチル基、メチルスルホキシド基、ジメチルアミノ基,アセトアミド基、トリメチルシリル基、トリメトキシシリル基、ジメチルオクチルシリル基、ニトロ基、シアノ基、ビニル基、エチニル基等が挙げられる。
螺旋型置換ポリアセチレンの大きさは、数平均重合度が50から100000の範囲である。
螺旋型置換ポリアセチレンの合成は、下記の式1Aで表されるアセチレン化合物を、遷移金属錯体を触媒として重合反応により得ることができる。
式中X、Yは鎖状、環状の炭化水素、ヘテロ原子や金属原子を有する官能基からなる置換基を示す。nはXに結合している水素を置換する官能基の数を示し、nの値は1から20の整数である。
遷移金属錯体の例としては、ロジウム(ノルボルナジエン)塩化物二量体([Rh(NBD)Cl]2)やロジウム(シクロオクタジエン)塩化物二量体([Rh(COD)Cl]2)等のロジウム化合物が挙げられ、特に[Rh(NBD)Cl]2が好ましい。(Macromol.Chem.Phys.,200、265−282(1999))助触媒としてアミンやリチウム化合物、燐化合物等が挙げられ、特にトリエチルアミンが好ましく用いられる。また、ロジウム錯体の二量体のみでなく、Rh[C(C65)=C(C652](NBD)((C653P)のような単量体を用いても良い。
溶媒としてはクロロホルムやテトラヒドロフラン、トルエンのような非極性溶媒だけでなく、エタノールやトリエチルアミン、ジメチルホルムアミド、水のような極性溶媒が挙げられる。特にクロロホルム、トルエン、エタノール、トリエチルアミンが好ましく用いられる。これらの溶媒は単独もしくは混合して用いることが出来る。
次に、螺旋型置換ポリアセチレンを一軸方向に配向させた膜について述べる。
上記螺旋型置換ポリアセチレンを導電性材料として使う方法としては、分子単体を分子ワイヤとして配線する以外に、薄膜、単分子膜といった分子集合体として用いる方法が挙げられる。しかし、分子集合体の導電性は、単分子の分子ワイヤの高い導電性から期待されるほどには高くない。これは、一本一本の分子の導電性は高いものの、一分子長よりはるかに長い膜の状態では、分子間の電気的結合は電子のホッピングに頼らざるを得ない。そのため、分子がランダムに分散している状態の無配向膜では、分子間での電子の受け渡しがきわめて多くなり、結果として、膜状態での導電率を低下させてしまっているからである。
そこで、この螺旋型置換ポリアセチレン分子の少なくとも一部の分子群を一軸方向に配向させた膜を作製することにより、配向方向の導電性を向上させると共に、導電性分子ワイヤーの集合体としての機能も期待できる。特にこの目的に関して、螺旋型置換ポリアセチレン分子は前述のように剛直かつ棒状の分子であり、かつ重合度を調節すれば数μm程度の長さの分子を合成することが可能な上、規則的な配列構造を容易に作るという性質を持つ。その為に、比較的簡単な方法で高度に配向した膜を作成することが可能である。
この為の分子の配向方法は特に限定されない。例えば、水等の表面に螺旋型置換ポリアセチレン分子の展開膜を作製し、それを基板上に転写する方法などが、挙げられる。
なおここでは、上述の水面展開膜を転写して配向膜を作製する方法を更に説明する。この方法は、一般に「ラングミュアブロジット(以下、LB)膜」と呼ばれる両親媒性高分子積層膜を作製する方法を応用するものである。
まず図4に示すような水槽401を用意し、蒸留水などの高純度の水で満たす。ここで、図4の(a)は水槽の平面図、(b)は側面図、(c)は膜を積層する電極付き基板の図である。この水槽401の大きさは小さいほど配向膜の配向度向上には有利であるが、挿入する基板の大きさを考慮して決めれば良い。これらLB膜作製と共通の技術に関しては、かつて発明者らがLB膜作製に関して、例えば、「Thin Solid Films」,221(1992)276、「Thin Solid Films」,284(1996)152などの文献に開示されている。
まず、この水槽401内の清浄な水面上に螺旋型置換ポリアセチレン分子を溶解した溶液を滴下する。溶媒としては、蒸発速度が速くポリアセチレン分子を溶解する疎水性の物であれば何でも良いが、例えばクロロホルムが好適である。クロロホルムの量およびポリアセチレンの濃度は水面に単分子層が広がるように決めればよい。また、疎水性溶媒にアルコールのような両親媒性溶媒を疎水性溶媒に対して2重量%から4重量%添加すると、膜が広がる速度が速まる為、成膜時間を短縮できる。
次に、フィルムプレッシャーゲージ402を見ながら移動バリア403を動かし、水面上に単分子が整列した展開膜が形成されるように調整する。図4では移動バリア403は水槽401の一端に1台設置されているが、水槽の両側に2台の移動バリアが設置されていればより高精度に水面展開膜の膜圧と方向性を調整できる。
このようにして作製した水面単分子展開膜を、基板404を上下させることによって基板404表面に転写積層していく。基板404の材質は、螺旋型置換ポリアセチレン分子が付着する物ならば、ガラスやプラスチックフィルムなど特に限定されない。あらかじめ電極が作り込まれた基板でも良い。また、転写に伴って水面展開膜が減少するが、展開膜の配向が乱れないように常時プレッシャーゲージ402の値を一定に保つように移動バリア403を矢印407の方向に動かす必要がある。もちろん、プレッシャーゲージ402の値に連動して移動バリア403の位置が自動的に制御されるようになっていても良い。
基板404の表面には、基板を上下させた回数分の分子膜層が積層されるので、多層膜が必要な場合は、複数回基板404を水面下に沈めたり引き上げたりすればよい。もし、液面の展開膜が不足するならば、一時基板404を上下させる操作を止め、再度螺旋型置換ポリアセチレン分子を溶解した溶液を水面上に滴下すればよい。
最初に形成された水面展開膜はまだ十分配向していないことが有り、転写開始後の数層は配向性が低い可能性がある。その場合、水面展開膜は移動バリア403と基板404の動きによる水の流れによって配向性を向上させ5回から10回上下させると水面展開膜中の分子の向きがそろい、転写積層された基板上の膜の配向度は高まり安定する。この為、高度に配向した1層または数層の膜を基板上に転写する必要がある場合には、10層ほど転写した後に基板上の転写積層膜を一度剥離するか、あらかじめダミー基板で10層ほど転写した後に基板を新規の物に交換して、再度転写積層すれば良い。
上述した配向膜作成方法は、水の流れのない水槽を用いてバッチ的に多層膜を作製する例であるが、水流がある水槽で連続的に膜を作成することも可能である。この場合、第一層目から高度に配向した膜が得られる。その連続的成膜装置に関しては、特開平8−1058号公報に開示されており、その装置を本発明でも利用できる。
一般に電子デバイスは電界効果トランジスタ(FET)やバイポーラトランジスタのようにソースとドレイン、またはエミッタとコレクタのように素子の両端に配置した電極から電流を注入する。またEL素子においても光を発する活性層に対して外部から電極を通して電流を注入する。このように電子デバイスの基本的な構造は電極とその間に配置される導電性部分から構成される。
前記配向した螺旋型置換ポリアセチレンを電極間にはさまれた導電性部分に採用すれば、デバイスの動作速度の向上がはかられる。
さらに、制御用の電極を配置して、螺旋型置換ポリアセチレン分子内で発現する機能を変調すると、高速な有機機能素子を実現できる。例えばこの螺旋型置換ポリアセチレン内におけるキャリア濃度、バンド構造、キャリア速度等を変調することによりスイッチング動作や増幅動作等を行う高速なトランジスタ素子を実現できる。
図5は本発明による有機デバイスを示す。図において501は基板、502は絶縁膜、503、504は電極、基板505は螺旋型置換ポリアセチレン配向膜である。基板501に例えばハイドープのシリコン基板等の導電性の基板材料を用いることで、501を螺旋型置換ポリアセチレン配向膜505に電圧を印加する制御電極として用いることもできる。ここで配向膜505は、図2における分子鎖のZ方向のつながりが、図5における電極503及び504を結ぶ方向に配向している様子を模式的に表している。502は絶縁膜で制御電極(基板501)と螺旋型置換ポリアセチレン505の間を絶縁するものである。電極503、504は螺旋型置換ポリアセチレン505配向膜に電圧を印加したり、電流を注入するものである。
図5に示した構造は従来の電界効果トランジスタと同様な構造をしている。
本発明におけるデバイスでは螺旋型置換ポリアセチレン配向膜505を用いており、電極503と電極504に挟まれた領域では配向した螺旋型置換ポリアセチレン分子505を用いており電極503、504の間をキャリアが高速に走るためデバイスの動作速度の向上がはかられる。
この際、螺旋型ポリアセチレン配向膜505が全ての領域で配向しておらず、一部が配向している場合でも一定の効果があるが、配向している部分が電極503から504まで連続している部分があるとデバイス動作速度をより向上させることができる。もちろん螺旋型ポリアセチレン配向膜505の全ての領域で配向していることが望ましい。
以下、実施例により本発明を詳述するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。
実施例1
(螺旋型置換ポリアセチレンの合成)
試験管にロジウム(ノルボルナジエン)塩化物二量体47mg、メタノール2.6mlを入れ、エチルプロピオレート0.5gとメタノール2.5mlの混合液をシリンジで注入することにより重合反応を開始させた。反応は40℃で24時間行った。沈澱したポリマーをメタノールで洗浄、濾過した後、真空乾燥し、収率59%で目的物を得た。GPCにより評価したポリマーの数平均分子量(Mn)は4.2×104であり、分子量分散(Mw/Mn)は6.4であった。
(螺旋型置換ポリアセチレン配向膜の作製)
本実施例では、図4に示す製膜装置で配向膜を成膜する例を示す。図4に示す成膜装置はいわゆるLB膜成膜装置である。螺旋型ポリアセチレンであるポリエチルプロピオレート(以下PEPと略す)6.56mgを10mlのクロロホルムに溶解させる。この溶液を、図4に示す移動バリア403が左端にある状態で水槽401(幅40cm)に充填した超純水(超純水生成装置、Milli−Q SP TOC:ミリポア社製で生成)表面に滴下する。その後、移動バリア403を矢印407の方向に移動させてフィルムプレッシャーゲージ402の値が25mN/mになるように調整し、水面上に2000cm2の螺旋型置換ポリアセチレンの展開膜405を作製する。
次に、上下左右の対になる電極間の距離を有する電極408を蒸着した基板404(図4の(c))を水槽1の水面展開膜405に挿入し、0.3mm/secの速度で上下させ、この展開膜405を基板404上に転写する。
この方法によりクオーツ基板に100層成膜したPEPに対して、UV吸収スペクトルの偏光に対する角度依存性を測定した。図6に入射光の偏光軸と展開膜基板の引き上げ方向とのなす角が0°から90°までの展開膜のUV吸収スペクトルを示す。
吸収ピークは材料に起因する光吸収のピークであり、図6においては320nmのピークである。偏光方向を変化させたときに吸収ピークが最大となる偏光方向における吸収強度をA、吸収が最小となる偏光方向における吸収強度をBとして
D=(A−B)/(A+B)
で求められる二色比(D)は0.53であった。
また、同様な方法でガラス基板上に作製したPEPの積層膜を、引き上げ方向と垂直(直角)方向に針でひっかいて傷を付け、その傷跡を顕微鏡(対物50倍)で観察した。その結果、図7の様に針が直接当たった部分の周囲の膜が三角形または菱形にめくれた(白い矢印は、膜作製時の引き上げ方向)。
また、同様に配向膜を引き上げ方向と同じ方向にひっかいて傷を付け、その傷跡を顕微鏡(対物50倍)で観察した。その結果、図8の様に針が直接当たった部分のみがめくれ、周囲に影響はなかった(白い矢印は、膜作製時の引き上げ方向)。
これらのことから、得られた積層膜は長軸分子が引き上げ方向と垂直に一軸配向している配向膜であることが確かめられた。
このように螺旋型置換ポリアセチレン分子が膜作製時の基板の上下方向と水平に一軸配向した膜を積層したガラス基板404の向かい合った電極408にプローバの探針を接触させれば、基板の膜作製時の上下方向と水平方向での導電性の違いを確かめることができる。
特に上記2色比が0.1以上のときに導電性の向上が観測される。
本発明によれば、有機溶媒可溶な導電性分子ワイヤとして螺旋型置換ポリアセチレンを用い、これを基板上に配向させ、電気的に異方性のある膜を提供できる。この膜を用い、より容易にナノサイズの電極間に導電性分子ワイヤを配線することが可能となり、スイッチング素子やトランジスタ素子に利用することができる。
本発明における螺旋型置換ポリアセチレンの構造を説明する説明図である。 本発明における螺旋型置換ポリアセチレンの構造を説明する説明図である。 本発明における螺旋型置換ポリアセチレンの構造を説明する説明図である。 本発明に用いられるバッチ式配向膜の作製装置の概略図である。 本発明の有機デバイスの構造の一実施態様を示す概略図である。 実施例1で作製した配向膜のUV吸収スペクトルを示す図である。 実施例1で作製した配向膜の薄膜を引き上げ方向と垂直(直角)方向にひっかいた跡を顕微鏡観察した写真(対物50倍)である。 実施例1で作製した作製した配向膜の薄膜を引き上げ方向と同じ向きにひっかいた跡を顕微鏡観察した写真(対物50倍)である。
符号の説明
100、101、102、103、104、105 二重結合
106、107 芳香環
108 主鎖
201、202 炭素原子
401 水槽
402 プレッシャーゲージ
403 移動バリア
404 基板
405 展開膜
408 電極
501 基板
502 絶縁膜
503、504 電極
505 螺旋型置換ポリアセチレン配向膜

Claims (5)

  1. 主鎖を構成する連なる共役二重結合が捻じれ、連なる二重結合の3つのユニットでほぼ一回転する螺旋構造を有する螺旋型置換ポリアセチレンと、前記螺旋型置換ポリアセチレンに電圧を印加または電流を供給するための離間した一対の電極とを備えたデバイスであって、前記一対の電極を結ぶ方向に前記螺旋型置換ポリアセチレンが配向しており、該螺旋型置換ポリアセチレンは、
    測定する材料に偏光方向を変化させて直線偏光を照射し、前記材料の吸収ピークが最大となる偏光方向における吸収強度をA、該吸収強度Aを示した波長における吸収が最小となる偏光方向における吸収強度をB、として、
    D=(A−B)/(A+B)で規定される二色比Dが、
    0.53以上であることを特徴とするデバイス。
  2. 前記螺旋型置換ポリアセチレンが配向している領域が、前記一対の電極間に連続して存在することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記螺旋型置換ポリアセチレンが、側鎖に置換または無置換の芳香環又はヘテロ芳香環を有することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記配向した螺旋型置換ポリアセチレンは膜を形成しており、前記螺旋型置換ポリアセチレンからなる膜が基板上に複数層堆積した多層膜であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  5. 前記配向した螺旋型置換ポリアセチレンは、水面上に展開した分子を基板にうつしとる方法により形成されたことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
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