JP5196497B2 - 半導体チップの製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体チップの製造方法に関するもので、例えば、半導体ウエハ(以下「ウエハ」と略す。)に回路を作成した後に、薄くするための研削工程(各種ポリッシング処理を含む)後のウエハに不活性処理を行う半導体チップの製造方法として特に有用である。
従来よりシリコン、ガリウム、砒素などを材料とする半導体ウエハは、ウエハに回路を作成した後に、薄くするための研削工程後のウエハにダイシング用シートを貼り付け、素子小片に切断分離(ダイシング)され、更にマウント工程に移される(例えば特許文献1参照)。このとき、パターン形成処理の済んだウエハの裏面を研磨(バックグラインド)するまでが半導体製造における前工程の位置づけであったため、ウエハ裏面にダイシング用シートを貼り付ける工程とは離れており、研磨終了後からダイシング用シートが貼り付けられるまでに1日以上経過するのが通例であった。
特開2003−7646号公報
しかしながら、近年、ウエハ研磨工程は後工程に位置づけられ、研磨終了後数時間以内にダイシング用シートが貼られる、あるいは、ウエハ研磨装置からダイシング用シート貼付け装置までが一体化され、研磨終了後直ちにダイシング用シートが貼られるケースが増加している。
このように、研磨終了後数時間以内にダイシング用シートが貼られる、あるいは、ウエハ研磨装置からダイシング用シート貼付け装置までが一体化され、研磨終了後直ちにダイシング用シートが貼られる場合、ダイシング用シートとウエハ裏面間の粘着力が増加し、ダイシング工程を経た後に、個片化された半導体チップをピックアップしようとしてもピックアップできない、あるいはピックアップできた場合でもダイシング用シートによる汚染がひどくなるという問題が生じる可能性があった。
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、ダイシング用シートとウエハ裏面間の粘着力が増加し,ダイシング工程を経た後に、半導体チップをピックアップできなくなることなく、あるいはピックアップできた場合でもダイシング用シートによる汚染がひどくなることなく、半導体部品を製造することのできる半導体チップの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、研削工程後のウエハのダイシング工程について鋭意研究したところ、下記の方法によって上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、半導体チップの製造方法であって、半導体回路が形成された後のウェハの裏面を研削または研磨する工程と、前記研削または研磨によって活性化されたウェハの研削または研磨面を不活性化処理することにより、ダイシング用粘着シートとウェハ裏面の間の粘着力を低下させる工程と、前記ウェハの研削または研磨面にダイシング用シートを貼り付ける工程と、前記ウェハをダイシングすることにより半導体チップを形成する工程と、前記半導体チップをピックアップする工程を含み、前記不活性化処理は、酸化剤、紫外線(UV)照射、又はオゾン水のうち少なくとも何れかの処理によるものであり、ウェハ研磨装置からダイシング用シート貼付け装置までが一体化された装置において行われることを特徴とする。不活性化処理によって、ダイシング用シートとウェハ裏面間の粘着力を低下させ、半導体チップのピックアップを容易にし、ダイシング用シートによる汚染を防止することができる。
このとき、前記不活性化処理が、酸化剤によるものであることが好適である。酸化剤による酸化処理によって、研削または研磨によって生じた不安定なウエハ裏面を、任意の条件で安定化・不活性化することができる。
また、前記不活性化処理が、ウエハの研削または研磨面へのオゾンの吹き付けによるものであることが好適である。オゾンの吹き付けによって、ウエハの研削または研磨面の酸化処理を、ドライな条件下で迅速かつムラなく行うことができる。
さらに、前記不活性化処理が、オゾン水での処理によるものであることが好適である。オゾン水での処理によって、複数のウエハの研削または研磨面の酸化処理を、均等かつムラなく行うことができる。また、オゾン水による洗浄効果もあり、洗浄工程を兼ねることができる。
また、前記不活性化処理が、ウエハの研削または研磨面への紫外線(UV)照射によるものであることが好適である。UV照射によって、ウエハの研削または研磨面の酸化処理を、ドライな条件下で緩やかにかつムラなく行うことができる。
さらに、前記不活性化処理をした後に、ダイシング用シートを貼り付けることが好適である。上記の処理によりダイシング用シートとウエハ裏面間の粘着力を低下させた状態で、ダイシング用シートを貼り付けることによって、半導体チップのピックアップを容易にし、ダイシング用シートによる汚染を防止する半導体部品の処理方法を提供することができる。
本発明は、ダイシング用シート貼付け装置であって、オゾンをウエハの研削または研磨面に吹き付ける機構を有することを特徴とする。オゾンによる酸化処理をし、ダイシング用シートとウエハ裏面間の粘着力を低下させた状態でダイシング用シートを貼り付けることによって、半導体チップのピックアップを容易にし、ダイシング用シートによる汚染を防止する半導体部品の処理装置を提供することができる。また、オゾンの吹き付けによって、ウエハの研削または研磨面の酸化処理を、ドライな条件下で迅速かつムラなく行うことができる。
また、ダイシング用シート貼付け装置であって、ウエハ表面のUV硬化型保護テープに照射するためのUV照射機構を有し、ランプ冷却済の排気をウエハの研削または研磨面に吹き付ける機構を有することが好適である。このように、UVランプ冷却済の排気をウエハの研削または研磨面に吹き付けることによって、別途オゾン発生装置を用いずにオゾンよるウエハの研削または研磨面の酸化処理を可能とし、所定の時間吹き付けることによって、非常に穏やかに不活性処理を行うことができる。
以上のように、本発明は、半導体回路が形成された後のウエハにおいて、研削または研磨工程によって活性化された半導体ウエハの研削または研磨面を不活性化処理することによって、ダイシング用シートとウエハ裏面間の粘着力を低下させ、半導体チップのピックアップを容易にし、ダイシング用シートによる汚染を防止することができる。
このとき、酸化剤による不活性処理によって、研削または研磨によって生じた不安定なウエハ裏面を、任意の条件で安定化・不活性化することができる。
また、前記不活性化処理を、オゾンの吹き付けとすることによって、ウエハの研削または研磨面の酸化処理を、ドライな条件下で迅速かつムラなく行うことができる。
さらに、前記不活性化処理が、オゾン水での処理によるものとすることによって、複数のウエハの研削または研磨面の酸化処理を、迅速かつムラなく行うことができる。また、オゾン水による洗浄効果もあり、洗浄工程を兼ねることができる。
また、前記不活性化処理が、ウエハの研削または研磨面へのUV照射によるものとすることによって、ウエハの研削または研磨面の酸化処理を、ドライな条件下で緩やかにかつムラなく行うことができる。
さらに、前記不活性化処理をした後にダイシング用シートを貼り付け、ダイシング用シートとウエハ裏面間の粘着力を低下させた状態で、ダイシング用シートを貼り付けることによって、半導体チップのピックアップを容易にし、ダイシング用シートによる汚染を防止する半導体部品の処理方法を提供することができる。
また、オゾンをウエハの研削または研磨面に吹き付ける機構を有するダイシング用シート貼付け装置では、オゾンによる酸化処理によってダイシング用シートとウエハ裏面間の粘着力を低下させた状態で、ダイシング用シートを貼り付けることによって、半導体チップのピックアップを容易にし、ダイシング用シートによる汚染を防止する半導体部品の処理装置を提供することができる。また、オゾンの吹き付けによって、ウエハの研削または研磨面の酸化処理を、ドライな条件下で迅速かつムラなく行うことができる。
さらに、ウエハ表面のUV硬化型保護テープに照射するためのUV照射機構を有し、ランプ冷却済の排気をウエハの研削または研磨面に吹き付ける機構を有するダイシング用シート貼付け装置では、別途オゾン発生装置を用いずにオゾンよるウエハの研削または研磨面の酸化処理を可能とし、所定の時間吹き付けることによって、非常に穏やかに不活性処理を行うことができる。
本発明のダイシング用シート貼付け装置の第1の構成例を示す説明図 本発明のダイシング用シート貼付け装置の第2の構成例を示す説明図 本発明のダイシング用シート貼付け装置の第3の構成例を示す説明図 本発明のダイシング用シート貼付け装置の第4の構成例を示す説明図 本発明のダイシング用シート貼付け装置の第5の構成例を示す説明図 本発明のダイシング用シート貼付け装置の第6の構成例を示す説明図
以下、本発明の実施の形態について、説明する。
本発明は、半導体チップの製造方法であって、半導体回路が形成された後のウェハの裏面を研削または研磨する工程と、前記研削または研磨によって活性化されたウェハの研削または研磨面を不活性化処理することにより、ダイシング用粘着シートとウェハ裏面の間の粘着力を低下させる工程と、前記ウェハの研削または研磨面にダイシング用シートを貼り付ける工程と、前記ウェハをダイシングすることにより半導体チップを形成する工程と、前記半導体チップをピックアップする工程を含み、前記不活性化処理は、酸化剤、紫外線(UV)照射、又はオゾン水のうち少なくとも何れかの処理によるものであり、ウェハ研磨装置からダイシング用シート貼付け装置までが一体化された装置において行われることを特徴とする。本発明者は、ダイシング工程において、予めダイシング用シートとウェハ裏面間の粘着力を低下させておくことで、半導体チップのピックアップを容易にし、ダイシング用シートによる汚染を防止することができるという知見を基に、研削または研磨工程によって活性化されたウェハの研削または研磨面を不活性化することが、ダイシング用シートとウェハ裏面間の粘着力を低下させるのに非常に有効な処理方法であることを見出したもので、大掛かりな工程の追加・変更を必要とせずに、円滑にダイシング工程および後工程を進めることができる。
すなわち、本発明は、研削または研磨によって生じた不安定なウエハ裏面を、後述するオゾンなどによって酸化させ、安定化を図るものである。ここで、不安定なウエハ面とは、自然酸化膜であるSiO(Si:4価)が少なく、Siメタルあるいは1価、2価、3価の状態が多い状態のことである。
このとき、前記不活性化処理が、酸化剤によるものであることが好適である。本発明者は、研削または研磨によって生じた不安定なウエハ裏面を安定化するのに、酸化剤によって酸化処理することが有効であることを見出したもので、こうした処理によって、ダイシング用シートとウエハ裏面間の粘着力を低下させ、半導体チップのピックアップを容易にし、ダイシング用シートによる汚染を防止することができる。
不活性化処理を行うために用いられるものとしては、後述のオゾンのほかに、過酸化水素水がクリーン度およびその後の洗浄の簡便性から好適に使用される。
過酸化水素水を使用する場合には、通常、濃度3%程度の溶液が使用される。なお、別途、洗浄工程を設けるならば、他の酸化剤も使用可能であるし、効率は悪いが空気を大量に使用することも可能である。このように、酸化剤の種類や酸化条件を任意に選択することによって、最適条件下でウエハ裏面の安定化・不活性化を図ることができる。
また、前記不活性化処理が、ウエハの研削または研磨面へのオゾンの吹き付けによるものであることが好適である。本発明者は、オゾンの酸化力を活かし、ウエハの研削または研磨面の酸化処理を行うに際し、オゾンの吹き付けによって迅速かつムラなく行うことができることを見出したもので、ドライな条件下で行うことができる点においても有効である。特に、ウエハの研削または研磨後の洗浄工程において、オゾンの吹き付け処理を行う場合にあっては、洗浄水によるオゾンの分散化を図ることができるとともに、洗浄水の除去効果を得ることができる。また、オゾン濃度を変更することも可能であり、研削または研磨の方法によって最適な条件で不活性処理を行うことができる。
使用されるオゾンは、通常のオゾン発生装置によって作ることが可能であり、研削または研磨装置において排気装置を設けて、洗浄後のブローで行なうことが可能である。また、研削または研磨後に独立工程を設けて、(1)カセットごとブローする、(2)1枚ごとに吹きつける、または(3)密閉容器内で置換する、ことが可能である。あるいは(4)ダイシングテープ貼付装置において排気装置を設けて吹きつけることが可能である。ここで、処理に用いるオゾン濃度は、オゾン発生装置の能力からは0.1−10000ppm程度が可能であるが、ウエハ作成工程からは0.1−10ppmの範囲が好ましい。
なお、本発明は、オゾン源を問うものではなく、例えば、後述するように、UV硬化型保護テープ用のUV照射機構を有している場合には、UVランプによって冷却用空気中の酸素の一部がオゾンに変換されていることから、UVランプ冷却済の排気をウエハの研削または研磨面に所定の時間吹き付けることによって、不活性処理を行うことができる。
また、前記不活性化処理が、オゾン水での処理によるものであることが好適である。ウエハの研削または研磨面の酸化処理をドライなオゾンではなく、ウェットなオゾン水での処理によって行うもので、迅速かつムラなく行うことができる。処理方法は、オゾン水をウエハに吹き付ける方法あるいはオゾン水にウエハを浸漬する方法を採ることができる。オゾン水による洗浄効果もあり、洗浄工程を兼ねることができる点、また、浸漬法によれば、一度に複数のウエハを処理することができる点において優れている。
使用されるオゾン水は、通常のオゾン水製造装置によって作ることが可能であり、研削または研磨装置において、そのまま洗浄水にオゾン水を使用することが可能である。または、研削または研磨後に工程を設けて、カセットごと浸債する、または、1枚ごと浸漬する、あるいはスプレーすることが可能である。また、ウエハ研削中の冷却水にも用いられるとより効果を発揮する。オゾン水の濃度は、3−15ppm程度が好ましい。
また、前記不活性化処理が、ウエハの研削または研磨面へのUV照射によるものであることが好適である。ウエハへのUV照射によるウエハ表面での共存酸素のオゾン化による直接的な処理効果と併せ、UVによる共存酸素のオゾン化による間接的な吹き付け効果を得ることができるもので、UV照射は広範囲にかつ均一に照射することができることから、ウエハの研削または研磨面の酸化処理を、ドライな条件下でムラなく行うことができる。また、UV強度を変更することも可能であり、研削または研磨の方法によって最適な条件で不活性処理を行うことができる。特に、洗浄後の乾燥工程において、乾燥空気がウエハに吹き付けられる場合にあっては、その効果をさらに活かすことができる。
以上、複数のウエハ表面の不活性処理方法を挙げたが、通常これらの処理方法を単独で行うことが一般的である。しかしながら、これらのいくつかを組合せて処理することも可能であり、段階的に処理することによって、より均一かつ安定な不活性化を行うことが可能となる。例えば、オゾン水への浸漬によって洗浄および1 次的な不活性処理を行い、その後、オゾンの吹き付けによって乾燥および最終的が不活性処理を行うという方法などが挙げられる。
また、前記不活性化処理をした後に、ダイシング用シートを貼り付けることが好適である。本発明は、研削または研磨工程によって活性化された半導体ウエハの研削または研磨面を不活性化処理した後にダイシング用シートの貼り付けを行なうことによって、ダイシング用シートとウエハ裏面間の粘着力を低下させた状態でダイシングされる。従って、ダイシング用シートを貼り付ける半導体チップのピックアップを容易にし、ダイシング用シートによる汚染を防止する半導体部品の処理方法を提供することができる。
本発明は、ダイシング用シート貼付け装置であって、オゾンをウエハの研削または研磨面に吹き付ける機構を有することを特徴とする。上述のように、オゾンによる酸化処理は、半導体チップのピックアップを容易にし、ダイシング用シートによる汚染を防止する点で優れた効果を発揮することができる。従って、ダイシング用シート貼付け装置にこうした機構を設けることによって、半導体部品の処理を円滑に行うことができる装置を提供することができる。具体的な構成のいくつかは、後述の実施例に例示する。
また、ダイシング用シート貼付け装置であって、ウエハ表面のUV硬化型保護テープに照射するためのUV照射機構を有し、ランプ冷却済の排気をウエハの研削または研磨面に吹き付ける機構を有することが好適である。装置内に有するUV照射装置から発生する加熱された空気を吹き付けることを特徴とし、別途オゾン発生装置を用いずに、UVランプ冷却済の排気(以下「UV照射機排気」という。)をウエハの研削または研磨面に吹き付けることによって、オゾンよるウエハの研削または研磨面の酸化処理を可能とし、所定の時間吹き付けることによって、非常に穏やかに不活性処理を行うことができる。具体的には、空中のオゾンの量が少なく効果が限定的であることから、研削または研磨後2〜6時間は最低空気中に放置しておくことが好ましい。
以上、被貼付部であるウエハの表面処理について述べたが、本発明においては、併せて、ダイシング用シートに対しても、所定の処理を行うことが好ましい。ダイシング用シートは本来、ダイシング完了後ウエハからの取り外されるものであり、上述のような被貼付部であるウエハの表面の吸着力を弱めるだけでなく、同時に、ダイシング用シートの吸着力を弱めることが好適である。両者の吸着力のバランスよくすることで、シートの貼り付けや取り外しを安定的に行うことができる点において優位である。
例えば、ダイシング用シートについて、UV硬化型粘着シートの表面を予めUV処理する方法が挙げられる。UV処理によって、粘着剤を少し硬化させることによって、粘着力を弱めることができる。また、シート表面を発泡処理する方法が挙げられる。発泡処理によって、ウエハとの接触面積が減少し、粘着力を弱めることができる。さらに、シート表面に波状またはメッシュ状の凹凸を設ける方法が挙げられる。シート表面の凹凸によって、ウエハとの接触面積が減少し、粘着力を弱めることができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。また、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。なお、本発明がかかる実施例、評価方法に限定されるものでないことはいうまでもない。
<評価方法>
不活性化処理の効果を評価するために、DISCO社製バックグラインダーDFG−840にてウエハを400μmまで研削し、不活性化処理を行ない、別途準備したUV硬化型粘着シートを1時間以内に貼付けた。そのうちの1つは日東電工社製UV照射装置UM−810にて貼付け30分後にUV照射を行ない、UV照射機排気による処理についてのみ、UV硬化型粘着シートを3時間で貼付けて、粘着力測定を行った。不活性化処理はUV照射機排気以外はすべて流量1L/minで吹き付けた。UV照射機排気についてのみ、流量3L/minで吹き付けた。もう1つは、DISCO社製ダイサーDFD−651にて5mm×7mmにダイシングし、日東電工社製UV照射装置UM−810にてUV照射を行なった後、ピックアップ評価を行った。
(1)粘着力測定
引張り角度を任意に調整可能で、一定に保持可能な、引張り試験機を用い、引張り角度15度にて粘着シートの剥離力を測定した。
(2)ピックアップ評価
日電機械社製CPS−100を用い、4本針、突き上げ量500μmという条件にてピックアップを行った。
<評価用シートの作成>
評価用のUV硬化型粘着シートは、下記に従い作成した。
アクリル酸メチル70重量部とアクリル酸ブチル30重量部アクリル酸5重量部からなる配合組成物を酢酸エチル中で共重合させて、数平均分子量800000のアクリル系共重合物を得た。上記溶液に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名「カヤラッドDPHA」、日本化薬株式会社製)70重量部、ラジカル重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5重量部、ポリイソシアネート化合物(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン社製)を加えて、アクリル系紫外線硬化型粘着剤溶液を調製した。この溶液を、一方の面にコロナ処理を施した厚さ80μmのポリエチレンフィルムのコロナ処理面に塗布・加熱乾燥して、厚さ10μmの紫外線硬化型粘着剤層を形成した。次いで、前記粘着剤層の表面にセパレータを貼合せて紫外線硬化型粘着シートを製造した。前記セパレータは、粘着剤層貼合面に離型剤処理を施した厚さ38μmのポリエステルフィルム(商品名「ルミラーS−10#50」、東レ社製)を使用した。
以下、本発明の実施形態である第1〜6の実施例および比較例について、図面を参考に説明する。
<実施例1>
図1は本発明に係る研削または研磨装置のウエハ裏面洗浄部の一例である。図1において、バックグラインド用テープ2がまだ貼られている状態で、ウエハ1は吸着パッド3によって真空吸着により固定された状態で回転軸11を中心に回転しながら、洗浄水吹き付けノズル5により洗浄後、オゾン吹き付けノズル4によって水分の除去とオゾンによる不活性化処理の両方を同時に行なう。オゾンは別途設けられたオゾン発生器による生成される。オゾン濃度は、装置開放時のオゾン濃度低減に必要な時間を考慮すると0.1−10ppmの範囲が好ましい。排気に関しては、ブロワー等の一般的な排気手段にて行われる。ウエハは、空気供給孔から空気を供給しながら、オゾン濃度を0.1ppm以下としてから、ウエハ取り出し口より、ウエハ吸着手段を有したロボットアームにて取り出され、所定のカセットに収納される。
<実施例2>
図2は本発明に係るウエハカセットにてオゾン処理する際の一例である。図2において、バックグラインド用テープ2がまだ貼られている状態で、ウエハ1はウエハカセット6に収納されており、ウエハカセット6はオゾン供給部および排気部を設けた容器中に入れられ、第1実施例と同様の条件により不活性化処理される。カセットは、空気供給孔から空気を供給しながら、オゾン濃度を0.1ppm以下としてから、密閉容器上部を開いて、取り出される。
<実施例3>
図3は本発明に係るウエハを枚葉にてオゾン処理する際の一例である。図3において、バックグラインド用テープ2がまだ貼られている状態で、ウエハ1は、チャックテーブル7に固定されている。オゾン吹き付けノズル4は吹き付け方向をウエハ上のいずれの位置にも向けられるように可動軸に取り付けられており、適宜移動して、ウエハ全面にオゾンを吹き付け可能である。処理条件、取り出し方法は第1実施例と同様である。
<実施例4>
図4は本発明に係るダイシングテープ貼付装置のウエハ裏面オゾン処理部の一例である。洗浄水の吹き付けがない以外は基本的には第1実施例と同様である。オゾン吹き付けノズル4は吹き付け方向をウエハ上のいずれの位置にも向けられるように可動軸に取り付けられており、適宜移動して、ウエハ全面にオゾンを吹き付け可能である。通常、ダイシングテープ貼付装置にはアライナーが設けられており、アライナー部にオゾン吹き付け部を設けるのが、スペースを減らすためには望ましい。処理条件、ウエハの取り扱いは第1実施例と同様である。
<実施例5>
図5は本発明に係るダイシングテープ貼付装置のウエハ裏面UV装置排気吹き付け部の一例である。流量は十分あるため、スリット状または、全面をカバーするような大きさのものを設けるのが、吹き付け量UPのためにもより好ましい。UV装置の排気は通常数10℃であるため、23℃付近の室温状態よりも反応性向上のためには好ましい。一方、基材の種類によってもその影響は異なるが、ウエハ1が80℃程度以上となると、一般にバックグラインドテープの基材が軟化してウエハが反る、あるいは収縮してバックグラインドテープが剥れる、などの不具合が発生しやすいため、被着体の温度は、別途を設けて吹き付け量をコントロールすることにより70℃程度以下にコントロールするのが好ましい。
<実施例6>
図6は本発明に係る研削または研磨装置のウエハ裏面洗浄部の一例である。図6において、バックグラインド用テープ2がまだ貼られている状態で、ウエハ1は吸着パッド3によって真空吸着により固定され回転されながら、洗浄水吹き付けノズル9により、オゾン水を吹き付け、洗浄後、空気吹き付けノズル10によって、水分の除去を行なう。なお、本実施例は、独立した装置として設けることも可能である。オゾン水は一般的な生成装置から供給可能であり、3−15ppm程度が好ましい。また、オゾン水の替わりに、過酸化水素水を使用することも可能である。通常、3%程度の濃度のものが使用される。
<比較例>
上記のような不活性処理を行わずに、ダイシングテープを貼り付け、評価試験を行った。
<試験結果>
以上の実施例および比較例についての評価結果を、表1にまとめる。
Figure 0005196497
ピックアップ可能であったチップに関して、チップ裏面を50倍の光学顕微鏡にて観察を行なった。
不活性化処理なしの場合、チップによってはチップ裏面のコーナー部に凝集破壊した粘着剤が認められた。
一方、不活性化処理したものについては付着した粘着剤は認められなかった。
1 ウエハ
2 バックグラインド用テープ
3 吸着パッド
4 オゾン吹き付けノズル
5 洗浄水吹き付けノズル
8 UV照射装置排気孔
9 オゾン水吹き付けノズル
10 空気吹き付けノズル

Claims (4)

  1. 半導体回路が形成された後のウェハの裏面を研削または研磨する工程と、
    前記研削または研磨によって活性化されたウェハの研削または研磨面を不活性化処理することにより、ダイシング用粘着シートとウェハ裏面の間の粘着力を低下させる工程と、
    前記ウェハの研削または研磨面にダイシング用シートを貼り付ける工程と、
    前記ウェハをダイシングすることにより半導体チップを形成する工程と、
    前記半導体チップをピックアップする工程を含み、
    前記不活性化処理は、酸化剤、紫外線(UV)照射、又はオゾン水のうち少なくとも何れかの処理によるものであり、ウェハ研磨装置からダイシング用シート貼付け装置までが一体化された装置において行われることを特徴とする半導体チップの製造方法。
  2. 前記不活性化処理が、前記ウェハのオゾン水への浸漬の後、オゾンの吹き付けを行うものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体チップの製造方法。
  3. 前記オゾンの濃度が0.1〜10000ppmであることを特徴とする請求項2に記載の半導体チップの製造方法。
  4. 前記オゾン水の濃度が3〜15ppmであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の半導体チップの製造方法。
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