JP5191405B2 - 膨張機一体型圧縮機および冷凍サイクル装置 - Google Patents

膨張機一体型圧縮機および冷凍サイクル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5191405B2
JP5191405B2 JP2009005772A JP2009005772A JP5191405B2 JP 5191405 B2 JP5191405 B2 JP 5191405B2 JP 2009005772 A JP2009005772 A JP 2009005772A JP 2009005772 A JP2009005772 A JP 2009005772A JP 5191405 B2 JP5191405 B2 JP 5191405B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compression
expansion
vane
bearing
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009005772A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010163922A (ja
Inventor
信吾 大八木
賢宣 和田
優 塩谷
勝志 谷口
雅也 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2009005772A priority Critical patent/JP5191405B2/ja
Publication of JP2010163922A publication Critical patent/JP2010163922A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5191405B2 publication Critical patent/JP5191405B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Description

本発明は、膨張機一体型圧縮機および冷凍サイクル装置に関する。
空気調和装置や給湯機に採用されている従来の冷凍サイクル装置は、膨張弁を用いて冷媒を膨張させている。近年、膨張弁に代えて、容積式の膨張機を用いることにより、冷媒の膨張エネルギーを動力の形で回収し、冷凍サイクルの効率を向上させる試みがある(特許文献1,2参照)。
特開2004−44569号公報 特開2005−106046号公報
軸受等の摺動部分を有する膨張機は、その摺動部分をオイルで潤滑する必要がある。例えば、二酸化炭素を冷媒として用いる冷凍サイクル装置では、潤滑用のオイルとして、PAG(ポリアルキレングリコール)を使用できる。
オイルは冷媒回路を循環するので、圧縮機に使用するオイルの種類と膨張機に使用するオイルの種類は同一であることが不可欠である。圧縮機において、冷媒は圧縮されて高温高圧状態となるので、圧縮機の摺動部分を潤滑するオイルの温度は相対的に高くなる。これに対し、膨張機において、冷媒は膨張して低温低圧状態となるので、膨張機の摺動部分を潤滑するオイルの温度は相対的に低くなる。
図10は、温度の変化に対するオイル(PAG)の粘度の変化を示すグラフである。グラフに示すように、温度の変化に対するオイルの粘度の変化は大きい。オイルの粘度の変化が大きいため、圧縮機ではオイルの粘度が適切であったとしても、膨張機ではオイルの粘度が大きくなりすぎる可能性がある。オイルの粘度が大きすぎると、軸受等の摺動部分での機械損失が大きくなるので好ましくない。
本発明は、軸受等の摺動部分での機械損失を小さくすることを目的とする。
すなわち、本発明は、
密閉容器と、
圧縮側軸受を有し、前記密閉容器内に納められた圧縮機構と、
膨張側軸受を有し、前記密閉容器内に納められた膨張機構と、
前記圧縮側軸受および前記膨張側軸受によって支持されているとともに、前記圧縮機構と前記膨張機構とを連結しているシャフトとを備え、
前記圧縮機構の型式が前記膨張機構の型式と同じであり、
前記膨張側軸受の内径(φe)と前記膨張側軸受での前記シャフトの外径(De)との差(φe−De)と、前記膨張側軸受での前記シャフトの外径(De)との比(φe−De)/(De)が、前記圧縮側軸受の内径(φc)と前記圧縮側軸受での前記シャフトの外径(Dc)との差(φc−Dc)と、前記圧縮側軸受での前記シャフトの外径(Dc)との比(φc−Dc)/(Dc)よりも大きい、膨張機一体型圧縮機を提供する。
別の側面において、本発明は、
密閉容器と、
圧縮側シリンダと、前記圧縮側シリンダ内に配置された圧縮側ピストンとを有し、前記密閉容器内に納められたロータリ圧縮機構と、
膨張側シリンダと、前記膨張側シリンダ内に配置された膨張側ピストンとを有し、前記密閉容器内に納められたロータリ膨張機構と、
前記ロータリ圧縮機構と前記ロータリ膨張機構とを連結しているシャフトとを備え、
前記膨張側シリンダ内の作動室の高さ(He)と前記膨張側ピストンの厚み(Te)との差(He−Te)と、前記膨張側ピストンの厚み(Te)との比(He−Te)/(Te)が、前記圧縮側シリンダ内の作動室の高さ(Hc)と前記圧縮側ピストンの厚み(Tc)との差(Hc−Tc)と、前記圧縮側ピストンの厚み(Tc)との比(Hc−Tc)/(Tc)よりも大きい、膨張機一体型圧縮機を提供する。
さらに別の側面において、本発明は、
密閉容器と、
圧縮側シリンダと、前記圧縮側シリンダ内に配置された圧縮側ピストンと、前記圧縮側シリンダと前記圧縮側ピストンとの間の空間を高圧作動室と低圧作動室とに仕切る圧縮側ベーンと、前記圧縮側ベーンが配置されている圧縮側ベーン溝とを有し、前記密閉容器内に納められたロータリ圧縮機構と、
膨張側シリンダと、前記膨張側シリンダ内に配置された膨張側ピストンと、前記膨張側シリンダと前記膨張側ピストンとの間の空間を高圧作動室と低圧作動室とに仕切る膨張側ベーンと、前記膨張側ベーンが配置されている膨張側ベーン溝とを有し、前記密閉容器内に納められたロータリ膨張機構と、
前記ロータリ圧縮機構と前記ロータリ膨張機構とを連結しているシャフトとを備え、
前記膨張側ベーン溝の幅(Ke)と前記膨張側ベーンの幅(We)との差(Ke−We)と、前記膨張側ベーンの幅(We)との比(Ke−We)/(We)が、前記圧縮側ベーン溝の幅(Kc)と前記圧縮側ベーンの幅(Wc)との差(Kc−Wc)と、前記圧縮側ベーンの幅(Wc)との比(Kc−Wc)/(Wc)よりも大きい、および/または、
前記膨張側ベーン溝の高さ(he)と前記膨張側ベーンの高さ(Le)との差(he−Le)と、前記膨張側ベーンの高さ(Le)との比(he−Le)/(Le)が、前記圧縮側ベーン溝の高さ(hc)と前記圧縮側ベーンの高さ(Lc)との差(hc−Lc)と、前記圧縮側ベーンの高さ(Lc)との比(hc−Lc)/(Lc)よりも大きい、膨張機一体型圧縮機を提供する。
上記本発明の膨張機一体型圧縮機によれば、膨張機構の摺動部分における隙間比を圧縮機構の摺動部分における隙間比よりも意図的に大きくしているので、膨張機構の摺動部分での機械損失を抑制できる。つまり、膨張機構によって作動流体(典型的には冷媒)の膨張エネルギーを従来よりも効率良く回収できる。したがって、従来よりも高効率な動力回収式の冷凍サイクル装置を提供できる。
同一型式の圧縮機構と膨張機構とを本発明の対象としている理由は次の通りである。一見すると、圧縮機構の型式と膨張機構の型式とが相違していたとしても、同じ機能を有する摺動部分になら本発明を適用できるように思われる。しかし、この認識は必ずしも正しくない。なぜなら、型式の相違が設計思想自体の相違にリンクしている場合が多いからである。ある型式の流体機構(例えばロータリ式)では常識的な設計思想が、別の流体機構(例えばスクロール式)ではそうとも限らない場合は多々ある。同一型式の流体機構において、隙間比の大小関係を規定する本発明が意味を持つものとなる。
なお、圧縮機構および膨張機構の摺動部分としては、シャフトと軸受が挙げられる。ロータリ圧縮機構およびロータリ膨張機構の場合には、さらに、シリンダとピストン、ベーンとベーン溝が挙げられる。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、膨張機一体型圧縮機200は、密閉容器1と、密閉容器1内の上部に配置されたロータリ圧縮機構2と、密閉容器1内の下部に配置された2段ロータリ膨張機構3と、圧縮機構2と膨張機構3との間に配置された電動機4と、圧縮機構2、膨張機構3および電動機4を連結しているシャフト5と、電動機4と膨張機構3との間に配置されたオイルポンプ6と、膨張機構3とオイルポンプ6との間に配置された断熱部材30(断熱構造)とを備えている。電動機4がシャフト5を駆動することにより、圧縮機構2が作動する。膨張機構3は、膨張する作動流体から動力を回収してシャフト5に与え、電動機4によるシャフト5の駆動をアシストする。作動流体は、例えば、二酸化炭素やハイドロフルオロカーボンなどの冷媒である。
密閉容器1は、各構成要素を収容するための内部空間24を有する。密閉容器1の底部はオイル貯まり25として利用されている。オイルは、圧縮機構2および膨張機構3の摺動部分における潤滑性とシール性を確保するために使用される。オイル貯まり25のオイル量は、オイルポンプ6のオイル吸入口62qよりも上、かつ電動機4よりも下に油面SL(図3参照)が位置するように調節されている。
オイル貯まり25は、オイルポンプ6が位置する上槽25aと、膨張機構3が位置する下槽25bとを含む。上槽25aと下槽25bとは、断熱部材30によって隔てられている。オイルポンプ6の周囲が上槽25aのオイルで満たされ、膨張機構3の周囲が下槽25bのオイルで満たされている。上槽25aのオイルは主に圧縮機構2のために使用され、下槽25bのオイルは主に膨張機構3のために使用される。
電動機4とオイルポンプ6との間には、支持フレーム75が配置されている。支持フレーム75は密閉容器1に固定されており、この支持フレーム75を介して、オイルポンプ6、断熱部材30および膨張機構3が密閉容器1に固定されている。支持フレーム75の外周部には、オイルをオイル貯まり25に戻すための貫通孔75aが設けられている。
オイルポンプ6は、上槽25aのオイルを吸入し、圧縮機構2の摺動部分に供給する。圧縮機構2を潤滑後、支持フレーム75の貫通孔75aを通じて上槽25aに戻ったオイルは、圧縮機構2および電動機4によって加熱されているので、相対的に高温である。上槽25aに戻ったオイルは、再びオイルポンプ6に吸入される。一方、膨張機構3の摺動部分には、下槽25bのオイルが供給される。膨張機構3の摺動部分を潤滑したオイルは、直接下槽25bに戻される。下槽25bのオイルは、膨張機構3によって冷却されているので、相対的に低温である。圧縮機構2と膨張機構3との間にオイルポンプ6を配置し、そのオイルポンプ6を用いて圧縮機構2への給油を行うことにより、圧縮機構2を潤滑する高温のオイルの循環経路を膨張機構3から遠ざけることができる。言い換えれば、圧縮機構2を潤滑する高温のオイルの循環経路と、膨張機構3を潤滑する低温のオイルの循環経路とを分けることができる。これにより、オイルを介した圧縮機構2から膨張機構3への熱移動が抑制される。
圧縮機構2から膨張機構3への熱移動を抑制することにより、圧縮機構2から吐出された冷媒の温度低下、膨張機構3から吐出された冷媒の温度上昇を防ぐことができ、膨張機一体型圧縮機200を用いたシステム(冷凍サイクル装置)の成績係数が改善する。熱移動を抑制する効果は、圧縮機構2と膨張機構3との間にあるオイルポンプ6のみによっても得られるが、断熱部材30を設けることにより、その効果を高めることが可能である。
以下、各構成要素についてさらに詳しく説明する。
圧縮機構2は、シリンダ7と、シリンダ7内に配置されたピストン8と、シリンダ7とピストン8との間に形成された作動室16を高圧作動室と低圧作動室とに仕切るベーン9と、ばね10を備えている。ピストン8は、シャフト5の偏心部5aに取り付けられており、シリンダ7内で偏心回転する。シリンダ7に形成されたベーン溝7aにベーン9が摺動可能に配置されている。ベーン9の一端(先端)は、ピストン8に接している。ばね10は、ベーン9の他端(後端)に接しており、ベーン9をピストン8に向けて押す。
圧縮機構2は、さらに、冷媒を作動室16に導く吸入管14と、圧縮された冷媒を密閉容器1の外部へと導く吐出管15と、下軸受11と、上軸受12と、マフラー13とを備えている。下軸受11および上軸受12によってシリンダ7が閉じられて作動室16が形成されている。下軸受11および上軸受12には、それぞれ、吸入孔11pおよび吐出孔12qが形成されている。吸入孔11pに吸入管14が接続されている。
冷媒は、吸入管14および吸入孔11pを通じて作動室16に導かれ、圧縮される。圧縮された冷媒は、吐出孔12qおよびマフラー13を経由して、密閉容器1の内部空間24へと吐出される。内部空間24に吐出された冷媒は、当該冷媒に混入しているオイルを重力や遠心力などによって分離した後、吐出管15から密閉容器1の外部へと導かれる。
電動機4は、密閉容器1に固定された固定子21と、シャフト5に固定された回転子22とを含む。密閉容器1の上部に配置されたターミナル(図示省略)から電動機4に電力が供給される。電動機4は、圧縮機構2から吐出された冷媒およびその冷媒に混入しているオイルによって冷却される。
シャフト5は、圧縮機構2側に位置する第1シャフト5sと、膨張機構3側に位置する第2シャフト5tとを含む。第1シャフト5sと第2シャフト5tとは、膨張機構3によって回収された動力が圧縮機構2に伝達されるように連結器63によって連結されている。ただし、第1シャフト5sと第2シャフト5tとが直接嵌め合わされていてもよい。さらに、シャフト5が単一の部品で作られていてもよい。
シャフト5の内部には、圧縮機構2の摺動部分に通ずる給油路29が軸方向に延びるように形成されている。給油路29には、オイルポンプ6から吐出されたオイルが送り込まれる。給油路29に送られたオイルは、膨張機構3を経由することなく、圧縮機構2の各摺動部分に供給される。このようにすれば、圧縮機構2に向かうオイルが膨張機構3で冷却されないので、オイルを介した圧縮機構2から膨張機構3への熱移動を効果的に抑制できる。
膨張機構3は、第1シリンダ42と、第1シリンダ42よりも厚みのある第2シリンダ44と、第1シリンダ42と第2シリンダ44とを仕切っている中板43とを備えている。第1シリンダ42および第2シリンダ44は、互いに同心状に配置されている。図2Aおよび図2Bに示すように、膨張機構3は、さらに、第1ピストン46、第1ベーン48、第1ばね50、第2ピストン47、第2ベーン49および第2ばね51を備えている。
図2Aに示すように、第1ピストン46は、シャフト5の偏心部5cに嵌合しており、第1シリンダ42の中で偏心回転する。第1ベーン48は、第1シリンダ42に形成された第1ベーン溝42aに摺動可能に配置されている。第1ベーン48の一端(先端)は、第1ピストン46に接している。第1ばね50は、第1ベーン48の他端(後端)に接しており、第1ベーン48を第1ピストン46に向けて押す。
図2Bに示すように、第2ピストン47は、シャフト5の偏心部5dに嵌合しており、第2シリンダ44の中で偏心回転する。第2ベーン49は、第2シリンダ44に形成された第2ベーン溝44aに摺動可能に配置されている。第2ベーン49の一端は、第2ピストン47に接している。第2ばね51は、第2ベーン49の他端に接しており、第2ベーン49を第2ピストン47に向けて押す。
図2Aに示すように、第1シリンダ42の内側には、吸入側の作動室55aおよび吐出側の作動室55bが形成されている。作動室55aと作動室55bとは、第1ピストン46および第1ベーン48によって仕切られている。図2Bに示すように、第2シリンダ44の内側には、吸入側の作動室56aおよび吐出側の作動室56bが形成されている。作動室56aと作動室56bとは、第2ピストン47および第2ベーン49によって仕切られている。
第2シリンダ44における作動室56aおよび作動室56bの合計容積は、第1シリンダ42における作動室55aおよび作動室55bの合計容積よりも大きい。第1シリンダ42の吐出側の作動室55bと、第2シリンダ44の吸入側の作動室56aとが、中板43に形成された貫通孔43aを介して連通することによって、作動室55bおよび作動室56aが単一の膨張室として機能する。
図1に示すように、膨張機構3は、さらに、下軸受41、上軸受45、吸入管52および吐出管53を備えている。下軸受41および中板43によって第1シリンダ42が閉じられ、中板43および上軸受45によって第2シリンダ44が閉じられている。これにより、第1シリンダ42および第2シリンダ44内には、それぞれ、作動室55および作動室56が形成されている。
上軸受45の内部には、冷媒を作動室55に導くための吸入経路80と、作動室56から吐出された冷媒を膨張機構3の外部へと導くための吐出経路81とが形成されている。吸入経路80は、第2シリンダ44、中板43および第1シリンダ42を貫通する形で下軸受41まで延び、第1シリンダ42内の作動室55に連通している。吸入管52は、密閉容器1の外部から第1シリンダ42の作動室55へと冷媒を導くことができるように、上軸受45に直接挿入され、吸入経路80に接続されている。吐出管53は、第2シリンダ44の作動室56から密閉容器1の外部へと冷媒を導くことができるように、上軸受45に直接挿入され、吐出経路81に接続されている。
膨張前の冷媒は、吸入管52および吸入経路80を経て第1シリンダ42の作動室55aに流入する。第1シリンダ42の作動室55aに流入した冷媒は、シャフト5の回転に応じて作動室55bに移り、作動室55b、貫通孔43aおよび作動室56aによって形成された膨張室においてシャフト5を回転させながら膨張する。膨張後の冷媒は、作動室56b、吐出経路81および吐出管53を経て密閉容器1の外部へと導かれる。
膨張機構3の周囲の空間はオイルで満たされている。ベーン48(49)の後端がオイル貯まり25に面していることによって、ベーン48(49)とベーン溝42a(44a)との間の摺動面の潤滑を行える。その他の摺動部分、例えば軸受やピストンへの給油は、第2シャフト5tの下端から上方に向かって延びるように、第2シャフト5tの外周面に形成された給油溝(図示省略)によって行える。第2シャフト5tの下端にオイルポンプを設け、そのオイルポンプで軸受やピストンへの給油を行うようにしてもよい。膨張機構3の各摺動部分には、オイル貯まり25の下槽25bに貯められた低温のオイルが供給される。
図3に示すように、オイルポンプ6は、シャフト5の回転に伴う作動室の容積の増減によりオイルを圧送するように構成された容積式ポンプである。オイルポンプ6に隣接して、連結器63を収容する中空の中継部材71が設けられている。オイルポンプ6および中継部材71の中央部を貫通するように、シャフト5が通されている。
オイルポンプ6は、シャフト5(第2シャフト5t)の偏心部に取り付けられたピストン61と、ピストン61を収容するハウジング62(シリンダ)とを含む。ピストン61とハウジング62との間には、三日月状の作動室64が形成されている。すなわち、オイルポンプ6には、ロータリ式の流体機構が採用されている。ハウジング62には、オイル貯まり25(具体的には上槽25a)と作動室64とを接続するオイル吸入路62aと、作動室64と給油路29とを接続するオイル吐出路62bおよび中継通路62cが形成されている。第2シャフト5tの回転に伴ってハウジング62内をピストン61が偏心回転する。これにより、作動室64の容積が増減し、オイルの吸入および吐出が行われる。このような機構は、第2シャフト5tの回転運動をカム機構等で他の運動に変換することなく、オイルを圧送する運動に直接利用するので、機械ロスが小さいという利点がある。また、比較的単純な構造によるので、信頼性も高い。
オイルポンプ6と中継部材71は、オイルポンプ6のハウジング62の上面と中継部材71の下面とが接するように、軸方向の上下に隣接して配置されている。ハウジング62の上面によって、中継部材71が閉じられている。さらに、中継部材71は、シャフト5(第1シャフト5s)を支持する軸受部76を有している。言い換えれば、中継部材71はシャフト5を支持する軸受の機能も有している。軸受部76の潤滑を行えるように、シャフト5の給油路29が、軸受部76に対応する区間で分岐している。なお、軸受部76に相当する部分を、支持フレーム75が有していてもよい。さらには、支持フレーム75と中継部材71とが単一の部品からなっていてもよい。
中継部材71の内部空間70hには連結器63が配置されている。第1シャフト5sと連結器63とは、例えば、第1シャフト5sの外周面に設けられた溝と、連結器63の内周面に設けられた溝とが係合することにより、同期回転するように連結される。第2シャフト5tと連結器63も、同様の方法で固定できる。連結器63は、中継部材71内において第1シャフト5sおよび第2シャフト5tと同期回転する。膨張機構3によって第2シャフト5tに与えられるトルクは、連結器63を介して第1シャフト5sに伝達される。
給油路29は、第1シャフト5sおよび第2シャフト5tにまたがって形成されている。シャフト5の連結部と、給油路29の入口29pと、オイルポンプ6の本体部分とが、圧縮機構2に近い側からこの順番で並んでいる。給油路29の入口29pは、第2シャフト5tの上端部とピストン61が嵌め合わされた部分(偏心部)との間における、第2シャフト5tの外周面に形成されている。中継通路62cは、第2シャフト5tを周方向に取り囲む環状の空間であり、この環状の空間に給油路29の入口29pが面している。
オイルポンプ6から吐出されたオイルは、オイル吐出路62bおよび中継通路62cを通じて給油路29に導かれる。中継部材71は、連結器63を収容するハウジングとしての役割、および、シャフト5の軸受としての役割を担う。
図1に示すように、断熱部材30は、円板状の形状を有する。この断熱部材30によって、上槽25aと下槽25bとの間のオイルの往来が制限されている。断熱部材30の働きにより、上槽25aに貯められたオイルの温度と、下槽25bに貯められたオイルの温度との差が大きくなる。なお、断熱部材30の外周面と密閉容器1の内周面との間に隙間が形成されており、この隙間を通じて上槽25aと下槽25bとをオイルが往来できる。
圧縮機構2において、冷媒は圧縮されて高温高圧状態となるので、圧縮機構の摺動部分を潤滑するオイルの温度は相対的に高くなる。膨張機構3において、冷媒は膨張して低温低圧状態となるので、膨張機構3の摺動部分を潤滑するオイルの温度は相対的に低くなる。図10に示すように、オイルの粘度は温度に応じて変化する。そのため、圧縮機構2ではオイル粘度が適正あっても、膨張機構3ではオイル粘度が高すぎ、機械損失が大きくなる可能性がある。膨張機構3の摺動部分における隙間を、圧縮機を設計する際に考えられている寸法よりも広めに設計することによって、当該摺動部分での機械損失を低減できる。
「摺動部分」の典型的な例は、軸受とシャフト、シリンダとピストン、ベーンとベーン溝である。正確には、ピストンやベーンは、閉塞部材としての役割を担う軸受の表面やシリンダの表面を摺動する。圧縮機構2のこれらの摺動部分には、シャフト5の給油路29を通じて給油できる。膨張機構3のこれらの摺動部分には、シャフト5の外周面に形成された給油溝を通じて、または、オイル貯まり25から直接給油できる。以下、各摺動部分における隙間の寸法について説明する。
<<軸受隙間比>>
容積式圧縮機等の流体機械において、軸受隙間の寸法と軸径との比で定義される軸受隙間比を1/1000程度に設定することが知られている(例えば、社団法人日本トライボロジー学会編「トライボロジーハンドブック」第1版 養賢堂 2001年3月30日 p111)。軸受隙間の寸法とは、軸受の内径と軸径との差で定義される設計値のことである。圧縮機構2に関して言えば、従来のこの指針に基づいて設計を行なうことに問題はない。しかし、従来のこの指針に基づいて膨張機構3の設計を行なうと、軸受でのせん断応力が大きくなり、機械損失が大きくなる。したがって、膨張機構3の軸受隙間比を、圧縮機を設計する際に考えられている値よりも大きめに設定する。詳細には、膨張機構3の軸受隙間比が圧縮機構2の軸受隙間比よりも大きくなるように膨張機構3の設計を行うことで、膨張機構3の軸受での機械損失を低減できる。
図4に示すように、圧縮機構2の下軸受11(圧縮側軸受)の内径をφc、下軸受11でのシャフト5の外径をDc、膨張機構3の上軸受45(膨張側軸受)の内径をφe、上軸受45でのシャフト5の外径をDeとする。本実施形態では、下軸受11での第1シャフト5sの外径がDcで表され、上軸受45での第2シャフト5tの外径がDeで表される。このとき、圧縮機構2の下軸受11における軸受隙間比Rcは、Rc=(φc−Dc)/Dcで表される。膨張機構3の上軸受45における軸受隙間比Reは、Re=(φe−De)/Deで表される。Re>Rcを満足するように圧縮機構2および膨張機構3の設計を行なうことにより、膨張機構3の上軸受45での機械損失を低減できる。
eとRcとの差の範囲に特に限定は無く、例えば1.5Rc<Re<2.5Rcの関係を満足するようにReおよびRcを定めてもよい。
また、圧縮機構2におけるオイル粘度μcと膨張機構3におけるオイル粘度μeから、膨張機構3における軸受隙間比Reを見出してもよい。具体的には、下記式(1)によれば、オイル粘度に対して適正な軸受隙間比Reを設定できる。
e=(μe/μc)×Rc ・・・(1)
例えば、圧縮機構2の吐出冷媒温度が60〜80℃であり、膨張機構3の周囲温度が10〜30℃であり、オイルとしてPAGを使用する場合、図10のグラフよりオイル粘度μcは、80℃、60℃、30℃および10℃で、それぞれ、33mm2/s、60mm2/s、135mm2/sおよび272mm2/sである。圧縮機構2におけるオイル温度と膨張機構3におけるオイル温度との差が50℃であるとすれば、膨張機構3における軸受隙間比Reを272Rc/60〜135Rc/33の範囲に設定しうる。
本実施形態では、圧縮機構2が電動機4よりも上方に設けられ、膨張機構3が電動機4よりも下方に設けられているとともに、膨張機構3の周囲の空間がオイルで満たされている。そのため、圧縮機構2におけるオイル温度と膨張機構3におけるオイル温度との間に差異が生じやすい。つまり、本実施形態のレイアウトによれば、軸受隙間比RcおよびReを適正に設定することによる機械損失の低減効果をより十分に享受できる。
また、本実施形態では、オイルポンプ6および断熱部材30の働きによって圧縮機構2から膨張機構3への熱移動が抑制されている。このことは、圧縮機構2から膨張機構3への熱移動を防いで各機構の効率を向上させる観点では好ましいが、オイル粘度の観点では好ましくない。軸受隙間比RcおよびReを適正に設定すれば、熱移動の抑制効果を損なうことなく、オイル粘度の問題を解消できる。
ところで、膨張機構3の下軸受41における軸受隙間比は、上軸受45における軸受隙間比Reと等しくてもよいし、異なっていてもよい。具体的には、膨張機構3の下軸受41における軸受隙間比を膨張機構3の上軸受45における軸受隙間比よりも大きくしてもよい。本実施形態では、膨張機構3が複数のシリンダを有するので、上軸受45と下軸受41とが軸方向にある程度離れている。この場合、上軸受45と下軸受41でもある程度のオイルの温度差が生じる。
図5に示すように、上軸受45の内径をφe1、上軸受45でのシャフト5(詳細には第2シャフト5t)の外径をDe1、下軸受41の内径をφe2、下軸受41でのシャフト5の外径をDe2とする。上軸受45における軸受隙間比Re1は、Re1=(φe1−De1)/De1で表される。下軸受41における軸受隙間比Re2は、Re2=(φe2−De2)/De2で表される。Re2>Re1を満足し、かつ膨張機構3の上軸受45における軸受隙間比Re1が圧縮機構2の下軸受11における軸受隙間比Rcよりも大きくなるように圧縮機構2および膨張機構3の設計を行なえば、更なる機械損失の低減を期待できる。
軸受隙間比Re1とRe2との差の範囲に特に限定は無く、例えば1.1Re1<Re2<1.5Re1の関係を満足するようにRe1およびRe2を定めてもよい。
なお、圧縮機構2の上軸受12に関して言えば、下軸受11におけるオイル温度と上軸受12におけるオイル温度とに殆ど差がない。したがって、上軸受12には、下軸受11と同じ軸受隙間比(例えば1/1000)を採用できる。
本実施形態では、圧縮機構2の吸入容積が膨張機構3の吸入容積よりも大きく、第1シャフト5sが第2シャフト5tよりも太い。そのため、圧縮機構2での軸受隙間の寸法と膨張機構3での軸受隙間の寸法とが等しい場合でも、膨張機構3での軸受隙間比は圧縮機構2での軸受隙間比よりも大きくなる。
<<シリンダ隙間比>>
シリンダとピストンの設計に軸受とシャフトの設計思想を導入してもよい。すなわち、シリンダ内の作動室の高さとピストンの厚みとの差で定義される設計値をシリンダ隙間の寸法、シリンダ隙間の寸法とピストンの厚みとの比をシリンダ隙間比と定義し、このシリンダ隙間比に軸受隙間比の設計思想を導入する。
具体的には、図6に示すように、圧縮機構2のシリンダ7内の作動室16の高さをHc、ピストン8の厚みをTc、膨張機構3の第2シリンダ44内の作動室56の高さをHe、第2ピストン47の厚みをTeとする。このとき、圧縮機構2におけるシリンダ隙間比αcは、αc=(Hc−Tc)/Tcで表される。膨張機構3の第2シリンダ44におけるピストン隙間比αeは、αe=(He−Te)/Teで表される。αe>αcを満足するように圧縮機構2および膨張機構3の設計を行なうことにより、膨張機構3の第2シリンダ44での機械損失を低減できる。
αeとαcとの差の範囲に特に限定は無く、例えば1.5αc<αe<2.5αcの関係を満足するようにαeおよびαcを定めてもよい。
なお、膨張機構3の第1シリンダ42におけるシリンダ隙間比は、第2シリンダ44におけるシリンダ隙間比αeと等しくてもよい。また、本実施形態のように第1シリンダ42が第2シリンダ44よりも下方に位置している場合には、オイル貯まり25に貯められたオイルの温度勾配を考慮して、第1シリンダ42におけるシリンダ隙間比を第2シリンダ44におけるシリンダ隙間比よりも大きくしてもよい。逆に、第1シリンダ42が第2シリンダ44よりも上方に位置している場合には、第1シリンダ42におけるシリンダ隙間比を第2シリンダ44におけるシリンダ隙間比よりも小さくしてもよい。
<<ベーン隙間比>>
ベーン溝とベーンの設計に軸受とシャフトの設計思想を導入してもよい。すなわち、ベーン溝の幅とベーンの幅との差で定義される設計値を幅方向ベーン隙間の寸法、幅方向ベーン隙間の寸法とベーンの幅との比を幅方向ベーン隙間比と定義し、この幅方向ベーン隙間比に軸受隙間比の設計思想を導入する。
具体的には、図7Aに示すように、圧縮機構2のベーン溝7aの幅をKc、ベーン9の幅をWcとし、図7Bに示すように、膨張機構3の第2ベーン溝44aの幅をKe、第2ベーン49の幅をWeとする。このとき、圧縮機構2のベーン溝7aにおける幅方向ベーン隙間比βcは、βc=(Kc−Wc)/Wcで表される。膨張機構3の第2ベーン溝44aにおける幅方向ベーン隙間比βeは、βe=(Ke−We)/Weで表される。βe>βcを満足するように圧縮機構2および膨張機構3の設計を行なうことにより、膨張機構3の第2ベーン溝44aでの機械損失を低減できる。
また、ベーンの幅方向だけでなく、ベーンの高さ方向にも同様の設計思想を導入してもよい。具体的には、図8Aに示すように、圧縮機構2のベーン溝7aの高さをhc、ベーン9の高さをLcとし、図8Bに示すように、膨張機構3の第2ベーン溝44aの高さをhe、第2ベーン49の高さをLeとする。このとき、圧縮機構2のベーン溝7aにおける高さ方向ベーン隙間比γcは、γc=(hc−Lc)/Lcで表される。膨張機構3の第2ベーン溝44aにおける高さ方向ベーン隙間比γeは、γe=(he−Le)/Leで表される。γe>γcを満足するように圧縮機構2および膨張機構3の設計を行なうことにより、膨張機構3の第2ベーン溝44aでの機械損失を更に低減できる。
βeとβcとの差の範囲に特に限定は無く、例えば1.5βc<βe<2.5βcの関係を満足するようにβeおよびβcを定めてもよい。γeとγcとの差の範囲にも特に限定は無く、例えば1.5γc<γe<2.5γcの関係を満足するようにγeおよびγcを定めてもよい。
なお、ベーン溝とベーンに関して言えば、βe>βcおよびγe>γcの一方のみが満たされてもよいし、両方が満たされてもよい。
また、膨張機構3の第1ベーン溝42aにおける幅方向ベーン隙間比は、第2ベーン溝44aにおける幅方向ベーン隙間比βeと等しくてもよい。同様に、膨張機構3の第1ベーン溝42aにおける高さ方向ベーン隙間比は、第2ベーン溝44aにおける高さ方向ベーン隙間比βeと等しくてもよい。
また、本実施形態のように第1シリンダ42が第2シリンダ44よりも下方に位置している場合には、オイル貯まり25に貯められたオイルの温度勾配を考慮して、第1ベーン溝42aにおける幅方向ベーン隙間比を第2ベーン溝44aにおける幅方向ベーン隙間比よりも大きくしてもよい。逆に、第1シリンダ42が第2シリンダ44よりも上方に位置している場合には、第1ベーン溝42aにおける幅方向ベーン隙間比を第2ベーン溝44aにおける幅方向ベーン隙間比よりも小さくしてもよい。このことは、高さ方向ベーン隙間比についても当てはまる。
(変形例)
本実施形態において、ロータリ圧縮機構2およびロータリ膨張機構3には、ベーンとピストンとが別々の部品で作られているローリングピストン式の機構が採用されている。ただし、「ロータリ式」には、ベーンとピストンとが一体化されたスイングピストン式も含まれる。ロータリ式の機構は、シリンダを1段のみ有するものであってもよいし、シリンダを複数段有するものであってもよい。
また、圧縮機構および膨張機構の型式はロータリ式に限定されず、圧縮機構の型式と膨張機構の型式とが同じであればよい。例えば、スライディングベーン式、スクロール式、往復式、スクリュー式等の他の型式の流体機構(典型的には容積式流体機構)を採用できる。
本実施形態では、圧縮機構2が鉛直方向の上側に配置され、膨張機構3が鉛直方向の下側に配置されている。ただし、圧縮機構2と膨張機構3の位置関係はこれと逆であってもよい。つまり、膨張機構3が鉛直方向の上側に配置され、圧縮機構2が鉛直方向の下側に配置されていてもよい。圧縮機構2および膨張機構3におけるオイル粘度の相違の問題は本実施形態以外のレイアウトでも生じるからである。
同様の理由で、シャフトの軸方向が水平方向に平行であり、水平方向の左右に圧縮機構と膨張機構が位置していてもよい。シャフトの軸方向が水平方向に平行となるレイアウトは、圧縮機構から膨張機構への熱移動を防ぐ観点では不利であるが、重心が低くなることによる安定性の改善が期待できる。
(冷凍サイクル装置の実施形態)
図9は、本実施形態にかかる冷凍サイクル装置の構成図である。冷凍サイクル装置500は、図1等を参照して説明した膨張機一体型圧縮機200、冷媒を冷却する放熱器402、および冷媒を蒸発させる蒸発器403を備えている。膨張機一体型圧縮機200の機械損失を低減することにより、冷凍サイクル装置500の効率が向上する。この冷凍サイクル装置500は、空気調和装置、給湯機(暖房機能を持つものを含む)、乾燥機などの製品に適用できる。
冷凍機用オイルとしては、ポリオールエステル、ポリビニルエーテル、ポリカーボネート、ポリアルキレングリコール等が挙げられる。二酸化炭素を冷媒として使用する場合には、潤滑性の観点から、ポリアルキレングリコールが適している。図10を参照して説明したように、ポリアルキレングリコールの粘度の変動幅は非常に大きい。したがって、二酸化炭素とポリアルキレングリコールを組み合わせに対して、本発明は特に有効である。
また、給湯機用の冷凍サイクル装置に対して、本発明は特に有効である。給湯機では、90℃程度の湯を沸かすために、冷媒をかなり高温まで圧縮する。この場合、圧縮機構でのオイル温度と膨張機構でのオイル温度との差が大きくなりやすいので、本発明を適用することによる機械損失の低減効果が大きくなる。
本発明の実施形態にかかる膨張機一体型圧縮機の縦断面図 図1に示す膨張機一体型圧縮機のD1−D1横断面図 図1に示す膨張機一体型圧縮機のD2−D2横断面図 図1の部分拡大断面図 圧縮機構および膨張機構の各部(軸受およびシャフト)の寸法を示す概略図 膨張機構の各部(軸受およびシャフト)の寸法を示す概略図 圧縮機構および膨張機構の各部(シリンダおよびピストン)の寸法を示す概略図 圧縮機構における各部(ベーン溝およびベーン)の寸法を示す概略図 膨張機構における各部(ベーン溝およびベーン)の寸法を示す概略図 圧縮機構における各部(ベーン溝およびベーン)の寸法を示す概略図 膨張機構における各部(ベーン溝およびベーン)の寸法を示す概略図 冷凍サイクル装置の一例の構成図 温度の変化に対するPAGの粘度の変化を示すグラフ
1 密閉容器
2 圧縮機構
3 膨張機構
4 電動機
5 シャフト
5s 第1シャフト
5t 第2シャフト
7 シリンダ
7a ベーン溝
8 ピストン
9 ベーン
11 下軸受
12 上軸受
16 作動室
41 下軸受
42 第1シリンダ
44 第2シリンダ
42a 第1ベーン溝
44a 第2ベーン溝
45 上軸受
46 第1ピストン
47 第2ピストン
48 第1ベーン
49 第2ベーン
55 作動室
56 作動室
200 膨張機一体型圧縮機
402 放熱器
403 蒸発器
500 冷凍サイクル装置

Claims (7)

  1. 密閉容器と、
    圧縮側軸受を有し、前記密閉容器内に納められた圧縮機構と、
    膨張側軸受を有し、前記密閉容器内に納められた膨張機構と、
    前記圧縮側軸受および前記膨張側軸受によって支持されているとともに、前記圧縮機構と前記膨張機構とを連結しているシャフトとを備え、
    前記圧縮機構の型式が前記膨張機構の型式と同じであり、
    前記膨張側軸受の内径(φe)と前記膨張側軸受での前記シャフトの外径(De)との差(φe−De)と、前記膨張側軸受での前記シャフトの外径(De)との比(φe−De)/(De)が、前記圧縮側軸受の内径(φc)と前記圧縮側軸受での前記シャフトの外径(Dc)との差(φc−Dc)と、前記圧縮側軸受での前記シャフトの外径(Dc)との比(φc−Dc)/(Dc)よりも大きい、膨張機一体型圧縮機。
  2. 前記圧縮機構と前記膨張機構との間に配置され、前記シャフトを駆動する電動機をさらに備え、
    前記圧縮機構が前記電動機よりも上方に設けられ、前記膨張機構が前記電動機よりも下方に設けられている、請求項1に記載の膨張機一体型圧縮機。
  3. 前記膨張側軸受が上軸受と下軸受とを含み、
    前記下軸受の内径(φe2)と前記下軸受での前記シャフトの外径(De2)との差(φe2−De2)と、前記下軸受での前記シャフトの外径(De2)との比(φe2−De2)/(De2)が、前記上軸受の内径(φe1)と前記上軸受での前記シャフトの外径(De1)との差(φe1−De1)と、前記上軸受での前記シャフトの外径(De1)との比(φe1−De1)/(De1)よりも大きく、
    前記比(φe1−De1)/(De1)が、前記比(φc−Dc)/(Dc)よりも大きい、請求項2に記載の膨張機一体型圧縮機。
  4. 密閉容器と、
    圧縮側シリンダと、前記圧縮側シリンダ内に配置された圧縮側ピストンとを有し、前記密閉容器内に納められたロータリ圧縮機構と、
    膨張側シリンダと、前記膨張側シリンダ内に配置された膨張側ピストンとを有し、前記密閉容器内に納められたロータリ膨張機構と、
    前記ロータリ圧縮機構と前記ロータリ膨張機構とを連結しているシャフトとを備え、
    前記膨張側シリンダ内の作動室の高さ(He)と前記膨張側ピストンの厚み(Te)との差(He−Te)と、前記膨張側ピストンの厚み(Te)との比(He−Te)/(Te)が、前記圧縮側シリンダ内の作動室の高さ(Hc)と前記圧縮側ピストンの厚み(Tc)との差(Hc−Tc)と、前記圧縮側ピストンの厚み(Tc)との比(Hc−Tc)/(Tc)よりも大きい、膨張機一体型圧縮機。
  5. 密閉容器と、
    圧縮側シリンダと、前記圧縮側シリンダ内に配置された圧縮側ピストンと、前記圧縮側シリンダと前記圧縮側ピストンとの間の空間を高圧作動室と低圧作動室とに仕切る圧縮側ベーンと、前記圧縮側ベーンが配置されている圧縮側ベーン溝とを有し、前記密閉容器内に納められたロータリ圧縮機構と、
    膨張側シリンダと、前記膨張側シリンダ内に配置された膨張側ピストンと、前記膨張側シリンダと前記膨張側ピストンとの間の空間を高圧作動室と低圧作動室とに仕切る膨張側ベーンと、前記膨張側ベーンが配置されている膨張側ベーン溝とを有し、前記密閉容器内に納められたロータリ膨張機構と、
    前記ロータリ圧縮機構と前記ロータリ膨張機構とを連結しているシャフトとを備え、
    前記膨張側ベーン溝の幅(Ke)と前記膨張側ベーンの幅(We)との差(Ke−We)と、前記膨張側ベーンの幅(We)との比(Ke−We)/(We)が、前記圧縮側ベーン溝の幅(Kc)と前記圧縮側ベーンの幅(Wc)との差(Kc−Wc)と、前記圧縮側ベーンの幅(Wc)との比(Kc−Wc)/(Wc)よりも大きい、および/または、
    前記膨張側ベーン溝の高さ(he)と前記膨張側ベーンの高さ(Le)との差(he−Le)と、前記膨張側ベーンの高さ(Le)との比(he−Le)/(Le)が、前記圧縮側ベーン溝の高さ(hc)と前記圧縮側ベーンの高さ(Lc)との差(hc−Lc)と、前記圧縮側ベーンの高さ(Lc)との比(hc−Lc)/(Lc)よりも大きい、膨張機一体型圧縮機。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の膨張機一体型圧縮機と、
    前記膨張機一体型圧縮機の前記圧縮機構で圧縮された冷媒を冷却する放熱器と、
    前記膨張機一体型圧縮機の前記膨張機構で膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    を備えた、冷凍サイクル装置。
  7. 前記冷媒が二酸化炭素であり、
    潤滑用のオイルがポリアルキレングリコールである、請求項6に記載の冷凍サイクル装置。
JP2009005772A 2009-01-14 2009-01-14 膨張機一体型圧縮機および冷凍サイクル装置 Expired - Fee Related JP5191405B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009005772A JP5191405B2 (ja) 2009-01-14 2009-01-14 膨張機一体型圧縮機および冷凍サイクル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009005772A JP5191405B2 (ja) 2009-01-14 2009-01-14 膨張機一体型圧縮機および冷凍サイクル装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010163922A JP2010163922A (ja) 2010-07-29
JP5191405B2 true JP5191405B2 (ja) 2013-05-08

Family

ID=42580280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009005772A Expired - Fee Related JP5191405B2 (ja) 2009-01-14 2009-01-14 膨張機一体型圧縮機および冷凍サイクル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5191405B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015068540A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 サンデン株式会社 ヒートポンプ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010163922A (ja) 2010-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4875484B2 (ja) 多段圧縮機
JP6594707B2 (ja) 2段圧縮冷凍システム
US8074471B2 (en) Refrigeration cycle apparatus and fluid machine used for the same
JP4837094B2 (ja) 冷凍サイクル装置及びそれに用いる流体機械
US8087260B2 (en) Fluid machine and refrigeration cycle apparatus
JP5078975B2 (ja) 膨張機一体型圧縮機
JP6156697B2 (ja) 2つのシリンダを持ったロータリ圧縮機
WO2009142023A1 (ja) 流体機械および冷凍サイクル装置
JP4969646B2 (ja) 流体機械及びそれを備えた冷凍サイクル装置
JP2008224053A (ja) 冷凍装置
JP6454879B2 (ja) 2つのシリンダを持ったロータリ圧縮機
JP4989269B2 (ja) 流体機械および冷凍サイクル装置
JP2008038915A (ja) 膨張機一体型圧縮機
JP5191405B2 (ja) 膨張機一体型圧縮機および冷凍サイクル装置
JP2012042110A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2011231653A (ja) スクロール圧縮機
JP2008008165A (ja) 圧縮機
JP2008138572A (ja) スクロール式流体機械
JP2009127464A (ja) 容積型膨張機、膨張機一体型圧縮機および冷凍サイクル装置
JP2012036862A (ja) 密閉型圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP5055110B2 (ja) ヘリウム用密閉型スクロール圧縮機
JP5934898B2 (ja) 圧縮機
JP2001082368A (ja) 2段圧縮式ロータリコンプレッサ
JP5045471B2 (ja) 膨張機
JP2009019591A (ja) 膨張機一体型圧縮機および冷凍サイクル装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111121

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160208

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees