JP4530725B2 - ポリアニリン導電性インキの製造方法 - Google Patents

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この出願の発明は、ポリアニリン導電性インキの製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、水性溶媒中における重合反応により得られたポリアニリンコロイドを、凝集、分離、洗浄等の工程を経ることなく、有機層に移行させることのできる、ポリアニリン導電性インキの簡便な製造方法に関するものである。
従来、ポリアニリン導電性インキは、アニオン性界面活性剤の存在下、水性溶媒中でアニリンを重合し、得られたポリアニリンコロイドを凝集させることにより製造されている(例えば、特許文献1、2)。
このようなポリアニリン導電性インキの製造方法では、アニオン性界面活性剤の存在下で形成されるポリアニリンコロイドは、粒子径が非常に小さい(例えば数十nm〜数μm)
上、アニオン性界面活性剤がポリアニリンコロイドと水性溶媒の相溶性を高めるため、ポリアニリンコロイドの水性溶媒からの分離除去が困難であるという問題があった。
そのため、ポリアニリンコロイドを含有する重合反応溶液からポリアニリンコロイドを取り出すためには、重合反応溶液にアルコール等の両性溶媒を多量に加え、ポリアニリンコロイドを凝集させた後、遠心分離等により溶媒を分離除去する必要があった。そして、ポリアニリンコロイドを水性溶媒から有機溶媒に移行させるために、ポリアニリンコロイドに水よりも親和性の大きな両性溶媒と合成樹脂溶液を加える必要があった。
したがって、従来のポリアニリン導電性インキの製造方法は多くの工程を要し、煩雑なものであった。そして、このような煩雑な製造方法により、ポリアニリン導電性インキのコストが高くなるという問題もあった。
特開平6−279584 特開2001−049170
そこで、この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消し、水系溶媒中における重合反応により得られたポリアニリンコロイドから、導電性インキを簡便に製造するための方法を提供することを課題としている。
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、少なくとも、アニオン性界面活性剤の存在下、水性溶媒中でアニリンを重合してポリアニリンコロイドを得る工程と、重合反応終了後の反応溶液に1種以上の有機溶媒を添加して二層分離させ、ポリアニリンコロイドを有機層に移行させる工程と、水層を除去する工程を有するポリアニリン導電性インキの製造方法において、重合反応終了後の反応溶液に添加する1種以上の有機溶媒が、以下の(a)および/または(b)を含有することを特徴とするポリアニリン導電性インキの製造方法を提供する。
(a):バインダー樹脂。
(b):紫外線もしくは電子線硬化型のモノマー、オリゴマー、またはそれらの混合物のいずれか。
この出願の発明は、第には、水層を除去する工程に続いて、バインダー樹脂を加えて有機層の溶媒を蒸発させ、再び有機溶媒を加える工程を有することを特徴とする前記のポリアニリン導電性インキの製造方法を提供する。
上記第1の発明のポリアニリン導電性インキの製造方法によれば、凝集を経ることなくポリアニリンコロイドを取り出すことが可能となるため、水性溶媒中での重合反応により得られるポリアニリンコロイドを1次粒子または同等の大きさの粒子径を有する粒子の状態で有機系に移すことが可能となり、少ない工程数でポリアニリン導電性インキを製造することが可能となる。したがって、ポリアニリン導電性インキの生産性が格段に上昇する。また、このようなポリアニリン導電性インキの製造方法では、2次粒子や3次粒子がインキ中に含まれないため、得られるポリアニリン導電性インキにおけるポリアニリンコロイドの分散性が非常に良くなる。
そして、ポリアニリンコロイドとバインダー樹脂を含有するポリアニリン導電性インキが簡便に得られる。このような方法によりグラビア印刷、フレキソ印刷、浸漬加工、コーター等による塗布、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等による静電気防止や帯電防止コーティングに適したポリアニリン導電性インキが得られる。
また、少ない工程数で、1種以上の紫外線硬化型モノマー、紫外線硬化型オリゴマー、それらの混合物、1種以上の電子線硬化型モノマー、電子線硬化型オリゴマー、またはそれらの混合物を含有するポリアニリン導電性インキが得られる。このような方法により得られるポリアニリン導電性インキは、紫外線硬化型や電子線硬化型のポリアニリン導電性インキとなる。
さらにまた、バインダー樹脂とともに1種以上の紫外線硬化型モノマー、紫外線硬化型オリゴマー、それらの混合物、1種以上の電子線硬化型モノマー、電子線硬化型オリゴマー、またはそれらの混合物を含有するポリアニリン導電性インキが、簡単に得られる。また、このような方法により得られるポリアニリン導電性インキも、紫外線硬化型や電子線硬化型のポリアニリン導電性インキとなる。
また、上記第2の発明のポリアニリン導電性インキの製造方法によれば、水層を除去した後、ポリアニリンコロイドが移行した有機層へバインダー樹脂を加え、その後溶媒を除去し、再び有機溶媒を加えることにより、ポリアニリン導電性インキにおける固形分濃度を調整することが可能となる。したがって、グラビア印刷、フレキソ印刷、浸漬加工、コーター等による塗布、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等による静電気防止や帯電防止のコーティングに適したポリアニリン導電性インキが得られる。
そして、以上のポリアニリン導電性インキの製造方法では、水性溶媒中における重合反応により得られたポリアニリンコロイドを凝集することなく、1次粒子または同等の大きさの粒子径を有する粒子の状態で有機系に移されることから、上記本発明の製造方法によるポリアニリン導電性インキは、ポリアニリンコロイドが分散性高く含有されたものとなる。したがって、印刷等に使用された場合には、安定で均一な導電性薄膜を形成できる。
この出願の発明のポリアニリン導電性インキの製造方法は、少なくとも、
(1)アニオン性界面活性剤の存在下、水性溶媒中でアニリンを重合してポリアニリンコロイドを得る工程(重合工程)と、
(2)重合反応終了後の反応溶液に1種以上の有機溶媒と、バインダー樹脂および/または紫外線もしくは電子線硬化型のモノマー、オリゴマー、またはそれらの混合物のいずれかを添加して二層分離させ、ポリアニリンコロイドを有機層に移行させる工程(移行工程)と、
(3)水層を除去する工程(分離工程)
を有するものである。また、さらに、
(4)有機層へバインダー樹脂を加える。必要であれば、有機層の溶媒を蒸発させ、再び有機溶媒を加える工程(再分散工程)
を有していてもよい。
この出願の発明のポリアニリン導電性インキの製造方法では、重合工程において用いられるアニオン性界面活性剤は、プロトン酸と界面活性剤の両方の役割を有するものであるが、その種類はとくに限定されず、ポリアニリンの合成において界面活性剤として使用される各種のものであってよい。具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸などの長鎖アルキルベンゼンスルホン酸が好ましく例示される。また、水性溶媒としては、水、または水とアルコールやアセトン等の水との相溶性の高い有機溶媒の混合系が例示されるが、コストや取り扱いの容易さの観点から、水を用いることが好ましい。さらに、アニリンは重合して導電性のポリアニリンを与えるものであればよく、とくに限定されない。例えば、N−アルキルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、1−アミノピレン、o−フェニレンジアミン等の各種のものが挙げられる。これらのアニリンは、基本的には重合してパラ位で頭−尾結合した直鎖状高分子を形成するが、重合反応によって得られるポリアニリンは、さらに、窒素原子が還元された状態のアミンと酸化された状態のイミン、またはこれらにプロトンが付加した構造をとっていてもよい。また、重合反応によって得られるポリアニリンの分子量は、ポリアニリン導電性インキの用途に応じて適宜調整でき、とくに限定されない。
以上のとおりの重合工程では、また、アニリンの重合反応を促進するための重合触媒が重合反応溶液に含まれていてもよい。具体的には、過硫酸アンモニウム、過酸化水素水、塩化第二鉄等の酸化剤が例示されるが、中でも安価で取り扱いが比較的容易な過硫酸アンモニウムが好ましい。さらに、ポリアニリンの重合反応において、反応温度は例えば0〜45℃とすることができる。もちろん、これは溶媒の種類やアニリン、界面活性剤、および酸化剤の種類や濃度に応じて適宜変更されてもよい。
このような重合工程により、ポリアニリンコロイドが水性溶媒中に分散された状態で得られる。そこで、移行工程では、重合反応溶液に1種以上の有機溶媒を添加し、ポリアニリンコロイドを有機層に移行させる。これにより重合反応溶液中に残存するアニオン性界面活性剤が除去され、ポリアニリンコロイドを凝集させること無く簡単に有機層に移すことができる。
移行工程において添加される有機溶媒は、前記の水性溶媒との相溶性が低く、二層分離するものであればよく、とくに限定されない。具体的には、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル等のエーテル系溶媒、メチルエチルケトン、ジイソプロピルケトン等のケトン溶媒などから選択される1種を単独で添加してもよいし、2種以上を選択し、混合溶媒として添加してもよい。また、添加される有機溶媒の量は、とくに限定されない。好ましい範囲についても、重合反応溶液におけるアニリンやアニオン性界面活性剤の濃度等の条件によって変わるものである。例えば、後述の実施例1の条件では、ポリアニリン1 mMに対して5〜570 mLの有機溶媒を添加した場合に水層と有機層の懸濁が起こることなく二層分
離することが確認されている。
移行工程では、重合反応溶液に1種以上の有機溶媒を添加することにより、反応液が有機層と水層に二層分離するが、このとき、合成工程において得られたポリアニリンコロイドは、水よりもこれらの有機溶媒との親和性が高いため、一次粒子またはそれと同程度の粒子径のまま有機層に移動する。
また、この移行工程では、添加した有機溶媒の比重が合成工程において使用された水性溶媒よりも軽い場合には、有機層が上層に、水層が下層になり、反対に、添加した有機溶媒の比重が水性溶媒よりも重い場合には、水層が上層に、有機層が下層になる。したがって、有機溶媒の添加を分液ロート等の中で行えば、水層と有機層を簡単に分離することができる。
この出願の発明のポリアニリン導電性インキの製造方法では、移行工程において添加される1種以上の有機溶媒に、バインダー樹脂を含有させ。これにより、最終的に得られるポリアニリン導電性インキがバインダー樹脂を含むものとなり、好ましい。
バインダー樹脂としては、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ビニル系樹脂、ニトロセルロースなど繊維素誘導体、カゼイン等が例示される。ポリアニリン導電性インキの用途やポリアニリンの分子量等に応じて、適宜選択できる。また、バインダー樹脂は1種を単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いてもよい。
このように、移行工程において樹脂バインダーを1種以上含む有機溶媒を添加することにより、反応溶液中に残存する余分なアニオン性界面活性剤を除去し、ポリアニリンコロイドを凝集させること無く簡単に有機系に移すことと、ポリアニリンコロイドをバインダー樹脂と混合させることを1工程中で行うことができるようになる。そして、このようにして得られたポリアニリン導電性インキは、例えば静電気防止や帯電防止のコーティング剤をはじめ、静電気や帯電に弱い半導体部品を安全に運搬するトレイ等に用いられる。
さらに、この出願の発明のポリアニリン導電性インキの製造方法では、移行工程において添加される1種以上の有機溶媒を、前記のバインダー樹脂に換えて、または前記のバインダー樹脂とともに、1種以上の紫外線硬化型モノマー、紫外線硬化型オリゴマー、それらの混合物、1種以上の電子線硬化型モノマー、電子線硬化型オリゴマー、またはそれらの混合物のいずれかを含むものとする
このような紫外線硬化型または電子線硬化型のモノマーやオリゴマーとしては、各種のアルキルアクリレートや、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ポリブタジエンアクリレート、シリコンアクリレート等が例示され、ポリアニリン導電性インキの用途や所望の物性等に応じて適宜選択できる。もちろん、1種に限定されず、2種以上を混合して用いてもよい。
このように、移行工程において紫外線硬化型または電子線硬化型のモノマーやオリゴマーを1種以上含有する有機溶媒を添加することにより、反応溶液中に残存する余分なアニオン性界面活性剤を除去し、ポリアニリンコロイドを凝集させること無く簡単に有機系に移すことと、ポリアニリンコロイドを紫外線硬化型または電子線硬化型のモノマーやオリゴマーと混合することを1工程中で行うことができる。そして、このようにして得られるポリアニリン導電性インキは、例えば紫外線硬化インキや電子線硬化インキとして作用し、静電気防止や帯電防止コーティング等に用いられる。
続く分離工程では、このようにしてできた水層を除去し、有機層のみを回収する。この有機層には、ポリアニリンコロイドが移行されていることから、これにバインダー樹脂を加え、ポリアニリン導電性インキとして使用することが可能になる。もちろん、この有機層から溶媒を蒸発させたり、さらに充填剤や顔料を添加したりしてもよい。
以上のとおりのこの出願の発明のポリアニリン導電性インキの製造方法では、前記のとおり、合成工程、移行工程、分離工程に続いて、さらに、有機層の溶媒を除去し、再び有機溶媒を加える再分散工程を有していてもよい。この再分散工程では、有機層の溶媒を除去する際に、残存する水分も除去され、好ましい。また、さらに有機溶媒を加えることによりポリアニリン導電性インキにおける固形分濃度を調整することが可能となる。したがって、各種の用途に応じたポリアニリン導電性インキを得ることが可能となる。
具体的には、ポリアニリン導電性インキにおける固形分(ポリアニリンとバインダー樹脂および/または紫外線硬化型または電子線硬化型オリゴマー)濃度をポリアニリン導電性インキ全量に対して10〜60 wt%とすることが好ましいが、とくに20〜40 wt%であれば、グラビア印刷、フレキソ印刷、浸漬加工、あるいはコーターやスプレー等を用いた塗布などに適したポリアニリン導電性インキが得られる。また、固形分濃度が90 wt%以上と高い場合には、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷などに適したポリアニリン導電性インキが得られる。
以上のとおりのこの出願の発明のポリアニリン導電性インキの製造方法により、従来必須であった凝集や脱水の操作が不要となり、工程数が減少する。したがって、ポリアニリン導電性インキの製造に要する時間を短縮できるとともに、生産コストを削減することもできる。
以下、実施例を示し、この発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、この発明は以下の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
<実施例1>
(1)ポリアニリンの合成
純水1.5 Lにドデシルベンゼンスルホン酸0.1 molとアニリン0.1 molを加え、よく撹拌した。撹拌しながら冷却し、反応槽中の液温が5℃以下になったところで0.25 mol/Lの過硫酸アンモニウム水溶液500 mlを除々に滴下し、ポリアニリンを合成した。過硫酸アンモニウム水溶液滴下終了後、12時間撹拌し、反応を完結させた。
(2)ポリアニリンの水系から有機系への移行
ポリアニリン合成液300 mlを分液ロートに移し、それに200 mlの酢酸エチルを加えよく混合した。有機層と水層が分離するまで静置した後、下層の水層を除去した。有機層を取り出し、酢酸エチルに溶解したアクリル系の樹脂を加え、温風を当てながらよく混合、撹拌して溶媒を除去した。
(3)分散
有機溶剤および有機溶剤に溶け込んでいた水分を蒸発させた後、適当な量の酢酸エチルを加え、再分散させてポリアニリン導電性インキを作成した。
(4)評価
得られたポリアニリン導電性インキを、バーコーターNO.6を用いてPETフィルムにコートし、表面抵抗を測定した。結果は2.36×10 5 Ω/□であった。
<実施例2>
(1)ポリアニリンの合成
純水1.5 Lにドデシルベンゼンスルホン酸0.1 molとアニリン0.1 molを加え、よく撹拌した。撹拌しながら冷却し、反応槽中の液温が5℃以下になったところで0.25 mol/Lの過硫酸アンモニウム水溶液500 mlを除々に滴下し、ポリアニリンを合成した。過硫酸アンモニウム水溶液滴下終了後、12時間撹拌し、反応を完結させた。
(2)ポリアニリンの水系から有機系への移行
ポリアニリン合成液10 mlを分液ロートに移し、それにアクリル樹脂溶液(アクリル樹脂4 g、トルエン42 g、メチルエチルケトン17.6 g、イソプロピルアルコール1.4 g)65 gを加えよく混合した。
有機層と水層が分離するまで静置した後、下層の水層を除去した。有機層を取り出し、
温風を当てながらよく混合、撹拌して溶媒を除去した。
(3)分散
有機溶剤および有機溶剤に溶け込んでいた水分を蒸発させた後、適当な量の酢酸エチル
を加え、再分散させてポリアニリン導電性インキを作成した。
(4)評価
得られたポリアニリン導電性インキを、バーコーターNO.6を用いてPETフィルムにコートし、表面抵抗を測定した。結果は3.16×10 5 Ω/□であった。

以上詳しく説明したとおり、この発明によって、水性溶媒中で合成されたポリアニリンコロイドを、凝集、脱水等の工程を経ることなく有機層に移行させ、少ない工程数でポリアニリン導電性インキを製造できる簡便な方法が提供される。
この発明のポリアニリン導電性インキの製造方法により、製造に要する時間を短縮できるとともに、生産コストを削減できることから、有用性が高い。


Claims (2)

  1. 少なくとも、アニオン性界面活性剤の存在下、水性溶媒中でアニリンを重合してポリアニリンコロイドを得る工程と、重合反応終了後の反応溶液に1種以上の有機溶媒を添加して二層分離させ、ポリアニリンコロイドを有機層に移行させる工程と、水層を除去する工程を有するポリアニリン導電性インキの製造方法において、重合反応終了後の反応溶液に添加する1種以上の有機溶媒が、以下の(a)および/または(b)を含有することを特徴とするポリアニリン導電性インキの製造方法。
    (a):バインダー樹脂。
    (b):紫外線もしくは電子線硬化型のモノマー、オリゴマー、またはそれらの混合物のいずれか。
  2. 水層を除去する工程に続いて、バインダー樹脂を加えて有機層の溶媒を蒸発させ、再び有機溶媒を加える工程を有することを特徴とする請求項1に記載のポリアニリン導電性インキの製造方法。
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