JP5191670B2 - セルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法及びセルフクリーニングアルミ建材 - Google Patents

セルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法及びセルフクリーニングアルミ建材 Download PDF

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本発明は、例えば建築物に設置して屋外使用するカーテンウオール、サッシ等のセルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法及びセルフクリーニングアルミ建材に関する。
建材にセルフクリーニングのための親水性を付与するには、一般に光触媒性半導体や親水化処理剤を表面に塗布するか、これらを含有する塗膜層を形成することによって、これを行うものとされ、親水化処理剤としてコロイダルシリカ等が、また光触媒性半導体として二酸化チタン等がそれぞれ多用されている。
一方、紫外線照射を親水性付与の手段として用いるものとして、例えばアルコキシシランの加水分解物を塗布して重合させた如くにシロキサン結合を有する無機系樹脂に紫外線照射を施すことによって、Siの側鎖にOH基等の官能基を形成させて表面に親水性を付与するものが知られている。
特開2000−109580号公報
アルミ製のカーテンウオール、窓枠等のアルミ建材は、一般に陽極酸化皮膜とその表面の、例えばアクリルメラミン系等の熱硬化塗膜を形成することによって耐候性、耐食性等の表面性能を確保したものとされるところ、光触媒性半導体は有機物を分解するために熱硬化皮膜に対して使用することはできないし、親水化処理剤等の塗布は、熱硬化塗膜との良好な密着性を確保し難く、また均一な塗布が困難で塗りムラによる外観不良を招き易いし、親水化剤を熱硬化皮膜形成のアクリルメラミン系等の塗料に添加すると、これら塗料が水性塗料であるためにその水分と反応して塗料の安定性を阻害する結果を招き、従って、アルミ建材に対しては、上記光触媒性半導体や親水化処理剤を塗布したり、これらを含有する塗膜層を形成する従来の親水性付与の方法を採用することはできない。
また上記無機系樹脂に対する紫外線照射に準じて、熱硬化塗膜に紫外線照射を行って、該熱硬化塗膜におけるアクリル側鎖に上記と同様にOH基の官能基を形成して親水性を付与することが想定されるが、実験によると、紫外線照射によってその直後には水接触角が、例えば80度程度から40度台乃至50度台に低下することによって親水性を付与することができるとしても、時間の経過とともに低下した水接触角が上昇し、例えば24時間経過時に水接触角は60度以上に上昇し、その後も上昇を継続し、例えば60度以下を好ましい水接触角とされるセルフクリーニングとしての親水性を得ることができないとの結果となることが判明した。
紫外線照射によってアルミ建材にセルフクリーニング性を付与することができれば、アルミ建材の生産時に比較的簡便に親水化処理を行うことが可能となり好ましいが、紫外線照射によって得られた水接触角を長期に亘って維持可能とすることが必要となる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、その解決課題とするところは、紫外線照射によって得られて時間の経過とともに元に復帰する水接触角を可及的に抑制して維持することによって可及的長期に亘ってセルフクリーニング性を確保できるようにしたセルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法を提供するにあり、またセルフクリーニング性を付与したセルフクリーニングアルミ建材を提供するにある。
上記課題に沿って鋭意研究したところ、熱硬化塗膜に、2、000mJ/cm2乃至12、000mJ/cm2の積算照射量の紫外線照射を施した後に、該熱硬化塗膜に対して、50乃至90℃の温度による熱水接触を施すと、紫外線照射によって得られた水接触角の上昇を抑制して、該水接触角を長期に亘って60度以下、最大でも60度近辺に維持して良好にして恒常的なセルフクリーニング性を付与するとともに付随的にこの種アルミ建材を設置するに際して他のアルミ建材乃至建物躯体壁面等との間に用いられるシーリング剤との密着性を高度化して防水性を向上することができるとの事実を見出した。即ち紫外線照射後に熱水接触を施すと、紫外線照射後数日間はその水接触角が幾分上昇するも、その後は上昇が停止して水接触角が安定するに至り、これが継続することによって、例えば数年乃至それ以上の長期に亘る上記恒常的なセルフクリーニング性を確保することが可能になる。これは上記紫外線照射によって、熱硬化塗膜の表層を強制改質、即ち自己縮合して表層に位置する熱硬化剤の縮合と該熱硬化剤とアクリルとの架橋を強制破断して、その側鎖にOH基の官能基を有するアクリル架橋面を形成する一方、熱水接触によって縮合を破断した表層の熱硬化剤層を除去するとともに熱硬化剤との架橋を破断することにより上記側鎖に官能基を有するアクリル架橋面を表面に露出する結果、該熱硬化塗膜の表面を恒常的に親水化するに至るからと見られ、また上記シーリング剤との密着性高度化は、該表層の熱硬化剤層の除去により表面が粗面化する結果、シーリング剤との接触面積が拡大するに至るからと見られる。
本発明はかかる知見に基づいてなされたもので、即ち請求項1に記載の発明を、アクリルメラミン系の熱硬化塗膜形成後に、該熱硬化塗膜に紫外線照射とその後の熱水接触とによる親水化処理を施すとともに上記紫外線照射を、2、000mJ/cm2乃至12、000mJ/cm2の積算照射量によって行い且つ上記熱水接触を、50乃至90℃の温度によって行うことを特徴とするセルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法としたものである。
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、上記紫外線照射と熱水接触による熱硬化塗膜と水接触角維持の関係を特定するように、これを、上記親水化処理の紫外線照射によって、上記熱硬化塗膜の表層を強制改質し、熱水接触によって該改質した表層に位置する熱硬化剤自己縮合層を除去するとともに熱硬化剤との架橋連鎖を強制破断した側鎖にOH基の官能基を有するアクリル架橋面を表面に露出することを特徴とする請求項1に記載のセルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法としたものである。
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記熱水接触を好ましい形態のものとするように、これを、上記熱水接触を、上記紫外線照射後のアルミ建材の熱水中への浸漬又は該アルミ建材への熱水若しくは熱水蒸気の吹付によって行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のセルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法としたものである。
請求項4に記載の発明は、上記水接触角を長期に亘って60度以下、最大でも60度近辺に維持して良好なセルフクリーニング性を付与するとともに付随的にシーリング剤との密着性を高度化して防水性を向上し得るようにしたセルフクリーニングアルミ建材を提供するように、これを、アクリルメラミン系の熱硬化塗膜を有するアルミ建材であって、アクリルメラミン系の熱硬化塗膜を有するアルミ建材であって、アクリルメラミン系の熱硬化塗膜を有するアルミ建材であって、「上記熱硬化塗膜に、2、000mJ/cm2乃至12、000mJ/cm2の積算照射量の紫外線照射とその後の50乃至90℃の温度の熱水接触による親水化処理を施すことによって、上記熱硬化塗膜表層の熱硬化剤自己縮合層を除去してその下位に位置する熱硬化剤との架橋連鎖を強制破断した側鎖にOH基の官能基を有するアクリル架橋面を表面に露出してなることを特徴とするセルフクリーニングアルミ建材としたものである。
本発明は以上のとおりに構成したから、請求項1に記載の発明は、熱硬化塗膜に、2、000mJ/cm2乃至12、000mJ/cm2の積算照射量の紫外線照射を施した後に、該熱硬化塗膜に対して、50乃至90℃の温度による熱水接触を施すことにより、紫外線照射によって得られた水接触角の上昇を抑制して、該水接触角を長期に亘って60度以下、最大でも60度近辺に維持して良好にして恒常的なセルフクリーニング性を付与するとともに付随的にこの種アルミ建材を設置するに際して他のアルミ建材乃至建物躯体壁面等との間に用いられるシーリング剤との密着性を高度化して防水性を向上することができるセルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、上記紫外線照射と熱水接触による熱硬化塗膜と水接触角維持の関係を特定したものとすることができる。
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記熱水接触を好ましい形態のものとすることができる。
請求項4に記載の発明は、上記水接触角を長期に亘って60度以下、最大でも60度近辺に維持して良好なセルフクリーニング性を付与するとともに付随的にシーリング剤との密着性を高度化して防水性を向上し得るようにしたセルフクリーニングアルミ建材を提供することができる。
以下本発明を更に具体的に説明すれば、本発明のセルフクリーニングアルミ建材は、アクリルメラミン系の熱硬化塗膜を有するアルミ建材であって、上記熱硬化塗膜に、後述の積算照射量の紫外線照射とその後の、同じく後述の温度の熱水接触による親水化処理を施すことによって、上記熱硬化塗膜表層の熱硬化剤自己縮合層を除去してその下位に位置する熱硬化剤との架橋連鎖を強制破断した側鎖にOH基の官能基を有するアクリル架橋面を表面に露出してなるものとしてある。
即ち該アルミ建材は、例えばアルミパネル、アルミ押出形材等のアルミ素地に所定膜厚の陽極酸化皮膜と該陽極酸化皮膜上の同じく所定膜厚の熱硬化塗膜を備えたものとしてあり、本例にあって該陽極酸化皮膜は、例えば二次電解着色を施した着色皮膜とし、また上記熱硬化塗膜は、熱硬化剤としてメラミンを使用したアクリルメラミン系のクリヤー塗膜としてある。該熱硬化塗膜の表面には、その表層の自己縮合メラミン層を除去することにより該メラミンとの架橋を破断したアクリル架橋面を露出してあり、該アクリル架橋面は、その側鎖に官能基、例えばOH基を有することによって水接触角を、例えば55度乃至60度程度とすることによって親水性をそなえたものとして、その良好にして、数年乃至それ以上の長期に亘る上記恒常的なセルフクリーニング性を確保するとともに付随的に他のアルミ建材乃至建物躯体壁面等との間に用いられるシーリング剤との密着性を高度化して防水性を向上し得るものとしてある。
これをセルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法によって説明すれば、該親水性付与は、本例にあってアクリルメラミン系熱硬化塗膜形成後に、該熱硬化塗膜に紫外線照射とその後の熱水接触とによる親水化処理を施すものとしてあり、これを上記紫外線照射と熱水接触による熱硬化塗膜と水接触角維持の関係からいえば、上記親水化処理の紫外線照射によって、上記熱硬化塗膜の表層を強制改質し、熱水接触によって該改質した表層に位置する熱硬化剤自己縮合層を除去するとともに熱硬化剤との架橋連鎖を強制破断した側鎖にOH基の官能基を有するアクリル架橋面を表面に露出するものとしてある。
一般に熱硬化塗料は、メラミンの架橋必要量に対してより過剰の熱硬化剤を含有するために、架橋に寄与しない余剰の熱硬化剤は自己縮合して熱硬化塗膜の表層に集中して該表層を覆うものと考えられるところ、熱硬化塗膜に紫外線照射を施すことによって、該熱硬化塗膜の表層を強制改質、即ち自己縮合して表層に位置する熱硬化剤の縮合と該熱硬化剤とアクリルとの架橋を強制破断して、その側鎖にOH基の官能基を有するアクリル架橋面を形成するに至り、これに熱水処理を施すことによって、例えば常温水との接触では除去し得ない熱硬化剤自己縮合層を除去して、熱硬化塗膜の表面に上記官能基を有する表層のアクリル架橋面を露出して、該架橋面が恒常的な親水性を呈するとともに該表面が粗面化する結果、シーリング剤との接触面積が拡大してその密着性を高度化するに至るものと見られる。
上記紫外線照射は、これを、2、000mJ/cm2乃至12、000mJ/cm2の積算照射量、好ましくは3、000mJ/cm2乃至10、000mJ/cm2の積算照射量によって行うとともに熱水接触を、50乃至90℃の温度によって行うものとしてあり、上記積算照射量を熱硬化塗膜が受けることにより該熱硬化塗膜が、次工程の熱水接触による熱硬化剤自己縮合層の除去と架橋面の親水性を確保するように劣化、即ち自己縮合層の強制破断と架橋面における好ましい官能基の付与を行うことができる。
即ち紫外線照射が上記2、000mJ/cm2の積算照射量を下回ると、紫外線照射量が不足して、上記自己縮合層の強制破断と官能基の付与が不充分となり、紫外線照射後に得られた水接触角を維持できず、従って恒常的な親水性を確保することができず、また3、000mJ/cm2の積算照射量を下回ると、この傾向を生じて水接触角維持期間が短縮化する可能性が残り、一方、紫外線照射が12、000mJ/cm2の積算照射量を上回ると、紫外線照射量が過剰となり、熱硬化塗膜の耐食性や耐候性の塗膜性能が低下し、屋外使用のアルミ建材として不適当になる可能性が残り易く、また10、000mJ/cm2の積算照射量を上回るとこの傾向を生じて塗膜性能が低下する可能性が残る。紫外線照射は、熱水接触による上記自己縮合層の除去とこれによって露出した架橋面の、例えば水接触角を60度以下とする有効な親水性を確保するとともに熱硬化塗膜としての必要な耐食性や耐候性を維持する上で、上記3、000mJ/cm2乃至10、000mJ/cm2の積算照射量とするのが好ましい。
熱水接触は、これを、上記紫外線照射後のアルミ建材の熱水中への浸漬又は該アルミ建材への熱水若しくは熱水蒸気の吹付によって行うことが可能であるが、これらのいずれの場合にも、その温度を「上記50乃至90℃、好ましくは70乃至90℃とするものとしてある。」熱水接触の温度が50℃を下回ると、温度が不足し、上記自己縮合層の除去とこれによる上記熱硬化面の露出が不完全となり、該露出した熱硬化面による親水性の確保と維持ができなくなり、また70℃を下回るとこの傾向を生じる可能性が残り、一方該熱水接触の温度を90℃以上とすることが可能であるが、90℃以上としても上記自己縮合層の除去と熱硬化面の露出に変化はないので、90℃以上とする技術的意義はなく、経済性及び工場の熱水温度の管理上から、該熱水接触の処理は90℃以下で行えば足りる。上記自己縮合層の除去と熱硬化面の露出による、例えば水接触角を60度以下、最大でも60度近辺としてその恒常的な親水性を確保する上で、該熱水接触の温度は、これを上記70乃至90℃とするのがよい。
実施例及び比較例
常法に従って、二次電解着色を施した着色皮膜に、熱硬化剤としてメラミンを使用したアクリルメラミン系の熱硬化塗膜を形成したJIS6063アルミプレートを用いて、出力120W、ランプ間距離10cmで、実施例1として3、000mJ/cm2、実施例2として5、000mJ/cm2、実施例3として8、000mJ/cm2、実施例4として10、000mJ/cm2、実施例5として12、000mJ/cm2の積算照射量の紫外線照射を行った後に、80℃の熱水中に1分間浸漬して熱硬化塗膜を熱水接触してそれぞれ試験体を作成し、また比較例1として、上記紫外線照射と熱水接触を省略した以外を同一条件とし、比較例2として積算照射量を1、000mJ/cm2とした試験体を作成し、各試験体の当初水接触角を測定するとともに各試験体の長手方向上方1/3部分を45度の角度に折り曲げた後に南面に向けて配置して3ヶ月間屋外暴露して、5日毎に水接触角を測定するとともに汚れの付着状況を観察する一方、別に同一条件で作成した各試験体を用いて、その耐酸性試験(5%H2SO4)、耐アルカリ性試験(0.5%NaOH)、CASS試験(312時間)、沸騰水試験(5hr)を行い、更に別に同一条件で作成しシーリング剤を密着した各試験体を2ヶ月間屋外暴露し、密着性低下の有無を確認した。実施例1乃至実施例5の当初の水接触角は、積算照射量12、000mJ/cm2の実施例5が42度、積算照射量3、000mJ/cm2の実施例1が51度であり、積算照射量がこれらの間の実施例2乃至実施例4は、44度〜48度であった。その後の5日毎の変化は、5日目に実施例5は56度、実施例1が59度、10日目に実施例5は59度、実施例1乃至実施例4は60度であり、15日目以降はこの水接触角が維持され、3ヵ月後においても実施例1乃至5は60度であった。これに対して比較例1の当初水接触角は78度、比較例2は同じく78度、5日毎の変化は、5日目に比較例1が80度、比較例2が81度であり、10日目以降はこの水接触角が維持され、3ヵ月後においても比較例1及び2は81度であった。屋外暴露による3ヶ月時点の汚れは、実施例1〜5については全く見られず、一方、比較例1及び2については、45度の曲げ面から垂直面に対してそれぞれ2乃至3条の雨跡が筋目状に付着していた。耐酸性試験、沸騰水試験において各実施例と比較例間に差異は認められなかったが、耐アルカリ性試験は比較例1が72時間後にR.N.10.0であったのに対して、実施例1乃至実施例5は、9.5〜9.8の数値を示す一方、CASS試験においても比較例1がR.N.9.8であったのに対して、実施例1乃至実施例5は9.5の数値を示した。またシーリングの密着性低下は、比較例1及び2は端部に部分的な剥離が見られたが、実施例1乃至実施例5には剥離は全く見られなかった。従って実施例1乃至5によって水接触角が60度近辺を上限として恒常的な親水性を示すこと、実施例1乃至5は紫外線照射により幾分の塗膜性能の低下が見られるが、アルミ建材として必要且つ充分な塗膜性能を維持するものであり、現実に有意差をなすものではないこと、またシーリング密着性向上がなされることが確認された。
本発明は以上のとおりに構成したが、本発明の実施に当って、アルミ建材、熱硬化塗膜、その架橋材、紫外線照射、熱水接触の各具体的形態は、上記発明の要旨に反しない限り様々のものとすることができる。

Claims (4)

  1. アクリルメラミン系の熱硬化塗膜形成後に、該熱硬化塗膜に紫外線照射とその後の熱水接触とによる親水化処理を施すとともに上記紫外線照射を、2、000mJ/cm2乃至12、000mJ/cm2の積算照射量によって行い且つ上記熱水接触を、50乃至90℃の温度によって行うことを特徴とするセルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法。
  2. 上記親水化処理の紫外線照射によって、上記熱硬化塗膜の表層を強制改質し、熱水接触によって該改質した表層に位置する熱硬化剤自己縮合層を除去するとともに熱硬化剤との架橋連鎖を強制破断した側鎖にOH基の官能基を有するアクリル架橋面を表面に露出することを特徴とする請求項1に記載のセルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法。
  3. 上記熱水接触を、上記紫外線照射後のアルミ建材の熱水中への浸漬又は該アルミ建材への熱水若しくは熱水蒸気の吹付によって行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のセルフクリーニングアルミ建材の親水性付与方法。
  4. アクリルメラミン系の熱硬化塗膜を有するアルミ建材であって、上記熱硬化塗膜に、2、000mJ/cm2乃至12、000mJ/cm2の積算照射量の紫外線照射とその後の50乃至90℃の温度の熱水接触による親水化処理を施すことによって、上記熱硬化塗膜表層の熱硬化剤自己縮合層を除去してその下位に位置する熱硬化剤との架橋連鎖を強制破断した側鎖にOH基の官能基を有するアクリル架橋面を表面に露出してなることを特徴とするセルフクリーニングアルミ建材。
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