JP5184646B2 - 4−[9−(6−アミノプリン基)]−2(s)−ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法 - Google Patents

4−[9−(6−アミノプリン基)]−2(s)−ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、薬物の化学合成の分野に属し、特に4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステル(4-(6-Amino-purin-9-yl)-2(S)-hydroxy-butyric acid methyl ester,以下、単にDZ2002と称する)の新規な調製及び精製の方法に関する。
DZ2002はS-アデノシル-L-ホモシステインヒドロラーゼ(S-Adenosyl-L-homocysteine hydrolase,SAHH)の可逆的阻害剤である。研究によりDZ2002が選択的にマクロファージの機能を抑制するとともにB細胞の機能を活性化し、細胞性免疫反応と体液性免疫反応を抑制するほか、DZ2002が毒性線量と治療線量の間に広いギャップがあり、高い治療指数を有することが実証されている(Choneg-Sheng Yuan, USP:2005/0182075,2005;Yun-Feng Fu, Jun-Xia Wang, Jian-Ping Zuo etc., The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, 118, 1229-1237; Brian R. Lawson, Yulia Manenkova, Chong Yuan etc., The Journal of Immunology, 178, 5366-5374, 2007)。
具体的に、ルート1に示すように、従来のDZ2002の合成方法は、(S)-(-)-α-ヒドロキシ酪酸ラクトンを出発原料として、ヒドロキシ基がシリコン基に保護された後、チタン酸テトライソプロピルの作用下でそのラクトンを開環させ、対応するp-トルエンスルホネートに転化し、更にアデニンと求核置換反応を行い、シリコン基の保護基を除去し、製品DZ2002を得る。当該調製方法は、(S)-(-)-α-ヒドロキシ酪酸ラクトンの価格が高く、チタン酸テトライソプロピルによる開環反応の収率が低く、後処理が複雑であるほか、反応過程においてキラル中心がラセミ化を引き起こし易い。その他、カラムクロマトグラフィーを使用してDZ2002を精製する方法には、手間がかかり、生産効率が低いという問題がある。
Figure 0005184646
本発明は、DZ2002を大量に調製及び精製する有効な方法を提供することを目的とする。当該方法はL-リンゴ酸を出発原料としているので、本発明は原料が入手し易く、コストが安価な上、操作が簡単で生産効率が高く、拡大し易く、また反応過程においてキラル中心が高度に保持される等の特徴を有する。
本発明は、以下のルート2のような反応によって実施される。
Figure 0005184646
本発明の4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法は、以下のステップを含む。
(1)L-リンゴ酸と、保護剤としてのカルボニル化合物R1COR2又はそのジオールカルボニル縮合化合物とを、求核置換反応によって環化させ、1位のカルボキシ基と2位のヒドロキシ基が同時に保護された中間体Iを選択的に得る。その中でR1とR2は、それぞれ独立に水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、フェニル基、p-メトキシフェニル基などから選ばれた置換基である。上記カルボニル化合物はアセトンであることが好ましく、ジオールカルボニル縮合化合物はアセトンジメチルアセタール(acetone dimethyl acetal)であることが好ましく、このときR1=R2=メチル基である。
弱酸の触媒の下で、適正な溶媒においてL-リンゴ酸と保護剤を反応させることによって、1位のカルボキシ基と2位のヒドロキシ基が同時に選択的に保護された中間体Iが容易に得られる。具体的な保護基の種類と対応する導入方法は、「有機合成においての保護基」(華東理工大学有機化学教学・研究組、華東理工大学出版社、2004)を参考にすることができる。
(2)還元剤の作用下で、還元反応によってステップ(1)で得られた中間体Iから中間体アルコールIIを得る。その中で、還元剤としてのボラン試薬又は金属水素化物の作用下で、中間体I中の4位のカルボキシ基が対応するヒドロキシ基に還元され、中間体アルコールIIを得る。上記ボラン試薬はボラン、ボラン-ピリジン錯体、ボラン-硫化ジメチル錯体、ボラン-テトラヒドロフラン錯体又はボラン-アンモニア錯体などであり、上記金属水素化物はLiAlH4、NaBH4、KBH4又はNaBH3CNであってもよい。還元剤が金属水素化物である場合、単独又はAlCl3、NiCl2、CeCl3、ZnCl2、LiClやI2などの試薬と組み合せて使用することができる。ボラン又はその錯体を還元剤として用いることが好ましい。ボランは現場で生成されてもよく、または市販の試薬を用いてもよいが、より好ましいのは市販のボラン-硫化ジメチル錯体である。
(3)ステップ(2)で得られた中間体アルコールIIと、p-トルエンスルホクロリド、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロアセチルクロリド、トリクロロアセチルクロリド及びアセチルクロリドの中から選ばれたアシルクロリドとを、塩基の作用下でエステル化反応させることによって、中間体IIIを得る。その中でXはメタンスルホネート基、p-トルエンスルホネート基、トリフルオロアセテート基、トリクロロアセテート基又はアセテート基である。あるいは、中間体アルコールIIと、三臭化リン、五臭化リン、四臭化炭素/トリフェニルホスフィン、及びヨウ素/トリフェニルホスフィンの中から選ばれたハロゲン化剤とを、ハロゲン化反応させることにより、中間体IIIを得る。その中でXは臭素又はヨウ素の置換基である。
具体的に、還元で得られた中間体アルコールIIのヒドロキシ基を、更に対応する脱離しやすい基に転化し、中間体IIIを得る。その中でXはBr、Iなどの置換基であってもよく、あるいは、メタンスルホネート基又はp-トルエンスルホネート基に転化されるよう、対応するp-トルエンスルホネート基、メタンスルホネート基、トリフルオロアセテート基、トリクロロアセテート基、アセテート基などの活性化エステル基であってもよい。中間体アルコールIIのヒドロキシ基を活性化エステル基に転化する場合、使用する塩基は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンやピリジンの中から選ばれた有機塩基である。
(4)適正な温度と相間移動触媒による触媒の条件下で、ステップ(3)で得られた中間体IIIとアデニンを、塩基の作用下で適正な溶媒で求核置換反応させ、中間体IVを得る。
具体的に、置換反応の温度は30℃〜120℃であり、好ましくは40℃〜60℃である。相間移動触媒は、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムヨージド、18-クラウン-6又はポリエチレングリコールであることができ、好ましくは18-クラウン-6である。塩基は、水素化ナトリウム、K2CO3、Na2CO3、LiCO3、NaOH、KOH、LiOHなどの無機塩基であってもよく、またトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、メチルピリジン、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミン、ヘキサメチルジシラザンリチウム、ヘキサメチルジシラザンナトリウム、ヘキサメチルジシラザンカリウムなどの有機塩基であってもよいが、好ましくは水素化ナトリウム、K2CO3又はNa2CO3である。溶媒は、ホルムアミド、DMF、DMA、スルホラン、DMSO、NMP、HMPA(ヘキサメチルリン酸トリアミド)のような非プロトン極性溶媒、アセトン、ブタノンなどのケトン系溶媒、ベンゼン、トルエンなどの芳香族溶媒、エチルアセテート、ブチルアセテートのようなエステル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどの塩化炭化水素系溶媒、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒であり、好ましくはホルムアミド、DMF、DMA、NMP又はスルホランである。
(5)酸又は塩基の作用下で、ステップ(4)で得られた中間体IVに対し、メタノール系でその保護基を除去すると共にメチルエステル化させ、DZ2002の粗製品を得る。
該ステップでの転化は、塩酸/メタノール又はナトリウムアルコキシド/メタノール系で行われ、塩酸/メタノールの条件が望ましい。保護基を除去する具体的方法は、「有機合成においての保護基」(華東理工大学有機化学教学・研究組、華東理工大学出版社、2004)を参考にすることができる。
本発明に関わる調製方法において、ステップ(3)とステップ(4)は、以下のステップで代替することができる。即ち、リン試薬とアゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)又はアゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)などの類似試薬の作用下で、ステップ(2)で選択的還元により得られた中間体アルコールIIとアデニンを、直接Mitsunobu反応させ、求核置換の反応生成物である中間体IVを得ることができる。上記リン試薬は、トリフェニルホスフィン又はトリアルキルホスフィンであり、その中でアルキル基はC1-C4の短鎖アルキル基である。
前記方法で得られたDZ2002の粗製品に対し、再結晶によって精製することができる。再結晶溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール系溶媒であってもよいが、水で簡単に再結晶してもよく、またアルコール-水の混合物を溶媒として再結晶を行ってもよい。水を再結晶溶媒とすることが好ましい。
ラセミ体のリンゴ酸を原料として、本工程によりラセミ体のDZ2002を合成することもでき、ラセミ体をMosher試薬などのキラル酸とエステル化反応させるによって、対応するエステルを得る。ジアステレオ異性体は溶解性などの物理性質が違っているため、再結晶などの方法により分離し、更に加水分解を処理しDZ2002を得ることができる。従って、それも本発明の保護範囲に属する。
先行技術における調製方法と比べて、本発明は以下のような優れた利点を有する。
1.先行技術においては、(S)-(-)-α-ヒドロキシ酪酸ラクトンを出発原料として用いており、その価格が高い(RMB 1788元/g、Aldrich、2007-2008)。本発明においては、L-リンゴ酸を出発原料として用いており、安く入手できる(RMB 30元/kg)ので、コストを大幅に低下させることが可能である。
2.本発明の調製方法において、キラル中心が反応過程において環形成により保護されたので、ラセミ化が発生し難いので、製品の品質が従来工程の製品より明らかに優れている。例えば、元の工程の製品の比旋光度は+12.5°であるが、本発明に基づいて製造されたDZ2002の比旋光度は、一般的に+18°〜+20°の範囲に制御されている。
3.本発明の調製方法において、再結晶法によりDZ2002の粗製品を精製することができ、その生産効率が高く、大量生産に適している。
以下の各実施例で本発明を更に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
(一)L-リンゴ酸の選択的保護
実施例1
Figure 0005184646
L-リンゴ酸(4.0g、30.0mmol)(上海邦成化工有限会社)を、乾燥アセトン(100ml)の中に懸濁させ、p-トルエンスルホン酸(60.0mg、0.33mmol)を添加した後、混合物を6時間加熱還流し、系が徐々に清澄になってから、濃縮により溶媒を除去し、得られた残留物を水(100ml)で希釈し、且つジクロロメタンで充分抽出した。得られた有機相を合一させ、飽和食塩水で洗浄した後、乾燥して濃縮し、ほぼ無色透明の油状物を得て、ジクロロメタン/n-ヘキサン(1/5、v/v)で再結晶を行い、真空乾燥し、2.0gの白い結晶I-1を得た。その収率は50.0%であった。
実施例2
Figure 0005184646
L-リンゴ酸(4.0g、30.0mmol)を乾燥ベンゼン(80ml)の中に懸濁させ、新鮮なベンズアルデヒド(3.2g、30mmol)、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム(pyridinum p-toluenesulfonate)(151.0mg、0.6mmol)を添加し、混合物を加熱還流して、水切し、約3時間後、系が清澄になってから、濃縮により溶媒を除去し、得られた残留物を水(100ml)で希釈し、ジクロロメタンで充分抽出した。得られた有機相を合一させ、飽和食塩水で洗浄した後、乾燥して濃縮し、ほぼ無色透明の油状物I-2を4.3g得た。その収率は65.3%であり、精製を行わず、次のステップでそのまま使用した。
実施例3
Figure 0005184646
L-リンゴ酸(10.0g、74.6mmol)を新鮮な2, 2-ジメトキシプロパン(100ml)の中に懸濁させ、p-トルエンスルホン酸(0.20g、1.04mmol)を添加し、室温で6時間反応させた後、系が清澄になってから、濃縮により溶媒を除去し、得られた残留物を水(150ml)で希釈し、ジクロロメタンで充分抽出した。得られた有機相を合一させ、飽和食塩水で洗浄した後、乾燥して濃縮し、ほぼ無色透明の油状物を得て、それをゆっくり固形化させ、4.8gの白い結晶I-1を得た。その収率は37.0%であった。
実施例4
Figure 0005184646
L-リンゴ酸(6.7g、50.0mmol)を新鮮なエチルエーテル(100ml)の中に懸濁させ、氷浴冷却下で、再蒸留されたプロピオンアルデヒド(3.2g、55.0mmol)を添加した。次に、30分間かけて再蒸留された三フッ化ホウ素エチルエーテル溶液(19.0ml、150.0mmol)を滴下し、滴下が終わった後、温度を維持したままで3時間反応させた。系を水(100ml)で希釈し、エチルエーテルで充分抽出し、有機相を合一させ、飽和食塩水で洗浄し、乾燥した後濃縮し、透明な油状物I-3を6.8g得た。収率は78.1%であり、精製を行わず、次のステップでそのまま使用した。
(二)保護された後のL-リンゴ酸の中間体IをアルコールIIに選択的に還元する(R1=R2=メチル基を例としてI-1化合物を説明するが、それに限定されない)
Figure 0005184646
実施例1
前のステップで得られたI-1化合物(24.4g、0.14mol)を、新鮮なテトラヒドロフラン(150ml)の中に溶解させ、氷浴冷却下で1.5時間かけてボランジメチルスルフィド(borane dimethyl sulfide)のテトラヒドロフラン溶液(2M、77.0ml、0.15mol)を1滴ずつ滴下した。滴下が終わった後、温度を維持したまま2時間反応させ、更に室温で12時間反応させた。反応系の中にゆっくりメタノール(77.0ml)を滴下し、残留したボランを破壊した。滴下が終わった後、室温で30分間反応させ、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(n-ヘキサン/エチルアセテート=2/1、v/v溶離)、アルコールII-1を得た。その収率は74.1〜86.6%であった。
実施例2
前のステップで得られたI-1化合物(24.4g、0.14mol)を、新鮮なテトラヒドロフラン(50ml)の中に溶解させ、室温で1時間かけて、この溶液を水素化ホウ素ナトリウム(6.4g、0.17mol)のテトラヒドロフラン(50ml)懸濁液の中に1滴ずつ滴下した。滴下が終わった後、前記系へ1時間かけてヨウ素(21.6g、0.085mol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を1滴ずつ滴下し、室温で2時間反応させた。反応系の中にメタノール(50ml)をゆっくり滴下し、室温で30分間反応させた後、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(n-ヘキサン/エチルアセテート=2/1、v/v溶離)、アルコールII-1を得た。その収率は62.1〜75.0%であった。
実施例3
氷浴冷却下で、新鮮な三フッ化ホウ素エチルエーテル溶液(26.8g、0.19mol)を、1.5時間かけて水素化ホウ素ナトリウム(7.2g、0.19mol)のテトラヒドロフラン(100ml)懸濁液の中に滴下し、多量の気体と白い混濁物を生成させた。氷浴を外した後、室温で1時間反応させた。氷浴冷却下で、1.5時間かけて、前のステップで得られたI-1化合物(24.4g、0.14mol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を1滴ずつ滴下し、滴下が終わった後、室温で12時間反応させた。反応系の中にメタノール(70ml)をゆっくり滴下し、室温で30分間反応させた後、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(n-ヘキサン/エチルアセテート=2/1、v/v溶離)、アルコールII-1を得た。その収率は55.0〜65.3%であった。
実施例4
氷浴冷却下で、新鮮な三フッ化ホウ素エチルエーテル溶液(26.8g、0.19mol)を、1.5時間かけて、水素化ホウ素ナトリウム(7.2g、0.19mol)と新鮮な硫化ジメチル(11.8g、0.19mol)とのテトラヒドロフラン(100ml)懸濁液の中に滴下し、多量の気体と白い混濁物を生成させた。氷浴を外した後、室温で1時間反応させた。氷浴冷却下で、1.5時間かけて前のステップで得られたI-1化合物(24.4g、0.14mol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を1滴ずつ滴下し、滴下が終わった後、室温で12時間反応させた。反応系の中にメタノール(70ml)をゆっくり滴下し、室温で30分間反応させた後、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(n-ヘキサン/エチルアセテート=2/1、v/v溶離)、アルコールII-1を得た。その収率は71.2〜85.6%であった。
実施例5
氷浴冷却下で、新鮮なトリメチルクロロシラン(20.6g、0.19mol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を、1.5時間かけて水素化ホウ素ナトリウム(7.2g、0.19mol)と新鮮な硫化ジメチル(11.8g、0.19mol)とのテトラヒドロフラン(100ml)懸濁液の中に滴下し、多量の気体と白い混濁物を生成させた。氷浴を外し、室温で1時間反応させた。氷浴冷却下で、1.5時間かけて前のステップで得られたI-1化合物(24.4g、0.14mol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液を1滴ずつ滴下し、滴下が終わった後、室温で12時間反応させた。反応系の中にメタノール(70ml)をゆっくり滴下し、室温で30分間反応させた後、濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(n-ヘキサン/エチルアセテート=2/1、v/v溶離)、対応するアルコールII-1を得た。その収率は78.2〜83.5%であった。
(三)中間体アルコールIIを中間体IIIに転化(アルコールII-1を例として説明するが、それに限定されない)
実施例1
Figure 0005184646
前のステップで得られたアルコールII-1(52.8g、0.33mol)を、新鮮なピリジン(250ml)の中に溶解させ、氷浴冷却下で、p-トルエンスルホクロリド(62.7g、0.33mol)を数回に分けて添加した後、室温で5時間反応させた。減圧下で溶媒を回収し、得られた残留物をエチルアセテート(400ml)で希釈させた後、それぞれ希塩酸(5%)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和食塩水で洗浄し、乾燥して濃縮させ、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(n-ヘキサン/エチルアセテート=10/1、v/v溶離)、中間体III-1を得た。その収率は59.8〜67.6%であった。
実施例2
Figure 0005184646
前のステップで得られたアルコールII-1(32.0g、0.20mol)とN, N-ジイソプロピルエチルアミン(51.6g、0.40mol)とを、新鮮なジクロロメタン(200ml)の中に溶解させ、氷浴冷却下で、30分間かけて新鮮なメタンスルホニルクロリド(22.8g、0.20mol)を滴下し、滴下が終わった後、室温で3時間反応させた。減圧下で溶媒を回収し、得られた残留物をエチルアセテート(400ml)で希釈した後、それぞれ希塩酸(5%)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和食塩水で洗浄し、乾燥して濃縮させ、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(n-ヘキサン/エチルアセテート=10/1、v/v溶離)、中間体III-2を得た。その収率は71.2〜77.7%であった。
実施例3
Figure 0005184646
トリフェニルホスフィン(triphenyl phosphine)(59.0g、0.23mol)を、室温でヨウ素(57.2 g、0.23mol)のジクロロメタン溶液(300ml)に数回に分けて添加し、15分間反応させた後、イミダゾール(25.5g、0.38mol)を添加し、15分間反応を続けた。次に、上記系の中にアルコールII-1(24.0g、0.15mol)のジクロロメタン溶液(100ml)を滴下し、室温で12時間反応させた。反応系を濃縮させ、得られた残留物をメチル-t-ブチルエーテルで充分抽出し、抽出物を濃縮させ、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(n-ヘキサン/エチルアセテート=10/1、v/v溶離)、中間体III-3を得た。その収率は65.6〜78.3%であった。
実施例4
Figure 0005184646
前のステップで得られたアルコールII-1(25.6g、0.16mol)を、新鮮なジクロロメタン(250ml)の中に溶解させ、次に四臭化炭素(68.2g、0.21mol)を数回に分けて添加し、氷浴冷却下で、上記系の中へ1時間かけてトリフェニルホスフィン(55.0g、0.21mol)のジクロロメタン溶液(200ml)を滴下し、室温でさらに12時間反応させた。反応系を濃縮した後、得られた残留物をメチル-t-ブチルエーテルで充分抽出し、抽出物を濃縮させ、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(n-ヘキサン/エチルアセテート=10/1、v/v溶離)、対応する中間体III-4を得た。その収率は60.2〜73.3%であった。
(四)アデニンと中間体IIIとの求核置換反応(III-1化合物を例に説明するが、それに限定されない)
Figure 0005184646
実施例1
アデニン(47.0g、0.35mol)と18-クラウン-6(1.2g、4.5mmol)を、新鮮なDMF(250ml)に溶解させ、室温で水素化ナトリウム(60%、14.0g、0.35mol)を数回に分けて添加した後、60℃で系を2時間反応させた。60℃で、前のステップで得られたIII-1(53.4g、0.17mol)の新鮮なDMF(50ml)溶液を上記系に滴下し、温度を維持したまま12時間反応させた。氷浴冷却下で、反応系を水(300ml)で希釈した後、エチルアセテートで充分抽出し、有機相を合一させ、飽和食塩水で洗浄し、乾燥した後濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(クロロホルム/メタノール=20/1、v/v、次に10/1、v/v溶離)、中間体IV-1を得た。その収率は29.2〜35.3%であった。
実施例2
アデニン(47.0g、0.35mol)と18-クラウン-6(1.2g、4.5mmol)を、新鮮なホルムアミド(250ml)に溶解させ、室温で水素化ナトリウム(60%、14.0g、0.35mol)を数回に分けて添加し、添加が終わった後、50℃で系を2時間反応させた。50℃で、前のステップで得られた中間体III-1(53.4g、0.17mol)の新鮮なジオキサン(50ml)溶液を上記系に滴下し、温度を維持したまま12時間反応させた。減圧下で溶媒を除去した後、得られた残留物を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(クロロホルム/メタノール=20/1、v/v、次に10/1、v/v溶離)、対応する中間体IV-1を得た。その収率は55.3〜59.4%であった。
実施例3
アデニン(39.2g、0.29mol)、中間体III-1(44.0g、0.14mol)、無水炭酸カリウム(60.0g、0.44mol)及び18-クラウン-6(1.0g、3.8mmol)を、新鮮なDMF(220ml)に懸濁させ、50℃で系を12時間反応させ、減圧下で溶媒を除去した後、得られた残留物を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(クロロホルム/メタノール=20/1、v/v、次に10/1、v/v溶離)、中間体IV-1を得た。その収率は44.3〜55.0%であった。
実施例4
アデニン(39.2g、0.29mol)、中間体III-1(44.0g、0.14mol)、無水炭酸カリウム(60.0g、0.44mol)及び18-クラウン-6(1.0g、3.8mmol)を、新鮮なDMF(220ml)に懸濁させ、50℃で系を12時間反応させた。氷浴冷却下で、反応系を水(300ml)で希釈した後、エチルアセテートで充分抽出し、有機相を合一させ、飽和食塩水で洗浄し、乾燥した後濃縮し、得られた残留物を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(クロロホルム/メタノール=20/1、v/v、次に10/1、v/v溶離)、対応する中間体IV-1を得た。その収率は40.1〜51.0%であった。
(五)Mitsunobu反応による中間体IV-1の調製(II-1化合物を例に説明するが、それに限定されない)
Figure 0005184646
実施例
アデニン(7.8g、0.058mol)、中間体II-1(4.5g、0.028mol)、トリフェニルホスフィン(8.8g、0.034mol)を、新鮮なDMF(50ml)に溶解させ、室温下で上記系中へアゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)(5.8g、0.034mol)を滴下した後、室温で12時間反応させた。氷浴冷却下で、反応系を水(50ml)で希釈し、エチルアセテートで水性相を充分抽出し、有機相を合一させ、飽和食塩水で洗浄し、乾燥した後濃縮し、得られた残留物を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(クロロホルム/メタノール=20/1、v/v、次に10/1、v/v溶離)、中間体IV-1を得た。その収率は38.0〜47.2%であった。
(六)DZ2002粗製品の合成(R1=R2=メチル基を例に説明するが、それに限定されない)
Figure 0005184646
実施例1
中間体IV-1(18.0g、0.065mol)を540mlメタノールに溶解させ、撹拌と氷浴冷却下で、30分間に亘って塩酸/メタノール溶液(0.1mol)を滴下した。終了後氷浴を外し、室温で5時間反応させた後、TLCで反応の進行具合をチェックした(クロロホルム/メタノール=10/1、v/v)。反応液の中へ適正量のシリカゲルを添加した後、溶媒を濃縮し、乾式法のローディング方法を用い、得られた固体をシリカゲルカラムに移転し、まず、クロロホルム/メタノール=10/1、v/vで溶離し、更に終わるまでクロロホルム/メタノール=5/1、v/vで溶離し、DZ2002を含有する溶離液を濃縮した後、浅黄色の固体であるDZ2002粗製品を得た。その収率は51.8〜72.5%であった。
実施例2
中間体IV-1(18.0g、0.065mol)を540mlメタノールに溶解させ、撹拌と氷浴冷却下で30分間に亘って固体のナトリウムメトキシド(7g、0.13mol)を数回に分けて添加した。終了した後氷浴を外し、室温で約3時間反応させた後、TLCで反応の進行具合をチェックし(クロロホルム/メタノール=10/1、v/v)、後処理方法は上記実施例1と同様である。その収率は40.2〜68.7%であった。
(七)DZ2002の粗製品の再結晶
実施例1
上記DZ2002の粗製品(10g)を、無水メタノール(50ml)に懸濁させ、加熱で完全に溶解させた後、活性炭(1g)を添加し、加熱しながら30分間撹拌し続けた後、熱いうちにろ過し、固体を少量の熱いメタノールで洗浄し、得られたろ過液を減圧下で濃縮し、濃縮過程において徐々に固体を析出した。メタノールが原料体積の1/3まで減少した時、濃縮液の中に無水エチルエーテル(50ml)を添加し、室温で30分間撹拌した後ろ過し、固体を無水エチルエーテルで洗浄した後真空乾燥し、ほぼ白色の結晶を8.2g得た。1HNMR(DMSO-d6):1.97〜2.09(1H, m), 2.17〜2.26(1H, m), 3.57(3H, s), 3.96〜4.03(1H, m), 4.20〜4.25(2H, t), 5.68〜5.70(1H, d), 7.16(2H, s), 8.05(1H, s), 8.12(1H, s)。液相の純度は99.5%以上で、単純な不純物は0.2%以下、比旋光度は+18°〜+20°で、融点は162〜164℃である。
実施例2
上記DZ2002の粗製品(10g)を、50mlメタノール水溶液(50%、v/v)に懸濁させ、加熱で完全に溶解させた後、活性炭(1g)を添加し、加熱しながら30分間撹拌し続けた後、熱いうちにろ過し、固体を少量の熱いメタノールで洗浄し、得られたろ過液を4℃の冷蔵庫の中に置き、少量のDZ2002種晶を添加した後一晩置き、ろ過し、固体を少量の冷たい無水メタノールで洗浄した後真空乾燥し、ほぼ白色の結晶を7.3g得た。具体的な指標は上記と一致している。
実施例3
上記DZ2002の粗製品(10g)を水(50ml)の中に懸濁させ、加熱で完全に溶解させた後、活性炭(1g)を添加し、加熱しながら30分間撹拌し続けた後、熱いうちにろ過し、固体を少量の熱い水で洗浄し、得られたろ過液を4℃の冷蔵庫の中に置き、少量のDZ2002種晶を添加した後一晩置き、ろ過し、固体を少量の冷たい水で洗浄した後、真空乾燥し、ほぼ白色の結晶を6.8g得た。具体的な指標は上記と一致している。

Claims (10)

  1. 以下の工程を含む4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法であって、
    Figure 0005184646
    (1)L-リンゴ酸と、保護剤としてのカルボニル化合物R1COR2又はそのジオールカルボニル縮合化合物とを、求核置換反応によって環化させ、1位のカルボキシ基と2位のヒドロキシ基が同時に保護された中間体Iを選択的に得るステップ;その中でR1とR2は、それぞれ独立に水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、フェニル基あるいはp-メトキシフェニル基であり;
    (2)ボラン試薬又は金属水素化物から選ばれた還元剤の作用下で、ステップ(1)で得られた中間体Iを還元することにより、中間体アルコールIIを得るステップ、その中で中間体Iの4位のカルボキシ基が対応するヒドロキシ基に選択的に還元されており;
    (3)ステップ(2)で得られた中間体アルコールIIと、p-トルエンスルホクロリド、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロアセチルクロリド、トリクロロアセチルクロリド及びアセチルクロリドの中から選ばれたアシルクロリドとを、塩基の作用下でエステル化反応させることによって、中間体IIIを得るステップ、その中でXはメタンスルホネート基、p-トルエンスルホネート基、トリフルオロアセテート基、トリクロロアセテート基又はアセテート基であり;あるいは、中間体アルコールIIと、三臭化リン、五臭化リン、四臭化炭素/トリフェニルホスフィン、及びヨウ素/トリフェニルホスフィンの中から選ばれたハロゲン化剤とを、ハロゲン化反応させることにより、中間体IIIを得るステップ、その中でXは臭素又はヨウ素の置換基であり;
    (4)適正な温度と相間移動触媒による触媒の条件下で、ステップ(3)で得られた中間体IIIとアデニンとを、塩基の作用下で適正な溶媒の中で求核置換反応させることにより、中間体IVを得るステップ;
    (5)酸又は塩基の作用下で、ステップ(4)で得られた中間体IVに対し、メタノール系にてその保護基を除去すると共にメチルエステル化させ、4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルを得るステップ;からなり、
    あるいは、前記ステップ(3)とステップ(4)は、以下のステップ、即ち、リン試薬とアゾジカルボン酸ジエチル又はアゾジカルボン酸ジイソプロピルの作用下で、ステップ(2)で得られた中間体アルコールIIとアデニンを、Mitsunobu反応させることにより中間体IVを得るステップによって代替され、その中で前記リン試薬は、トリフェニルホスフィン又はトリアルキルホスフィンであり、その中でアルキル基は、C1-C4の短鎖アルキル基である、4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法。
  2. 前記ステップ(1)におけるカルボニル化合物はアセトンであり、ジオールカルボニル縮合化合物はアセトンジメチルアセタールであり、このときR1=R2=メチル基であることを特徴とする請求項1に記載の4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法。
  3. 前記ステップ(2)におけるボラン試薬は、ボラン、ボラン-ピリジン錯体、ボラン-硫化ジメチル錯体、ボラン-テトラヒドロフラン錯体又はボラン-アンモニア錯体であり、金属水素化物はLiAlH4、NaBH4、KBH4又はNaBH3CNであり、前記還元剤が金属水素化物である場合、単独又はAlCl3、NiCl2、CeCl3、ZnCl2、LiClあるいはI2の試薬と組み合せて使用することが可能なことを特徴とする、請求項1に記載の4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法。
  4. 前記ステップ(2)における還元剤はボラン、ボラン-ピリジン錯体、ボラン-硫化ジメチル錯体、ボラン-テトラヒドロフラン錯体又はボラン-アンモニア錯体であることを特徴とする、請求項3に記載の4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法。
  5. 前記ステップ(3)で使用された塩基は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又はピリジンであり、
    使用されたアシルクロリドは、トルエンスルホクロリド又はメタンスルホニルクロリドであることを特徴とする、請求項1に記載の4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法。
  6. 前記ステップ(4)において、
    反応温度は30℃〜120℃であり;
    相間移動触媒は、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムヨージド、18-クラウン-6又はポリエチレングリコールであり;
    塩基は、水素化ナトリウム、K2CO3、Na2CO3、Li2CO3、NaOH、KOH及びLiOHの中から選ばれた無機塩基、又はトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、メチルピリジン、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミン、ヘキサメチルジシラザンリチウム、へキサメチルジシラザンナトリウム及びヘキサメチルジシラザンカリウムの中から選ばれた有機塩基であり;
    溶媒は、ホルムアミド、DMF、DMA、スルホラン、DMSO、NMP及びHMPAの中から選ばれた非プロトン極性溶媒、又はアセトン及びブタノンの中から選ばれたケトン系溶媒、又はベンゼン及びトルエンの中から選ばれた芳香族溶媒、又はエチルアセテート及びブチルアセテートの中から選ばれたエステル系溶媒、又はジクロロメタン及びジクロロエタンの中から選ばれた塩化炭化水素系溶媒、又はイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサンの中から選ばれたエーテル系溶媒であることを特徴とする、請求項1に記載の4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法。
  7. 前記ステップ(4)において、
    前記温度は40℃〜60℃であり;
    前記相間移動触媒は18-クラウン-6であり;
    前記塩基は、水素化ナトリウム、K2CO3又はNa2CO3であり;
    前記溶媒は、ホルムアミド、DMF、DMA、NMP又はスルホランであることを特徴とする、請求項6に記載の4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法。
  8. 前記ステップ(5)におけるメタノール系は、塩酸/メタノール系又はナトリウムアルコキシド/メタノール系であることを特徴とする、請求項1に記載の4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法。
  9. メタノール、エタノール、イソプロパノール、水あるいはアルコール-水の混合物である再結晶溶媒で、再結晶により、前記ステップ(5)で得られた4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルを精製するステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法。
  10. ステップ(1)でのL-リンゴ酸の代わりにラセミ体のリンゴ酸を用い、同じステップにより、ラセミ体の4-[9-(6-アミノプリン基)]-2-ヒドロキシ酪酸メチルエステルを合成し、更に分離して、4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルを得ることを特徴とする、請求項1に記載の4-[9-(6-アミノプリン基)]-2(S)-ヒドロキシ酪酸メチルエステルの調製方法。
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