JP2007237711A - 光ディスク用スタンパ - Google Patents

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Abstract

【課題】スタンパの微細凹凸パターンのディスク基板への良好な転写と、スタンパからの成形済み光ディスク基板の円滑な剥離の達成とを同時に解決したスタンパを提供すること。また、耐久性に優れたスタンパを、安価かつ確実に提供すること。
【解決手段】スタンパの土台となる第2金属基板に、ポリアミドイミド中間層が積層され、さらにその上にピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板が積層されてなる3層構造のスタンパであって、該スタンパ中間層に、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミドが用いられたものであることを特徴とする光ディスク用スタンパ。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄板成形品に表面に転写された情報をいずれかの手法を用いて読み取り・追記・書き換えを行なう情報記録装置に用いられる薄板品に関し、特に、光ディスク基板のようにスタンパに刻まれた微細凹凸パターンを光透過性樹脂に転写させる光ディスク用基板製造方法に関するものである。
近年、大容量且つ高速のメモリ媒体として光ディスクがある。例えば、再生専用型(CD−ROM、DVD−ROM)、記録再生型光ディスク及び再書込み可能型ディスク(CD−RW、CD−R、DVD±R、DVD±RW)等が知られている。
記録再生型及び再書込み型ディスク関しては、大容量化・高速化の一途を辿っている。これらが進むにつれて、光ディスク用基板に求められる品質が厳しくなってきている。これらの光ディスクを構成する基板には、一般的に樹脂基板(ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等)が用いられている。このような基板は、生産性の面から通常、射出成形法や射出圧縮成形法により成形される。
具体的には、固定金型と可動金型との間に形成されるキャビティに、環状の金属薄板からなるスタンパを配設し、キャビティ内に溶融樹脂を射出注入し、これを両金型により成形することにより、ピット或いはグルーブから構成された微細な凹凸パターン等を転写した光ディスク基板が製造されている。
上述のように、スタンパのピット或いはグルーブから構成された微細な凹凸パターンを溶融樹脂に転写させるためには、溶融樹脂の温度、又は金型キャビティ内表面温度を高く維持し、注入中の樹脂を冷却させにくくすることで転写性は向上する。それを行なう反作用として、溶融樹脂が固化後、金型より光ディスク用基板を離型させるとき、剥がれにくくなり、基板の変形・剥離模様が発生し、光ディスク基板に求められる様々な特性の悪化を招く。つまり、スタンパの微細凹凸パターン(成形されるディスク基板上のピットパターン或いはグルーブパターンとして反映される微細凹凸)の良好な転写と、スタンパからの成形済み光ディスク基板の円滑な剥離の達成とは、通常、2律背反する問題である。
この問題を回避するためには、キャビティ内に溶融樹脂を注入した後の冷却時間を長く設定すれば良いが、長く設定しただけ1枚の光ディスク基板を成形するのに要する時間が長くなり、生産性が低下してしまう。
この相反する問題を解決する目的で、特許文献1(特開2001−334534号公報)には、ポリイミド断熱層を用いた技術が開示されている。この発明により、上述の相反する問題を解決することが可能となった。
この技術で作製された断熱スタンパは、光ディスク用基板成形において求められる様々な基板特性を確保し、且つ生産性においても良好に保った状態で光ディスク基板成形を行なうことが可能であるが、この断熱スタンパ構造/材料では、スタンパの耐久性が不十分であり、ある一定期間連続成形を行なうとスタンパの金属面とポリアミドイミドの界面にて剥離が生じる。
この剥離は、光ディスク基板特性例えば、信号特性の悪化や機械特性などを悪化させる。また、光ディスク成形基板にて目視検査で全数NGなどの生産上の不具合もある。
また、断熱効果を応用した成形に関する従来技術として、特許文献2(特開平10−149587号公報)に開示されたものがある。特許文献2は、従来の光ディスク基板射出成形の従来技術では、溶融樹脂射出ゲートから遠ざかるに従って転写性が低下するとの問題認識に基づき、溶融樹脂とスタンパ表面との境界面温度を高温かつ均一に保持するために、スタンパ下面(裏面)に熱伝導率の小さいセラミックスによる断熱層を設け、該断熱層の厚さを所定の範囲にするか、若しくはゲートから遠ざかるに従って増加させることで転写性向上とその均一性向上を目的とし、金型内に充填された溶融樹脂とスタンパとの境界面温度を高温かつ均一に保持する。要するに、スタンパの裏面に断熱層を形成して、金型内面とスタンパの転写面との間の断熱性を確保するものである。
このように、スタンパ下面(裏面)に断熱層を設けるという広義の一般的概念自体は、従来公知に属する。しかし、スタンパの金属材料と異なる断熱性材料を併用する当然の結果として、スタンパの耐久性に支障を生じる。本発明は、スタンパ下面(裏面)に中間層を設けることを前提として、その場合に、断熱性スタンパがほとんど不可避のこのような問題を解決せんとするものであって、スタンパ内に特定中間層を内包することを内容とする技術を基本として検討を進めたことにより、この問題を克服したものであり、特許文献2開示の技術とは異質のものである。
特許文献3(特開2003−80567号公報)は、断熱層の様々の塗布方式とさらにその上に、ニッケルを電鋳により積層させる方法を開示するが、これは従来の断熱スタンパの製造方法である。本発明は、その中間層であるポリアミドイミドに酸化ケイ素を含有させ金属への密着度を向上させた材料を使用した発明である。
特許文献4(特願2005−187364号明細書)記載の発明は、多層式の断熱スタンパに係るものであるが、根本的に金属と断熱材との密着度が本発明よりも低く、耐久性が小さいと推定されるため、反りにくいスタンパは作製可能だが、耐久性があるスタンパを作製できない。
特開2001−334534号公報 特開平10−149587号公報 特開2003−80567号公報 特願2005−187364号明細書
したがって、本発明の目的は、スタンパの微細凹凸パターンのディスク基板への良好な転写と、スタンパからの成形済み光ディスク基板の円滑な剥離の達成とを同時に解決したスタンパを提供することにある。また、耐久性に優れたスタンパを、安価かつ確実に提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により解決される。
(1)「スタンパの土台となる第2金属基板に、ポリアミドイミド中間層が積層され、さらにその上にピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板が積層されてなる3層構造のスタンパであって、該スタンパ中間層に、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミドが用いられたものであることを特徴とする光ディスク用スタンパ」、
(2)「スタンパの土台となる第2金属基板に、ポリアミドイミド中間層が積層され、さらにその上にピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板が積層されてなる3層構造のスタンパであって、該スタンパ中間層に、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミドが用いられ、該ポリアミドイミドに対する(又は「該ポリアミドイミド中間層中での」)酸化ケイ素の含有率が1〜12重量%であることを特徴とする光ディスク用スタンパ」、
(3)「スタンパの土台となる第2金属基板上に積層された中間層、及び少なくとも、ピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板を有するスタンパであって、前記スタンパの土台となる金属基板上に積層された中間層の上に、さらに第3金属層と、第2の中間層が順に積層され、さらにその上にピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板が積層されてなる5層構造を有し、前記2つの中間層のうち、少なくとも1つの中間層が、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミド中間層であることを特徴とする光ディスク用スタンパ」、
(4)「スタンパの土台となる第2金属基板上に積層された中間層、及び少なくとも、ピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板を有するスタンパであって、前記スタンパの土台となる金属基板上に積層された中間層の上に、さらに第3金属層と、第2の中間層が順に積層され、さらにその上にピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板が積層されてなる5層構造を有し、前記2つの中間層は厚みが異なり、また、前記2つの中間層のうち、少なくとも1つの中間層が、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミド中間層であることを特徴とする光ディスク用スタンパ」、
(5)「前記2つの中間層のうち、第2の中間層の厚みの方が大であることを特徴とする前記第(4)項に記載の光ディスク用スタンパ」、
(6)「前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の光ディスク用スタンパを用い、厚み0.1mm〜2.0mmに成形されたことを特徴とする光ディスク基板」
本発明により、連続成形時においてスタンパ耐久性が向上された成形光ディスク用スタンパの提供が可能となり、また、連続成形時においてスタンパ耐久性が向上された且つスタンパの反りが発生しにくい光ディスク用スタンパの提供が可能となり、更に、信号特性/基板特性が良好な基板の提供が可能となるという極めて優れた効果が発揮される。
以下、本発明の具体的な実施形態について図を参照して説明する。
図1に、本発明の、酸化ケイ素含有中間層入りスタンパの概略断面図を示す。また、図2には、中間層を2層内包した5層構造の断熱スタンパ概略断面図を示す。
このような5層構造の断熱スタンパの場合、2つの中間層のうち、少なくとも1つの中間層が、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミド中間層であることができ、特に1つの中間層のみが、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミド中間層であるときは、第2の中間層(第1金属基板の直ぐ裏側に位置する中間層が、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミド中間層であることが、より好ましい。ピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板の離型性、耐久性の確保は重要である。
基本的には、断熱スタンパはピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ金属を積層させた1stニッケルと呼ばれる(1A)、断熱性材料が積層されている中間層(1B)、スタンパの土台となる2ndニッケルと呼ばれる(1C)の3層で構成されている。
図3は所定の信号面(2A)が形成された基板(2−1)の第1基板と、またはこの基板(2−1)と同一形状を有し信号が形成されていない第2基板(2−2)を内側にして貼り合わされた構成を有している光ディスクである。
主にDVD+RやDVD+RWなどがこの構造を有している。
この基板(2−1)を製造する手段として、射出成形機に光ディスク用基板金型を取り付けて行なう方法がある。
図4に示すように、この光ディスク用基板金型は一方の面側で、ピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つスタンパ(4)を保持し、もう一方の面側は鏡面(8)もしくは平面から成る構成を持つ金型装置である。
図4の金型装置は大きく分けると二つの装置からなり、基板を成形するためのキャビティ(1)の構成を有する。ステンレス系金属からなる可動側金型(2)と溶融樹脂に信号面を転写させるスタンパ(4)が設置されている固定側金型(3)の2つを有する。固定金型(3)にはキャビティ(1)内に溶融した光透過性樹脂、例えばポリカーボネートを送り出すためのゲートが連結されるスプルブッシュ(5)が配設されている。
可動側金型(2)には、最終的に基板の中心部を打ち抜いて中心孔(1D)を形成するためのカットパンチ(6)が突出推動できるよう常設されている。
固定側金型(3)には、図3の光記録媒体基板(2−1)成形時に、信号を構成する所定の微細凹凸を転写するスタンパ(4)が、スタンパ押え手段(7)で保持する構造を持つ装置である。
光ディスク基板の成形課程を説明すると、先ず、可動側金型(2)と固定側金型(3)とを合致させて、両者間にキャビティ(1)を形成する。この状態で、例えば溶融された光透過性樹脂ポリカーボネートを、ゲート(図示せず)に送り込む。キャビティ(1)内に流し込まれた光透過性樹脂は、スタンパ(4)により所定の信号が転写形成された後、降温させ固化させる。次に、カットパンチ(6)を突出させ、図3の基板(2−1)の中心部を打ち抜き、中心孔(1D)が形成される。
一般的に合成樹脂は成形後に収縮する性質(高温時には膨張、つまり温度に比例した線膨張性)を有しており、光記録媒体に使用される例えばポリカーボネートなどの光透過性樹脂も同様である。キャビティ内(1)に注入された樹脂は、所定の信号面を転写し、その後冷却される。固定側(3)ではスタンパに記録されている凹凸パターンを転写するため、樹脂を凹凸パターンに食い込ませて信号面を形成させているが、スタンパ(4)とそれにより成形された基板は離型時に抵抗となり剥れにくい。
また、可動側の本体に常設されている可動側鏡面(8)から基板が離型されるときでも可動側鏡面(8)に基板が密着しており、光記録媒体基板成形用金型装置に常設されている空気吹き出し孔(9)あるいは基板突出し機構エジェクタ(10)を併用して基板を離型している。
この際に、離型性を向上させ、基板の変形を低減させると成形時間が長くなり生産性は悪くなる。生産性を向上させようとすると、離型性が悪くなり基板の変形が大きくなることで、基板特性の悪化を招く。そこで開発されたものが断熱スタンパ(4)である。
特に、本発明の断熱スタンパの優位性を説明すると、光ディスク基板は、ポリカーボネートのような光透過性樹脂を使用し射出成形機を用いて金型キャビティ内に溶融樹脂を注入することにより成形される。
図5は流動中の樹脂の流れ(21)で金型キャビティ壁面と接触している部分は樹脂の流れ中心部より早く冷却されてしまう。この部分をスキン層(22)というが、溶融樹脂(21)はこのスキン層(22)を形成しながらキャビティ内に充填されていく。スキン層(22)は、樹脂の流れの中心部より金型キャビティ接触部分(23),(24)の樹脂粘度が高くなってしまうために、ピット又はグルーブが構成された微細な溝形状を転写させ難い1つの要因となっている。
スキン層の形成を低減させるためには、金型温度を高く維持するか又は樹脂の溶融温度を高く維持すれば、多少の低減は可能となる。しかし、成形後の基板を金型より離型する際に離型性が悪化し、光ディスク成形基板の機械特性悪化が起きる。その兼ね合いを含めた上で成形条件を考えなければならない。
しかし、金型の一方の面側に、特定な中間層を内包した本発明の断熱スタンパを取り付けることにより、金型の断熱スタンパが取り付いている側では、断熱効果により樹脂がスキン層を形成しにくくし、スタンパにあるピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを確実に溶融樹脂に転写させることを可能とした。さらに、金型温度の調整幅が広くなり、低温金型成形が可能となる。光ディスク成形での金型温度は一般的に90℃〜130℃であるが、本発明の断熱スタンパを使用すると、50〜100℃まで下げることができることが判明した。これは、スタンパの中間層により樹脂熱が金型側に逃げにくい状態であり、樹脂が低粘度の状態で金型内を流れるためと思われる。そして、このような低温成形は、本発明の断熱スタンパの寿命を延長させるに効果的である。中間層の激しい温度に比例した中間層の膨張・収縮の繰り返しが、材料の脆性疲労、スタンパ金属基板との接合面の接合力低下因となることは想像に難くない。
転写性は一般的なスタンパと同等を維持し、なおかつ、この金型温度が下がるということは、冷却効率が良くなり金型からの離型性向上するため、光ディスク成形における基板特性に非常に有利な点となる。これにより十分基板特性を確保できることが可能となり、1枚の光ディスク基板を成形するのに要する時間を短縮しても、今までと同等の品質が得られ、生産性が向上する。
本発明の断熱スタンパの構造については、まずピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンの構成を持つ厚さ1〜50μm、好ましくは20〜30μmの1stニッケル層、2層目は断熱効果を発生させる厚さ1〜50μm、好ましくは30〜40μmの中間層、スタンパの土台となる厚さ200〜300μm、好ましくは240〜260μm2ndニッケル層からなることが好ましい。
[断熱性材料]
本発明の中間層に使用される断熱性材料は、断熱スタンパ開発の経緯から熱硬化性物質のポリアミドイミドが、断熱効果・耐熱性・耐磨耗性に優れており、一番良好な結果が得られているが、ポリアミドやポリイミドでも本発明の適用内であり、更に、2つの中間層のうち、一方の中間層のみが酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミド中間層であるときは、他方の中間層には、この分野で公知の他の断熱材料、例えば、セラミック等の無機材料、酸化ケイ素を含有しないポリアミドイミド、酸化ケイ素以外の例えば酸化チタン(TiO),アルミナ(Al)等の充填材を含有するポリアミドイミド等を採用することができる。
[充填材料]
本発明における中間層用の断熱性材料へ添加される充填材として、各種の無機充填材を検討した結果、他の酸化チタン(TiO),アルミナ(Al)等の他の微粒子充填材に比し、酸化ケイ素(シリカ;SiO)を充填したときが、最も結果がよく、特に、断熱スタンパの中間層の場合には、ポリアミドイミドとの相性が優れることが判明した。
ポリアミドイミドに対する(又は「該ポリアミドイミド中間層中での」)酸化ケイ素の含有率は、通常、1〜50重量%であり、好ましくは1〜12重量%である。1%未満では充填材添加の効果が充分でなく、12%を超えると添加量に比例した耐久性増大が達成され難いことがある。
耐熱性改善、線膨張率改善、熱荷重変形性改善のため、樹脂材料にフィラーを充填することは、所謂FRPを初め各種重視材料で知られている中で、添加量が30%付近までは、添加量に比例した材料改質効果の増大が報告されているのに対し、断熱スタンパの中間層の場合、ポリアミドイミドとの相性のよいシリカのときには、このような結果が得られたことは意外であった。市販のPET成形材料やPETフィルムのシリカ含有量は約10%程度であるといわれているが、これは、主に、フィルムや成形品の外観、特に透明性確保の観点から制限されたものであるにすぎない。
[製造方法]
このような金属基板中に中間層が内包されるスタンパ構造自体は、特開2001−236698号公報に詳細に説明されている。
具体的には、マスタースタンパと呼ばれるガラス盤から作製されたスタンパを更に電鋳を行ない、マスタースタンパからマザースタンパそしてサンスタンパと電鋳により複製する。そのサンスタンパ裏面にポリアミドイミドをスピンコートで塗布させ、硬化させる。
更にポリアミドイミド層上にニッケル層を電鋳するが、このままではポリアミドイミド層上に電鋳はできないため、ポリアミドイミド層に導電膜としてニッケルをスパッタリングする。その後、ニッケル層を再度電鋳で積層させることにより、断熱層が内包される(従来の断熱スタンパ)。ここまでで3層完了しているが、更に、ポリアミドイミドをスピンコートし、スパッタリングで導電膜を積層させ、電鋳をすることにより、5層となり断熱層が2層内包される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
表1に記載の酸化ケイ素を含有したポリアミドイミドにて断熱スタンパ作製/剥離試験のテストを行なった。酸化ケイ素の含有量は3%〜4%が好ましい。
本実験は、荒川化学株式会社製 コンポラセンH−900シリーズを採用し、断熱スタンパを作製し、剥離試験を実施した。
テスト条件を表1に、結果を表2に示す。
Figure 2007237711
Figure 2007237711
本発明の酸化ケイ素含有断熱スタンパの一例を示す断面概略図である。 本発明の酸化ケイ素含有5層構造断熱スタンパの一例を示す断面概略図である。 本発明の貼り合わせ型の光ディスクの一例を示す断面図である。 光ディスク成形に用いられる金型の概略図である。 スキン層発生メカニズムの説明図である。
符号の説明
1A 1stニッケル層
1B 中間層
1C 2ndニッケル層
1D 中心孔
2A 信号面
2−1 基板
2−2 基板
1 キャビティ
2 可動側金型本体
3 固定側金型本体
4 スタンパ
5 スプルブッシュ
6 カットパンチ
7 スタンパ保持機構
8 可動側金型鏡面
9 空気吹き出し孔
10 エジェクタ
11 ディスク最外周面形成素材
21 流動中の溶融樹脂
22 スキン層
23 金型スタンパ型
24 金型鏡面側

Claims (6)

  1. スタンパの土台となる第2金属基板に、ポリアミドイミド中間層が積層され、さらにその上にピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板が積層されてなる3層構造のスタンパであって、該スタンパ中間層に、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミドが用いられたものであることを特徴とする光ディスク用スタンパ。
  2. スタンパの土台となる第2金属基板に、ポリアミドイミド中間層が積層され、さらにその上にピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板が積層されてなる3層構造のスタンパであって、該スタンパ中間層に、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミドが用いられ、該ポリアミドイミドに対する(又は「該ポリアミドイミド中間層中での」)酸化ケイ素の含有率が1〜12重量%であることを特徴とする光ディスク用スタンパ。
  3. スタンパの土台となる第2金属基板上に積層された中間層、及び少なくとも、ピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板を有するスタンパであって、前記スタンパの土台となる金属基板上に積層された中間層の上に、さらに第3金属層と、第2の中間層が順に積層され、さらにその上にピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板が積層されてなる5層構造を有し、前記2つの中間層のうち、少なくとも1つの中間層が、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミド中間層であることを特徴とする光ディスク用スタンパ。
  4. スタンパの土台となる第2金属基板上に積層された中間層、及び少なくとも、ピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板を有するスタンパであって、前記スタンパの土台となる金属基板上に積層された中間層の上に、さらに第3金属層と、第2の中間層が順に積層され、さらにその上にピット又はグルーブが構成された微細な凹凸パターンを持つ第1金属基板が積層されてなる5層構造を有し、前記2つの中間層は厚みが異なり、また、前記2つの中間層のうち、少なくとも1つの中間層が、酸化ケイ素を含有させたポリアミドイミド中間層であることを特徴とする光ディスク用スタンパ。
  5. 前記2つの中間層のうち、第2の中間層の厚みの方が大であることを特徴とする請求項4に記載の光ディスク用スタンパ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の光ディスク用スタンパを用い、厚み0.1mm〜2.0mmに成形されたことを特徴とする光ディスク基板。
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