JP5195074B2 - 成形型 - Google Patents
成形型 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5195074B2 JP5195074B2 JP2008167446A JP2008167446A JP5195074B2 JP 5195074 B2 JP5195074 B2 JP 5195074B2 JP 2008167446 A JP2008167446 A JP 2008167446A JP 2008167446 A JP2008167446 A JP 2008167446A JP 5195074 B2 JP5195074 B2 JP 5195074B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- mold
- molding die
- transfer layer
- silicon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
Description
§1.成形型の構成
図1に示すように成形型1は、第1の基板11、第2の基板12、第3の基板13が順に積層して構成されている。成形型1は例えば、マイクロコンタクト法に用いる成形品を作製するための成形型である。熱インプリント法に用いる成形型として用いることもできる。第1の基板11は凹凸パターンを形成するための基板であり、ドライエッチング加工可能な材料からなる。例えばシリコンやガラスからなり、厚みは300μm〜800μmである。外形は例えばウエハ形状であり、その直径が100mm〜200mm程度である。多角形状のチップであってもよい。第1の基板11は表面に凹凸パターン10を有している。凹凸パターン10はμm〜nmオーダーのマイクロ/ナノ構造体である。
又、第1の基板11と第3の基板13との厚みを略同一とすると、成形型1を厚み方向に見たとき対称な構造を有している。これにより成形型1はその厚み方向で略同一な膨張又は収縮が発生するため、成形型の反りを生じさせる応力は緩和される。したがって室温及び/又は樹脂の硬化温度において成形型1の反りを少ないものとすることができる。なお、第1の基板11と第3の基板13との厚みが略同一とは両者の厚みの差が50μm以内であることを指すものとする。
第1、第2、第3の基板は接合したままの状態では、各基板の外周部分の接合強度は基板中央に比べて弱く、パターン転写を繰返し行なうことで接合した基板同士が剥がれてしまうことがある。接合界面を発端として破損や剥がれが起こることがある。基板の破損や剥がれを防止するために、成形型の側面を内側に1mm以上研磨して接合強度の弱い部分を除くことが好ましい。又、第1、第2、第3の基板は接合したままの状態では、第1、第2の境界部は窪みを有しているので、その部分に異物が入ると除去しにくく、成形型の汚れを引き起こすことがある。従って、本発明のように窪みの部分を除去することが好ましい。
§2.成形型の製造方法
(1)エッチング用マスクの形成(図3A参照)
第1の基板11上にエッチング用のマスク16を形成する。マスク16はレジスト、金属、SiO2、SiNなどの材料を用いることができる。第1の基板11がシリコンの場合には表面を熱酸化してSiO2を形成し、パターニングすることで開口を有するマスク16を得る。第1の基板11がガラスからなる場合にはレジスト、金属などを適宜マスク材として用いることができる。
マスク16の開口部を通して第1の基板11をエッチングし、凹部10aを形成する。エッチング方法はドライエッチング、ウェットエッチングを挙げることができるが、微細加工を高精度に行なえる点でドライエッチングを用いることが好ましい。第1の基板11がシリコン又は石英の場合にはCF4(あるいはCF4とO2の混合ガス)をエッチングガスとして用いる。
凹部10aを形成した後、マスク16を除去する。これにより凹凸パターン10が形成された第1の基板11が準備される。凹凸パターン10は被加工物に凹凸を転写するためのパターンである。
次に第1の基板11に対して第2の基板12、第3の基板13を順に接合していく。接合方法としては陽極接合、直接接合、接着剤を介した接合などの方法を基板の材料に応じて適宜選択できる。例えば、第1、第2、第3の基板がそれぞれシリコン、珪酸系ガラス、シリコンである場合には陽極接合を用いることができ、300℃〜500℃の温度下で300V〜500Vの電圧を印加して接合する。又第2、第3の基板を予め接合しておき、それを第1の基板に接合してもよい。
第1の基板がシリコン、石英からなる薄板の場合、脆性を有している。例えば、シリコンは基板に外力が加わった場合<110>方位へ割れやすいという特徴があり、転写層を成形型から剥離する際の破損の要因となる。本願では第2、第3の基板を備えることで転写層剥離時の応力に耐えうるよう第1の基板を補強することができる。
第1、第3の基板がシリコンである場合、第2の基板の材料には例えば炭化珪素を用いることができる。炭化珪素は、金属合金の接着層を介してシリコンとの接合が可能である。金属合金はAg−Cu−Ti合金のような活性な金属を含むろう材が挙げられる。このように接着層を用いる際、第1の基板と第3の基板の両方に対して、同じ材料で同じ厚み、同じ接合条件で形成した接着層を用いることが必要である。
第1、第2、第3の基板をそれぞれ接合した後、成形型1の側面14を研磨し、成形型1の外周から1mm以上切除する。端部の欠片に起因する異物発生を抑制するために、端部を面取りしておくことが好ましい。面取りは、側面の輪郭線が直線よりも曲線となる方がより好ましい。側面の研磨と面取りはべべリング加工により同時に行うことができる。べべリング加工以外には、グラインダを用いて側面14を研磨してもよい。以上の工程により、成形型1が作製される。
§3.成形型を用いたインプリント方法
(1)転写層の形成(図4A参照)
予めシランカップリング剤などを含む離型剤で表面修飾した成形型1上に転写層100を形成する。転写層100の材料は、被加工物の主材料からなり、その例としては硬化型樹脂を、具体的にはPDMS(ポリジメチルシロキサン)を挙げることができる。PDMSはシリコーンゴム主剤に硬化剤を所定の割合で混合した後、塗布可能な状態とする。転写層100のはキャスティング法などにより、凹凸パターン10を被覆し、数μm〜数mm程度の厚みとなるように室温で形成する。
転写層100上に主に補強材としての機能を有する基材110を当接させ、加熱する。転写層100を構成する樹脂を所定温度で所定時間保持し、転写層100を硬化処理して転写層100を成形する。このときの処理温度を、以下、硬化温度と呼称する。その後、室温へと降温させる。
室温へ降温した後、転写層100を成形型1から剥離し、成形品120を得る。転写層100と成形型1を垂直方向に力を加えて引き剥がしても良いし、抉じ開け作業で引き剥がしても良い。
本願発明に係る成形型は、第1、第2、第3の基板が接合されているため、転写層100を成形型1から剥離する際に加わる応力によって第1の基板が破損しにくい。又、成形型1の側面を研磨処理することで、接合面での強度が高いものとなっている。
つまり成形品の精度は、硬化温度帯における成形型の平坦度の影響を顕著に受ける。本願発明に係る成形型は、硬化温度帯においても平坦度が維持されているため、高精度の成形品を作製することが可能である。
厚み725μmのシリコン単結晶基板(第1の基板)、厚み600μmのショット社製ホウ珪酸ガラスであるテンパックス(登録商標)基板(第2の基板)、厚み725μmのシリコン単結晶基板(第3の基板)をそれぞれ準備した。シリコン単結晶基板の反りはいずれも10μm程度であった。なお、各基板は直径200mmのウエハであった。図3に示す手順に従って、第1の基板に凹凸パターンを形成した後、第2、第3の基板と陽極接合により接合して成形型を得た。接合後、成形型の外周部を切削加工した後、側面をべべリング加工することで、直径150mmの側面研磨された成形型を作製した。
ホウ珪酸ガラスの熱膨張係数は20℃〜300℃において3.2×10-6/Kであり、シリコン(2.6×10-6/K〜3.3×10-6/K)と異なる。熱履歴として陽極接合時の温度(300℃〜500℃)を経ている。又硬化温度は80〜150℃程度であるが、実施例は反りがほとんど変わらなかった。
厚み725μmのシリコン単結晶基板を準備し、実施例と略同様の条件で凹凸パターンを有する1層の成形型を得た(従来例1)。
厚み725μmのシリコン単結晶基板(第1の基板)、厚み600μmのショット社製ホウ珪酸ガラスであるテンパックス(登録商標)基板(第2の基板)をそれぞれ準備した。シリコン単結晶基板の反りは10μm程度であった。実施例と略同様の条件で外周部分を研磨加工した2層の成形型を得た(従来例2)。
(比較例3)
外周研磨を実施した成形型(比較例2)は、接合強度が10.3MPaであった。これに対し外周研磨を実施しなかった成形型(比較例3)は、接合強度が2.3MPaであった。この違いは、外周を研磨するにより接合強度の小さな部分を除去できたためである。
2:(従来の)成形型
3:(従来の)成形型
10:凹凸パターン
10a:凹部
11:第1の基板
12:第2の基板
13:第3の基板
14:側面
14a:第1の境界部
14b:第2の境界部
15:端部
16:マスク
20:凹凸パターン
21:第1の基板
23:破断部
30:凹凸パターン
31:第1の基板
32:第2の基板
100:転写層
110:基材
120:成形品
Claims (1)
- 一方の主面側に凹凸パターンを有する第1の基板と、
前記第1の基板の前記凹凸パターンの形成面の反対側に接合された第2の基板と、
前記第2の基板を前記第1の基板とで挟持して配置され、前記第2の基板と接合された第3の基板と、を具備し、
前記第1の基板と前記第3の基板は熱膨張係数が同一あるいは略同一の材料であって、かつ、同じ材料からなり、
前記第1の基板の厚みと前記第3の基板の厚みは同一あるいは略同一であり、
少なくとも1つの側面を表す輪郭線が、前記第1の基板と前記第2の基板の境界である第1の境界部と、前記第2の基板と第3の基板の境界である第2の境界部とを含む範囲において連続かつ一定符号の値である、又は零である曲率を有し、
前記第1の基板がシリコン、前記第2の基板がガラス又はセラミックス、前記第3の基板がシリコンでそれぞれ構成されていることを特徴とする成形型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008167446A JP5195074B2 (ja) | 2008-06-26 | 2008-06-26 | 成形型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008167446A JP5195074B2 (ja) | 2008-06-26 | 2008-06-26 | 成形型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010005899A JP2010005899A (ja) | 2010-01-14 |
JP5195074B2 true JP5195074B2 (ja) | 2013-05-08 |
Family
ID=41586931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008167446A Active JP5195074B2 (ja) | 2008-06-26 | 2008-06-26 | 成形型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5195074B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5534311B2 (ja) * | 2010-01-22 | 2014-06-25 | Hoya株式会社 | マスクブランク用基板とその製造方法、インプリントモールド用マスクブランクとその製造方法、及びインプリントモールドとその製造方法 |
JP2012153117A (ja) * | 2011-01-28 | 2012-08-16 | Ricoh Co Ltd | 成形型、印刷用版及びその製造方法、機能性膜の形成方法、インクジェットヘッド並びにインクジェット記録装置 |
JP2012158026A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Ricoh Co Ltd | 印刷用版及びその製造方法、機能性膜の形成方法、インクジェットヘッド並びにインクジェット記録装置 |
EP2711161A4 (en) * | 2011-05-19 | 2015-06-17 | Soken Kagaku Kk | NANOPRUCTIVE FORM AND CURVED BODY |
JP2013136181A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Hoya Corp | インプリント用モールドブランクおよびインプリント用モールド |
JP6062301B2 (ja) * | 2013-03-27 | 2017-01-18 | Hoya株式会社 | 射出成型用レンズ成形型、及びプラスチックレンズの製造方法 |
JP6341448B2 (ja) * | 2014-09-19 | 2018-06-13 | 大日本印刷株式会社 | ナノインプリント用接合体の検査方法、その検査装置およびその製造方法 |
JP6938187B2 (ja) | 2017-03-27 | 2021-09-22 | 株式会社ダイセル | シリコーンモールド |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06195763A (ja) * | 1992-12-21 | 1994-07-15 | Ricoh Co Ltd | 裏打部材付スタンパ及びその製造方法 |
JP2007237711A (ja) * | 2006-03-13 | 2007-09-20 | Ricoh Co Ltd | 光ディスク用スタンパ |
-
2008
- 2008-06-26 JP JP2008167446A patent/JP5195074B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010005899A (ja) | 2010-01-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5195074B2 (ja) | 成形型 | |
JP5534311B2 (ja) | マスクブランク用基板とその製造方法、インプリントモールド用マスクブランクとその製造方法、及びインプリントモールドとその製造方法 | |
JP4800593B2 (ja) | 異質構造の製造方法 | |
JP4546315B2 (ja) | 微細加工用型の製造方法 | |
KR102556421B1 (ko) | 단결정 패드 전사 방법 | |
TW201027609A (en) | A progressive trimming method | |
JP2003514756A (ja) | ガラス様材料からなる微小機械部品及び微小光学部品を製造する方法 | |
JP2011148227A5 (ja) | マスクブランク用基板とその製造方法、インプリントモールド用マスクブランクとその製造方法、及びインプリントモールドとその製造方法 | |
TW201628779A (zh) | 玻璃板、積層體、半導體封裝及其製造方法、電子機器 | |
US10679884B2 (en) | Film electrode for electrostatic chuck | |
JP2011023438A (ja) | 基板接合体の製造方法 | |
JP2017135264A (ja) | インプリントモールド用ガラス板の製造方法、インプリントモールド用積層板の製造方法、およびインプリントモールドの製造方法 | |
JP6300466B2 (ja) | マスクブランク用基板、マスクブランク、インプリントモールド、およびそれらの製造方法 | |
CN114156168A (zh) | 一种复合晶圆加工方法及采用其制备的超表面 | |
JP2010143103A (ja) | 転写パターン形成用ブランケット、転写パターン形成方法および転写装置 | |
JP3998603B2 (ja) | ガラスプレス用モールドの作製方法 | |
JP5200726B2 (ja) | インプリント方法、プレインプリントモールド、プレインプリントモールド製造方法、インプリント装置 | |
JP6248505B2 (ja) | インプリントモールド用基板、インプリントモールド及びそれらの製造方法、並びにインプリントモールドの再生方法 | |
JP2016002665A (ja) | モールド製造用構造体の製造方法、およびモールドの製造方法 | |
TW200907562A (en) | Template having a silicon nitride, silicon carbide or silicon oxynitride film | |
TWI768116B (zh) | 電鑄用母版及使用該電鑄用母版的電鑄模具的製造方法 | |
JP2006084885A (ja) | レプリカ回折格子の製造方法 | |
JP2863980B2 (ja) | ウエハの製作方法 | |
JP6180162B2 (ja) | 基板の貼り合わせ方法および貼り合わせ基板 | |
JP6424450B2 (ja) | インプリントモールド用基板及びその製造方法、並びにインプリントモールド |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110427 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120810 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120821 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120927 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130108 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130121 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5195074 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |