JP5195562B2 - 移乗支援装置及び移乗支援装置の動作制御方法 - Google Patents

移乗支援装置及び移乗支援装置の動作制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、自立歩行が困難な人がベッドから車椅子へ、また車椅子から便座等へ乗り移るような動作を行う場合に、これらの乗り移りの動作を支援する移乗支援装置及び移乗支援装置の動作制御方法に関する。
自立歩行が困難な被介護者にとって、ベッドから車椅子への移乗といった乗り移りの動作を一人で自立して行うことは容易でない。そのため、通常は介護者の手助けが必要となるが、移乗の手助けは介護者にとって肉体的な負担が大きく、また、被介護者にとっても精神的な負担が大きい。そのため、近年、自立歩行が困難な人の移乗動作を支援する装置が多く開発されている。
例えば特許文献1には、台車に背負い部材を電動操作機構により起立状態に支持すると共に傾動させるようにし、背負い部材に患者を持ち上げ支持するためのリフトベルトを取り付けた移乗支援装置が開示されている。この移乗支援装置にあっては、リフトベルト上に乗ると共に、背負い部材にしがみついた被介護者を電動操作機構により背負い部材を傾動させることで持ち上げ、安定した移乗動作ができるようにしている。
特公平7−8287号公報
特許文献1の移乗支援装置は、前輪及び後輪を備えた台車部を介護者が押して、被介護者に近付ける構成とされている。そのため、移乗支援装置を被介護者に近付ける具合は、介護者の主観的な判断に委ねられており、被介護者に対して必要以上に身体保持具を押し付け、被介護者を後方に押し倒す可能性がある。
つまり、従来の移乗支援装置は、介護者が身体保持具と被介護者との接触度を定量的に認識することができない。
本発明は、身体保持具を被介護者に対して良好な接触状態とすることができる移乗支援装置及び移乗支援装置の動作制御方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る移乗支援装置は、移動可能な台車部と、前記台車部に対して一端が傾動自在に取り付けられたアーム部と、前記アーム部の他端部に設けられ、被介護者を保持する身体保持具と、前記台車部及び前記アーム部を駆動させる複数の駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を検出する検出部と、を備え、前記制御部は、前記検出部の検出結果に基づいて、前記駆動部を制御する。
これにより、身体保持具を被介護者に近付けた際に、身体保持具と被介護者との接触度が良好であるのか否かを客観的に判断し、その判断結果に基づいて駆動部を制御することができる。そのため、身体保持具を被介護者に近付ける際に、身体保持具を被介護者に対して良好な接触状態とすることができる。
前記検出部として、前記身体保持具における前記被介護者の胴体を保持する面に接触センサを備え、前記制御部は、前記接触センサの検出値に基づいて前記駆動部を制御すること、が好ましい。
前記制御部は、前記接触センサの検出値と第1の閾値とを比較し、前記接触センサの検出値が前記第1の閾値より大きいと、前記駆動部を制御し、前記身体保持具を前記被介護者の胴体に押し当てる動作を減速させること、が好ましい。
さらに前記制御部は、前記接触センサの検出値と第2の閾値とを比較し、前記接触センサの検出値が前記第2の閾値より大きいと、前記駆動部を制御し、前記身体保持具を前記被介護者の胴体に押し当てる動作を停止させること、が好ましい。
これにより、介護者は段階的に身体保持具と被介護者との接触度を認識することができる。
前記検出部として、前記駆動部の駆動特性を検出するセンサを備え、前記制御部は、前記センサの検出値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御すること、が好ましい。
前記検出部として、前記アーム部又は前記身体保持具に作用する負荷を検出するセンサを備え、前記制御部は、前記センサの検出値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御すること、が好ましい。
前記検出部として撮像部を備え、前記制御部は、前記撮像部の画像情報に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御すること、が好ましい。
前記撮像部は、前記身体保持具における被介護者の胴体を保持する面近傍を撮像し、前記制御部は、前記画像情報に写り込んだ、前記身体保持具における被介護者の胴体を保持する面と、前記被介護者の胴体との間隔の変化に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断すること、が好ましい。
前記撮像部は、前記身体保持具における被介護者の胴体を保持する面より前方の領域を撮像し、前記制御部は、前記撮像部が被介護者に近付くことによる前記画像情報の明暗の変化に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断すること、が好ましい。
前記検出部として測距センサを備え、前記制御部は、前記測距センサの測定値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御すること、が好ましい。
本発明に係る移乗支援装置の動作制御方法は、移動可能な台車部と、前記台車部に対して一端が傾動自在に取り付けられたアーム部と、前記アーム部の他端部に設けられ、被介護者を保持する身体保持具と、前記台車部及び前記アーム部を駆動させる複数の駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を検出する検出部と、を備える移乗支援装置の動作制御方法であって、前記制御部は、前記検出部の検出結果に基づいて、前記駆動部を制御する。
これにより、身体保持具を被介護者に近付けた際に、身体保持具と被介護者との接触度が良好であるのか否かを客観的に判断し、その判断結果に基づいて駆動部を制御することができる。そのため、身体保持具を被介護者に近付ける際に、身体保持具を被介護者に対して良好な接触状態とすることができる。
前記制御部は、前記検出部である接触センサの検出値と第1の閾値とを比較し、前記接触センサの検出値が前記第1の閾値より大きいと、前記駆動部を制御し、前記身体保持具を前記被介護者の胴体に押し当てる動作を減速させること、が好ましい。
さらに前記制御部は、前記検出部である接触センサの検出値と第2の閾値とを比較し、前記接触センサの検出値が前記第2の閾値より大きいと、前記駆動部を制御し、前記身体保持具を前記被介護者の胴体に押し当てる動作を停止させること、が好ましい。
これにより、介護者は段階的に身体保持具と被介護者との接触度を認識することができる。
前記制御部は、前記検出部である前記駆動部の駆動特性を検出するセンサの検出値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御すること、が好ましい。
前記制御部は、前記検出部である前記アーム部又は前記身体保持具に作用する負荷を検出するセンサの検出値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御すること、が好ましい。
前記制御部は、前記検出部である撮像部の画像情報に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御すること、が好ましい。
前記撮像部は、前記身体保持具における被介護者を保持する面近傍を撮像し、前記制御部は、前記画像情報に写り込んだ、前記身体保持具における被介護者の胴体を保持する面と、前記被介護者の胴体との間隔の変化に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断すること、が好ましい。
前記撮像部は、前記身体保持具における被介護者の胴体を保持する面より前方の領域を撮像し、前記制御部は、前記撮像部が被介護者に近付くことによる前記画像情報の明暗の変化に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断すること、が好ましい。
前記制御部は、前記検出部である測距センサの測定値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御すること、が好ましい。
以上、説明したように、本発明によると、身体保持具を被介護者に対して良好な接触状態とすることができる移乗支援装置及び移乗支援装置の動作制御方法を提供することができる。
本発明に係る移乗支援装置を示す図であり、身体保持具により被介護者を保持した状態を示す図である。 本発明に係る移乗支援装置の台車部を示す図であり、下方から見た図である。 本発明に係る移乗支援装置の台車部及びロボットアーム部を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る移乗支援装置のシステム構成を示すブロック図である。 (a)ロボットアーム部の取付部に操作部が設けられている状態を示す図である。(b)操作部の操作ハンドル、操作スイッチ、及び力センサを示す図である。 本発明に係る移乗支援装置の身体保持具を示す図である。 移乗支援装置の身体保持具が被介護者に接触するまでの状態を示す模式図である。 移乗支援装置の身体保持具が被介護者に接触するまでの接触センサの検出値と時間との関係を示す図である。 移乗支援装置の身体保持具が被介護者に接触するまでの台車部、ロボットアーム部及び身体保持具の被介護者側への動作速度と時間との関係を示す図である。 移乗支援装置の身体保持具が被介護者に接触した際の圧力が第1の閾値より大きくなった状態を示す模式図である。 移乗支援装置の身体保持具が被介護者に接触した際の圧力が第1の閾値より大きくなった状態での接触センサの検出値と時間との関係を示す図である。 移乗支援装置の身体保持具が被介護者に接触した際の圧力が第1の閾値より大きくなった状態での台車部、ロボットアーム部及び身体保持具の被介護者側への動作速度と時間との関係を示す図である。 移乗支援装置の身体保持具が被介護者に接触した際の圧力が第2の閾値より大きくなった状態を示す模式図である。 移乗支援装置の身体保持具が被介護者に接触した際の圧力が第2の閾値より大きくなった状態での接触センサの検出値と時間との関係を示す図である。 移乗支援装置の身体保持具が被介護者に接触した際の圧力が第2の閾値より大きくなった状態での台車部、ロボットアーム部及び身体保持具の被介護者側への動作速度と時間との関係を示す図である。 本発明に係る移乗支援装置の動作制御方法を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る移乗支援装置のシステム構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る移乗支援装置のシステム構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態に係る移乗支援装置のシステム構成を示すブロック図である。 本発明の第6実施形態に係る移乗支援装置のシステム構成を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を説明する。
移乗支援装置10は、図1に示すように、台車部1と、台車部1に連結されたロボットアーム部2と、ロボットアーム部2に取付けられた身体保持具3と、台車部1及びロボットアーム部2の駆動を制御する制御装置17と、を備えている。
台車部1は、台車本体11と、台車部1を押して移動させるためのハンドル部12と、台車本体11の前方に取付けられた左右一対の前方補助輪13と、台車本体11の後方に取付けられた左右一対の後方補助輪14と、台車本体11の略中央部に取付けられ、台車部1を駆動する左右一対の駆動車輪15と、を有している(図2)。
前方補助輪13と後方補助輪14とは、台車本体11の方向転換が可能なように、台車本体11に対して回転可能なように取付けられている。なお、台車本体11には、一対の前方補助輪13と一対の後方補助輪14とが夫々取付けられているが、取付けられる補助輪の数は任意でよい。
左右一対の駆動車輪15には、各駆動車輪15を駆動する左右一対の第6モータ16が夫々連結されている。各第6モータ16は、左右の駆動車輪15を独立して回転駆動させることができる。
したがって、例えば、第6モータ16は、左右の駆動車輪15の回転差を生じさせることで、台車部1を任意の方向へ旋回させ、正転又は逆転させることで、台車部1を前進又は後進させることができる。このように、移乗支援装置10を前進、後進、又は旋回させ、任意の位置へ移動させることができる。
ロボットアーム部(アーム部)2は、第1アーム部21と、第2アーム部22と、第3アーム部23と、取付部24と、を有する多関節型アームである(図3)。第1アーム部21は、ヨー軸及びピッチ軸回りの回転が可能となるように、台車本体11の土台部11aに対して、第1関節部51を介して連結されている。第2アーム部22は、ピッチ軸回りの回転が可能となるように、第1アーム部21に対して、第2関節部52を介して連結されている。
第3アーム部23の一端は、ピッチ軸回りで回転が可能となるように、第2アーム部22に対して、第3関節部53を介して連結されている。また、第3アーム部23の他端には、ロール軸回りの回転が可能となるように、身体保持具3を取付けるための取付部24が第4関節部54を介して連結されている。
取付部24は、身体保持具3の取付け/取外しが可能な周知の取付構造(例えば、ボルト及びナットを用いた締結構造、嵌合構造)を有している。この取付部24の取付構造により、介護者は適切な身体保持具3の取付け、取外し、変更等を容易に行うことができる。
なお、上記ヨー軸とは、第1アーム部21の回転軸であり、鉛直方向の軸である。また、上記ピッチ軸とは、第1乃至第3アーム部21、22、23を上下方向へ回動させる際の回転軸である。さらに、ロール軸とは、第3アーム部23に対して取付部24及び身体保持具3を回転させる際の回転軸であり、第3アーム部23の軸線に相当する。
台車本体11の土台部11aには、第1アーム部21をヨー軸回りに回転駆動する第1モータ61が設けられている。また、第1関節部51には、第1アーム部21をピッチ軸回りに回転駆動する第2モータ62が設けられている。さらに、第2関節部52には、第2アーム部22をピッチ軸回りに回転駆動する第3モータ63が設けられている。第3関節部53には、第3アーム部23をピッチ軸回りに回転駆動する第4モータ64が設けられている。第4関節部54には、取付部24及び身体保持具3をロール軸回りに回転駆動する第5モータ65が設けられている。
第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16は、制御装置17に駆動回路18を介して接続されており、制御装置17からの制御信号に基づいて、回転駆動する。
さらに、土台部11a及び第1乃至第4関節部51、52、53、54には、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65の回転駆動量を検出する、ポテンショメータ等の回転センサ71、72、73、74、75が夫々設けられている。回転センサ71、72、73、74、75は、制御装置17に接続されており、検出した回転駆動量を制御装置17に対して出力する。
図4は、本発明の一実施形態に係る移乗支援装置のシステム構成の一例を示すブロック図である。台車部1には、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16の回転駆動を制御する制御装置(制御部)17が設けられている。
また、制御装置17は、制御処理、演算処理等と行うCPU(Central Processing Unit)17aと、CPU17aによって実行される制御プログラム、演算プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)17bと、処理データ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)17cと、を有する、マイクロコンピュータを中心に構成されている。
ロボットアーム部2の取付部24には、介護者(操作者)が移乗支援装置10を操作するための操作部25が設けられている(図5(a))。また、操作部25は、例えば、操作ハンドル25aと、操作ハンドル25aに設けられた操作スイッチ25bと、を有している(図5(b))。
操作ハンドル25aは、力センサ25cを介して、ロボットアーム部2の取付部24に連結されている。この力センサ25cは、操作ハンドル25aに対して加えられた操作力の大きさ、方向、モーメント等の操作情報を検出することができる。力センサ25cは、検出した操作情報に応じた操作信号を、制御装置17に対して出力する。
例えば、介護者が、操作ハンドル25aを握り、ロボットアーム部2を移動させたい方向へ、操作力を加えると、力センサ25cは、その操作力の大きさ及び方向に応じた操作信号を、制御装置17に対して出力する。
制御装置17は、力センサ25cからの操作信号と、回転センサ71、72、73、74、75からの回転駆動量と、に基づいて、第1乃至第5モータ61、62、63、64、65のフィードバック制御を行う。これにより、介護者は、ロボットアーム部2の身体保持具3を、所望の位置へ容易かつ正確に移動させることができる。
操作スイッチ25bは、押圧することでオン/オフ切替可能なスイッチであり、制御装置17に接続されている。操作スイッチ25bは、押圧されオン状態になると、オン信号を継続的に制御装置17に対して出力する。
制御装置17は、操作スイッチ25bからオン信号が入力されている間だけ、力センサ25cからの操作力に応じた操作信号を受け付け、その操作信号に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御する。このように操作スイッチ25bを操作しつつ、操作ハンドル25aを操作することで、移乗支援装置10の誤操作及び誤動作を適切に抑制することができる。
なお、操作部25は、ロボットアーム部2の取付部24に取付けられているが、これに限らず、例えば、台車部1のハンドル部12に取付けられていてもよく、介護者が操作可能であれば任意の位置に取付け可能である。
身体保持具3は、ロボットアーム部2の取付部24に取付けられており、被介護者を保持することができる。また、身体保持具3は、被介護者の胴体を抱えるように保持する胴体サポート部31と、被介護者の下肢部を支持する下肢サポート部32と、を有している(図6)。
下肢サポート部32は、略逆T字状に形成されており、胴体サポート部31の下部に接続されている。なお、胴体サポート部31及び下肢サポート部32は、一体で構成されているが、別体で夫々構成されていてもよい。
また、胴体サポート部31は、被介護者の胸部に当接する胸部サポート部31aと、胸部の側面をサポートする一対の側面サポート部31bと、頭部の顎を支持する頭部サポート部31cと、を有している。
一対の側面サポート部31bは、相対するように形成されており、胸部サポート部31aの両側縁から略垂直方向へ夫々延びている。また、頭部サポート部31cは、胸部サポート部31aの上部に凸状に形成されている。なお、胸部サポート部31a、側面サポート部31b、及び頭部サポート部31cは、一体で構成されているが、別体で夫々構成されていてもよい。
胸部サポート部31a及び側面サポート部31bは、被介護者の胴体を包み込むように形成されている。また、胸部サポート部31a、側面サポート部31b、及び頭部サポート部31c、及び下肢サポート部32のうち、被介護者が接触する部分には、弾性体のクッション部材が設けられている。このクッション部材により、被介護者が身体保持具3で保持されたときの、被介護者への負担をより軽減することができる。
上述のように身体保持具3が構成されて、被介護者は、胴体サポート部31に両手を添えるだけで、自ずと身体保持具3に抱きかかえられつつ、下肢サポート部32上に自然に座るような姿勢で、身体保持具3に保持される。したがって、移乗時における被介護者への負担を軽減することができる。
このような移乗支援装置10は、介護者が操作部25を操作して、被介護者に近付けることになるが、この際、上述したように介護者の台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3の操作によっては、当該身体保持具3を被介護者に近付け過ぎて、必要以上に身体保持具3を被介護者に押し当ててしまう可能性がある。
そこで、本実施形態に係る移乗支援装置10は、身体保持具3における被介護者の胴体を保持する面に、被介護者の胴体への接触度を検出する検出部19が埋設されている。すなわち、本実施形態では、胸部サポート部31aに当該胸部サポート部31aと被介護者の胸部との接触度を検出する検出部19が埋設されている。検出部19としては、身体保持具3と被介護者とが接触した際に、接触の程度を定量的に計測できる計測器である圧力センサ(例えば、歪ゲージ)等の接触センサ(以下、検出部と同一の符号19を付する。)を用いることができる。接触センサ19は、胸部サポート部31aと被介護者の胸部とが接触した際の圧力を検出し、その検出信号を制御装置17に対して出力する。制御装置17は、当該接触センサ19から検出信号が入力されることで、身体保持具3が被介護者の胸部に接触している際の圧力(接触センサ19の検出値)の大きさを認識できる。
制御装置17は、入力された検出信号が示す身体保持具3における被介護者の胸部への接触度に基づいて、台車部1を駆動させる第6モータ16、ロボットアーム部2を駆動させる第1乃至第4モータ61、62、63、64、身体保持具3を駆動させる第5モータ65を制御し、身体保持具3を被介護者の胸部に押し当てる動作を制限する。
すなわち、移乗支援装置10は、図7に示すように、身体保持具3が被介護者の胸部に接触するまで、介護者の操作部25の操作に基づいて、所定の動作速度で、即ち特に制限されることなく台車部1、ロボットアーム部2及び身体保持具3を被介護者側に動作させることができる。このときの接触センサ19の検出値は、図8に示すように0である。そして、図9に示すように、台車部1、ロボットアーム部2及び身体保持具3の被介護者側への動作速度は所定の速度で略一定である。
移乗支援装置10は、図10に示すように、介護者の操作部25の操作に基づいて身体保持具3が被介護者の胸部に接触すると、接触センサ19は、胸部サポート部31aと被介護者の胸部とが接触している際の圧力を検出し、その検出信号を制御装置17に出力する。
制御装置17には、第1の閾値が設定されている。第1の閾値としては、例えば身体保持具3が被介護者の胸部に接触した直後の圧力を予め導出しておき、当該圧力に設定される。制御装置17は、図11に示すように、入力された検出信号が示す圧力と第1の閾値とを比較する。そして、制御装置17は、図12に示すように、当該圧力が第1の閾値より大きいと、台車部1を駆動させる第6モータ16、ロボットアーム部2を駆動させる第1乃至第4モータ61、62、63、64、身体保持具3を駆動させる第5モータ65を制御して、身体保持具3を被介護者の胸部に押し当てる動作を減速させる。つまり、制御装置17は、操作部25から入力された操作信号のうち、台車1やロボットアーム部2、身体保持具3の動作により当該身体保持具3が被介護者側へ移動するような操作信号に制限を加える。
移乗支援装置10は、図13に示すように、介護者の操作部25の操作に基づいて身体保持具3が被介護者の胸部にさらに強く接触すると、制御装置17は、図14に示すように、入力された検出信号が示す圧力と第2の閾値とを比較する。第2の閾値としては、例えば身体保持具3が被介護者を後方に押し倒してしまう際の圧力を予め導出しておき、当該圧力に設定される。そして、制御装置17は、図15に示すように、当該圧力が第2の閾値より大きいと、台車部1を駆動させる第6モータ16、ロボットアーム部2を駆動させる第1乃至第4モータ61、62、63、64、身体保持具3を駆動させる第5モータ65を制御して、身体保持具3を被介護者の胸部に押し当てる動作を停止させる。つまり、制御装置17は、操作部25から入力された操作信号のうち、台車1やロボットアーム部2、身体保持具3の動作により当該身体保持具3が被介護者側へ移動するような操作信号を無効にする。
このような移乗支援装置10は、胸部サポート部31aと被介護者の胸部とが接触している際の接触度を検出し、身体保持具3と被介護者との接触度に基づいて、台車部1を駆動させる第6モータ16、ロボットアーム部2を駆動させる第1乃至第4モータ61、62、63、64、身体保持具3を駆動させる第5モータ65を制御して、身体保持具3を被介護者の胸部に押し当てる動作を制限する。つまり、身体保持具3を被介護者に近付けた際に、身体保持具3と被介護者との接触度が良好であるのか否かを客観的に判断し、その判断結果に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御することができる。そのため、身体保持具3を被介護者に近付ける際に、身体保持具3を被介護者に対して良好な接触状態とすることができる。したがって、身体保持具3を被介護者に近付け過ぎて、必要以上に身体保持具3を被介護者に押し付けることがない。
しかも、介護者は、操作部25の操作に制限が加えられると、身体保持具3が被介護者に近付いていることを認識することができる。したがって、介護者は、操作部25の操作に制限が加えられるまで、所定の動作速度で迅速に身体保持具3を被介護者に近付けることができ、被介護者の移乗時間を短縮することができる。
また、制御装置17は、第1の閾値と第2の閾値とを用いて、身体保持具3と被介護者との接触度を判断する。つまり、介護者は台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3の動作が減速すると、当該身体保持具3が被介護者に接触していることを認識することができる。そのため、介護者は、台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3の動作が減速した後の当該台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3の操作を慎重に行うことができる。そして、介護者が身体保持具3を被介護者に近付け過ぎると、自動的に台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3の動作が停止する。そのため、身体保持具3を被介護者に近付け過ぎて、必要以上に身体保持具3を被介護者に押し付けることがない。このように、介護者は段階的に身体保持具3と被介護者との接触度を認識することができる。ちなみに、制御装置17は、モータの出力を当該圧力の大きさに反比例するように制御すると良い。介護者は、身体保持具3と被介護者との接触度をより明確に認識することができる。
このような移乗支援装置10を用いて、図16に示すように、動作制御方法が実施される。
先ず、制御装置17は、操作部25からの操作信号に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を、駆動回路18を介して制御することで、身体保持具3を被介護者側に通常速度で近付ける。
身体保持具3が被介護者に近付き、身体保持具3が被介護者の胸部に接触すると、接触センサ19は圧力を検出する(ステップS1)。接触センサ19は、当該検出信号を制御装置17に出力する(ステップS2)。
制御装置17は、入力された検出信号が示す圧力と第1の閾値とを比較する(ステップS3)。そして、制御装置17は、入力された検出信号が示す圧力が第1の閾値以下であると、操作部25からの操作信号に基づいて台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3を通常速度で動作させるべく、第1乃至6モータ61、62、63、64、65、16の制御信号を生成する(ステップS4)。その後、繰り返しステップS3に戻る。
制御装置17は、入力された検出信号が示す圧力が第1の閾値より大きいと、さらに入力された検出信号が示す圧力と第2の閾値とを比較する(ステップS5)。そして、制御装置17は、入力された検出信号が示す圧力が第2の閾値以下であると、身体保持具3を被介護者の胸部に押し当てる動作を減速させるべく、操作部25からの操作信号のうち、台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3の動作により当該身体保持具3が被介護者側へ移動するような操作信号に制限を加えて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16の制御信号を生成する(ステップS6)。その後、繰り返しステップS5に戻る。
制御装置17は、入力された検出信号が示す圧力が第2の閾値より大きいと、身体保持具3を被介護者の胸部に押し当てる動作を停止させるべく、操作部25からの操作信号のうち、台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3の動作により当該身体保持具3が被介護者側へ移動するような操作信号を無効とする(ステップS7)。
このような動作制御方法は、胸部サポート部31aと被介護者の胸部とが接触している際の接触度を検出し、身体保持具3と被介護者との接触度に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御する。つまり、身体保持具3を被介護者に近付けた際に、身体保持具3と被介護者との接触度が良好であるのか否かを客観的に判断し、その判断結果に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御することができる。そのため、身体保持具3を被介護者に近付ける際に、身体保持具3を被介護者に対して良好な接触状態とすることができる。したがって、身体保持具3を被介護者に近付け過ぎて、必要以上に身体保持具3を被介護者に押し付けることがない。
しかも、介護者は、操作部25の操作に制限が加えられると、身体保持具3が被介護者に近付いていることを認識することができる。したがって、介護者は、操作部25の操作に制限が加えられるまで、所定の動作速度で迅速に身体保持具3を被介護者に近付けることができ、被介護者の移乗時間を短縮することができる。
また、制御装置17は、第1の閾値と第2の閾値とを用いて、身体保持具3と被介護者との接触度を判断する。つまり、介護者は台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3の動作が減速すると、当該身体保持具3が被介護者に接触していることを認識することができる。そのため、介護者は、台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3の動作が減速した後の当該台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3の操作を慎重に行うことができる。そして、介護者が身体保持具3を被介護者に近付け過ぎると、自動的に台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3の動作が停止する。そのため、身体保持具3を被介護者に近付け過ぎて、必要以上に身体保持具3を被介護者に押し付けることがない。このように、介護者は段階的に身体保持具3と被介護者との接触度を認識することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を説明する。
本実施形態の移乗支援装置は、第1実施形態の移乗支援装置10と略同様の構成とされているが、図17に示すように、検出部として接触センサの代わりに、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16の駆動特性をそれぞれ検出する駆動特性検出センサ191、192、193、194、195、196を備える。
すなわち、身体保持具3が被介護者に近付いて接触すると、台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3に負荷が掛かる。この際、台車部1やロボットアーム部2、身体保持具3は当該負荷を逃がす動作をしようとするが、当該動作に対抗するように、制御装置17は第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御する。このとき、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16のトルク値や駆動電圧などが上昇する。この第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16のトルク値や駆動電圧などは、身体保持具3における被介護者の胸部への接触度によって変化する。
そこで、本実施形態では、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16のトルク値や駆動電圧などを、トルクセンサや電圧センサなどから成る駆動特性検出センサ191、192、193、194、195、196で検出する。そして、駆動特性検出センサ191、192、193、194、195、196の検出値に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御する。
これにより、身体保持具3を被介護者に近付けた際に、身体保持具3と被介護者との接触度が良好であるのか否かを客観的に判断し、その判断結果に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御することができる。そのため、身体保持具3を被介護者に近付ける際に、身体保持具3を被介護者に対して良好な接触状態とすることができる。したがって、身体保持具3を被介護者に近付け過ぎて、必要以上に身体保持具3を被介護者に押し付けることがない。
しかも、介護者は、操作部25の操作に制限が加えられると、身体保持具3が被介護者に近付いていることを認識することができる。したがって、介護者は、操作部25の操作に制限が加えられるまで、所定の動作速度で迅速に身体保持具3を被介護者に近付けることができ、被介護者の移乗時間を短縮することができる。
ちなみに、本実施形態も予め身体保持具3が被介護者の胸部に接触した直後の第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16のトルク値や駆動電圧などを導出し、当該トルク値や駆動電圧などを第1の閾値として設定すると良い。また、身体保持具3が被介護者を後方に押し倒してしまう際の第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16のトルク値や駆動電圧などを導出し、当該トルク値や駆動電圧などを第2の閾値として設定すると良い。これにより、第1実施形態と同様に、介護者は段階的に身体保持具3と被介護者との接触度を認識することができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態を説明する。
本実施形態の移乗支援装置は、第1実施形態の移乗支援装置10と略同様の構成とされているが、図18に示すように、検出部として接触センサの代わりに、ロボットアーム部2や身体保持具3に作用する負荷を検出する負荷検出センサ291、292、293、294を備える。
すなわち、身体保持具3が被介護者に近付いて接触すると、ロボットアーム部2や身体保持具3に負荷が掛かる。そこで、本実施形態では、第1乃至第4関節部51、52、53、54に、荷重センサやトルクセンサなどから成る負荷検出センサ291、292、293、293を設け、第1乃至第4関節部51、52、53、54に作用する荷重やトルクなどを、負荷検出センサ291、292、293、294で検出する。そして、負荷検出センサ291、292、293、294の検出値に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御する。
これにより、身体保持具3を被介護者に近付けた際に、身体保持具3と被介護者との接触度が良好であるのか否かを客観的に判断し、その判断結果に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御することができる。そのため、身体保持具3を被介護者に近付ける際に、身体保持具3を被介護者に対して良好な接触状態とすることができる。したがって、身体保持具3を被介護者に近付け過ぎて、必要以上に身体保持具3を被介護者に押し付けることがない。
しかも、介護者は、操作部25の操作に制限が加えられると、身体保持具3が被介護者に近付いていることを認識することができる。したがって、介護者は、操作部25の操作に制限が加えられるまで、所定の動作速度で迅速に身体保持具3を被介護者に近付けることができ、被介護者の移乗時間を短縮することができる。
ちなみに、本実施形態も予め身体保持具3が被介護者の胸部に接触した直後の第1乃至第4関節部51、52、53、54に作用する荷重やトルクなどを導出し、当該荷重やトルクなどを第1の閾値として設定すると良い。また、身体保持具3が被介護者を後方に押し倒してしまう際の第1乃至第4関節部51、52、53、54に作用する荷重やトルクなどを導出し、当該荷重やトルクなどを第2の閾値として設定すると良い。これにより、第1実施形態と同様に、介護者は段階的に身体保持具3と被介護者との接触度を認識することができる。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態を説明する。
本実施形態の移乗支援装置は、第1実施形態の移乗支援装置10と略同様の構成とされているが、図19に示すように、検出部として接触センサの代わりに、撮像素子を備えた撮像装置(撮像部)391を備える。
すなわち、撮像装置391は、身体保持具3における胸部サポート部31aの表面近傍を上方又は下方から撮像することができるように、配置されている。例えば、撮像装置391は、胴体サポート部31の上端部又は下端部に設けられている。撮像装置391は、断続的に撮像した画像情報を制御装置17に出力する。制御装置17は、当該画像情報から身体保持具3と被介護者との接触度を判断する。つまり、撮像装置391は身体保持具3の胸部サポート部31aの表面近傍を上方又は下方から撮像するので、当該撮像装置391によって撮像された画像情報は、恰も胸部サポート部31aの表面が、被介護者との接触を示す基準線となる。そして、身体保持具3が被介護者に近付くと、撮像装置391によって撮像された画像情報には、当該基準線に向かって近付く被介護者が写り込む。制御装置17は、当該画像情報の基準線と写り込んだ被介護者との間隔の変化から身体保持具3における被介護者の胸部への接触度を判断して第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御する。すなわち、このときの身体保持具3における被介護者の胸部への接触度とは、身体保持具3が被介護者の胸部に接触した状態を100%とし、身体保持具3が被介護者の胸部に接触するまでの程度である。
これにより、身体保持具3を被介護者に近付けた際に、身体保持具3と被介護者との接触度が良好であるのか否かを客観的に判断し、その判断結果に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御することができる。そのため、身体保持具3を被介護者に近付ける際に、身体保持具3を被介護者に対して良好な接触状態とすることができる。したがって、身体保持具3を被介護者に近付け過ぎて、必要以上に身体保持具3を被介護者に押し付けることがない。
しかも、介護者は、操作部25の操作に制限が加えられると、身体保持具3が被介護者に近付いていることを認識することができる。したがって、介護者は、操作部25の操作に制限が加えられるまで、所定の動作速度で迅速に身体保持具3を被介護者に近付けることができ、被介護者の移乗時間を短縮することができる。
ちなみに、本実施形態では、被介護者が無理なく身体保持具3に抱きつくことができる相互の間隔を導出し、画像情報において当該間隔と対応する値を第1の閾値として設定すると良い。また、身体保持具3と被介護者の胸部とが接触していると、画像情報において当該基準線と写り込んだ被介護者との間隔は0となるので、第2の閾値として0を設定すると良い。これにより、第1実施形態と同様に、介護者は段階的に身体保持具3と被介護者との接触度を認識することができる。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態を説明する。
本実施形態の移乗支援装置は、第4実施形態の移乗支援装置と略同様の構成とされているが、胸部サポート部31aより前方(被介護者側)の領域を撮像することができるように、撮像装置391を胸部サポート部31aに埋設している。
すなわち、撮像装置391は、断続的に胸部サポート部31aより前方の領域を撮像し、撮像した画像情報を制御装置17に出力する。制御装置17は、当該画像情報から身体保持具3における被介護者の胸部への接触度を判断する。つまり、撮像装置391は胸部サポート部31aより前方の領域を撮像する。そのため、身体保持具3が被介護者に近付くにつれ、画像情報は被介護者が写り込んだ領域の明るさが低下する。そこで、制御装置17は、このような画像情報の明暗の変化に基づいて身体保持具3における被介護者の胸部への接触度を判断して第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御する。
具体的に云うと、制御装置17は、画像情報を所定の明るさ以上の画素と所定の明るさより暗い画素とに二値化処理し、所定の明るさ以上の画素数を算出し、算出した画素数に基づいて身体保持具3と被介護者との接触度を判断する。つまり、制御装置17は、当該算出した画素数が少なければ身体保持具3と被介護者との間隔が広いと判断できる。一方、制御装置17は、当該算出した画素数が多ければ身体保持具3と被介護者との間隔が狭いと判断できる。すなわち、このときの身体保持具3における被介護者の胸部への接触度とは、身体保持具3が被介護者の胸部に接触した状態を100%とし、身体保持具3が被介護者の胸部に接触するまでの程度である
これにより、身体保持具3を被介護者に近付けた際に、身体保持具3と被介護者との接触度が良好であるのか否かを客観的に判断し、その判断結果に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御することができる。そのため、身体保持具3を被介護者に近付ける際に、身体保持具3を被介護者に対して良好な接触状態とすることができる。したがって、身体保持具3を被介護者に近付け過ぎて、必要以上に身体保持具3を被介護者に押し付けることがない。
ちなみに、本実施形態では、被介護者が無理なく身体保持具3に抱きつくことができる相互の間隔での画像情報を取得し、当該画像情報における所定の明るさ以上の画素数を算出し、算出した画素数を第1の閾値として設定すると良い。また、身体保持具3と被介護者とが接触していると、全ての画素が所定の明るさ以下となるので、全ての画素数を第2の閾値として設定すると良い。これにより、第1実施形態と同様に、介護者は段階的に身体保持具3と被介護者との接触度を認識することができる。
<第6実施形態>
本発明の第6実施形態を説明する。
本実施形態の移乗支援装置は、第1実施形態の移乗支援装置10と略同様の構成とされているが、図20に示すように、検出部として接触センサの代わりに、測距センサ491を備える。
すなわち、測距センサ491は、身体保持具3における胸部サポート部31aと、当該胸部サポート部31aの前方の領域に配置された物体との距離を測定することができるように、配置されている。例えば、測距センサ491は、胴体サポート部31に設けられている。測距センサ491としては、一般的な測距センサを用いることができ、例えばレーザや超音波などを当該領域に居る被介護者に投射し、その反射波を受けて、当該被介護者との距離を計測する。測距センサ491は、被介護者との距離情報を制御装置17に出力する。制御装置17は、入力された被介護者との距離情報に基づいて、身体保持具3における被介護者の胸部への接触度を判断し、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御する。すなわち、このときの身体保持具3における被介護者の胸部への接触度とは、身体保持具3が被介護者の胸部に接触した状態を100%とし、身体保持具3が被介護者の胸部に接触するまでの程度である。
これにより、身体保持具3を被介護者に近付けた際に、身体保持具3と被介護者との接触度が良好であるのか否かを客観的に判断し、その判断結果に基づいて、第1乃至第6モータ61、62、63、64、65、16を制御することができる。そのため、身体保持具3を被介護者に近付ける際に、身体保持具3を被介護者に対して良好な接触状態とすることができる。したがって、身体保持具3を被介護者に近付け過ぎて、必要以上に身体保持具3を被介護者に押し付けることがない。
ちなみに、本実施形態では、被介護者が無理なく身体保持具3に抱きつくことができる相互の間隔を算出し、当該算出した間隔を第1の閾値として設定すると良い。また、身体保持具3と被介護者とが接触すると、相互の間隔は0となるので、第2の閾値として0を設定すると良い。これにより、第1実施形態と同様に、介護者は段階的に身体保持具3と被介護者との接触度を認識することができる。
以上、本発明に係る移乗支援装置及び移乗支援装置の動作制御方法の実施形態を説明したが、上記の構成に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
例えば、上記実施形態では、各モータの駆動特性をそれぞれ検出する駆動特性検出センサを備えているが、少なくとも第4関節部54に設けられた第5モータ65の駆動特性を検出することができれば良い。また、上記実施形態では、ロボットアーム部2及び身体保持具3に作用する荷重やトルクを検出しているが、少なくとも身体保持具3、即ち第4関節部54に作用する荷重やトルクを検出することができれば良い。
上記実施形態では、ロボットアーム部2が、4つの第1乃至第4関節部51、52、53、54を備えているが、これに限らず、例えば、2つの第2関節部52及び第3関節部53のみを有する構成であっても良く、任意の構成が可能であり、その場合も上記同様の効果を奏する。
上記実施形態では、身体保持具3が胴体サポート部31と下肢サポート部32とを備えた構成であるが、これに限らず、被介護者を最適に保持できれば任意の形状の身体保持具を適用することができる。
1 台車部
2 ロボットアーム部
3 身体保持具
10 移乗支援装置
11 台車本体
11a 土台部
12 ハンドル部
13 前方補助輪
14 後方補助輪
15 駆動車輪
16 第6モータ(駆動部)
17 制御装置
18 駆動回路
19 接触センサ(検出部)
21〜23 第1〜第3アーム部
24 取付部
25 操作部、25a 操作ハンドル、25b 操作スイッチ、25c 力センサ
31 胴体サポート部、31a 胸部サポート部、31b 側面サポート部、31c 頭部サポート部、32 下肢サポート部
51〜54 第1〜第4関節部
61〜65 第1〜第5モータ(駆動部)
71〜75 回転センサ
191〜196 駆動特性検出センサ(検出部)
291〜294 負荷検出センサ(検出部)
391 撮像装置(撮像部(検出部))
491 測距センサ(検出部)

Claims (19)

  1. 移動可能な台車部と、
    前記台車部に対して一端が傾動自在に取り付けられたアーム部と、
    前記アーム部の他端部に設けられ、被介護者を保持する身体保持具と、
    前記台車部及び前記アーム部を駆動させる複数の駆動部と、
    前記駆動部を制御する制御部と、
    前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を検出する検出部と、を備え、
    前記制御部は、前記検出部の検出結果に基づいて、前記駆動部を制御する移乗支援装置。
  2. 前記検出部として、前記身体保持具における前記被介護者の胴体を保持する面に接触センサを備え、
    前記制御部は、前記接触センサの検出値に基づいて前記駆動部を制御することを特徴とする請求項1に記載の移乗支援装置。
  3. 前記制御部は、前記接触センサの検出値と第1の閾値とを比較し、前記接触センサの検出値が前記第1の閾値より大きいと、前記駆動部を制御し、前記身体保持具を前記被介護者の胴体に押し当てる動作を減速させることを特徴とする請求項1又は2に記載の移乗支援装置。
  4. 前記制御部は、前記接触センサの検出値と第2の閾値とを比較し、前記接触センサの検出値が前記第2の閾値より大きいと、前記駆動部を制御し、前記身体保持具を前記被介護者の胴体に押し当てる動作を停止させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の移乗支援装置。
  5. 前記検出部として、前記駆動部の駆動特性を検出するセンサを備え、
    前記制御部は、前記センサの検出値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御することを特徴とする請求項1に記載の移乗支援装置。
  6. 前記検出部として、前記アーム部又は前記身体保持具に作用する負荷を検出するセンサを備え、
    前記制御部は、前記センサの検出値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御することを特徴とする請求項1に記載の移乗支援装置。
  7. 前記検出部として撮像部を備え、
    前記制御部は、前記撮像部の画像情報に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御することを特徴とする請求項1に記載の移乗支援装置。
  8. 前記撮像部は、前記身体保持具における被介護者の胴体を保持する面近傍を撮像し、
    前記制御部は、前記画像情報に写り込んだ、前記身体保持具における被介護者の胴体を保持する面と、前記被介護者の胴体との間隔の変化に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断することを特徴とする請求項7に記載の移乗支援装置。
  9. 前記撮像部は、前記身体保持具における被介護者の胴体を保持する面より前方の領域を撮像し、
    前記制御部は、前記撮像部が被介護者に近付くことによる前記画像情報の明暗の変化に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断することを特徴とする請求項7に記載の移乗支援装置。
  10. 前記検出部として測距センサを備え、
    前記制御部は、前記測距センサの測定値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御することを特徴とする請求項1に記載の移乗支援装置。
  11. 移動可能な台車部と、
    前記台車部に対して一端が傾動自在に取り付けられたアーム部と、
    前記アーム部の他端部に設けられ、被介護者を保持する身体保持具と、
    前記台車部及び前記アーム部を駆動させる複数の駆動部と、
    前記駆動部を制御する制御部と、
    前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を検出する検出部と、を備える移乗支援装置の動作制御方法であって、
    前記制御部は、前記検出部の検出結果に基づいて、前記駆動部を制御する移乗支援装置の動作制御方法。
  12. 前記制御部は、前記検出部である接触センサの検出値と第1の閾値とを比較し、前記接触センサの検出値が前記第1の閾値より大きいと、前記駆動部を制御し、前記身体保持具を前記被介護者の胴体に押し当てる動作を減速させることを特徴とする請求項11に記載の移乗支援装置の動作制御方法。
  13. 前記制御部は、前記検出部である接触センサの検出値と第2の閾値とを比較し、前記接触センサの検出値が前記第2の閾値より大きいと、前記駆動部を制御し、前記身体保持具を前記被介護者の胴体に押し当てる動作を停止させることを特徴とする請求項11又は12に記載の移乗支援装置の動作制御方法。
  14. 前記制御部は、前記検出部である前記駆動部の駆動特性を検出するセンサの検出値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御することを特徴とする請求項11に記載の移乗支援装置の動作制御方法。
  15. 前記制御部は、前記検出部である前記アーム部又は前記身体保持具に作用する負荷を検出するセンサの検出値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御することを特徴とする請求項11に記載の移乗支援装置の動作制御方法。
  16. 前記制御部は、前記検出部である撮像部の画像情報に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御することを特徴とする請求項11に記載の移乗支援装置の動作制御方法。
  17. 前記撮像部は、前記身体保持具における被介護者を保持する面近傍を撮像し、
    前記制御部は、前記画像情報に写り込んだ、前記身体保持具における被介護者の胴体を保持する面と、前記被介護者の胴体との間隔の変化に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断することを特徴とする請求項16に記載の移乗支援装置の動作制御方法。
  18. 前記撮像部は、前記身体保持具における被介護者の胴体を保持する面より前方の領域を撮像し、
    前記制御部は、前記撮像部が被介護者に近付くことによる前記画像情報の明暗の変化に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断することを特徴とする請求項16に記載の移乗支援装置の動作制御方法。
  19. 前記制御部は、前記検出部である測距センサの測定値に基づいて、前記身体保持具における前記被介護者の胴体への接触度を判断して前記駆動部を制御することを特徴とする請求項11に記載の移乗支援装置の動作制御方法。
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