JP2012042110A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】副圧縮機の可動部の過剰な押し付けを防止でき、かつ高圧オイルを利用して膨張機を潤滑できる冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】主圧縮機を収容する第1密閉容器の内部に形成される第1オイル溜まりと、膨張機3および副圧縮機5を収容する第2密閉容器80の内部に形成される第2オイル溜まり81とは、均油管9によって連通している。膨張機3の可動部34の外側には、第2オイル溜まり81と連通して第2オイル溜まり81のオイルで満たされる第1遊隙空間35が形成されている。副圧縮機5の可動部54の外側には、第2オイル溜まり81とは独立した、副圧縮機5が吸入する冷媒の圧力または副圧縮機5が吐出する冷媒の圧力と等しい圧力の流体で満たされる第2遊隙空間55が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷媒を圧縮および膨張させる冷凍サイクル装置に関し、特に冷媒の膨張エネルギーを機械エネルギーに変換する膨張機を用いた冷凍サイクル装置に関する。
従来、冷媒を膨張させて動力を回収する膨張機と、主圧縮機の上流側で冷媒を予備的に昇圧する副圧縮機を備えた冷凍サイクル装置が知られている。例えば、特許文献1には、図9に示すような冷凍サイクル装置100が開示されている。
この冷凍サイクル装置100は、主圧縮機101、放熱器102、膨張機103、蒸発器104、および、副圧縮機105が流路によりこの順に接続された冷媒回路120を備えている。放熱器102と膨張機103との間には、膨張機103の設計圧力比に適合する圧力となるように冷媒を膨張させる膨張弁125が設けられている。また、冷媒回路120には、膨張弁125および膨張機103をバイパスする、膨張弁が設けられたバイパス路130が接続されている。
副圧縮機105は、伝動軸により膨張機103と連結されており、膨張機103で回収した動力(機械エネルギー)を受けることで駆動される。一般的に、冷凍サイクル装置の動作時の冷媒物性から、膨張機103に比べて副圧縮機105の設計容積は大きくなり、それに従って各構成要素のサイズも副圧縮機105の方が大きくなる。
膨張機103と副圧縮機105は、密閉容器110に収容されている。密閉容器110の内部には放熱器102から流出する高圧冷媒が導かれる。高圧冷媒は、密閉容器110の内部でオイル(潤滑油)と分離された後に、密閉容器110から膨張弁125に向けて排出される。また、密閉容器110の内部には、高圧冷媒と層をなす高圧オイルによってオイル溜り111が形成され、このオイル溜まり111中に膨張機103が浸される。
このように、密閉容器110は内部に高圧冷媒および高圧オイルが存在する高圧シェル型であり、この高圧オイルを用いて膨張機103および副圧縮機105の摺動部へオイルを供給することができる。
一方、図10に示すように、密閉容器210の内部空間に副圧縮機105で中圧まで圧縮した冷媒を吐出させる冷凍サイクル装置200も知られている(例えば、特許文献2参照)。この冷凍サイクル装置200では、密閉容器210の内部に、中圧冷媒と層をなす中圧オイルによってオイル溜り211が形成される。
特許第3998249号公報 特許第4055902号公報
図9に示す冷凍サイクル装置100では、密閉容器110の内部が高圧雰囲気となるので、膨張機103および副圧縮機105の両方が高圧雰囲気にさらされる。膨張弁125で減圧されるものの依然として高圧の冷媒を膨張させる膨張機103では、外部のオイル圧力を利用して摺動部への潤滑が行われる。しかしながら、低圧冷媒を中圧まで圧縮する副圧縮機105では、副圧縮機105の可動部(ロータリ型流体機械であればベーン、スクロール型流体機械であれば旋回スクロール)が周囲圧力によって他の部分に押し付けられる場合は、内部の作動室圧力と外部の冷媒圧力との圧力差が大きすぎるために、可動部が過剰に押し付けられてしまう。その結果、機械損失が増加することで、効率が著しく低下してしまう課題があった。
一方、図10に示す冷凍サイクル装置200では、密閉容器210の内部空間は、副圧縮機105から吐出される冷媒によって中圧雰囲気となるため、副圧縮機105の可動部に対する過剰な押付力の発生は起こらない。しかし、膨張機103では、吸入する冷媒の方が外部のオイルよりも圧力が高くなるため、高圧作動部へオイルを供給することができない。このため、潤滑不良が発生することで信頼性が低下したり、またオイルによる膨張機103の冷媒シール性が低下することで、効率が低下してしまう課題があった。
本発明は、このような事情に鑑み、副圧縮機の可動部の過剰な押し付けを防止でき、かつ高圧オイルを利用して膨張機を潤滑できる冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、冷媒を圧縮する主圧縮機と、前記主圧縮機で圧縮された冷媒を冷却する放熱器と、前記放熱器で冷却された冷媒を膨張させて動力を回収する膨張機と、前記膨張機で膨張した冷媒を加熱する蒸発器と、伝動軸により前記膨張機と連結され、前記蒸発器で加熱された冷媒を前記主圧縮機に吸入される前に昇圧する副圧縮機と、前記主圧縮機を収容し、内部に第1オイル溜まりが形成されるとともにその上側の空間が前記主圧縮機から吐出される冷媒で満たされる第1密閉容器と、前記膨張機および前記副圧縮機を収容し、内部に前記膨張機の少なくとも一部が浸る第2オイル溜まりが形成される第2密閉容器と、前記第1オイル溜まりと前記第2オイル溜まりとを連通するように前記第1密閉容器と前記第2密閉容器とを連結する均油管と、を備え、前記膨張機および前記副圧縮機は、前記伝動軸の径方向に移動可能な可動部であって前記径方向の外向きに開放される端面を持つ可動部をそれぞれ有し、前記伝動軸の径方向において前記膨張機の可動部の外側には、当該可動部の前記端面に面し、前記第2オイル溜まりと連通して前記第2オイル溜まりのオイルで満たされる第1遊隙空間が形成されており、前記伝動軸の径方向において前記副圧縮機の可動部の外側には、当該可動部の前記端面に面し、前記第2オイル溜まりとは独立した、前記副圧縮機が吸入する冷媒の圧力または前記副圧縮機が吐出する冷媒の圧力と等しい圧力の流体で満たされる第2遊隙空間が形成されている、冷凍サイクル装置を提供する。
本発明の冷凍サイクル装置によれば、副圧縮機の可動部には低圧または中圧を作用させることができるので、副圧縮機の可動部の過剰な押し付けを防止することができる。これにより、膨張機で得られた動力をより効率的に副圧縮機に利用することができる。また、膨張機の少なくとも一部が浸る第2オイル溜まりは、第1オイル溜まりとの連通によって主圧縮機から吐出される高圧冷媒と略同じ圧力になるので、高圧オイルを利用して膨張機を潤滑することができる。これにより、高い信頼性を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る冷凍サイクル装置の構成図 図1に示す冷凍サイクル装置に用いられる動力回収機械の模式的な縦断面図 図2のIII−III線に沿った横断面図 図2のIV−IV線に沿った横断面図 変形例の冷凍サイクル装置の構成図 図5に示す冷凍サイクル装置に用いられる動力回収機械の模式的な縦断面図 本発明の第2実施形態に係る冷凍サイクル装置の構成図 図7に示す冷凍サイクル装置に用いられる動力回収機械の模式的な縦断面図 従来の冷凍サイクル装置の構成図 従来の他の冷凍サイクル装置の構成図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
<冷凍サイクル装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る冷凍サイクル装置10Aの構成図である。この冷凍サイクル装置10Aは、主圧縮機1、放熱器2、膨張機3、蒸発器4、および、副圧縮機5が流路によりこの順に接続された冷媒回路6を備えている。本実施形態では、膨張機3から蒸発器4に冷媒を導く流路に、気液分離器61と膨張弁62が設けられている。冷媒回路6を循環する冷媒としては、例えば、フロン系冷媒や二酸化炭素を用いることができる。
主圧縮機1は、モータ75によって駆動され、冷媒を高温高圧に圧縮する。主圧縮機1およびモータ75は第1密閉容器70に収容されており、これにより圧縮機械7が構成されている。第1密閉容器70の内部には、主圧縮機1潤滑用のオイルによって第1オイル溜まり71が形成されている。主圧縮機1は、吐出路(図示せず)を通じて、第1密閉容器70内の第1オイル溜まり71の上側の空間72に、圧縮した冷媒を吐出する。すなわち、空間72は高温高圧の冷媒で満たされる。空間72では、高温高圧の冷媒からオイルが分離され、そのオイルが第1オイル溜まり71に加わる。第1オイル溜まり71を構成するオイルは、主圧縮機1から吐出された冷媒と層をなすため、その冷媒の圧力と等しい圧力(高圧)を有している。主圧縮機1としては、例えば、スクロール型圧縮機やロータリ型圧縮機を用いることができる。第1密閉容器70には配管6aの一端が第1オイル溜まり71の上側の空間72に開口するように接続されており、配管6aの他端は放熱器2の入口に接続されている。すなわち、第1密閉容器70内の空間72および配管6aは、主圧縮機1から放熱器2に冷媒を導く流路を構成する。なお、実際には、配管6aは、密閉容器に当該密閉容器を貫通する状態で固定される短管部と、この短管部に接合される本管部とからなるが、本明細書では説明の便宜のためにこれらをまとめて配管6aという。この点は、後述する配管6b,6c,6e,6fでも同様である。
放熱器2は、主圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒を放熱させて冷却する。放熱器2の出口は、配管6bを介して膨張機3の吸入路3a(図2参照)に接続されている。
膨張機3は、放熱器2から流出した中温高圧の冷媒を膨張させ、冷媒の膨張エネルギーを機械エネルギーに変換し、動力として回収する。膨張機3としては、例えば、スクロール型膨張機やロータリ型膨張機、あるいは、流体圧モータ式膨張機を用いることができる。なお、流体圧モータ式膨張機とは、内部で実質的な膨張工程を行なわずに、冷媒を吸入する工程と吸入した冷媒を吐出する工程とを連続して行うことで、吸入側と吐出側との圧力差によって冷媒を膨張させるとともに冷媒から動力を回収する流体機械である。
膨張機3は副圧縮機5と共に第2密閉容器80に収容されており、これにより動力回収機械8が構成されている。本実施形態では、膨張機3と副圧縮機5とを連結する伝動軸85が鉛直方向に延びており、膨張機3は副圧縮機5の下方に位置している。また、詳しくは後述するが、膨張機3と副圧縮機5とは中間閉塞部材86を共有しており、この中間閉塞部材86は、第2密閉容器80の内周面に固定されることにより、第2密閉容器80内で膨張機3を取り囲む第1空間82Aと副圧縮機5を取り囲む第2空間82Bとを隔てる、換言すれば第1空間82Aと第2空間82Bとの間を完全に遮断する区画部材として機能する。そして、第1空間82Aに膨張機3および副圧縮機5潤滑用のオイルが満たされることにより第2オイル溜まり81が形成されている。すなわち、膨張機3における中間閉塞部材86よりも下方の部分が第2オイル溜まり81に浸っている。また、第2空間82Bの下部には、副圧縮機5潤滑用のオイルによって第3オイル溜まり83が形成されており、第3オイル溜まり83の上側の空間84に副圧縮機5の上部が露出している。
膨張機3の吐出路3b(図2参照)は、配管6cを介して気液分離器61の入口に接続されている。
気液分離器61は、膨張機3で膨張した低温低圧の冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する。気液分離器61の液相側出口は、配管6dを介して蒸発器4の入口に接続されている。この配管6dには、上述した膨張弁62が設けられており、膨張弁62は、気液分離器61内の圧力を制御する役割を果たす。
蒸発器4は、気液分離器61で気相冷媒と分離された低温低圧の液相冷媒を加熱して蒸発させる。蒸発器4の出口は、配管6eを介して副圧縮機5の吸入路5a(図2参照)に接続されている。
副圧縮機5は、蒸発器4から流出した中温低圧の冷媒を、主圧縮機1に吸入される前に昇圧する。副圧縮機5には、膨張機3で回収した動力(機械エネルギー)が伝動軸85を介して伝えられ、これにより副圧縮機5が駆動する。副圧縮機105としては、スクロール型圧縮機やロータリ型圧縮機、あるいは、流体圧モータ式圧縮機を用いることができる。なお、流体圧モータ式圧縮機とは、冷媒を吸入する工程と吸入した冷媒を吐出する工程とを実質的に連続して行うことで、吸入側と吐出側との圧力差によって冷媒を昇圧する流体機械である。なお、この副圧縮機5の吸入容積は、冷凍サイクル装置内の冷媒状態の関係上、膨張機3の吸入容積よりも大きく設計されている。
副圧縮機5は、吐出路3b(図2参照)を通じて、第2密閉容器80内の第3オイル溜まり83の上側の空間84に、昇圧した中温中圧の冷媒を吐出する。すなわち、空間84は中温中圧の冷媒で満たされる。空間84では、中温中圧の冷媒からオイルが分離され、そのオイルが第3オイル溜まり83に加わる。第3オイル溜まり83を構成するオイルは、副圧縮機5から吐出された冷媒と層をなすため、その冷媒の圧力と等しい圧力(中圧)を有している。
第2密閉容器80には配管6fの一端が第3オイル溜まり83の上側の空間84に開口するように接続されており、配管6fの他端は主圧縮機1の吸入路(図示せず)に接続されている。すなわち、第2密閉容器80内の空間84および配管6fは、副圧縮機5から主圧縮機1に冷媒を導く流路を構成する。
また、冷媒回路6には、気液分離器61で液相冷媒と分離された気相冷媒を、副圧縮機5から主圧縮機1に導かれる冷媒に合流させるガスインジェクション路6gが接続されている。具体的には、ガスインジェクション路6gの上流端は、気液分離器108の気相側出口に接続され、ガスインジェクション路6gの下流端は、配管6fの中間位置に接続されている。なお、ガスインジェクション路6gの下流端は、副圧縮機5から主圧縮機1に冷媒を導く流路であればどこに接続されていてもよく、例えば第2密閉容器80に接続されていてもよい。また、ガスインジェクション路6gには、流量調整弁63が設けられている。この流量調整弁63は、定常運定時にインジェクション流量を調整するためのものである。
上述した第1密閉容器70と第2密閉容器80とは、均油管9によって連結されている。均油管9は、第1オイル溜まり71と第2オイル溜まり81とを連通しており、これにより、第2オイル溜まり81を構成するオイルは第1オイル溜まり71を構成するオイルと略同じ圧力(すなわち、主圧縮機1から吐出される冷媒と略同じ圧力)を有している。
<動力回収機械の構成>
次に、図2〜4を参照して、動力回収機械8の構成を詳細に説明する。なお、図2は動力回収機械の構造を模式的に表したものであり、ベーンの正確な位置などは図3および図4のとおりである。
本実施形態では、膨張機3として一段ロータリ型膨張機が採用されており、副圧縮機5としてロータリ型圧縮機が採用されている。そして、膨張機3と副圧縮機5とを連結する伝達軸85は、膨張機3用の下偏心部85bと、副圧縮機5用の上偏心部85cとを有している。
図2および図3に示すように、膨張機3は、円筒状の内周面を有するシリンダ32と、伝動軸85の下偏心部85bに嵌合し、シリンダ32の内側で偏心回転運動するピストン31とを備えている。シリンダ32の内周面とピストン31との間には、三日月状の作動室33が形成されており、この作動室33がベーン34によって上流側33aと下流側33bとに仕切られている。また、膨張機3は、作動室33を伝動軸85の端部側から(すなわち下方から)閉塞する外側閉塞部材36と、作動室33を伝動軸85の中間側から(すなわち上方から)閉塞する内側閉塞部材として上述した中間閉塞部材86とを備えている。外側閉塞部材36は、伝動軸85の下部を回転可能に支持する軸受部材としても機能する。本実施形態では、外側閉塞部材36に、配管6bから作動室33の上流側33aに冷媒を導く吸入路3aと、作動室33の下流側33bから配管6cに冷媒を導く吐出路3bとが設けられている。さらに、図示は省略するが、膨張機3は、伝動軸85が一回転するうちの所定のタイミングでのみ吸入路3aを作動室33の上流側33aと連通させる吸入タイミング機構を備えている。
中間閉塞部材86は、第2密閉容器80の内周面と同一の直径の円盤状をなしており、その中心に、伝動軸85に挿通される貫通孔が形成されている。
シリンダ32には、径方向内側に開口するベーン溝32aが形成されており、このベーン溝32aにベーン34が往復自在に挿入されている。すなわち、ベーン34は、伝動軸85の径方向に移動可能であり、伝動軸85の径方向の外向きに開放される背面を有している。そして、ベーン溝32aの底部(ベーン溝32aが開口する方向と反対側の端部)によって、ベーン34の背面に面する第1遊隙空間35が形成されている。第1遊隙空間35内には、ベーン34をピストン31に押し付けるベーンばね34aが配設されている。なお、ピストン31は、伝動軸85の周方向には移動可能であるが、伝動軸85の径方向には移動不能である。
第1遊隙空間35は、上方からは中間閉塞部材86によって閉塞されているが、下方では外側閉塞部材36によって閉塞されていない。このため、第1遊隙空間35は、第2オイル溜まり81と連通しており、第2オイル溜まり81のオイル(すなわち、上述した均油管9の作用により、主圧縮機5が吐出する冷媒の圧力と略同じ圧力のオイル)で満たされている。
図2および図4に示すように、副圧縮機5は、円筒状の内周面を有するシリンダ52と、伝動軸85の上偏心部85cに嵌合し、シリンダ52の内側で偏心回転運動するピストン51とを備えている。シリンダ52の内周面とピストン51との間には、三日月状の作動室53が形成されており、この作動室53がベーン54によって上流側53aと下流側53bとに仕切られている。また、副圧縮機5は、作動室53を伝動軸85の端部側から(すなわち上方から)閉塞する外側閉塞部材56と、作動室53を伝動軸85の中間側から(すなわち下方から)閉塞する内側閉塞部材として上述した中間閉塞部材86とを備えている。外側閉塞部材56は、伝動軸85の上部を回転可能に支持する軸受部材としても機能する。本実施形態では、シリンダ52に、配管6eから作動室53の上流側53aに冷媒を導く吸入路5aが設けられており、外側閉塞部材56に、作動室53の下流側53bから第2密閉容器80内の第3オイル溜まり83の上側の空間84に冷媒を導く吐出路5bが設けられている。吐出路3bの出口には、弾性変形することによって逆止弁として機能する吐出弁57が設けられている。
シリンダ52には、径方向内側に開口するベーン溝52aが形成されており、このベーン溝52aにベーン54が往復自在に挿入されている。すなわち、ベーン54は、伝動軸85の径方向に移動可能であり、伝動軸85の径方向の外向きに開放される背面を有している。そして、ベーン溝52aの底部(ベーン溝52aが開口する方向と反対側の端部)によって、ベーン54の背面に面する第2遊隙空間55が形成されている。第2遊隙空間55内には、ベーン54をピストン51に押し付けるベーンばね54aが配設されている。なお、ピストン51は、伝動軸85の周方向には移動可能であるが、伝動軸85の径方向には移動不能である。
第3オイル溜まり83の油量は、第3オイル溜まり83の油面がシリンダ52よりも上方に位置するように設定されている。
第2遊隙空間55は、下方からは中間閉塞部材86によって閉塞されているが、上方では外側閉塞部材56によって閉塞されていない。このため、第2遊隙空間55は、第3オイル溜まり83と連通しており、第3オイル溜まり83のオイル(すなわち、副圧縮機5が吐出する冷媒の圧力と等しい圧力のオイル)で満たされている。
伝動軸85の内部には、第2オイル溜まり81のオイルを膨張機3および副圧縮機5に供給するための給油路85aが設けられている。給油路85aは、伝動軸85の下端面から軸方向に延びる縦穴と、この縦穴から偏心部85b,85cの外周面に開口する横穴とから構成されている。なお、図示は省略するが、横穴は、外側閉塞部材36,56に対応する位置にも、伝動軸85の外周面に開口するように形成されている。すなわち、第2オイル溜まり81のオイルは、給油路85aにより、偏心部85b,85cとピストン31,51との間の摺動部、および伝動軸85と外側閉塞部材36,56との間の摺動部に導かれる。それ故に、これらの摺動部は、高圧オイルによって潤滑される。
また、伝動軸85の上部には、第3オイル溜まり83の上側の空間84内に位置するように、慣性力によって伝動軸85の回転変動を平準化するフライホイール87が設けられている。本実施形態では、フライホイール87が伝動軸85の軸心からずれた位置に重心を有する形状に形成されており、フライホイール87がバランスウエイトとしても機能する。
次に、膨張機3および副圧縮機5の動作を説明する。
膨張機3では、吸入路3aを通じて配管6bから作動室33の上流側33aに流入した高圧冷媒が、吸入行程を完了後に膨張しながら圧力を下げる。ピストン31が上死点を通過すると作動室33の上流側33aが下流側33bに移行し、下流側33b内の低圧冷媒が吐出路3bを通じて配管6cに流出する。また、ベーン34の背面に面する第1遊隙空間35には第1オイル溜り81の高圧オイルが存在し、この高圧オイルによってベーン34をピストン31に押し付けることで、伝動軸85の回転時にベーン34がピストン31から乖離するのを防いでいる。また、第1遊隙空間35内の高圧オイルの圧力を利用して、ベーン34とベーン溝32a、外側閉塞部材36の上面、および中間閉塞部材86の下面との間の各摺動部にオイルを供給することができる。
副圧縮機5では、吸入路5aを通じて配管6eから作動室53の上流側53aに低圧冷媒が流入する。ピストン51が上死点を通過すると作動室53の上流側53aが下流側53bに移行し、下流側53b内の低圧冷媒が圧縮されながら圧力を上げ、中圧冷媒となって吐出路5bを通じて空間84に流出する。また、ベーン54の背面に面する第2遊隙空間55には第3オイル溜り83の中圧オイルが存在し、この中圧オイルによってベーン54をピストン51に過剰ではない力で押し付けることで、伝動軸85の回転時にベーン54がピストン51から乖離するのを防いでいる。また、第2遊隙空間55内の中圧オイルの圧力を利用して、ベーン54とベーン溝52a、外側閉塞部材56の下面、および中間閉塞部材86の上面との間の各摺動部にオイルを供給することができる。
<冷凍サイクル装置の効果>
以上のように、本実施形態の冷凍サイクル装置10Aでは、副圧縮機5のベーン54の背面に面する第2遊隙空間55に、高圧オイルではなく中圧オイルを導くことができるので、高圧オイルを導いた時の過剰なベーン押付力を防止することができる。これにより、摺動損失を低減することができるので、膨張機3で得られた動力をより効率的に副圧縮機5に利用することができる。また、ベーン54のピストン51に対する押付力を低減できるので、ベーン押付けによる伝動軸85のトルク変動の影響を小さくできる。これにより、伝動軸85の回転変動を抑えることができるので、回転変動に伴う振動および騒音を抑えることができる。また、膨張機3の各摺動部には、第2オイル溜り81の高圧オイルを導くことができるので、すべての摺動部に対してオイルを差圧給油することができ、摺動部の高い信頼性を確保することができる。
また、伝動軸85の上部にフライホイール87が設けられているので、フライホイール87を気相の中圧冷媒雰囲気下で回転させることができる。これにより回転抵抗を小さくできるので、膨張機3で得られた動力をさらに効率的に副圧縮機5に利用することができる。また、フライホイール87によって、伝動軸85の回転変動に伴う振動および騒音をさらに抑えることができる。また、フライホイール87はバランスウェイトとしても機能するので、第2オイル溜り81の高圧オイルによって伝動軸85が鉛直上方向に押し上げられるのを、フライホイール87の自重によって相殺することができる。これにより、伝動軸85のスラスト荷重を低減し、膨張機3で得られた動力を特に効率的に副圧縮機5に利用することができる。
なお、本実施形態では、中間閉塞部材86の周縁が全周に亘って第2密閉容器80の内周面に直接溶接されているが、本発明の区画部材は、第1空間82Aと第2空間82Bとを隔てる構成であればなんでもよく、本実施の形態に限定されるものではない。例えば、第2密閉容器80の内周面にリング状の区画部材を溶接し、この区画部材に中間閉塞部材86を固定してもよい。
<変形例>
図3は、前記実施形態の変形例の冷凍サイクル装置10Bの構成図であり、図4は、その冷凍サイクル装置10Bに用いられる動力回収機械8の模式的な断面図である。なお、本変形例において、前記実施形態と共通部品については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本変形例の冷凍サイクル装置10Bは、第2密閉容器80内の副圧縮機5を取り囲む第2空間82Bが低圧雰囲気となり、副圧縮機5で昇圧した中温中圧の冷媒が配管6fを通じて第2密閉容器80の外へ直接吐出される点で、第1実施形態の冷凍サイクル装置10Aと相違する。
具体的に、冷凍サイクル装置10Bでは、蒸発器4の下流側の配管6eの下流端が、第2密閉容器80に第3オイル溜まり83の上側の空間84に開口するように接続されており、副圧縮機5の吸入路5aが空間84に開口している。また、副圧縮機5の吐出路5bは、配管6fを介して主圧縮機1の吸入路(図示せず)に接続されている。すなわち、配管6eおよび第2密閉容器80内の空間84は、蒸発器4から副圧縮機5に冷媒を導く流路を構成し、空間84は、副圧縮機5に吸入される中温低圧の冷媒で満たされる。空間84では、中温低圧の冷媒からオイルが分離され、そのオイルが第3オイル溜り83に加わる。第3オイル溜まり83を構成するオイルは、副圧縮機5に吸入される冷媒と層をなすため、その冷媒の圧力と等しい圧力(低圧)を有している。
以上のように、本変形例の冷凍サイクル装置10Bでは、副圧縮機5のベーン54の背面に面する第2遊隙空間55に、高圧オイルではなく低圧オイルを導くことができるので、高圧オイルを導いた時の過剰なベーン押付力を防止することができる。これにより、摺動損失を低減することができるので、膨張機3で得られた動力をより効率的に副圧縮機5に利用することができる。また、ベーン54のピストン51に対する押付力を低減できるので、ベーン押付けによる伝動軸85のトルク変動の影響を小さくできる。これにより、伝動軸85の回転変動を抑えることができるので、回転変動に伴う振動および騒音を抑えることができる。また、膨張機3の各摺動部には、第2オイル溜り81の高圧オイルを導くことができるので、すべての摺動部に対してオイルを差圧給油することができ、摺動部の高い信頼性を確保することができる。
ところで、本変形例の冷凍サイクル装置10Bでは、副圧縮機5の作動室53の下流側53b内の冷媒の圧力が副圧縮機5の周囲の圧力よりも高くなる。しかし、伝動軸85とピストン51との間の摺動部、および伝動軸85と外側閉塞部材56との間の摺動部には、伝動軸85の内部に形成された給油路85aを通じて高圧オイルを導くことができるので、これらの摺動部に対してもオイルを差圧給油することができ、摺動部の高い信頼性を確保することができる。
なお、第1実施形態と同様の構成要素に起因する効果は、本変形例の冷凍サイクル装置10Bにおいて同様に得ることができることは言うまでもない。
(第2実施形態)
<冷凍サイクル装置の構成>
図7は、本発明の第2実施形態2に係る冷凍サイクル装置10Cの構成図であり、図8は、その冷凍サイクル装置10Cに用いられる動力回収機械8の模式的な断面図である。なお、本実施形態において、第1実施形態と共通部品については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の冷凍サイクル装置10Cは、蒸発器4から流出する冷媒が配管6eを通じて副圧縮機5に直接吸入され、副圧縮機5で昇圧した冷媒が配管6fを通じて第2密閉容器80の外へ直接吐出される点と、副圧縮機5が第2オイル溜まり81に浸っている点で、第1実施形態の冷凍サイクル装置10Aと相違する。
具体的には、蒸発器4の出口が配管6eを介して副圧縮機5の吸入路3aに接続されており、副圧縮機5の吐出路3bが配管6fを介して主圧縮機1の吸入路(図示せず)に接続されている。また、中間閉塞部材86における膨張機3のシリンダ32および副圧縮機5のシリンダ52よりも外側の位置に貫通孔86が設けられており、この貫通孔86を通じて膨張機3を取り囲む第1空間と副圧縮機5を取り囲む第2空間とが連通している。すなわち、本実施形態では、中間閉塞部材86が第1実施形態で説明した区画部材としては機能しない。第2オイル溜まり81の油面は、副圧縮機5のシリンダ52よりも上方であればどこに位置していてもよい。
副圧縮機5の外側閉塞部材56は、第2遊隙空間55を上方から閉塞する形状を有している。すなわち、外側閉塞部材56、中間閉塞部材36、およびシリンダ52は、第2遊隙空間55を第2オイル溜まり81から隔離する隔離部材として機能する。
外側閉塞部材56には、吐出路3bから分岐して第2遊隙空間55につながる導入路56aが設けられている。この導入路56aによって副圧縮機5から吐出される冷媒が第2遊隙空間55に導かれ、第2遊隙空間55が副圧縮機5から吐出される中温中圧の冷媒で満たされる。
中間閉塞部材86には、副圧縮機5のベーン54とベーン溝52aとの間の摺動部に第2オイル溜り81の高圧オイルを導く給油路86bが中間閉塞部材86の下面と上面を結ぶように設けられている。なお、給油路86bは、中間閉塞部材86の上面にシリンダ52の外側からベーン54に向かって延びる溝で構成することも可能である。また、給油路86bは、外側閉塞部材56に設けられていてもよい。
さらに、本実施形態では、副圧縮機5の外側閉塞部材56の上面に面する空間を囲むようにカバー(マフラー)88が被せられている。そして、伝動軸85には、カバー88で囲まれる空間88a内に位置するようにフライホイール87が設けられている。
カバー88で囲まれる空間88aは、外側閉塞部材56、シリンダ52、中間閉塞部材86、シリンダ32、および外側閉塞部材36に跨って延びる冷媒通路89を通じて膨張機3の吸入路3aと連通している。すなわち、カバー88で囲まれる空間88a内には、冷媒通路89によって膨張機3に吸入される冷媒が導かれる。
<冷凍サイクル装置の効果>
以上のように、本実施形態の冷凍サイクル装置10Cでは、副圧縮機5のベーン54の背面に面する第2遊隙空間55に、高圧オイルではなく中圧冷媒を導くことができるので、高圧オイルを導いた時の過剰なベーン押付力を防止することができる。これにより、摺動損失を低減することができるので、膨張機3で得られた動力をより効率的に副圧縮機5に利用することができる。また、ベーン54のピストン51に対する押付力を低減できるので、ベーン押付けによる伝動軸85のトルク変動の影響を小さくできる。これにより、伝動軸85の回転変動を抑えることができるので、回転変動に伴う振動および騒音を抑えることができる。また、膨張機3の各摺動部だけでなく、副圧縮機5の各摺動部にも、第2オイル溜り81の高圧オイルを導くことができるので、すべての摺動部に対してオイルを差圧給油することができ、摺動部の高い信頼性を確保することができる。
なお、第1実施形態と同様の構成要素に起因する効果は、本実施形態の冷凍サイクル装置10Cにおいて同様に得ることができることは言うまでもない。
<変形例>
第2遊隙空間55には、副圧縮機5に吸入される冷媒を導くようにしてもよい。この場合、導入路56aを、シリンダ52および外側閉塞部材56に、吸入路5aから分岐して第2遊隙空間55につながるように設ければよい。これにより、第2遊隙空間55は副圧縮機5に吸入される中温低圧の冷媒で満たされる。このような構成でも、前記第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、副圧縮機5の吸入路5aと吐出路5bの一方または双方は、中間閉塞部材86に設けられていてもよい。この場合には、吐出路5bまたは吸入路5aから分岐して第2遊隙空間55につながる導入路56aを中間閉塞部材86に設けることもできる。
また、カバー88で囲まれる空間88a内に、副圧縮機5から吐出される冷媒が導かれる構成を採用することも可能である。この場合には、副圧縮機5から吐出される冷媒の圧力脈動が抑制され、振動および騒音をさらに低減することができる。あるいは、カバー88で囲まれる空間88a内に、副圧縮機5に吸入される冷媒が導かれてもよい。
(その他の実施形態)
前記実施形態では、膨張機3および副圧縮機5が共にロータリ型の流体機構であったが、膨張機3と副圧縮機5のどちらか一方または双方が、旋回スクロールと固定スクロールとを含むスクロール型の流体機構であってもよい。旋回スクロールは、オルダムリングによって伝動軸の径方向における直交する二方向のみに移動可能に支持される。すなわち、スクロール型の流体機構では、旋回スクロールが本発明の可動部に相当し、旋回スクロールの外周面が本発明の可動部の端面に相当する。また、スクロール型の流体機構では、第2遊隙空間が、旋回スクロールの外周面と第2密閉容器の内周面とで挟まれる環状の空間となる。
このようなスクロール型の流体機械でも、旋回スクロールの周囲の第2遊隙空間の圧力が低く抑えられるので、旋回スクロールの伝動軸の偏心部への過剰な押し付けを防止することができる。さらに、旋回スクロールの固定スクロールと反対側の面が第2遊隙空間と連続する空間に面している場合には、旋回スクロールの固定スクロールへの過剰な押し付けも防止することができる。
さらには、膨張機3としてロータリ型膨張機を用いる場合には、吸入タイミング機構を有する1段ロータリ型膨張機以外にも、吸入タイミング機構を有しない2段ロータリ型膨張機を採用することも可能である。
また、前記実施形態では、膨張機3が副圧縮機5の下方に位置しているが、それらの位置関係は上下逆でもよい。例えば、第1実施形態では、第2オイル溜まり81が中間閉塞部材86の上方に形成され、第3オイル溜まり83の上側の空間84が中間閉塞部材86の下面に面していてもよい。ただし、オイルの対流によるオイルを介した熱移動を考慮すると、前記各実施形態のように、比較的に低温となる膨張機3が副圧縮機5の下方に位置していることが好ましい。
また、伝動軸85が水平方向に延びていて、膨張機3と副圧縮機5が左右に並んでいてもよい。
本発明の冷凍サイクル装置は、膨張機で得られた動力によって駆動する副圧縮機を利用し、ヒートポンプのCOPを向上させる手段として有用である。
10A〜10C 冷凍サイクル装置
1 主圧縮機
2 放熱器
3 膨張機
31 ピストン
32 シリンダ
32a ベーン溝
33 作動室
34 ベーン(可動部)
35 第1遊隙空間
36 外側閉塞部材
4 蒸発器
5 副圧縮機
51 ピストン
52 シリンダ
52a ベーン溝
53 作動室
54 ベーン(可動部)
55 第2遊隙空間
56 外側閉塞部材
56a 導入路
70 第1密閉容器
71 第1オイル溜まり
80 第2密閉容器
81 第2オイル溜まり
82A 第1空間
82B 第2空間
83 第3オイル溜まり
85 伝動軸
85a 給油路
86 中間閉塞部材(区画部材)
86b 給油路
87 フライホイール
88 カバー
9 均油管

Claims (13)

  1. 冷媒を圧縮する主圧縮機と、
    前記主圧縮機で圧縮された冷媒を冷却する放熱器と、
    前記放熱器で冷却された冷媒を膨張させて動力を回収する膨張機と、
    前記膨張機で膨張した冷媒を加熱する蒸発器と、
    伝動軸により前記膨張機と連結され、前記蒸発器で加熱された冷媒を前記主圧縮機に吸入される前に昇圧する副圧縮機と、
    前記主圧縮機を収容し、内部に第1オイル溜まりが形成されるとともにその上側の空間が前記主圧縮機から吐出される冷媒で満たされる第1密閉容器と、
    前記膨張機および前記副圧縮機を収容し、内部に前記膨張機の少なくとも一部が浸る第2オイル溜まりが形成される第2密閉容器と、
    前記第1オイル溜まりと前記第2オイル溜まりとを連通するように前記第1密閉容器と前記第2密閉容器とを連結する均油管と、を備え、
    前記膨張機および前記副圧縮機は、前記伝動軸の径方向に移動可能な可動部であって前記径方向の外向きに開放される端面を持つ可動部をそれぞれ有し、
    前記伝動軸の径方向において前記膨張機の可動部の外側には、当該可動部の前記端面に面し、前記第2オイル溜まりと連通して前記第2オイル溜まりのオイルで満たされる第1遊隙空間が形成されており、
    前記伝動軸の径方向において前記副圧縮機の可動部の外側には、当該可動部の前記端面に面し、前記第2オイル溜まりとは独立した、前記副圧縮機が吸入する冷媒の圧力または前記副圧縮機が吐出する冷媒の圧力と等しい圧力の流体で満たされる第2遊隙空間が形成されている、
    冷凍サイクル装置。
  2. 前記第2密閉容器内には、前記膨張機を取り囲む第1空間と前記副圧縮機を取り囲む第2空間とを隔てる区画部材が設けられており、
    前記第1空間にオイルが満たされることにより前記第2オイル溜まりが形成されており、
    前記第2空間の下部には第3オイル溜まりが形成され、その上側の空間が前記副圧縮機から吐出される冷媒または前記副圧縮機に吸入される冷媒で満たされ、前記第2遊隙空間が前記第3オイル溜まりと連通して前記第3オイル溜まりのオイルで満たされる、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記膨張機および前記副圧縮機は、円筒状の内周面を有するシリンダと、前記シリンダの内側で偏心回転運動するピストンと、前記シリンダの内周面と前記ピストンとの間に形成される作動室を上流側と下流側とに仕切るベーンと、前記作動室を前記伝動軸の端部側から閉塞する外側閉塞部材とをそれぞれ有しているとともに、前記作動室を前記伝動軸の中間側から閉塞する中間閉塞部材を共有しており、
    前記可動部は前記ベーンであり、前記可動部の端面は前記ベーンの背面であり、
    前記中間閉塞部材は、前記第2密閉容器の内周面に固定されており、前記区画部材として機能する、請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記伝動軸には、前記第3オイル溜まりの上側の空間内に位置するようにフライホイールが設けられている、請求項2または3に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記副圧縮機は、前記第2オイル溜まりに浸っており、
    前記第2密閉容器内には、前記第2遊隙空間を前記第2オイル溜まりから隔離する隔離部材が設けられており、
    前記隔離部材には、前記副圧縮機に吸入される冷媒または前記副圧縮機から吐出される冷媒を前記第2遊隙空間に導く導入路が設けられている、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記膨張機および前記副圧縮機は、円筒状の内周面を有するシリンダと、前記シリンダの内側で偏心回転運動するピストンと、前記シリンダの内周面と前記ピストンとの間に形成される作動室を上流側と下流側とに仕切るベーンと、前記作動室を前記伝動軸の端部側から閉塞する外側閉塞部材とをそれぞれ有しているとともに、前記作動室を前記伝動軸の中間側から閉塞する中間閉塞部材を共有しており、
    前記可動部は前記ベーンであり、前記可動部の端面は前記ベーンの背面であり、
    前記副圧縮機のシリンダには、径方向内側に開口し、前記ベーンが往復自在に挿入されるベーン溝が形成されており、このベーン溝の底部によって前記第2遊隙空間が構成されており、
    前記副圧縮機の外側閉塞部材および前記中間閉塞部材は、前記第2遊隙空間を前記伝動軸の軸方向の両側から閉塞しており、
    前記隔離部材は、前記副圧縮機のシリンダ、前記副圧縮機の外側閉塞部材、および前記中間閉塞部材で構成されている、請求項5に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記中間閉塞部材または前記副圧縮機の外側閉塞部材には、前記ベーンと前記ベーン溝の間の摺動部に前記第2オイル溜まりのオイルを導く給油路が設けられている、請求項6に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記副圧縮機の外側閉塞部材には、当該外側閉塞部材に面する空間を囲むようにカバーが被せられており、
    前記伝動軸には、前記カバーで囲まれる空間内に位置するようにフライホイールが設けられており、
    前記カバーで囲まれる空間内には、前記膨張機に吸入される冷媒、または前記副圧縮機に吸入される冷媒、または前記副圧縮機から吐出される冷媒が導かれる、請求項6または7に記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記フライホイールは、バランスウェイトとしても機能する、請求項4または8に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 前記膨張機の外側閉塞部材および前記副圧縮機の外側閉塞部材は、前記伝動軸を回転可能に支持する、請求項3または6に記載の冷凍サイクル装置。
  11. 前記伝動軸は鉛直方向に延びており、前記膨張機は前記副圧縮機の下方に位置している、請求項1〜10のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  12. 前記伝動軸の内部には、前記第2オイル溜まりのオイルを前記膨張機および前記副圧縮機に供給するための給油路が設けられている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  13. 前記膨張機から前記蒸発器に冷媒を導く流路に設けられた気液分離器と、
    前記気液分離器で液相冷媒と分離された気相冷媒を、前記副圧縮機から前記主圧縮機に導かれる冷媒に合流させるガスインジェクション路と、をさらに備える、請求項1〜12のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
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