JP5195725B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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本発明は、可変圧縮比エンジンを備えた車両の制御装置に関する。
この種の技術として、以下の特許文献1には、可変圧縮比エンジンと変速機とを備えた車両において、圧縮比が高圧縮状態で固着したことが検出された場合に、変速機の減速比を大きな値に切り換えることでノッキングを抑制する技術が記載されている。特許文献2には、無段変速機を備えた車両において、アクセル開度が所定値を超えた場合には、WOT(Wide Open Throttle)のトルクに達するまでエンジントルクを上昇させ、続いてWOT線に沿ってエンジン回転数を増加させた後で、エンジントルクを低下させて燃費最適線に接近させる技術が記載されている。
特開2007−177792号公報 特開2009−103183号公報
しかしながら、特許文献2に記載の技術を、バッテリから電力が供給されるアクチュエータを用いて圧縮比を変更する可変圧縮比エンジンを備えた車両に適用した場合には、圧縮比を変更させる頻度が多くなるため、バッテリの電力消費量が多くなり、燃費悪化に繋がる恐れがある。この点について、特許文献1には何ら記載されていない。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、可変圧縮比エンジンを備えた車両において、燃費の悪化を抑制することを課題とする。
本発明の1つの観点では、バッテリから電力が供給されるアクチュエータを用いて、混合気の圧縮の程度を示す圧縮比を変更することが可能なエンジンを備えた車両の制御装置であって、エンジントルクの大きさに応じて圧縮比を変更する圧縮比変更手段と、エンジントルク及びエンジン回転数を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、必要駆動力が変化した場合において、前記必要駆動力の変化量が所定量未満となっている場合には、変化後の必要駆動力に対応する燃費最適線上のエンジン動作点たる目標動作点を求め、前記エンジントルクを上昇させることにより、前記目標動作点における圧縮比と等しい圧縮比となるエンジン動作点の位置に実際のエンジン動作点を移行させてから、当該圧縮比を保持することが可能な経路を経由して前記目標動作点の位置に実際のエンジン動作点を移行させ、前記必要駆動力の変化量が前記所定量以上となっている場合には、エンジントルクを増加させて、前記目標動作点における圧縮比と等しい圧縮比となるエンジントルクよりも大きなエンジントルクとなるエンジン動作点の位置に実際のエンジン動作点を一旦移行させてから、等駆動力線上に沿って、前記目標動作点の位置に実際のエンジン動作点を移行させる。
上記の車両の制御装置は、バッテリから電力が供給されるアクチュエータを用いて、混合気の圧縮の程度を示す圧縮比を変更することが可能な車両の制御装置である。車両の制御装置は、例えばECU(Electronic Controlled Unit)であり、圧縮比変更手段及び制御手段として機能する。圧縮比変更手段は、エンジントルクの大きさに応じて圧縮比を変更する。制御手段は、エンジントルク及びエンジン回転数を制御する。制御手段は、例えばアクセル開度が変化して、必要駆動力が変化した場合において、変化後の必要駆動力に対応する燃費最適線上のエンジン動作点たる目標動作点を求める。制御手段は、必要駆動力の変化量が所定量未満となっている場合には、エンジントルクを上昇させることにより、目標動作点における圧縮比と等しい圧縮比となるエンジン動作点の位置に実際のエンジン動作点を移行させてから、当該圧縮比を保持することが可能な経路を経由して目標動作点の位置に実際のエンジン動作点を移行させる。このようにすることで、圧縮比を変更させる頻度を減少させることができ、燃費悪化を防ぐことができる。
他方で、制御手段は、必要駆動力の変化量が所定量以上となっている場合には、エンジントルクを増加させて、目標動作点における圧縮比と等しい圧縮比となるエンジントルクよりも大きなエンジントルクとなるエンジン動作点の位置に実際のエンジン動作点を一旦移行させてから、等駆動力線上に沿って、目標動作点の位置に実際のエンジン動作点を移行させる。このようにすることで、急加速を必要とする場合において、必要駆動力を素早く発生させることが可能となる。
本実施形態に係る車両の全体構成を概略的に示す図である。 エンジンの断面構成を示す模式図である。 一般的な車両の制御方法が行われたときのエンジン動作点の移行の様子を示す図である。 本実施形態に係る車両の制御方法が行われたときのエンジン動作点の移行の様子を示す図である。 本実施形態に係る車両の制御処理の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[装置構成]
図1は、本発明の車両の制御装置が適用された車両100の全体構成を概略的に示している。図2は、エンジン10の断面構成を示す模式図である。図1、2において、破線矢印は信号の流れを示している。
まず、車両100の全体構成について図1を用いて説明する。車両100は、エンジン10と、変速機110と、ECU(Electronic Controlled Unit)60とを備えている。エンジン10は、後に詳しく述べるが、混合気の圧縮の程度を示す圧縮比を変化させることが可能な可変圧縮比エンジンである。エンジン10は、複数のシリンダ(気筒)34を有している。例えば、図1に示す例では、エンジン10は、直列4気筒のエンジンであるとしている。エンジン10は、各シリンダ34の燃焼室内に吸気を供給するための吸気通路50と、各シリンダ34の燃焼室内より排気を排出するための排気通路58とを有する。吸気通路50には、各シリンダ34の燃焼室内に供給される吸気量を調整するためのスロットルバルブ52と、吸気量を検出するためのエアフローセンサ57が設けられている。スロットルバルブ52の開度は、電動アクチュエータ53により調整される。エンジン10は、ECU(Electronic Controlled Unit)60からの制御信号により制御される。
エンジン10からの出力は、クランクシャフト43を介して無段変速機110に伝達される。図1に示す例では、無段変速機110は、ベルト式の無段変速機であるとしている。変速機110は、プライマリプーリ110a、セカンダリプーリ110b、及び、両プーリに巻掛けられた金属等からなるベルト111からなる。両プーリの可動シーブ110aa、110baを軸方向(両端矢印に示す方向)に動かすことによりベルト有効径が変化し、エンジン10からの出力は、プライマリプーリ110aからセカンダリプーリ110bに伝達される際に変速される。セカンダリプーリ110bは、駆動軸143に接続されており、セカンダリプーリ110bからの出力は駆動軸143に伝達される。駆動軸143に伝達された出力は駆動輪に伝達される。無段変速機110は、ECU60からの制御信号により制御される。なお、無段変速機110としては、ベルト式の無段変速機に限られず、代わりに、他の種々の無段変速機を用いることができるのは言うまでもない。
ECU60は、図示しないCPU、ROM、RAM、及びA/D変換器などを含んで構成されている。ECU60は、車両内の各種センサから供給される検出信号に基づいて、車両内の制御を行う。例えば、ECU60は、アクセルの開度を検出するアクセル開度センサ61などのセンサから受信した検出信号に基づいて、必要駆動力を求め、求められた当該必要駆動力に基づいて、エンジン10や無段変速機110の制御を行う。
次に、エンジン10の構成について図2を用いて説明する。エンジン10は、主に、シリンダヘッド20と、シリンダブロックユニット30と、メインムービングユニット40とから構成されている。
シリンダブロックユニット30は、シリンダヘッド20が取り付けられるアッパーブロック31と、メインムービングユニット40が収納されているロアブロック32とから構成されている。また、アッパーブロック31とロアブロック32との間にはアクチュエータ33が設けられており、アクチュエータ33を駆動することで、アッパーブロック31をロアブロック32に対して上下方向に移動させることが可能となっている。アクチュエータ33は、例えば、電気式、油圧式又は空圧式の駆動装置であり、駆動のための電力がバッテリから供給される。アクチュエータ33は、ECU60からの制御信号S33により制御される。また、アッパーブロック31の内部には、円筒形のシリンダ34が形成されており、シリンダ34の外面は冷却水によって冷却される構造となっている。
メインムービング40は、シリンダ34の内部に設けられたピストン41と、ロアブロック32の内部で回転するクランクシャフト43と、ピストン41をクランクシャフト43に接続するコネクティングロッド42などから構成されている。これらは、いわゆるクランク機構を構成しており、クランクシャフト43が回転するとそれにつれてピストン41がシリンダ34内で上下方向に動き、逆に、ピストン41が上下に動けばクランクシャフト43がロアブロック32内で回転するようになっている。また、クランクシャフト43の近傍には、クランク角を感知するクランク角センサ44が設けられている。クランク角センサ44は、検出したクランク角に対応する検出信号S44をECU60に送信する。
シリンダブロックユニット30にシリンダヘッド20を取り付けると、シリンダヘッド20の下面側(アッパーブロック31に接する側)とシリンダ34とピストン41とで囲まれた部分に燃焼室が形成される。従って、アクチュエータ33を用いてアッパーブロック31を上方に移動させれば、これに伴ってシリンダヘッド20も上方に移動して燃焼湿内の容積が増加するので、圧縮比を低くすることができる。逆に、アッパーブロック31とともにシリンダヘッド20を下方に移動させれば、燃焼室内の容積が減少して圧縮比を高くすることができる。圧縮比は、ロアブロック32に設けられた圧縮比センサ63を用いて検出することが可能となっている。圧縮比センサ63としては、例えばストロークセンサが用いられ、ロアブロック32に対するアッパーブロック31の相対位置を検出することによって圧縮比を検出する。圧縮比センサ63は、検出した圧縮比に対応する検出信号S63をECU60に送信する。
シリンダヘッド20には、燃焼室内に吸気を取り入れるための吸気ポート23と、燃焼室内から排気を排出するための排気ポート24とが形成されている。吸気ポート23には吸気通路50が接続されており、排気ポート24には排気通路58が接続されている。ここで、吸気ポート23が燃焼室に開口する部分には吸気バルブ21が、また、排気ポート24が燃焼室に開口する部分には排気バルブ22が設けられている。吸気バルブ21及び排気バルブ22はそれぞれ、電動アクチュエータ73、74によって駆動される。ピストン41の動きに合わせて適切なタイミングで吸気バルブ21及び排気バルブ22を開閉することにより、燃焼室内に吸気を吸入したり、あるいは燃焼室内から排気を排出したりすることができる。吸気バルブ21及び排気バルブ22を駆動する電動アクチュエータ73、74は、ECU60からの制御信号S73、S74により制御される。
吸気通路50に設けられたエアフローセンサ57は、検出した吸気量に対応する検出信号S57をECU60に送信する。スロットルバルブ52の開度を調整する電動アクチュエータ53は、ECU60からの制御信号S53によって制御される。
また、シリンダヘッド20には、燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁26、及び、燃焼室内に形成された混合気に点火するための点火プラグ27が設けられている。燃料噴射弁26及び点火プラグ27は、ECU60からの制御信号S26、S27により制御される。燃料噴射弁26が燃焼室内に燃料を噴射することにより、吸気通路50より吸気ポート23を介して吸入された吸気と燃料との混合気が燃焼室内に形成され、点火プラグ27が点火することにより、混合気は燃焼される。このときの燃焼により発生するピストン41を押す力がエンジン10の動力となる。その後、燃焼室内の排気は排気ポート24を介して排気通路58へ排出される。なお、燃料噴射弁としては、図2に示すような直噴式の燃料噴射弁26を設けるのには限られず、この代わりに、又は、加えて、吸気通路50に燃料噴射弁を設けるとしても良いのは言うまでもない。
[制御方法]
次に、本実施形態に係る車両の制御方法について説明する。
上述したことから分かるように、エンジン10は、圧縮比を変化させることが可能な可変圧縮比エンジンである。可変圧縮比エンジンでは、機械的仕事への変換効率、即ち熱効率の向上と、最大出力の増加とを両立させるべく、運転条件に応じて混合気の圧縮比を変化させる。具体的には、ECU60は、エンジントルクの変化に応じてリニアに圧縮比を変化させる。例えば、ECU60は、高トルク条件では低圧縮比側に設定することで充分な最大出力を確保させるとともに、低中トルク条件では高圧縮比側に設定することで熱効率を向上させる。
ここで、可変圧縮比エンジンたるエンジン10が搭載された車両100における一般的な車両の制御方法について図3を用いて説明する。図3は、一般的な車両の制御方法が行われたときのエンジン動作点の移行の様子を示す図である。
図3において、FLOは燃費最適線を示している。LWOTはアクセル全開時の動力線を示している。LPrl、LPrm、LPraは等圧縮比線を示している。以下では、各等圧縮比線LPrl、LPrm、LPraにおける圧縮比をそれぞれ、Prl、Prm、Praとする。これらの等圧縮比線において、エンジントルクが最も高くなる等圧縮比線LPrlにおける圧縮比Prlが最も低い圧縮比となり、エンジントルクが最も低くなる等圧縮線LPraにおける圧縮比Praが最も高い圧縮比となる。従って、以下では、説明の便宜上、圧縮比Prlを「低圧縮比」と称し、圧縮比Prmを「中圧縮比」と称し、圧縮比Praを「高圧縮比」と称することもある。また、LEPa、LEPbは駆動力が一定となる等駆動力線を示している。
図3において、エンジン動作点Ap、Bp、Cp、Dpを結ぶ破線矢印は、一般的な車両の制御方法が行われた場合のエンジン動作点の移行の様子を示している。アクセルが踏み込まれる前の必要駆動力に対応するエンジン動作点が点Apであり、アクセルが踏み込まれた後の必要駆動力に対応する目標となるエンジン動作点(以下、「目標動作点」と称する)が点Dpである。ここで、目標動作点Dpは燃費最適線FLO上に設定される。
一般的な車両の制御方法では、ECU60は、アクセルが踏み込まれると、アクセル開度センサ61からの検出信号に基づいて、アクセル開度を求め、クランク角センサ44からの検出信号に基づいて、エンジン回転数を求める。そして、ECU60は、アクセル開度及びエンジン回転数に基づいて、アクセルが踏み込まれた後の必要駆動力を求める。次に、ECU60は、当該必要駆動力に対応する燃費最適線FLO上の目標動作点Dpを求める。そして、ECU60は、エンジントルクをアクセル全開時のトルク(以下、「WOTトルク」と称する)まで一旦上昇させることにより、実際のエンジン動作点(以下、実エンジン動作点と称する)を点Apから点Bpに移行させる。その後、ECU60は、エンジン回転数の上昇により、目標動作点Dpと同じ等駆動力線LEPa上の点Cpに実エンジン動作点を移行させてから、エンジントルクを低下させることにより、等駆動力線上LEPaに沿って目標動作点Dpに実エンジン動作点を移行させる。
ここで、ECU60は、実エンジン動作点の移行に従い、エンジン10の圧縮比も変化させる。具体的には、実エンジン動作点が点Apから点Bpへと移行する際には、ECU60は、圧縮比を高圧縮比から低圧縮比へと変化させる。具体的には、ECU60は、圧縮比をPrh(>Pra)から、Pra、Prm、Prlへと順番に変化させる。また、実エンジン動作点が点Bpから点Cpへと移行する際には、ECU60は、圧縮比を低圧縮比たるPrlを保持する。実エンジン動作点が点Cpから点Dpへと移行する際には、ECU60は、圧縮比を低圧縮比たるPrlから中圧縮比たるPrmへと変化させる。
このように、一般的な車両の制御方法では、圧縮比を高圧縮比から低圧縮比へと変化させた後、低圧縮比から中圧縮比へと変化させており、エンジン10の圧縮比を変更させる頻度が多くなる。そのため、アクチュエータ33で消費されるバッテリの電力消費量が多くなり、燃費悪化に繋がる恐れがある。
そこで、本実施形態に係る車両の制御方法では、ECU60は、目標動作点における圧縮比と等しい等圧縮比線を求め、求められた当該等圧縮比線上の位置に実エンジン動作点を移行させてから、当該等圧縮比線上に沿って目標動作点に実エンジン動作点を移行させることとする。以下、図4を用いて具体的に説明する。
図4は、本実施形態に係る車両の制御方法が行われたときのエンジン動作点の移行の様子を示す図である。ここで、図4における符号は、図3における符号と同じ意味を示すものとする。図4において、エンジン動作点Ap、Gp、Dpを結ぶ破線矢印は、本実施形態に係る車両の制御方法が行われた場合のエンジン動作点の移行の様子を示している。
本実施形態に係る車両の制御方法では、ECU60は、アクセルが踏み込まれると、アクセルが踏み込まれた後の必要駆動力に対応する燃費最適線FLO上の目標動作点Dpを求めた後、目標動作点Dpにおける圧縮比と等しい等圧縮比線LPrmを求める。そして、ECU60は、エンジントルクを上昇させる際には、WOTトルクまで上昇させるのではなく、求められた等圧縮比線LPrm上のトルクまで上昇させることにより、点Apから等圧縮比線LPrm上の点Gpへと実エンジン動作点を移行させる。次に、ECU60は、等圧縮比線LPrm上に沿って目標動作点Dpに実エンジン動作点を移行させる。
このときのエンジン10の圧縮比の変化について説明する。実エンジン動作点が点Apから点Gpへと移行する際には、ECU60は、圧縮比を高圧縮比から中圧縮比へと変化させる。具体的には、ECu60は、圧縮比をPrhから、Pra、Prmへと順番に変化させる。この後、実エンジン動作点が点Gpから点Dpへと移行する際には、実エンジン動作点は等圧縮比線LPrm上に沿って移行するので、ECU60は、圧縮比を変化させずに済む。
以上に述べたように、一般的な車両の制御方法では、圧縮比を高圧縮比から低圧縮比へと変化させた後、低圧縮比から中圧縮比へと変化させる必要があったのに対し、本実施形態に係る車両の制御方法では、圧縮比を高圧縮比から中圧縮比へと変化させるだけで済む。つまり、本実施形態に係る車両の制御方法では、一般的な車両の制御方法と比較して、圧縮比を変更させる頻度を減少させることができる。従って、本実施形態に係る車両の制御方法によれば、一般的な車両の制御方法と比較して、アクチュエータ33で消費されるバッテリの電力消費量を減少させることができ、燃費悪化を防ぐことができる。
[制御処理]
次に、本実施形態に係る車両の制御処理の一例について説明する。図5は、本実施形態に係る車両の制御処理の一例を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートに示す制御処理では、必要駆動力の変化量に応じて、目標動作点と同じ等圧縮比線上のトルクまでエンジントルクを上昇させる制御を行うか、又は、目標動作点と同じ等圧縮線上のトルクよりも大きなトルク、例えばWOTトルクとなるまでエンジントルクを上昇させる制御を行うかが決定される。
まず、ステップS101において、ECU60は、クランク角センサ44からの検出信号に基づいて、エンジン回転数を求めるとともに、アクセル開度センサ61からの検出信号に基づいて、アクセル開度を求める。続くステップS102において、ECU60は、ステップS101で求められたエンジン回転数及びアクセル開度に基づいて、アクセルが踏み込まれた後の必要駆動力を求める。なお、必要駆動力は、アクセル開度及びエンジン回転数に基づいて求められるとする代わりに、アクセル開度のみに基づいて求められるとしても良い。
ステップS103において、ECU60は、運転者より加速要求がされているか否かについて判定する。具体的には、ECU60は、前回の制御処理で求められた必要駆動力と比較して、今回の本制御処理で求められた、即ち、先のステップS102で求められた必要駆動力の方が大きくなっているか否かについて判定する。ECU60は、前回の制御処理で求められた必要駆動力と比較して、今回の本制御処理で求められた必要駆動力の方が大きくなっていると判定した場合には、運転者より加速要求がされているとして(ステップS103:Yes)、ステップS104の処理へ進む。一方、ECU60は、前回の制御処理で求められた必要駆動力と比較して、今回の本制御処理で求められた必要駆動力の方が大きくなっていないと判定した場合には、運転者より加速要求がされていないとして(ステップS103:No)、本制御処理をリターンする。
ステップS104において、ECU60は、前回の制御処理で求められた必要駆動力に対する、本制御処理で求められた必要駆動力の変化量を求め、当該変化量が所定量以上になっているか否かについて判定する。ECU60は当該変化量が所定量以上になっていると判定した場合には(ステップS104:Yes)、ステップS108の処理へ進む。ステップS108において、ECU60は、通常制御を行う、即ち、一般的な車両の制御方法を用いて、実エンジン動作点を目標動作点まで移行させる制御を行う。具体的には、ECU60は、エンジントルクを増加させて、目標動作点と同じ等圧縮線上にあるエンジントルクよりも大きなエンジントルク、例えばWOTトルクとなるエンジン動作点の位置に実エンジン動作点を移行させてから、等駆動力線上に沿って、目標動作点の位置に実エンジン動作点を移行させる。このようにすることで、急加速を必要とする場合において、必要駆動力を素早く発生させることが可能となる。この後、ECU60は、本制御処理をリターンする。
一方、ステップS104において、ECU60は、必要駆動力の変化量が所定量以上になっていない、即ち、所定量未満になっていると判定した場合には(ステップS104:No)、ステップS105の処理へ進む。ステップS105〜S107の処理では、本実施形態に係る車両の制御方法を用いて、実エンジン動作点を目標動作点まで移行させる制御が行われる。なお、ここで、所定量は、実験などにより適合値として求められ、予めECU60のROMなどに記憶されている。
ステップS105において、ECU60は、例えば、エンジン動作点と圧縮比との関係を示すマップを用いて、目標動作点での圧縮比を求める。なお、当該マップは、適合値として求められ、予めECU60のROMなどに記憶されている。続くステップS106において、ECU60は、当該マップを用いて、目標動作点における圧縮比と等しい圧縮比となる等圧縮比線を求める。この後、ECU60は、ステップS107の処理へ進む。
ステップS107において、ECU60は、エンジントルクを、ステップS106で求められた等圧縮比線上のトルクまで上昇させた後、当該等圧縮比線上に沿って目標動作点にエンジン動作点を移行させる。このようにすることで、圧縮比を変更させる頻度を減少させることができるので、アクチュエータ33で消費される電力消費量を減少させることができ、燃費悪化を防ぐことができる。この後、ECU60は、本制御処理をリターンする。
以上に述べたことから分かるように、本実施形態に係る車両の制御方法では、目標動作点の位置に応じた圧縮比と等しい等圧縮比線を求め、求められた当該等圧縮比線上の位置に実エンジン動作点を移行させてから、当該等圧縮比線上に沿って目標動作点に実エンジン動作点を移行させる。このようにすることで、圧縮比を変更させる頻度を減少させることができ、燃費悪化を防ぐことができる。
[変形例]
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内において種々の形態にて実施できる。
例えば、上述の実施形態では、ECU60は、エンジントルクの変化に応じてリニアに圧縮比を変化させるとしているが、圧縮比の変化の仕方としてはこれに限られない。このようにする代わりに、ECU60は、所定の圧縮比に設定されるエンジントルクの大きさに幅を持たせることとしてもよい。この場合、図3、図4には、等圧縮比線の代わりに、一定の幅を有する等圧縮比帯が設定されることになる。この場合であっても、目標動作点の位置に応じた圧縮比と等しい等圧縮比帯を求め、求められた当該等圧縮比帯内の位置に実エンジン動作点を移行させてから、当該等圧縮比帯内の任意の経路に沿って目標動作点に実エンジン動作点を移行させるとすればよい。これによっても、上述の実施形態と同様の効果、即ち、圧縮比を変更させる頻度を減少させることができ、燃費悪化を防ぐことができる。
また、上述の実施形態では、アッパーブロック31をロアブロック32に対して上下方向に移動させることでエンジン10の圧縮比を変化させるとしていたが、本発明を適用可能な可変圧縮比エンジンとしてはこれに限られず、他の圧縮比可変機構を備えるエンジンにも適用可能である。例えば、ピストンとクランクシャフトとを複数のリンクで連結し、コントロールシャフトを回転させて当該コントロールシャフトに形成された偏心軸の位置を変えて前記リンクの姿勢を制御することで、ピストン上死点位置を変更して圧縮比を可変にする可変圧縮比エンジンにも本発明を適用可能である。要は、バッテリから電力が供給されるアクチュエータを用いて圧縮比を変更するエンジンであれば本発明を適用可能である。
10 エンジン
60 ECU
61 アクセル開度センサ
110 無段変速機

Claims (1)

  1. バッテリから電力が供給されるアクチュエータを用いて、混合気の圧縮の程度を示す圧縮比を変更することが可能なエンジンを備えた車両の制御装置であって、
    エンジントルクの大きさに応じて圧縮比を変更する圧縮比変更手段と、
    エンジントルク及びエンジン回転数を制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、
    必要駆動力が変化した場合において、前記必要駆動力の変化量が所定量未満となっている場合には、変化後の必要駆動力に対応する燃費最適線上のエンジン動作点たる目標動作点を求め、前記エンジントルクを上昇させることにより、前記目標動作点における圧縮比と等しい圧縮比となるエンジン動作点の位置に実際のエンジン動作点を移行させてから、当該圧縮比を保持することが可能な経路を経由して前記目標動作点の位置に実際のエンジン動作点を移行させ
    前記必要駆動力の変化量が前記所定量以上となっている場合には、エンジントルクを増加させて、前記目標動作点における圧縮比と等しい圧縮比となるエンジントルクよりも大きなエンジントルクとなるエンジン動作点の位置に実際のエンジン動作点を一旦移行させてから、等駆動力線上に沿って、前記目標動作点の位置に実際のエンジン動作点を移行させることを特徴とする車両の制御装置。
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