JP5190202B2 - 画像記録装置及びその方法並びに品質判定プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像記録技術に関し、特に記録媒体に記録された画像の画像品質を判定するための技術に関する。
近年、画像記録装置は、益々、小型化、高速化が求められると共に、記録媒体への記録画像の品位向上の要求も高まっている。画像記録装置は、例えばインクジェットヘッド等の記録ヘッドからインクを吐出させ、吐出したインクを記録媒体上に着弾させることにより記録媒体への画像記録動作を行っている。インクジェットヘッド等の記録ヘッドは、インクを吐き出す複数のノズルをライン状に設けている。このため、画像記録動作において記録ヘッドの複数のノズルの中でインクを吐き出せなくなったノズル、すなわち不吐出のノズルが発生すると、記録媒体上に記録される画像には、不吐出のノズルのノズル位置に対応してインクの着弾されていないライン状の部分すなわち白筋の部分が生じる。この白筋の為に画像記録の品質が低下する。
記録ヘッドにおけるインクの不吐出以外に、例えば記録媒体上にインク等の汚れが付着することも発生する。このように記録媒体上に汚れ付着が発生しても画像記録の品質は著しく低下する。
このような画像記録の品質低下が発生するために、記録媒体に画像記録された画像の品質を検査する要求が高い。高速の画像記録装置により画像記録された画像品質を検査する場合、高速で順次画像記録される複数の記録媒体を目視により確認して画像の品質検査を行うことは、過酷な作業となる。なお、一般に、記録媒体上に記録された画像を検出するには、例えばライン状の光学センサが用いられる。
特許文献1は、インクの不吐出のノズルの検査の技術を開示する。すなわち、図14に示すように印刷メディア51の上方には、インクジェットヘッド部52とスキャナ部53とが設けられている。印刷メディア51は、連続用紙が用いられ、一定速度で搬送される。インクジェットヘッド部52は、固定され、搬送される印刷メディア51に対して印刷を行う。このインクジェットヘッド部52は、印刷メディア51に対して印刷幅分の複数のノズルを有する。スキャナ部53は、インクジェットヘッド部52の下流側に設置され、印刷メディア51上の印刷結果を読み取る。このスキャナ部53も印刷メディア51に対して印刷幅分のセンサを有する。
不吐出ノズルの検査は、印刷メディア51が一定速度で搬送され、インクジェットヘッド部52により印刷メディア51に対して印刷を行っているとき、インクジェットヘッド部52により印刷メディア51上の印刷領域の間等にテストパターンが印刷される。スキャナ部53は、印刷メディア51上に印刷されたテストパターンを読み取る。しかるに、テストパターンの読み取り結果に基づいて不吐出ノズルの有無の判断を行い、不吐出ノズルが有った場合、その異常を知らせる。
又、特許文献1は、同一印刷部分が一定間隔で出現するバリアブル印刷の場合、ノズル抜けパターンの合否判定基準となるパターンを予め登録し、同じ部分の任意の場所をスキャナ部53により読み込ませ、不吐出ノズルの有無の判断を行う。
特開2004−9474号公報
画像記録装置の排出側には、インクジェットヘッド部52により印刷された印刷メディア51を装置本体の外部に排出する媒体排出機構等が設けられる。ところが、特許文献1は、インクジェットヘッド部52の下流にスキャナ部53を設置するために、スキャナ部53と媒体排出機構等との干渉を避ける必要があり、装置本体の大型化に繋がる。
又、特許文献1において印刷メディア51の通過位置情報を取得し、印刷メディア51上の画像記録位置の補正を併せて行う場合、画像記録位置を検出するための検出部を設ける必要がある。印刷メディア51上の画像記録位置の補正は、印刷メディア51への印刷の前に行う必要がある。従って、検出部は、例えばスキャナ部53とは別にインクジェットヘッド部52の上流側に配置する必要がある。このため、高コストとなる。
特許文献1は、印刷メディア51として連続用紙を用いているが、連続用紙でない用紙、いわゆるカット紙を用いた場合、カット紙にテストパターンを印刷して不吐出ノズルの有無の判断を行うことになる。しかしながら、カット紙にテストパターンを印刷したのでは、印刷物としてのカット紙の品質を低下させてしまう。
特許文献1による不吐出ノズルの検査において、テストパターンに基づいてインクジェットヘッド部52の全ノズルの検査に適用した場合、印刷物の重要度に応じた不吐出ノズルの有無の判断の許容範囲を逸脱する場合がある。例えば、オフィス用で用いられる文書で印刷された資料等の印刷物は、写真撮影により取得された撮影データ等の印刷物と比較してインクの着弾する部分が少なく印刷メディア51の下地の現れる部分が多い。これにより、文書で印刷された資料等の印刷物では、インクの着弾されない白筋の部分が有ったとしても視覚的に目立つことは少ない。従って、文書で印刷された資料等の印刷物では、不吐出ノズルの有無の判断の許容範囲を緩く設定しても問題がないが、不吐出ノズルの検査を全ノズルに適用すると、許容される不吐出しノズルも検出してしまい、過剰の異常検出となってしまう。
そこで本発明は、画像記録速度の著しい低下を起こさずに、記録媒体に要求される画像品質に応じた適切な画像品質検査を行って過剰の異常検出を防ぎ、かつ小型化、低コスト化を実現する画像記録装置及びその方法並びに品質判定プログラムの提供を目的とする。
前述した目的を達成するために、本発明の態様のひとつである画像記録装置は、記録媒体を供給する媒体供給部と、媒体供給部から供給された記録媒体を搬送する第1の媒体搬送部と、第1の媒体搬送部により搬送中の記録媒体に対して画像記録を行う画像記録部と、画像記録部により画像記録された記録媒体を媒体供給部側に戻す第2の媒体搬送部とを有する画像記録装置において、画像記録された記録媒体を抜き取って第2の媒体搬送部に送る媒体抜取り部と、第2の媒体搬送部により戻されて媒体供給部から第1の媒体搬送部に再供給される記録媒体に記録された画像を読み取る画像読取部と、画像読取部により読み取られた画像と基準画像との各画素数を比較し、当該比較結果である一致率を求め、画像の品質判定として、画像の画素数が基準画像の画素数よりも少なく一致率が予め設定された検査条件よりも少ない場合に記録媒体への画像の抜けと判定し、画像の画素数が基準画像の画素数よりも多く一致率が予め設定された検査条件よりも多い場合に記録媒体上の汚れ付着と判定し、かつ互いに異なる複数の検査条件を有し、これら検査条件毎に画像の品質判定の精度が異なる複数の検査モードを有し、複数の検査モードでは、当該各検査モードに応じてそれぞれ画像の品質判定の頻度が設定され、各検査モードのうちいずれか1つの検査モードを設定可能とする品質判定部と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の別の態様のひとつである画像記録方法は、記録媒体を媒体供給部から第1の媒体搬送部に供給し、当該第1の媒体搬送部によって搬送中の記録媒体に対して画像記録部により画像記録を行い、かつ記録媒体への画像の記録動作中に、第1の媒体搬送部により連続的に順次搬送される複数の記録媒体から画像が記録された少なくとも1枚の記録媒体を抜取り部によって抜き取り、当該抜き取られた記録媒体を第2の媒体搬送部によって反転させて媒体供給部に戻し、当該媒体供給部から再び第1の媒体搬送部に供給される記録媒体に記録された画像を画像読取部により読み取り、画像読取部により読み取られた画像と基準画像との各画素数を品質判定部により比較し、当該比較結果である一致率を求め、画像の品質判定として、画像の画素数が基準画像の画素数よりも少なく一致率が予め設定された検査条件よりも少ない場合に記録媒体への画像の抜けと判定し、画像の画素数が基準画像の画素数よりも多く一致率が予め設定された検査条件よりも多い場合に記録媒体上の汚れ付着と判定し、かつ互いに異なる複数の検査条件毎に画像の品質判定の精度が異なる複数の検査モードを有し、複数の検査モードでは、当該各検査モードに応じてそれぞれ画像の品質判定の頻度が設定され、各検査モードのうちいずれか1つの検査モードを設定可能とする、ことを特徴とする。
さらに、本発明の別の態様のひとつである品質判定プログラムは、記録媒体を媒体供給部から第1の媒体搬送部に供給させ、第1の媒体搬送部により搬送中の記録媒体に対して画像記録部により画像記録を行わせ、且つ画像記録が行われた記録媒体を第2の媒体搬送部によって媒体供給部側に戻す処理を行わせ、記録媒体に記録された画像に対する品質判定を中央演算装置により行わせる品質判定プログラムにおいて、中央演算装置に、画像記録された記録媒体を抜き取り第2の媒体搬送部へ搬送させる搬送機能と、第2の媒体搬送部によって媒体供給部に戻され、媒体供給部から第1の媒体搬送部に再供給される記録媒体に記録された画像を読み取らせる画像読取機能と、画像読取機能により読み取られた画像と基準画像との各画素数を比較し、当該比較結果である一致率を求め、画像の品質判定として、画像の画素数が基準画像の画素数よりも少なく一致率が予め設定された検査条件よりも少ない場合に記録媒体への画像の抜けと判定し、画像の画素数が基準画像の画素数よりも多く一致率が予め設定された検査条件よりも多い場合に記録媒体上の汚れ付着と判定し、かつ互いに異なる複数の検査条件毎に画像の品質判定の精度が異なる複数の検査モードを有し、複数の検査モードでは、当該各検査モードに応じてそれぞれ画像の品質判定の頻度が設定され、各検査モードのうちいずれか1つの検査モードを設定可能とする品質判定機能と、を実現させる。

本発明によれば、画像記録速度の著しい低下を起こさずに、記録媒体に要求される画像品質に応じた適切な画像品質検査を行って過剰の異常検出を防ぎ、かつ小型化、低コスト化を実現する画像記録装置及びその方法並びに品質判定プログラムを提供できる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は画像記録装置の構成図を示す。かかる装置は、媒体供給部1と、画像読取部2と、第1の媒体搬送部3と、画像記録部4と、排出部5と、第2の媒体搬送部6とを有する。
媒体供給部1は、媒体収納部7を有する。この媒体収納部7は、例えばカセット状のトレイに形成され、複数の記録媒体8が積載されている。この媒体収納部7は、例えば装置本体に対して取り付け、取り外し可能である。この媒体収納部7には、ピックアップローラ9が設けられている。このピックアップローラ9は、媒体収納部7内に積載されている記録媒体8を1枚のみピックアップして記録媒体8の搬送の下流側に給送する。レジストローラ対10は、媒体収納部7から給送された記録媒体8の先端揃えと下流側への給送タイミングを決定する。このレジストローラ対10の上流側には、レジストセンサ11が配置されている。このレジストセンサ11は、レジストローラ対10への記録媒体8の到達と通過とを検出する。
従って、レジストローラ対10は、レジストセンサ11によるレジストローラ対10への記録媒体8の到達と通過との検出に基づいて後述する制御部30により動作制御される。具体的に、レジストセンサ11により記録媒体8の先端が検出されると、制御部30は、ピックアップローラ9を駆動して記録媒体8を一定量だけ下流側に送り込む。このとき、レジストローラ対10は停止している。この後、制御部30は、先行する記録媒体8との間隔を所定間隔に保つようにレジストローラ対10の駆動タイミングを制御する。レジストローラ対10の駆動により記録媒体8が画像読取部2側に送り込まれ、記録媒体8の後端の通過がレジストセンサ11により検出されると、制御部30は、レジストローラ対10を停止する。これにより、記録媒体8は、レジストローラ対10に対して略垂直方向に方向規制されて画像読取部2側に送り込まれる。
画像読取部2は、媒体供給部1と第1の媒体搬送部3との間に配置されている。この画像読取部2は、媒体検出部12と媒体規制板13とを有する。媒体検出部12は、媒体供給部1から給送される記録媒体8の搬送経路の下方に設けられる。この媒体検出部12は、記録媒体8の下面の画像を読み取り、記録媒体8の搬送方向aに対する左右両端位置を検出すると共に、読み取った記録媒体8の下面を撮像したカラー画像信号を出力する。この画像読取部2は、例えば記録媒体8の最大幅長よりも長いライン長を有するラインセンサが用いられる。このラインセンサは、複数の撮像素子をライン状に配列して成り、例えばカラー画像信号を出力する。
媒体規制板13は、媒体検出部12の上方でかつ媒体検出部12と対向して設けられている。この媒体規制板13は、記録媒体8の浮き上がりを防止し、かつ媒体検出部12による記録媒体8の左右両端位置の検出と記録媒体8の画像の読み取りとを確実にするために設けられている。ところで、レジストローラ対10による記録媒体8の搬送速度は、第1の媒体搬送部3の搬送ベルト17による記録媒体8の搬送速度よりも速めに設定される。これにより、記録媒体8は、媒体規制板13と搬送ベルト17上に配置される吸着ローラ20との間でループが形成される。媒体規制板13は、ループに形成される記録媒体8の高さを規制する。これにより、媒体検出部12は、確実な記録媒体8の左右両端位置の検出と記録媒体8の画像の読み取りとが可能になる。
第1の媒体搬送部3は、媒体供給部1から供給された記録媒体8を吸着して搬送する。この第1の媒体搬送部3は、3つのローラ14〜16と、これらローラ14〜16の間に架張された搬送ベルト17とを有する。ローラ14には、モータ等の駆動部18が設けられている。この駆動部18は、ローラ14を回転駆動することにより搬送ベルト17を各ローラ14〜16間に移動する。これにより、搬送ベルト17は、例えば搬送方向aに移動する。
搬送ベルト17には、複数の孔が形成されている。これら孔は、搬送ベルト17上に記録媒体8を吸着させるために形成されている。これら孔の配置位置及び径は、記録媒体8を搬送ベルト17上に吸着可能とするように適宜設定される。第1の媒体搬送部3の内部には、吸着ファン19が設けられている。この吸着ファン19は、回転駆動することにより搬送ベルト17の各孔を通してエアーを吸引する。又、搬送ベルト17の上流側に吸着ローラ20が設けられている。この吸着ローラ20は、搬送ベルト17を介してローラ15に押し付けられて設けられている。この吸着ローラ20は、搬送ベルト17上に給送された記録媒体8を搬送ベルト17上に押し付けて記録媒体8の搬送ベルト17上への吸着性を高めている。なお、搬送ベルト17上への記録媒体8の吸着は、エアー吸引に限らず、例えば静電吸着等の既知の吸着方法を用いてもよい。
搬送情報生成部21が搬送ベルト17の上流側のローラ15に設けられている。この搬送情報生成部21は、搬送ベルト17の移動による記録媒体8の搬送量に応じた搬送情報を生成する。この搬送情報生成部21は、例えばエンコーダが用いられる。
トップエッジセンサ22が搬送ベルト17の上方で、かつ吸着ローラ20と画像記録部4との間に設けられている。このトップエッジセンサ22は、搬送ベルト17上に吸着されて搬送される記録媒体8の先端の到達と後端の通過とを検出する。
画像記録部4は、例えばインクジェットヘッド等の記録ヘッド部23と、この記録ヘッド部23を駆動する記録ヘッド駆動部24とを有する。記録ヘッド部23は、例えばインクを吐き出す複数のノズルをライン状に形成してなる。
排出部5は、画像記録されて排出される記録媒体8を収納する。この排出部5は、排出トレイを有し、例えば装置本体に対して取り付け、取り外し可能である。
第2の媒体搬送部6は、画像記録部4により画像記録された記録媒体8を媒体供給部1側に戻すもので、例えば記録媒体8への両面(第1及び第2面)印刷の動作時に駆動される。第2の媒体搬送部6は、媒体抜取り部としての経路切替機構25を備える。この経路切替機構25は、画像記録された記録媒体8を排出部5と、この排出部5に排出せずに媒体戻しループ機構26側とのいずれか一方に搬送方向を切り替える。この経路切替機構25は、例えば連続して画像記録される複数の記録媒体8のうち1枚の記録媒体8を抜き取って媒体戻しループ機構26側に送る。
媒体戻しループ機構26は、第1の媒体搬送部3及び画像記録部4などの上方を通って第1の媒体搬送部3と媒体供給部1側との間に設けられている。この媒体戻しループ機構26には、両面搬送ベルト27が設けられている。この両面搬送ベルト27は、記録媒体8を搬送方向bに移動させる。
両面供給経路28が媒体戻しループ機構26による搬送到達位置に設けられている。この両面供給経路28の端部には、スイッチバック機構29が設けられている。このスイッチバック機構29は、記録媒体8の表裏を反転する。この表裏反転された記録媒体8は、再びレジストローラ対10に給送される。
図2は本装置における制御系のブロック構成図を示す。本装置は、制御部30を有する。この制御部30は、媒体供給部1と、画像読取部2と、第1の媒体搬送部3と、画像記録部4と、排出部5と、第2の媒体搬送部6とをそれぞれ動作制御する。
図3は制御部30の具体的な機能ブロック図を示す。制御部30は、CPU等の中央演算装置31を有する。この中央演算装置31には、ROM等から成るプログラムメモリ32及びデータメモリ33が接続されている。このプログラムメモリ32には、例えば画像記録動作プログラムが格納されている。
中央演算装置31は、プログラムメモリ32に格納されている動作処理プログラムを実行して媒体供給部1と、画像読取部2と、第1の媒体搬送部3と、画像記録部4と、排出部5と、第2の媒体搬送部6とに対して各動作指令を発する。これにより、制御部30は、記録媒体8に対する一連の画像記録動作、すなわち片面印刷時に、媒体供給部1から記録媒体8を第1の媒体搬送部3に供給し、この第1の媒体搬送部3により搬送中の記録媒体8に対して画像記録部4により画像記録を行い、この画像記録された記録媒体8を排出部5に排出し、かつ両面印刷時に、画像記録が行われた記録媒体8を第2の媒体搬送部6によってスイッチバックして媒体供給部1側に戻し、再度、記録媒体8を第1の媒体搬送部3により搬送させて画像記録部4により画像記録を行い、この画像記録された記録媒体8を排出部5に排出するという一連の画像記録動作を行う。なお、制御部30から媒体供給部1と、画像読取部2と、第1の媒体搬送部3と、画像記録部4と、排出部5と、第2の媒体搬送部6とに対して発せられる各動作指令は、実質的にプログラムメモリ32に格納されている動作処理プログラムを実行する中央演算装置31から発せられる。
又、制御部30は、記録媒体8に対する画像記録位置の制御を行う。すなわち、媒体収納部7から供給される記録媒体8は、レジストローラ対10を通過した後、媒体検出部12の上方を通過する。このときの記録媒体8には、画像が形成されていない。従って、媒体検出部12は、図4に示すように記録媒体8の幅長に対応して電圧レベルがローレベルとハイレベルとに変化するカラー画像信号を出力する。
制御部30は、側端情報生成部34を有する。この側端情報生成部34は、媒体検出部12から出力されるカラー画像信号を処理し、記録媒体8の左右両端位置に対応する各点PA、PBを決定し、中央演算装置31に通知する。具体的に、側端情報生成部34には、図4に示すように記録媒体8の左右両端検出用の閾値THPが予め設定されている。側端情報生成部34は、媒体検出部12から出力されるカラー画像信号と閾値THPとを比較し、カラー画像信号のレベルが閾値THPを超えた各点をPA、PBを記録媒体8の左右両端位置として検出する。媒体検出部12は、搬送中の記録媒体8を連続的に撮像してそのカラー画像信号を出力するので、側端情報生成部34は、搬送中の記録媒体8の左右両端位置PA、PBを順次検出して更新出力する。なお、媒体検出部12は、複数の撮像素子をライン状に配列したラインセンサであるので、制御部30は、左右両端位置PA、PBを媒体検出部12における各撮像素子のアドレスとして検出できる。
データメモリ33には、媒体検出部6のアドレスと画像記録部4の各画素との位置関係が予め記憶されている。画像記録部4の各画素は、例えばインクジェットヘッド等の記録ヘッド部23における各ノズルから吐き出されて記録媒体8上に着弾されたインクにより形成される点の画像に相当する。従って、中央演算装置31は、側端情報生成部34により検出された記録媒体8の左右両端位置PA、PBを画像記録部4に与えると、記録ヘッド部23により記録媒体8上に記録される画像位置を制御できる。
ところで、媒体検出部12は、記録媒体8の搬送に伴なって順次読み込みを行なう。例えば、記録媒体8の搬送速度が400mm/sec、媒体検出部12の読み出し周期が5msecであれば、記録媒体8の左右両端位置PA、PBの情報は、記録媒体8が例えば搬送距離2mm搬送される毎に更新される。
中央演算装置31は、側端情報生成部34からの順次更新される左右両端位置PA、PBを画像記録部4に与えるので、万一、記録媒体8が搬送方向aに対して横ずれしても、この横ずれを検出して記録媒体8上の画像記録位置をリアルタイムに補正できる。
中央演算装置31は、レジストローラ対10の駆動タイミングに基づいて順次検出される記録媒体8の左右両端位置PA、PBが搬送方向aにおいて記録媒体8の先端位置からどのくらいの距離にあるのかを判断する。すなわち、データメモリ33には、レジストローラ対10と媒体検出部12との離間距離が予め記憶されている。従って、中央演算装置31は、レジストローラ対10の駆動開始時から離間距離に応じた規定時間分遅延後に媒体検出部12から出力される画像信号の読み取りを開始すれば、記録媒体8の先端位置が媒体検出部12の配置位置に到達した時点から当該媒体検出部12の読み取り動作を開始できる。
なお、本実施の形態では、媒体検出部12による左右両端位置PA、PBの更新周期は2mmであるが、中央演算装置31によって既知の方法で補間を行なうことで、例えば600dpiの分解能に相当する42μm周期で記録媒体8上の画像記録位置の補正が可能である。
媒体検出部12は、カラーのラインセンサを用いているが、記録媒体8の左右両端位置PA、PBを検出するのであれば、カラー画像信号のような色情報を必要としない。従って、図4では任意の単色を例に説明した。
記録媒体8に対する画像記録位置の制御は、記録媒体8の第2面に対する画像記録時においても同様に行われる。記録媒体8の第2面に対する画像記録は、画像記録部4により例えば第1面に画像記録された記録媒体8を第2の媒体搬送部6によって反転して媒体供給部1側に戻し、再び、画像記録部4により記録媒体8の第2面に画像記録する。
この場合、媒体検出部12によって記録媒体8の第1面における左右両端側に記録された画像の濃度が著しく濃い場合でも記録媒体8の左右両端位置PA、PBを検出できるように、閾値THP及び検出感度等の調整がなされる。媒体検出部12から出力されるカラー画像信号を処理して記録媒体8の左右両端位置PA、PBを検出する媒体検出アルゴリズムとしては、例えばアドレス最小側及びアドレス最大側において左右両端位置PA及びPBを決定することがより好ましい。
次に、記録媒体8の搬送方向aにおける前後両端の画像記録位置制御について説明する。記録媒体8の搬送方向aの先頭側すなわち前端の検出は、媒体検出部12により可能である。ところで、媒体検出部12の情報更新周期は、例えば5msecで、記録媒体8における搬送方向aに沿った距離で換算すると2mm毎である。記録媒体8の前後両端の画像記録位置をより高精度に制御するために本実施の形態では、トップエッジセンサ22は、画像記録部4の上流側に配置している。トップエッジセンサ22と画像記録部4との距離は、予め既知であるので、これらトップエッジセンサ22と画像記録部4との位置関係を予め例えばデータメモリ33に記憶しておけば、画像記録部4によって記録媒体8上の所望の位置に画像を形成することができる。
制御部30には、上位機器35とモード設定部36とが接続されている。上位機器35は、本装置の外部に設けられる。この上位機器35は、記録媒体8に画像記録すべき画像データすなわち基準画像データ及びその画像記録指示を送出する。この上位機器35から送出される基準画像データの色空間は、例えばK(黒)C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロ)を有する。
モード設定部36は、記録媒体8に記録された画像品質を判定するときの検査モードを設定する。この検査モードは、複数有し、それぞれ検査条件毎に画像品質判定の精度が異なる。これら検査モードは、例えば高精度検査モードと、この高精度検査モードよりも精度の低い標準検査モードとを有する。高精度検査モードは、重要度の高い印刷物、例えば記録媒体8に記録されるカラー又は白黒等の写真撮影により取得された撮影データ等の画像に対する品質判定で設定される。標準検査モードは、撮影データ等の画像の印刷物よりは重要度の低い印刷物、例えばオフィス用で用いられる文書で印刷された資料等の印刷物に対する品質判定で設定される。又、モード設定部36は、ユーザにより検査条件を任意に変更設定可能(定義可能)として任意に画像品質判定の精度を可変できる任意設定検査モードを有する。このモード設定部36は、例えばキーボード又はマウス等を有する。
制御部30は、図3に示すように第1の画像メモリ37と、第2の画像メモリ38と、品質判定部39とを有する。これら第1の画像メモリ37、第2の画像メモリ38及び品質判定部39は、それぞれ中央演算装置31から発する指令により動作する。
品質判定部39は、媒体検出部12により読み取られた記録媒体8の画像データ(以下、読取画像データと称する)と基準画像データとを各画素毎に比較し、この比較結果から読取画像データと基準画像データとの一致率を求め、この一致率に基づいて読取画像データの品質判定、すなわち一致率が予め設定された検査条件よりも少ない場合に記録媒体8への読取画像の抜けと判定し、かつ一致率が予め設定された検査条件よりも多い場合に記録媒体8上に汚れ付着が有りと判定する。なお、記録媒体8への読取画像の抜けは、インクジェットヘッド等の記録ヘッド23のノズルからインクが吐き出されないことにより生じる。記録媒体8上に汚れ付着は、例えばインクジェットヘッド等の記録ヘッド23のノズルからインクが余分に吐き出されることにより生じる。
品質判定部39は、読取画像の品質判定する場合、モード設定部32において設定された複数の検査条件、例えば高精度検査モード、標準検査モード、又は任意設定検査モードを受け取り、これら検査モードのうちいずれか1つの検査モードにより読取画像の品質判定を行う。
具体的に品質判定部39は、第1の積分処理部40と、補正部41と、色変換部42と、第2の積分処理部43と、画像比較部44と、検査条件設定部45と、判定部46とを有する。第1の積分処理部40は、媒体検出部12から出力されるカラー画像信号を入力し、このカラー画像信号の光の3原色であるR(赤)G(緑)B(青)空間毎に当該カラー画像信号の蓄積を行う。このカラー画像信号の蓄積は、画像比較部44と判定部46とによる読取画像データと基準画像データとの比較判定のSN比を向上させるために、例えば、記録媒体8の搬送距離として10mm分、媒体検出部12の更新周期として5回分行う。これ以降、記録媒体8の搬送距離10mmを比較単位と称する。この比較単位は、記録媒体8に画像記録された画像の品質を判定するための判定単位ブロックとなる。従って、第1の積分処理部40は、比較単位毎に、色空間RGB毎の各カラー画像信号の蓄積データを補正部41に送る。
なお、媒体検出部12から出力されるカラー画像信号を第1の積分処理部40に取り込むタイミングは、レジストローラ対10の駆動開始時から予め設定された規定時間だけ遅延して行う。これにより、第1の積分処理部40は、記録媒体8の先端位置に合せて媒体検出部12からのカラー画像信号の読み取りを開始することができ、読取画像データと基準画像データとの整合性を図ることができる。
補正部41は、媒体検出部12の検出分解能と画像記録部4の記録密度とが同一でない場合、第1の積分処理部40から送出される色空間RGBの読取画像データのデータ密度を変換し、媒体検出部12の検出分解能を画像記録部4の記録密度に合せる。色空間RGBの読取画像データのデータ密度の変換手法は、既知の変換手法を用いることが可能である。
しかるに、第1の画像メモリ37には、第1の積分処理部40から送出された比較単位毎の色空間RGBの読取画像データの蓄積データ、又は補正部41により補正された比較単位毎の色空間RGBの読取画像データの蓄積データが記憶される。
色変換部42は、上位機器35から送出される色空間KCMYの基準画像データを受け取り、この色空間KCMYの基準画像データを色空間RGBの基準画像データに変換する。色空間KCMYの基準画像データの色空間RGBの基準画像データへの変換は、予め色変換の補正テーブル等を例えばデータメモリ33に記憶し、この補正テーブルを参照して行う。この補正テーブルは、例えば本装置により画像記録されたカラーテーブルを媒体検出部12により読み取り、この読み取った画像データに基づいて作成する。
第2の積分処理部43は、色変換部42から出力される色空間RGBの基準画像データを入力し、この基準画像データをRGB空間毎に蓄積する。この基準画像データの蓄積は、上記第1の積分処理部40と同様に、画像比較部44と判定部46とによる読取画像データと基準画像データとの比較判定のSN比を向上させるために、例えば、記録媒体8の搬送距離として10mm分、媒体検出部12の更新周期として5回分行う。従って、第2の積分処理部43は、比較単位毎に、色空間RGB毎の基準画像データの蓄積データを第2の画像メモリ38に送出する。
しかるに、第2の画像メモリ38には、比較単位毎の色空間RGBの基準画像データの蓄積データが記憶される。
検査条件設定部45は、モード設定部36において設定された検査モード、例えば高精度検査モード、低い標準検査モード又は任意設定検査モードを受け取り、この検査モードを判定部46に通知する。
画像比較部44は、第1の画像メモリ37に記憶されている読取画像データと第2の画像メモリ38に記憶されている基準画像データとを比較単位毎に、かつ色空間RGB別の各画素単位で比較し、読取画像データと基準画像データとの各画素単位においてどのくらい一致しているのかを示す実際の一致率を求める。
画像比較部44は、第1の画像メモリ37に記憶されている読取画像データにおけるインクジェットヘッド等の記録ヘッド23の各ノズル列方向と同一方向の画素数を求め、この画素数と第2の画像メモリ38に記憶されている基準画像データにおける基準インク画素数とを比較し、その偏差の画素数を求める。
判定部46は、画像比較部44により求められた実際の一致率と、検査条件設定部45により設定された検査条件、例えば高精度検査モード、標準検査モード又は任意設定検査モードとに基づいて読取画像の品質を判定する。この判定部46は、例えば高精度検査モード、標準検査モード又は任意設定検査モードに応じてそれぞれ読取画像の品質判定の頻度が設定されている。この判定部46は、例えばデータメモリ33に予め記憶されている図5に示すような検査条件テーブル47の検査条件に従って読取画像の品質を判定する。
この検査条件テーブル47は、検査モードとして高精度検査モードと標準検査モードと任意設定検査モードとを有し、判定結果として不吐出判定と汚れ判定とを有する。不吐出判定は、インクジェットヘッド等の記録ヘッド23からインクが吐き出されないで生じる記録媒体8への読取画像の抜けである。汚れ判定は、記録媒体8上の汚れの付着である。又、検査条件テーブル47は、高精度検査モードと標準検査モードと任意設定検査モードとのそれぞれに設定される判定頻度を有する。不吐出判定と汚れ判定との各判定には、それぞれ判定パラメータとして判定一致率と、判定画素数と、判定単位数とを有する。
図6は判定一致率、判定画素数及び判定単位数を説明するための記録媒体8上に着弾した各インク48を黒丸により示す。記録媒体8上において記録媒体8の搬送方向aをmとし、インクジェットヘッド等の記録ヘッド23の各ノズル列方向をlとした場合、m方向の各インク48の配列を各インクラインl、l、…、lnとし、l方向の各インク48の配列を各ノズルラインm、m、…、mkとする。又、記録媒体8上の各インク48は、各比較単位S、S、S、…毎に分けられる。
従って、上記第1の積分処理部40は、各比較単位S、S、S、…毎に、色空間RGB毎の各カラー画像信号の蓄積データ、すなわち記録媒体8上に着弾した各インク48の各インクラインl、l、…、lnと、各ノズルラインm、m、…、mkとの各画素数を求める。第2の積分処理部43は、比較単位S、S、S、…毎に、色空間RGB毎の基準画像データの蓄積データ、すなわち基準画像データ上における各インクラインl、l、…、lnと、各ノズルラインm、m、…、mkとの各画素数を求める。
判定一致率は、比較単位毎に、読取画像データから記録媒体8上に着弾されたインク48の各インクラインl1、l2、…、lnにおける各画素数を検出し、これらインク48の画素数と基準画像データにおける基準インク画素数との一致率に対する検査条件としての判定用の一致率を示す。例えば、図7に示すようにインクラインl1に対する基準画像データ上におけるインクラインrの基準インク画素数がkである場合、インクラインl1上にインク48の不吐出の画素gが例えばe個存在すると、インクラインl1の画素数は、不吐出の画素gの個数eだけ少なくなり、k−e個となる。従って、図5に示すように例えば不吐出判定の場合、判定一致率は、高精度検査モードにおいて「−80%」、標準検査モードにおいて「−50%」に設定されている。なお、任意設定検査モードでは、判定一致率が任意に設定される。
一方、図8に示すようにインクラインl1に対する基準画像データ上におけるインクラインrの基準インク画素数がkである場合、インクラインl1上にインク48による汚れの付着の画素hが例えばf個存在すると、インクラインl1の画素数は、汚れの付着の画素hの個数fだけ多くなり、k+f個となる。従って、図5に示すように例えば汚れ判定の場合、判定一致率は、高精度検査モードにおいて「+50%」、標準検査モードにおいて「+50%」に設定されている。なお、任意設定検査モードでは、判定一致率が任意に設定される。
判定画素数は、インクジェットヘッド等の記録ヘッド23における複数のノズルのライン方向に沿った各ノズルラインm1、m2、…、mk上におけるインクの抜けの画素数又は汚れ付着の画素数に対する判定用の画素数を示す。例えば、図9に示すようにノズルラインm1に対する基準画像データ上におけるノズルラインjの基準インク画素数がnである場合、ノズルラインm1上にインク48の不吐出の画素qが例えばi個存在すると、ノズルラインm1の画素数は、不吐出の画素qの個数iだけ少なくなり、n−i個となる。従って、図5に示すように不吐出判定の場合、判定画素数は、負値を示す。例えば不吐出判定の場合、判定画素数は、高精度検査モードにおいて「1個」、標準検査モードにおいて「5個」に設定されている。なお、任意設定検査モードでは、判定画素数は任意に設定される。
一方、図10に示すようにノズルラインm1に対する基準画像データ上におけるノズルラインjの基準インク画素数がnである場合、ノズルラインm1上にインク48による汚れの付着の画素uが例えばp個存在すると、ノズルラインm1上の画素数は、汚れの付着の画素uの個数pだけ多くなり、n+p個となる。従って、図5に示すように汚れ判定の場合、判定画素数は、正値を示す。例えば汚れ判定の場合、判定画素数は、高精度検査モードにおいて「+20個」、標準検査モードにおいて「+50個」に設定されている。なお、任意設定検査モードでは、判定画素数は任意に設定される。
判定単位数は、各比較単位S、S、S、…毎に、不吐出有りの判定又は汚れ有り判定のうちいずれか一方又は両方がある場合、これら不吐出有りの判定又は汚れ有り判定のいずれか一方又は両方を有する各比較単位S、S、S、…の個数の基準ブロック数を示す。例えば、図5に示すように不吐出判定の場合、判定単位数は、高精度検査モードにおいて「1」、標準検査モードにおいて「3」に設定されている。なお、任意設定検査モードでは、判定単位数は任意に設定される。又、汚れ判定の場合、判定単位数は、高精度検査モードにおいて「1」、標準検査モードにおいて「1」に設定されている。なお、任意設定検査モードでは、判定単位数は任意に設定される。
判定頻度は、各検査モード、ここでは高精度検査モード、標準検査モード及び任意設定検査モードに対する読取画像データの品質判定の頻度が設定されている。例えば判定頻度は、高精度検査モードにおいて「1」が設定され、標準検査モードにおいて「20」が設定されている。高精度検査モードの「1」は、画像記録の行われた記録媒体8の1枚ずつ、すなわち全ての記録媒体8に対して画質の判定を行うことを示す。標準検査モードの「20」は、画像記録の行われた記録媒体8のうち20枚に1枚の割合で画質の判定を行うことを示す。
判定部46は、各比較単位S1、S2、S3、…毎に、画像比較部44により求められた実際の一致率を受け取り、上記のようにインクラインl1の画素数が不吐出の画素gの個数eだけ少なくなり、k−e個となるような実際の一致率であれば、インクジェットヘッド等の記録ヘッド12のノズルからインク48が吐き出されないインクの不吐出と判定し、インクラインl1の画素数が汚れの付着の画素hの個数fだけ多くなり、k+f個となるとなるような一致率であれば、記録媒体8上の汚れ付着と判定する。この判定の結果、不吐出判定であれば、判定部46は、高精度検査モード、標準検査モード又は任意設定検査モードのうちいずれかの検査モードにおいて、実際の一致率と図5に示す検査条件テーブル47上の不吐出判定における判定一致率とを比較し、実際の一致率が判定一致率を超えると、不吐出判定での画像品質の低下と判定する。
又、判定部46は、各比較単位S1、S2、S3、…毎に画像比較部44から受け取った実際の一致率が上記のようにインクラインl1の画素数が汚れの付着の画素hの個数fだけ多くなり、k+f個となるとなるような一致率であれば、記録媒体8上の汚れ付着と判定する。この判定の結果、汚れ判定であれば、判定部46は、高精度検査モード、標準検査モード又は任意設定検査モードのうちいずれかの検査モードにおいて、実際の一致率と図5に示す検査条件テーブル47上の汚れ判定における判定一致率とを比較し、実際の一致率が判定一致率を超えると、汚れ判定での画像品質の低下と判定する。
判定部46は、各ノズルラインm、m、…、mk毎に、画像比較部44により求められた不一致画素数を受け取り、この不一致画素数が正値であれば、インクジェットヘッド等の記録ヘッド23のノズルからインクが余計に吐き出されたことにより生じる記録媒体8上の汚れ付着と判定する。この場合、判定部46は、高精度検査モード、標準検査モード又は任意設定検査モードのうちいずれかの検査モードにおいて、不一致画素数と図5に示す検査条件テーブル47上の汚れ判定における判定画素数とを比較し、不一致画素数が判定画素数を超えると、汚れ判定での画像品質の低下と判定する。
なお、判定部46は、各ノズルラインm、m、…、mk毎に、画像比較部44により求められた不一致画素数を受け取り、この不一致画素数が負値であれば、インクジェットヘッド等の記録ヘッド23のノズルからインクが吐き出されないことより生じる不吐出と判定する。この場合、判定部46は、高精度検査モード、標準検査モード又は任意設定検査モードのうちいずれかの検査モードにおいて、不一致画素数と図5に示す検査条件テーブル47上の不吐出判定における判定画素数とを比較し、不一致画素数が判定画素数を超えると、不吐出判定での画像品質の低下と判定する。
判定部46は、各比較単位S、S、S、…毎の不吐出による画像品質の低下の判定結果、又は各ノズルラインm、m、…、mk毎の不吐出による画像品質の低下の判定結果のいずれか一方又は両方を有する比較単位S、S、S、…の数を集計し、かつ図5に示す検査条件テーブル47上における高精度検査モード、標準検査モード又は任意設定検査モードのうちいずれかの検査モードの不吐出判定における判定単位数を読み出し、比較単位S、S、S、…の集計数と判定単位数とを比較し、比較単位S、S、S、…の集計数が判定単位数以上あると、不吐出判定での画像品質の低下又は汚れ判定での画像品質の低下の頻度が多いとして画像品質の低下として判定する。
判定部46は、不吐出判定での画像品質の低下又は汚れ判定での画像品質の低下を判定すると、記録媒体8に対する画像記録の停止の指令を発すると共に、インクジェットヘッド等の記録ヘッド23の清掃等のメンテナンス処理を含む回復処理を実行する。
次に、上記の如く構成された装置の記録動作について図11に示す記録動作メインフローチャートに従って説明する。
ここでは、記録媒体8の両面記録(いわゆる両面印刷)、記録枚数3枚、検査モードとして標準検査モードで記録動作を行うものとする。又、判定頻度は、図5に示すように標準検査モードにおいて「20枚」に設定されているが、説明を簡略化するため「2枚」とする。実際には1枚目の記録媒体8の第2面に対する記録前に2枚目の記録媒体8を給送するという給送スケジューリング処理を行なうが、説明を簡略化するため、1枚目の記録媒体8に対して両面の画像記録を行い、この後、2枚目の記録媒体8に対する記録動作を行なうという処理を前提に説明する。
制御部30すなわち中央演算装置31は、ステップS1において、品質判定部39により画像品質判定を行うのに検査モードをユーザにより任意に定義するのか、又は予め検査条件テーブル47に設定されている高精度検査モード、標準検査モードを用いるのかの判断を行う。
ユーザによって定義する指示が例えばキーボード又はマウス等のモード設定部36から中央演算装置31に送られると、この中央演算装置31は、ステップS2に移り、図12に示すユーザ定義サブルーチンのフローチャートを実行する。
検査条件テーブル47は、図5に示すように画像品質判定を行うのに不吐出判定と汚れ判定とを有する。これら不吐出判定と汚れ判定とは、それぞれ判定一致率、判定画素数、判定単位数の判定パラメータを有する。
従って、ユーザがモード設定部36を操作して不吐出判定における任意の判定一致率、判定画素数、判定単位数を入力すると、このモード設定部36に入力された判定一致率、判定画素数、判定単位数は、検査条件設定部45、判定部46を通して中央演算装置31に送られる。この中央演算装置31は、ステップS31において、不吐出判定における判定一致率、判定画素数、判定単位数を図5に示す検査条件テーブル47上の不吐出判定における判定一致率、判定画素数、判定単位数の各欄に設定する。
次に、ユーザがモード設定部36を操作して汚れ判定における任意の判定一致率、判定画素数、判定単位数を入力すると、このモード設定部36に入力された判定一致率、判定画素数、判定単位数は、検査条件設定部45、判定部46を通して中央演算装置31に送られる。この中央演算装置31は、ステップS32において、汚れ判定における判定一致率、判定画素数、判定単位数を図5に示す検査条件テーブル47上の汚れ判定における判定一致率、判定画素数、判定単位数の各欄に設定する。
次に、ユーザがモード設定部36を操作して任意の判定頻度を入力すると、このモード設定部36に入力された判定頻度は、検査条件設定部45、判定部46を通して中央演算装置31に送られる。この中央演算装置31は、ステップS33において、判定頻度を図5に示す検査条件テーブル47上の判定頻度の欄に設定する。
一方、予め検査条件テーブル47に設定されている高精度検査モード、標準検査モードを用いる場合、ユーザがモード設定部36を操作して高精度検査モード又は標準検査モードを入力する。このモード設定部36に入力された高精度検査モード又は標準検査モードは、検査条件設定部45、判定部46を通して中央演算装置31に送られる。この中央演算装置31は、ステップS3において、高精度検査モード又は標準検査モードを用いる設定を行う。なお、ここでは、上記の通り標準検査モードで記録動作を行うものとする。
次に、中央演算装置31は、ステップS4において、本装置の初期化を行なう。すなわち、中央演算装置31は、判定頻度用レジスタに「2」をセットし、判定頻度カウンタに初期値「1」をセットし、かつ画像検査フラグ及びループカウンタにそれぞれ初期値「0」をセットする。ここで、判定頻度カウンタは、記録媒体8の判定回数をカウントし、ループカウンタは、記録媒体8が画像記録部4の下方を通過する回数をカウンタする。画像検査フラグは、画像検査を行なうか否かのフラグである。
次に、中央演算装置31は、ステップS5において、画像記録動作を開始するために記録媒体8を給送する。すなわち、ピックアップローラ9は、媒体収納部7内に積載されている記録媒体8を1枚のみピックアップして記録媒体8の搬送の下流側のレジストローラ対10に向けて給送する。このとき、レジストセンサ11は、レジストローラ対10への記録媒体8の到達と通過とを検出する。中央演算装置31は、レジストセンサ11により記録媒体8の先端を検出すると、ピックアップローラ9を一定量駆動して記録媒体8を一定量下流側に送り込む。なお、中央演算装置31は、先行する1枚目の記録媒体8と2枚目に搬送される記録媒体8との間隔を所定間隔に保つようにレジストローラ対10の駆動を制御する。
記録媒体8は、媒体検出部12の上方を通過して第1の媒体搬送部3の搬送ベルト17上に送られる。このとき、媒体検出部12は、記録媒体8の下面の画像を読み取り、記録媒体8の搬送方向aに対する左右両端位置を検出すると共に、読み取った記録媒体8の下面を撮像したカラー画像信号を出力する。
第1の媒体搬送部3は、駆動部18によりローラ14を回転駆動することにより搬送ベルト17を各ローラ14〜16間に移動する。これにより、搬送ベルト17は、例えば搬送方向aに移動する。これと共に吸着ファン19は、回転駆動する。これにより搬送ベルト17の各孔を通してエアーが吸引される。この状態で記録媒体8が搬送ベルト17上に送られ、かつ吸着ローラ20により搬送ベルト17上に給送された記録媒体8が搬送ベルト17上に押し付けられる。これにより、記録媒体8は、搬送ベルト17上に吸着する。従って、記録媒体8は、搬送ベルト17上に吸着された状態で搬送方向aに搬送される。
記録媒体8の搬送中、搬送情報生成部21は、例えばエンコーダによってローラ15の回転に応じたパルス信号、すなわち搬送ベルト17の移動による記録媒体8の搬送量に応じた搬送情報を生成する。これと共に、トップエッジセンサ22は、搬送ベルト17上に吸着されて搬送される記録媒体8の先端位置の到達と後端位置の通過とを検出する。
次に、中央演算装置31は、ステップS6において、現在の画像検査フラグとループカウンタとを確認する。確認の結果、画像検査フラグ=1、ループカウンタ<>0であれば、中央演算装置31は、ステップS7において、画像品質判定を行う。ところが、このときループカウンタは、「0」であるので、記録媒体8に画像は未だ記録されておらず、中央演算装置31は、ステップS10に移る。
中央演算装置31は、ステップS10において、媒体検出部12から出力されたカラー画像信号を入力し、側端情報生成部34に記録媒体8の両端位置検出の指令を発する。この側端情報生成部34は、図4に示すように媒体検出部12から出力されるカラー画像信号と閾値THPとを比較し、カラー画像信号のレベルが閾値THPを超えた各点をPA、PBを記録媒体8の左右両端位置として検出する。この記録媒体8の左右両端位置PA、PBは、中央演算装置31に通知される。
次に、中央演算装置31は、ステップS11において、ループカウンタが「2」であるか否かを確認し、「2」でなければ、記録媒体8に画像を記録すると判断する。しかるに、中央演算装置31は、ステップS12において、記録媒体8の第1面への画像記録を行う。すなわち、上位機器35は、記録媒体8に画像記録すべき色空間KCMYを有する印刷画像データを送出する。中央演算装置31は、側端情報生成部34から記録媒体8の左右両端位置PA、PBを受け取り、かつデータメモリ33からトップエッジセンサ22と画像記録部4との距離を受け取る。これにより、中央演算装置31は、記録媒体8の左右両端位置PA、PBと、トップエッジセンサ22と画像記録部4との距離とに基づいて画像記録部4による画像記録動作を制御し、記録媒体8上に記録される画像位置を制御する。しかるに、画像記録部4において、記録ヘッド駆動部24は、印刷画像データに従ってインクジェットヘッド等の記録ヘッド部23を駆動し、この記録ヘッド部23における複数のノズルからそれぞれインクを吐き出させる。吐き出された各インクは、記録媒体8の第1面上に着弾し、画像が記録される。
次に、中央演算装置31は、ステップS13において、判定頻度カウンタが「0」であるか否かを確認する。ここでは、初期設定が「0」であるので、中央演算装置31は、ステップS14に移り、画像検査フラグを「1」にセットする。なお、初期設定が「0」でなければ、中央演算装置31は、ステップS15に移り、画像検査フラグを「0」にセットする。
次に、中央演算装置31は、ステップS16において、ループカウンタのカウント値が「2」であるか否かを確認する。ここでは、ループカウンタのカウント値が「0」であるので、中央演算装置31は、ステップS17に移り、記録媒体8の第2面に画像記録を行うために経路切替機構25に対して媒体戻しループ機構26側に搬送方向を切り替える指令を発する。これと併せて中央演算装置31は、ループカウンタを増加し、「1」にセットする。これにより、第1面上に画像記録された記録媒体8は、媒体戻しループ機構26に送られる。
この媒体戻しループ機構26は、両面搬送ベルト27の移動によって記録媒体8を搬送方向bに搬送する。この記録媒体8は、搬送されて両面供給経路28に到達すると、この両面供給経路28上を搬送し、スイッチバック機構29に到達する。このスイッチバック機構29は、記録媒体8の第1面と第2面とを反転する。この反転された記録媒体8は、両面供給経路28上を戻り、再びレジストローラ対10に給送される。そして、記録媒体8は、上記同様に、画像読取部2の上方を通過して第1の媒体搬送部3の搬送ベルト17上に送られ、さらに搬送ベルト17上に吸着された状態で搬送方向aに搬送される。
媒体検出部12は、レジストローラ対10から第1の媒体搬送部3に送られる記録媒体8の第1面すなわち画像記録された第1面の画像を読み取り、そのカラー画像信号を出力する。
次に、中央演算装置31は、再びステップS6において、画像検査フラグ及びループカウンタを確認する。この時点で、画像検査フラグ=1、ループカウンタ=1であるので、中央演算装置31は、ステップS7に移行し、記録媒体8の第1面に記録された画像の画質判定を行なう。
ここで、図13に示す画像品質判定処理のサブルーチンのフローチャートに従って画像品質判定について説明する。
中央演算装置31は、ステップS41において、判定回数であるnと、判定カウンタと、画像判定結果とをそれぞれ初期化する。なお、画像判定結果の初期値は「画像品質良い:OK」とする。
次に、中央演算装置31は、ステップS42において、図5に示す検査条件テーブル47上の標準検査モードから判定パラメータとしての判定一致率と、判定画素数と、判定単位数とを読み出し、これら判定一致率と、判定画素数と、判定単位数とをそれぞれレジスタにセットする。検査条件テーブル47上の標準検査モードにおける不吐出判定の判定一致率は「−50」であり、判定画素数は「5」であり、判定単位数は「3」である。又、汚れ判定の判定一致率は「+50」であり、判定画素数は「50」であり、判定単位数は「1」である。従って、中央演算装置31は、不吐出一致率レジスタに「−50」をセットし、不吐出画素数レジスタに「5」をセットし、不吐出単位数レジスタに「3」をセットする。これと共に中央演算装置31は、汚れ一致率レジスタに「+50」をセットし、汚れ画素数レジスタに「50」をセットし、汚れ単位数レジスタに「1」をセットする。
次に、中央演算装置31は、ステップS43において、品質判定部39により記録媒体8に記録された全画像に対して画像品質判定が終了したか否かを判断する。ここでは、記録媒体8の全画像に対する画像品質判定が終了していないので、中央演算装置31は、ステップS44に移る。
次に、中央演算装置31は、ステップS44において、品質判定部39を動作させ、図6に示すように各比較単位S、S、S、…毎に媒体検出部12から出力されるカラー画像信号を入力して画像品質判定を行う。すなわち、品質判定部39において、第1の積分処理部40は、媒体検出部12から出力されるカラー画像信号を入力し、このカラー画像信号のRGB空間毎に蓄積する。補正部41は、媒体検出部12の検出分解能と画像記録部4の記録密度とが同一でない場合、第1の積分処理部40から送出される色空間RGBの読取画像データのデータ密度を変換し、媒体検出部12の検出分解能を画像記録部4の記録密度に合せる。しかるに、第1の画像メモリ37には、第1の積分処理部40から送出された比較単位毎の色空間RGBの読取画像データの蓄積データ、又は補正部41により補正された比較単位毎の色空間RGBの読取画像データの蓄積データが記憶される。
一方、上位機器35から送出される色空間KCMYの基準画像データは、色変換部42に入力される。この色変換部42は、色空間KCMYの基準画像データを色空間RGBの基準画像データに変換する。第2の積分処理部43は、色変換部42から出力される色空間RGBの基準画像データを入力し、各比較単位S、S、S、…毎に、基準画像データをRGB空間毎に蓄積する。この色空間RGB毎の基準画像データの蓄積データは、第2の画像メモリ38に記憶される。
画像比較部44は、第1の画像メモリ37に記憶されている読取画像データと第2の画像メモリ38に記憶されている基準画像データとを各比較単位S、S、S、…毎に、かつ色空間RGB別の各画素単位で比較し、読取画像データと基準画像データとの各画素単位においてどのくらい一致しているのかを示す実際の一致率を求める。
これと共に画像比較部44は、第1の画像メモリ37に記憶されている読取画像データにおけるインクジェットヘッド等の記録ヘッド23の各ノズル列方向と同一方向である各ノズルラインm、m、…、mk毎の画素数を求め、これら画素数と第2の画像メモリ38に記憶されている基準画像データにおける基準インク画素数とを比較し、その不一致画素数を求める。
次に、判定部46は、ステップS45において、各比較単位S1、S2、S3、…毎に、画像比較部44により求められた実際の一致率を受け取り、実際の一致率が上記のようにインクラインl1の画素数が不吐出の画素gの個数eだけ少なくなり、k−e個となるような一致率であれば、インクジェットヘッド等の記録ヘッド12のノズルからインク48が吐き出されないインクの不吐出と判定し、実際の一致率がインクラインl1の画素数が汚れの付着の画素hの個数fだけ多くなり、k+f個となるとなるような一致率であれば、記録媒体8上の汚れ付着と判定する。ここで、インクの不吐出と判定した場合、判定部46は、実際の一致率と図5に示す検査条件テーブル47上における標準検査モードの不吐出判定における判定一致率「−50」とを比較し、実際の一致率が判定一致率「−50」を超えるか否かを判断する。すなわち、図7に示すようにインク48の不吐出の画素gが例えば50個以上あった場合、判定部46は、実際の一致率が判定一致率「−50」を超えたと判断する。


これと共に、判定部46は、各ノズルラインm、m、…、mk毎に、画像比較部44により求められた不一致画素数を受け取り、この不一致画素数が負値であれば、インクの不吐出と判定し、正値であれば、汚れ判定とする。ここで、インクの不吐出と判定した場合、判定部46は、不一致画素数と図5に示す検査条件テーブル47上における標準検査モードの不吐出判定における判定画素数「5」とを比較し、不一致画素数が判定画素数「5」を超えるか否かを判断する。すなわち、図9に示すようにインク48の不吐出の画素qが例えば連続して5個以上あった場合、判定部46は、不一致画素数が判定画素数「5」を超えたと判断する。
これら判断の結果、実際の一致率が判定一致率「−50」を超え、かつ不一致画素数が判定画素数「5」を超えると、判定部46は、不吐出判定での画像品質の低下と判定する。なお、実際の一致率が判定一致率「−50」を超えた場合、又は不一致画素数が判定画素数「5」を超えた場合のいずれか一方の場合でも判定部46は、不吐出判定での画像品質の低下と判定してもよい。
上記判定の結果、不吐出判定であれば、判定部46は、ステップS46に移って、不吐出の可能性が高い例えば比較単位S1であるとして不吐出判定カウンタをカウントアップし、不吐出判定でなければ、ステップS47に移って、不吐出の可能性が低い比較単位S1であるとして不吐出判定カウンタを「0」にクリアする。
次に、判定部46は、ステップS48において、不吐出判定カウンタの値が不吐出単位数レジスタにセットした値、すなわち「3」であるか否かを判断する。この判断の結果、不吐出判定カウンタの値が不吐出単位数レジスタの値「3」に達すれば、判定部46は、ステップS54に移って画像判定結果を「不良:NG」とし、画像品質判定処理のサブルーチンの処理を終了する。
一方、不吐出判定カウンタの値が不吐出単位数レジスタの値「3」未満であれば、判定部46は、ステップS49に移る。なお、不吐出判定でない場合も判定部46は、ステップS47からステップS49に移る。
判定部46は、ステップS49において、各ノズルラインm、m、…、mk毎に、画像比較部44により求められた不一致画素数を受け取り、この不一致画素数が正値であれば、インクジェットヘッド等の記録ヘッド23のノズルからインクが余計に吐き出されたことにより生じる記録媒体8上の汚れ付着と判定する。この場合、判定部46は、標準検査モードにおいて、不一致画素数と図5に示す検査条件テーブル47上の汚れ判定における判定画素数「50」とを比較し、連続する不一致画素数が判定画素数「50」を超えると、汚れ判定での画像品質の低下と判定する。
なお、判定部46は、各ノズルラインm、m、…、mk毎に、画像比較部44により求められた不一致画素数を受け取り、この不一致画素数が負値であれば、インクジェットヘッド等の記録ヘッド23のノズルからインクが吐き出されないことより生じる不吐出と判定する。この場合、判定部46は、例えば標準検査モードにおいて、不一致画素数と図5に示す検査条件テーブル47上の不吐出判定における判定画素数「5」とを比較し、不一致画素数が判定画素数「5」を超えると、不吐出判定での画像品質の低下と判定することができる。
上記判定の結果、汚れ判定であれば、判定部46は、ステップS50に移って、汚れ付着の可能性が高い例えば比較単位S1であるとして汚れ判定カウンタをカウントアップし、汚れ判定でなければ、ステップS51に移って、汚れ付着の可能性が低い比較単位S1であるとして汚れ判定カウンタを「0」にクリアする。
次に、判定部46は、ステップS52において、汚れ判定カウンタの値が汚れ単位数レジスタにセットした値、すなわち「3」であるか否かを判断する。この判断の結果、不吐出判定カウンタの値が不吐出単位数レジスタの値「1」に達すれば、判定部46は、ステップS54に移って画像判定結果を「不良:NG」とする。
一方、汚れ判定カウンタの値が汚れ単位数レジスタの値「1」未満であれば、判定部46は、ステップS53に移る。判定部46は、ステップS53において、品質判定部39における画像品質の判定回数nをカウトアップし、再びステップ43に戻り、全画像の判定を終了したか否かを判断する。全画像の判定が未終了であれば、判定部46は、再びステップ44に移行して第n比較単位の抽出を行なう。
これ以降、判定部46は、ステップS41〜ステップS54を繰り返し実行して画像品質判定を行い、ステップS43において全画像の判定が終了、又はステップS54において画像判定結果が「NG」にセットされると、画像品質判定処理サブルーチンの処理を終了し、図11に示す記録動作メインフローチャートに戻る。
画像品質判定の結果、「NG」であれば、中央演算装置31は、ステップS8からステップS9に移り、予め設定された異常回復処理を行ない一連の画像形成動作を終了する。例えば、判定部46は、不吐出判定での画像品質の低下又は汚れ判定での画像品質の低下を判定すると、記録媒体8に対する画像記録の停止の指令を発すると共に、インクジェットヘッド等の記録ヘッド23の清掃等のメンテナンス処理を含む異常回復処理を実行する。
画像判定結果が「画像品質良い:OK」であれば、中央演算装置31は、再びステップS10に移り、媒体検出部12から出力されたカラー画像信号を入力し、側端情報生成部34に記録媒体8の両端位置検出の指令を発する。この側端情報生成部34は、上記同様に、媒体検出部12から出力されるカラー画像信号と閾値THPとを比較して記録媒体8の左右両端位置PA、PBを検出し、中央演算装置31に通知する。
次に、中央演算装置31は、ステップS11において、ループカウンタが「2」であるか否かを確認し、ここでは未だループカウンタ値が「1」であるので、ステップS12に移って記録媒体8の第2面への画像記録を行う。すなわち、中央演算装置31は、記録媒体8の左右両端位置PA、PBと、トップエッジセンサ22と画像記録部4との距離とに基づいて画像記録部4による画像記録動作を制御し、記録媒体8上に記録される画像位置を制御する。しかるに、画像記録部4において、記録ヘッド駆動部24は、印刷画像データに従ってインクジェットヘッド等の記録ヘッド部23を駆動し、この記録ヘッド部23における複数のノズルからそれぞれインクを吐き出させる。吐き出された各インクは、記録媒体8の第2面上に着弾し、画像が記録される。
次に、中央演算装置31は、ステップS13において、判定頻度カウンタを確認し、ここでは、判定頻度カウンタ値「1」であるので、ステップS14に移り、画像検査フラグを「1」にセットする。
次に、中央演算装置31は、ステップS16において、ループカウンタのカウント値を確認し、ここでは、ループカウンタ値「1」であるので、ステップS17に移り、記録媒体8の第2面の画像品質判定を行うために経路切替機構25に対して媒体戻しループ機構26側に搬送方向を切り替える指令を発する。これと併せて中央演算装置31は、ループカウンタを増加し、「2」にセットする。これにより、第1及び第2面の両面に画像記録された記録媒体8は、媒体戻しループ機構26に送られる。
この媒体戻しループ機構26は、両面搬送ベルト27の移動によって記録媒体8を搬送方向bに搬送する。この記録媒体8がスイッチバック機構29に到達すると、このスイッチバック機構29は、記録媒体8の第2面と第1面とを反転する。これにより、記録媒体8は、第1面が上方を向き、第2面が下方を向く。この反転された記録媒体8は、両面供給経路28上を戻り、再びレジストローラ対10に給送される。そして、記録媒体8は、上記同様に、画像読取部2の上方を通過して第1の媒体搬送部3の搬送ベルト17上に送られ、さらに搬送ベルト17上に吸着された状態で搬送方向aに搬送される。
媒体検出部12は、レジストローラ対10から第1の媒体搬送部3に送られる記録媒体8の第2面の画像を読み取り、そのカラー画像信号を出力する。
次に、中央演算装置31は、再びステップS6において、画像検査フラグ及びループカウンタを確認する。この時点で、画像検査フラグ=1、ループカウンタ=2であるので、中央演算装置31は、ステップS7に移行し、記録媒体8の第2面に記録された画像の画質判定を行なう。この記録媒体8の第2面に記録された画像の画質判定は、上記図13に示す画像品質判定処理のサブルーチンのフローチャートに従って行われるので、ここではその説明を省略する。
この画像の画質判定の後、中央演算装置31は、ステップS11において、ループカウンタを確認し、このときのループカウンタ値が「2」であるので、画像記録を行なわず、ステップS13に移る。中央演算装置31は、ステップS13において、判定頻度カウンタを確認し、ここでは、判定頻度カウンタ値「1」であるので、ステップS14に移り、画像検査フラグを「1」にセットする。
次に、中央演算装置31は、ステップS16において、ループカウンタを確認し、この時点でループカウンタ値は「2」であるので、ステップ18に移って、排紙処理を行う。すなわち、中央演算装置31は、経路切替機構25に対して搬送方向を排出部5側に切り替える指令を発する。これにより、第1面と第2面とに画像記録がなされた記録媒体8は、排出部5に送られ、排出トレイ内に収納される。これにより、1枚目の記録媒体8に対する画像記録が終了する。これと同時に、中央演算装置31は、判定頻度カウンタをカウントアップして「1」とし、ループカウンタを初期値である「0」にセットする。
次に、中央演算装置31は、ステップS19において、画像記録が終了したかを判定する。ここでは、3枚目の記録媒体8に対する画像記録が終了していないので、中央演算装置31は、ステップS20に移る。
中央演算装置31は、ステップS20において、判定頻度カウンタの判定頻度カウンタ値が判定頻度レジスタの判定頻度レジスタ値に一致したか否かを確認する。判定頻度カウンタは判定頻度カウンタ値「1」であり、判定頻度レジスタは判定頻度レジスタ値「2」であるので、これら値は一致しない。これにより、中央演算装置31は、ステップS4に移って2枚目の記録媒体8の給送を行なう。
2枚目の記録媒体8に対する画像記録は、1枚目の記録媒体8に対する画像記録と同様に行われるので、その画像記録動作の説明は省略する。なお、1枚目の記録媒体8に対する画像記録動作とは異なり、2枚目の記録媒体8に対する画像記録動作では、判定頻度カウンタが「0」でないので、中央演算装置31は、ステップS13において、画像検査フラグを「0」にセットし、ステップS7における画像品質判定を行なわず、ステップS18において、記録媒体8を排紙処理する。
中央演算装置31は、ステップS18において、併せて判定頻度カウンタをカウントアップして「2」とし、ループカウンタを初期値である「0」にする。この後、中央演算装置31は、ステップS19において、画像記録が終了したか否かを判断するが、ここでは3枚目の記録媒体8に対する画像記録が終了していないので、ステップS20に移る。
中央演算装置31は、ステップS20において、判定頻度カウンタの値が判定頻度レジスタの値に一致したかを確認する。判定頻度カウンタ、判定頻度レジスタは、共に「2」であり一致しているので、中央演算装置31は、ステップS21において、判定頻度カウンタを「0」にセットし、再びステップS4に移り、3枚目の記録媒体8の給送を行なう。
3枚目の記録媒体8に対する画像記録動作は、1枚目の記録媒体8に対する画像記録動作と同様であるので、その画像記録動作の説明は省略する。3枚目の記録媒体8の第2面の画像に対する画像品質判定が終了した後、中央演算装置31は、ステップS19において、画像記録を終了する。なお、この場合、3枚の記録媒体8の全てに対する画像記録が終了するので、中央演算装置31は、ステップS20に移行せず、印刷の終了となる。
このように上記一実施の形態によれば、第1の媒体搬送部3により順次搬送されて画像記録される複数の記録媒体8の中から記録媒体8を抜き取り、この記録媒体8を両面印刷用の第2の媒体搬送部6を通して反転させて媒体供給部1側に戻し、再び第1の媒体搬送部3により搬送させるときに、記録媒体8の画像を媒体検出部12により読み取り、この読み取られた画像の品質を品質判定部39により判定する。これにより、複数の記録媒体8に対する画像記録動作中に、記録媒体8に画像記録された画像の品質を判定でき、記録速度の著しい低下を防止することができ、画像記録のスループットを向上できる。
又、記録媒体8の画像に対する画像品質判定は、記録媒体8の第1面のみの画像記録すなわち片面印刷であっても、両面印刷用の第2の媒体搬送部6を通して記録媒体8を反転させて再び第1の媒体搬送部3により搬送させればよいので、この第2の媒体搬送部6に記録媒体8を搬送させて反転させる期間中に、次の記録媒体8に対する画像記録を行うことができ、これによっても画像記録のスループットを向上できる。
画像品質判定を行うために記録媒体8の画像は、媒体検出部12により読み取っているが、この媒体検出部12は、本来、搬送中の記録媒体8の左右両端位置PA、PBを検出するもので、当該媒体検出部12を記録媒体8の画像の読み取りに兼用できる。従って、記録媒体8の画像の読み取り用に別途媒体検出部12を設ける必要がない。これにより、高価で大型の媒体検出部12を別途設ける必要がなく、本装置の小型化、低コスト化を実現できる。
画像品質判定を行う判定頻度は、例えば高精度検査モード又は標準検査モードによって異なるが、標準検査モードであれば、例えば20枚に1枚等の割合で記録媒体8の画像品質判定を行うので、複数の記録媒体8に対する画像記録動作を停止する必要はない。標準検査モードは、撮影データ等の画像の印刷物よりは重要度の低い印刷物、例えばオフィス用で用いられる文書で印刷された資料等の印刷物に対する品質判定に設定されるので、例えば20枚に1枚等の割合で記録媒体8の画像品質判定を行っても実質的に問題ない。従って、例えばオフィス用で用いられる文書で印刷された資料等の印刷物に対する画像品質判定では、必要以上に高い精度で画像品質判定することがなくなり、過剰に異常判定を出力することもなくなる。
高精度検査モードは、重要度の高い印刷物、例えば記録媒体8に記録されるカラー又は白黒等の写真撮影により取得された撮影データ等の画像品質を問われる画像に対する画像品質判定に設定されるので、多少スループットを低下させてでも例えば全ての記録媒体8の両面の各画像に対して画像品質判定を行うことは重要である。
高精度検査モード又は標準検査モードの検査条件で画像品質判定を行うのでなく、検査条件をユーザにより任意に設定したい場合は、任意設定検査モードに変更してモード設定部36から任意の検査条件で画像品質判定ができる。
画像品質判定は、インクジェットヘッド等の記録ヘッド12のノズルからインク48が吐き出されないインクの不吐出判定と、例えば記録ヘッド12のノズルからインク48が余計に吐き出されて記録媒体8上に付着する汚れ判定とを行うことができる。そして、不吐出判定における判定一致率又は汚れ判定における判定画素数等の検査条件を超えると、画像品質の低下として画像判定結果「不良:NG」を出力できる。
又、画像品質判定は、各比較単位S、S、S、…毎の不吐出による画像品質の低下の判定結果、又は各ノズルラインm、m、…、mk毎の不吐出による画像品質の低下の判定結果のいずれか一方又は両方を有する比較単位S、S、S、…の数を集計し、比較単位S、S、S、…の集計数が判定単位数以上あると、不吐出判定での画像品質の低下又は汚れ判定での画像品質の低下の頻度が多いとして画像品質の低下として画像判定結果「不良:NG」を出力できる。
このような画像品質判定の結果、「NG」であれば、記録媒体8に対する画像記録動作を停止し、インクジェットヘッド等の記録ヘッド23の清掃等のメンテナンス処理を含む異常回復処理を実行できる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係る画像記録装置の一実施の形態を示す構成図。 同装置における制御系のブロック構成図。 同装置における制御部の具体的な機能ブロック図。 同装置における記録媒体に対する画像記録位置の制御を示す図。 同装置における検査条件テーブルの模式図。 同装置における判定一致率、判定画素数及び判定単位数を説明するための記録媒体上の各インクを示す模式図。 同装置におけるインクライン上にインクの不吐出の画素が存在するときの画素の模式図。 同装置におけるインクライン上のインクによる汚れの付着の画素が存在するときの画素の模式図。 同装置におけるノズルライン上にインクの不吐出の画素が存在するときの画素の模式図。 同装置におけるノズルライン上のインクによる汚れの付着の画素が存在するときの画素の模式図。 同装置における記録動作メインフローチャート。 同装置におけるユーザ定義サブルーチンのフローチャート。 同装置における画像品質判定処理サブルーチンのフローチャート。 従来のインクの不吐出のノズルの検査技術を示す図。
符号の説明
1:媒体供給部、2:画像読取部、3:第1の媒体搬送部、4:画像記録部、5:排出部、6:第2の媒体搬送部、7:媒体収納部、8:記録媒体、9:ピックアップローラ、10:レジストローラ対、11:レジストセンサ、12:媒体検出部、13:媒体規制板、14〜16:ローラ、17:搬送ベルト、18:駆動部、19:吸着ファン、20:吸着ローラ、21:搬送情報生成部、22:トップエッジセンサ、23:記録ヘッド部、24:記録ヘッド駆動部、25:経路切替機構、26:媒体戻しループ機構、27:両面搬送ベルト、28:両面供給経路、29:スイッチバック機構、30:制御部、31:中央演算装置、32:プログラムメモリ、33:データメモリ、34:側端情報生成部、35:上位機器、36:モード設定部、37:第1の画像メモリ、38:第2の画像メモリ、39:品質判定部、40:第1の積分処理部、41:補正部、42:色変換部、43:第2の積分処理部、44:画像比較部、45:検査条件設定部、46:判定部、47:検査条件テーブル、48:インク、51:印刷メディア、52:インクジェットヘッド部、53:スキャナ部。

Claims (7)

  1. 記録媒体を供給する媒体供給部と、前記媒体供給部から供給された前記記録媒体を搬送する第1の媒体搬送部と、前記第1の媒体搬送部により搬送中の前記記録媒体に対して画像記録を行う画像記録部と、前記画像記録部により前記画像記録された前記記録媒体を前記媒体供給部側に戻す第2の媒体搬送部とを有する画像記録装置において、
    前記画像記録された前記記録媒体を抜き取って前記第2の媒体搬送部に送る媒体抜取り部と、
    前記第2の媒体搬送部により戻されて前記媒体供給部から前記第1の媒体搬送部に再供給される前記記録媒体に記録された前記画像を読み取る画像読取部と、
    前記画像読取部により読み取られた前記画像と基準画像との各画素数を比較し、当該比較結果である一致率を求め、前記画像の品質判定として、前記画像の画素数が前記基準画像の画素数よりも少なく前記一致率が予め設定された検査条件よりも少ない場合に前記記録媒体への前記画像の抜けと判定し、前記画像の画素数が前記基準画像の画素数よりも多く前記一致率が予め設定された前記検査条件よりも多い場合に前記記録媒体上の汚れ付着と判定し、かつ互いに異なる複数の前記検査条件を有し、これら検査条件毎に前記画像の品質判定の精度が異なる複数の検査モードを有し、当該複数の検査モードでは、当該各検査モードに応じてそれぞれ前記画像の前記品質判定の頻度が設定され、前記各検査モードのうちいずれか1つの前記検査モードを設定可能とする品質判定部と、
    を具備することを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記一致率は、比較単位毎に、前記読取画像から前記記録媒体上に着弾されたインクの各画素数を検出し、これらインクの画素数と前記基準画像における基準インク画素数との一致する率を示すことを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  3. 前記品質判定部は、前記複数の検査モードのうち前記精度の高い高精度検査モードと、前記高精度検査モードよりも前記精度の低い標準検査モードとを有することを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  4. 前記品質判定部は、前記検査条件を任意に変更設定可能とする任意設定検査モードを有することを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  5. 前記画像記録部は、インクを吐き出して前記記録媒体上への画像記録を行うインクジェットヘッドを有し、
    前記品質判定部は、前記画像の抜けを前記インクジェットヘッドから前記インクが吐き出されないと判定し、前記記録媒体上の汚れ付着を少なくとも前記インクジェットヘッドから前記インクが余分に吐き出されたと判定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  6. 記録媒体を媒体供給部から第1の媒体搬送部に供給し、
    当該第1の媒体搬送部によって搬送中の前記記録媒体に対して画像記録部により画像記録を行い、
    かつ前記記録媒体への前記画像の記録動作中に、前記第1の媒体搬送部により連続的に順次搬送される複数の前記記録媒体から前記画像が記録された少なくとも1枚の前記記録媒体を抜取り部によって抜き取り、
    当該抜き取られた前記記録媒体を第2の媒体搬送部によって反転させて前記媒体供給部に戻し、
    当該媒体供給部から再び前記第1の媒体搬送部に供給される前記記録媒体に記録された前記画像を画像読取部により読み取り、
    前記画像読取部により読み取られた前記画像と基準画像との各画素数を品質判定部により比較し、当該比較結果である一致率を求め、前記画像の品質判定として、前記画像の画素数が前記基準画像の画素数よりも少なく前記一致率が予め設定された検査条件よりも少ない場合に前記記録媒体への前記画像の抜けと判定し、前記画像の画素数が前記基準画像の画素数よりも多く前記一致率が予め設定された前記検査条件よりも多い場合に前記記録媒体上の汚れ付着と判定し、かつ互いに異なる複数の前記検査条件毎に前記画像の品質判定の精度が異なる複数の検査モードを有し、当該複数の検査モードでは、当該各検査モードに応じてそれぞれ前記画像の前記品質判定の頻度が設定され、前記各検査モードのうちいずれか1つの前記検査モードを設定可能とする、
    ことを特徴とする画像記録方法。
  7. 記録媒体を媒体供給部から第1の媒体搬送部に供給させ、前記第1の媒体搬送部により搬送中の前記記録媒体に対して画像記録部により画像記録を行わせ、且つ前記画像記録が行われた前記記録媒体を第2の媒体搬送部によって前記媒体供給部側に戻す処理を行わせ、前記記録媒体に記録された前記画像に対する品質判定を中央演算装置により行わせる品質判定プログラムにおいて、
    前記中央演算装置に、
    前記画像記録された前記記録媒体を抜き取り前記第2の媒体搬送部へ搬送させる搬送機能と、
    前記第2の媒体搬送部によって前記媒体供給部に戻され、前記媒体供給部から前記第1の媒体搬送部に再供給される前記記録媒体に記録された前記画像を読み取らせる画像読取機能と、
    前記画像読取機能により読み取られた前記画像と基準画像との各画素数を比較し、当該比較結果である一致率を求め、前記画像の品質判定として、前記画像の画素数が前記基準画像の画素数よりも少なく前記一致率が予め設定された検査条件よりも少ない場合に前記記録媒体への前記画像の抜けと判定し、前記画像の画素数が前記基準画像の画素数よりも多く前記一致率が予め設定された前記検査条件よりも多い場合に前記記録媒体上の汚れ付着と判定し、かつ互いに異なる複数の前記検査条件毎に前記画像の品質判定の精度が異なる複数の検査モードを有し、当該複数の検査モードでは、当該各検査モードに応じてそれぞれ前記画像の前記品質判定の頻度が設定され、前記各検査モードのうちいずれか1つの前記検査モードを設定可能とする品質判定機能と、
    を実現させる品質判定プログラム。
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