JP5192242B2 - 導電性複合フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、フィルム基材上に導電層を介して被覆層が積層された導電性複合フィルムであって、より詳しくは、導電性複合フィルムの導電性(表面抵抗値)が10Ω未満で、しかもフィルムをロール状に巻き取り〜巻き出す際、被覆層の表面に突出した無機化合物粒子が脱落することなく、そして被覆層自体が剥がれ難い導電性複合フィルムを提供するものである。
一般的に、電子部品のパッケージとしては、フィルム基材に導電材を練り込んだもの、或いはフィルム基材上に導電層を設けたものが採用されている。そうすることにより、フィルム基材上に静電気が帯電することを防止することが出来、その結果、埃を引きつけないので電子部品の回路がショートすることを防止出来る。
フィルム基材に導電材を練り込むものとしては、例えば界面活性剤を基材に練り込みブリードアウトさせて効果を発揮させるもの、或いは、導電性カーボンを基材に練り込むものが提案されている。また、フィルム基材上に導電層を設けるものとしては、導電性カーボンと合成樹脂と溶媒とからなる塗料を基材上に塗布するもの(特許文献1)が提案されている。
しかしながら、上記界面活性剤を練り込むものは、湿度の影響で帯電防止効果が変化してしまう問題があった。また、導電性カーボンを使用する場合、導電性カーボンの脱落が多く、電子部品等の対象物を汚染してしまう問題があった。
そこで上記問題を解決するために、湿度の影響を受けず、さらに導電性カーボンのように脱落もしない導電性高分子を、合成樹脂と溶媒と共に混合して塗料とし、この塗料をフィルム基材に塗布する方法が提案されている。
一方で最近、導電性高分子含有の塗料中にコロイダルシリカからなる無機化合物粒子を加えたものをフィルム基材上に塗布し、得られた塗膜表面に無機化合物粒子を突出させて、耐ブロッキング性、転写を防止するもの(特許文献2)や、導電性高分子含有の塗料中に20〜120nmの無機化合物粒子を加えたものをフィルム基材上に塗布し、得られた塗膜表面に無機化合物粒子を突出させて、反射防止効果(特許文献3)を得ているものが提案されている。
特開2000−015764号公報 特開2003−292655号公報 特開2005−121766号公報
ところが、特許文献2や特許文献3のフィルムは、通常ロール状に巻き取られ、使用時に巻き出して使用されるものであるが、この巻き取り〜巻き出しの際に、フィルム基材の塗膜が形成されていない側、即ち基材と、塗膜表面に突出した無機化合物粒子とが擦れ合い、無機化合物粒子が脱落する問題があった。しかも、無機化合物が脱落すると、擦れ時に塗膜自体が剥がれてしまう虞があった。また、その脱落した粒子がフィルム基材に付着し、その状態で電子部品のパッケージフィルムとして使用された場合、電子部品を傷付ける虞があった。
そこで、この無機化合物粒子の脱落を改善する為に、シランカップリング剤を無機化合物粒子と共に導電性高分子含有の塗料に添加することが検討された。ところが、無機化合物粒子の脱落は改善されたものの、得られた塗膜表面には各無機化合物粒子が単体で突出されていたため、塗膜表面を粗すことが不十分であった。その結果、フィルムの巻き取り〜巻き出し時の基材と塗膜との摩擦抵抗が高くなり、塗膜自体が剥がれてしまう虞があった。また、電子部品はシリコン成分の移行により誤作動する問題があり、ノンシリコン化が望まれているためこの手段を採用することは出来なかった。
そこで本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、合成樹脂としてシランカップリング剤を用いなくともロール状に巻き取り〜巻き出す際、無機化合物粒子が脱落せず、しかも無機化合物粒子を含有する層の剥がれがないように、各無機化合物粒子が単体で塗膜表面に突出するのではなく、各無機化合物粒子を凝集させて塗膜表面に突出させ、塗膜表面を粗すことを特徴とするものである。
すなわち、本発明の請求項1に記載の導電性複合フィルムは、フィルム基材上に導電層を介して被覆層が積層された導電性複合フィルムであって、導電層は、少なくとも導電性高分子を有する層であり、被覆層は、樹脂と酸性触媒と無機化合物粒子とからなる厚さ30乃至300nmの層であり、該無機化合物粒子の粒子径が10乃至200nmであることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の導電性複合フィルムは、前記被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比で0.1/5乃至3/5であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載の導電性複合フィルムは、前記導電層が、ピロール及び/又はピロール誘導体のポリマーからなることを特徴とするものである。
本発明の導電性複合フィルムは、優れた帯電防止性を有すると同時に、被覆層の表面に突出した無機化合物粒子が脱落することなく、しかもフィルムの巻き取り〜巻き出し時において塗膜が剥がれることがない、すなわち後述のフィルム引抜き試験においても優れるものである。したがって、例えばTABスペーサーシートとして有効に使用することができる。また、被覆層において無機化合物粒子が存在することにより、付帯効果として反射防止効果や塗膜の耐ブロッキング性、転写防止効果を長期間保持することが出来る。
更に詳細に本発明を説明する。
本発明で使用するフィルム基材は、特に限定されないが、透明性及び平滑性に優れるものがよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ガラス等から形成されるフィルムが挙げられる。
フィルム基材上に形成される導電層は、少なくとも導電性高分子を有する層であり、例えば、導電性高分子のみで形成された層でもよいし、導電性高分子と樹脂とから形成された層でもよい。導電性高分子としては、例えば、既知の導電性高分子を使用することができ、具体的には以下に示すモノマーを重合させることにより製造された導電性高分子を挙げることができる。例えば、ピロール、N−メチルピロール、N−エチルピロール、N−フェニルピロール、N−ナフチルピロール、N−メチル−3−メチルピロール、N−メチル−3−エチルピロール、N−フェニル−3−メチルピロール、N−フェニル−3−エチルピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−ブチルピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−n−プロポキシピロール、3−n−ブトキシピロール、3−フェニルピロール、3−トルイルピロール、3−ナフチルピロール、3−フェノキシピロール、3−メチルフェノキシピロール、3−アミノピロール、3−ジメチルアミノピロール、3−ジエチルアミノピロール、3−ジフェニルアミノピロール、3−メチルフェニルアミノピロール及び3−フェニルナフチルアミノピロール等のピロール誘導体、アニリン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−メトキシアニリン、m−メトキシアニリン、p−メトキシアニリン、o−エトキシアニリン、m−エトキシアニリン、p−エトキシアニリン、o−メチルアニリン、m−メチルアニリン及びp−メチルアニリン等のアニリン誘導体、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−n−ブチルチオフェン、3−n−ペンチルチオフェン、3−n−ヘキシルチオフェン、3−n−ヘプチルチオフェン、3−n−オクチルチオフェン、3−n−ノニルチオフェン、3−n−デシルチオフェン、3−n−ウンデシルチオフェン、3−n−ドデシルチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−ナフトキシチオフェン及び3,4−エチレンジオキシチオフェン等のチオフェン誘導体が挙げられ、好ましくは、ピロール、アニリン、チオフェン及び3,4−エチレンジオキシチオフェン等が挙げられ、より好ましくは、ピロールが挙げられる。
本発明の導電層は、導電性高分子と樹脂とから形成された層でもよく、この際の樹脂としては、有機溶媒に可溶である樹脂が好ましく、特に熱硬化性樹脂が好ましい。熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。また、本発明のフィルム基材や被覆層に移行の可能性がある低分子量のシリコン系化合物が含有されていない樹脂であれば使用することが出来る。
導電層における導電性高分子と樹脂の比率は、固形分比で1/0ないし1/20の範囲であればよい。
導電層は、用途や塗布対象物等の必要に応じて、分散安定剤、増粘剤、インキバインダ等の樹脂を更に加えることもできる。
導電層上に設ける被覆層は、樹脂と酸性触媒と無機化合物粒子とからなる層である。
被覆層における樹脂は、無機化合物粒子の脱落を防止すると共に、導電層を保護する役割を担うものであり、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂が挙げられる。
光硬化性樹脂は、例えば紫外線(UV)や電子線(EV)の照射を受けることによって架橋し硬化するものであり、具体的には、モノマータイプのものとして、単官能アクリレートや多官能アクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートなどが、また、オリゴマータイプのものとして、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、反応性ポリアクリレート、カルボキシル変性型反応性ポリアクリレート、ポリブタジエンアクリレート、アミノプラスト樹脂アクリレート等が挙げられる。
また、被覆層における酸性触媒は、被覆層における10〜200nm粒径の無機化合物粒子を凝集させて、被覆層の表面上に無機化合物粒子を突出させる役割を担うものである。ここで、無機化合物粒子が凝集し、被覆層表面上に突出させた状態とは、図1に示すような状態である。また、被覆層において酸性触媒を用いないと、図2(a)に示すように被覆層の表面上に無機化合物粒子が突出しない、或いは図2(b)に示すように被覆層の表面上において各無機化合物粒子が単体で突出するので、被覆層の表面粗さが不十分となり、後述のフィルムの引き抜き試験において、被覆層が剥がれるものである。
該酸性触媒としては、例えば、酸及び酸性を示す塩が好ましい。これらの具体例として、無機又は有機の酸及び酸性を示す塩が挙げられ、無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸、過塩素酸等が挙げられ、無機塩類としては、塩化アルミニウム、塩化アンモニウム、過塩素酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等が挙げられる。なお、該酸性触媒は、被覆層における樹脂として架橋性のものを使用した場合、架橋反応を促進させる作用を示す。
また、有機酸及びその塩類としては酢酸、酢酸塩、酢酸エステル、エチルアミン塩酸塩、トリエタノールアミン塩酸塩、メチルアミン塩酸塩、エチルアミン塩酸塩、ギ酸、ギ酸塩、しゅう酸、しゅう酸塩、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸、n-ドデシルベンゼンスルホン酸、アリルスルホン酸、アルキル酸性リン酸エステル等が挙げられる。
好ましい酸性触媒としては、塩酸、パラトルエンスルホン酸及びアルキル酸性リン酸エステル等が挙げられる。 尚、上記のアルキル酸性リン酸エステルとしては、リン酸のモノアルキルエステル、ジアルキルエステル又はこれらの混合物が挙げられ、アルキルとしてはメチル、ブチル、2−エチルヘキシル、ステアリル、オレイル及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
上記酸性度は、被覆層を形成するための、樹脂、酸性触媒及び無機化合物粒子、所望により添加物等を水又は適当な有機溶媒に溶解した溶液を調製する際に調整しておくのが好ましい。例えば、溶液が水溶液の場合、そのpH値を1〜5の範囲に調整しておくのが好ましく、また、有機溶液の場合は、pHでは示せないが、水溶性とした際のpH値が1〜5の範囲となるような酸性度としておくのが好ましい。
本発明の導電性複合フィルムは、被覆層の厚みが30乃至300nmの層であり、被覆層における無機化合物粒子の粒子径は10乃至200nmである。そして、無機化合物粒子の粒子径は、被覆層の厚みよりも小さいものが必須である。その理由として、被覆層の厚みよりも大きい粒子径の無機化合物粒子を用いると、被覆層の表面に無機化合物粒子が突出するものの脱落し易く、つまり被覆層における樹脂ではこの無機化合物粒子を保持することが出来ないからである。
また、被覆層における無機化合物粒子は、平均粒径が10乃至200nmの粒子である。そして、被覆層に含有されている酸性触媒の作用により該粒子同士が凝集し、結果的に図1に示すように被覆層の表面上に突出した粒子群を形成するものであり、無機化合物粒子の平均粒径が10乃至200nmの範囲であるため、その被覆層の表面粗さ(Ra)が5〜15nmの範囲になり易いものであり、これらがコロの原理の如く作用し、後述するフィルムの引抜き試験において、被覆層が剥がれることがなくフィルムを引抜くことが出来る。また、平均粒径が10nm未満であると、被覆層の表面粗さ(Ra)が5nm未満になり易く、逆に平均粒径が200nmを超えると、粒子が脱落し易い。
本発明の無機化合物粒子としては、平均粒径が10乃至200nmの粒子であればよく、例えばコロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、カオリン、酸化珪素、酸化亜鉛が挙げられ、被覆層を形成する塗布液の安定性からコロイダルシリカ、コロイダルアルミナを好ましく挙げることができる。
また、本発明の被覆層の厚さは30〜300nmである。被覆層の厚さが30nm未満であると、フィルムの引き抜き試験において十分な塗膜強度を保持できず、塗膜が脱落する。逆に、被覆層の厚さが300nmを超えると、導電層における表面抵抗値を反映することが出来ず、高い抵抗値(10Ωを超える)ものとなり、帯電防止効果が得られなくなる。
被覆層における無機化合物粒子と樹脂の比率は、固形分比で0.1/5ないし3/5の範囲である。無機化合物粒子の比率が0.1未満であると被覆層が部分的に剥がれ、その剥がれたものが電子部品等の対象物を傷付け、或いは本発明の導電性複合フィルム自体を傷付ける虞がある。また、無機化合物粒子の比率が3を超えると被覆層中の無機化合物粒子の割合が多くなり、被覆層の塗膜強度が低下するため、被覆層が部分的に剥がれ易く、その剥がれたものが電子部品等の対象物を傷付け、或いは本発明の導電性複合フィルム自体を傷付ける虞がある。
被覆層は、用途や塗布対象物等の必要に応じて、分散安定剤、増粘剤、インキバインダ等の樹脂を更に加えることもできる。
本発明の導電層に使用する導電性高分子は、市販の導電性高分子を入手して使用することができ、また、公知の導電性高分子の製造方法に準じて製造したものを使用することもできる。
以下に導電性高分子の製造例としてポリピロール及び/又はポリピロール誘導体の製造方法を記載する。
ここで、ポリピロール及び/又はポリピロール誘導体は、有機溶媒と、水と、アニオン系界面活性剤とを混合攪拌してなるO/W型の乳化液中に、ピロール及び/又はピロール誘導体のモノマーを添加し、該モノマーを酸化重合することにより製造される。
上記の製造方法では、酸化重合反応が停止されると、反応系は有機相と水相の二相に分かれるが、この際に未反応のモノマー、酸化剤および塩は水相中に溶解して残存する。ここで有機相を分液回収し、イオン交換水で数回洗浄すると、有機溶媒に分散したポリピロール及び/又はポリピロール誘導体微粒子を入手することができる。
前記製造方法において使用が可能なピロールおよびその誘導体のモノマーとしては、ピロール、N−メチルピロール、N−エチルピロール、N−フェニルピロール、N−ナフチルピロール、N−メチル−3−メチルピロール、N−メチル−3−エチルピロール、N−フェニル−3−メチルピロール、N−フェニル−3−エチルピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−ブチルピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−n−プロポキシピロール、3−n−ブトキシピロール、3−フェニルピロール、3−トルイルピロール、3−ナフチルピロール、3−フェノキシピロール、3−メチルフェノキシピロール、3−アミノピロール、3−ジメチルアミノピロール、3−ジエチルアミノピロール、3−ジフェニルアミノピロール、3−メチルフェニルアミノピロール、3−フェニルナフチルアミノピロール等が挙げられ、特に好ましくはピロールが挙げられる。
前記製造に用いるアニオン系界面活性剤としては、種々のものが使用できるが、疎水性末端を複数有するもの(例えば、疎水基に分岐構造を有するものや、疎水基を複数有するもの)が好ましい。このような疎水性末端を複数有するアニオン系界面活性剤を使用することにより、安定したミセルを形成させることができる。
疎水性末端を複数有するアニオン系界面活性剤の中でも、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム(疎水性末端4つ)、スルホコハク酸ジ−2−エチルオクチルナトリウム(疎水性末端4つ)および分岐鎖型アルキルベンゼンスルホン酸塩(疎水性末端2つ)が好適に使用できる。
反応系中でのアニオン系界面活性剤の量は、ピロール及び/又はピロール誘導体のモノマー1molに対し0.2mol未満であることが好ましく、さらに好ましくは0.05mol〜0.15molである。0.05mol未満では収率や分散安定性が低下し、一方、0.2mol以上では得られた導電性微粒子に導電性の湿度依存性が生じてしまう場合がある。
前記製造において乳化液の有機相を形成する有機溶媒は疎水性であることが好ましい。なかでも、芳香族系の有機溶媒であるトルエンやキシレンは、O/W型エマルションの安定性およびピロール及び/又はピロール誘導体のモノマーとの親和性の観点から好ましい。両性溶媒でもピロール及び/又はピロール誘導体の重合を行うことはできるが、生成した導電性微粒子を回収する際の有機相と水相との分離が困難になる。
乳化液における有機相と水相との割合は、水相が75体積%以上であることが好ましい。水相が20体積%以下ではピロール及び/又はピロール誘導体のモノマーの溶解量が少なくなり、生産効率が悪くなる。
前記製造で使用する酸化剤としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸およびクロロスルホン酸のような無機酸、アルキルベンゼンスルホン酸およびアルキルナフタレンスルホン酸のような有機酸、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムおよび過酸化水素のような過酸化物が使用できる。これらは単独で使用しても、二種類以上を併用してもよい。塩化第二鉄等のルイス酸でもポリピロールを重合できるが、生成した粒子が凝集し、ポリピロール及び/又はポリピロール誘導体を微分散できない場合がある。特に好ましい酸化剤は、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩である。
反応系中での酸化剤の量は、ピロール及び/又はピロール誘導体のモノマー1molに対して0.1mol以上、0.8mol以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.6molである。0.1mol未満ではモノマーの重合度が低下し、導電性微粒子を分液回収することが困難になり、一方、0.8mol以上ではポリピロール及び/又はポリピロール誘導体が凝集して導電性微粒子の粒径が大きくなり、分散安定性と塗膜の透明性が悪化する。
前記導電性微粒子の製造方法は、例えば以下のような工程で行われる:
(a)アニオン系界面活性剤、有機溶媒および水を混合攪拌し乳化液を調製する工程、
(b)ピロール及び/又はピロール誘導体のモノマーを乳化液中に分散させる工程、
(c)モノマーを酸化重合しアニオン系界面活性剤にポリピロール及び/又はポリピロール誘導体を接触吸着させる工程、
(d)有機相を分液し導電性微粒子を回収する工程。
前記各工程は、当業者に既知である手段を利用して行うことができる。例えば、乳化液の調製時に行う混合攪拌は、特に限定されないが、例えばマグネットスターラー、攪拌機、ホモジナイザー等を適宜選択して行うことができる。また重合温度は0〜25℃で、好ましくは20℃以下である。重合温度が25℃を越えると副反応が起こるので好ましくない。
得られた導電性高分子微粒子は、分散溶液のままで導電層の形成のために使用することができ、また、乾燥させて粉末状の導電性高分子微粒子とした後、溶媒に分散させて得た分散溶液を導電層の形成のために使用することもできる。
他の導電性高分子は、公知の方法で製造するか又は市販品を入手して、分散液として導電層の形成のために使用することができる。
導電層の形成は、溶媒に導電性高分子が分散されている溶液、或いは溶媒に導電性高分子が分散されている溶液に樹脂を添加したものを、基材フィルム上にコーティングし、必要により乾燥、硬化処理(熱、光等)を行うことにより達成される。ここで使用する溶媒としては、導電性高分子を分散させるために使用することができる溶媒であれば特に限定されないが、樹脂を添加する場合には、その樹脂を溶解する溶媒が好ましく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等の有機溶媒を挙げることができる。
また、基材フィルム上に導電層をコーティングする方法は、特に限定されず、例えばグラビア印刷、インクジェット印刷機、ディッピング、スピンコーター、ロールコーター等を用いて、印刷又はコーティングすることができる。
また、導電層の形成は、特開平05−331431号公報の段落(0018)に記載されている方法を採用して形成してもよい。
被覆層の形成は、樹脂、酸性触媒、無機化合物粒子と所望により更なる成分、及び必要に応じて有機溶媒や水を添加することによって塗布液を調製した後、これを基材フィルム上に形成された導電層上にコーティングし、必要により乾燥、硬化処理(熱、光等)を行うことにより達成される。
また、導電層上に被覆層をコーティングする方法は、特に限定されず、例えばグラビア印刷、インクジェット印刷機、ディッピング、スピンコーター、ロールコーター等を用いて、印刷又はコーティングすることができる。
以下の実施例により本発明をより詳しく説明する。但し、実施例は本発明を説明するためのものであり、いかなる方法においても本発明を限定することを意図しない。
製造例1 ポリピロール系分散液の作成
スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム1.5mmolをトルエン50mLに溶解し、さらにイオン交換水100mLを加え、20℃に保持しつつ乳化するまで撹拌した。得られた乳化液にピロールモノマー21.2mmolを加え、30分撹拌し、次いで0.2M過硫酸アンモニウム水溶液50mL(0.4mol相当)を少量づつ滴下し、4時間反応を行った。反応終了後、有機相を回収し、イオン交換水で数回洗浄して、トルエン中に黒色の導電性微粒子が分散した状態のポリピロール系分散液を得て、トルエンにて固形分1%に調整した。(導電性ポリピロール微粒子30%、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム70%)
製造例2 被覆層における塗工液の作成
製造例2で得られた帯電防止フィルムの導電層上に塗布する塗工液の調整は、表1に示す量の樹脂と酸性触媒と無機化合物粒子とを水に溶解させて、固形分が3%となるように調製した。また、被覆層における塗工液中の無機化合物粒子と樹脂との固形分の比率を表1に示した。なお、樹脂は、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製:PVA205)が10質量%含有されている水溶液と、イソプロピルアルコールと、水性メラミン(大日本インキ(株)製:ウォーターゾールS−695)とを、1:1:0.3の割合で混合した溶液である。
以下に導電性複合フィルムの作成に付き、実施例及び比較例を記載するが、該実施例及び比較例中で使用される酸性触媒、無機化合物粒子は以下を意味する。
[酸性触媒]
・パラトルエンスルホン酸:パラトルエンスルホン酸が10%含有されている水溶液
・硫酸アンモニウム:硫酸アンモニウムが10%含有されている水溶液
[無機化合物粒子]
・スノーテックスOUP:日産化学工業(株)社製のコロイダルシリカ、平均粒子径40〜100nm、固形分15%)
・スノーテックスO:日産化学工業(株)社製のコロイダルシリカ、平均粒子径10〜20nm、固形分20%)
・オルガノシカゾルIPA−ST:日産化学工業(株)社製のコロイダルシリカ、平均粒子径10〜20nm、固形分30%)
・ミネックス#10:白石カルシウム(株)社製の長石、平均粒子径1μm、固形分100%)
実施例1
製造例1で得られたポリピロール系分散液を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)製:S−10、膜厚100μm)の片面に、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#150、深度60μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を140℃、速度15m/分で通過させることにより乾燥させ、厚みが150nmの導電層を得た。
次に、該導電層上に製造例2で得られた被覆層における塗工液を、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#150、深度60μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を140℃、速度15m/分で通過させて乾燥させ、厚みが200nmの被覆層を形成し、本発明の導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.9/5.0である。
実施例2
無機化合物粒子としてスノーテックスOを1質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.8/5.0である。
実施例3
酸性触媒として硫酸アンモニウムを0.2質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.9/5.0である。
実施例4
酸性触媒として硫酸アンモニウムを0.2質量部、無機化合物粒子としてスノーテックスOを1質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.8/5.0である。
実施例5
酸性触媒としてパラトルエンスルホン酸を0.1質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.91/5.0である。
実施例6
酸性触媒として硫酸アンモニウムを0.1質量部、無機化合物粒子としてスノーテックスOを1質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.8/5.0である。
実施例7
無機化合物粒子としてスノーテックスOUPを4.92質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=3.0/5.0である。
実施例8
無機化合物粒子としてスノーテックスOUPを1.64質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.1/5.0である。
実施例9
被覆層における塗工液において、無機化合物粒子としてスノーテックスOUPを0.082質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.05/5.0である。
実施例10
被覆層における塗工液において、無機化合物粒子としてスノーテックスOUPを5.75質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=3.5/5.0である。
比較例1
製造例1で得られたポリピロール系分散液を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)製:S−10、膜厚100μm)の片面に、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#150、深度60μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を140℃、速度15m/分で通過させることにより乾燥させ、厚みが150nmの導電層を有する導電性フィルムを得た。
比較例2
製造例1で得られたポリピロール系分散液100質量部に対して、無機化合物粒子としてオルガノシリカゾルIPA−ST含有を1.2質量部添加し、分散液を得た。次に、この分散液を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)製:S−10、膜厚100μm)の片面に、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#150、深度60μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を140℃、速度15m/分で通過させることにより乾燥させ、厚みが150nmの導電層を有するフィルムを得た。
比較例3
被覆層における塗工液において、無機化合物粒子が添加されていないものとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。
比較例4
被覆層における塗工液において、無機化合物粒子としてミネックス#10を0.2質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.8/5.0である。
比較例5
被覆層における塗工液において、酸性触媒を添加されていないものとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。尚、被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比率で無機化合物粒子/樹脂=0.92/5.0である。
比較例6
該導電層上に製造例2で得られた被覆層における塗工液を、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#95、深度60μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を140℃、速度15m/分で通過させて乾燥させ、厚みが350nmの被覆層を形成した以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。
比較例7
該導電層上に製造例2で得られた被覆層における塗工液を、グラビアリバース方式(グラビアロール:線数#200、深度35μm)で塗工し、乾燥炉(長さ4.5m)を140℃、速度15m/分で通過させて乾燥させ、厚みが25nmの被覆層を形成した以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電性複合フィルムを得た。
試験例
実施例1〜10及び比較例1〜6で得られたフィルムに対して物性を測定し、結果を表2に示した。尚、表2に示す測定・評価は以下のように行った。
(1)表面抵抗値
温度25度、湿度50%の雰囲気下で、三菱化学社製「ハイレスター」を用い、印加電圧10Vにて測定した。(109Ω未満が好ましい。)
(2)無機化合物粒子凝集有無
電子顕微鏡を用い、10000倍にて被覆層の塗膜表面を確認し、無機化合物粒子が凝集しているかどうか確認を行った。尚、実施例1の被覆層の電子顕微鏡写真を図3、比較例5の被覆層の電子顕微鏡写真を図5に示す。
(3)Ra:表面粗さ
原子間力顕微鏡AFM(セイコーインスツル(株)製:SPA−300)を用いて、被覆層の表面粗さを測定した。また、比較例1及び2については、被覆層を設けていないため、導電層の表面粗さを測定した。尚、実施例1の被覆層の原子間力顕微鏡AFM写真を図4、比較例5の被覆層の原子間力顕微鏡AFM写真を図6に示す。
(4)フィルム引抜き試験
図7に示すように、未処理のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)製:S−10、膜厚100μm)を、各実施例及び比較例の導電性複合フィルムで挟み込む。この時、各導電性複合フィルムの被覆層が未処理のポリエチレンテレフタレートフィルム側になるようにする。さらに、ガラス板にて挟み込み、その上から1kgの荷重をかける。その後、未処理のポリエチレンテレフタレートフィルムのみを水平方向に引抜く。引抜いた後、導電性複合フィルムの被覆層を光学顕微鏡を用い100倍にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価を行った。尚、比較例1及び2については、被覆層を設けていないため、導電層が未処理のポリエチレンテレフタレートフィルム側になるようにし、それ以外は同方法にて評価を行った。
評価基準
○:塗膜の剥がれがない
△:部分的に塗膜の剥がれが見られた
×:塗膜全体が剥がれた
*1:導電層中に無機化合物粒子が添加されている。
結果
実施例1ないし10の導電性複合シートは、何れにおいても、被覆層における塗工液被覆後の抵抗値が10Ω未満であり、しかも無機化合物粒子が凝集するとともに被覆層表面上に突出していたため、フィルムの引き抜き試験において表1のような結果が得られ、特に実施例1ないし8の導電性複合シートは、被覆層の表面粗さ(Ra)が5〜15nmの範囲であったため、フィルムの引き抜き試験において優れる結果を示した。
一方、被覆層を設けなかった比較例1は、導電層の表面粗さ(Ra)が1nmであり、フィルムの引き抜き試験において、導電層の塗膜が剥がれた。
また、導電層中に無機化合物粒子を設けた比較例2は、無機化合物粒子が凝集せず、つまり、無機化合物粒子単体が導電層の表面に突出したものであり、その導電層の表面粗さ(Ra)が3nmであった。したがって、フィルムの引き抜き試験において、無機化合物粒子が脱落すると共に導電層の塗膜が剥がれた。
被覆層において、無機化合物粒子が添加されていない比較例3は、被覆層の表面粗さ(Ra)が0.3nmであり、フィルムの引き抜き試験において、被覆層の塗膜が剥がれた。
平均粒径が200nmを超える無機化合物粒子として、ミネックス#10を用いた比較例4は、平均粒径が1μmと大きいため、凝集することなく被覆層の表面上に無機化合物粒子が突出したものであるが、被覆層における樹脂との接触面が少なく、その結果、フィルムの引き抜き試験において、無機化合物粒子が脱落すると共に被覆層が剥がれた。また、被覆層における表面粗さ(Ra)は、無機化合物の粒子が大き過ぎたため、今回の装置では測定出来なかった。
被覆層において、酸性触媒が添加されていない比較例5は、無機化合物粒子が凝集せず、つまり、無機化合物粒子単体が導電層の表面に突出したものであり、しかも被覆層の表面粗さ(Ra)が3nmであり、フィルムの引き抜き試験において、無機化合物粒子が脱落すると共に被覆層が剥がれた。
被覆層の厚みが350nmである比較例6は、被覆層の厚みが300nmを超えるものであったため、被覆後の表面抵抗値が10Ωを超えるものであった。
被覆層の厚みが25nmである比較例7は、被覆層の厚みが30nm未満であり、被覆層の表面粗さ(Ra)が18nmであったため、フィルムの引き抜き試験において、無機化合物粒子が脱落すると共に被覆層が剥がれた。
本発明の導電性複合フィルムの被覆層における無機化合物粒子の状態を説明する図である。 導電性複合フィルムの被覆層における無機化合物粒子の状態を説明する図である。 実施例1で得られた導電性複合フィルムの被覆層において、該被覆層を上から電子顕微鏡にて撮影した図である。 実施例1で得られた導電性複合フィルムの被覆層において、原子間力顕微鏡AFM(セイコーインスツル(株)製:SPA−300)にて撮影した図である。 比較例5で得られた導電性複合フィルムの被覆層において、該被覆層を上から電子顕微鏡にて撮影した図である。 比較例5で得られた導電性複合フィルムの被覆層において、原子間力顕微鏡AFM(セイコーインスツル(株)製:SPA−300)にて撮影した図である。 本発明のフィルム引抜き試験を説明する図である。
符号の説明
1:基材フィルム
2:導電層
3:被覆層
4:無機化合物粒子

Claims (3)

  1. フィルム基材上に導電層を介して被覆層が積層された導電性複合フィルムであって、
    導電層は、少なくとも導電性高分子を有する層であり、
    被覆層は、樹脂と酸性触媒と無機化合物粒子とからなる厚さ30乃至300nmの層であり、該無機化合物粒子の粒子径が10乃至200nmであることを特徴とする導電性複合フィルム。
  2. 前記被覆層における無機化合物粒子と樹脂とは、固形分比で0.1/5乃至3/5であることを特徴とする請求項1記載の導電性複合フィルム。
  3. 前記導電層が、ピロール及び/又はピロール誘導体のポリマーからなることを特徴とする請求項1又は2記載の導電性複合フィルム。
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