JP5189437B2 - 研磨パッドおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は研磨パッドおよびその製造方法に係り、特に、ポリウレタン樹脂を主成分とし、被研磨物を研磨加工するための研磨面を有する研磨層を備え、該研磨層がセルが形成された発泡構造を有する研磨パッドおよびその製造方法に関する。
半導体デバイスや液晶ディスプレイ用ガラス基板等の材料(被研磨物)では、表面の平坦性が求められるため、研磨パッドを使用した研磨加工が行われている。半導体デバイスでは、半導体回路の集積度が急激に増大するにつれて高密度化を目的とした微細化や多層配線化が進み、表面を一層高度に平坦化する技術が重要となっている。一方、液晶ディスプレイ用ガラス基板では、液晶ディスプレイの大型化に伴い、表面のより高度な平坦性が要求されている。
半導体デバイスの表面を平坦化する方法としては、一般的に化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing、以下、CMPと略記する。)法が用いられている。CMP法では、通常、研磨加工時に、砥粒(研磨粒子)をアルカリ溶液または酸溶液に分散させたスラリ(研磨液)を供給する、いわゆる遊離砥粒方式が採用されている。すなわち、被研磨物の被研磨面(以下、加工面という。)は、スラリ中の砥粒による機械的作用と、アルカリ溶液または酸溶液による化学的作用とで研磨される。加工面に要求される平坦性の高度化に伴い、CMP法に求められる研磨精度や研磨効率等の研磨特性、換言すれば、研磨パッドに要求される性能も高まっている。CMP法では、アルカリ溶液または酸溶液で劣化しにくいポリウレタン樹脂製の研磨層を有する研磨パッドが広く使用されている。
研磨加工時に研磨パッドとスラリとの馴染みが悪い場合には、スラリが研磨パッドに保持されにくくなり、スラリが研磨パッドの研磨面全面に十分に行き渡らないため、研磨レートが向上しにくくなるとともに、スクラッチを招きやすくなる。このため、従来研磨パッドとスラリとの馴染みをよくするために慣らし運転を行っていたが、この慣らし運転には時間が掛かり研磨効率の低下を招く。そこで、研磨層の親水性(濡れ性)を向上させることで、スラリとの馴染みをよくする提案がなされている。具体的には、親水性ポリオール成分を含むポリウレタンで研磨層を形成した技術(特許文献1、特許文献2参照)、親水性高分子固形物を研磨層成分に内添させて成形した技術(特許文献3、特許文献4参照)がそれぞれ開示されている。ところが、これらの研磨パッドでは、研磨層全体が親水性を有するため、研磨加工時にスラリ等の水分により研磨層全体が膨潤してしまい、研磨層の硬度等の物性が変化しやすいので、加工面の平坦性を十分に向上させることが難しくなる。そこで、研磨層の表面(研磨面)側のみをプラズマ処理で親水化する技術が開示されている(特許文献5参照)。
特開2004−42250号公報 特開2004−167680号公報 特開2001−47355号公報 特開2001−179608号公報 特開2005−342881号公報
しかしながら、特許文献5の研磨パッドでは、数十kVといった大きな電力で発生させたプラズマで研磨層の表面側に水酸基などの親水基を導入することで親水化している。このときに、研磨層を構成する高分子材料(樹脂)の主鎖の一部が切断される可能性があるため、樹脂が部分的に劣化する等の物性斑を招き、劣化した樹脂が研磨加工時に異物として加工面を傷つける可能性がある。
本発明は上記事案に鑑み、研磨層の表面側を親水化するとともに、研磨層全体厚さに亘る膨潤性を抑えた研磨パッドおよびその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、ポリウレタン樹脂を主成分とし、被研磨物を研磨加工するための研磨面を有する研磨層を備え、該研磨層がセルが形成された発泡構造を有する研磨パッドにおいて、前記セルを除く研磨層には少なくとも一部がアシル化された多糖類成分であって、前記ポリウレタン樹脂を溶解可能な有機溶媒に溶解可能であり水に難溶ないし不溶の部分アシル化多糖類成分が含有されており、前記研磨層の研磨面側には少なくとも前記部分アシル化多糖類成分の一部がアルカリ処理により脱アシル化され所定厚を有する表面層が形成されており、前記表面層が該表面層を除く前記研磨層に比べて大きい親水性および膨潤性を有することを特徴とする。
第1の態様では、セルを除く研磨層には部分アシル化多糖類成分が含有されており、研磨層の研磨面側で該部分アシル化多糖類成分の少なくとも一部がアルカリ処理により脱アシル化され所定厚を有する表面層が形成されているので、研磨層の研磨面側の表面層が該表面層を除く研磨層に比べて大きい親水性および膨潤性を有し研磨層全体厚さに亘る膨潤性を抑えるので、研磨加工時に研磨層の研磨面側でスラリとの馴染みおよびスラリの保持性を向上させスクラッチの発生を抑制し被研磨物の平坦性を向上させることができる。
第1の態様において、表面層の厚みを50μm〜150μmの範囲としてもよい。表面層は研磨面に水滴を滴下したときの水に対する接触角を30°以下とすることができる。表面層の膨潤度を8%〜20%の範囲としてもよい。研磨層の膨潤度を5%以下とすることが好ましい。セルを除く研磨層には部分アシル化多糖類成分が5重量%〜40重量%の範囲で含有されていることが好ましい。部分アシル化多糖類成分をアセチルセルロースとしてもよい。
本発明の第2の態様は、第1の態様の研磨パッドの製造方法であって、前記ポリウレタン樹脂および前記部分アシル化多糖類成分が有機溶媒に略均一に溶解された溶液を調製する準備工程と、前記準備工程で調製した溶液をシート状に展延し、該溶液から前記有機溶媒を脱溶媒させて前記部分アシル化多糖類成分が含有されたポリウレタン体を再生させる再生工程と、前記再生工程で再生されたポリウレタン体をアルカリ処理して少なくとも前記部分アシル化多糖類成分の一部を脱アシル化することで前記表面層を形成する形成工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、セルを除く研磨層には部分アシル化多糖類成分が含有されており、研磨層の研磨面側で該部分アシル化多糖類成分の少なくとも一部がアルカリ処理により脱アシル化され所定厚を有する表面層が形成されているので、研磨層の研磨面側の表面層が該表面層を除く研磨層に比べて大きい親水性および膨潤性を有し研磨層全体厚さに亘る膨潤性を抑えるので、研磨加工時に研磨層の研磨面側でスラリとの馴染みおよびスラリの保持性を向上させスクラッチの発生を抑制し被研磨物の平坦性を向上させることができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を適用した研磨パッドの実施の形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態の研磨パッド20は、ポリウレタン樹脂を主成分とし、被研磨物を研磨加工するための研磨面Pを有する研磨シート(研磨層)1を備えている。研磨シート1は、アルカリ処理により研磨面P側に形成された所定厚を有する表面層1aと、表面層1aを除く部分である内部層1bと、で形成されている。
研磨シート1は、水系凝固液(水を主成分とする凝固液)により脱溶媒されシート状に形成(湿式成膜)されている。研磨シート1はセル(発泡)が形成された発泡構造を有しており、研磨シート1の研磨面P側(表面層1a側)には、図示を省略した微多孔が厚み数μm程度に亘り緻密に形成されたスキン層(不図示)が形成されており、スキン層より内側には、脱溶媒により研磨シート1の厚み方向に沿って丸みを帯びた断面略三角状の多数の発泡2が略均等に分散した状態で形成されている。発泡2は研磨面P側(図1の上側)の孔径が研磨面Pと反対の面側(図1の下側)の孔径より小さく形成されている。研磨シート1の内部の発泡2同士の間には、発泡2より小さい孔径の図示しない発泡が形成されている。発泡2および図示しない発泡は、不図示の連通孔で立体網目状に連通されている。発泡2、図示しない発泡および不図示の連通孔を除く研磨シート1の内部には、少なくとも一部がアシル化された多糖類成分としての部分アシル化多糖類成分が含有されている。部分アシル化多糖類成分は、多糖類成分の少なくとも一部の水酸基やアミノ基等にアシル基が導入されたものである。本例では、部分アシル化多糖類成分として、酢化度54.3%、重合度270のアセチルセルロースが用いられており、研磨シート1に5〜40重量%の範囲で含有されている。なお、酢化度は、セルロース単位重量当りの結合酢酸の重量百分率を表すものであり、本例では、ASTM:D−817−91「セルロースアセテート等の試験方法」のアセチル化度の測定法に準じて測定される。
ここで、表面層1aの親水性および膨潤性について説明する。表面層1aは、研磨シート1の研磨面P側に該研磨面Pの全面に亘るように形成されている。表面層1aでは、少なくともアセチルセルロースの一部がアルカリ処理により脱アセチル化(脱アシル化)されている。すなわち、表面層1aに含有されたアセチルセルロースでは、内部層1bに含有されたアセチルセルロースと比較して、水酸基の割合が大きくなっており、表面層1aの酢化度が35%以下となっている。一般に、アセチルセルロースに導入されたアセチル基の割合、すなわち、酢化度が減少するほど、水酸基の割合が増加し、親水性(濡れ性)および膨潤性が向上する。このため、表面層1aは内部層1bに比べて親水性および膨潤性が高い。本例では、表面層1aの厚みが50〜150μmの範囲となるように研磨シート1がアルカリ処理されている。スキン層の厚みが数μm程度であることから、スキン層は表面層1aの少なくとも一部を構成することとなる。親水性は水に対する接触角(以下、水の接触角という。)で評価することができ、膨潤性は水に対する浸漬前後の重量比から求められる膨潤度で評価することができる。本例では、表面層1aの表面(研磨面P)に水滴を滴下したときの水の接触角が30°以下、膨潤度が8〜20%となるように調整されている。この接触角、膨潤度は、アルカリ処理による表面層1aに含有されたアセチルセルロースの脱アセチル化で調整することができる。一方、内部層1bに含有されたアセチルセルロースは十分に脱アセチル化されていないため、研磨シート1全体の膨潤度は5%以下となる。
また、研磨シート1の表面層1aと反対側には、研磨機に研磨パッド20を装着するための両面テープ7が貼り合わされている。両面テープ7は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)製フィルム等の可撓性フィルムの基材7aを有しており、基材7aの両面にアクリル系接着剤等の図示しない接着剤層が形成されている。両面テープ7は、基材7aの一面側の接着剤層で研磨シート1に貼り合わされており、他面側(研磨シート1と反対側)の接着剤層が剥離紙7bで覆われている。
(研磨パッドの製造)
研磨パッド20は、図2に示すように、ポリウレタン樹脂およびアセチルセルロースが有機溶媒に略均一に溶解された溶液(以下、混合液という。)を調製する準備工程、準備工程で調製された混合液をシート状に展延し、混合液から有機溶媒を脱溶媒させてアセチルセルロースが含有されたポリウレタン体を凝固再生させる凝固再生工程(再生工程)、凝固再生工程で凝固再生されたポリウレタン体をアルカリ処理して少なくともアセチルセルロースの一部を脱アセチル化することで表面層1aを形成する表面層形成工程(形成工程)、表面層1aが形成されたポリウレタン体を洗浄・乾燥して研磨シート1を形成する洗浄・乾燥工程および研磨シート1に両面テープ7を貼付するラミネート工程の各工程を経て製造されるが、以下、工程順に説明する。
準備工程では、ポリウレタン樹脂およびアセチルセルロースを同じ有機溶媒にそれぞれ溶解させポリウレタン樹脂溶液およびアセチルセルロース溶液を調製する。ポリウレタン樹脂溶液は、ポリウレタン樹脂を溶解可能な水混和性の有機溶媒にポリウレタン樹脂および添加剤を略均一に溶解させ、濾過により凝集塊等を除去した後、真空下で脱泡することで調製される。アセチルセルロース溶液は、ポリウレタン樹脂溶液と同じ有機溶媒にアセチルセルロースを略均一に溶解させ、真空下で脱泡することで調製される。ポリウレタン樹脂溶液およびアセチルセルロース溶液を混合して混合液を調製する。本例では、発泡を除く研磨シート1にアセチルセルロースが5〜40重量%の範囲で含有されるように混合液を調製する。有機溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する。)、ジメチルアセトアミド(以下、DMAcと略記する。)等のポリウレタン樹脂を溶解可能な水混和性の有機溶媒を用いることができる。本例では、有機溶媒にDMFを用いる。ポリウレタン樹脂には、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系等の樹脂から選択して用いる。添加剤としては、カーボンブラック等の顔料、発泡を促進させる親水性活性剤およびポリウレタン樹脂の凝固再生を安定化させる疎水性活性剤等を用いることができる。
部分アシル化多糖類成分として用いるアセチルセルロースは、本例では、酢化度54.3%、重合度270のため、DMFに溶解させることができる。換言すれば、用いるアセチルセルロースは、DMFに溶解可能となるように酢化度が調整される。酢化度は、アセチル化条件により調整することができる。本例では、アセチルセルロースは、α−セルロース含有量が90〜97%のリンターパルプを酢酸法で処理したものを用いる。
凝固再生工程では、準備工程で調製した混合液を成膜基材に連続的に塗布し(シート状に展延し)、水系凝固液に浸漬することでポリウレタン体をシート状に凝固再生させる。すなわち、湿式で混合液から有機溶媒を脱溶媒させる。準備工程で調製した混合液を常温下でナイフコータ等の塗布機により帯状の成膜基材に略均一に塗布する。このとき、塗布機と成膜基材との間隙(クリアランス)を調整することで、混合液の塗布厚さ(塗布量)を調整する。成膜基材には、表面層形成工程で用いられるアルカリ溶液に耐性を有する可撓性フィルム、不織布、織布等を用いることができる。不織布、織布を用いる場合は、混合液の塗布時に成膜基材内部への混合液の浸透を抑制するため、予め水またはDMF水溶液(DMFと水との混合液)等に浸漬する前処理(目止め)が行われる。成膜基材としてPET製等の可撓性フィルムを用いる場合は、液体の浸透性を有していないため、前処理が不要となる。本例では、成膜基材にPET製フィルムを用いる。
混合液が塗布された成膜基材は、ポリウレタン樹脂に対して貧溶媒である水を主成分とする水系凝固液に浸漬される。水系凝固液中では、まず、塗布された混合液の表面にスキン層を構成する微多孔が厚み数μm程度にわたって形成される。その後、混合液中のDMFと水系凝固液との置換の進行によりポリウレタン体が成膜基材の片面にシート状に凝固再生されるとともに、アセチルセルロースが固化する。すなわち、内部にアセチルセルロースが略均一に分散されたポリウレタン体が形成される。DMFが混合液から脱溶媒され、DMFと水系凝固液とが置換されることにより、スキン層より内側のポリウレタン体中に多数の発泡2および図示しない発泡が形成され、発泡2および図示しない発泡を立体網目状に連通する不図示の連通孔が形成される。このとき、成膜基材のPET製フィルムが水を浸透させないため、混合液の表面側(スキン層側)で脱溶媒が生じて成膜基材側が表面側より大きな孔径の発泡2が形成される。水系凝固液に浸漬され片面にポリウレタン体が形成された成膜基材を水等の洗浄液中で洗浄してポリウレタン体に残留するDMFが除去される。
表面層形成工程では、凝固再生工程で形成されたポリウレタン体をアルカリ処理して少なくともアセチルセルロースの一部を脱アセチル化することで表面層1aを形成する。アルカリ処理では、pH10以上のアルカリ溶液に片面にポリウレタン体が形成された成膜基材を浸漬する。pH10未満のアルカリ溶液ではポリウレタン体に含有されたアセチルセルロースの脱アセチル化が進行しにくいため、pH10以上のアルカリ溶液が用いられる。本例では、3〜10%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液に、片面にポリウレタン体が形成された成膜基材を40〜100℃で5〜30分間浸漬する。このとき、成膜基材のPET製フィルムがアルカリ水溶液を浸透させないため、ポリウレタン体の表面側(スキン層側)から内側にアルカリ水溶液が徐々に浸潤していく。このため、ポリウレタン体の表面側から少なくともアセチルセルロースの一部が脱アセチル化され、ポリウレタン体の表面側に表面全面に亘って表面層1aが形成される。表面層1aが上述した厚み、接触角および膨潤度を有するように、水酸化ナトリウム水溶液の温度や濃度、および、アルカリ水溶液に浸漬する時間を調整する。このとき、表面層1aに含有されたアセチルセルロースは、脱アセチル化されることで、内部層1bに含有されたアセチルセルロースに比べて酢化度が低くなり、酢化度が35%以下となる。
洗浄・乾燥工程では、表面層1aが形成された帯状(長尺状)のポリウレタン体を洗浄した後乾燥させ、研磨シート1を形成する。すなわち、ポリウレタン体が成膜基材から剥離され、水等の洗浄液中で洗浄されポリウレタン体中に残留するアルカリ水溶液が除去される。洗浄後、ポリウレタン体をシリンダ乾燥機で乾燥させる。シリンダ乾燥機は内部に熱源を有するシリンダを備えている。ポリウレタン体がシリンダの周面に沿って通過することで乾燥され、研磨シート1が形成される。
ラミネート工程では、研磨シート1の表面層1aと反対の面側に、一面側を剥離紙7bで覆われた両面テープ7の他面側を接着剤層で貼付する。所望のサイズ、形状に裁断した後、汚れや異物等の付着がないことを確認する等の検査を行い、研磨パッド20を完成させる。
(作用等)
次に、本実施形態の研磨パッド20の作用等について説明する。
本実施形態では、研磨パッド20には研磨面P側に研磨面Pの全面に亘り表面層1aが形成されており、表面層1aが内部層1bに比べて大きい親水性および膨潤性を有している。このため、研磨加工時にスラリとの馴染みがよくなり、表面層1aが膨潤するので、スラリの保持性を向上させ、スラリを研磨パッド20の研磨面P全面に十分に行き渡らせることで研磨レートを向上させるとともに、研磨加工時に加工面をソフトに研磨することでスクラッチの発生を抑制することができる。また、研磨パッド20の表面層1aはスラリとの馴染み(スラリに対する濡れ性)がよいため、従来研磨加工前に行われる研磨パッドとスラリとの馴染みをよくするための慣らし運転の時間を短縮することができる。このため、研磨効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、研磨シート1はポリウレタン樹脂製で、少なくとも一部がアセチル化された多糖類(部分アセチル化多糖類)成分のアセチルセルロースが含有されており、アルカリ処理されて表面層1aが形成されている。ポリウレタン樹脂はこのアルカリ処理で劣化しにくいため、研磨シート1を構成する樹脂を劣化させることなく、少なくともアセチルセルロースの一部を脱アセチル化して表面層1aを形成することができる。このため、劣化した樹脂が研磨加工時に異物として加工面を傷つけることを防止することができ、スクラッチの発生を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、表面層形成工程において、成膜基材上に形成されたアセチルセルロースを含有するポリウレタン体をアルカリ水溶液に浸漬することで表面層1aを形成させる。このとき、成膜基材には水を浸透させないPET製フィルムが用いられているため、ポリウレタン体の表面側(スキン層側)から内側にアルカリ水溶液が徐々に浸潤していく。このため、ポリウレタン体の表面側から少なくともアセチルセルロースの一部が脱アセチル化され、ポリウレタン体の表面側に表面層1aを形成することができる。すなわち、研磨シート1の研磨面P側に、研磨面Pの全面に亘り表面層1aを形成することができる。一方、内部層1bに含有されるアセチルセルロースが脱アセチル化されにくいようにしているため、内部層1bは表面層1aに比べて膨潤性が低くなる。このため、研磨シート1全体厚さに亘る膨潤度、すなわち、表面層1aが膨潤するだけでなく、内部層1bも含めた研磨シート1全体が膨潤することを抑制することができる。研磨シート1の膨潤度が5%より大きいときは、研磨加工時に研磨シート1全体が膨潤してしまい、研磨シート1の硬度等の物性が変化しやすいので、加工面の平坦性を十分に向上させることが難しくなる。本実施形態では、研磨シート1の膨潤度が5%以下のため、研磨加工時にスラリで表面層1aが膨潤しても研磨シート1の全体として膨潤を抑制することができ、被研磨物の平坦性を向上させることができる。このような研磨パッド20は、微細化や多層配線化が進められている半導体デバイスの研磨に好適に使用することができる。
なお、本実施形態では、部分アシル化多糖類成分として、α−セルロース含有量が90〜97%のリンターパルプを酢酸法で処理した、酢化度54.3%、重合度270のアセチルセルロースを用いる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。アセチルセルロースとしては、例えばα−セルロース含有量が90〜97%の木材パルプやリンターパルプを、硫酸触媒法やメチレンクロライド法等の慣用の方法で処理して得られるものであれば特に限定されないが、酢化度30〜62.5%、重合度200〜4000のジアセチルセルロースないしトリアセチルセルロースであることが好ましい。準備工程で用いる有機溶媒(DMF、DMAcなど)への溶解性を考慮すれば、酢化度45〜62%、重合度200〜350のアセチルセルロースを用いることがより好ましい。また、部分アセチル化多糖類成分以外に、部分アシル化多糖類成分を用いてもよい。例えば、部分アシル化多糖類成分として、セルロース、キトサン、デキストリンの水酸基やアミノ基にカルボン酸誘導体を反応させたものを用いてもよく、具体的にはブチリルキトサン等を挙げることができる。
また、本実施形態では、表面層1aを形成するアルカリ処理として、3〜10%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液にポリウレタン体を40〜100℃で5分〜30分間浸漬する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。ポリウレタン体の表面側に含有されるアセチルセルロースが十分に脱アセチル化され表面層1aが形成される方法、換言すると、研磨シート1の少なくとも研磨面P側に含有された部分アシル化多糖類成分が脱アシル化され、研磨面Pの全面に亘り表面層1aを形成することができる方法であれば、特に制限されるものではない。アルカリ水溶液の温度が40℃より低い場合、濃度が3%より低い場合、浸漬する時間が5分より短い場合には、ポリウレタン体の表面側に含有されるアセチルセルロースが脱アセチル化されない可能性がある。反対に、アルカリ水溶液の温度が100℃より高い場合、濃度が10%より高い場合、浸漬する時間が30分より長い場合には、研磨シート1の内部まで脱アセチル化されてしまい、研磨シート1の膨潤度が高くなりすぎる可能性がある。このため、3〜10%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液にポリウレタン体を40〜100℃で5分〜30分間浸漬することが好ましい。アルカリ処理に用いられるアルカリとしては、例えば、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、または、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物等が挙げられる。
さらに、本実施形態では、発泡を除く研磨シート1にアセチルセルロースが5〜40重量%の範囲で含有されている例を示したが、本発明はこれに制限されるものではない。アセチルセルロースの含有量が5重量%より少ない場合には、脱アセチル化され親水性を向上させるためのアセチルセルロースの量が少なくなり、十分な親水性を有する表面層1aを形成することが難しくなる。反対に、アセチルセルロースの含有量が40重量%より多い場合には、研磨シート1全体の硬度等の物性が変化してしまうため、被研磨物の加工面の平坦性を向上させることが難しくなる。従って、発泡を除く研磨シート1にアセチルセルロースが5〜40重量%の範囲で含有されていることが好ましい。
またさらに、本実施形態では、表面層1aの表面(研磨面P)に水滴を滴下したときの水の接触角が30°以下、膨潤度が8〜20%となるように発泡を除く研磨シート1の表面(研磨面P)側に含有されたアセチルセルロースを脱アセチル化する例を示したが、本発明はこれに制限されるものではない。表面層1aの表面に水滴を滴下してから10秒以内に水の接触角が30°以下となればよく、水の接触角が30°より大きくなると、親水性が十分でなく、研磨加工時にスラリとの馴染みが悪くなるため、研磨性能を発揮することができなくなる。反対に、水の接触角が小さすぎると、親水性(濡れ性)が高くなりすぎてしまい、膨潤しやすくなることで却って研磨性能を低下させることとなる。従って、水の接触角を5〜20°の範囲とすることがより好ましい。また、表面層1aの膨潤度が8%より小さくなると、膨潤性が十分でないため、研磨加工時に加工面をソフトに研磨することが難しくなり、スクラッチが発生する可能性がある。反対に、膨潤度が20%より大きくなると、膨潤性が高くなりすぎてしまい、硬度が低下するため、ロールオフなど研磨不良が発生する可能性がある。従って、表面層1aは、適当な膨潤性を有することが好ましく、膨潤度を12〜16%の範囲とすることが一層好ましい。
さらにまた、本実施形態では、表面層形成工程において、表面層1aの厚みが50〜150μmの範囲となるようにアルカリ処理する例を示したが、本発明はこれに制限されるものではない。表面層1aの厚みが150μmより大きい場合には、研磨シート1の膨潤性が高くなってしまい、研磨加工時に研磨シート1全体が膨潤し、研磨シート1の硬度等の物性が変化しやすいので、加工面の平坦性を十分に向上させることが難しくなる。反対に、表面層1aの厚みが50μmより小さい場合には、研磨シート1が研磨加工によって摩耗していく過程で親水性が変化して、安定な研磨が難しくなる。このため、表面層1aの厚みは50〜150μmの範囲とすることが好ましい。安定な研磨を維持することを考慮すれば、表面層1aの厚みを平均的に100μm程度とすることが一層好ましい。
また、本実施形態では、凝固再生工程(再生工程)において、水系凝固液に浸漬することでポリウレタン体を凝固再生させる湿式成膜を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、別の方法でポリウレタン体を再生させてもよい。例えば、熱風雰囲気中にて混合液から有機溶媒を脱溶媒させポリウレタン体を再生させる乾式成膜を用いてもよい。さらに、本実施形態では、研磨シート1の製造時に有機溶媒としてDMFを用いる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ポリウレタン樹脂を溶解可能な水混和性の有機溶媒を用いることができる。例えば、DMF以外にDMAc等の有機溶媒を用いてもよく、DMFに他の有機溶媒を混合して研磨シート1を形成するようにしてもよい。また、本実施形態では、アセチルセルロースをポリウレタン樹脂と同じ有機溶媒に溶解させる例を示したが、本発明はこれに制限されるものではないことは論を俟たない。
さらに、本実施形態では、研磨シート1に両面テープ7を貼り合わせ、両面テープ7の基材7aが研磨パッド20の基材を兼ねる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、研磨シート1と両面テープ7との間にPETフィルム等の基材を貼り合わせるようにしてもよい。
以下、本実施形態に従い製造した研磨パッド20の実施例について説明する。なお、比較のために製造した比較例の研磨パッドについても併記する。
(実施例1)
実施例1では、ポリウレタン樹脂として、ポリエステルMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)ポリウレタン樹脂を用いた。このポリウレタン樹脂のDMF溶液100部に対して、顔料のカーボンブラックを30重量%含むDMF分散液の40部、疎水性活性剤の2部を混合してポリウレタン樹脂溶液を調製した。部分アシル化多糖類成分として、酢化度54.3%、重合度270のアセチルセルロースを用い、アセチルセルロース溶液を調製した。発泡を除く研磨シート1にアセチルセルロースが10重量%含有されるように、ポリウレタン樹脂溶液にアセチルセルロース溶液を混合して混合液を調製した。混合液をPET製の成膜基材に塗布した後、凝固再生により形成されたポリウレタン体を洗浄してから、5%の水酸化ナトリウム水溶液(pH13)にポリウレタン体を50℃で7分間浸漬し表面層1aを形成し、洗浄・乾燥させて研磨パッド20を製造した。
(比較例1)
比較例1では、アセチルセルロースを含有しないこと以外は実施例1と同様にして研磨パッドを製造した。すなわち、アセチルセルロースを含有しない(ポリウレタン樹脂溶液にアセチルセルロース溶液を混合していない)ポリウレタン樹脂溶液をPET製の成膜基材に塗布した後、凝固再生により形成されたポリウレタン体を洗浄・アルカリ処理・洗浄・乾燥させて研磨シートを形成し研磨パッドを製造した。なお、比較例1では、アセチルセルロースを含有させていないため、実施例1のような表面層1a、内部層1bが形成されないが、実施例1と同様にアルカリ処理したことから、表面側の厚み100μm程度の部分を表面層、それ以外を内部層として以下説明する。
(物性評価)
次に、実施例1、比較例1の研磨シート表面で水の接触角をそれぞれ測定した。また、実施例1、比較例1の研磨シートおよび表面層の膨潤度をそれぞれ測定した。水の接触角は、自動接触角計(協和界面科学株式会社製 DropMaster500)による液滴法にて測定した。すなわち、自動接触角計の注射器に蒸留水を入れ、温度20℃、湿度60%の条件の下に、注射針から水滴1滴を研磨シート表面に滴下し、滴下してから10秒後の接触角を読み取った。膨潤度は、研磨シートを4cm×4cmの正方形に切り抜いてサンプルとし、温度20℃、湿度60%の条件の下に12時間置いた後、元の重量Aを精密天秤にて測定した。次にこのサンプルを蒸留水中に浸漬し、24時間水に浸漬した後、サンプルを取り出し、表面の水分のみを拭き取り、サンプルの水浸漬後の重量Bを精密天秤にて測定した。これらの重量の値を用い、以下の式にて膨潤度を算出した。すなわち、膨潤度(%)={(B−A)/A}×100。同様に、研磨シートの表面層を100±10μm研削除去した内部層を、4cm×4cmの正方形に切り抜いてサンプルとし、温度20℃、湿度60%の条件の下に12時間置いた後、元の重量aを精密天秤にて測定した。次にこのサンプルを蒸留水中に浸漬し、24時間水に浸漬した後、サンプルを取り出し、表面の水分のみを拭き取り、サンプルの水浸漬後の重量bを精密天秤にて測定した。これらの重量の値を用い、以下の式にて研磨シートの表面層の膨潤度を算出した。膨潤度(%)=〔{(B−b)−(A−a)}/(A−a)〕×100。実施例1、比較例1の水の接触角の測定結果を下表1に示す。また、実施例1、比較例1の研磨シートおよび表面層の膨潤度の測定結果を下表1に合わせて示す。
Figure 0005189437
表1に示すように、比較例1の研磨パッドでは、水の接触角が61.4°、表面層の膨潤度が1.5%を示した。これに対して、実施例1の研磨パッド20では、水の接触角が10.3°、表面層1aの膨潤度が13.0%を示した。実施例1の研磨パッド20では、比較例1の研磨パッドに比べて、水の接触角が小さく、表面層の膨潤度が大きくなっていることが分かった。実施例1では、アルカリ処理により研磨パッド20の研磨面P側に含有されたアセチルセルロースの少なくとも一部が脱アセチル化されたため、表面の親水性および膨潤性が向上したことが確認された。一方、比較例1の研磨シート全体では、膨潤度が1.5%を示した。これに対して、実施例1の研磨シート1全体では、膨潤度が3.5%を示した。実施例1の研磨シート1には表面層1aが形成されているため、比較例1の研磨シートに比べて、膨潤性が高くなっているが、5%以下に抑えられていることが確認された。
(研磨性能評価)
次に、実施例1および比較例1の研磨パッドを用いて、以下の研磨条件でハードディスク用のアルミニウム基板の研磨加工を行い、研磨レートを測定した。研磨レートは、1分間当たりの研磨量を厚さで表したものであり、研磨加工前後のアルミニウム基板の重量減少から求めた研磨量、アルミニウム基板の研磨面積および比重から算出した。また、研磨加工によるアルミニウム基板上のスクラッチの有無を目視にて判定した。研磨レート、スクラッチの有無の測定結果を下表2に示す。
(研磨条件)
使用研磨機:スピードファム社製、9B−5Pポリッシングマシン
研磨速度(回転数):30rpm
加工圧力:100g/cm
スラリ:コロイダルシリカスラリ(pH:11.5)
スラリ供給量:100cc/min
被研磨物:ハードディスク用アルミニウム基板
(外径95mmφ、内径25mm、厚さ1.27mm)
Figure 0005189437
表2に示すように、比較例1の研磨パッドでは、研磨レートが0.188μm/minを示し、研磨加工した加工面にスクラッチが発生した。これに対して、実施例1の研磨パッド20では、研磨レートが0.198μm/minを示し、研磨加工した加工面にスクラッチが発生しなかった。実施例1の研磨パッド20は、研磨面P側に表面層1aが形成されているため、比較例1の研磨パッドに比べて、表面側の親水性および膨潤性が高い(表1参照)。このため、研磨面Pとスラリとの馴染みがよくなり、スラリを研磨パッド20の研磨面P全面に十分に行き渡らせることで研磨レートが向上されるとともに、研磨加工時に加工面をソフトに研磨することでスクラッチの発生が抑制されたと考えられる。
本発明は、研磨層の表面側を親水化するとともに、研磨層全体厚さに亘る膨潤性を抑えた研磨パッドおよびその製造方法を提供するものであるため、研磨パッドの製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
本発明を適用した実施形態の研磨パッドを模式的に示す断面図である。 実施形態の研磨パッドの製造方法の要部を示す工程図である。
符号の説明
1 研磨シート(研磨層)
1a 表面層(研磨層の一部)
1b 内部層(研磨層の一部)
2 発泡(セル)
20 研磨パッド
P 研磨面

Claims (8)

  1. ポリウレタン樹脂を主成分とし、被研磨物を研磨加工するための研磨面を有する研磨層を備え、該研磨層がセルが形成された発泡構造を有する研磨パッドにおいて、前記セルを除く研磨層には少なくとも一部がアシル化された多糖類成分であって、前記ポリウレタン樹脂を溶解可能な有機溶媒に溶解可能であり水に難溶ないし不溶の部分アシル化多糖類成分が含有されており、前記研磨層の研磨面側には少なくとも前記部分アシル化多糖類成分の一部がアルカリ処理により脱アシル化され所定厚を有する表面層が形成されており、前記表面層が該表面層を除く前記研磨層に比べて大きい親水性および膨潤性を有することを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記表面層は、厚みが50μm〜150μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記表面層は、前記研磨面に水滴を滴下したときの水に対する接触角が30°以下であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  4. 前記表面層は、膨潤度が8%〜20%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  5. 前記研磨層は、膨潤度が5%以下であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  6. 前記セルを除く研磨層には、前記部分アシル化多糖類成分が5重量%〜40重量%の範囲で含有されていることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  7. 前記部分アシル化多糖類成分は、アセチルセルロースであることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  8. 請求項1に記載の研磨パッドの製造方法であって、
    前記ポリウレタン樹脂および前記部分アシル化多糖類成分が有機溶媒に略均一に溶解された溶液を調製する準備工程と、
    前記準備工程で調製した溶液をシート状に展延し、該溶液から前記有機溶媒を脱溶媒させて前記部分アシル化多糖類成分が含有されたポリウレタン体を再生させる再生工程と、
    前記再生工程で再生されたポリウレタン体をアルカリ処理して少なくとも前記部分アシル化多糖類成分の一部を脱アシル化することで前記表面層を形成する形成工程と、
    を含むことを特徴とする製造方法。
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