JP5193443B2 - 有機半導体材料並びにそれを用いた有機半導体素子及び電界効果トランジスタ - Google Patents

有機半導体材料並びにそれを用いた有機半導体素子及び電界効果トランジスタ Download PDF

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本発明は、有機半導体材料並びにそれを用いた有機半導体素子及び電界効果トランジスタに関するものである。
近年、有機半導体の研究とともに、従来よりSi材料が用いられているトランジスタなどの半導体素子に、有機半導体材料を用いる検討がなされている。有機半導体材料は、比較的低い温度での蒸着が可能であり、溶液化することにより、インクジェット方式などの印刷法によって半導体層を形成することができる。従って、Si材料を用いる場合に比べ、簡単なプロセスで半導体素子を作製することが可能である。
特許文献1においては、このような半導体材料として、主鎖と側鎖の間の結合が共役した分岐型共役高分子が提案されている。
しかしながら、従来の有機半導体材料は、キャリア移動度が十分ではなく、従来より、より高いキャリア移動度を有する有機半導体材料が求められている。
特開2004−6782号公報
本発明の目的は、キャリア移動度が高い有機半導体材料並びにそれを用いた有機半導体素子及び電界効果トランジスタを提供することにある。
本発明の有機半導体材料は、芳香族環を有する基X1、X2、及びX3が、少なくとも3箇所の結合部を有する分岐部Yに結合してなることを特徴としている。
本発明によれば、キャリア移動度の高い有機半導体材料とすることができ、有機トランジスタ素子に用いた場合に優れたトランジスタ特性を得ることができる。
本発明の有機半導体材料は、好ましくは、分岐部Yが、以下に示す構造を有することを特徴としている。
Figure 0005193443
(式中、R1、R2及びR3は、水素、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアリール基であり、互いに同一または異なっていてもよい。)
置換されてもよいアルキル基、置換さてもよいアルコキシ基、及び置換されてもよいアリール基において、その置換基は、酸素、窒素、ケイ素、リン、硫黄等の元素を含む置換基であってもよい。また、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
本発明の有機半導体材料は、好ましくは、芳香族環を有する基X1、X2、及びX3のうちの少なくとも1つが、以下に示す構造を有することを特徴としている。
Figure 0005193443
(式中、Rは、水素、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアリール基であり、互いに同一または異なっていてもよい。nは1から20までの整数である。)
本発明の有機半導体材料は、その化学構造が、分岐部Yを中心として対称であってもよいし、非対称であってもよい。
また、本発明の有機半導体材料は、その化学構造が、分岐部Yを2つ以上含むものであってもよい。
本発明に従う有機半導体材料としては、以下に示す構造を有するものが挙げられる。
Figure 0005193443
(式中、Yは分子鎖の分岐部であり、R4、R5及びR6は、水素、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアリール基であり、互いに同一または異なっていてもよい。nは1から20までの整数である。)
また、本発明に従う有機半導体材料としては、以下に示す構造を有するものが挙げられる。
Figure 0005193443
(式中、R1〜R6は、水素、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアリール基であり、互いに同一または異なっていてもよい。nは1から20までの整数である。)
本発明に従う有機半導体材料としては、以下に示す一般式の構造を有するものが挙げられる。
Figure 0005193443
(式中、R1〜R9は、水素、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアリール基であり、互いに同一または異なっていてもよい。m及びnは1から20までの整数である。)
上記一般式の構造を有するものとしては、以下の構造を有する有機半導体材料が挙げられる。
Figure 0005193443
本発明に従う有機半導体材料としては、以下に示す一般式の構造を有するものが挙げられる。
Figure 0005193443
(式中、Fは、フェニレン誘導体、フルオレン誘導体、アミン誘導体、フェニルアミン誘導体、またはチオフェン誘導体であり、R1〜R9は、水素、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアリール基であり、互いに同一または異なっていてもよい。m及びnは1から20までの整数である。)
上記一般式におけるFは、上記のように共役性結合を有するユニットであってもよいが、シクロヘキサン、エーテル等の非共役ユニットのものであってもよい。
上記一般式の構造を有するものとしては、以下の有機半導体材料が挙げられる。
Figure 0005193443
Figure 0005193443
また、以下に示すような有機半導体高分子材料が挙げられる。
Figure 0005193443
上記有機半導体高分子材料における分子量(Mw)の範囲は、1,800〜5,000,000程度であることが好ましい。
本発明の有機半導体材料における分岐部Yは、以下に示す構造を有するものであってもよい。
Figure 0005193443
(式中、Rは、水素、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアリール基である。)
Figure 0005193443
また、本発明の有機半導体材料において、芳香族環を有する基X1、X2、及びX3は、以下に示す構造を有するものであってもよい。
なお、以下に示す構造式において、R1〜R3は、水素、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアリール基であり、互いに同一または異なっていてもよい。また、nは1から20までの整数である。
Figure 0005193443
Figure 0005193443
Figure 0005193443
Figure 0005193443
本発明の有機半導体素子は、上記本発明の有機半導体材料を用いたことを特徴としている。
本発明の有機トランジスタは、上記本発明の有機半導体材料を用いたことを特徴としている。
本発明の電界効果トランジスタは、電荷輸送性材料層と、該電荷輸送性材料層に直接または間接に接するゲート電極とを備え、ゲート電極及び電荷輸送性材料層の間に電界を印加することにより、電荷輸送性材料層中の電流を制御する電界効果トランジスタであり、電荷輸送性材料層を上記本発明の有機半導体材料から形成したことを特徴としている。
本発明の有機半導体材料は、キャリア移動度が高く、有機半導体素子に用いた場合に、良好な半導体特性を得ることができる。
以下、本発明を具体的な実施例により説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(合成実施例1)
トリス〔4,−(2,2′−ビチオフェン−5−イル)フェニル〕アミン(TPA−3T2)〔化合物1〕
Figure 0005193443
機械式攪拌機を備え、窒素ライン及び真空ラインに接続可能な乾燥した気密性反応容器に、トリス(4−ブロモフェニル)アミン(241mg、0.5mmol)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,2′−ビチオフェン(460mg、1.575mmol)、鈴木カップリング触媒、トルエン5ml、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド(20重量%)8mlを添加し反応させた。反応容器を真空にした後、窒素を3回充填し、95℃に加熱した。反応は95℃で窒素雰囲気下約8時間行った。
生成物を冷却した後、200mlのメタノール中に滴下して、生成物を沈殿させた。次に、メタノールで3回洗浄した。真空乾燥した後、生成物を10mlのクロロホルムに溶解させ、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィで精製した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去して適量まで濃縮した後、200mlのメタノールに滴下して生成物を沈殿させた。沈殿物をメタノールで3回洗浄し、真空乾燥した。最終生成物として黄色の粉末が得られた。収率は12%であった。
(合成実施例2)
ビス〔ビス〔(5−ビチオフェン−2−イル)−1,4−フェニレンジイル〕アミノ−1,4−フェニレンジイル〕−9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル(F8−TPA−4T2)〔化合物2〕
Figure 0005193443
機械式攪拌機を備え、窒素ライン及び真空ラインに接続可能な乾燥した気密性反応容器に、トリス(4−ブロモフェニル)アミン(482mg、1mmol)、9,9−ジオクチル−2,7−ジブロモフルオレン(321mg、0.5mmol)、鈴木カップリング触媒、トルエン5ml、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド(20重量%)8mlを添加し反応させた。反応容器を真空にした後、窒素を3回充填し、95℃に加熱した。反応は95℃で窒素雰囲気下約4.5時間行った。次に、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,2′−ビチオフェン(614mg、2.1mmol)を添加した後、95℃で窒素雰囲気下においてさらに5時間反応させた。
生成物を冷却した後、200mlのメタノール中に滴下して、生成物を沈殿させた。次に、メタノールで3回洗浄した。真空乾燥した後、生成物を10mlのクロロホルムに溶解させ、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィで精製した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去して適量まで濃縮した後、200mlのメタノールに滴下して生成物を沈殿させた。沈殿物をメタノールで3回洗浄し、真空乾燥した。最終生成物として緑色の粉末が得られた。収率は63%であった。
(合成実施例3)
ビス〔ビス〔(5−ビチオフェン−2−イル)−1,4−フェニレンジイル〕アミノ−(1,1′−ビフェニル)〕−N,N′−ビス〔4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル〕−N,N′−ビス(1,4−フェニレンジイル)−(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン(TPD−TPA−4T2)〔化合物3〕
Figure 0005193443
機械式攪拌機を備え、窒素ライン及び真空ラインに接続可能な乾燥した気密性反応容器に、N,N′−ビス〔4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル〕−N,N′−ビス(1,4−フェニレンジイル)−(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン−4,4′−ビス−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(426mg、0.5mmol)、トリス(4−ブロモフェニル)アミン(482mg、1mmol)、鈴木カップリング触媒、トルエン5ml、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド(20重量%)8mlを添加し反応させた。反応容器を真空にした後、窒素を3回充填し、95℃に加熱した。反応は95℃で窒素雰囲気下約4.5時間行った。次に、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,2′−ビチオフェン(614mg、2.1mmol)を添加した後、95℃で、窒素雰囲気下においてさらに5時間反応させた。
生成物を冷却した後、200mlのメタノール中に滴下して、生成物を沈殿させた。次に、メタノールで3回洗浄した。真空乾燥した後、生成物を10mlのクロロホルムに溶解させ、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィで精製した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去して適量まで濃縮した後、200mlのメタノールに滴下して生成物を沈殿させた。沈殿物をメタノールで3回洗浄し、真空乾燥した。最終生成物として緑色の粉末が得られた。収率は82%であった。
(合成実施例4)
ポリ〔(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−コ−(ビチオフェン−2,5′−ジイル)−コ−(4″,4′′′−ターシャリーブチル−テトラフェニルジアミン−4,4′−ジイル)−コ−N,N′−ビス〔4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル〕−N,N′−ビス(1,4−フェニレンジイル)−(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン−コ−(4″−トリチオフェン−フェニレン−1,4−ジイル)−ジ(1,4−フェニレンジイル)アミン〕(PF8−T2(40%)−TPD(25%)−TPA(10%)〔化合物4〕
Figure 0005193443
機械式攪拌機を備え、窒素ライン及び真空ラインに接続可能な乾燥した気密性反応容器に、N,N′−ビス〔4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル〕−N,N′−ビス(1,4−フェニレンジイル)−(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン−4,4′−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(213mg、0.25mmol)、9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(160.5mg、0.25mmol)、2,5′−ジブロモ−ビチオフェン(130mg、0.4mmol)、トリス(4−ブロモフェニル)アミン(48.2mg、0.1mmol)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,2′,2″−ターチオフェン(37.5mg、0.2mmol)、鈴木カップリング触媒、トルエン5ml、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド(20重量%)8mlを添加し反応させた。反応容器を真空にした後、窒素を3回充填し、95℃に加熱した。反応は95℃で窒素雰囲気下約3時間行った。次に、フェニルボロン酸61mgを添加した後、95℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させ、その後約0.12mlのブロモベンゼンを添加し、95℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させた。
生成物を冷却した後、300mlのメタノール中に滴下して、生成物を沈殿させた。次に、メタノールで3回洗浄した。真空乾燥した後、生成物を10mlのトルエンに溶解させ、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィで精製した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去して適量まで濃縮した後、300mlのメタノールに滴下して生成物を沈殿させた。沈殿物をメタノールで3回洗浄し、真空乾燥した。最終生成物として黄色の粉末が得られた。収率は58%であった。
得られた生成物の分子量(Mw)は、約50,000であった。
(合成実施例5)
ビス〔ビス〔(5,2′−ビチオフェン−2−イル)−1,4−フェニレンジイル〕アミノ−1,4−フェニレンジイル〕−5,2′−ビチオフェン−2,5′−ジイル(T2−TPA−4T2)〔化合物5〕
Figure 0005193443
機械式攪拌機を備え、窒素ライン及び真空ラインに接続可能な乾燥した気密性反応容器に、5,5′−ジ(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)−2,2′−ビチオフェン(209mg、0.5mmol)、トリス(4−ブロモフェニル)アミン(482mg、1mmol)、鈴木カップリング触媒、トルエン5ml、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド(20重量%)8mlを添加し反応させた。反応容器を真空にした後、窒素を3回充填し、95℃に加熱した。反応は窒素雰囲気下約4.5時間行った。次に5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル−2,2′−ビチオフェン(614mg、2.1mmol)を添加した後、95℃で窒素雰囲気下においてさらに5時間反応させた。
生成物を冷却した後、200mlのメタノール中に滴下して、生成物を沈殿させた。次にメタノールで3回洗浄した。真空乾燥した後、生成物を10mlのクロロホルムに溶解させ、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒をエバポレーターで除去して適量まで濃縮した後、200mlのメタノールに滴下して生成物を沈殿させた。沈殿物をメタノールで3回洗浄し、真空乾燥した。最終生成物として黄色の粉末が得られた。収率は48%であった。
(合成比較例1)
2,7−ジ(5,2′,5′,2″,5″,2′′′−テトラチオフェン−2−イル)−9,9−ジオクチルフルオレン(F8−4T)〔化合物6〕
Figure 0005193443
機械式攪拌機を備え、窒素ライン及び真空ラインに接続可能な乾燥した気密性反応容器に、9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(321mg、0.5mmol)、2,5′−ジブロモ−ビチオフェン(324mg、1.0mmol)、鈴木カップリング触媒、トルエン5ml、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド(20重量%)8mlを添加し反応させた。反応容器を真空にした後、窒素を3回充填し、95℃に加熱した。反応は95℃で窒素雰囲気下約4.5時間行った。次に、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,2′−ビチオフェン(307mg、1.05mmol)を添加した後、95℃で窒素雰囲気下においてさらに5時間反応させた。
生成物を冷却した後、200mlのメタノール中に滴下して、生成物を沈殿させた。次に、メタノールで3回洗浄した。真空乾燥した後、生成物を10mlのクロロホルムに溶解させ、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィで精製した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去して適量まで濃縮した後、200mlのメタノールに滴下して生成物を沈殿させた。沈殿物をメタノールで3回洗浄し、真空乾燥した。最終生成物として黄色の粉末が得られた。収率は45%であった。
〔有機トランジスタの作製:実施例1〜5及び比較例1〕
上記で作製した有機半導体材料を用いて、MOS型電界効果トランジスタを作製した。
図1は作製したMOS型電界効果トランジスタの構造を示す模式的断面図である。図1に示すように、シリコンウェハ1の上に絶縁膜2を設け、絶縁膜2の上に有機半導体膜3を形成し,有機半導体膜3の上に所定の距離離してソース電極4及びドレイン電極5を形成している。
図2は、ソース電極4及びドレイン電極5を示す平面図である。図2に示すように、ソース電極4とドレイン電極5の間の距離Lをチャネル長とし、ソース電極4及びドレイン電極5のそれぞれの幅をチャネル幅Wとしている。
図1に示す有機トランジスタにおいては、n型にドープされたシリコンウェハ1をゲート電極としている。このシリコンウェハ1の上に、膜厚100nmの二酸化ケイ素からなる絶縁膜2が形成されている。シリコンウェハ1は、2−プロパノール、アセトン、イオン交換水、メタノールの順で、超音波洗浄を行った後、紫外線・オゾン処理により表面を清浄化してから用いた。絶縁膜2の上には有機半導体膜3が形成されている。
有機半導体膜3は以下のようにして形成した。有機溶剤で有機半導体材料を溶液とし、絶縁膜2の表面にこの溶液をスピンコートし、真空オーブン中で減圧下、80℃で1時間ベークして、有機溶剤を除去した。これにより、膜厚100nm〜150nmの有機半導体膜3を形成した。
有機半導体膜3の上には、真空蒸着により、金からなるソース電極4及びドレイン電極5を形成した。
シリコンウェハ1からなるゲート電極1、ソース電極4、及びドレイン電極5の3端子間のトランジスタ特性を、アジレント社製の4156C型高精度半導体パラメータアナライザを用いて、室温(約27℃)で評価した。
(実施例1)
化合物1を用いて有機半導体膜3を形成し、得られた有機トランジスタの特性を上記のようにして評価した。チャネル長Lは0.1mmであり、チャネル幅Wは1mmである。
図3は、V−I特性を示す図である。オン/オフ比は8であり、移動度は2.35×10-5cm2/Vsであり、良好なトランジスタ特性が得られた。
(実施例2)
化合物2を用いて有機半導体膜3を形成し、得られた有機トランジスタの特性を上記のようにして評価した。チャネル長Lは0.07mmであり、チャネル幅Wは1mmである。
図4は、V−I特性を示す図である。オン/オフ比は71であり、移動度は1.61×10-5cm2/Vsであり、良好なトランジスタ特性が得られた。
(実施例3)
化合物3を用いて有機半導体膜3を形成し、得られた有機トランジスタの特性を上記のようにして評価した。チャネル長Lは0.1mmであり、チャネル幅Wは1mmである。
図5は、V−I特性を示す図である。オン/オフ比は56であり、移動度は9.2×10-5cm2/Vsであり、良好なトランジスタ特性が得られた。
(実施例4)
化合物4を用いて有機半導体膜3を形成し、得られた有機トランジスタの特性を上記のようにして評価した。チャネル長Lは0.1mmであり、チャネル幅Wは1mmである。
図6は、V−I特性を示す図である。オン/オフ比は5であり、移動度は5.2×10-5cm2/Vsであり、良好なトランジスタ特性が得られた。
(実施例5)
化合物5を用いて有機半導体膜3を形成し、得られた有機トランジスタの特性を上記のようにして評価した。チャネル長Lは0.05mmであり、チャネル幅Wは1mmである。
オン/オフ比は8であり、移動度は4.6×10-5cm2/Vsであり、良好なトランジスタ特性が得られた。
(比較例1)
化合物6を用いて有機半導体膜3を形成し、有機トランジスタを作製した。しかしながら、ゲート電圧を変化させても、ドレイン電流の変調が見られなかった。
以上のことから明らかなように、本発明に従う有機半導体材料を用いて有機半導体膜を形成した有機トランジスタにおいては良好なトランジスタ特性が得られている。従って、本発明に従う有機半導体材料は高いキャリア移動度を有し、有機トランジスタに用いた場合に良好なトランジスタ特性を与えるものである。
本発明に従う実施例において作製した有機トランジスタを示す模式的断面図。 図1に示す有機トランジスタにおけるソース電極及びドレイン電極の平面図。 実施例1において作製した有機トランジスタのV−I特性を示す図。 実施例2において作製した有機トランジスタのV−I特性を示す図。 実施例3において作製した有機トランジスタのV−I特性を示す図。 実施例4において作製した有機トランジスタのV−I特性を示す図。
符号の説明
1…シリコンウェハ(ゲート電極)
2…絶縁膜
3…有機半導体膜
4…ソース電極
5…ドレイン電極

Claims (4)

  1. 以下に示す構造を有することを特徴とする有機半導体材料。
    Figure 0005193443
  2. 請求項1に記載の有機半導体材料を用いたことを特徴とする有機半導体素子。
  3. 請求項1に記載の有機半導体材料を用いたことを特徴とする有機トランジスタ。
  4. 電荷輸送性材料層と、該電荷輸送性材料層に直接または間接に接するゲート電極とを備え、前記ゲート電極及び前記電荷輸送性材料層の間に電界を印加することにより、前記電荷輸送性材料層中の電流を制御する電界効果トランジスタにおいて、
    前記電荷輸送性材料層を請求項1に記載の有機半導体材料から形成したことを特徴とする電界効果トランジスタ。
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