JP5187538B2 - 磁気センサ - Google Patents

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Description

本発明は、磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサに関する。
磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサは、産業上、様々な分野で利用されており、例えば、自動車の分野では、ステアリングの回転角度検出や速度検出に用いられている。磁気センサには、特許文献1及び2に開示されているように、磁気抵抗効果素子から構成されたブリッジ回路が一般的に用いられている。ブリッジ回路において、磁気抵抗効果素子は、製造時の特性のばらつきに起因する出力誤差が生じないように磁化飽和領域で動作する。
この種の磁気センサは、測定対象である磁界の向きに対するセンサ応答の誤差が、該磁界の強度に依存して変化することが知られている。これは、とりわけ、磁界を発生させる磁気センサの取付位置に誤差がある場合に問題となる。発明者の試算によると、例えば、磁界の強度が300(Oe)から200(Oe)まで低下すると、角度誤差がおよそ0.6(deg.)から1.1(deg.)となり、約2倍に増加する場合があることがわかっている。
また、特許文献1には、互いの差が正確に90度をなすべき、異なる磁気抵抗効果素子のピンド層同士の磁化方向の誤差を補償する技術が開示されており、一方、特許文献2には、波形歪みに起因する、逆正接関数から算出した角度の誤差を補償する技術が開示されている。
しかしながら、何れも、磁界の強度に応じて角度誤差を補償する技術を開示するものではない。
特許第4194484号公報 特許第4194485号公報
本発明の課題は、磁界の強度の影響を排除し、該磁界の向きを角度として正確に検出し得る磁気センサを提供することである。
1.第1の態様
上述した課題を解決するため、本発明に係る磁気センサは、第1のセンサ部と、第2のセンサ部とを含み、測定対象である磁界の向きを角度として検出する。
前記第1のセンサ部は、前記磁界により磁化飽和する1以上の磁気抵抗効果素子を含み、前記磁界の向きに応じた角度信号を出力する。
本発明に係る磁気センサによれば、第1のセンサ部は、測定対象である磁界により磁化飽和する1以上の磁気抵抗効果素子を含み、磁界の向きに応じた角度信号を出力する。
また、前記第2のセンサ部が、前記磁界により磁化飽和しない1以上の磁気抵抗効果素子を含み、前記磁界の強度に応じた強度信号を出力する。本発明に係る磁気センサの特徴は、前記角度を、高精度に求めるために、前記角度信号と前記強度信号とに基づいて得られる点にある。
この構成によれば、第2のセンサ部の磁気抵抗効果素子は、測定対象である磁界により磁化飽和しないため、第2のセンサ部は、その特性上の不飽和領域、すなわち、磁界の強度変化に対して出力電圧が線形に変化する領域において磁界の強度を検出することができる。これに対して、第1のセンサ部の磁気抵抗効果素子は、上述したように、実質的に出力電圧の変化がない飽和領域において動作するため、第2のセンサ部と違って、磁界の強度を検出することはできない。すなわち、本発明に係る磁気センサは、専ら磁界の方向を検出するための第1のセンサ部に、磁界の強度を検出するための第2のセンサ部を組み合わせた特徴的構成を備えている。
そして、本発明に係る磁気センサは、角度信号と強度信号とに基づいて角度を得るため、強度信号に従って補正された角度を得て、測定対象である磁界の強度に依存する角度誤差を低減し、正確に磁界の向きを角度として検出することができる。
2.第2の態様
本発明に係る磁気センサは、第1のセンサ部と、第2のセンサ部と、角度算出部と、取付位置解析部とを含み、測定対象である磁界の向きを検出する。
前記第1のセンサ部は、前記磁界により磁化飽和する1以上の磁気抵抗効果素子を含み、前記磁界の向きに応じた角度信号を出力する。前記角度算出部は、前記角度信号に基づいて、角度を算出する。
本発明に係る磁気センサによれば、第1のセンサ部は、測定対象である磁界により磁化飽和する1以上の磁気抵抗効果素子を含み、磁界の向きに応じた角度信号を出力し、さらに、角度算出部が角度信号に基づいて角度を算出し、磁界の向きを検出することができる。
そして、本発明に係る磁気センサの特徴は、前記第2のセンサ部が、前記磁界により磁化飽和しない1以上の磁気抵抗効果素子を含み、前記磁界の強度に応じた強度信号を出力する点にある。
この構成によれば、第2のセンサ部の磁気抵抗効果素子は、測定対象である磁界により磁化飽和しないため、上記の第1の実施態様と同様に、不飽和領域において磁界の強度を検出することができる。
本発明に係る磁気センサのさらなる特徴は、前記取付位置解析部は、前記磁界の方向、及び強度の空間分布を記録した磁力分布記録部を含み、前記空間分布に基づいて、前記角度と前記強度信号とから空間内の位置を特定する点にある。
したがって、あらかじめ、角度算出部の算出角度の誤差が最小となる空間内の位置を特定しておくことにより、磁界の方向、及び強度とを手がかりとして特定した磁気センサの現在位置との位置的誤差を検出し、これに従って該位置、または位置的誤差を修正することができる。
以上述べたように、本発明によれば、磁界の強度の影響を排除し、該磁界の向きを角度として正確に検出し得る磁気センサを提供することができる。
本発明に係る磁気センサの平面図である。 本発明に係る磁気センサの側面図である。 第1のセンサ部の回路図である。 TMR素子の断面図である。 測定対象である磁界の向きの変化に対する第1のセンサ部の出力電圧の変化を示すグラフである。 測定対象である磁界の強度変化に対する、検出した角度の誤差の変化を示すグラフである。 測定対象である磁界の向きを一定にした場合の該磁界の強度変化に対する磁気抵抗効果素子の出力電圧の変化を示すグラフである。 本発明に係る磁気センサの電気的構成図である。 他の実施形態に係る磁気センサの電気的構成図である。 さらに他の実施形態に係る磁気センサの電気的構成図である。 他の態様の本発明に係る磁気センサの電気的構成図である。 図1の例における磁束と磁力の空間分布の模式図である。 他の実施形態に係る磁気センサの平面図である。 磁気抵抗効果素子を含むICパッケージの断面図である。 他の実施形態に係る、磁気抵抗効果素子を含むICパッケージの断面図である。 さらに他の実施形態に係る、磁気抵抗効果素子を含むICパッケージの断面図である。 図16に示されたICパッケージの平面図である。 本発明に係る磁気センサを適用した回転数検出装置の外観である。 図18のB−B線に沿った部分的断面図である。 図19の例における磁力と角度誤差の空間分布の模式図である。
図1は、本発明に係る磁気センサの平面図であり、図2は、該磁気センサの側面図である。図1と図2は、ハンドルなどに適用される回転角センサの外観を示している。
円形状の回転軸4は、例えばハンドルの回転と連動する軸であって、位置oを中心として方向Rに回転する。回転軸4の円形状の端面には、これを二分割するようにN極側磁石41とS極側磁石42とが形成されている。N極側磁石41とS極側磁石42は、符号oで示す位置を中心とする回転軸4の回転に伴って磁界Bが回転する。この磁界Bが、本発明に係る磁気センサの測定対象である。
磁気センサ基板5は、板面が磁石41,42の表面43と対向するように基部51に設置されている。磁気センサ基板5は、略矩形の基板であり、板面に9個の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24,30が実装されている。このうち、磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24は、回転磁界Bの方向、すなわち、中心oにおける磁束のなす角度の検出に用いられる。
一方、残り1個の磁気抵抗効果素子30は、実質的に中心oに位置し、磁界Bの強度の検出に用いられる。この磁気抵抗効果素子30は、他の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24が受ける磁界Bの強度を検出するために、これらと可能な限り近接して配置されるのが望ましい。何れの磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24,30も、図中のX−Y平面内の磁界Bの成分を検出すべく、フリー層の膜面が磁石41,42の表面43と実質的に平行になるように固定されている。
磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24は、TMR素子で角度を検出するための第1のセンサ部を構成する。TMR素子に代えて、GMR素子を用いて第1のセンサ部を構成してもよい。この第1のセンサ部の回路図は、図3に示されている。第1のセンサ部は、それぞれ第1〜第4のTMR素子11〜14,21〜24を含む第1及び第2のブリッジ回路1,2を有している。
第1のブリッジ回路1は、第1のTMR素子11と第2のTMR素子12、並びに第3のTMR素子13と第4のTMR素子14が、それぞれ直列接続され、これらの直列回路が互いに並列接続されてなる。そして、第1のTMR素子11と第3のTMR素子13の接続端が電源端子Vccに接続され、第2のTMR素子12と第4のTMR素子14の接続端がグランド端子GNDに接続されている。
また、第1のTMR素子11と第2のTMR素子12の接続端は出力端子T12に接続され、第3のTMR素子13と第4のTMR素子14の接続端は出力端子T11に接続されている。出力端子T12に対する出力端子T11の電位は、第1の出力電圧V1として検出される。
一方、第2のブリッジ回路2は、第1〜第4のTMR素子21〜24が、第1のブリッジ回路1と同様に接続されてなり、出力端子T22に対する出力端子T21の電位が、第2の出力電圧V2として検出される。このような回路構成は、あくまでも一例であって、第1のセンサ部を1個の磁気抵抗効果素子により構成してもよい。
TMR素子11〜14,21〜24は、図4に示されるように、反強磁性層101、ピンド層102、絶縁層103、フリー層104が、この順に積層された構造を有している。周知の通り、フリー層104は、外部磁界に従って磁化の向きD2が変化するのに対して、ピンド層102は磁化の向きD1が固定されている。図3に示された第1〜第4のTMR素子11〜14,21〜24に付された矢印は、このピンド層102の磁化方向D1を示すものである。また、絶縁層103は、トンネルバリアとして機能する。なお、強度検出用の磁気抵抗効果素子30についても、TMR素子、あるいはGMR素子であってもよいが、TMR素子を採用した場合、図4に示される層構造を有する。
第1のブリッジ回路1では、ピンド層102の磁化方向について、回路図上の対向関係にある第1のTMR素子11と第4のTMR素子14、並びに第2のTMR素子12と第3のTMR素子13が、それぞれ、互いに同一となっている。そして、第1のTMR素子11と第4のTMR素子14のピンド層102の磁化方向と、第2のTMR素子12と第3のTMR素子13のピンド層102の磁化方向とは、互いに反平行(正反対)の関係にある。
一方、第2のブリッジ回路2では、ピンド層102の磁化方向について、同様に、回路図上の対向関係にある第1のTMR素子21と第4のTMR素子24、並びに第2のTMR素子22と第3のTMR素子23が、それぞれ、互いに同一となっている。そして、第1のTMR素子21と第4のTMR素子24のピンド層102の磁化方向と、第2のTMR素子22と第3のTMR素子23のピンド層102の磁化方向とは、互いに反平行の関係にある。
図3の矢印に示されるように、第1のブリッジ回路1の各TMR素子11〜14と第2のブリッジ回路2の各TMR素子21〜24は、ピンド層102の磁化方向が互いに直交する関係にある。
周知の通り、TMR素子の特徴は、ピンド層102の磁化方向とフリー層104の磁化方向が同一であるときに抵抗値が最小となり、これらが反平行(正反対)であるときに抵抗値が最大となることである。これに基づき、図3に示す回転磁界Bのなす角度θに対するTMR素子11〜14,21〜24の抵抗値の変化を説明する。なお、角度θは、回転磁界Bの方向が第1のTMR素子11と第4のTMR素子14のピンド層102の磁化方向と同一である場合に、0度を示すものと定義する。
まず、角度θが0度であるとき、第1のブリッジ回路1では、第1のTMR素子11と第4のTMR素子14の抵抗値が最小となり、第2のTMR素子12と第3のTMR素子13の抵抗値が最大となる。他方、第2のブリッジ回路2では、各TMR素子21〜24の抵抗値は、上記の最大値と最小値の中間値となる。
次に、角度θが90度であるとき、つまり、外部磁界Bの方向が、TMR素子22,23のピンド層42の磁化方向と同一であるとき、第1のブリッジ回路1では、各TMR素子11〜14の抵抗値は、上記の最大値と最小値の中間値となる。他方、第2のブリッジ回路2では、第1のTMR素子21と第4のTMR素子24の抵抗値が最大となり、第2のTMR素子22と第3のTMR素子23の抵抗値が最小となる。
次に、角度θが180度であるとき、第1のブリッジ回路1では、第1のTMR素子11と第4のTMR素子14の抵抗値が最大となり、第2のTMR素子12と第3のTMR素子13の抵抗値が最小となる。他方、第2のブリッジ回路2では、各TMR素子21〜24の抵抗値は、上記の最大値と最小値の中間値となる。
最後に、角度θが270度であるとき、第1のブリッジ回路1では、各TMR素子11〜14の抵抗値は、上記の最大値と最小値の中間値となる。他方、第2のブリッジ回路2では、第1のTMR素子21と第4のTMR素子24の抵抗値が最小となり、第2のTMR素子22と第3のTMR素子23の抵抗値が最大となる。
したがって、図5に示されるように、第1のブリッジ回路1の出力電圧V1(V)は、角度θの変化に対してCOS関数状の波形をなし、一方、第2のブリッジ回路2の出力電圧V2(V)は、角度θの変化に対してSIN関数状の波形をなす。なお、TMR素子11〜14,21〜24は、全て同一の特性を有するものとする。
この事実に基づき、検出対象の角度θは、出力電圧V1(V)及びV2(V)から以下の式で求められる。
(式1) θ=arctan(V2/V1)
このように、図1と図2に示される回転角センサは、TMR素子11〜14,21〜24により磁界Bを検知することによって、回転軸4の回転角を検出することができる。
しかしながら、上述したように、このようにして算出した角度θには、磁界Bの強度に依存する誤差が含まれている。図6は、測定対象である磁界Bの強度Hの変化に対する、検出した角度の誤差Δθの変化を示すグラフである。
図から理解されるように、角度誤差Δθは、磁界Bの強度Hに依存し、強度Hoのときに最小値となる略二次関数状の特性を示す。
本発明に係る磁気センサの第1の態様は、角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24によって磁界Bの角度θを算出するとともに、強度検出用の磁気抵抗効果素子30によって磁界Bの強度Hを検出し、角度θの補正に利用するものである。
一方、本発明に係る磁気センサの第2の態様は、角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24によって磁界Bの角度θを検出するとともに、磁気抵抗効果素子30によって磁界Bの強度Hを検出して、磁界Bの磁力の空間分布に基づき、磁気センサの取付位置を、最小の角度誤差Δθとなる最適強度Hoの位置へと調整するものである。なお、図1に示された回転角センサへの適用例においては、回転の中心oが強度Hoとなるように、磁石41,42の取付位置、並びに強度をあらかじめ調整しておく必要がある。
このように、本発明に係る磁気センサは、角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24と、強度検出用の磁気抵抗効果素子30とに機能分担させた特徴を有する。角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24と強度検出用の磁気抵抗効果素子30の動作の相違は、図7を参照すると理解される。
図7は、測定対象である磁界Bの向きを一定にした場合の該磁界の強度Hの変化に対する磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24,30の出力電圧の変化を示すグラフである。図から理解されるように、特性は、強度Hsを境として、出力電圧Voutが磁界強度Hに対して実質的に線形状に変化する不飽和領域S1と、出力電圧Voutが実質的に一定値Vsを示す飽和領域S2とに分かれる。
上述したように、製造時の特性ばらつきの影響を回避するために、角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24は、その動作点が飽和領域S2に存在する。一方、強度検出用の磁気抵抗効果素子30は、出力電圧から強度を検出するために、その動作点が不飽和領域S1に存在する。
このように、目的に応じて、磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24,30の動作点を分けるためには、角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24を磁界Bにより磁化飽和させ、他方、強度検出用の磁気抵抗効果素子30を磁界Bにより磁化飽和させないことが必要となる。
これを実現する具体的手法としては種々の形態が考えられ、例えば、強度検出用の磁気抵抗効果素子30を、角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24と比較して、ピンド層、及び/またはフリー層の膜厚が厚くなるようにすればよい。あるいは、強度検出用の磁気抵抗効果素子30を、ピンド層の磁化方向において形状異方性を有するように、該磁化方向に延びた横長の形状としてもよい。ここで、厚み、または長さは、磁界Bの強度に応じて適宜に決定する必要がある。なお、さらなる他の形態に関しては後述する。
まず、本発明に係る磁気センサの第1の態様について説明する。図8は、磁気センサの電気的構成図である。磁気センサは、既に述べた第1のセンサ部120と、第2のセンサ部130と、角度算出部121と、角度テーブル参照部132とを含む。
第1のセンサ部120は、図3に示された回路を備え、磁界Bの向きに応じた角度信号として、上記の第1及び第2の電圧V1,V2を角度算出部121に出力する。
一方、第2のセンサ部130は、強度検出用の磁気抵抗効果素子30と通常の抵抗素子31とが直列接続された回路を含む。磁気抵抗効果素子30は電源Vccと接続され、抵抗素子31は接地され、この直列回路の接点からの出力電圧V3は、磁界Bの強度Hに応じた強度信号として、角度テーブル参照部132に出力される。ここで、第2のセンサ部130の構成は、このような回路に限定されるものではなく、2個以上の磁気抵抗効果素子を直列接続したものであってもよいし、あるいはブリッジ回路であってもよい。前者の場合、上記の出力電圧V3として、直列回路の両端の電圧差を出力する。
角度テーブル参照部132は、典型的には不揮発性メモリから構成され、電圧V1,V2(V)に対応する角度θo(deg.)がテーブルとして記録保持されている。この角度θo(deg.)は、入力された強度信号V3に応じて変化することによって、対応する補正量が反映された値として出力される。つまり、角度テーブル参照部132は、角度θだけでなく、その補正量を持つテーブルである。このようなテーブルは、実測に基づいてデータ化された数値から得られる。
また、図9は、他の実施形態に係る磁気センサの電気的構成を示している。ここでは、先の実施形態の回路図と共通する部分に関しては、同一の符号を付して、その説明を省略する。
この実施形態では、先の実施形態と異なり、角度算出部121の前段階において角度信号V1,V2自体を補正するために、信号補正部123が設けられている。信号補正部123は、例えば演算処理回路により構成され、第2のセンサ回路130からの強度信号V3に対応する角度信号V1,V2の補正量を、近似式、あるいは先の実施形態と同様のテーブルに従って得て、補正済み角度信号V10,V20として角度算出部121に出力する。そして、角度算出部121は、次式に従って、補正された角度θoを算出することができる。
(式2) θo=arctan(V20/V10)
図10は、さらなる他の実施形態に係る磁気センサの電気的構成を示している。ここでは、先の実施形態の回路図と共通する部分に関しては、同一の符号を付して、その説明を省略する。
この実施形態では、先の実施形態と異なり、角度算出部121の後段階において、式1により算出した角度θを補正するための補正量算出部124が設けられている。補正量算出部124は、算出した角度θと、第2のセンサ回路130からの強度信号V3とに基づいて、補正済み角度θoを、近似式、あるいは先の実施形態と同様のテーブルに従って得る。近似式としては、例えば次の式を用いることができる。
(式3) θo=θ−β(V3)sin4{θ−dθ}
ここで、β(V3)は、強度信号V3に基づく振幅の補正量であり、dθは、予め定められた位相の補正量、あるいは強度信号V3に基づく位相の補正量である。
本発明に係る磁気センサによれば、第1のセンサ部120は、測定対象である磁界Bにより磁化飽和する1以上の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24を含み、磁界Bの向きに応じた角度信号V1,V2を出力し、磁気抵抗効果素子の特性上の飽和領域S2において磁界Bの向きを角度として検出することができる。このため、本発明に係る磁気センサは、磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24の特性のばらつきに影響されることがなく、磁界Bの向きを検出することができる。
また、本発明に係る磁気センサは、第2のセンサ部130の磁気抵抗効果素子30が、測定対象である磁界Bにより磁化飽和しないため、第2のセンサ部130は、その特性上の不飽和領域S1、すなわち、磁界Bの強度Hの変化に対して出力電圧が変化する領域において磁界Bの強度を検出することができる。これに対して、第1のセンサ部120の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24は、上述したように、実質的に出力電圧の変化がない飽和領域S2において動作するから、第2のセンサ部130と違って、磁界Bの強度Hを検出することはできない。すなわち、本発明に係る磁気センサは、専ら磁界Bの方向を検出するための第1のセンサ部120に、磁界Bの強度Hを検出するための第2のセンサ部130を組み合わせた特徴的構成を備えている。
そして、本発明に係る磁気センサは、角度信号V1,V2と強度信号V3とに基づいて角度θoを得ることにより、強度信号V3に従って補正された角度を得ることができ、測定対象である磁界Bの強度Hに依存する角度誤差Δθを低減し、正確に磁界Bの向きを角度として検出することができる。
次に、本発明に係る磁気センサの第2の態様について説明する。図11は、本態様における磁気センサの電気的構成の例を示している。ここでは、図8乃至図9と共通する部分に関しては、同一の符号を付して、その説明を省略する。
この態様の磁気センサは、第1の態様と同様の第1及び第2のセンサ部120,130と角度検出部121とを含むセンシング部M1に加え、磁気センサの取付位置の修正を行うための取付位置解析部M2を有している。センシング部M1は、式1で算出した角度θと強度信号V3とを取付位置解析部M2に出力する。
取付位置解析部M2は、取付誤差検出部141と、磁力分布記録部142と、位置修正量表示部143とを備えている。この取付位置解析部M2は、必ずしもセンサ本体に含まれる形態で設ける必要はなく、その一部、あるいは全部を、センサ本体に取り付け自在なアタッチメント機器としての形態で構成してもよい。
磁力分布記録部142は、不揮発性メモリなどで構成され、測定対象である磁界Bの方向、及び強度の空間分布を記録している。図12は、図1に示された回転角センサの場合における磁界Bの方向、及び強度の空間分布の模式図である。
磁力分布記録部142は、図12に示されるような磁界Bの向き、及び強さ、すなわち、図中のX−Y平面内の磁場ベクトル分布を位置ごとに記録している。磁力分布記録部142に記録されるデータとしては、例えば、X−Y平面を一定の刻み幅でNx×Ny(個)に分割したときの個々の位置(Xi,Yi)における磁場ベクトルBの方向成分(Hx,Hy)を記録したものが考えられる。あるいは、個々の位置(Xi,Yi)における磁場ベクトルBのX−Y平面内成分の角度、及び大きさを記録したものであってもよい。このような磁力の空間分布のデータは、有限要素法などを使用したコンピュータ解析から得られる。
取付誤差検出部141は、磁力分布記録部142に記録された空間分布に基づいて、算出角度θと強度信号V3とから空間内の位置Pを特定する。具体例としては、まず、強度信号V3から磁界Bの強度Hを算出し、この強度Hと算出角度θとから磁場ベクトルBの方向成分(Hix,Hiy)を算出する。そして、取付誤差検出部141は、この方向成分(Hix,Hiy)を、磁力分布記録部142に記録された個々の方向成分(Hx,Hy)と比較して、これらが一致する、あるいは近い値を示す位置(Xi,Yi)を検出するのである。あるいは、強度Hと算出角度θを、記録された磁場ベクトルBの角度、及び大きさと比較してもよい。
なお、算出角度θには角度誤差Δθが含まれているため、磁力分布記録部142の空間分布のデータを、誤差が含まれた値に設定しておくか、あるいは、上記の比較処理の前段階において、既に述べたような方法によって算出角度θを補正する必要がある。
また、磁力分布記録部142に記録された空間分布上の位置(Xi,Yi)と、実際のX−Y平面の位置との整合をはかるため、位置の特定にあたって、例えば回転角θ=0(deg.)となるように、磁石41,42を所定位置に固定しておく必要がある。
取付誤差検出部141は、位置の特定後、算出角度θの誤差Δθが最小となる基準位置に対する、該特定した位置の誤差を検出する。図1に示された回転センサの場合、既に述べたように、中心oにおいて角度誤差Δθが最小となるように磁石41,42の位置、並びに磁力が設定されているので、設置誤差検出部141は、この中心oに対する現在のセンサの位置Pの誤差ΔX,ΔYを算出して、位置修正量表示部143に出力する。すなわち、該特定した位置を(Xp,Yp)磁力分布記録部142に記録された空間分布上の中心oの位置を(Xo,Yo)とすると、X軸上の誤差ΔX=Xp−Xoとなり、Y軸上の誤差ΔY=Yp−Yoとなる。
位置修正量表示部143は、例えば液晶表示デバイスであって、誤差ΔX,ΔYをデジタル的、あるいはアナログ的に表示する。そして、磁気センサの取付時、この表示にしたがってセンサ基板5の取付位置を修正することができる。
これまで述べたように、本発明に係る磁気センサの第2の態様の特徴は、取付位置解析部M2は、磁界Bの方向、及び強度Hの空間分布を記録した磁力分布記録部142を含み、空間分布に基づいて、角度θと強度信号V3とから空間内の位置を特定する点にある。
したがって、あらかじめ、角度算出部の算出角度θの誤差Δθが最小となる空間内の位置o(Xo,Yo)を特定しておくことにより、磁界の方向θ、及び強度Hとを手がかりとして特定した磁気センサ5の現在位置Pとの位置的誤差ΔX,ΔYを検出し、これに従って該位置を修正することができる。
上述した実施形態では、センサ基板5に、強度検出用の磁気抵抗効果素子30を1個だけ設けているが、これに限定されるものではない。例えば、図13に示されるように、4個の強度検出用の磁気抵抗効果素子32〜35を設けても良い。
この実施形態において、強度検出用の磁気抵抗効果素子32〜35の各々は、ピンド層の磁化方向が同一である2個の角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24に挟まれるように設けられている。そして、これらは、図中の点線の枠に示されるように単一のICパッケージとして構成されている。図14は、代表的に磁気抵抗効果素子12,13,35を含むICパッケージを、その長手方向の側面から見た概略断面図である。なお、その他のICパッケージについても同様の構成である。
図から理解されるように、角度検出用の磁気抵抗効果素子12,13は、それぞれ、磁界Bにより磁化飽和するように、その両側に配置された一対の磁性膜36により挟まれている。この磁性膜36は、例えばNiFe、もしくはXFe(X=Mn,Cu,Zn)等のような軟磁性材料から構成されている。
磁性膜36の各対は、磁気抵抗効果素子12,13を挟み込み、ヨークとして機能する。したがって、磁気抵抗効果素子12,13の各々が受ける磁界Bの強度Hは増加し、磁気抵抗効果素子12,13の飽和領域S2における動作を可能とする。この場合、磁性膜36の形状、大きさ、及び磁気抵抗効果素子12,13との間の距離などを適宜に設定する必要がある。
また、この実施形態とは反対に、図15に示されるように、強度検出用の磁気抵抗効果素子35を、磁界Bにより磁化飽和しないように、上述した軟磁性材料からなる磁性膜39によりシールドしてもよい。
磁性膜39は、図1と図2とに示された磁石41,42と磁気抵抗効果素子35の間に配置され、磁界Bに対するシールドとして機能する。したがって、磁気抵抗効果素子35が受ける磁界Bの強度Hは低下し、磁気抵抗効果素子35の不飽和領域S1における動作を可能とする。この場合、磁性膜39の形状、大きさ、及び磁気抵抗効果素子35との間の距離などを適宜に設定する必要がある。
磁気抵抗効果素子の動作点を異ならせる手段は、磁性膜36,39に限られない。図16と図17とに示されるように、磁気抵抗効果素子35が受ける磁界Bの強度Hを低下させるように、その上方に磁石37を設けてもよい。このとき、磁石37は、金具などの固定手段により所定の位置に固定される。
磁石37の固定にあたっては、磁石37を正確に磁気抵抗効果素子35の直上に配置するために、図中の点線で示される位置調整板38を治具として使用すると望ましい。位置調整板38は、ICパッケージ50と実質的に同一寸法の矩形状の板であって、板面の四隅に検出素子381が備えられている。
検出素子381は、強度検出用の磁気抵抗効果素子32〜35と同様の機能を備える磁気抵抗効果素子である。つまり、検出素子381は、磁石37から発する磁界により磁化飽和せず、特性上、不飽和領域において動作し、該強度を検出するものである。
4個の検出素子381は、板面の中心について対称に配置され、かつ、磁気抵抗効果素子35は板面の中心に配置されている。このとき、磁石35が傾斜したり、あるいは磁石35の位置が中心からずれていた場合、4個の検出素子381が検出する強度に差分が生ずるため、これを検知することができる。
図14乃至図17の何れの場合においても、磁性膜36,39、あるいは磁石37によって、強度検出用の磁気抵抗効果素子32〜35と角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24との間において磁界の強度Hに差分が生ずる。したがって、強度検出用の磁気抵抗効果素子32〜35と角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24は、互いに同一の構成、及び特性を備えることが望ましく、さらに、上述した補正値の算出や位置の特定にあたって、磁性膜36,39の透磁率、あるいは磁石37の磁力に基づいて強度Hの差分を補填する必要があることに留意すべきである。
センサ基板5として図13に示された構成を採用することの利点は、強度検出用の磁気抵抗効果素子32〜35と角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24を、同一のICパッケージに収めることによって、実装面積とコストを低減するとともに、両者をより近接して配置することができるため、結果的に、上述した補正値の算出や位置の特定を高精度に行うことができる点にある。また、強度検出用の磁気抵抗効果素子32〜35が、センサ基板5の板面の中心に関して対称な4つの位置に配置されるので、センサ基板5が傾斜して取り付けられた場合、磁気抵抗効果素子32〜35が検出した各強度Hに差異が生じ、これを検出することができるという副次的効果も得られる。なお、これは、上述した位置調整板38の効果に類似する。
さらに、図13に示された構成において、強度検出用の磁気抵抗効果素子32〜35のピンド層の磁化方向を、角度検出用の磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24と同様に、互いに直交する2方向に設定するとよい。これにより、磁界Bの強度Hを、そのSIN成分、及びCOS成分の二乗平均を計算することによって、直ちに算出し、検出角度の補正を行うことができる。これに対し、強度検出用の磁気抵抗効果素子32〜35のピンド層の磁化方向が全て所定の一方向である場合、回転角センサの起動時、強度HのSIN成分、及びCOS成分を検出するために、図1と図2とに示された磁石41,42を少なくとも90度だけ回転させる余分な処理が必要となってしまう。
本発明に係る磁気センサの適用範囲は、図1及び図2に示される回転角センサに限定されるものではない。図18及び図19には、本発明に係る磁気センサを、回転数センサに適用した例を示している。この構成は、機械的な制約のために、図1及び図2に示された、軸端部にセンサ基板5を配置する構成を採用できない場合によく用いられる。
回転数センサは、位置oを中心としてR方向に回転する円柱状のシャフト6の周囲に、金具などを介して、円環状の多極磁石7が固定されている。多極磁石7は、その円周沿いにN極磁石71とS極磁石72とが交互に、例えば計10個設けられている。
センサ基板5は、取付台52に取り付けられ、その板面が多極磁石7の回転面に対して実質的に垂直となるように配置されている。すなわち、磁気抵抗効果素子11〜14,21〜24,30のフリー層104の膜面は、図中のX−Z平面と実質的に平行となっている。これにより、磁気センサは、多極磁石7の回転に伴って変化する磁界の向きを、角度として検出することができる。
そして、磁気センサは、先の例における図8乃至10のような電気的構成を備えることによって、算出角度を補正することができる。ただし、本例の場合、先の例とは異なり、多極磁石7のために磁場の三次元的な歪みが大きいので、算出角度の補正と同時に、多極磁石7から発生する磁界の空間的な歪みをベクトル演算により補正することも必要となる。
一方、磁気センサが、先の例における図11のような電気的構成を備えれば、既に述べたような取付位置の調整も可能である。この場合、例えば、図中の符号8の点線で示されるX−Z平面に関して、磁力の空間分布を磁力分布記録部142に記録することが考えられれる。図20は、該空間分布の一例である。
図20に示されたX−Z平面には、磁力の空間分布に加えて、コンピュータ解析により得られた磁石72周辺の角度誤差の分布も記載されている。なお、図中に点線で示された磁界の強度は、磁場ベクトルBのX−Z平面内の成分であるため、図面上は、角度誤差の分布との相関性が見られない点に留意されたい。
この誤差分布に基づき、設置誤差検出部141は、例えば、最小誤差となる符号Poの位置を目標位置として、基板5の現在位置Pの位置的誤差を検出することができる。なお、設置上の機械的な制限などが存在するため、目標位置を、必ずしも最小誤差となる位置とする必要はない。
なお、本例と先の例の何れにおいても、二次元空間における磁気センサの取付位置の修正を例示しているが、三次元空間についても同様の手法により位置の修正が可能である。この場合、磁場ベクトルの3方向の成分(Hx,Hy,Hz)を検出するために、磁気抵抗効果素子の膜面が互いに直交する少なくとも2組の第1及び第2のセンサ部が必要となる。
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
5 センサ基板
11〜14,21〜24,30,32〜35 磁気抵抗効果素子
15,36 磁性膜
120 第1のセンサ部
130 第2のセンサ部
121 角度算出部
132 補正テーブル記録部
142 磁力分布記録部
B 磁界
V1,V2 角度信号
V3 強度信号
M2 取付位置解析部

Claims (9)

  1. 第1のセンサ部と、第2のセンサ部とを含み、測定対象である磁界の向きを角度として検出する磁気センサであって、
    前記第1のセンサ部は、前記磁界により磁化飽和する1以上の磁気抵抗効果素子を含み、前記磁界の向きに応じた角度信号を出力し、
    前記第2のセンサ部は、前記磁界により磁化飽和しない1以上の磁気抵抗効果素子を含み、前記磁界の強度に応じた強度信号を出力し、
    前記角度は、前記角度信号前記強度信号によって補正して得られたものである、
    磁気センサ。
  2. 請求項1に記載された磁気センサであって、
    前記角度信号に基づいて角度を算出する角度算出部をさらに含む、
    磁気センサ。
  3. 請求項1または2に記載された磁気センサであって、
    前記磁界の強度に対応する前記角度の補正量、あるいは前記磁界の強度に対応する前記角度信号の補正量が記録されたテーブル記録部をさらに含み、
    前記角度は、前記強度信号に基づいて前記テーブル記録部から得た前記補正量により補正された値である、
    磁気センサ。
  4. 第1のセンサ部と、第2のセンサ部と、角度算出部と、取付位置解析部とを含み、測定対象である磁界の向きを検出する磁気センサであって、
    前記第1のセンサ部は、前記磁界により磁化飽和する1以上の磁気抵抗効果素子を含み、前記磁界の向きに応じた角度信号を出力し、
    前記角度算出部は、前記角度信号に基づいて角度を算出し、
    前記第2のセンサ部は、前記磁界により磁化飽和しない1以上の磁気抵抗効果素子を含み、前記磁界の強度に応じた強度信号を出力し、
    前記取付位置解析部は、前記磁界の方向、及び、強度の空間分布を記録した磁力分布記録部を含み、前記空間分布に基づいて、前記第1のセンサ部から供給される前記角度信号
    と前記第2のセンサ部から供給される前記強度信号とから、空間内のセンサ位置を特定する、
    磁気センサ。
  5. 請求項4に記載された磁気センサであって、
    前記位置解析部は、前記角度検出部が算出した角度の誤差が最小となる基準位置に対する、前記特定した位置の誤差を検出する、
    磁気センサ。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載された磁気センサであって、
    前記第2のセンサ部の前記1以上の磁気抵抗効果素子は、ピンド層の磁化方向において形状異方性を有する、
    磁気センサ。
  7. 請求項1乃至5の何れかに記載された磁気センサであって、
    前記第2のセンサ部の前記1以上の磁気抵抗効果素子は、前記第1のセンサ部の前記1以上の磁気抵抗効果素子と比較して、フリー層の膜厚が厚い、
    磁気センサ。
  8. 請求項1乃至5の何れかに記載された磁気センサであって、
    前記第1のセンサ部の前記1以上の磁気抵抗効果素子は、前記磁界により磁化飽和するように、ヨーク機能を有する軟磁性体により挟まれている、
    磁気センサ。
  9. 請求項1乃至5の何れかに記載された磁気センサであって、
    前記第2のセンサ部の前記1以上の磁気抵抗効果素子は、前記磁界により磁化飽和しないように軟磁性膜によりシールドされている、
    磁気センサ。
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