JP2009154620A - 内燃機関の電子制御装置及び速度制御方法 - Google Patents

内燃機関の電子制御装置及び速度制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スロットルバルブの開度の変更及びバルブの駆動位相の変更等に起因する速度の変動を低減して、目標速度を安定して維持することのできる内燃機関の速度制御装置を提供する。
【解決手段】スロットルバルブ駆動機構37によるスロットルバルブ36の開度を制御するスロットルバルブ制御部8Aと、可変バルブタイミング機構6によるバルブの駆動位相を制御するバルブ位相制御部8Bとを備えた内燃機関の電子制御装置8であって、前記バルブ位相制御部8Bに、前記スロットルバルブ制御部8Aによる前記スロットルバルブ36の制御開度が一定の下で目標速度を維持するように、前記バルブの駆動位相を制御する定速制御部8Cを備えている。
【選択図】図6

Description

本発明は、スロットルバルブ駆動機構によるスロットルバルブの開度を制御するスロットルバルブ制御部と、可変バルブタイミング機構によるバルブの駆動位相を制御するバルブ位相制御部とを備えた内燃機関の電子制御装置に関する。
従来から、内燃機関の動作によって走行する車両等には、スロットルバルブの開度を調整する手段が設けられており、内燃機関の現在のトルクを内燃機関の回転数とアクセルペダル開度から算出される要求トルクに近づけるようにスロットルバルブの開度を調整して、内燃機関への吸入空気量を調整することで速度を変化させている。
また、最近の車両等には、燃費や内燃機関の出力効率を良くすることを目的として、バルブ(吸気バルブや排気バルブ)の開閉タイミングを可変とする可変バルブタイミング機構が設けられている。一般に、可変バルブタイミング機構における開閉タイミングは、内燃機関の回転数及び内燃機関内の吸入空気の充填率に基づいて決定される。
特許文献1には、内燃機関の電子制御装置として、可変バルブタイミング機構と、スロットルバルブを開閉駆動させるバルブ駆動手段とを備えており、目標速度を出すために内燃機関の出力に要求される要求トルクが大きいときには、可変バルブタイミング機構の制御割合を相対的に大きくし、要求トルクが小さいときには、バルブ駆動手段の制御割合を相対的に大きくすることで、要求トルクの小さいときにも十分な吸入空気量を得て燃焼を改善し、十分な出力トルクを得ることのできる内燃機関の出力制御装置が開示されている。
特開平5−106505号公報
しかし、スロットルバルブの開度を調整する手段と可変バルブタイミング機構との双方が設けられた車両等において、ある速度を維持するように内燃機関を制御する場合には、図1に破線で示すように、速度の上昇と下降が交互に繰り返されながら一定速度に近づいていく現象が発生して、速度が一定速度に収束するまでに時間がかかってしまう虞があった。
以下に詳述する。例えば、現在速度が維持すべき速度(目標速度)よりも小さくなった場合、内燃機関を制御する電子制御装置は、現在速度を上げて目標速度とするべくスロットルバルブの開度を大きくするような制御を行なう。
スロットルバルブの開度が大きくなると、内燃機関に吸入される空気量が多くなる。すると、充填率及び回転数が大きくなるので、可変バルブタイミング機構によるバルブの開閉タイミング、つまりバルブの駆動位相の設定値が更新される。その結果、駆動位相の設定値の更新前に比べて内燃機関の出力トルクが大きくなり、速度が必要以上に大きくなって目標速度を超えてしまう。
すると、電子制御装置は、目標速度より大きくなった現在速度を目標速度とするべく、今度はスロットルバルブ駆動機構を制御してスロットルバルブの開度を小さくする。その結果、バルブの駆動位相の設定位相値が再び更新される。
つまり、電子制御装置は、図1に破線で示す理想に反して、図1に実線で示すように、上記のような制御を繰り返しながら、現在速度を徐々に目標速度に近づけるような制御を行なうのである。
また、車両等は、定常走行時には、可変バルブタイミング機構を燃費向上モードにして走行していることが多い。
ここで、燃費向上モードとは、バルブの駆動位相をバルブが早く開閉するタイミング、つまり進角量が大きい位相値に設定して、吸気バルブと排気バルブの両方が開いている期間である所謂バルブオーラーラップを増加させた上で、内燃機関の燃焼室で一度燃焼させた混合器を、吸気バルブを介して一旦吸気通路に戻した後に、再び燃焼室で燃焼させることで燃費を向上するモードのことである。
そして、一般に、バルブの駆動位相が進角量の大きい位相値に設定されていると、図8における過進角領域の特性のように、進角の変化量に対する内燃機関の出力トルクの変化量の割合が大きいので、バルブの駆動位相の設定位相値の更新時における位相値の変化量に対する速度の上昇量及び下降量が大きくなってしまい、上述した現象がより顕著に発生する虞があった。
本発明の目的は、上述した従来の問題点に鑑み、スロットルバルブの開度の変更及びバルブの駆動位相の変更等に起因する速度の変動を低減して、目標速度を安定して維持することのできる内燃機関の電子制御装置及び速度制御方法を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による内燃機関の電子制御装置の特徴構成は、スロットルバルブ駆動機構によるスロットルバルブの開度を制御するスロットルバルブ制御部と、可変バルブタイミング機構によるバルブの駆動位相を制御するバルブ位相制御部とを備えた内燃機関の電子制御装置であって、前記バルブ位相制御部に、前記スロットルバルブ制御部による前記スロットルバルブの制御開度が一定の下で目標速度を維持するように、前記バルブの駆動位相を制御する定速制御部を備えている点にある。
上述の構成によれば、定速制御部によってバルブの駆動位相が制御される際には、スロットルバルブ制御部によるスロットルバルブの制御開度は一定であるので、バルブの駆動位相とスロットルバルブ開度の両方が制御されることによる速度の上昇と下降の繰り返しは発生しない。つまり、上述の構成によれば、定速制御部でのバルブの駆動位相の変更による目標速度への上昇または下降のみが行なわれるので、現在速度が目標速度へ迅速に収束する。
以上説明した通り、本発明によれば、スロットルバルブの開度の変更及びバルブの駆動位相の変更等に起因する速度の変動を低減して、目標速度を安定して維持することのできる内燃機関の電子制御装置を提供することができるようになった。
以下に、本発明による内燃機関の電子制御装置を、車両のガソリンエンジンに適用した実施形態について説明する。
車両のガソリンエンジンは、本実施形態においては、1サイクルが4ストロークからなるエンジンであって、♯1気筒、♯2気筒、♯3気筒、♯4気筒の4個の気筒からなり、夫々の気筒が1/4サイクルずつ異なる駆動を行なうように構成されている。また、♯1気筒と♯4気筒とは、同時に上死点となり第一の気筒群として構成され、また、♯2気筒と♯3気筒とが、同時に上死点となり第二の気筒群として構成されている。つまり、第一の気筒群と第二の気筒群とは半サイクル異なった気筒群として構成され、♯1気筒→♯3気筒→♯4気筒→♯2気筒→♯1気筒の順に順次圧縮上死点となるように構成されている。尚、図2に示すガソリンエンジン1は、上述の4気筒のうちの一つの気筒を抽出したものを示している。
ガソリンエンジン1は、内燃部2と、内燃部2に連通した吸気部3及び排気部4とを備えて構成されている。
内燃部2は、気筒21の内部の燃焼室21aにおいて混合気(霧状にした燃料と空気を混合したもの)が燃焼するときの圧力で上下に往復運動するピストン22と、燃焼室21aへの混合気の吸入口を開閉する吸気バルブ23と、混合気が燃焼した後の燃焼ガスを排出するために排出口を開閉する排気バルブ24と、ピストン22の往復運動を回転運動に変えるクランクシャフト25と、ピストン22とクランクシャフト25を接続するコネクティングロッド26と、燃焼室21aに吸入された混合気に着火するための点火プラグ27と、最適な空燃比(混合気における空気と燃料の混合比)を得ることができるよう燃料噴射時期を特定するためにクランクシャフト25の角度位置(クランク角)を検出するクランク角センサ28と、ガソリンエンジン1の冷却水の温度(冷却水温)THWを検出する水温センサ29等を備えて構成されている。
吸気部3は、内燃部2に燃料を燃焼するために必要な燃料と空気とを送るためのもので、空気または燃料の通路となる吸気管31と、吸気バルブ23に燃料を噴射するための燃料噴射弁としてのインジェクタ32と、吸気口33から吸入する空気を浄化するエアフィルタ34と、吸入された空気の吸入量を検出するエアフロメータ35と、吸入する空気量を制御するスロットルバルブ36と、アクセル開度センサ53によって検出されたアクセルペダル52の踏み込み量に基づいてスロットルバルブ36を駆動するスロットルバルブ駆動機構37と、スロットル駆動機構37によって駆動されたスロットルバルブ36の開度を検出するスロットル開度センサ38等を備えて構成されている。
排気部4は、内燃部2で燃焼されたガスを排気するためのもので、排気されたガスの通路となる排気通路41と、排気されたガスを浄化する触媒42と、排気中の酸素濃度を検出する酸素センサ43等を備えて構成されている。
尚、ガソリンエンジン1に備えられたものではないが、車両には、車両の走行速度(車速)を検出する車速センサ51が設けられている。車速センサ51は、トランスミッション(図示せず)に取付けられ、そのギヤの回転によって車速を検出するものである。また、車両には、運転者により踏み込み操作されるアクセルペダル52の操作量であるアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル開度センサ53が設けられている。
以下に、点火プラグ27による混合気の燃焼について詳述する。内燃部2に備えられた点火プラグ27は、ディストリビュータ54にて分配された点火信号に基づいて点火される。
ここで、ディストリビュータ54はイグナイタ55から出力される高電圧を、クランク角センサ28で検出されたクランク角に同期して点火プラグ27に分配するために設けられている。
また、ディストリビュータ54にはクランクシャフト25の回転に連動して回転されるロータ56と、ロータ56の回転に基づいてエンジン回転数を検出する回転数センサ57と、ロータ56の回転に応じてクランクシャフト25のクランク角基準位置を所定の割合で検出し、その基準位置信号を出力する気筒判別センサ58等が設けられている。
以下に、スロットルバルブ36及びスロットルバルブ駆動機構37について詳述する。スロットルバルブ36は、空気の通路面積を可変させるために回転駆動するように構成されており、例えば、実線の位置36Aの場合は開度最大で、点線の位置36Bの場合は開度最小である。
スロットルバルブ駆動機構37は、例えばスロットルバルブ36の回転中心軸と連結されたステップモータで構成されており、スロットルバルブ36は、ステップモータの駆動に連動して回転駆動する。
以下に、吸気バルブ23及び排気バルブ24の吸気口及び排出口の開閉機構について詳述する。吸気バルブ23及び排気バルブ24は上方へ延びるステム231、241を備え、ステム231、241の上部にはスプリング232、242及びバルブリフタ233、243等が設けられている。そして、各バルブリフタ233、243に係合してカム234、244が設けられている。
吸気カムシャフト235及び排気カムシャフト245は、各気筒の上側を覆っているシリンダヘッダに、夫々複数の軸受にて回転可能に支持されている。カム234は吸気カムシャフト235を軸として一体形成されており、カム244は排気カムシャフト245を軸として一体形成されている。
そして、吸気バルブ23及び排気バルブ24は、スプリング232、242の付勢力によって上方、つまり吸気口及び排出口を閉じる方向へ付勢されている。
本実施形態では、吸気カムシャフト235の先端部に可変バルブタイミング機構6が備えられている。可変バルブタイミング機構6は、油圧の大きさに基づいてクランクシャフト25の回転位相に対する吸気カムシャフト235の相対回転位相を変更することにより吸気バルブ23の開閉タイミング、つまり吸気バルブ23の駆動位相を変更可能に構成されている。
以下、可変バルブタイミング機構6について、図2及び図3にて詳述する。ガソリンエンジン1の動作時のクランクシャフト25の回転による動力は、タイミングベルト66を介してタイミングプーリ61a、246aに伝達され、カムシャフト235、245がそれぞれ回転駆動されてカム234、244がそれぞれ回転する。また、回転するカム235、245の側面の湾曲形状に従ってバルブリフタ233、243がスプリング232、242の付勢力に抗して押圧されることにより、吸気バルブ23及び排気バルブ24が下方へ移動して吸気口及び排気口がそれぞれ開かれる。
吸気バルブ23及び排気バルブ24の駆動位相は、クランクシャフト25の2回転の間のピストン22の4つの行程(吸気行程,圧縮行程,膨張行程,排気行程)に伴う上下動に対応して予め設定されている。ここで、ピストン22の吸気行程に伴う下動により吸気口が開かれる際、即ち吸気バルブ23が開かれる時に、燃焼室21aへ混合気が吸入される。又、ピストン22の排気行程に伴う上動により排気口が開かれる際、即ち排気バルブ24が開かれる時に、燃焼室21aから排気通路41へと既燃焼ガスが排出される。
そして、可変バルブタイミング機構6は、吸気バルブ23の駆動位相を変更するために駆動制御され、燃焼室21aへの混合気の吸入タイミングを変更するように構成されている。可変バルブタイミング機構6によって吸気バルブ23の駆動位相が変えられることにより、吸気バルブ23と排気バルブ24が同時に開いている期間である所謂バルブオーバラップが変更される。
可変バルブタイミング機構6は、図3に示すように、カム234と一体形成された吸気カムシャフト235に対して相対回転するハウジング61と、ハウジング61の内部に設置され吸気カムシャフト235と一体回転するベーンロータ62と、ベーンロータ62の外周に設置されている複数のベーン63と、ハウジング61の内部に形成されベーン63を収容し油圧を導入する油室64とを備えて構成されている。つまり、ハウジング61とベーンロータ62は一体回転するとともに相対回転するように構成されている。
油室64は、ベーン63、ベーンロータ62、及びハウジング61の内周面等によって区画され、ベーン63に対して吸気カムシャフト235の反回転方向に形成される遅角室64aと、ベーン63に対して吸気カムシャフト235の回転方向に形成される進角室64bとを備えて構成されている。
遅角室64a及び進角室64bには、後述するオイル循環装置7よりオイルを供給のための油路(図2に破線で示す。)64cが備えられ、油圧を遅角室64a及び進角室64bに作用させることにより、油室64に対するベーン63の相対位置を回転させ、吸気カムシャフト235の位相を連続的に可変させるように構成されている。
可変バルブタイミング機構6は、ハウジング61の外部に形成されているタイミングプーリ61aによって、タイミングベルト66を介して伝達されてくるクランクシャフト25の回転動作に基づいた回転動作が実行される。その際に、ハウジング61がタイミングベルト66と一体回転し、また、油室64に対するベーン63の相対位置が可変となることで、クランクシャフト25の回転角とベーン63と一体回転する吸気カムシャフト235の回転角との位相を可変とすることができる。つまり、クランクシャフト25に接続されているピストン22の動作に対する吸気バルブ23の駆動位相を可変とすることができるように構成されている。
可変バルブタイミング機構6にオイルを供給するオイル循環装置7は、図2に示すように、オイルパン71、オイルポンプ72、オイルフィルタ73、及びオイル制御バルブ74等を備え、ガソリンエンジン1の各部にオイルを潤滑するように構成されている。そして、オイル循環装置7は、可変バルブタイミング機構6にオイルを供給し、可変バルブタイミング機構6に供給されるオイルによる油圧は、オイル制御バルブ74の開度に基づいて決定される。そして、この油圧の大きさによって、吸気バルブ23の駆動位相が変わるのである。
尚、本実施形態では、可変バルブタイミング機構6が油圧で駆動されることにより吸気バルブ23の駆動位相を変更可能な構成について説明したが、可変バルブタイミング機構6が電動モータで駆動されることにより吸気バルブ23の駆動位相を変更可能な構成であってもよい。この場合は、例えば、複数の電磁コイルを備えた可変バルブタイミング機構用ステップモータがハウジング61と一体回転可能に設けられており、励磁する電磁コイルが順次選択されることにより、可変バルブタイミング機構用ステップモータとハウジング61が所定方向に1ステップずつ回転することで、吸気バルブ23の駆動位相を可変とすることができるように構成されている。
一方、排気カムシャフト245の先端部には、タイミングベルトを介してクランクシャフト25と連結され、カム244と一体形成された吸気カムシャフト245に対して一体回転するハウジング246及びタイミングプーリ246aが設けられているが、ハウジング246及びタイミングプーリ246aは可変バルブタイミング機構6を構成していない。
ガソリンエンジン1には、以上説明した各ブロックを駆動制御してガソリンエンジン1を動作させるための電子制御装置8が備えられている。
電子制御装置8は、図4に示すように、マイクロコンピュータ81と、各種センサ等からのアナログ信号やデジタル信号を入力する入力インタフェース回路82と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ83と、入力された信号に基づいてマイクロコンピュータ81で演算された結果としての信号を各種アクチュエータへ出力する出力インタフェース回路84等を備えて構成されている。
マイクロコンピュータ81は、CPU811と、CPU811で実行される制御プログラムが格納されたROM812と、ワーキングエリアとして使用されるRAM813等とを備えている。
電子制御装置8は、入力インタフェース回路82を介して、上述したクランク角センサ28、水温センサ29、エアフロメータ35、スロットル開度センサ38、酸素センサ43、車速センサ51、ペダルセンサ53、回転数センサ57、及び気筒判別センサ58等による検出値を入力し、CPU811が、これら検出値からエンジン回転数、基準位置信号、スロットル開度、ペダル開度、及びガソリンエンジン1内の吸入空気の充填率である負荷率等のデジタル制御信号を演算導出する。例えば、エンジン回転数はクランク角センサ28からの入力パルス等に基づいて算出され、負荷率はエアフロメータ35等の検出値に基づいて算出される。
そして、電子制御装置8は、CPU811によって演算導出されたデジタル制御信号を、出力インタフェース回路84を介して、インジェクタ32、スロットルバルブ駆動機構37、イグナイタ55、及びオイル制御バルブ74等へ出力することで、ガソリンエンジン1の燃料噴射量及び点火時期等を制御している。
また、電子制御装置8は、スロットルバルブ36を駆動させるスロットルバルブ駆動機構37を制御するように構成されており、例えば、入力された現在のスロットル開度や、演算導出されたエンジン回転数及び要求トルク等に基づいて、その時々の目標スロットル開度を算出し、スロットルバルブ駆動機構37の出力軸の回転方向や回転量等を制御するためのスロットル開度制御信号をスロットルバルブ駆動機構37へ出力する。
また、電子制御装置8は、エンジン回転数や負荷率等に基づいて吸気バルブ23の駆動位相を算出し、算出した駆動位相に応じた制御信号をオイル制御バルブ74へ出力して可変バルブタイミング機構6による吸気バルブ23の駆動位相を制御している。尚、本実施形態では、吸気バルブ23の駆動位相は、エンジン回転数と負荷率の各値に対応して設定されており、ROM812に記憶されている図5に示すようなテーブルデータに基づいて算出される。
つまり、電子制御装置8は、図6に示すように、スロットルバルブ駆動機構37によるスロットルバルブ36の開度を制御するスロットルバルブ制御部8Aと、可変バルブタイミング機構6による吸気バルブ23の駆動位相を制御するバルブ位相制御部8Bとを備えたガソリンエンジン1(内燃機関)の電子制御装置8として構成されている。
そして、電子制御装置8は、バルブ位相制御部8Bに、スロットルバルブ制御部8Aによるスロットルバルブ36の制御開度が一定の下で目標速度を維持するように、吸気バルブ23の駆動位相を制御する定速制御部8Cを備えている。
尚、上述したスロットルバルブ制御部8A及びバルブ位相制御部8Bの機能、並びに、以下で説明する定速制御部8Cの機能は、CPU811がROM812に記憶された制御プログラムを実行することで実現される。
定速制御部8Cによる吸気バルブ23の駆動位相の制御(以下、フィードバック制御と記す。)が行なわれているときは、スロットルバルブ制御部8Aによるスロットルバルブの開度の制御は行なわれない。
定速制御部8Cは、目標速度を維持するために、吸気バルブ23の駆動位相を変更して現在速度を変更するフィードバック制御を実行する。以下、定速制御部8Cによるフィードバック制御について詳述する。
定速制御部8Cは、現在速度と目標速度を比較する。その結果、例えば、現在速度が目標速度より大きい場合には現在速度を下げる必要があることから、可変バルブタイミング機構6を制御して吸気バルブ23の駆動位相を所定値だけ変更する。つまり、吸気バルブ23を所定値だけ進角(駆動位相を大きくする。)または遅角(駆動位相を小さくする。)させる。尚、定速制御部8Cは、現在の駆動位相の値をRAM813に記憶するように構成されている。
ここで、吸気バルブ23の駆動位相とガソリンエンジン1のトルクとの関係は、例えば図8に示すような特性を示すことが明らかとなっており、図8では、駆動位相がピーク値(図8では10度であるが、これは車種、エンジン型式、エンジン等の個体差、経年劣化等により変わる。)より小さい場合は、駆動位相の増加に対してトルクが大きくなり、駆動位相がピーク値より大きい場合は、駆動位相の増加に対してトルクが小さくなっている。
よって、定速制御部8Cは、現在の駆動位相がピーク値よりも大きい場合は駆動位相を所定値だけ大きくし、現在の駆動位相がピーク値よりも小さい場合は駆動位相を所定値だけ小さくする。その結果、トルクが小さくなって速度が下がる。その後、定速制御部8Cは、下がった速度と目標速度とを再び比較する。尚、現在速度が目標速度より小さい場合、定速制御部8Cは上述とは逆に駆動位相を増減させる。
定速制御部8Cは、以上の処理を、現在速度の値が目標速度の値を中心とする所定範囲内となるまで繰り返す。ここで、所定範囲とは、例えば、目標速度のプラスマイナス5(km/h)の範囲である。
尚、上記では駆動位相を変更する方法として、予め設定された一定値ずつ駆動位相を変更させる方法について説明したが、駆動位相の変更方法は一定値毎とは限らず、例えば、速度の検出が繰り返される度に駆動位相の変更値を大きくまたは小さくしていく方法等がある。
また、定速制御部8Cは、可変バルブタイミング機構6の位相が過進角領域にある場合に、目標速度を維持するように吸気バルブ23の駆動位相を制御するように構成されている。
過進角領域について詳述する。まず、進角領域とは、バルブ位相制御部8Bによって制御された可変バルブタイミング機構6によって、吸気バルブ23の駆動位相が小さく制御された状態、つまり吸気バルブ23の開くタイミングが早められた状態のことである。つまり、図7(a)に示すような吸気バルブ23が上死点で開く駆動位相を0度としたときに、図7(b)に示すような吸気バルブが上死点より早く開く駆動位相は正の値となり、駆動位相が正の値となる領域が進角領域である。尚、図7(c)に示すような吸気バルブが上死点より遅く開く駆動位相は負の値となり、駆動位相が負の値となる領域が遅角領域である。
そして、過進角領域とは、駆動位相が所定値よりも大きい領域のことであり、定速制御部8Cが過進角領域を決定する際の所定値は、図8に示す特性で進角の値の増加に対するトルクの減少が大きくなるような値に設定される。尚、図8では、進角が30度以上の領域で、進角の値の増加に対するトルクの減少が大きくなっていることから、所定値は30度に設定されている。
上述の構成によれば、過進角領域では、進角の増加に対してトルクは必ず減少し、しかも進角の増加に対するトルクの減少の割合が大きいので、定速制御部8Cが進角を少し増加または減少させる制御を行なうによって、トルクは大きく減少または増加するので、速度を大きく変化させることができ、目標速度を効率よく維持することができる。
また、定速制御部8Cは、アクセルペダル52の操作がなくても車両を走行させる自動走行モードが選択されている場合に、目標速度を維持するように吸気バルブ23の駆動位相を制御するように構成されている。
自動走行モードとは、運転者によるアクセルペダル52等の操作を要することなく、電子制御装置8の制御により目標速度を車両に維持させるモードである。通常走行モードから自動走行モードへの切替は、例えば、ウインカーまたはワイパー近傍等に設けられた自動走行モードスイッチを運転者が操作することで切り替えることができ、電子制御装置8の定速制御部8Cは、自動走行モードスイッチが操作された瞬間の速度を目標速度として、当該目標速度を維持するようにガソリンエンジン1等を制御する。
尚、自動走行モードでない場合、電子制御装置8は、現在速度と目標速度との差分に基づいて、スロットルバルブ36の開度、気筒21を含む複数の気筒のうち燃料を噴射する気筒の数、または混合気を燃焼させる点火タイミング等を調整することで、現在速度を目標速度に近づける。
上述の構成によれば、自動走行モードの選択時に、スロットルバルブ36の開度、燃料を噴射する気筒の数、または点火タイミング等を調整する必要がないので、目標速度の維持を簡易に行なうことができる。また、スロットルバルブ36の開度、燃料を噴射する気筒の数、点火タイミングを調整して現在速度を目標速度に近づける場合には、トルク段差が大きくなるが上述の構成によればトルク段差が小さくなってドライバビリティが良くなる。
また、定速制御部8Cは、登降坂検出部9により走行道路の登降坂が検出される場合に、目標速度を維持するように吸気バルブ23の駆動位相を制御するように構成されている。
登降坂検出部9は、車両の傾斜を検出する傾斜センサで構成されている。傾斜センサは、重力方向に対する傾斜を検出するセンサで、例えば、球形磁石と、球形磁石で発生する磁界を電気信号に変換して出力するホール素子とが対向配置されて構成されている。
車両が重力方向に対して傾くと、球形磁石とホール素子の位置関係にずれが生じることから、球形磁石からホール素子に供給される磁界の強さが変わり、ホール素子から出力される電流が変化する。そして、電流の変化量が予め設定された値を超えたとき、つまり検出された傾斜が予め設定された角度より大きくなったときに、傾斜センサから定速制御部8Cに制御信号が出力される。
本実施形態において車両に搭載される傾斜センサは、車両の進行方向の傾斜を検出するように構成されている。つまり、車両が急な上り坂を上る体勢である程、検出角度が大きく、車両が急な下り坂を下る体勢である程、検出角度が小さくなるように構成されている。
制御信号を受け取った定速制御部8Cは、車両が急な上り坂を上っている体勢にあり速度が下がっていると判断する。そして、定速制御部8Cは、速度が下がっても目標速度を維持すべく、上述したように可変バルブタイミング機構6を制御して吸気バルブ23の駆動位相を小さくすることで、速度を上昇させるのである。
尚、以上の説明では、傾斜センサは予め設定された角度より大きくなったときに定速制御部8Cに制御信号を出力する構成について説明したが、傾斜センサは予め設定された角度より小さくなったときに定速制御部8Cに制御信号を出力する構成であってもよく、この場合、制御信号を受け取った定速制御部8Cは、車両が急な下り坂を上っている体勢にあり速度が上がっていると判断し、可変バルブタイミング機構6を制御して駆動位相を大きくすることで、速度を下降させるのである。
また、登降坂検出部9は、予め設定された角度より大きくなったときに定速制御部8Cに制御信号を出力する第一傾斜センサと、予め設定された角度より小さくなったときに定速制御部8Cに別の制御信号を出力する第二傾斜センサとを備えた構成であってもよく、この場合、定速制御部8Cは、第一傾斜センサから制御信号を受け取ると速度を上昇させ、第二傾斜センサから制御信号を受け取ると速度を下降させる。
また、登降坂検出部9は、走行道路情報を備えたナビゲーション装置で構成されていてもよい。
ナビゲーション装置は、道路地図データを記憶した地図データ記憶手段と、自車両の位置情報を認識するGPS受信手段と、自車両の走行状態を管理する自律航法手段と、自車両の走行位置を地図上に表示する走行状態表示処理手段等を備えており、これらの機能ブロックは、ナビゲーション装置に備えられたCPUがROMに記憶された動作プログラムを実行することによって実現されるように構成されている。
定速制御部8Cは、ナビゲーション装置から送られてきた情報、つまり地図データ記憶手段に記憶された道路地図データと、走行状態表示処理手段によって表示される自車両の走行位置情報等で構成される走行道路情報に基づいて、自車両前方の道路の状態の変化を判断する。道路の状態の変化としては、例えば、平坦な道から上り坂や下り坂への変化、上り坂から下り坂への変化、または下り坂から上り坂への変化等がある。
そして、定速制御部8Cは、例えば、自車両がもうすぐ上り坂を走行する判断した場合には、速度が下がると予測して速度が下がっても目標速度を維持すべく、上述したように可変バルブタイミング機構6を制御して駆動位相を小さくすることで速度を上昇させ、自車両がもうすぐ下り坂を走行すると判断した場合には、速度が上がると予測して速度が上がっても目標速度を維持すべく、上述したように可変バルブタイミング機構6を制御して駆動位相を大きくすることで速度を下降させるのである。つまり、定速制御部8Cは、予め速度の上昇や下降を予測して、実際に速度が変更する前にバルブの駆動位相を変更するフィードフォワード制御を行なう
尚、一旦、フィードフォワード制御が実行された後、定速制御部8Cは、次に道路の状態の変化がナビゲーション装置によって検出されるまでは、上述したフィードバック制御を行なうことで、現在速度を目標速度に近づけていく処理を実行する。
上述の構成によれば、定速制御部8Cは、車両の速度の上昇または下降を事前に予測して、可変バルブタイミング機構6を早期に制御するので、実際に車両の速度が上昇または下降してから可変バルブタイミング機構6を制御するよりも速度の変動を小さく抑えることができる。
電子制御装置8は、定速制御部8Cが定速制御を実行している場合にはトランスミッションの変速制御を禁止するように構成されている。
運転者等によってギヤチェンジされる、つまりトランスミッションの変速制御が実行されると、スロットルバルブ制御部8Aは、スロットルバルブ駆動機構37を制御してスロットルバルブ36の開度を変更する。その結果、内燃部2に吸入される空気量が変更されると、負荷率及びエンジン回転数が変更されるので、図5のテーブルデータに基づいて、吸気バルブ23の駆動位相の値が更新されてしまう。
つまり、定速制御部8Cの作動中にトランスミッションの変速制御が実行されるということは、定速制御部8Cによる制御とトランスミッションの変速制御との二つの制御によって、吸気バルブ23の駆動位相が変更されてしまい、吸気バルブ23の駆動位相が一定値に定まり難くなってしまう。
よって、本実施形態では、吸気バルブ23の駆動位相を迅速に一定値に定めることができるように、定速制御部8Cの作動中はトランスミッションの変速制御が禁止されるように構成されている。
尚、トランスミッションの変速制御の禁止の目的は、負荷率及びエンジン回転数の変更を防止することにあるので、トランスミッションに備えられたクラッチとしてロックアップクラッチが採用されている場合、定速制御部8Cの作動中は、ガソリンエンジン1のトルクを完全に伝達するか否かを決定するトルクコンバータのロックアップ率の変更も禁止される。
電子制御装置8は、定速制御部8Cにより目標速度が維持できない場合に、スロットルバルブ制御部8Aを作動させるように構成されている。
例えば、定速制御部8Cが可変バルブタイミング機構6を制御して吸気バルブ23の駆動位相を稼動限界まで大きくしたにもかかわらず、現在速度が目標速度より高い場合や、駆動位相を現在値より小さくすると所定値より小さくなって過進角領域より小さくなってしまう、または、ピーク値より小さくなってしまうにもかかわらず現在速度が目標速度より低い場合等は、可変バルブタイミング機構6の制御では現在速度を目標速度に近づけることは困難である。
よって、このような場合、電子制御装置8は、定速制御部8Cによる目標速度の維持する制御を停止して、スロットルバルブ制御部8Aにスロットルバルブ36の開度を制御させることによって現在速度を目標速度に近づける。
別の例として、電子制御装置8が、可変バルブタイミング機構6の故障を検出した場合、定速制御部8Cによる目標速度の維持する制御を停止して、スロットルバルブ制御部8Aにスロットルバルブ36の開度を制御させることによって現在速度を目標速度に近づける。
可変バルブタイミング機構6の故障は、吸気カムシャフト235に設けられたGセンサ236の検出値に基づいてバルブ位相制御部8Bにおいて判断される。
Gセンサは、吸気カムシャフト235の回転によって変動する位相を検出し、その検出値に応じた信号を出力するが、当該信号が検出されない場合や検出されるが検出値が本来出力されない不適正な値である場合、バルブ位相制御部8Bは、可変バルブタイミング機構6が故障していると判断する。そして、電子制御装置8は、定速制御部8Cによる目標速度の維持する制御を停止して、スロットルバルブ制御部8Aにスロットルバルブ36の開度を制御させることによって現在速度を目標速度に近づける。
以下、本発明による電子制御装置8の処理の一例について、図9に示すフローチャートに基づいて説明する。
定速制御部8Cは、自動走行モードが選択されており(SA1)、且つ、自動走行モードへの変更時に設定された目標車速と車両の現在速度との差分が所定範囲外である場合に(SA2)、現在車速が目標車速より小さいか否かを判断する(SA3)。
現在車速が目標車速より小さい場合(SA3)、定速制御部8Cは、吸気バルブ23の駆動位相が予め設定された所定値(図8では30度)以上であるか否かを判断し(SA4)、所定値以上である場合には、可変バルブタイミング機構6による吸気バルブ23の駆動位相の制御を行なうフィードバック制御モードにモード変更する(SA5)。そして、バルブ位相制御部8Bは、吸気バルブ23の駆動位相の値を小さくするように可変バルブタイミング機構6を制御して、現在車速を増加させて目標速度に近づける(SA6)。
一方、現在車速が目標車速以上の場合(SA3)、定速制御部8Cは、吸気バルブ23の駆動位相が所定値以上であるか否かを判断し(SA7)、所定値以上である場合には、フィードバック制御モード変更する(SA8)。そして、バルブ位相制御部8Bは、吸気バルブ23の駆動位相の値を大きくするように可変バルブタイミング機構6を制御して、現在速度を減少させて目標速度に近づける(SA9)。
また、ステップSA4、SA7において、吸気バルブ23の駆動位相が所定値より小さい場合は、トランスミッションの変速制御等を許可して、スロットルバルブ制御部8Aによるスロットルバルブ36の開度の調整によって、現在速度を目標速度に近づける。つまり、スロットルバルブ制御部8Aは、ステップSA10では、スロットルバルブ36の開度を大きくして、現在車速を増加させて目標速度に近づけ、ステップSA11では、スロットルバルブ36の開度を小さくして、現在車速を減少させて目標速度に近づける。
電子制御装置8は、目標車速と車両の現在速度との差分が所定範囲内となるまで、以上の処理を繰り返す。
尚、ステップSA2で目標車速と現在速度との差分が所定範囲外でない場合、及び、ステップSA4、SA7で吸気バルブ23の駆動位相が所定値より小さい場合において、そのときのモードがフィードバック制御モードである場合は、当該モードを解除する。
以上説明したとおり、本発明による内燃機関の速度制御方法は、スロットルバルブ駆動機構37によるスロットルバルブ36の開度を制御するスロットルバルブ制御ステップ(図9のステップSA10、SA11)と、可変バルブタイミング機構6によるバルブ23の駆動位相を制御するバルブ位相制御ステップ(図9のステップSA6、SA9)により目標速度に制御する内燃機関の速度制御方法であって、前記バルブ位相制御ステップに、前記スロットルバルブ制御ステップにより制御された前記スロットルバルブ36の制御開度が一定の下で変動する速度を目標速度に維持するように、前記吸気バルブ23の駆動位相を制御する定速制御ステップ(図9のステップSA1〜SA5、SA7、SA8)を備えている。
以下、別実施形態について説明する。上述の実施形態では、定速制御部8Cが、吸気バルブ23の駆動位相が過進角領域にあるときに、目標速度を維持するように吸気バルブ23の駆動位相を制御する構成について説明したが、定速制御部8Cは、吸気バルブ23の駆動位相が過進角領域以外にあるときであっても、目標速度を維持するように吸気バルブ23の駆動位相を制御する構成であってもよい。
例えば、上述の実施形態の電子制御装置8は、定速制御部8Cによる制御で吸気バルブ23の駆動位相を所定値(図8では30度)よりも小さくしても現在速度と目標速度の差分が所定範囲内に収まらないときには、定速制御部8Cによる制御を停止して、スロットルバルブ制御部8Aによるスロットルバルブ36の開度の制御によって、現在速度を目標速度に近づけていた。
しかし、電子制御装置8は、定速制御部8Cによる制御で吸気バルブ23の駆動位相を所定値より更に小さくする構成であってもよく、例えば、図8の特性でのピーク値(図8では駆動位相が10度)まで吸気バルブ23の駆動位相を小さくする構成であってもよい。ピーク値までは、吸気バルブ23の駆動位相の減少に伴ってトルクの増加の割合は小さくなってくるものの、吸気バルブ23の駆動位相の減少に伴ってトルクは増加しているからである。
また、別の例として、電子制御装置8は、定速制御部8Cによる制御において、吸気バルブ23の駆動位相がピーク値より小さい場合とピーク値以上の場合とで、吸気バルブ23の駆動位相の値の加算と減算を使い分ける構成であってもよい。
この場合の処理のフローチャートは、例えば、図10に示すようなものとなる。図10では、実線部分が図9から変更のある部分で、現在車速が目標車速より小さい場合(SB3)、定速制御部8Cは、吸気バルブ23の駆動位相がピーク値以上であるか否かを判断し(SB4)、ピーク値以上である場合はフィードバック制御モードにモード変更する(SB5)。そして、バルブ位相制御部8Bは、吸気バルブ23の駆動位相の値を減算するように可変バルブタイミング機構6を制御して、現在車速を増加させて目標速度に近づける(SB6)。
一方、定速制御部8Cは、所定値より小さい場合もフィードバック制御モードにモード変更する(SB10)。そして、バルブ位相制御部8Bは、吸気バルブ23の駆動位相の値を加算するように可変バルブタイミング機構6を制御して、現在車速を増加させて目標速度に近づける(SB11)。
尚、現在車速が目標車速より小さい場合(SB3)、定速制御部8Cは、ステップSB4〜6、SB10、SB11と同様の処理を行なう(SB7〜9、SB12、SB13)。但し、ステップSB9、13での駆動位相の加減算が、ステップSB6、11と逆になる。
上述の実施形態では、電子制御装置8が適用されるガソリンエンジン1には、吸気バルブ23の側にのみ可変バルブタイミング機構6が備えられている構成について説明したが、このような構成に限らない。
例えば、ガソリンエンジン1は、吸気バルブ23の側でなく排気バルブ24の側に可変バルブタイミング機構6を備えた構成であってもよく、この場合、定速制御部8Cは、排気バルブ24の駆動位相とガソリンエンジン1のトルクとの特性を参照しながら、スロットルバルブ制御部8Aによるスロットルバルブ36の制御開度が一定の下で目標速度を維持するように、排気バルブ24の駆動位相を制御する構成であってもよい。
また、ガソリンエンジン1は、吸気バルブ23と排気バルブ24の両側に可変バルブタイミング機構6を備えた構成であってもよく、この場合、定速制御部8Cは、吸気バルブ23の駆動位相とガソリンエンジン1のトルクとの特性(図8)、及び、排気バルブ24の駆動位相とガソリンエンジン1のトルクとの特性の双方を参照しながら、スロットルバルブ制御部8Aによるスロットルバルブ36の制御開度が一定の下で目標速度を維持するように、吸気バルブ23及び排気バルブ24の駆動位相を制御する構成であってもよい。
上述の実施形態では、電子制御装置8は、ガソリンエンジン1の電子制御装置8である構成について説明したが、このような構成に限らない。例えば、電子制御装置が、主にガソリンエンジン1の燃料噴射量制御及び点火タイミング制御等を実行する制御装置であり、電子制御装置8が、可変バルブタイミング機構6及びスロットルバルブ駆動機構37の駆動制御を実行する制御装置であって、両装置が協働して処理を実行することによりガソリンエンジン1を動作させる構成であってもよい。
上述の実施形態では、電子制御装置8をガソリンエンジン1に適用した構成について説明したが、ガソリンエンジン1に限らず、例えば、電子制御装置8をディーゼルエンジンに適用した構成であってもよい。
尚、上述した実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において各ブロックの具体的構成等を適宜変更設計できることは言うまでもない。
可変バルブタイミング機構とスロットルバルブの開度を調整する手段とを設けた内燃機関の電子制御装置の制御による目標速度への収束を示した説明図 ガソリンエンジンの説明図 可変バルブタイミング機構の説明図 電子制御装置のハードウェア構成の説明図 エンジン回転数及び負荷率に対応する駆動位相値のテーブルデータの説明図 電子制御装置の機能ブロック構成図 (a)は、吸気バルブの駆動位相が0度のバルブタイミングを示し、(b)は、吸気バルブの駆動位相が正の値(進角領域)のバルブタイミングを示し、(c)は、吸気バルブの駆動位相が負の値(遅角領域)のバルブタイミングを示す説明図 駆動位相とトルクの特性を示すグラフ 電子制御装置の処理について説明するためのフローチャート 別実施形態の電子制御装置の処理について説明するためのフローチャート
符号の説明
6:可変バルブタイミング機構
8:電子制御装置
8A:スロットルバルブ制御部
8B:バルブ位相制御部
8C:定速制御部
9:登降坂検出部
36:スロットルバルブ
37:スロットルバルブ駆動機構

Claims (7)

  1. スロットルバルブ駆動機構によるスロットルバルブの開度を制御するスロットルバルブ制御部と、可変バルブタイミング機構によるバルブの駆動位相を制御するバルブ位相制御部とを備えた内燃機関の電子制御装置であって、
    前記バルブ位相制御部に、前記スロットルバルブ制御部による前記スロットルバルブの制御開度が一定の下で目標速度を維持するように、前記バルブの駆動位相を制御する定速制御部を備えている内燃機関の電子制御装置。
  2. 前記定速制御部は、前記可変バルブタイミング機構の位相が過進角領域にある場合に、目標速度を維持するように前記バルブの駆動位相を制御する請求項1記載の内燃機関の電子制御装置。
  3. 前記定速制御部は、アクセルペダルの操作がなくても車両を走行させる自動走行モードが選択されている場合に、目標速度を維持するように前記バルブの駆動位相を制御する請求項1または2記載の内燃機関の電子制御装置。
  4. 前記定速制御部は、登降坂検出部により走行道路の登降坂が検出される場合に、目標速度を維持するように前記バルブの駆動位相を制御する請求項1から3の何れかに記載の内燃機関の電子制御装置。
  5. 前記定速制御部により目標速度が維持できない場合に、前記スロットルバルブ制御部が作動する請求項1から4の何れかに記載の内燃機関の電子制御装置。
  6. 前記定速制御部が定速制御を実行している場合はトランスミッションの変速制御が禁止される請求項1から5の何れかに記載の内燃機関の電子制御装置。
  7. スロットルバルブ駆動機構によるスロットルバルブの開度を制御するスロットルバルブ制御ステップと、可変バルブタイミング機構によるバルブの駆動位相を制御するバルブ位相制御ステップにより目標速度に制御する内燃機関の速度制御方法であって、
    前記バルブ位相制御ステップに、前記スロットルバルブ制御ステップにより制御された前記スロットルバルブの制御開度が一定の下で変動する速度を目標速度に維持するように、前記バルブの駆動位相を制御する定速制御ステップを備えている内燃機関の速度制御方法。
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