〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施の形態の光源モジュール10を備えた電子機器としての例えば液晶表示装置1は、図2に示すように、下から順に、シャーシ2、光源モジュール10、液晶パネル3、ベゼル4にて構成されている。上記光源モジュール10は、反射板としての反射シート11、光源としてのLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)12及びLED基板13、リフレクタ14、導光板20、拡散板15、並びに光学シート群16から構成されている。尚、光学シート群16は、本発明においては存在しなくてもよい。
上記LED12及びLED基板13、並びにリフレクタ14は、図3に示すように、導光板20の端部に設けられ、これによって、LED12からの光を導光板20における一方の端面21aに入射し、導光板20の出射面21dから拡散板15及び光学シート群16を通して、液晶パネル3に光を照射するようになっている。したがって、本実施の形態の光源モジュール10は、サイドエッジ(サイドライトともいう)方式を採用している。
ところで、液晶表示装置1においては、CRT(Cathode-Ray Tube:陰極線管)表示装置と比較して、動画のボヤケという問題点がある。すなわち、CRT表示装置においては、あるフレームにおける画素の発光期間と、次のフレームにおけるこの画素の発光期間との間に、この画素が発光しない非発光期間があるため、残像感が少ない。これに対して、液晶表示装置1の表示方式はこのような非発光期間がない「ホールド型」であるため、残像感が生じ、この残像感が使用者に動画のボヤケとして認識される。
そこで、バックライト型の液晶表示装置1においては、バックライトである光源モジュール10を分割し、液晶パネル3に映像信号を印加するタイミングに同期して順次消灯することにより、画像表示と画像表示との間に黒表示を挿入する技術であるバックライトブリンキングが提案されている。これにより、疑似インパルス型の表示を実現し、残像感を抑え、消費電力を低減することができる。
本実施の形態の光源モジュール10は、このバックライトブリンキングを行うために、図4に示すように、導光板20を複数の導光体21…にて分割して構成し、これら複数の導光体21…を、長手方向に対して並列にそれぞれ隙間22を有して配設している。上記隙間22は、導光体21の熱膨張及び製造公差を考慮すると、例えば1〜2mm程度が必要である。
上記光源モジュール10では、図3に示すように、LED12は、各導光体21における長手方向の一方の端面21aから光をそれぞれ入射させるようになっている。尚、必ずしも一方の端面21aに限らず、長手方向の他方の端面から入射させてもよく、さらに、一方の端面21a及び他方の端面の両方から光を入射させてもよい。すなわち、本発明では、少なくとも一方の端面21aから光を入射させれば足りる。
ところで、導光体が断面矩形に形成されていると、図5(a)における紙面下側に示すように、導光体の矩形断面における先端角の稜線に沿って二筋の暗線ができ、筋ムラが発生するという問題点を有している。この二筋の暗線は、図5(b)の輝度分布図における紙面右側の破線円にて示すように、導光体の矩形断面における先端角の稜線部分においてそれぞれ変曲点ができるためである。
そこで、本実施の形態では、図1(a)(b)に示すように、導光体21における厚肉部の矩形断面の先端角の稜線に先端角湾曲面取り部30を設けることによって、導光体21の矩形断面における先端角の稜線に沿って二筋の暗線が発生するのを回避している。
尚、先端角湾曲面取り部30の形状は、単なる湾曲とするだけでなく、例えば、図1(c)に示すように、湾曲のうちでも先端角円形面取り部31とすることにより、後述するように、一層、筋ムラを解消でき、輝度の均一性を向上させることができる。
本実施の形態の導光体21における先端角湾曲面取り部30によって、筋ムラの発生が防止できる理由を、図6(a)(b)(c)(d)に基づいて説明する。
図6(a)に示すように、導光体の下面中央部から光線を出射した場合の取り出し光の動きを検討する。
最初に、導光体が断面矩形に形成されている場合には、図6(b)に示すように、導光体の側面に当たる光線の一部が全反射し、導光体が断面矩形の先端角の稜線部分から光線が取り出せないことがわかる。この結果、導光体の断面矩形における先端角の稜線部分が暗線になる。
これに対して、先端角湾曲面取り部30を有する導光体21の場合には、図6(c)に示すように、導光体21における下面中央部から出射される光線のうち、全反射する光線がないか又は少ない。この結果、受光面での照度分布に急峻な変化が生じ難い。したがって、矩形の導光体の稜線に起因する筋ムラの改善を図れることが分かる。
また、図6(d)に示すように、先端角湾曲面取り部30の形状は、断面湾曲のうちでも断面円形とした円形面取り31とすることにより、光の出射方向が放射状となり、一層、筋ムラを解消でき、輝度の均一性を向上させることができることが分かる。
そして、この先端角湾曲面取り部30を有する導光体21を用いた場合には、図5(b)の紙面左側に示すように、先端角湾曲面取り部30付近には変曲点がなく、図5(a)の紙面上側に示すように、暗線の発生もないことが確認できた。
尚、本実施の形態においては、図1(a)に示すように、導光体21は、先端角湾曲面取り部30を有する複数の厚肉部及び薄肉部を有する導光体21…からなっているが、必ずしもこれに限らず、例えば、図7に示すように、複数の欠損部21f…を設けて薄く形成した導光体21において、導光体21の出射側面における側端に先端角湾曲面取り部30を設けることが可能である。これにより、導光体の軽量化を図ることができると共に、導光体21の出射側面を液晶パネル3に対向させる場合に、暗線の発生を抑制することができる。
また、図7に示す複数の欠損部21f…を設けた導光体21では、厚肉部が4個となっていたが、必ずしもこれに限らず、より多くの厚肉部又はより少ない厚肉部を形成することも可能である。また、導光板20自体を、複数の欠損部21f…を設けた一個の導光体21にて構成することも可能である。これにより、部材点数の削減を図り、組み立て工数の削減を図ることができる。
このように、本実施の形態の光源モジュール10は、長手方向に平行に配された複数の凹部を有することにより薄肉部と断面矩形状の厚肉部とが形成された導光体21と、導光体21における長手方向の少なくとも一方の端面における厚肉部から光をそれぞれ入射させる複数のLED12と、導光体21の内部にて導光される光を取り出すために該導光体21における光の出射側、又はその反対側である反射シート11側に複数設けられている光散乱体23とを備えている。
すなわち、この種の光源モジュール10では、断面矩形状の厚肉部における出射側面先端角部の稜線に沿って、暗線ができ、筋ムラが発生する。そこで、本実施の形態では、導光体21における断面矩形状の厚肉部の出射側面先端角部には、湾曲状の面取りとしての先端角湾曲面取り部30が形成されている。このため、稜線部分には角が無く、内部を導光した光は、先端角湾曲面取り部30からも出射される。この結果、筋ムラの発生を低減し得る光源モジュール10を提供することができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、導光体21における断面矩形状の厚肉部の出射側面先端角部に形成された先端角湾曲面取り部30は、断面円形である先端角円形面取り部31となっていることが好ましい。
これにより、湾曲状の面取りのうちでも、断面円形とすることによって、内部を導光した光は、断面円形の湾曲状の面取りからより均一に出射される。したがって、筋ムラの発生を確実に低減することができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、導光体21は長手方向に対して並列にそれぞれ隙間22を有して複数設けられていると共に、互いに対向する導光体21の各対向側端における出射側面の対向側端角部には、湾曲状の面取りとしての先端角湾曲面取り部30が形成されているとすることができる。
これにより、導光体21が複数設けられている場合において、互いに対向する導光体21の各対向側端における出射側面の対向側端角部には、先端角湾曲面取り部30が形成されているので、導光体21の出射側面を例えば液晶パネル3側に向けた場合においても、対向側端角部の稜線に沿って発生する暗線を低減し、筋ムラの発生を低減し得る光源モジュール10を提供することができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、導光体21の出射側面における対向側端角部に形成された先端角湾曲面取り部30は、断面円形である先端角円形面取り部31であることが好ましい。
これにより、湾曲状の面取りのうちでも、断面円形とすることによって、内部を導光した光は、先端角円形面取り部31からより均一に出射される。したがって、筋ムラの発生を確実に低減することができる。
また、本実施の形態の電子機器としての液晶表示装置1は、本実施の形態の光源モジュール10を備えている。これにより、輝度ムラの発生を低減し得る光源モジュール10を備えた液晶表示装置1を提供することができる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図8〜図12に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1の導光板20は、複数の厚肉部と薄肉部とを有する導光体21を複数個並べたものであった。しかし、本実施の形態の導光体21は、図8に示すように、1個の導光体21は、2個の凹部としての薄肉部と1個の厚肉部とからなっている点が異なっている。具体的には、導光体21は、隣り合う導光体21・21の互いに対向する側端部及び薄肉部としてのT字薄肉部21b・21bが、それぞれ、導光体21における長手方向に直交する断面の厚肉部としてのT字厚肉部21cよりも薄く形成されている。
すなわち、導光板20を複数の導光体21に分割して長手方向に対して並列に配列する場合に、導光体21の熱膨張及び製造公差を考慮すると、隙間22として1〜2mm程度が必要である。
しかしながら、このような隙間を確保した前記特許文献1に開示された従来の照明装置100では、図19に示すように、導光体111・111間の隙間に暗部ができ、輝度ムラとなる。
この輝度ムラが発生する原因について、図20に基づいて説明する。
図20において破線矢印にて示すように、導光体111中を進む光は、光散乱体112と衝突することにより導光体111中を進む角度が変わり、全反射条件が破られ、出射面111a又は該出射面111aと対向する対向面111bから導光体111外に出射する。ここで、対向面111bと反射シート102との間隔が実質上小さいと、図20において実線矢印にて示すように、導光体111の対向面111bから出射した光は、反射シート102にて反射された後、導光体111に再入射し、側壁面111cにて反射された後、出射面111aから再出射する。
この結果、拡散板104においては、導光体111・111間の隙間103上には光が届き難く、隙間103の直上が暗くなってしまう。したがって、輝度ムラが発生する。
本実施の形態では、この隙間22における輝度ムラの発生を防止するために、図8に示すように、隣り合う導光体21・21の互いに対向する側端部を、それぞれ、導光体21における長手方向に直交する断面の中央部としてのT字厚肉部21cよりも薄く形成している。この結果、本実施の形態の導光体21は、側端部において出射側面又は反射シート11側に欠損部21fを有して断面T字状となっており、厚く形成されたT字厚肉部21cと薄く形成されたT字薄肉部21b・21bとからなっている。
上記のT字薄肉部21b・21bにおける薄く形成されている部分のT字厚肉部21c側への長さは、少なくとも、導光体21のT字厚肉部21cの厚さ以上であることが好ましい。つまり、導光体21のT字厚肉部21cの厚さに対して、1:1以上の長さが薄い部分であることが好ましい。これにより、側端部としてのT字薄肉部21bから出射した光にて、隣接する導光体21・21におけるT字薄肉部21b・21bの各側壁面21g・21g間の隙間22を効率よく照射することができる。
上記の構成により輝度ムラの発生を防止することができる原理について、図9に基づいて説明する。図9は輝度ムラの発生を防止できる原理を示す断面図である。
まず、図9において破線矢印にて示すように、導光体21中を進む光は、光路変換部としての光散乱体23と衝突することにより導光体21中を進む角度が変わり、全反射条件が破られ、出射面21dから導光体21外に出射し、拡散板15に向かう。しかし、この光路では、拡散板15において、隙間22の中央部までは光が届かない。
これに対して、本実施の形態では、導光体21のT字薄肉部21b・21bを薄く形成しているので、隙間22付近では、T字薄肉部21b・21bにおける出射面21dと対向する面である対向面21eと反射シート11との間に大きな間隔を設けることができる。つまり、T字薄肉部21b・21bの下側は欠損部21fとなっている。この結果、図9において実線矢印にて示すように、導光体21におけるT字薄肉部21b・21bの対向面21eから出射した光は、反射シート11にて反射され、導光体21に再入射することなく、拡散板15における、導光体21・21間の隙間22を照らすことができる。したがって、隙間22でのムラが発生し難い。
ここで、上記光散乱体23の配置について、図10(a)(b)に基づいて説明する。図10(a)は本実施の形態の導光体21の断面図であり、図10(b)は本実施の形態の導光体21の出射側面に設けられた光散乱体23の印刷パターンを示す平面図である。
図10(a)に示すように、本実施の形態の導光体21は、例えば、出射側面の長さが21mm、側端部であるT字薄肉部21bの高さが2mm、中央部であるT字薄肉部21bの高さが5mm、該T字薄肉部21bの長さが9mmとなっている。そして、導光体21の出射側面には、図10(b)に示すように、光散乱体23が印刷パターンとして形成されている。
尚、本実施の形態では、例えば光散乱微粒子をポリマー中に分散させて印刷して光散乱体23を形成しているが、必ずしもこれに限らず、他の方法で形成してもよい。例えば、光散乱粒子として蛍光体を用いてもよく、また、光散乱体23を、プリズム等の微細な凹凸形状を形成してもよい。また、ブラスト等で出射側面又は反射シート11側面に粗面を設けることによってパターンを形成することも可能である。
上記印刷パターンは、導光体21の出射側面を例えば9分割して梯子状に形成されており、T字厚肉部21cの中心を軸として左右対称となっている。図10(b)から分かるように、本実施の形態では、印刷パターンは、長手方向に平行に奥に向かうに伴って光散乱体23のパターン間隔が短くなっていると共に、導光体21のT字薄肉部21bにおける側端に向かうに伴ってピッチが短くなっている。この理由は、光源であるLED12から遠ざかるに伴って輝度が減衰するので、光源であるLED12から遠ざかるに伴って光散乱体23の配置密度を高くする必要があるためである。
また、光散乱体23を、ここでは線状としているが、必ずしも線状に特定する必要はなく、例えば、円形状、矩形状等の種々の形状が可能である。
尚、上記の説明では、光散乱体23は、導光体21の出射側面に形成されているが、必ずしもこれに限らず、導光体21の反射シート11側面に形成してもよい。これによっても、導光体21の出射側面に光散乱体23を形成した場合と同様の効果を得ることができる。ただし、導光体21の薄肉部が形成された広い面に光散乱体23を形成する方が好ましい。本実施の形態では、光散乱体23を印刷パターンにて形成しているので、面積の広い方には凹凸がなく、印刷し易いためである。
上記の光源モジュール10を用いた場合における輝度ムラの発生防止効果について、シミュレーションにて確認した結果を図11に示す。図11は、隙間22を1mmとしたときのシミュレーション結果を示すグラフである。縦軸は相対輝度、横軸は隙間22の中心からの距離を示している。
すなわち、図11において、白丸にて示す従来例では隙間22における±0.5mmの部分において10%以上の輝度低下が発生しているのに対して、黒四角にて示す実施例では、隙間22における±0.5mmの部分において3%程度の輝度低下に抑えられていることがわかる。
すなわち、本実施の形態のT字薄肉部21b・21bを形成した導光体21とすることによって、輝度ムラを防止できることが確認できた。
尚、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記の説明では、図9に示すように、導光体21のT字薄肉部21b・21bにおける反射シート11側に欠損部21fが設けられることにより、T字薄肉部21b・21bがT字厚肉部21c・21cよりも薄くなっていた。
しかし、欠損部21fは、必ずしも導光体21の反射シート11側に設ける必要はなく、例えば、図12に示すように、欠損部21fを導光体21の出射側に設けてもよい。また、欠損部21fを、例えば、導光体21における出射側面と反射シート11側面との中間に設けてもよい。尚、この場合、拡散板15に対向する導光体21の角の部分に、先端角湾曲面取り部30が設けられることになる。
図12に示すように、欠損部21fを導光体21の出射側に設けた場合、図12において破線矢印にて示すように、導光体21のT字厚肉部21cにおいては、導光体21中を進む光は、光散乱体23と衝突することにより導光体21中を進む角度が変わり、全反射条件が破られ、出射面21dから導光体21外に出射し、拡散板15に向かう。しかし、この光路では、図9の場合と同様に、拡散板15において、隙間22の中央部までは光が届かない。
一方、導光体21のT字薄肉部21b・21bにおける出射側に欠損部21fが存在する場合には、隙間22付近では、出射面21dと拡散板15との間に、欠損部21fにて大きな間隔を設けることができる。この結果、図12において実線矢印にて示すように、導光体21中を進む光は、光散乱体23と衝突することにより導光体21中を進む角度が変わり、全反射条件が破られ、対向面21eに設けられた反射シート11にて反射し、T字薄肉部21bの出射面21dから導光体21外に出射する。この結果、拡散板15において、導光体21・21間の隙間22の上方を照らし易くすることができる。したがって、隙間22でのムラが発生し難い。
尚、欠損部21fを導光体21における出射側面と反射シート11側面との中間に設けても同様の作用効果を有する。
また、本実施の形態では、拡散板15は、導光体21の出射面21dとは例えば2mmの間隔Dを有してその上方に設けられている。これにより、拡散板15を導光体21の出射面21dに密着する場合に比べて、輝度ムラを低減することができる。
このように、本実施の形態の光源モジュール10は、各導光体21における長手方向に直交する断面の各側端部は、厚肉部よりも薄く形成されている。
すなわち、サイドエッジ(サイドライトともいう)型の光源モジュール10において、複数の導光体21が、長手方向に対して並列にそれぞれ隙間22を有して設けられているので、隙間22において光の照射が少なくなり、隙間部分にて輝度ムラが生じる。
しかし、本実施の形態では、各導光体21における長手方向に直交する断面の各側端部は、厚肉部よりも薄く形成されている。このため、各側端部では、欠損部21fができることになる。
この構成により、導光体21の各側端部では、導光体21から出射した光、又はその光の反射シート11での反射光が欠損部21fを通過することによって、導光体21に再入射することなく、導光体21・21間の隙間22を照らすことができる。
したがって、隙間22での輝度が不足するのを回避することができ、輝度ムラの発生を低減することができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、各導光体21の各側端部における凹部形成側面における各対向側端角部には湾曲状の面取りとしての先端角湾曲面取り部30が形成されている。
これにより、導光体21の凹部形成側面を例えば液晶パネル3に向ける場合に、凹部形成側面の薄肉部における出射側面先端角部の稜線に沿って、暗線ができ、筋ムラが発生するのを抑制することができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、各導光体21の各側端部における凹部形成側面における各対向側端角部に形成された先端角湾曲面取り部30は、断面円形の先端角円形面取り部31であることが好ましい。
これにより、凹部形成側面を例えば液晶パネル3に向ける場合に、湾曲状の面取りのうちでも、断面円形とすることによって、内部を導光した光は、断面円形の湾曲状の面取りからより均一に出射される。したがって、筋ムラの発生を確実に低減することができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、導光体21の内部を導光する光を取り出すために該導光体21の出射側面又は反射シート11側面に複数設けられている光路変換部としての光散乱体23は、導光体21の各T字薄肉部21b・21bの出射側面又は反射シート11側面での配設密度が該導光体21のT字厚肉部21cの出射側面又は反射シート11側面での配設密度よりも高密度となるように配設されている。
すなわち、導光体21の各T字薄肉部21b・21bは、導光体21のT字厚肉部21cに比べてLED12からの光量が少ない。このため、光散乱体23を、導光体21の各T字薄肉部21b・21bの出射側面又は反射シート11側面での配設密度が導光体21のT字厚肉部21cの出射側面又は反射シート11側面での配設密度よりも高密度となるように配設することによって、導光体21の各T字薄肉部21b・21bの出射側面又は反射シート11側面からの出射光を増加させることができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、光散乱体23は、導光体21の出射側面又は反射シート11側面のうち欠損部21fが存在しない面に設けられていることが好ましい。これにより、光散乱体23を印刷によりパターン配置する場合に、導光体21の出射側面又は反射シート11側面のうち、凹凸のない平滑な平面に印刷することができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、導光体21の上方には、導光体21から出射された光を拡散させる拡散板15が該導光体21の出射側面から間隔Dを有して設けられていることが好ましい。
すなわち、複数の導光体21…が、長手方向に対して並列にそれぞれ隙間22を有して設けられている導光板20においては、上述したように、導光体21における長手方向に直交する断面の各T字薄肉部21b・21bを、導光体21における長手方向に直交する断面のT字厚肉部21cよりも薄く形成することにより、隙間22での輝度ムラの発生を低減することができる。
このとき、導光体21の上方に拡散板15を配置する場合に、拡散板15を導光体21から遠ざける方が、輝度ムラは目立たなくなる。したがって、拡散板15を導光体21の出射側面に密着して配置するよりも拡散板15を導光体21の出射側面から間隔D(≠0)を有して設けることによって、輝度ムラの発生を低減することができる。
また、本実施の形態の電子機器としての液晶表示装置1は、本実施の形態の光源モジュール10を備えている。これにより、輝度ムラの発生を低減し得る光源モジュール10を備えた液晶表示装置1を提供することができる。
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施の形態について図13及び図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態2の光源モジュール10の導光板20は、図8に示すように、複数の導光体21が、長手方向に対して並列にそれぞれ隙間22を有して設けられてなっていると共に、各導光体21…は、長手方向に直交する断面がT字状断面を有する単体のT型導光体となっていた。しかし、本実施の形態では、各導光体は、図13に示すように、長手方向に直交する断面がT字状断面を有するT型導光体部40を複数個連ねたキャタピラ型導光体41からなっている点が異なっている。
本実施の形態においても、各キャタピラ型導光体41の間には、例えば1mmの隙間22が設けられていると共に、隣接するキャタピラ型導光体41・41の互いの側端部としてのT字薄肉部41b・41bが、LED12の光が入射されるT字厚肉部41c・41cよりも薄くなっている。
これにより、前記実施の形態1と同様に、キャタピラ型導光体41・41の間に隙間22があっても、隙間22での輝度ムラが発生し難いものとなっている。
さらに、本実施の形態においても、キャタピラ型導光体41の側端には先端角湾曲面取り部30が形成されている。
尚、本実施の形態において、キャタピラ型導光体41は、中間部においてもT字厚肉部41c・41cよりも薄いT字薄肉部41b・41bを設けていることにより、キャタピラ型となっている。このように、導光体の形状をキャタピラ型としたのは、導光体の厚さを一部において薄くすることにより軽量化を図るためである。また、導光体の長手方向に直交する側の長さを長くすることにより並べる導光体の本数を減らすことができるので、導光板20の組み立て性を向上させるためでもある。上記キャタピラ型導光体41の長手方向に直交する側の長さは例えば84mmである。また、T字厚肉部41cの厚さは例えば5mmであり、T字厚肉部41cの長さは例えば9mmであり、いずれも実施の形態1と同様である。さらに、T字薄肉部41bの厚さは例えば2mmであり、T字厚肉部41cの長さは例えば12mmである。
次に、本実施の形態における光路変換部としての光散乱体23の配置について、図14(a)(b)に基づいて説明する。図14(a)はキャタピラ型導光体41の出射側面に設けられた光散乱体23の配設パターンを示す平面図であり、図14(b)はキャタピラ型導光体41の断面図である。尚、LED12は、キャタピラ型導光体41におけるT字厚肉部41cの側面側に設けられている。
本実施の形態における光散乱体23の配置は、図14(a)に示すように、長手方向に平行に奥(図14(a)における紙面の上側)に向かうに伴って光散乱体23のパターンの間隔が短くなっていると共に、キャタピラ型導光体41のT字薄肉部41b…がT字厚肉部41c…よりもピッチが短くなっている。すなわち、T字薄肉部41b…がT字厚肉部41c…よりも光散乱体23の配設密度が高いことがわかる。これによって、キャタピラ型導光体41において、輝度の均一化が図れるものとなっている。
このように、本実施の形態の光源モジュール10では、キャタピラ型導光体41は長手方向に対して並列にそれぞれ隙間22を有して複数設けられていると共に、各キャタピラ型導光体41の出射側面における対向側端角部には、湾曲状の面取りとしての先端角湾曲面取り部30が形成されている。
これにより、導光体が複数設けられている場合において、各導光体の出射側面における対向側端角部には、湾曲状の面取りが形成されている。このため、導光体の出射側面を例えば液晶パネル側に向けた場合においても、対向側端角部の稜線に沿って発生する暗線を低減し、筋ムラの発生を低減し得る光源モジュールを提供することができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、導光体としてのキャタピラ型導光体41は、長手方向に直交する断面がT字状断面を有するT型導光体部40を複数個連ねたものからなっていると共に、各光源としてのLED12は、T型導光体部40における厚肉部分であるT字厚肉部41c・41cの端面から光をそれぞれ入射させる。
これにより、導光板20における導光体の数を減らすことができ、部品点数の増大を防止すると共に、中央部にも欠損部21fを複数形成することになるので、導光板20の重量を軽減することができる。したがって、導光板20の軽量化を図り、かつコストの低減も図ることができる。すなわち、導光板20は、例えば、アクリル樹脂からなっているが、この材料費の低減等を図ることができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、導光体21の内部を導光する光を取り出すために該導光体21の出射側面又は反射シート11側面に複数設けられている光路変換部としての光散乱体23は、T型導光体部40における薄肉部分であるT字薄肉部41b…の出射側面又は反射シート11側面での配設密度がT字厚肉部41c…の出射側面又は反射シート11側面での配設密度よりも高密度となるように配設されている。
すなわち、T型導光体部40におけるT字薄肉部41b・41bは、T字厚肉部41cに比べてLED12からの光量が少ない。このため、光散乱体23を、T型導光体部40におけるT字薄肉部41b・41bの出射側面又は反射シート11側面での配設密度がT字厚肉部41cの出射側面又は反射シート11側面での配設密度よりも高密度となるように配設することによって、T型導光体部40におけるT字薄肉部41b・41bの出射側面又は反射シート11側面からの出射光を増加させることができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、光散乱体23は、キャタピラ型導光体41の出射側面又は反射シート11側面のうち欠損部21fが存在しない面に設けられている。これにより、光散乱体23を印刷によりパターン配置する場合に、キャタピラ型導光体41の出射側面又は反射シート11側面のうち、凹凸のない平滑な平面に印刷することができる。
また、本実施の形態の電子機器としての液晶表示装置1は、本実施の形態の光源モジュール10を備えている。これにより、輝度ムラの発生を低減し得る光源モジュール10を備えた液晶表示装置1を提供することができる。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について図15〜図17に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1及び実施の形態2と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態2の導光体21及び実施の形態3のキャタピラ型導光体41では、T字厚肉部とT字薄肉部との隅角部が矩形に形成されていた。しかし、本実施の形態では、図15に示すように、T字厚肉部とT字薄肉部との隅角部が面取りされている点が異なっている。
本実施の形態の特徴について、実施の形態2にて説明した導光体21を用いて説明する。ただし、実施の形態3におけるキャタピラ型導光体41についても原理は同じであり、キャタピラ型導光体41についても本実施の形態の構成を適用することができる。
まず、図15において破線にて示すように、導光体21のT字厚肉部21cとT字薄肉部21bとの境界における隅角部に面取り50が存在しない場合には、T字厚肉部21cとT字薄肉部21bとの隅角部が90度になっているので、図15において破線矢印にて示すように、LED12から導光体21に入射された光は、T字厚肉部21cとT字薄肉部21bとの隅角部にて全反射し、T字薄肉部21bに導光されないか又は導光され難くなる。この結果、T字薄肉部21bから出射される光が少なくなり、輝度の均一化が困難となる。
これに対して、導光体21のT字厚肉部21cとT字薄肉部21bとの隅角部に面取り50が存在する場合には、図15において実線矢印にて示すように、LED12から導光体21に入射された光はT字薄肉部21bに導光されるので、T字薄肉部21bに導光される光の減少を抑制することができる。その結果、T字薄肉部21bから出射される光の減少を抑制することができ、輝度の均一化の低下を抑制することができる。
尚、このT字厚肉部21cとT字薄肉部21bとの境界における隅角部における面取り50は、図15に示すように、湾曲状面取り51とすることができる。すなわち、湾曲状面取り51は、円形又は楕円形等の曲線の断面となっているものである。これにより、T字厚肉部21cとT字薄肉部21bとの隅角部における変曲点をなくすことができるので、輝度の均一化において、変曲点ができるのを防止することができる。
この考え方からすると、T字厚肉部21cとT字薄肉部21bとの隅角部における面取り50は、必ずしも湾曲状面取り51にする必要はなく、図16(a)に示すように、例えば、T字厚肉部21cの途中からT字薄肉部21bに向けて直線的に延びる直線状面取り52とすることも可能である。これによって、変曲点はできるが、LED12から導光体21に入射された光は、T字薄肉部21bに導光されるので、T字薄肉部21bに導光される光の減少を抑制することができる。その結果、T字薄肉部21bから出射される光の減少を抑制することができ、輝度の均一化の低下を抑制することができる。
また、面取り50を直線状にする場合においては、例えば、図16(b)に示すように、T字厚肉部21cの最初から直線状に面取りする直線状面取り53とすることも可能である。これにより、変曲点は無くなり、かつT字薄肉部21bに光りを導光させることができる。
このように、本実施の形態では、光源モジュール10では、導光体21におけるT字厚肉部21cと該T字厚肉部21cよりも薄く形成されたT字薄肉部21b・21bとの境界における隅角部には、湾曲状面取り51、直線状面取り52・53等の面取り50が施されている。
これにより、導光体21における中央部としてのT字厚肉部21cを導光する光が、側端部としてのT字薄肉部21b・21bとの境界における隅角部にて反射されることによってT字薄肉部21b・21bに導光されないことを防止することができる。したがって、T字薄肉部21b・21bでの輝度の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態の光源モジュール10では、キャタピラ型導光体41の複数のT型導光体部40における薄肉部分であるT字薄肉部41b・41bと該T型導光体部40におけるT字厚肉部41cとの境界における各隅角部には、面取り50が施されているとすることができる。
これにより、複数のT型導光体部40…を有するキャタピラ型導光体41において、T型導光体部40におけるT字厚肉部41cを導光する光が、T型導光体部40におけるT字薄肉部41b・41bとの境界における隅角部にて反射されることによってT字薄肉部41b・41bに導光されないことを防止することができる。したがって、T字薄肉部41b・41bでの輝度の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態の電子機器としての液晶表示装置1は、本実施の形態の光源モジュール10を備えている。これにより、輝度ムラの発生を低減し得る光源モジュール10を備えた液晶表示装置1を提供することができる。
尚、本実施の形態においては、T字厚肉部21cにおける先端矩形に先端角湾曲面取り部60を設けることのみについて説明したが、本発明では、必ずしもこれに限定されず、例えば、実施の形態3の構成と合わせた導光体21とすることが可能である。
例えば、図17に示すように、実施の形態2に示すキャタピラ型導光体41において、T字厚肉部41cにおける先端矩形に先端角湾曲面取り部60を設けると共に、T字厚肉部41cとT字薄肉部41bとの隅角部に面取り50を設けることが可能である。
これにより、T字薄肉部41bへの導光量を多くすると共に、先端矩形のエッジでの輝度ムラを防止することができる。
また、本実施の形態の電子機器としての液晶表示装置1は、本実施の形態の光源モジュール10を備えている。これにより、輝度ムラの発生を低減し得る光源モジュール10を備えた液晶表示装置1を提供することができる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。