JP2011175965A - 面状照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】セグメント点灯に適したサイドライト方式の面状照明装置を提供する。
【解決手段】
面状照明装置10は、矩形平板状の導光板11と、導光板11の互いに対向する一対の側端面(第1入光面12,第2入光面13)に沿ってそれぞれ列状に配置される複数のLED21(第1LED列22,第2LED列23)と、を備えている。導光板11は、一方の主平面である出射面14に、第1入光面12から第2入光面13に向かって直線状に延びる筋状凸部15が、第1入光面12(第2入光面13)の長手方向に沿って繰り返し形成されている。複数のLED21は、複数のグループに分けられ、被照明体である液晶パネルの駆動回路からの信号に基づき、選択されたグループのLED21のみが点灯できるように構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】
面状照明装置10は、矩形平板状の導光板11と、導光板11の互いに対向する一対の側端面(第1入光面12,第2入光面13)に沿ってそれぞれ列状に配置される複数のLED21(第1LED列22,第2LED列23)と、を備えている。導光板11は、一方の主平面である出射面14に、第1入光面12から第2入光面13に向かって直線状に延びる筋状凸部15が、第1入光面12(第2入光面13)の長手方向に沿って繰り返し形成されている。複数のLED21は、複数のグループに分けられ、被照明体である液晶パネルの駆動回路からの信号に基づき、選択されたグループのLED21のみが点灯できるように構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、導光板の側端面(入光面)に複数の光源を配置してなるサイドライト方式の面状照明装置に関し、特に、液晶パネルの擬似インパルス駆動に要するセグメント点灯が可能な面状照明装置に関する。
光源を導光板の側端面に配置してなるサイドライト方式の面状照明装置は、薄型化に有利であることから、表示領域の小さい携帯情報機器用にとどまらず、表示領域の大きい液晶テレビ用の面状照明装置(バックライト)としても普及し始めている。光源としては、点状光源であり環境適合性に優れたLED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)が専ら適用されている。
液晶テレビでは、液晶の応答性に起因して発生する残像感やぼけを抑制するために、面状照明装置の照明領域(導光板の出射面)を仮想的に複数の部分的な領域(以下、部分発光領域)に区画し、部分発光領域ごとに液晶パネルを照明(セグメント点灯)する擬似インパルス駆動が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、単一のLEDから出射される光は、放射状に広がる(指向性を有しない)ことから、個々のLEDから導光板内に入射した光は、導光板の出射面から、LEDを基点とした末広がり状の発光領域を形成するようにして出射する(後述する図4(a)参照)。このため、LEDの前方に位置する部分発光領域からのみでなく隣接する部分発光領域からも多くの光が出射することになり、高性能な擬似インパルス駆動の実現が困難となる。
そこで、特許文献1が開示する照明装置(面状照明装置)50は、図8に示すように、一列に配置された複数のブロック51aから導光板51を構成し、隣り合うブロック51a間に0.1ミクロン以上の隙間52を形成して、この隙間52内を空気層53としている。
このように、隣り合うブロック51a間に隙間52を置いて導光板51を構成することにより、光源54からブロック51a内に入射した光は、ブロック51aと空気層53の界面において全反射される(同図において、光路L2として例示)。すなわち、隣り合うブロック51a同士が光学的に分離される。これにより、特定の光源54を点灯することにより、特定のブロック51aのみを発光させることができる。この結果、光源54を順次点灯することにより、導光板51を区画(部分発光領域)ごとに順次発光させることができ、セグメント点灯が実現される。
しかしながら、特許文献1が開示する面状照明装置は、照明領域の全体から出射される照明光を観察した場合に、隣り合うブロック間の隙間に相当する部分に輝線(輝度むら)が発生するという問題がある。これは、ブロックと空気層との界面であるブロックの側端面(隣接するブロックに対向する、出射面に垂直な平面)で光が反射する際に、光が幾分散乱されるためであると考えられる。この輝線の発生は、液晶パネルにより生成される画像の視認性を損なうものである。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、輝線の発生がなく照明光の均一性に優れた、セグメント点灯が可能なサイドライト方式の面状照明装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る面状照明装置は、矩形平板状の導光板と、前記導光板の互いに対向する一対の側端面のうち少なくとも一方の側端面に沿って列をなして配置される複数の光源と、を備え、前記複数の光源の中から選択された光源を点灯することにより、前記導光板の一対の主平面のうちの少なくもいずれか一方の所定の部分的な領域から照明光を出射させるように構成された面状照明装置において、前記導光板の前記一対の主平面のうちいずれか一方に、前記一対の側端面が互いに対向する方向に延びる多条の筋状凸部が形成されていることを特徴とするものである。
かかる発明によれば、導光板の一方の主平面(出射面)および/またはそれと対向する他方の主平面(反射面)に、一対の側端面(複数の光源が配置される入光面)の長手方向に沿って多条の筋状凸部が形成されている。複数の筋状凸部は、一方の側端面がそれと対向する他方の側端面を向く方向に延びるように形成されている。このため、選択して点灯された光源から放射状に出射した光のうち、導光板内を光軸(入光面に垂直な方向)に対して上面視して斜め方向に進行した光は、筋状凸部の一対の側面(外形面)でそれぞれ反対方向に反射され進行方向が変えられる。これにより、導光板内を導光する光は、各筋状凸部での反射を繰り返しながらジグザグ状に前方に進行することになり、光源を基点として末広がり状に進行することが抑制される。すなわち、光源から導光板内に入射した光を全体として光軸に略平行に進行させることができ、選択された光源に対応する所定の部分的な領域(選択された光源の前方に位置する矩形状やストライプ状などの部分発光領域)から主として照明光を発光させることができる。この結果、隣接する部分発光領域から出射する光を低減することができる。そして、筋状凸部は、導光板の主平面において入光面に沿って多条に(分散して)形成されていることから、従来技術のように輝線が発生することがない。
また、前記筋状凸部は、前記側端面に平行な断面の外縁に曲線部分を含むのが好ましい。また、より好ましい一態様では、前記側端面に平行な断面の外縁が円弧である。
かかる発明によれば、筋状凸部の導光板の入光面に平行な断面の外縁(断面形状)の少なくとも一部が、外縁の接線角度が谷部側から頂部側にかけて連続的に変化する曲線(円弧)部分で構成されている。これにより、導光板の入光面近傍でかつ隣接する光源間の前方部分において発生しやすい輝度むらを抑制することができる。また、筋状凸部の断面の外縁を円弧(断面形状が円弧)とすることにより、輝度むらの抑制効果をより有効に発揮させることができる。
また、前記筋状凸部は、前記導光板を構成する基板部とともに押出成形により形成することができる。
本発明に係る筋状凸部は、一方向に向かって延びるように構成されていることから、押出成形法によって基板部(筋状凸部および後述する光路変更パターンが形成されていない状態の導光板)とともに成形することができる。押出成形法は、大型の成形品の成形に適していることから、液晶テレビ用などの大型の導光板であっても容易に作製することができる。
また、本発明の面状照明装置は、被照明体としての液晶パネルからの制御信号に応じて、前記複数の光源が、前記列の一端から他端に向かって順次点灯されるように構成されていてもよい。
以下、本発明の実施形態に係る面状照明装置10を図面を参照して説明する。なお、各図においては、本発明の理解を容易にするために、一部の構成要素を適宜誇張するなど模式的に表しており、実際の寸法や、寸法比、形状などを正確に反映しない部分がある。
面状照明装置10は、図1に示すように、一対の側端面から入射された光を一方の主平面から面状に出射させる導光板11と、導光板11の一対の側端面に沿って配置される複数の光源(点状光源)としてのLED21と、導光板11の一対の主平面に配置される光学シート類31と、を備えている。以下、各構成要素について、順に説明する。
導光板11は、透明材料(本実施形態では、アクリル樹脂)を用いて矩形平板状に形成され、その外形面には、複数のLED21が配置される互いに対向する一対の側端面である入光面12,13と、入光面12,13に略直交しLED21の光を面状に出射させる主平面である出射面14と、出射面に対向する主平面である反射面16と、を有している。なお、本実施形態では、出射面14と反射面16とは互いに平行であるが、これに限定されない。
一対の入光面12,13は、LED21から出射された光を導光板11内に入光させる面である。一対の入光面12,13は、本実施形態では、それぞれ平面状に形成され、いわゆる入光プリズムは形成されていない。なお、以下では、一対の入光面12,13を個別に示す必要があるときには、第1入光面12および第2入光面13と称する。
出射面14は、導光板11に入光したLED21からの光を面状に出射(発光)させる面であり、出射面14には、凹凸構造をなす複数(多条)の筋状凸部(プリズム)15が形成されている(なお、図1では、複数の筋状凸部15を、模式的に複数の実線の配列として示してある)。複数の筋状凸部15は、導光板11内を進行する光が一対の入光面12,13と平行な方向に広がる現象を抑制するためのものであるが、詳細は後述する。
複数の筋状凸部15の各々は、第1入光面12から第2入光面13に向かって、第1入光面12および第2入光面13を連結するように直線状に延び、一対の入光面12,13の長手方向の一端から他端まで繰り返し形成されている。本実施形態では、各筋状凸部15は、一対の入光面12,13に直角、すなわち光軸Cに平行である。
各筋状凸部15は、図2に示すように、光軸Cに垂直な断面が円弧状(断面の外縁(外形線)が円弧状)に形成されている。複数の筋状凸部15のピッチPは、個々のLED21の幅(例えば、2〜3mm)に対して微小(例えば、100μm)である。ここで、導光板11のうち、複数の筋状凸部15および後述する光路変更パターン以外の部分を基板部とする。基板部と複数の筋状凸部15との境界は、同図中2点鎖線で示す仮想の平面である。この仮想の平面と筋状凸部15の外縁とが接する箇所(谷部)において、筋状凸部15の外縁に対する接線が仮想の平面に対してなす角度(最大接線角度)θは、20°以上が好ましく、30°以上であることがより好ましい。また、筋状凸部15のうち、仮想の平面から最も遠い箇所(頂部)と前記仮想の平面との距離(高さ)Hは、導光板11の厚さ(例えば、4mm)に対して微小(例えば、30μm)である。なお、高さHは、後述する本発明の作用効果(導光する光を平行化させる作用効果)を有効に発揮させる観点から、ピッチPの1/10以上であるのが好ましい。
出射面14と対向する反射面16には、入射した光を散乱させて光路を変更する光路変更パターン17が形成されている。本実施形態では、複数のドットから光路変更パターン17が形成されている。光路変更パターン17により光路が変更されて、臨界角よりも小さい角度で出射面14(筋状凸部15)に入射した光が、導光板11から外部に出射する。なお、光路変更パターン17は、複数のLED21の全てを点灯させた場合に、出射面14の全体から均一な照明光が得られ、かつ、セグメント点灯させた場合に、出射面14の対応する部分発光領域から照明光が得られるように、ドットの面積密度が適宜調整されている。
次に、複数のLED21の各々は、いわゆる擬似白色LEDであり、導光板11の一対の入光面12,13に沿ってそれぞれ列状に配置されている。複数のLED21は、第1入光面12に沿って配置される第1LED列22、および第2入光面13に沿って配置される第2LED列23(以下、総称として一対のLED列22,23)を構成している。なお、本実施形態では、第1LED列22と第2LED列23とは、構成するLED21の数が同一であり、互いに線対称に配置されている。
一対のLED列22,23の各々は、図3に示すように、各列の一端から他端に向かって複数のグループ(第1LED列22はグループa〜f、第2LED列23はグループg〜l)に分けられている。そして、被照明体である液晶パネル(不図示)の駆動回路(不図示)からの電気信号に基づいて、同一端側(例えば、グループa,g)からグループごとに順次点灯できよるように、電気配線(不図示)に接続されている。すなわち、一対のLED列22,23は、擬似インパルス駆動(セグメント点灯)が可能に構成されている。
次に、光学シート類31は、導光板11の反射面16側に配置される反射シート32と、導光板11の出射面14側に順次重ねて配置される拡散シート33および一対のプリズムシート34,35と、から構成されている。反射シート32は、導光板11の反射面16から外部に漏れ出した光を導光板11に戻すためのものであり、拡散シート33および一対のプリズムシート34,35は、出射面14から外部に出射した照明光の指向特性を調整するためのものである。なお、光学シート類は、必要に応じて適宜選択し組み合わせて使用されるものである。
次に、導光板11の好ましい作製方法の一例を説明する。
まず、複数の筋状凸部15に対応する凹凸構造を有するロール金型が取り付けられた押出成形機により、基板部(複数の筋状凸部15および光路変更パターン17が形成されていない導光板11)とともに、基板部の一方の主平面に複数の筋状凸部15を形成する。次に、基板部の他方の主平面に、光散乱材(例えば、SiO2)が分散された樹脂をスクリーン印刷法により複数のドット状に塗布することにより、光路変更パターン17を形成する。以上の工程により、一方の主平面に複数の筋状凸部15が形成され、他方の主平面に光路変更パターン17が形成された導光板11が完成する。なお、スクリーン印刷法に代えて、例えば、インクジェット印刷法により光路変更パターン17を形成してもよい。
次に、上記のように構成された本発明の実施形態に係る面状照明装置10の作用効果について説明する。
面状照明装置10は、導光板11の出射面14に、一対の入光面12,13が互いに対向する方向(光軸C方向)に延びる微細な筋状凸部15が、一対の入光面12,13の長手方向に沿って繰り返し形成されている。また、一対の入光面12,13には、一対のLED列22,23がそれぞれ対向配置されている。これにより、個々のLED21から放射状に出射された光は、一対の入光面12,13を介して導光板11内に入光する。導光板11内に入光した光のうち、導光板11内を光軸Cに対して上面視斜め方向(例えば、右方向)に進行した光は、筋状凸部15の一方の傾斜(湾曲)する側面(中心より右側の右側面)15aに入射して反対方向(左方向)に反射される(図2の矢印付き仮想線で示した光線L1参照)。反対方向(左方向)に反射された光は、反射面16で反射された後、他の筋状凸部15の他方の傾斜(湾曲)する側面(右側面に対称な左側面)15bに入射して反対方向(右方向)に反射される。このように、導光板11内を導光する光は、出射面14側から外部に出射するまで筋状凸部15(外縁を構成する一対の側面15a,15b)および反射面16での反射を繰り返しながら、すなわち平面視してジグザグ状に蛇行しながら前方に進行する。これにより、LED21から出射された光は、導光板11内を全体として光軸Cに略平行に進行し、LED21を基点として末広がり状に進行することが抑制される。
この結果、図3に示すように、一対のLED列22,23のうち、所定のグループ(例えば、第1LED列22のグループbおよび第2LED列23のグループh)に属する複数個のLED21を発光させることにより、各グループb,hの前方に位置し仮想的に矩形状に区画された部分発光領域B,Hから主として照明光を得ることができる。言い換えれば、部分発光領域B,Hに隣接する部分発光領域A,C,G,Iからの出射光を低減することができ、出射面14において照明光が出射される領域を制御することができる。これにより、面状照明装置10をバックライトとして使用した液晶パネルから、残像感やぼけのない高品質な画像を得ることができる。
そして、微細な筋状凸部15が導光板11の出射面14において一対の入光面12,13の長手方向に沿って繰り返し(多条に)形成されていることから、従来技術のような輝線が発生することがない。これより、面状照明装置10をバックライトとして使用した液晶パネルから、視認性に優れた画像を得ることができる。
なお、本発明のおける「所定の部分的な領域から照明光を出射させる」とは、主として所定の部分発光領域から照明光を出射させるという意味であり、所定の部分発光領域に隣接する部分発光領域からも同時に光の一部が出射することを排除するものではない。むしろ、発光領域が隣接する部分発光領域にまたがるとともに、隣接する部分発光領域寄りほどに輝度が弱くなるようにすることによって、照明領域の全体を点灯させた場合に、境界部における輝線の発生や輝度の急激な変化を抑制することができる。
ここで、実本発明に係る面状照明装置の優位性を、実施例に基づいて図4を参照して具体的に説明する。
図4(a)(b)は、大型の導光板(横幅が710mm、縦幅が410mm)の縦方向に延びる一対の側端面(幅が短い方の一対の側端面)にそれぞれ100個(計200個)ずつ配置させたLEDのうち、略中央部に隣接して配置されたそれぞれ1つ(計2つ)のグループを構成する10個(計20個)のLEDを点灯させた場合の照明領域の輝度分布を測定した結果である。図4(a)は、比較のために、出射面に筋状凸部が形成されていない導光板を用いた場合(比較品)であり、図4(b)は、出射面に筋状凸部が形成されている導光板を用いた場合(発明品)である。なお、筋状凸部の形状は、曲率が一定で最大接線角度θが約60°、高さHが約30μmであり、ピッチPが約100μmである。
両図を比較して明らかなように、導光板の出射面に筋状凸部を形成することにより、入光面に平行な方向への光の広がりが抑制され、この結果、出射面の横方向一端から他端まで幅が略一定の照明光が得られた。また、全てのLEDを同時点灯した場合であっても、また、順次点灯を繰り返した場合であっても、照明光に輝線は発生せず、照明領域の全体にわたる照明光の均一性にも優れていることが確認された。
また、本発明に係る導光板11に形成される複数の筋状凸部15は、導光板11の出射面14において、第1入光面12から第2入光面13まで一方向に揃って直線状に形成されている。このため、筋状凸部15が形成された透明基板(光路変更パターン17が形成されていない導光板11)を、押出成形法によっても作製することができる。導光板11の作製に押出成形法を採用した場合には、導光板の一般的な作製方法である射出成形法を採用した場合と比較して、導光板の大型化が容易である、作製時間が短い、製品サイズごとに金型を作製する必要がない、設備が安価である、などの利点が得られる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、実施の形態については上記に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、セグメント点灯(部分点灯)の応用例として、擬似インパルス駆動を想定して説明したが、これに限定されない。本発明に係る面状照明装置は、消費電力の低減化のために検討されている、いわゆるローカルディミング駆動にも好適である。具体的に説明すれば、図3において、グループb,d,jに属するLED21を点灯することにより、部分発光領域B,D,Jから照明光を出射させることができる。なお、各グループの点灯は、オンオフ制御のみではなく、各グループのLED21に流す電流を調整して、グループごとに発光量が所定の値に変わるように制御してもよい。
また、上記実施形態では、筋状凸部の断面の外縁が円弧状として説明したが、これに限定されない。例えば、図5(a)(b)(c)に示すように、外縁が直線(断面三角形)からなる筋状凸部15A、外縁が直線と円弧とからなるからなる筋状凸部15B(図示の例は、頂部側が円弧)、隣接する筋状凸部間に平坦部を設けてなる筋状凸部15Cであってもよい。なお、筋状凸部15〜15Cは、いずれも稜線(頂部)を中心に左右対称の形態であるが、これに限定されない。非対称であっても一定の効果を奏する。
ここで、筋状凸部の断面形状を円弧(R形状)とした場合の優位性を、図6(a)(b)および図7を参照して説明する。図6(a)は、筋状凸部の断面形状をR形状とした場合のミクロな領域(図4(b)において、入光面の中央部に配置された9個のLEDに対応する、出射面の入光面近傍の部分領域)から出射する光の輝度分布を解析した結果である。また、図6(b)は、比較例として、筋状凸部の断面形状を三角形(V形状)とした場合のミクロな領域から出射する光の輝度分布を解析した結果である。また、図7は、図6(a)(b)に示す2次元状の輝度分布の解析結果において、入光面から10mmの位置における入光面と平行な方向(Y方向)の輝度(1次元状の輝度分布)をそれぞれ数値化して表したグラフである。なお、V形状の断面形状は、頂角が90°で傾斜角度が45°の2等辺三角形であり、ピッチは100μmである。
図6(a)(b)および図7に示すように、筋状凸部の断面形状をV形状とした場合には、入光面の近傍において隣接するLED間の前方を暗部とする筋状の輝度むらが認められるが、筋状凸部の断面形状をR形状とした場合には、この筋状の輝度むらは認められない。すなわち、図4(b)に示した結果と併せると、筋状凸部の断面形状をR形状とすることによって、導光板内を進行する光を、微視的には入光面と平行な方向に適度に拡散させ、巨視的には末広がりを抑制し略平行な状態で前方に進行させることができる。断面形状をR形状とした場合に、入光面と平行な方向に光を適度に拡散できるのは、筋状凸部の外縁の接線角度が谷部から頂部にわたって連続的に変化していることにより、光が入射する外縁の位置によって入光面と平行な平面内における反射角度(絶対値)が適度に変わるからであると考えられる。なお、筋状凸部の外縁の一部が曲線(円弧)で形成されていれば、筋状の輝度むらの抑制について一定の効果が期待できる。
次に、上記実施形態では、導光板の出射面側に筋状凸部が形成されているが、これに限定されない。導光板の反射面側に筋状凸部が形成されていてもよいし、出射面側および反射面側のいずれにも筋状凸部が形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、導光板11の一対の入光面12,13に沿って同一形状の筋状凸部15が繰り返し形成されているが、これに限定されない。入光面12,13に沿って形成される多条の筋状凸部15は、例えば、条ごとに形態(断面形状)が異なっていてもよいし、形態の異なる筋状凸部を組み合わせてなる筋状凸部群を繰り返してもよい。また、一条の筋状凸部において、入光面12,13からの距離に応じて断面形状が異なるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、導光板の一方の側端面から他方の側端面にわたって筋状凸部が形成されているが、これに限定されない。要求される光学特性に応じて、少なくとも導光板の主平面の一部に形成されていればよい。例えば、入光面の近傍には、筋状凸部を形成しないようにしてもよい。
また、上記実施形態では、導光板の対向する一対の側端面のそれぞれにLEDが配置されているが、これに限定されない。導光板の一側端面のみにLEDを配置させてもよい。
また、上記実施形態では、複数のLED21を用いてグループa〜f、g〜lを構成したが、これに限定されない。例えば、複数の光源としてのLEDチップ(ダイス)を線状に並べてユニット化されたLED光源をグループごとに配置するようにしてもよい。
10 面状照明装置
11 導光板
12 第1入光面
13 第2入光面
14 出射面
15 筋状凸部
16 反射面
17 光路変更パターン
21 LED
22 第1LED列
23 第2LED列
31 光学シート類
32 反射シート
33 拡散シート
34,35 一対のプリズムシート
C 光軸
L1 光線
11 導光板
12 第1入光面
13 第2入光面
14 出射面
15 筋状凸部
16 反射面
17 光路変更パターン
21 LED
22 第1LED列
23 第2LED列
31 光学シート類
32 反射シート
33 拡散シート
34,35 一対のプリズムシート
C 光軸
L1 光線
Claims (5)
- 矩形平板状の導光板と、
前記導光板の互いに対向する一対の側端面のうち少なくとも一方の側端面に沿って列をなして配置される複数の光源と、を備え、
前記複数の光源の中から選択された光源を点灯することにより、前記導光板の一対の主平面のうちのいずれか一方における所定の部分的な領域から照明光を出射させるように構成された面状照明装置において、
前記導光板の前記一対の主平面のうちの少なくともいずれか一方に、前記一対の側端面が互いに対向する方向に延びる多条の筋状凸部が形成されていることを特徴とする面状照明装置。 - 前記筋状凸部は、前記側端面に平行な断面の外縁に曲線部分を含む請求項1に記載の面状照明装置。
- 前記筋状凸部は、前記側端面に平行な断面の外縁が円弧である請求項2に記載の面状照明装置。
- 前記筋状凸部が、前記導光板を構成する基板部とともに押出成形により形成されている請求項1から3のいずれか1項に記載の面状照明装置。
- 被照明体としての液晶パネルからの制御信号に応じて、前記複数の光源が、前記列の一端から他端に向かって順次点灯されるように構成されている請求項1から4のいずれか1項に記載の面状照明装置。
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