JP5192242B2 - 導電性複合フィルム - Google Patents
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Description
(a)アニオン系界面活性剤、有機溶媒および水を混合攪拌し乳化液を調製する工程、
(b)ピロール及び/又はピロール誘導体のモノマーを乳化液中に分散させる工程、
(c)モノマーを酸化重合しアニオン系界面活性剤にポリピロール及び/又はポリピロール誘導体を接触吸着させる工程、
(d)有機相を分液し導電性微粒子を回収する工程。
スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム1.5mmolをトルエン50mLに溶解し、さらにイオン交換水100mLを加え、20℃に保持しつつ乳化するまで撹拌した。得られた乳化液にピロールモノマー21.2mmolを加え、30分撹拌し、次いで0.2M過硫酸アンモニウム水溶液50mL(0.4mol相当)を少量づつ滴下し、4時間反応を行った。反応終了後、有機相を回収し、イオン交換水で数回洗浄して、トルエン中に黒色の導電性微粒子が分散した状態のポリピロール系分散液を得て、トルエンにて固形分1%に調整した。(導電性ポリピロール微粒子30%、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム70%)
製造例2で得られた帯電防止フィルムの導電層上に塗布する塗工液の調整は、表1に示す量の樹脂と酸性触媒と無機化合物粒子とを水に溶解させて、固形分が3%となるように調製した。また、被覆層における塗工液中の無機化合物粒子と樹脂との固形分の比率を表1に示した。なお、樹脂は、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製:PVA205)が10質量%含有されている水溶液と、イソプロピルアルコールと、水性メラミン(大日本インキ(株)製:ウォーターゾールS−695)とを、1:1:0.3の割合で混合した溶液である。
[酸性触媒]
・パラトルエンスルホン酸:パラトルエンスルホン酸が10%含有されている水溶液
・硫酸アンモニウム:硫酸アンモニウムが10%含有されている水溶液
[無機化合物粒子]
・スノーテックスOUP:日産化学工業(株)社製のコロイダルシリカ、平均粒子径40〜100nm、固形分15%)
・スノーテックスO:日産化学工業(株)社製のコロイダルシリカ、平均粒子径10〜20nm、固形分20%)
・オルガノシカゾルIPA−ST:日産化学工業(株)社製のコロイダルシリカ、平均粒子径10〜20nm、固形分30%)
・ミネックス#10:白石カルシウム(株)社製の長石、平均粒子径1μm、固形分100%)
製造例1で得られたポリピロール系分散液を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)製:S−10、膜厚100μm)の片面に、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#150、深度60μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を140℃、速度15m/分で通過させることにより乾燥させ、厚みが150nmの導電層を得た。
無機化合物粒子としてスノーテックスOを1質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.8/5.0である。
酸性触媒として硫酸アンモニウムを0.2質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.9/5.0である。
酸性触媒として硫酸アンモニウムを0.2質量部、無機化合物粒子としてスノーテックスOを1質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.8/5.0である。
酸性触媒としてパラトルエンスルホン酸を0.1質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.91/5.0である。
酸性触媒として硫酸アンモニウムを0.1質量部、無機化合物粒子としてスノーテックスOを1質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.8/5.0である。
無機化合物粒子としてスノーテックスOUPを4.92質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=3.0/5.0である。
無機化合物粒子としてスノーテックスOUPを1.64質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.1/5.0である。
被覆層における塗工液において、無機化合物粒子としてスノーテックスOUPを0.082質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.05/5.0である。
被覆層における塗工液において、無機化合物粒子としてスノーテックスOUPを5.75質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=3.5/5.0である。
製造例1で得られたポリピロール系分散液を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)製:S−10、膜厚100μm)の片面に、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#150、深度60μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を140℃、速度15m/分で通過させることにより乾燥させ、厚みが150nmの導電層を有する導電性フィルムを得た。
製造例1で得られたポリピロール系分散液100質量部に対して、無機化合物粒子としてオルガノシリカゾルIPA−ST含有を1.2質量部添加し、分散液を得た。次に、この分散液を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)製:S−10、膜厚100μm)の片面に、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#150、深度60μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を140℃、速度15m/分で通過させることにより乾燥させ、厚みが150nmの導電層を有するフィルムを得た。
被覆層における塗工液において、無機化合物粒子が添加されていないものとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。
被覆層における塗工液において、無機化合物粒子としてミネックス#10を0.2質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.8/5.0である。
被覆層における塗工液において、酸性触媒を添加されていないものとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.92/5.0である。
該導電層上に製造例2で得られた被覆層における塗工液を、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#95、深度60μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を140℃、速度15m/分で通過させて乾燥させ、厚みが350nmの被覆層を形成した以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。
該導電層上に製造例2で得られた被覆層における塗工液を、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#200、深度35μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を140℃、速度15m/分で通過させて乾燥させ、厚みが25nmの被覆層を形成した以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。
実施例1〜10及び比較例1〜6で得られたフィルムに対して物性を測定し、結果を表2に示した。尚、表2に示す測定・評価は以下のように行った。
温度25度、湿度50%の雰囲気下で、三菱化学社製「ハイレスター」を用い、印加電圧10Vにて測定した。(109Ω未満が好ましい。)
電子顕微鏡を用い、10000倍にて被覆層の塗膜表面を確認し、無機化合物粒子が凝集しているかどうか確認を行った。尚、実施例1の被覆層の電子顕微鏡写真を図3、比較例5の被覆層の電子顕微鏡写真を図5に示す。
原子間力顕微鏡AFM(セイコーインスツル(株)製:SPA−300)を用いて、被覆層の表面粗さを測定した。また、比較例1及び2については、被覆層を設けていないため、導電層の表面粗さを測定した。尚、実施例1の被覆層の原子間力顕微鏡AFM写真を図4、比較例5の被覆層の原子間力顕微鏡AFM写真を図6に示す。
図7に示すように、未処理のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)製:S−10、膜厚100μm)を、各実施例及び比較例の導電性複合フィルムで挟み込む。この時、各導電性複合フィルムの被覆層が未処理のポリエチレンテレフタレートフィルム側になるようにする。さらに、ガラス板にて挟み込み、その上から1kgの荷重をかける。その後、未処理のポリエチレンテレフタレートフィルムのみを水平方向に引抜く。引抜いた後、導電性複合フィルムの被覆層を光学顕微鏡を用い100倍にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価を行った。尚、比較例1及び2については、被覆層を設けていないため、導電層が未処理のポリエチレンテレフタレートフィルム側になるようにし、それ以外は同方法にて評価を行った。
○:塗膜の剥がれがない
△:部分的に塗膜の剥がれが見られた
×:塗膜全体が剥がれた
実施例1ないし10の導電性複合シートは、何れにおいても、被覆層における塗工液被覆後の抵抗値が109Ω未満であり、しかも無機化合物粒子が凝集するとともに被覆層表面上に突出していたため、フィルムの引き抜き試験において表1のような結果が得られ、特に実施例1ないし8の導電性複合シートは、被覆層の表面粗さ(Ra)が5〜15nmの範囲であったため、フィルムの引き抜き試験において優れる結果を示した。
2:導電層
3:被覆層
4:無機化合物粒子
Claims (3)
- フィルム基材上に導電層を介して被覆層が積層された導電性複合フィルムであって、
導電層は、少なくとも導電性高分子を有する層であり、
被覆層は、樹脂と酸性触媒と無機化合物粒子とからなる厚さ30乃至300nmの層であり、該無機化合物粒子の粒子径が10乃至200nmであることを特徴とする導電性複合フィルム。 - 前記被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比で0.1/5乃至3/5であることを特徴とする請求項1記載の導電性複合フィルム。
- 前記導電層が、ピロール及び/又はピロール誘導体のポリマーからなることを特徴とする請求項1又は2記載の導電性複合フィルム。
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