JP2010164303A - スクロール圧縮機及び冷凍装置 - Google Patents

スクロール圧縮機及び冷凍装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010164303A
JP2010164303A JP2010090011A JP2010090011A JP2010164303A JP 2010164303 A JP2010164303 A JP 2010164303A JP 2010090011 A JP2010090011 A JP 2010090011A JP 2010090011 A JP2010090011 A JP 2010090011A JP 2010164303 A JP2010164303 A JP 2010164303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scroll
pressure
compressor
gas
injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010090011A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5002673B2 (ja
Inventor
Satoshi Nakamura
聡 中村
Mutsunori Matsunaga
睦憲 松永
Shuji Hasegawa
修士 長谷川
Kenji Tojo
健司 東條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Appliances Inc
Original Assignee
Hitachi Appliances Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Appliances Inc filed Critical Hitachi Appliances Inc
Priority to JP2010090011A priority Critical patent/JP5002673B2/ja
Publication of JP2010164303A publication Critical patent/JP2010164303A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5002673B2 publication Critical patent/JP5002673B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)

Abstract

【課題】スクロール圧縮機における一方のスクロールを他方のスクロールへ押し付ける押付力を小さくすることを可能にし、スクロール歯先の摩耗やかじりの発生を低減して圧縮機運転範囲を拡大する。
【解決手段】スクロール圧縮機におけるスクロール背圧室を、吸入ガス(または中間圧力のガス)で充満された空間111と、吐出圧力で充満された空間112で構成し、吸入ガス圧力(または中間圧力)と吐出ガス圧力との総和で一方のスクロールを他方のスクロールに押し付ける。スクロール圧縮機構部2の圧縮室81へガス冷媒または液冷媒をインジェクションするためのインジェクション穴205が固定スクロール6に設けられており、運転圧力比に応じてガスインジェクションまたは液インジェクションが選択され、実行される。
【選択図】 図4

Description

本発明は固定スクロールと旋回スクロールとを有するスクロール圧縮機構を備え、少なくとも一方のスクロール鏡板背面にガス冷媒で充満された背面室を設けて背圧室の冷媒ガス圧力で一方のスクロールを他方のスクロールに押圧する構造のスクロール圧縮機及び冷凍装置に関する。
固定スクロールと旋回スクロール等からなる圧縮機構と、圧縮機構を駆動する駆動部とを備え、前記圧縮機構と駆動部とを密閉容器に収納したスクロール圧縮機は知られており、このような圧縮機は、凝縮器、膨張弁、蒸発器等により構成された冷凍サイクルに良く使用されている。また、このような構成の冷凍サイクルにおいて、前記凝縮器下流のガス冷媒を前記圧縮室へインジェクションすることにより、蒸発器前後のエンタルピー差を大きくし、冷凍能力を増やして冷凍サイクルのCOPを向上させる技術も知られている。
一方、高圧力比での運転が必要となる冷凍用や冷蔵用の圧縮機、或いは暖房時に高圧力比での運転が必要となる寒冷地用空調機の圧縮機においては、膨張弁上流の低温度の液冷媒を前記圧縮室へインジェクションすることにより吐出ガス温度を低下させ、それによって電動機巻線温度の上昇を抑え、運転範囲を拡大するようにしたものもある。
更に、上記ガスインジェクションと液インジェクションを必要に応じて同一圧縮機で使い分け、冷凍サイクルCOPを向上させると共に運転範囲も拡大できるようにしたものも知られている。
特開平9−229496号公報 特開平5−302760号公報
スクロール背面にガス冷媒で充満された背面室を設け、背面室の冷媒ガス圧力により一方のスクロールを他方のスクロールに押し付ける構造のスクロール圧縮機としては、背面室を吸入ガスまたは中間圧力のガスで充満された空間と、吐出圧力のガスで充満された空間で構成するものがある。このようなものでは、吸入ガス圧力または中間圧力と吐出ガス圧力との総和で、一方のスクロールを他方のスクロールに押し付けるので、吐出ガス圧力が高く、吸入ガス圧力の低い高圧力比条件においては、背面室の冷媒ガス圧力の総和が大きくなる。
背面室を吸入ガス圧力とした場合の圧力をPs、または背面室を中間圧力とした場合の圧力をPbとし、これらの圧力を受圧するスクロール鏡板の面積をS1とする。また、吐出ガス圧力Pdで充満されたスクロール背面室のガス圧力が受圧するスクロール鏡板の面積をS2とすると、背面室の冷媒ガス圧力が作用するスクロールを他方のスクロールに押し付ける力F1は次式(1)または(2)となる。
Figure 2010164303
Figure 2010164303

上記式(1)において、吐出ガス圧力Pdが高く、吸入ガス圧力Psが低い高圧力比条件においては、F1が大きくなり、その大きさは吐出ガス圧力に支配されることがわかる。また、吸入ガス圧力Psが小さいと中間圧力Pbも小さくなるので、上記式(2)においても、吐出ガス圧力Pdが高く、吸入ガス圧力Psが低い高圧力比条件においては、F1が大きくなり、その大きさは吐出ガス圧力に支配されることがわかる。特に、背圧室が吸入ガス或いは中間圧で満たされた空間と吐出圧で満たされた空間とをシール材でシールしたものにおいては、吐出ガス圧力Pdが作用する受圧面積S2が大きくなる傾向にあるため、押し付け力F1は吐出ガス圧力Pdが支配的となり、吸入ガス圧力Psや中間圧力Pbには影響されにくくなる。
一方、固定スクロールと旋回スクロールにより形成される圧縮室の内圧による力F2が、押し付け力F1とは逆向きに作用する。圧縮過程をポリトロープ指数kが一定の断熱変化と仮定すると、PVk=一定の関係より、圧縮室内圧力Pは、圧縮室容積をV、閉じ込み開始直後の最大閉じ込み容積をVmaxとすると次式(3)で表せる。
Figure 2010164303

さらに、圧縮終了直後の吐出圧力が作用する圧縮室の受圧面積をSminとすると、内圧による力F2は式(4)となる。
Figure 2010164303

この式(4)から、吸入ガス圧力Psが小さくなると式(4)の第一項の値が小さくなるから内圧による力(離反力)F2は小さくなることがわかる。
一方のスクロールを他方のスクロールに押し付ける正味の力F3は背圧室による押し付け力F1と内圧による離反力F2との差(F3=F1−F2)となり、この関係を図2に示す。図2からわかるように、吐出ガス圧力Pdが高く、吸入ガス圧力Psが低い高圧力比条件においては、背圧室の冷媒ガス圧力が作用するスクロールを他方のスクロールに押し付ける正味の力F3が過大となることがわかる。このため、高圧力比となる運転条件においては、スクロール歯先の接触面圧が過大となり、スクロール歯先の摩耗またはかじりの発生を招くという課題があった。
本発明の目的は、一方のスクロールを他方のスクロールへ押し付ける押付力をより小さくすることを可能にすることにより、スクロール歯先の摩耗やかじりの発生を低減し、運転範囲を拡大することができるスクロール圧縮機及び冷凍装置を得ることにある。
上記目的を達成するため本発明の第1の特徴は、固定スクロールと旋回スクロール等からなる圧縮機構部と、圧縮機構を駆動する駆動部とを備え、前記圧縮機構部と駆動部とを密閉容器に収納し、前記一方のスクロール背面にガス冷媒で充満された背圧室を設け、背圧室の冷媒ガス圧力により前記一方のスクロールを他方のスクロールに押し付ける構成としたスクロール圧縮機であって、凝縮器や蒸発器を有する冷凍サイクルに使用されるものにおいて、前記背圧室を、吸入圧力の空間と吐出圧力の空間とで構成して、吸入圧力と吐出圧力の総和で前記一方のスクロールを他方のスクロールに押し付けるようにすると共に、前記固定スクロールと旋回スクロールとにより形成される圧縮室に、前記冷凍サイクルの凝縮器下流からガス冷媒及び液冷媒の何れをもインジェクション可能に構成し、前記圧縮機への吸入冷媒の圧力Psと、吐出冷媒の圧力Pdとの比(Pd/Ps)が、前記圧縮機の設定容積比より大きく且つ設定容積比より大きな任意の設定値より小さい場合にはガスインジェクションを実施し、前記任意の設定値より大きい場合には液インジェクションを実施するスクロール圧縮機にある。
ここで、スクロール圧縮機の前記圧縮室へガス冷媒または液冷媒をインジェクションするためのインジェクション穴を固定スクロールに形成するようにすると良い。また、前記背圧室の吸入圧力の空間と吐出圧力の空間とをシール材でシールするようにすると良い。
本発明の第2の特徴は、固定スクロールと旋回スクロール等からなる圧縮機構部と、圧縮機構を駆動する駆動部とを備え、前記圧縮機構部と駆動部とを密閉容器に収納し、前記一方のスクロール背面にガス冷媒で充満された背圧室を設け、背圧室の冷媒ガス圧力により前記一方のスクロールを他方のスクロールに押し付ける構成としたスクロール圧縮機であって、凝縮器や蒸発器を有する冷凍サイクルに使用されるものにおいて、前記背圧室を、吐出圧力と吸入圧力との中間の圧力で充満された空間と吐出圧力で充満された空間とで構成して、中間圧力と吐出圧力の総和で前記一方のスクロールを他方のスクロールに押し付けるようにすると共に、前記固定スクロールと旋回スクロールとにより形成される圧縮室に、前記冷凍サイクルの凝縮器下流からガス冷媒及び液冷媒の何れをもインジェクション可能に構成し、前記圧縮機への吸入冷媒の圧力Psと、吐出冷媒の圧力Pdとの比(Pd/Ps)が、前記圧縮機の設定容積比より大きく且つ設定容積比より大きな任意の設定値より小さい場合にはガスインジェクションを実施し、前記任意の設定値より大きい場合には液インジェクションを実施するスクロール圧縮機にある。
ここで、中間圧力の前記背圧室空間と前記圧縮室とを連通する前記中間圧穴は、背面室の圧力が作用するスクロールの鏡板に設け、更に前記固定スクロールの鏡板には、圧縮室にガス冷媒または液冷媒をインジェクションするためのインジェクション穴を形成するようにすると良い。
ここで、前記中間圧穴が連通する圧縮室よりも高圧側の圧縮室に連通するように前記インジェクション穴が形成されるように構成し、更に前記中間圧穴が圧縮室へ開口している区間と、前記インジェクション穴が圧縮室へ開口している区間が重ならないように前記中間圧穴及びインジェクション穴を形成すると良い。また、前記インジェクション穴は、圧縮機の吐出空間とは連通しない位置、即ちインジェクション穴が開口している圧縮室は吐出圧力とはならない位置に設け、前記中間圧穴は圧縮機の吸入空間とは連通しない位置、即ち中間圧穴が開口している圧縮室は吸入圧力とならない位置に設けるようにすると良い。
このように、中間圧穴が圧縮室へ開口している区間と前記液インジェクション穴が圧縮室へ開口している区間が重ならないようにし、インジェクション穴は圧縮機の吐出空間とは連通しない位置とし、中間圧穴も圧縮機の吸入空間とは連通しない位置に設けるようにすることにより、ガスインジェクションや液インジェクションした場合の中間圧力の背圧室に与える影響を低減でき、旋回スクロールの挙動を安定化することができる。
上記において、前記背圧室の中間圧力の空間と吐出圧力の空間とをシール材でシールするようにすると良く、また、背面室の吸入圧力または中間圧力を受圧するスクロール鏡板の面積S1と吐出圧力を受圧するスクロール鏡板の面積S2との面積比S1/S2は5未満にすると良い。
なお、吸入冷媒の圧力Psと、吐出冷媒の圧力Pdとの比(Pd/Ps)が3を超える運転条件となった場合に、ガス冷媒または液冷媒を圧縮室にインジェクションするようにし、3以下の場合にはインジェクションしないように制御すると良い。また、吸入冷媒の圧力Psと、吐出冷媒の圧力Pdとの比(Pd/Ps)が3〜8ではガスインジェクションを実行し、8を超える運転条件では液冷媒を圧縮室にインジェクションすることが好ましい。
本発明の第3の特徴は、圧縮機、凝縮器及びサブクーラーを備え、前記凝縮器とサブクーラーとの間の冷媒配管から分岐しサブクーラーを経由した後圧縮機の圧縮室に接続されるインジェクション配管を備えた冷凍装置において、前記インジェクション配管には、前記サブクーラーの上流側に絞り手段(膨張弁)Aを、下流側に絞り手段(膨張弁)Bを設け、圧縮機に、ガスインジェクションする場合には、前記絞り手段Aの開度を小さくすると共に絞り手段Bの開度は絞り手段Aの開度よりも大きく(好ましくは全開)し、液インジェクションする場合には、前記絞り手段Bの開度を小さくすると共に絞り手段Aの開度は絞り手段Bの開度よりも大きく(好ましくは全開)するように制御する冷凍装置にある。
本発明の第4の特徴は、圧縮機、凝縮器及び気液分離器を備える冷凍装置において、前記気液分離器内下部の液溜り部と前記圧縮機の圧縮室に連通され、絞り手段(膨張弁)Fを備える液インジェクション系統(配管)と、前記気液分離器内上部のガス空間部と前記圧縮機の圧縮室に連通され、絞り手段(膨張弁)Eを備えるガスインジェクション系統(配管)とを備え、圧縮機に液インジェクションする場合には前記液インジェクション系統を用い、圧縮機にガスインジェクションする場合には前記ガスインジェクション系統を用いて、冷媒を圧縮室にインジェクションする冷凍装置にある。
ここで、圧縮機に、液インジェクションする場合には、前記絞り手段Fの開度を小さくすると共に絞り手段Eの開度は絞り手段Fの開度よりも更に小さく(好ましくは全閉)するように制御し、ガスインジェクションする場合には、前記絞り手段Eの開度を小さくすると共に絞り手段Fの開度は絞り手段Eの開度よりも更に小さく(好ましくは全閉)に制御することによりそれぞれのインジェクションを実行できる。
なお、上記冷凍装置における圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロール等からなる圧縮機構部と、圧縮機構を駆動する駆動部とを備え、前記圧縮機構部と駆動部とを密閉容器に収納し、前記一方のスクロール背面に背圧室を設け、背圧室の圧力により前記一方のスクロールを他方のスクロールに押し付ける構成としたスクロール圧縮機とし、前記背圧室を、吐出圧力の空間と、これよりも圧力の低い低圧空間(吸入圧力または中間圧力の空間)とで構成して、吸入圧力と吐出圧力の総和で前記一方のスクロールを他方のスクロールに押し付けるように構成し、更に前記圧縮機への吸入冷媒の圧力Psと、吐出冷媒の圧力Pdとの比(Pd/Ps)が、前記圧縮機の設定容積比より大きく且つ設定容積比より大きな任意の設定値より小さい場合にはガスインジェクションを実施し、前記任意の設定値より大きい場合には液インジェクションを実施するように前記インジェクションラインに設けた各絞り手段を制御する制御手段を備えていることが好ましい。
本発明によれば、圧縮室に、冷凍サイクルの凝縮器下流からガス冷媒及び液冷媒の何れをもインジェクション可能に構成し、圧縮機の運転条件により、ガスインジェクションと液インジェクションとを選択して実施できるように構成しているので、スクロール圧縮機における一方のスクロールを他方のスクロールへ押し付ける押付力をより小さくすることが可能となり、スクロール歯先の摩耗やかじりの発生を低減でき、運転範囲も拡大することが可能となる。
また、インジェクション穴位置と中間圧穴位置の関係を互いに干渉しない位置に設けるようにすれば、ガスインジェクション及び液インジェクションのどちらを使用する運転条件においても、旋回スクロールの挙動を安定化でき、これにより圧縮機の体積効率を向上させ、且つ振動及び騒音の少ない圧縮機を得ることができる。
本発明のスクロール圧縮機の実施例を示す縦断面図である。 本発明の実施例における運転条件(圧力比)と押付け力との関係を説明する線図である。 本発明の実施例における圧縮室内圧の変化と中間圧穴の連通区間及びインジェクション穴の連通区間を説明する線図である。 図1における圧縮機構部及び背圧室周辺の構造を拡大して示す要部断面図で本発明の第1実施例を示す図である。 本発明の第2実施例を示すもので、図4に相当する図である。 図5に示す旋回スクロールの詳細構造を示す平面図である。 図6のVII−VII線矢視縦断面図である。 図5に示す固定スクロールの詳細構造を示す平面図である。 図8のIX−IX線矢視縦断面図である。 本発明の冷凍装置の一例を示す冷凍サイクル構成図である。 本発明の冷凍装置の他の例を示す冷凍サイクル構成図である。 圧縮機負荷に応じてガス冷媒或いは液冷媒を選択してインジェクションする例を示す制御フローチャートである。 図12に示す制御を実施した場合の効果を説明する図で、運転条件(圧力比)と押付け力との関係を説明する線図である。
本発明を実施するための最良の形態を以下説明する。
本発明のスクロール圧縮機は、旋回或いは固定スクロールの背面にガス冷媒で充満された背圧室が設けられており、背圧室の冷媒ガス圧力により一方のスクロールを他方のスクロールに押し付ける構造とされている。また、前記背圧室は、吸入ガスまたは中間圧力のガスで充満された低圧側空間と吐出圧力で充満された高圧側空間で構成されており、吸入ガス圧力または中間圧力と、吐出ガス圧力との総和で、一方のスクロールを他方のスクロールに押し付けている。更に、本発明においては、旋回及び固定スクロールで構成される圧縮室にガス冷媒または液冷媒をインジェクションできるようにインジェクション穴が固定スクロールに設けられている。
上記ガス冷媒または液冷媒のどちらか一方を必要に応じて選択してスクロール圧縮機の圧縮室にインジェクションできるようにした冷凍装置(冷凍サイクル)の例を図10により説明する。
図10において、冷凍サイクルは、圧縮機300、凝縮器301、サブクーラー304、膨張弁C及び蒸発器302等を順次配管接続することで構成されている。凝縮器301とサブクーラー304との間の冷媒配管からインジェクション配管305が分岐され、このインジェクション配管はサブクーラー304を経由した後、圧縮機300の圧縮途中の圧縮室に接続されている。サブクーラー304においては、主冷媒配管を流れる冷媒とインジェクション配管を流れる冷媒とが熱交換できるように構成されている。膨張弁Aはサブクーラー上流側のインジェクション配管に、膨張弁Bはサブクーラー下流側のインジェクション配管にそれぞれ設けられ、これらの膨張弁は流量調整可能な電子膨張弁等で構成されている。
ガス冷媒を圧縮機にインジェクションする場合には、膨張弁Aの開度を小さくし、膨張弁Bの開度をそれより大きく、好ましくは全開にすることにより、サブクーラーによって気化されたガス冷媒を圧縮室にインジェクションできる。この場合、膨張弁Aの開度の大小でインジェクションするガス冷媒の流量を調整することが可能である。
液インジェクションする場合には、膨張弁Aの開度を大きく、好ましくは全開し、膨張弁Bの開度をそれより小さくして絞ることにより、圧縮室への液インジェクションが可能となる。この場合、膨張弁Aの前後で液冷媒の物性に変化がないため、膨張弁Bの手前は、吐出圧力の液冷媒の状態であり、膨張弁Bの開度の大小で液インジェクション流量を調整し、圧縮室に液インジェクションすることが可能となる。
なお、ガスインジェクション及び液インジェクションのどちらも実施しない場合は、膨張弁A及び膨張弁Bを全閉にすればよい。
図11は本発明の冷凍装置の別の例で、この例は気液分離器306を有する冷凍サイクルに適用したものである。冷凍サイクルは、圧縮機300、凝縮器301、気液分離器306、蒸発器302及び膨張弁C等を順次配管接続することで構成されている。膨張弁Cを有する主冷媒配管は気液分離器306内下部の液相から取り出され、気液分離器306と膨張弁Cとの間の主冷媒配管からインジェクション配管305が分岐されて圧縮機300の圧縮室に接続されている。このインジェクション配管には液インジェクション用の膨張弁Fが設けられ、更にこの膨張弁F下流側のインジェクション配管と前記気液分離器306内の気相となっている上部空間とはバイパス配管307で接続され、このバイパス配管にも膨張弁Eが設けられている。
なお、この例ではインジェクション配管305を主冷媒配管から分岐させて構成しているが、インジェクション配管305の一端側を気液分離器306内下方の液相となっている部分に連通させるようにしても良い。また、膨張弁E,Fとしては流量調節可能な電子膨張弁とするのが良いが、その代わりに電磁弁(開閉弁)とキャピラリーとの組合せで構成することも可能である。
図11の例において、ガス冷媒を圧縮機にインジェクションする場合には、膨張弁Eの開度を大きくし、膨張弁Fを全閉或いは膨張弁Eより小さい開度にすることにより、気液分離器306で分離されたガス冷媒をバイパス配管307及びインジェクション配管305を介して圧縮室にインジェクションできる。この場合、膨張弁Eの開度調節により、ガス冷媒流量を調整することが可能となる。
液インジェクションする場合には、膨張弁Eを全閉或いは小さくし、膨張弁Fの開度を膨張弁Eの開度より大きくすることにより、気液分離器により分離され主冷媒配管を流れる液冷媒の一部を膨張弁Fを介してインジェクション配管305から圧縮室にインジェクションできる。この場合にも、膨張弁Fの開度調節により液インジェクション量の調整が可能となる。
なお、ガスインジェクション及び液インジェクションのどちらも実施しない場合は、膨張弁E及びF共に全閉にすればよい。
上記図10または図11の冷凍装置においては、各膨張弁A〜Fの開閉或いは開度を制御する制御装置(図示せず)が設けられている。
上述した冷凍装置を用い、圧縮室にガス冷媒または液冷媒をインジェクションすることにより、圧縮室内の圧力は上昇し、圧縮室の内圧による力F2が増加してF2′となる。この結果、吐出ガス圧力Pdが高く、吸入ガス圧力Psが低い高圧力比条件においても、一方のスクロールを他方のスクロールに押し付ける正味の押付力F3は、
F3=F1−F2′
となり、インジェクションしない場合に比較して小さくすることができる。
即ち、図2に示すように、圧縮室内圧による離反力がF2からF2′に増加するため、前記正味の押付力はF3から図2のF3′に示すように低減することができる。これにより、スクロール歯先とスクロール鏡板との接触面圧を小さくでき、スクロール歯先とスクロール鏡板との摩耗やかじりの発生を抑えて、信頼性の高いスクロール圧縮機を実現することができる。
この結果、高圧力比の運転条件においては、スクロール歯先とスクロール鏡板との面圧が高くなってしまうため、運転できなかった運転範囲でも、本発明を採用することにより、運転が可能となる。即ち、同一の圧縮機を用いて運転範囲を拡大できるから、寒冷地向けヒートポンプエアコン等の用途にも適した冷凍装置やスクロール圧縮機が得られる。また、インジェクションすることにより、スクロール歯先の温度も下げることができるから、歯先と鏡板との摺動特性も良くなり、信頼性を向上できる。これはガスインジェクションより、液インジェクションの方が高い効果が得られる。
上記図10及び図11で構成された冷凍サイクルを用いることにより、ガス冷媒或いは液冷媒を圧縮機の圧縮室にインジェクションすることができるが、圧縮機の負荷に応じてガス或いは液を選択してインジェクションすることにより、いかなる運転条件においても、スクロール歯先と鏡板との接触面圧をほぼ一定にすることが可能となり、高信頼性のスクロール圧縮機を実現することができる。
次に、図12に示す制御フローチャートにより、圧縮機負荷に応じてガス冷媒或いは液冷媒を選択してインジェクションする制御の例を説明する。圧縮機の運転開始後、吸入冷媒圧力Ps及び吐出冷媒圧力Pdを圧力センサ等により検出する。検出された圧力より、運転圧力比Pd/Ps=εを算出する。この例においては、『設定容積比≦ε≦8』の運転条件にあるときにはガスインジェクションを実施し、『8<ε』の運転条件となった場合には液インジェクションを実行するように制御される。ここで、設定容積比とはスクロール圧縮機の閉じ込み開始直後の圧縮室の容積(最大容積)と吐出空間に連通される直前の圧縮室の容積(最小容積)との比である。
ガスインジェクションでも吐出ガス温度を十分に冷やすことが可能な圧縮機であれば液インジェクションをしなくともよいが、一般的には液インジェクションを実施しないと、吐出ガス温度を冷却できないため、液インジェクションを実施する方がよい。なお、吐出ガス温度の限界値は、圧縮機内部で吐出ガスの雰囲気にさらされる部品の許容温度となり、圧縮機の仕様により異なる。電動機や転がり軸受けが吐出ガスの雰囲気にさらされる場合には、吐出ガス温度の限界値は120℃前後である。ε<8の場合には液インジェクションしなくとも吐出ガス温度を冷却できる運転範囲となるので、より高いサイクルCOPが得られるガスインジェクションを優先して実施するのが良い。但し、吐出ガス温度が限界値を超える場合は液インジェクションを実施する。
運転圧力比εが設定容積比より小さい運転条件においては、冷媒ガスによる背圧室の圧力が小さくなるため、インジェクションにより内圧が上昇しすぎるとスクロールが背圧室側へ押され、旋回スクロールと固定スクロールの離脱が起こる可能性が大きくなる。このため、この例においては、運転圧力比εが設定容積比より小さい場合にはガスインジェクションや液インジェクションを実施しないように制御されている。
図13により、図12の制御による本実施例の効果を説明する。図13は運転圧力比、即ち圧縮機運転負荷に応じて、ガスまたは液インジェクションを選択実行する制御をした場合における運転圧力比に対するスクロール押付力の関係を示す。F1は背圧室の圧力によりスクロールを押し付ける力、F2はスクロール内圧によるスクロールを離反させようとする力でインジェクションしない場合のもの、F3は正味の押付力(=F1−F2)である。F2GINJはガスインジェクションを実施した場合のスクロール内圧による離反力、F2液INJは液インジェクションを実施した場合のスクロール内圧による離反力、F3GINJはガスインジェクションした場合の正味の押付力、F3液INJは液インジェクションした場合の正味の押付力を示している。
この図からわかるように、運転圧力比に応じてガスまたは液インジェクションを使い分けた場合、両スクロールの正味の押付力をインジェクションしない場合に比べて小さくすることができると共に、運転圧力比の変化に対して、正味の押付力の変動幅を小さくすることができる。従って、本発明によれば、いかなる運転条件においても、スクロール歯先と鏡板との接触面圧をほぼ一定に維持することができ、信頼性の高いスクロール圧縮機を得ることができる。
図1に本発明のスクロール圧縮機の実施例を示す。
スクロール圧縮機1は、密閉容器100内に、圧縮機構部2、電動機部3、副軸受部4及び給油機構等を収納して構成されている。本実施例は、圧縮機構部2と電動機部3とを上下に配置した縦型スクロール圧縮機の例を示している。
圧縮機構部2は旋回スクロール5、固定スクロール6、フレーム7、駆動軸8、旋回軸受13及び旋回機構9等により構成されている。また、圧縮機構部2は固定スクロール6と旋回スクロール5とを噛み合わせて圧縮室81を形成している。
旋回スクロール5は、鏡板10、これの一側に垂直に立設された渦巻き状ラップ11及び軸支持部(ボス部)5a等から構成されている。旋回スクロール5の鏡板10の背面側には、旋回機構(オルダムリング)9と、駆動軸8のクランク部12が挿入される旋回軸受13とが設けられている。
固定スクロール6は、鏡板14、これの一側に垂直に立設された渦巻き状ラップ15、吸入口16、吐出口17等により構成され、フレーム7にボルトを介して固定されている。固定スクロール6とフレーム7との間には、旋回スクロール5が旋回運動可能に挟持されている。固定スクロール6の吸入口16には、密閉容器100に設けた吸入管85が接続されている。さらに、密閉容器100には、フレーム7と電動機3との間の空間に連通する吐出管22が設けられている。
フレーム7は、その外周部が密閉容器100に固定され、その中央部には主軸受63が設けられ、主軸受63はフレーム7とカバー84により覆われている。カバー84は主軸受63を下方から押さえるようにフレームに着脱可能に取付けられ、主軸受63は電動機部3と旋回スクロール5との間に配置されている。
駆動軸8の主軸部上部にはクランク部12が設けられ、このクランク部12を旋回スクロール5に連結することにより旋回スクロール5を駆動する。クランク部12は旋回軸受13内に挿入され、旋回スクロールを軸支している。
電動機部3は、駆動軸8を介して圧縮機構部2を駆動する回転駆動手段を構成するものであり、ステータ18とロータ19とを基本要素としている。ステータ18は密閉容器100に取付けられている。ステータ18の外周面は密閉容器100の内周面にほぼ密着して形成されている。
副軸受部4は、駆動軸8を電動機部3の下方で支持するもので、副軸受51、この副軸受51を挿入した副軸受ハウジング52、この副軸受けハウジング52に締結された下フレーム53等により構成され、前記下フレーム53は密閉容器100に固定されている。駆動軸8は、主軸受63と副軸受51とにより電動機3の両側で軸支されると共に、上端部のクランク部12により旋回軸受13を介して旋回スクロールを駆動する。
即ち、電動機部3の回転により駆動軸8が回転すると、旋回スクロール5は旋回機構9の働きにより姿勢を保ったまま固定スクロール6に対して旋回運動を行なう。その旋回運動により生じる不釣り合い力を打ち消すため、ロータ19と旋回スクロール5との間にバランスウェイト20が取り付けられると共に、ロータ19にロータバランスウェイト21が取り付けられている。
固定スクロール6と旋回スクロール5を噛合せることにより形成される圧縮室81は旋回スクロール5が旋回運動することにより、その容積が減少する圧縮動作が行われる。この圧縮動作では、旋回スクロール5の旋回運動に伴って、作動流体が吸入口16から圧縮室81へ吸込まれ、吸込まれた作動流体が圧縮工程を経て固定スクロール6の吐出口17から密閉容器100内の吐出空間に吐出され、電動機側の室を経由して吐出管22から密閉容器100外に吐出される。これによって、密閉容器100内の空間は吐出圧力に保たれる。
給油機構は、給油ポンプ83、給油穴61及び排油パイプ60から構成され、給油ポンプ83は、油溜め82に貯留された潤滑油を給油穴61を介して副軸受51、旋回軸受13、主軸受63に供給する。なお、給油穴61から各軸受部に供給された油は、旋回スクロール5と固定スクロール6との摺動部にも流れる。駆動軸8の副軸受51付近には給油穴61に連通する横給油穴が設けられており、副軸受51に給油されるようになっている。
排油パイプ60は、主軸受63を潤滑した油を、電動機部3のステータ外周凹部18aを通って密閉容器100の油溜め82に導くものである。排油パイプ60の水平部60aの端部は、フレーム7の主軸受63を覆っている部分の円形孔に圧入されて装着されている。この装着構造によって、排油パイプ60をフレーム7に簡単かつ確実に装着できる。排油パイプ60の装着部は、フレーム7内に開口され、主軸受63を潤滑した油がこの開口部から排油パイプ60内に導入される。
排油パイプ60の垂直部60bは、密閉容器100の内壁面に沿って上下に延び、ステータ18のコイルエンド部18cと密閉容器100との間、及びステータ外周の凹部18aを通って、下方に延び、排油パイプ60の下端部は下フレーム53に取り付けられたパイプ押さえ65に固定されている。
次に、図4により、圧縮機構部及び背圧室周辺の構造を説明する。旋回スクロール5の鏡板10背面には吸入ガスで充満された空間(背圧室111)と吐出圧力で充満された空間(背圧室112)が形成されており、吸入圧の背圧室111と吐出圧の背圧室112とは、フレーム7の溝113に装着したシール材114によりシールされている。固定スクロールの吸入空間16下部には背圧室111と連通する連通穴110が形成されており、背圧室111は吸入圧力になっている。背圧室112には密閉容器100下部の吐出圧力雰囲気にある潤滑油が給油ポンプ83及び給油穴61を介して供給され、吐出圧力の潤滑油等で充満されている。シール材114はフレーム溝113の隙間に充満された吐出ガス圧力により旋回スクロールに押し付けられ、背圧室111と背圧室112をシールする構造となっている。この構造により、旋回スクロールは、背圧室111の吸入ガス圧力と、背圧室112の吐出ガス圧力との総和で、固定スクロールに押し付けられる。
インジェクション穴205は、固定スクロール6の鏡板14に形成され、圧縮室81と連通している。このインジェクション穴205の形成位置により、圧縮室81との連通区間を調整することが可能である。
図5は図4とは別の実施例を示すもので、この実施例では、中間ガス圧力で充満された空間(背圧室204)と、吐出ガス圧力で充満された空間(背圧室112)を備えている例である。この実施例でも図4の例と同様に、中間圧の背圧室204と吐出圧の背圧室112とはシール材114でシールされている。
旋回スクロール5の鏡板10には、ラップ側に連通するコの字型の連通穴(中間圧穴)201が形成されている。このコ字型連通穴201の外周側の出口部202と間歇的に連通するように、固定スクロール鏡板14の外周部下面には、切欠き溝203が形成されており、旋回スクロール5の旋回運動により連通穴出口202が切欠き溝203と間歇的に連通する。これにより、断続的に中間圧の圧縮室81と背圧室204とが連通し、背圧室204は中間圧力のガスで充満される。前記コ字型連通穴201、連通穴出口202及び前記切欠き溝203の形状及び位置関係を適切に設定することにより、圧縮室81と背圧室204が連通する区間を調整することができ、背圧室204を適切な中間圧力に設定できる。
この実施例における旋回スクロールの詳細構造を図6及び図7に、固定スクロールの詳細構造を図8及び図9に示す。これらの図において同一符号を付した部分は同一部分を示している。
上記実施例のスクロール圧縮機において、その圧縮室内圧の変化と、中間圧穴201の連通区間及びインジェクション穴205の連通区間の一例を図3に示す。この図に示すように、インジェクション穴205が圧縮室に連通している区間と、中間圧穴(連通穴)201が圧縮室に連通している区間とは重ならない位置関係となるように、前記中間圧穴201及びインジェクション穴205の位置が設定されている。また、インジェクション穴205が連通している圧縮室が吐出圧力とならず、更に中間圧の背圧室204も吸入圧力とならないように、インジェクション穴205及び中間圧穴201の位置が決められ、中間圧室204が液インジェクションやガスインジェクションの圧力の影響を受けることがないようにしている。
1…スクロール圧縮機、2…圧縮機構部、3…電動機部、4…副軸受部、5…旋回スクロール、5a…軸支持部(ボス部)、6…固定スクロール、7…フレーム、8…駆動軸、9…旋回機構(オルダムリング)、10…旋回スクロールの鏡板、11…旋回スクロールのラップ、12…クランク部、13…旋回軸受、14…固定スクロールの鏡板、15…固定スクロールのラップ、16…吸入口、17…吐出口、18…ステータ、18a…切欠き(凹部)、19…ロータ、20…バランスウェイト、21…ロータバランスウェイト、22…吐出管、51…副軸受、52…副軸受けハウジング、53…下フレーム、60…排油パイプ、61…給油穴、63…主軸受、65…パイプ押さえ、81…圧縮室、82…油溜め、83…給油ポンプ、85…吸入管、100…密閉容器、110…連通穴、111…背圧室、112…背圧室、113…溝、114…シール材、201…連通穴(中間圧穴)、202…連通穴出口部、203…切欠き溝、204…背圧室、205…インジェクション穴、300…圧縮機、301…凝縮器、302…蒸発器、304…サブクーラー、305…インジェクション配管、306…気液分離器分離器、A〜F…膨張弁(絞り手段)。

Claims (4)

  1. 圧縮機、凝縮器及びサブクーラーを備え、前記凝縮器とサブクーラーとの間の冷媒配管から分岐しサブクーラーを経由した後圧縮機の圧縮室に接続されるインジェクション配管を備えた冷凍装置において、
    前記インジェクション配管には、前記サブクーラーの上流側に絞り手段Aを、下流側に絞り手段Bを設け、
    圧縮機に、ガスインジェクションする場合には、前記絞り手段Aの開度を小さくすると共に絞り手段Bの開度は絞り手段Aの開度よりも大きくし、
    液インジェクションする場合には、前記絞り手段Bの開度を小さくすると共に絞り手段Aの開度は絞り手段Bの開度よりも大きくするように制御する
    ことを特徴とする冷凍装置。
  2. 圧縮機、凝縮器及び気液分離器を備える冷凍装置において、
    前記気液分離器内下部の液溜り部と前記圧縮機の圧縮室に連通され、絞り手段Fを備える液インジェクション系統と、
    前記気液分離器内上部のガス空間部と前記圧縮機の圧縮室に連通され、絞り手段Eを備えるガスインジェクション系統とを備え、
    圧縮機に液インジェクションする場合には前記液インジェクション系統を用い、圧縮機にガスインジェクションする場合には前記ガスインジェクション系統を用いて、冷媒を圧縮室にインジェクションする
    ことを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2において、圧縮機に、液インジェクションする場合には、前記絞り手段Fの開度を小さくすると共に絞り手段Eの開度は絞り手段Fの開度よりも更に小さくするように制御し、
    ガスインジェクションする場合には、前記絞り手段Eの開度を小さくすると共に絞り手段Fの開度は絞り手段Eの開度よりも更に小さく制御する
    ことを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、
    前記圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロール等からなる圧縮機構部と、圧縮機構を駆動する駆動部とを備え、前記圧縮機構部と駆動部とを密閉容器に収納し、前記一方のスクロール背面に背圧室を設け、背圧室の圧力により前記一方のスクロールを他方のスクロールに押し付ける構成としたスクロール圧縮機であり、前記背圧室を、吐出圧力の空間と、これよりも圧力の低い低圧空間とで構成して、吸入圧力と吐出圧力の総和で前記一方のスクロールを他方のスクロールに押し付けるように構成されているものであり、更に、
    前記圧縮機への吸入冷媒の圧力Psと、吐出冷媒の圧力Pdとの比(Pd/Ps)が、前記圧縮機の設定容積比より大きく且つ設定容積比より大きな任意の設定値より小さい場合にはガスインジェクションを実施し、前記任意の設定値より大きい場合には液インジェクションを実施するように前記インジェクションラインに設けた各絞り手段を制御する制御手段を備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
JP2010090011A 2010-04-09 2010-04-09 スクロール圧縮機及び冷凍装置 Expired - Fee Related JP5002673B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010090011A JP5002673B2 (ja) 2010-04-09 2010-04-09 スクロール圧縮機及び冷凍装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010090011A JP5002673B2 (ja) 2010-04-09 2010-04-09 スクロール圧縮機及び冷凍装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005170278A Division JP4614441B2 (ja) 2005-06-10 2005-06-10 スクロール圧縮機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010164303A true JP2010164303A (ja) 2010-07-29
JP5002673B2 JP5002673B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=42580597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010090011A Expired - Fee Related JP5002673B2 (ja) 2010-04-09 2010-04-09 スクロール圧縮機及び冷凍装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5002673B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012193908A (ja) * 2011-03-17 2012-10-11 Toshiba Carrier Corp 二元冷凍サイクル装置
JP2019066133A (ja) * 2017-10-04 2019-04-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷凍サイクル装置
WO2019181245A1 (ja) * 2018-03-23 2019-09-26 サンデンホールディングス株式会社 冷凍装置におけるインジェクション制御方法
JP2019535959A (ja) * 2016-11-24 2019-12-12 广▲東▼美的▲環▼境科技有限公司Guangdong Midea Environmental Technologies Co., Ltd. ジェットエンタルピー増加スクロール圧縮機及び冷凍システム

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5372850U (ja) * 1976-11-22 1978-06-17
JPS59157446A (ja) * 1983-02-22 1984-09-06 松下電器産業株式会社 冷凍サイクル装置
JP2000038995A (ja) * 1998-07-13 2000-02-08 Carrier Corp エコノマイザとサクション部の間に除負荷バルブを設けたスクロ―ルコンプレッサ
JP2000283574A (ja) * 1999-03-31 2000-10-13 Fujitsu General Ltd 冷凍装置
JP2000329082A (ja) * 1999-05-20 2000-11-28 Hitachi Ltd スクロール圧縮機及び冷凍装置
JP2002013491A (ja) * 2000-06-30 2002-01-18 Hitachi Ltd スクロール圧縮機およびそれを用いた空気調和機
JP2002228275A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 超臨界蒸気圧縮冷凍サイクル
JP2003028079A (ja) * 2001-07-18 2003-01-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd スクロール型圧縮機及び空気調和装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5372850U (ja) * 1976-11-22 1978-06-17
JPS59157446A (ja) * 1983-02-22 1984-09-06 松下電器産業株式会社 冷凍サイクル装置
JP2000038995A (ja) * 1998-07-13 2000-02-08 Carrier Corp エコノマイザとサクション部の間に除負荷バルブを設けたスクロ―ルコンプレッサ
JP2000283574A (ja) * 1999-03-31 2000-10-13 Fujitsu General Ltd 冷凍装置
JP2000329082A (ja) * 1999-05-20 2000-11-28 Hitachi Ltd スクロール圧縮機及び冷凍装置
JP2002013491A (ja) * 2000-06-30 2002-01-18 Hitachi Ltd スクロール圧縮機およびそれを用いた空気調和機
JP2002228275A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 超臨界蒸気圧縮冷凍サイクル
JP2003028079A (ja) * 2001-07-18 2003-01-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd スクロール型圧縮機及び空気調和装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012193908A (ja) * 2011-03-17 2012-10-11 Toshiba Carrier Corp 二元冷凍サイクル装置
JP2019535959A (ja) * 2016-11-24 2019-12-12 广▲東▼美的▲環▼境科技有限公司Guangdong Midea Environmental Technologies Co., Ltd. ジェットエンタルピー増加スクロール圧縮機及び冷凍システム
US11480177B2 (en) 2016-11-24 2022-10-25 Guangdong Midea Environmental Technologies Co., Ltd. Air injection enthalpy-increasing scroll compressor and refrigeration system
US11905953B2 (en) 2016-11-24 2024-02-20 Guangdong Midea Environmental Technologies Co., Ltd. Air injection enthalpy-increasing scroll compressor and refrigeration system
JP2019066133A (ja) * 2017-10-04 2019-04-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷凍サイクル装置
JP2021175937A (ja) * 2017-10-04 2021-11-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷凍サイクル装置
JP7122507B2 (ja) 2017-10-04 2022-08-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷凍サイクル装置
WO2019181245A1 (ja) * 2018-03-23 2019-09-26 サンデンホールディングス株式会社 冷凍装置におけるインジェクション制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5002673B2 (ja) 2012-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4614441B2 (ja) スクロール圧縮機
US8109116B2 (en) Dual compressor air conditioning system with oil level regulation
US7914267B2 (en) Multistage compressor for a CO2 cycle that includes a rotary compressing mechanism and a scroll compressing mechanism
JP4192158B2 (ja) 密閉形スクロール圧縮機及び冷凍空調装置
US8992191B2 (en) Scroll compressor with differential pressure hole
JP4859694B2 (ja) 多段圧縮機
EP2392827B1 (en) Scroll compressor
US20080184733A1 (en) Scroll compressor with refrigerant injection system
JPH05133366A (ja) 2段気体圧縮機
WO2018096825A1 (ja) インジェクション機能を備えた圧縮機
JP2008101559A (ja) スクロール圧縮機およびそれを用いた冷凍サイクル
EP3546753B1 (en) Scroll compressor
JP2011027076A (ja) スクロール圧縮機
JP4866887B2 (ja) スクロール圧縮機
JPWO2018096823A1 (ja) 非対称スクロール圧縮機
JP5002673B2 (ja) スクロール圧縮機及び冷凍装置
JP2012172581A (ja) スクロール圧縮機及びヒートポンプ装置
JPH05133368A (ja) 逆止弁装置を備えた2段圧縮冷凍装置
EP2108842B1 (en) Scroll compressor
JP6735929B2 (ja) 冷凍サイクル装置
EP2322804B1 (en) Multiple-stage compressor
JP4929051B2 (ja) 密閉形スクロール圧縮機及び冷凍空調装置
JP5071355B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2006009640A (ja) スクロール圧縮機
JP2011027372A (ja) 冷凍サイクル装置及びヒートポンプ給湯機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100412

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120309

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5002673

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees