JP5182227B2 - 光信号伝送用基板および電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、光信号伝送用基板および電子機器に関する。
電子機器の信号処理量を増加させ、情報処理スピードを向上させるために、半導体デバイスの動作速度および信号の入出力端子数は、将来に渡って増加の傾向にある。同時にその半導体デバイスを搭載するパッケージ基板と、パッケージ基板や各種電子部品を搭載するプリント配線基板の信号配線数も著しく増大しており、配線密度も高くなる傾向にある。
それに伴って、これらの基板に形成された金属電気配線における信号の減衰及び隣接する配線間のクロストークが顕著に増加し、深刻な問題となっている。とりわけマイクロプロセッサや画像処理用チップ、それらと接続するメモリなどの大規模な半導体集積回路においては、GHzレベルの信号を低消費電力で安定して入出力させることが大きな課題である。
この課題を解決するために、半導体デバイスに入出力される電気信号を半導体集積回路の近傍で光信号に変換し、その光信号を基板に形成した光導波路等の光配線によって伝送させる光伝送技術が多方面で検討されている。
光配線を用いた光伝送技術においても基板の表面と裏面との間の光信号の三次元的伝送を行うことが検討されている。そのために、基板に貫通孔を形成したり(例えば特許文献1参照)、形成した貫通孔に透明樹脂を充填して光信号の光路を設けたりすることが行われている。
しかし、基板に貫通孔を形成方法では、工程が増えることに加えて、光素子の位置合わせを行うのが困難であるといった問題があった。
特開2009−31633号公報
本発明の目的は、貫通孔を形成することなく光信号の三次元的伝送が行うことができる光信号伝送用基板を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、上述したような光信号伝送用基板を用いることにより、性能の優れた電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(19)に記載の本発明により達成される。
(1)第1基板と、コア部とクラッド部とを有する光導波路層と、第2基板とがこの順に積層されてなる光信号伝送用基板であって、前記第1基板および前記第2基板の少なくとも一方が実質的に透明な透明基板であって、前記第1基板と光導波路層との間に、前記コア部よりも屈折率の低い第1クラッド層を有するものであることを特徴とする光信号伝送用基板。
(2)前記透明基板は、前記コア部を伝送する光信号を、その機能を損なうこと無く有効に透過するものである上記(1)に記載の光信号伝送用基板。
(3)前記透明基板は、前記光信号が透過する際の光信号の減衰率が20%以下である上記(1)または(2)に記載の光信号伝送用基板。
(4)前記第1基板および前記第2基板の両方ともが前記透明基板である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
(5)前記第1基板および前記第2基板の少なくとも一方の基板の熱膨張係数が、30〜150℃で、40ppm以下である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
(6)前記第1基板および前記第2基板の両方の熱膨張係数が、30〜150℃で、40ppm以下である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
(7)前記透明基板は、ポリイミド樹脂フィルムである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
(8)前記ポリイミド基板は、ポリイミド樹脂層と、接着層との少なくとも2層の積層構造で構成されている上記(7)に記載の光信号伝送用基板。
(9)前記ポリイミド基板の表面粗さRzは、1.0μm以下である上記(7)または(8)に記載の光信号伝送用基板。
(10)前記透明基板は、ガラス繊維に第1樹脂を有する樹脂組成物を含漬してなるものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
(11)前記ガラス繊維の屈折率と、前記第1樹脂の屈折率との差が、0.01以下である上記(9)に記載の光信号伝送用基板。
(12)前記第1樹脂は、エポキシ樹脂である上記(10)または(11)に記載の光信号伝送用基板。
(13)前記樹脂組成物は、前記第1樹脂と前記ガラス繊維との屈折率差を調整するための第2樹脂を含有するものである上記(10)または(12)のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
(14)前記透明基板は、ガラス繊維に第1樹脂を有する樹脂組成物を含漬してなる基板の表面に接着層を設けてなるものである上記(10)または(13)のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
(15)前記第1基板および前記第2基板の屈折率が、前記コア部よりも低いものである上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
(16)前記第2基板と光導波路層との間に、前記コア部よりも屈折率の低い第2クラッド層を有するものである上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
(17)前記第1基板の光導波路が積層される面と反対側の面には、導体層が設けられているものである上記(1)ないし(16)のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
(18)前記第2基板の光導波路が積層される面と反対側の面には、導体層が設けられているものである上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
(19)上記(1)ないし(18)のいずれかに記載の光信号伝送用基板を備えたことを特徴とする電子機器。
本発明によれば、貫通孔を形成することなく光信号の三次元的伝送を行うことができる光信号伝送用基板を得ることができる。
また、本発明の別の目的は、上述したような光信号伝送用基板を用いることにより、性能の優れた電子機器を得ることができる。
本発明の光信号伝送用基板の一例を示す断面図である。 光導波路層の一例を示す上面図である。 本発明の光信号伝送用基板の一例を示す断面図である。 本発明の光信号伝送用基板の一例を示す断面図である。 本発明の光信号伝送用基板の一例を示す断面図である。
以下、本発明の光信号伝送用基板および電子機器について説明する。
本発明の光信号伝送用基板は、第1基板と、コア部とクラッド部とを有する光導波路層と、第2基板とがこの順に積層されてなる光信号伝送用基板であって、前記第1基板および前記第2基板の少なくとも一方が実質的に透明な基板であることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、上記に記載の光信号伝送用基板を備えたことを特徴とする。
(第1実施形態)
まず、光信号伝送用基板について、好適な図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示す光信号伝送用基板100は、第1基板1と、光導波路層2と、第2基板3とがこの順に積層されている。
光導波路層2は、クラッド層21と、コア層22と、クラッド層23とがこの順に積層されている。
また、コア層22は、図2に示すように光信号を伝送するコア部221と、コア部の側面に配置され、コア部221よりも屈折率が低いクラッド部222とが形成されている。
このように、コア部221は、側面をクラッド部222で、上下面をクラッド層21および23で囲まれているので、コア部221に進入した光信号がコア部221内部で全反射を繰り返して、所定の方向に伝送されることになる。
第1基板1は、実質的に透明な透明基板で構成されている。これにより、第1基板1上に光学素子等の光学部品が搭載され、光導波路層2との光信号の伝送を行う際であっても第1基板1に貫通孔等を形成することなく光信号の送受信が可能となる。例えば第1基板1は、コア部221を伝送する光信号を、その機能を損なうこと無く有効に透過するものであり、より具体的には光信号が第1基板1を透過する際の光信号の減衰率が20%以下であることが好ましく、特に10%以下であることが好ましい。これにより、第1基板1に貫通孔を形成することなく光信号の三次元的伝送が可能となっている。したがって、光学素子等の位置合わせを容易にすることができる。
前記減衰率の測定は、前記各基板について島津製作所株式会社製UV−3000を用い、波長300〜1600nmの領域で光減衰率を測定した。ここで、光信号の波長としては具体的に850nm、1060nm、1310nm等が挙げられ、これらの波長に対する減衰率が20%以下であることが好ましい。
可撓性を有する光信号伝送用基板を得るためには、第1基板1としては例えばポリイミド樹脂フィルムを用いることができる。このようなポリイミド樹脂フィルムは、光損失を低減するために、第1基板1の光導波路層2と反対側の面1aの表面粗さRzが1.0μm以下であることが好ましく、特に0.8μm以下であることが好ましい。これにより、第1基板1の表面での光散乱による光損失を低減することができる。前記表面粗さRzは、触針式表面粗さ測定器(小坂研究所株式会社 Surfcoder SE3500)を用いて評価長さ100mmの条件で測定した。
また、このようなポリイミド樹脂フィルムは、後述する導体層との密着性を向上するために、ポリイミド樹脂層と、接着層との少なくとも2層の積層構造で構成されている第1基板1であることが好ましい。前述したように第1基板1の表面粗さを小さくすることで光損失を低減することができるが、表面粗さを小さくすることで導体層との密着性が低下する。そのために、ポリイミド樹脂層と、接着層との2層の積層構造で構成されている第1基板1を用いることにより、光損失を低減した状態で光信号の三次元的伝送が可能となり、かつ導体層との密着性にも優れる。
このようなポリイミド樹脂フィルムは、ポリイミド樹脂層の厚さが5〜20μmであり、接着層の厚さが0.5〜5μmであることが好ましく、特にポリイミド樹脂層の厚さが8〜15μmであり、接着層の厚さが1〜2μmであることが好ましい。これにより、十分な強度を確保しつつ、光透過性と可撓性との両立が図れる。
また、リジッドな光信号用伝送基板を得る場合には、第1基板1はガラス繊維に第1樹脂を有する樹脂組成物を含浸してなるものであることが好ましい。これにより、第1基板1の剛性を向上することができる。
実質的に透明な第1基板1を得るためには、ガラス繊維の屈折率と、第1樹脂の屈折率との差が、0.01以下であることが好ましく、特に0.005以下であることが好ましい。差が前記範囲内であると、特に第1基板1内部での光の直進性に優れる。
前記ガラス繊維としては、ガラス不織布、ガラス織布等のガラス繊維基材が挙げられる。これらの中でもガラス織布が好ましい。これにより、第1基板1の剛性をより向上することができる。
また、ガラス繊維を構成するガラスは、特に限定されないが、例えばEガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラス、NEガラス、Tガラス、Hガラス等が挙げられる。これらの中でもEガラス、TガラスおよびSガラスから選ばれる1種以上のガラスが好ましい。これにより、ガラス繊維基材の高弾性化を達成することができ、熱膨張係数も小さくすることができ
前記第1樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、およびこれらの混合物が挙げられる。これらの中でもエポキシ樹脂等の環状エーテル化合物が好ましい。これにより、耐熱性と透明性との両立を図ることができる。
前記環状エーテルを有する化合物としては、具体的にはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、またはこれらの水添加物、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、カルド骨格を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、水添ビフェニル骨格を有する脂環式エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA骨格を有する脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。また、1,4−ビス[(3−エチル―3オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、2−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、オキセタニルシルセスキオキサン、オキセタニルシリケート等のオキセタン化合物も用いることができる。
これらの中でも第1樹脂としては脂環式エポキシ樹脂が好ましく、特に水添ビフェニル構造を有する脂環式エポキシ樹脂、更に下記式(1)で示される脂環式エポキシ樹脂を含むことが好ましい。これにより、低温での硬化性を向上することができる。さらにガラス繊維と第1樹脂との界面応力が限りなく0を示す温度と、室温との温度差が小さく、かつ硬化後の線膨張係数が低いため、ガラス繊維と第1樹脂とのの界面の応力を小さくできるからである。
Figure 0005182227
上述したような脂環式エポキシ樹脂を硬化させるには、単独で硬化させる場合においてはカチオン触媒、またはアニオン触媒を用いて硬化させることができる。また、酸無水物や脂肪族アミン等の硬化剤を用いて硬化させることもできる。しかしながら界面の応力をできるだけ小さくするにはカチオン系硬化触媒を用いて硬化できる樹脂が好ましい。これにより、前記脂環式エポキシ樹脂を低温で硬化させることができるからであり、低温で硬化できると応力がかぎりなく0を示す温度と室温との温度差が小さくなり応力が小さくなるからである。さらに、前記カチオン系硬化触媒を用いて前記脂環式エポキシ樹脂を硬化すると、硬化物の耐熱性(例えばガラス転移温度)が、他の硬化剤(例えば酸無水物)を用いて硬化した硬化物のそれよりも高くすることもできる。カチオン系硬化触媒を用いた硬化物の耐熱性が、他の触媒を用いたものよりも高くなり理由は、前記カチオン系硬化触媒を用いて前記エポキシ樹脂を硬化した硬化物の架橋密度が、他の硬化剤(例えば酸無水物)を用いて硬化した硬化物の架橋密度と比較して高くなるためと考えられる。
前記カチオン系硬化触媒としては、例えば加熱によりカチオン重合を開始させる物質を放出するもの(例えばオニウム塩系カチオン硬化触媒またはアルミニウムキレート系カチオン硬化触媒)や、活性エネルギ線によってカチオン重合を開始させる物質を放出させるもの(例えばオニウム塩系カチオン系硬化触媒等)が挙げられる。これらの中でも、熱カチオン系硬化触媒が好ましい。これにより、より耐熱性に優れる硬化物を得ることができる。
前記熱カチオン系硬化触媒としては、例えば芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、アンモニウム塩、アルミニウムキレート、三フッ化ホウ素アミン錯体等が挙げられる。具体的には、芳香族スルホニウム塩として三新化学工業製のSI−60L、SI−80L、SI−100L、旭電化工業製のSP−66やSP−77等のヘキサフルオロアンチモネート塩挙げられ、アルミニウムキレートとしてはエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)等が挙げられ、三フッ化ホウ素アミン錯体としては、三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体、三フッ化ホウ素イミダゾール錯体、三フッ化ホウ素ピペリジン錯体等が挙げられる。
前記光カチオン系硬化触媒としては、例えば旭電化工業製のSP170等が挙げられる。
前記カチオン系触媒の含有量は、特に限定されないが、例えば前記脂環式エポキシ樹脂(特に、前記式(1)で示されるエポキシ樹脂)を使用する場合は、該脂環式エポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部が好ましく、特に0.5〜3重量部が好ましい。含有量が前記下限値未満であると硬化性が低下する場合があり、前記上限値を超えると透明基板が脆くなる場合がある。
なお、光硬化する場合は必要に応じて硬化反応を促進させるため増感剤、酸増殖剤等もあわせて用いることが可能である。
前記樹脂組成物は、前記第1樹脂と前記ガラス繊維との屈折率差を調整するための第2樹脂を含有することが好ましい。ここで、屈折率差を調整するとは、前記ガラス繊維よりも前記第1樹脂の屈折率が高い場合には、前記第1樹脂と混合することで樹脂成分の屈折率を低下させるような前記第1樹脂よりも屈折率の低い第2樹脂を用いることが好ましい。一方、前記第1樹脂の屈折率よりも前記ガラス繊維の屈折率が高い場合には、前記第1樹脂と混合することで樹脂成分の屈折率を高くするような前記第1樹脂よりも屈折率の高い第2樹脂を用いることが好ましい。このような屈折率差を調整するための第2樹脂を含有することで、屈折率差をより小さくすることにより、製造工程での条件のバラつきによる透明性の低下を生じることなく安定して透明性に優れる第1基板1を得ることができる。
このような屈折率を調整するための第2樹脂を具体的に説明すると、第1樹脂として前記脂環式エポキシ樹脂を用いる場合、(i)比較的屈折率の低い脂環式エポキシ樹脂(例えば、下記式(2)〜(7)等)と、屈折率が中程度であるトリグリシジルイソシアヌレート(例えば、下記式(8))と、から選ばれた少なくとも1種のエポキシ樹脂と、(ii)比較的屈折率の高いイオウ含有エポキシ樹脂(下記式(9))と、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂(下記式(10))と、から選ばれた少なくとも1種のエポキシ樹脂の組み合わせなどが好ましい。前記成分(i)としては、それらのうち、トリグリシジルイソシアヌレートが耐熱性の点からより好ましい。
これらの樹脂の併用割合を制御することにより、任意の屈折率に調整することができる。
前記比較的屈折率の低い脂環式エポキシ樹脂としては、例えば下記式(2)〜(7)にて示される脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
Figure 0005182227
Figure 0005182227
Figure 0005182227
Figure 0005182227
Figure 0005182227
Figure 0005182227
また、前記屈折率が中程度であるトリグリシジルイソシアヌレートは下記式(8)にて示される。
Figure 0005182227
前記比較的屈折率の高い樹脂としては、例えばイオウ含有エポキシ樹脂およびフルオレン骨格含有エポキシ樹脂等が挙げられる。前記イオウ含有エポキシ樹脂としては、イオウを含有し、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されず、耐熱性や透明性の点から下記式(9)に示すエポキシ樹脂が好ましい。
Figure 0005182227
また、前記フルオレン骨格含有エポキシ樹脂としては、フルオレン骨格を含有し、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されないが、耐熱性や透明性の点から下記式(10)で示されるエポキシ樹脂が好ましい。
Figure 0005182227
このように、硬化後の屈折率の異なるエポキシ樹脂を、目的とする屈折率に応じて適宜の配合割合で混合し硬化することができ、第1樹脂の屈折率をガラス繊維の屈折率に調整することができる。
また、前記樹脂組成物には、柔軟性付与するなどのため、所望の特性を損なうことのない範囲で、単官能のエポキシ化合物を併用してもよい。この場合、樹脂全体の屈折率をガラス繊維の屈折率に合うように配合量を調整する。
また、第1基板1がガラス繊維に第1樹脂を有する樹脂組成物を含漬してなる基板の場合には、基板の表面に接着層を設けてなるものであることが好ましい。これにより、第1基板1の表面粗さを低減すると共に、後述する導体層との密着性にも優れることができる。
前記接着層としては、例えばアクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤の他、各種ホットメルト接着剤(ポリエステル系、変性オレフィン系)等が挙げられる。また、特に耐熱性の高いものとして、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリイミドアミドエーテル、ポリエステルイミド、ポリイミドエーテル等の熱可塑性ポリイミド接着剤で構成されるものが挙げられる。
前記接着層の厚さは、特に限定されないが、0.1〜50μmが好ましく、特に0.5〜30μmが好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に密着性と透明性のバランスに優れる。
第1基板1の熱膨張係数は、特に限定されないが、30〜150℃で40ppm以下であることが好ましく、より好ましくは30ppm以下、最も好ましくは20ppm以下である。熱膨張係数が前記範囲内であると、特に基板の寸法安定性を向上することができる。
このような第1基板1の厚さは、光信号伝送用基板に可撓性を要求される場合と、要求されない場合とで異なるが、可撓性を要求される場合には第1基板1の厚さは、3〜50μmが好ましく、特に5〜30μmが好ましい。
一方、光信号伝送用基板に可撓性が要求されない場合には、第1基板1の厚さは、10〜200μmが好ましく、特に20〜100μmが好ましい。
次に、光導波路層2は、上述したように、クラッド層21と、コア層22と、クラッド層23とがこの順に積層されており、コア層22は、光信号を伝送するコア部221と、コア部の側面に配置され、コア部221よりも屈折率が低いクラッド部222とが形成されている。
クラッド層21およびクラッド層23は、コア部21よりも屈折率が低いものであれば特に限定されない。
クラッド層21、23を構成する材料として、具体的にはアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂のような各種樹脂材料が挙げられる。
これらの中でもエポキシ樹脂、ノルボルネン樹脂が好ましい。これにより、密着性、透明性、耐熱性を向上することができる。
クラッド層21、クラッド層23の厚さは、それぞれ特に限定されないが、2〜10μmが好ましく、特に5〜30μmが好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に寸法安定性に優れる。
なお、クラッド層21と、クラッド層23とは、同じ材料であっても異なる材料であっても構わない。
コア層22は、コア部221と、コア部221よりも屈折率の低いクラッド部222とで構成されているが、このようなコア層22を得る方法としては、予めコア部221を形成した後に、その周囲を第1クラッド部222で囲む方法、コア層22を形成するためのフィルムに紫外線等の活性エネルギ線を照射することにより、フィルム中に構造変調を生じさせコア部221と、クラッド部222とを形成する方法等が挙げられる。
このようなコア層22を構成する材料は、コア層22を得る方法によって異なる。例えば予めコア部221を形成した後に、その周囲をクラッド部222で囲む方法の場合、コア部221を構成する材料に関する制限は少なく、コア部221とクラッド部222との屈折率が異なるようなものを選択すれば良い。
また、コア層22を形成するためのフィルムに紫外線等の活性エネルギ線を照射することにより、フィルム中に構造変調を生じさせコア部221と、クラッド部222とを形成する方法の場合、フィルムを構成する材料として、活性エネルギ線の照射により、照射部の構造が変化するものを選択する必要がある。このように活性エネルギ線の照射により構造が変化するものとしては、照射により分子の一部が脱離するようなもの、照射により重合反応が開始するもの等が挙げられる。具体的には、ポリシラン(例:ポリメチルフェニルシラン)、ポリシラザン(例:ペルヒドロポリシラザン)等のシラン系樹脂や、前述したような構造変化を伴う材料のベースとなる樹脂としては、分子の側鎖または末端に官能基を有する以下の(1)〜(6)のような樹脂が挙げられる。(1)ノルボルネン型モノマーを付加(共)重合して得られるノルボルネン型モノマーの付加(共)重合体、(2)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との付加共重合体、(3)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエンとの共重合体およびノルボルネン型モノマーと非共役ジエンと他のモノマーとの付加共重合体、(4)ノルボルネン型モノマーの開環(共)重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(5)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(6)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、または他のモノマーとの開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂等のノルボルネン系樹脂、その他、光硬化反応性モノマーを重合することにより得られるアクリル系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
このようなコア層22の厚さは、特に限定されないが、100μm以下であることが好ましく、特に5〜50μmであることが好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に屈曲性を向上することができる。
このようなクラッド層21、コア層22およびクラッド層23を、たとえばラミネーターにより前記3層を貼り合わせ、コア層のコア部周辺をコア部よりも屈折率の低いクラッド部もしくは、クラッド層で覆い、光導波路層2を形成した。
第2基板3は、第1基板1と同じものでも異なるものを用いても良いが、第1基板3と第1基板1とは、同じ材料で構成されるものを用いることが好ましい。これにより、光信号伝送用基板100の反りを低減することができる。
さらに、第1基板1と第2基板3の厚さも同じでも異なっていても良いが、同じであることが好ましい。これにより、光信号伝送用基板100の反りを低減することができる。
なお、第1実施形態では、光導波路層2としてクラッド層(クラッド層21およびクラッド層23)を有する実施形態について説明したので、この場合、第1基板1および第2基板3は、少なくとも一方が実質的に透明であれば良く、コア部221の屈折率との関連は特に要求されない。これにより、第1基板1または第2基板3の材料選択の範囲を広くすることができる。
また、第1実施形態1では、第1基板1および第2基板3の両方が実質的に透明な透明基板である場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、いずれか一方が透明基板であれば良い。
このような光信号伝送用基板100は、例えば第1基板1、光導波路層2および第2基板3を予め作製した後に、プレスやラミネーターで積層する方法、予め作製した第1基板1に、光導波路層2を形成して、第2基板3を積層する方法等により得ることができる。
また、図示しないが光導波路層2には、コア部221に入射する光信号の進行方向を変えるための反射部(ミラー)またはコア部221を進行してきた光信号を出射するために光信号の進行方向を変えるための反射部(ミラー)を有していても良い。
なお、上述したような光信号伝送用基板100では、光導波路を内層に設けることができるので、それによって透明基板の表面を有効に活用できる。したがって、透明基板の素子実装密度を向上させることもできる。
(第2実施形態)
次に、図3を用いて第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第2実施形態における光伝送用基板100は、第1基板1と、コア層22で構成される光導波路層2と、第2基板3とがこの順に積層されている。すなわち、第2実施形態では、光導波路層2にクラッド層を有していない点が第1実施形態とは異なっている。このため、第2実施形態における第1基板1および第2基板3は、第1実施形態におけるクラッド層を兼ねることになる。したがって、第1基板1および第2基板3は共に、実質的に透明な透明基板であり、かつコア部221よりも屈折率が低いものである必要がある。これにより、コア部221を伝送する光がクラッド部、第1基板1および第2基板3との間で全反射して、光信号の伝送が可能となっている。より具体的には、第1基板1および第2基板3のいずれもがコア部221を伝送する光の波長に対して実質的に透明であることが好ましい。
このような光信号伝送用基板100は、例えば第1基板1上に、コア層を形成するコア層形成用のワニスを塗布し、成膜した後、パターニングすることでコア部を形成した後、第2基板3を積層することで得ることができる。
なお、第2実施形態においては、図示しないが光導波路層2と、第1基板1および第2基板3との間を平坦化するための平坦化剤を用いることが好ましい。また、前記平坦化剤は、光導波路層2と第1基板1および第2基板3との接着性を向上するための接着剤を兼ねることがより好ましい。
このような平坦化剤としては、例えば、エポキシ基等の官能基を有する環状オレフィン系樹脂(特に、官能基を有するノルボルネン系樹脂)、多官能アクリレート、エポキシ樹脂等が挙げられる。
(第3実施形態)
次に、図4を用いて第3実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第3実施形態における光信号伝送用基板100では、第1基板1の光導波路層2が積層される面と反対側の面(図4中の上側の面)に導体層4が形成されており、第2基板3の光導波路層2が積層される面と反対側の面(図4中下側の面)に導体層4が形成されている。ここで導体層4としては、例えば銅箔、アルミ箔、ニッケル箔等の金属箔を挙げる事ができる。
この導体層4に回路パターンを形成し、光素子等を搭載することで光電気混載基板を得ることができる。
なお、図4に示す実施形態では、導体層4が両面に配置されているものについて説明したが、これに限定されず、どちらか一方の面のみに導体層4が配置されていても良い。
また、導体層4は、エッチング処理等により回路パターンが形成されているものであっても良い。
また、光導波路層2として、クラッド層を有していないものを用いても良い(図5)。
また、本発明の電子機器は、上述したような光伝送用基板100を有している。これにより、省スペース化を図ることができる。
このような電子機器としては、具体的にはコンピューター、サーバー、携帯電話、ゲーム機器、メモリーテスター、外観検査ロボット等を挙げることができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
・透明基板の作製
Tガラス系ガラスクロス(厚さ90μm、屈折率1.523、日東紡製)に水添ビフェニル型脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業性、E−BP)100重量部、芳香族スルホニウム系熱カチオン触媒(三新化学製SI−100L)1重量部を混合した樹脂組成物を含浸させ脱泡して、透明基板を得た。次に、この透明基板の両面を銅箔で挟んで80℃で2時間加熱後、250℃で更に2時間加熱し厚さ0.1mmの積層体を得た。
・光導波路の作製
(1)単層の光導波路フィルムの調製
<ヘキシルノルボルネン(HxNB)/ジフェニルメチルノルボルネンメトキシシラン(diPhNB)系コポリマーの合成>
HxNB(CAS番号:第22094−83−3番)(9.63g、0.054モル)、diPhNB(CAS番号:第376634−34−3番)(40.37g、0.126モル)、1−ヘキセン(4.54g、0.054モル)及びトルエン(150g)を、ドライボックス内の500mL容シーラムボトルに入れて混合し、さらにオイルバスにおいて80℃に加熱しながら撹拌して溶液とした。得られた溶液に、パラジウム重合触媒(Pd1446)(1.04×10−2g、7.20×10−6モル)及びN,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(略称:DANFABA)(2.30×10−2g、2.88×10−5モル)を、それぞれ濃縮ジクロロメタン溶液(0.1mL)の形態で添加した。添加後の混合物を、マグネチックスターラで80℃において2時間撹拌した。その後、反応混合物(トルエン溶液)をより大きなビーカーに移し変え、これに貧溶媒であるメタノール(1L)を滴下すると、繊維状の白色固形分が沈殿した。沈殿した固形分をろ過して60℃のオーブン内で真空乾燥させたところ、乾燥質量19.0g(収率38%)の生成物が得られた。得られた生成物の分子量をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC:THF溶媒、ポリスチレン換算)で測定したところ、質量平均分子量(Mw)は118,000であり、数平均分子量(Mn)は60,000であった。得られた生成物を1H−NMRで測定し、HxNB/diPhNB系コポリマー(x=0.32、y=0.68、n=5)であることを同定した。このコポリマーの屈折率をプリズムカップリング法で測定したところ、波長633nmにおいて、TEモードが1.5695、そしてTMモードが1.5681であった。
<光導波路形成用ワニスの調製>
イエローライト下、上記HxNB/diPhNB系コポリマーをメシチレンに溶解して10質量%のコポリマー溶液(30g)を調製した。これとは別に、100mL容ガラス瓶に、HxNB(42.03g、0.24モル)及びビス−ノルボルネンメトキシジメチルシラン(SiX、CAS番号:第376609−87−9番)(7.97g、0.026モル)を入れ、さらに2種類の酸化防止剤[Ciba社製Irganox1076(0.5g)及びIrgafos168(0.125g)]を加えてモノマー酸化防止剤溶液を得た。上記のコポリマー溶液30.0gに、上記のモノマー酸化防止剤溶液3.0gと、Pd(PCy(OAc)(Pd785)(メチレンクロライド0.1mLあたり、4.95×10−4g、6.29×10−7モル)と、吸収極大波長220nmの光酸発生剤[RHODORSIL(登録商標)PHOTOINITIATOR 2074(CAS番号:第178233−72−2番)](メチレンクロライド0.1mLあたり、2.55×10−3g、2.51×10−6モル)とを加えて均一に溶解させた後、細孔径0.2μmのフィルターでろ過して光導波路形成用ワニスを調製した。
<光導波路フィルムの作製>
厚さ250μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの上に、光導波路形成用ワニス10gを注ぎ、これをドクターブレードでほぼ一定の厚さになるように広げて光導波路形成用ワニスの塗膜を形成させた(乾燥前の厚さ70μm)。得られた塗膜をPETフィルムと共にホットプレート上に配置して50℃で45分間加熱することによりトルエンを蒸発させて厚さ50μmの乾燥塗膜を得た。得られた乾燥塗膜に、クラッド部に対応する所定の開口パターンを有するフォトマスクを通して、メタルハライドランプを用いて波長300nm未満又は365nm以下の紫外光を照射した(照射量500mJ/cm)。照射後の塗膜をオーブンに入れ、最初に50℃で30分間、続いて85℃で30分間、その後150℃で60分間の加熱処理を施した。最初の50℃で10分間加熱した時点で、塗膜内の導波路パターンを目視で確認することができた(照射部がクラッド部、未照射部がコア部)。加熱処理後、塗膜をPETフィルムから剥離して光導波路フィルム(単層の光導波路フィルム)を得た。
(2)クラッドフィルム材料の調製
<デシルノルボルネン(DeNB)/メチルグリシジルエーテルノルボルネン(AGENB)系コポリマーの合成>
DeNB(CAS番号:第22094−85−5番)(16.4g、0.07モル)、AGENB(CAS番号:第3188−75−8番)(5.41g、0.03モル)及びトルエン(58.0g)を、ドライボックス内の500mL容シーラムボトルに入れて混合し、さらにオイルバスにおいて80℃に加熱しながら撹拌して溶液とした。この溶液に、(η−トルエン)Ni(C(0.69g、0.0014モル)のトルエン溶液(5g)を添加した。添加後の混合物を、マグネチックスターラで室温において4時間撹拌した。その混合物に、トルエン(87.0g)を加えて激しく撹拌した。その後反応混合物(トルエン溶液)をより大きなビーカーに移し変え、これに貧溶媒であるメタノール(1L)を滴下すると、繊維状の白色固形分が沈殿した。固形分をろ過して集めて60℃のオーブン内で真空乾燥させたところ、乾燥質量17.00g(収率87%)の生成物が得られた。得られた生成物の分子量をGPC(THF溶媒、ポリスチレン換算)で測定したところ、Mwは75,000であり、Mnは30,000であった。得られた生成物を1H−NMRで測定し、DeNB/AGENB系コポリマー(x=0.77、y=0.23、n=10)であることを同定した。このコポリマーの屈折率をプリズムカップリング法で測定したところ、波長633nmにおいて、TEモードが1.5153、そしてTMモードが1.5151であった。
<クラッド層形成用ワニスの調製>
イエローライト下、上記コポリマー10gを脱水トルエンに溶解して20質量%のコポリマー溶液(50g)を調製した。この溶液に、2種類の酸化防止剤[Ciba社製Irganox1076(0.01g)及びIrgafos168(0.0025g)]と吸収極大波長335nmの第2の光酸発生剤(東洋インキ製造社製、商品名「TAG−382」)(0.2g)とを加えて均一に溶解させた後、細孔径0.2μmのフィルターでろ過してクラッド層形成用ワニスを調製した。
<クラッドフィルム材料の作製>
上記透明基板を水平台の上に配置し、クラッド用ワニス10gを注ぎ、ドクターブレードでほぼ一定の厚さになるように広げてクラッド用ワニスの塗膜を形成させた(乾燥前の厚み:30μm)。この塗膜をPETフィルムと共に乾燥機に入れて50℃で15分間加熱することによりトルエンを蒸発させて厚み20μmの乾燥塗膜を得た。
(3)光信号伝送用基板の作製
上記クラッドフィルム付透明基板(大きさ:20×20cm)に上記光導波路フィルム(大きさ:20×20cm)を1枚挟み込み、3層積層体を得た。得られた3層積層体を、120℃に設定されたラミネーターに投入して、0.5MPaの圧力下、5分間熱圧着させた。その後3層積層体を室温・常圧に戻した。次いで、高圧水銀ランプから紫外光を照射した(照射量:100mJ/cm)。照射後の3層積層体を、放置することなく直ちに(放置時間0分)乾燥機に入れ、150℃で30分間加熱することにより、クラッドフィルム材料を硬化させ(クラッド層化)、光導波路と透明基盤との密着力強化を完了させて、光信号伝送用基板を得た。
得られた光信号伝送用基板について、以下の評価を行った。評価項目を内容と共に示す。
(光損失)
得られた光信号伝送用基板の光損失を、レーザーダイオード又は面発光型レーザ(VCSEL)から発生させた光を、光ファイバーを通してコア部の一端から入力し、光信号伝送用基板中の光導波路を通り抜け、コア部の他端から出てきた光の出力を測定し、下記数式(F1)で表される総光損失を求めた。
総光損失(dB)=−10log(P1/P0) ・・・(F1)
上記式中、P1は第2のコア部の出口で測定された出力であり、P0は、光ファイバーを第1のコア部の一端に結合する前の光ファイバーの端部における光源の測定出力である。なお、光損失はそれぞれ2つ又は3つの試料について測定し、その平均値を算出した。その結果、光損失値は0.068dB/cmであった。
(減衰率)
また、得られた光信号伝送用基板を、島津製作所株式会社製UV−3000を用い、波長850nmの領域で光減衰率を測定した結果、減衰率は15%以下であった。
このようにして得られた光信号伝送用基板は、電子機器に好適に用いられることが示唆された。
1 第1基板
1a 反対側の面
2 光導波路層
21 クラッド層
22 コア層
221 コア部
222 クラッド部
23 クラッド層
3 第2基板
4 導体層
100 光信号伝送用基板

Claims (19)

  1. 第1基板と、コア部とクラッド部とを有する光導波路層と、第2基板とがこの順に積層されてなる光信号伝送用基板であって、
    前記第1基板および前記第2基板の少なくとも一方が実質的に透明な透明基板であって前記第1基板と光導波路層との間に、前記コア部よりも屈折率の低い第1クラッド層を有するものであることを特徴とする光信号伝送用基板。
  2. 前記透明基板は、前記コア部を伝送する光信号を、その機能を損なうこと無く有効に透過するものである請求項1に記載の光信号伝送用基板。
  3. 前記透明基板は、前記光信号が透過する際の光信号の減衰率が20%以下である請求項1または2に記載の光信号伝送用基板。
  4. 前記第1基板および前記第2基板の両方ともが前記透明基板である請求項1ないし3のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
  5. 前記第1基板および前記第2基板の少なくとも一方の基板の熱膨張係数が、30〜150℃で、40ppm以下である請求項1ないし4のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
  6. 前記第1基板および前記第2基板の両方の熱膨張係数が、30〜150℃で、40ppm以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
  7. 前記透明基板は、ポリイミド樹脂フィルムである請求項1ないし6のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
  8. 前記ポリイミド基板は、ポリイミド樹脂層と、接着層との少なくとも2層の積層構造で構成されている請求項7に記載の光信号伝送用基板。
  9. 前記ポリイミド基板の表面粗さRzは、1.0μm以下である請求項7または8に記載の光信号伝送用基板。
  10. 前記透明基板は、ガラス繊維に第1樹脂を有する樹脂組成物を含漬してなるものである請求項1ないし6のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
  11. 前記ガラス繊維の屈折率と、前記第1樹脂の屈折率との差が、0.01以下である請求項9に記載の光信号伝送用基板。
  12. 前記第1樹脂は、エポキシ樹脂である請求項10または11に記載の光信号伝送用基板。
  13. 前記樹脂組成物は、前記第1樹脂と前記ガラス繊維との屈折率差を調整するための第2樹脂を含有するものである請求項10または12のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
  14. 前記透明基板は、ガラス繊維に第1樹脂を有する樹脂組成物を含漬してなる基板の表面に接着層を設けてなるものである請求項10または13のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
  15. 前記第1基板および前記第2基板の屈折率が、前記コア部よりも低いものである請求項1ないし14のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
  16. 前記第2基板と光導波路層との間に、前記コア部よりも屈折率の低い第2クラッド層を有するものである請求項1ないし15のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
  17. 前記第1基板の光導波路が積層される面と反対側の面には、導体層が設けられているものである請求項1ないし16のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
  18. 前記第2基板の光導波路が積層される面と反対側の面には、導体層が設けられているものである請求項1ないし17のいずれかに記載の光信号伝送用基板。
  19. 請求項1ないし18のいずれかに記載の光信号伝送用基板を備えたことを特徴とする電子機器。
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