JP5181233B2 - 粉粒体運搬車 - Google Patents

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本発明は、家畜用飼料をはじめとする穀物を運搬するための、粉粒体運搬車に関するものである。
従来から、穀物、家畜用飼料等の粉粒体を運搬するための車両として、図16に示される粉粒体運搬車10が用いられている。この粉粒体運搬車10は、バルク車とも呼ばれており、粉粒体をバラ積みするためのタンク12及び付帯設備を備えている。又、タンク12は、一般に隔壁で仕切られることで複数の室に分割され、各室毎に異なる粉粒体を積み込み、かつ、各室毎に荷役作業を行うことが可能となっている。
粉粒体運搬車10は、タンク12に積み込まれた粉粒体を円滑に排出するための仕組みとして、各室の床が、車幅方向中央部へ向けて傾斜する斜面で構成され、該斜面の下端部が、タンク12の全長に渡って延びるフロアケーシングに連結されている。そして、フロアケーシング内を貫くようにスクリューコンベアが配置されている。又、前記フロアケーシングが、前記各室毎に独立して設けられたダンパによって、上方から覆われている。ダンパは、前後方向に延びる二枚の蓋板が山形に配置されて互いにヒンジ結合され、かつ、前記二枚の蓋板の傾斜角度を変更することにより、開閉可能となっている。したがって、特定の室に積み込まれた粉粒体を排出する際には、かかる室のダンパのみ開き、室内の粉粒体をフロアケーシングに落下させて、スクリューコンベアで送出すことにより、荷降ろし作業が円滑に行われる。
又、スクリューコンベアの移送元から移送先へ向けて、フロアケーシング内にエアを送風するブロアが設けられている。そして、各室毎に異なる種類の粉粒体が積み込まれるような場合には、荷降ろしを行う室が変更され粉粒体の種類が替わる前に、スクリューコンベアの移送元から移送先へ向けてエアを送風するブロアを稼動させることで、フロアケーシング内の残留物を排出することが可能となっている。そして、かかるブロアによる残留物の排出作業を、より円滑に行うための工夫として、ダンパの内面(スクリューコンベアとの対抗面)に、粉粒体の移送方向と交差する方向に複数の遮風板を一定間隔で突設し、フロアケーシング内のエアの流れを、スクリューコンベアの下面方向へと向けることにより、スクリューコンベアの下面とフロアケーシングとの間に残留する粉粒体を、移送先方向へと飛散させることを企図したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−269220号公報
しかしながら、従来のダンパの内面に、粉粒体の移送方向と交差する方向に複数の遮風板を一定間隔で突設した例では、遮風板の設置場所の如何によっては、エアの誘導効果が得られる場所と得られない場所とでばらつきが生じ、エアの誘導効果が得られない場所では粉粒体の残留を十分に解消することができないといった問題が生じることがあった。
又、粉粒体運搬車10は、タンク12の上面に、タンク12内へと粉粒体を投入するためのマンホール装置14を備えている。このマンホール装置14は、一般に、タンク12の各室毎に設けられており、図17に示されるように、タンク12の上面に設けられた開口を塞ぐための蓋66が、レール68に摺動案内されるガイド70に対し、ヒンジ72を介して固定された構造を有している。又、図18(a)に示されるように、蓋66には、その周囲を囲むようにして外周縁74が形成されており、この外周縁74が、開口の外周に沿って立設された、開口の縁76を外側から囲むようにして、蓋66が閉じられる。そして、蓋66の開放側端部(ヒンジ72が設けられた端部と反対側の端部。)に設けられたキャッチ80(図17)により、蓋66をタンク12の上面にロックすることで、図19(a)に示されるように、蓋66の裏面に設けられたパッキン82が、開口の縁76と密着し、マンホール装置14は閉状態となる。
一方、マンホール装置14を開放する際には、キャッチ80を解除して蓋66に設けられたハンドル78を握り、ヒンジ72を中心として蓋66を上方に回転させ、図18(b)に示されるように、開口の縁76に対する蓋66の外周縁74の、スライド方向の引っ掛りを解除する。そして、レール68に沿って蓋66をスライドさせて、タンク12の上面に形成された開口の側方へと退避させることにより、マンホール装置14は開放状態となる。
かかるマンホール装置14において、前述のブロアを稼動させ、フロアケーシング内へとエアを噴射すると、フロアケーシングからダンパを抜けてタンクの各室へとエアが流れ込み、図19(b)に示されるように、エアAの圧力がマンホール装置14の蓋66を押し上げる方向へと作用する。このとき、キャッチ80を具備しないヒンジ72側の端部における蓋66の固定が若干弱いことから、蓋66が浮き上がってパッキン82と開口の縁76とが離間して隙間を生じる。そして、かかる隙間からエアAが漏れ出すことにより、フロアケーシングを流れるエアの圧力が下がり、フロアケーシング内の残留物の排出機能が低下するといった問題も指摘されている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、粉粒体運搬車のフロアケーシング内における残留物の除去を、円滑かつ確実に行うことを可能とすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の粉粒体運搬車は、スクリューコンベアが設けられたフロアケーシング内のエアの流れを、フロアケーシング内部でのエアの流量の均一化を促進し、残留物の除去に必要なエア流量が部分的に不足することを回避するものである。従って、荷降ろしを行う粉粒体の種類が替わる前に、スクリューコンベアの移送元から移送先へ向けてエアを送風するブロアを稼動させることで、フロアケーシング内の残留物を確実に排出することが可能となり、種類の異なる粉粒体が混合される不具合を回避することができる。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)タンク内部が、隔壁によって前後に並ぶ複数の室に区分けされ、各室の床が車幅方向中央部へ向けて傾斜する斜面で構成され、該斜面の下端部が、タンクの全長に渡って延びるフロアケーシングに連結され、該フロアケーシング内を貫くようにスクリューコンベアが配置され、該スクリューコンベアの移送元から移送先へ向けて、前記フロアケーシング内にエアを送風するブロアが設けられており、前記フロアケーシングが、前記各室毎に独立して設けられた、前後方向に延びる二枚の蓋板が山形に配置されて互いにヒンジ結合され、かつ、前記二枚の蓋板の傾斜角度を変更することにより、前記フロアケーシングを開閉可能なダンパによって、上方から覆われ、前記フロアケーシング内のスクリューコンベアと、前記ダンパを構成する二枚の蓋板との間に、前記ダンパの開閉動作に連動して前記スクリューコンベアに対し離間接近して、接近時にフロアケーシング内のエアの流通に係る部分の断面積を減少させるように、スクリューコンベアの軸方向に沿って延びる導風板が設けられている粉粒体運搬車(請求項1)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、フロアケーシング内のスクリューコンベアと、ダンパを構成する二枚の蓋板との間に、スクリューコンベアの軸方向に沿って延び、なおかつ、ダンパの開閉動作に連動して開閉する導風板が設けられており、ダンパが閉じた状態では、導風板がスクリューコンベアに接近して、フロアケーシング内のエアの流通に係る部分の断面積を、導風板が設けられた範囲に渡り減少させる。その結果、ブロアからフロアケーシング内にエアが供給されることによる、スクリューコンベア周辺部におけるエアの流量が、フロアケーシングの全体に渡って増大し、残留物の除去に必要なエア流量が部分的に不足することを回避することができる。又、ダンパが開いた状態では、ダンパの開閉動作に連動して導風板がスクリューコンベアから離間することから、各室からフロアケーシングへの粉粒体の流入が、導風板によって阻害されることはない。
(2)前記導風板は、前後方向に延びる二枚の平板が山形に配置されて互いにヒンジ結合され、かつ、前記ダンパの二枚の蓋板と連動して前記スクリューコンベアに対し離間接近可能に、前記ダンパの二枚の蓋板に連結されている粉粒体運搬車(請求項2)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、導風板が、前後方向に延びる二枚の平板が山形に配置されて互いにヒンジ結合され、かつ、ダンパの二枚の蓋板と連動してスクリューコンベアに対し離間接近可能に、ダンパの二枚の蓋板に連結されていることから、ダンパが閉じた状態では、導風板がスクリューコンベアに接近して、フロアケーシング内のエアの流通に係る部分の断面積を、導風板が設けられた範囲に渡り減少させる。又、ダンパが開いた状態では、ダンパの開閉動作に連動して導風板がスクリューコンベアから離間し、各室からフロアケーシングへの粉粒体の流入が円滑に行われる。
(3)前記導風板は、前後方向に延びる二枚の断面円弧状板が山形に配置されて互いにヒンジ結合され、かつ、前記ダンパの二枚の蓋板と連動して前記スクリューコンベアに対し離間接近可能に、前記ダンパの二枚の蓋板に連結されている粉粒体運搬車(請求項3)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、導風板が、前後方向に延びる二枚の断面円弧状板が山形に配置されて互いにヒンジ結合され、かつ、ダンパの二枚の蓋板と連動してスクリューコンベアに対し離間接近可能に、ダンパの二枚の蓋板に連結されていることから、ダンパが閉じた状態では、導風板がスクリューコンベアに接近して、フロアケーシング内のエアの流通に係る部分の断面積を、導風板が設けられた範囲に渡り減少させる。又、ダンパが開いた状態では、ダンパの開閉動作に連動して導風板がスクリューコンベアから離間し、各室からフロアケーシングへの粉粒体の流入が円滑に行われる。
(4)前記導風板は、前後方向に延びる二枚の板が山形に配置されて互いに柔軟性を有する帯材によって結合され、かつ、前記ダンパの二枚の蓋板と連動して前記スクリューコンベアに対し離間接近可能に、前記ダンパの二枚の蓋板に連結されている粉粒体運搬車(請求項4)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、導風板が、前後方向に延びる二枚の板が山形に配置されて、柔軟性を有する帯材によって互いに結合され、かつ、ダンパの二枚の蓋板と連動してスクリューコンベアに対し離間接近可能に、ダンパの二枚の蓋板に連結されていることから、ダンパが閉じた状態では、導風板がスクリューコンベアに接近して、フロアケーシング内のエアの流通に係る部分の断面積を、導風板が設けられた範囲に渡り減少させる。又、ダンパが開いた状態では、帯材がダンパの開閉動作に連動してたわみ、導風板がスクリューコンベアから離間し、各室からフロアケーシングへの粉粒体の流入が円滑に行われる。
(5)前記導風板の前後方向端部に、前記ダンパと前記導風板との間に形成される筒状の空間を塞き止める、塞ぎ板が設けられている粉粒体運搬車(請求項5)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、導風板の前後方向端部に、ダンパと導風板との間に形成される筒状の空間を塞き止める、塞ぎ板が設けられていることから、ダンパが閉じた状態で、ブロアから供給されるエアが、ダンパと導風板との間に形成される筒状の空間へと流入することを、塞ぎ板によって回避し、フロアケーシングと導風板とで囲まれる筒状の空間へと流入させることができる。従って、フロアケーシングと導風板とで囲まれる筒状の空間のエアの流量が増大し、残留物の除去に必要なエア流量が部分的に不足することを回避することができる。又、塞ぎ板は前記ダンパの二枚の蓋板に固定されていることから、ダンパの開閉動作に追従して導風板と共にスクリューコンベアから離間し、フロアケーシング内の粉粒体の流れを阻害することはない。
(6)前記隔壁の前方又は後方位置に、前記ダンパの二枚の蓋板のヒンジ結合部を上下に昇降案内するガイドと、前記ダンパを構成する二枚の蓋板の下面に接触するガイドローラとが設けられ、前記導風板は、前記ガイド及び前記ガイドローラを避けた範囲に設けられている粉粒体運搬車(請求項6)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、ダンパが、タンク内部を前後に並ぶ複数の室に区分けする隔壁の前方又は後方位置に設けられた、ダンパの二枚の蓋板のヒンジ結合部を上下に昇降案内するガイドと、ダンパを構成する二枚の蓋板の下面に接触するガイドローラとによって、円滑な開閉動作が保証される。そこで、導風板が、ガイド及びガイドローラを避けた範囲に設けられることで、ガイド及びガイドローラが導風板に覆い隠されることがなく、ダンパの取付け及び取外し作業を容易に行うことができる。
(7)タンク内部が、隔壁によって前後に並ぶ複数の室に区分けされ、各室の床が車幅方向中央部へ向けて傾斜する斜面で構成され、該斜面の下端部が、タンクの全長に渡って延びるフロアケーシングに連結され、該フロアケーシング内を貫くようにスクリューコンベアが配置され、該スクリューコンベアの移送元から移送先へ向けて、前記フロアケーシング内にエアを送風するブロアが設けられており、前記スクリューコンベアの上方において前記スクリューコンベアに対し離間接近して、接近時にフロアケーシング内のエアの流通に係る部分の断面積を減少させるように、前記フロアケーシング内のスクリューコンベアの軸方向に沿って延び、なおかつ、前記フロアケーシングを開閉可能な形状一定の導風板が、前記各室毎に独立して設けられているダンパを備える粉粒体運搬車(請求項7)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、フロアケーシング内のスクリューコンベアの軸方向に沿って延び、なおかつ、スクリューコンベアの上方においてスクリューコンベアに対し離間接近し、フロアケーシングを開閉可能な形状一定の導風板が、各室毎に独立して設けられているダンパを備え、ダンパが閉じた状態では、導風板がスクリューコンベアに接近して、フロアケーシング内のエアの流通に係る部分の断面積を、導風板が設けられた範囲に渡り減少させる。その結果、ブロアからフロアケーシング内にエアが供給されることによる、スクリューコンベア周辺部におけるエアの流量が、フロアケーシングの全体に渡って増大し、残留物の除去に必要なエア流量が部分的に不足することを回避することができる。又、ダンパが開いた状態では、ダンパの開閉動作に連動して導風板がスクリューコンベアから離間することから、各室からフロアケーシングへの粉粒体の流入が、導風板によって阻害されることはない。
(8)上記(7)項において、前記導風板は、継目なく一体に形成されている粉粒体運搬車(請求項8)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、導風板が継目なく一体に形成されていることから、ダンパを閉じた状態で、導風板からの、フロアケーシング内のエアの漏れを確実に防止するものである。
(9)上記(8)項において、前記形状一定の導風板は、半円筒状をなしている粉粒体運搬車(請求項9)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、形状一定の導風板が半円筒状をなしていることから、ダンパを閉じた状態で、各室に投入される粉粒体の重量を受止めることが可能な強度を確保し、かつ、ダンパを閉じた状態からダンパを開く際には、粉粒体が導風板の半円筒状の壁面に沿って流れることにより、導風板の開放動作を円滑にするものである。更に、ダンパが開いた状態においても、粉粒体が導風板の半円筒状の壁面に沿って流れることにより、各室からフロアケーシングへの粉粒体の流入が円滑に行われる。
なお、形状一定の導風板が、多角形の筒体をその軸方向に沿って分割した一部分によって構成されたものであっても、同様の作用効果を得ることが可能である。
(10)上記(8)、(9)項において、前記導風板の上方に、山形断面を有する形状一定の蓋板が、前記導風板と一体に固定されている粉粒体運搬車(請求項10)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、導風板の上方に、山形断面を有する形状一定の蓋板が、導風板と一体に固定されていることから、ダンパを閉じた状態からダンパを開く際には、粉粒体が蓋板の傾斜壁面に沿って流れることにより、ダンパの開放動作を円滑にするものである。更に、ダンパが開いた状態においても、粉粒体が蓋板の傾斜壁面に沿って流れることにより、各室からフロアケーシングへの粉粒体の流入が円滑に行われる。
(11)上記(10)項において、前記導風板と前記蓋板との間に形成される筒状の空間を塞き止める、塞ぎ板が設けられている粉粒体運搬車(請求項11)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、導風板と蓋板との間に形成される筒状の空間を塞き止める塞ぎ板によって、ダンパが閉じた状態で、ブロアから供給されるエアが、導風板と蓋板との間に形成される筒状の空間へと流入することを回避し、フロアケーシングと導風板とで囲まれる筒状の空間へと流入させることができる。従って、フロアケーシングと導風板とで囲まれる筒状の空間のエアの流量が増大し、残留物の除去に必要なエア流量が部分的に不足することを回避することができる。
(12)前記隔壁の下端部に、前記フロアケーシング内のスクリューコンベアの近傍まで広がる仕切り板が固定されている粉粒体運搬車(請求項12)。
本項に記載の粉粒体運搬車は、隔壁の下端部に、フロアケーシング内のスクリューコンベアの近傍まで広がる仕切り板が固定されていることにより、ダンパが閉じた状態におけるフロアケーシング内のエア流路を、仕切り板によって絞り、フロアケーシングと導風板とで囲まれる筒状の空間の、エアの流量を増大させる。
(13)前記タンクの上面には、粉粒体を投入するための開口が形成され、該開口を塞ぐ蓋が、ヒンジによって一端を中心に開閉可能にタンクに設けられ、かつ、前記蓋のヒンジが設けられた端部と反対側の端部が、キャッチによって前記タンクの上面にロックされるように構成されたマンホール装置が設けられており、前記蓋の少なくとも前記ヒンジが設けられた端部側に面する、前記開口の縁から、前記蓋の縁に沿って所定幅で突出する、シート状の弾性体が設けられている粉粒体運搬車(請求項13)。
本項に記載の粉粒体運搬車において、マンホール装置の蓋のヒンジが設けられた端部と反対側の端部は、キャッチによってタンクの上面にロックされる。一方、ヒンジが設けられた側の端部は、キャッチによりタンクの上面にロックされることなく、ヒンジの剛性に頼ってタンクの上面に固定されるものである。このため、ブロアを稼動させることによってフロアケーシング内へと噴射されるエアが、フロアケーシングからダンパを抜けてタンクの各室へとエアが流れ込み、エアの圧力がマンホール装置の蓋を押し上げる方向へと作用すると、マンホール装置の蓋の、ヒンジが設けられた端部側が、ヒンジに与えられた寸法公差に起因するガタの分だけ浮き上がり、蓋と開口の縁とに隙間が形成される。そしてこの隙間からエアが漏れ出すことにより、フロアケーシングを流れるエアの圧力低下を招いてしまうこととなる。
しかしながら、蓋の少なくともヒンジが設けられた端部側に面する開口の縁から、蓋の縁に沿って所定幅で突出するシート状の弾性体が、蓋の裏面又は蓋の裏面に固定されたパッキンに対し帯状に面接触する。よって、マンホール装置の蓋に上記浮き上がりが生じても、エア漏れを起す隙間はシート状の弾性体に塞がれ、マンホール装置の密閉性が確保される。
本発明はこのように構成したので、粉粒体運搬車のフロアケーシング内における残留物の除去を、円滑かつ確実に行うことが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。本説明において、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については、同一符号を付して詳しい説明を省略する。
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1、図2に示される、本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車10は、粉粒体を搬送する容器であるタンク12のみならず、粉粒体の荷役作業を行うための荷役設備を備えている。かかる荷役設備には、タンク12内に粉粒体を投入するためのマンホール装置14と、タンク12内の粉粒体を排出するためのブーム16とが含まれる。マンホール装置14の全体的な構造は、図17及び図18に示された通りであり、詳しい説明を省略する。
又、図3、図4に示されるように、タンク12の内部は、隔壁18によって前後に並ぶ複数の室20に区分けされ、各室20の床22が車幅方向中央部へ向けて傾斜する斜面で構成されている。そして、斜面の下端部が、タンク12の全長に渡って延びるフロアケーシング24に連結されている。又、フロアケーシング24内を貫くように、スクリューコンベア(フロアオーガ)26が配置されている。更に、フロアオーガ26の移送元から移送先へ向けてエアAを送風するブロア(図示省略)が設けられている。又、フロアケーシング24は、各室20毎に独立して設けられた開閉可能なダンパ28によって、上方から覆われている。なお、フロアケーシング24の前端部には、図3に示されるように、ブロアからフロアケーシング24へとエアAを導入するための、エア導入口25が開口している。図示の例では、エア導入口25は、三つの円弧状の開口となっている。
ダンパ28は、図5から図8に示されるように、前後方向に延びる二枚の蓋板30が山形に配置されて、各蓋板30が当接して形成される稜線部分がヒンジ32によってヒンジ結合されている。このダンパ28は、図8(a)、(b)に示されるように、二枚の蓋板30の傾斜角度を変更することにより、フロアケーシング24を開閉することが可能となっている。ダンパ28の開閉機構は、図9及び図10に示されるように、タンク12の内部を区分けする隔壁18の前方又は後方位置に、ダンパ28の二枚の蓋板30のヒンジ32による結合部(稜線部分)を上下に昇降案内するガイド34と、ダンパ28を構成する二枚の蓋板30の下面に接触するガイドローラ36とを備えている。又、ガイド34は、フロアケーシング24に対する位置が固定されたガイドベース34aと、ガイドベース34aに対し上下方向に摺動するガイドロッド34bとからなり、ガイドローラ36はガイドベース34aによって回転自在に軸支されている。
二枚の蓋板30のヒンジ32は、ガイドロッド34bに固定されており、ガイドロッド34bの上端は、カム38に軸着されている。カム38は、タンク12の内部で前後方向へと延びる開閉ロッド40に固定されており、開閉ロッド40は、タンク12の後端部に設けられた操作レバー42(図2)によって回転させることができる。そして、開閉ロッド40の回転動作が、カム38を介してガイドロッド34bの昇降動作に変換される。図9(a)に示されるように、ダンパ28が下降した状態では、ダンパ28の二枚の蓋板30の傾斜角度は比較的緩くなり、フロアケーシング24は、ダンパ28によって上方から塞がれる。一方、図9(b)に示されるように、ダンパ28を上昇させることにより、二枚の蓋板30はその下面をローラ36に接触させながら上昇し、かつ、ヒンジ32を中心とする傾斜角度を増加させ、フロアケーシング24の左右端を開放させる。従って、ダンパ28の上下方向の位置(二枚の蓋板30の傾斜角度)を調整することで、ダンパ28の開度を調整することができる。
又、本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車10の、フロアケーシング24内のフロアオーガ26と、ダンパ28を構成する二枚の蓋板30との間には、図5、図7、図8に示される導風板44が設けられている。この導風板44は、フロアオーガ26の軸方向に沿って延び、なおかつ、ダンパ28の開閉動作に連動してフロアオーガ26に対し離間接近するものであり、図7に示されるように、前後方向に延びる二枚の平板46が山形に配置され、かつ、二枚の平板46により構成される稜線部分が、互いにヒンジ48によって結合されたものである。更に、ダンパ28の二枚の蓋板30と連動してスクリューコンベア26に対し離間接近可能となるように、二枚の平板46の左右端は、ダンパ28の二枚の蓋板30の下面に固定された帯状の取付台49に対し、ヒンジ50によって連結されている。
なお、導風板44は、ガイド34及びガイドローラ36を避けた範囲に設けられている(図5参照)。
又、導風板44の前後方向端部には、図5に示されるように、ダンパ28と導風板44との間に形成される多角形筒状の空間S(図7)を塞き止める、塞ぎ板52が設けられている。更に、図11、図12に示されるように、タンク12の内部を区分けする隔壁18の下端部に、フロアケーシング24内のフロアオーガ26の近傍まで広がる仕切り板54が固定されている。
又、本発明の第1の実施の形態では、図14に示されるように、マンホール装置14の蓋66の、少なくともヒンジ72(図17、図18参照)が設けられた端部側に面する開口の縁76から、蓋66の縁に沿って所定幅で突出するリップ84が設けられている。リップ84は、ゴムシートや樹脂製シート等、弾性変形自在かつ空気の流通を阻害する材料からなるシート状の弾性体であり、開口の縁76に対し接着又はボルト止めされている。
ここで、粉粒体運搬車10による粉粒体の荷役作業について説明する。まず、タンク12に粉粒体を積み込む際には、タンク12の天井部分に設けられたマンホール装置14の蓋66を開き、上部からタンク12へと粉粒体を投入することにより、積み込み作業が短時間で完了する。又、マンホール装置14は、各室20毎に独立して開閉可能となっていることから、種類の異なる粉粒体を各室20に積み込む作業を、円滑かつ確実に行うことが可能である。この際、リップ84は、開口の縁76に沿って立ち上がり、粉粒体の積み込み作業に支障を来たすことはない。
又、タンク12から粉粒体を荷降ろしする際には、ブーム16を上下左右に旋回させて、ブーム16の先端に設けられた排出口16a(図1)を、粉粒体の供給先(粉粒体タンク等)に着ける。そして、荷降ろしに係る室20のダンパ28を、粉粒体の種類に応じて開度を調整しながら開放し、室20からフロアケーシング24へと粉粒体を落下させる。この際、予めフロアオーガ26を回転させておくことで、フロアケーシング24内での排出詰まりを回避することができる。フロアオーガ26によってフロアケーシング24から送出された粉粒体は、フロアケーシング24と連通するバーチカルチューブ56(図1、図4)に送られ、バーチカルチューブ56を貫通するように設けられたスクリューコンベア(バーチカルオーガ)58によって、更にブーム16へと送られる。そして、ブーム16内を貫通するスクリューコンベア(ブームオーガ)60によって、ブーム16内の粉粒体はブーム16の先端へと送られ、排出口16aから排出される。
そして、各室20内の粉粒体が全て排出された後、荷降ろしに係る室20のダンパ28を閉じ、フロアケーシング24を室20から隔離する。そして、ブロアによってエア導入口25からフロアケーシング24内にエアを吹き込み、フロアオーガ26の移送元から移送先へ向けてエアAを送風することにより、フロアオーガ26の下面と、フロアケーシング24との間に残留する粉粒体を、移送先方向へと飛散させ、フロアケーシング24から排出する。
上記構成をなす、本発明の第1の実施の形態により得られる作用効果は、以下の通りである。まず、フロアケーシング24内のスクリューコンベア26と、ダンパ28を構成する二枚の蓋板30との間に、スクリューコンベア26の軸方向に沿って延び、なおかつ、ダンパの開閉動作に連動して開閉する導風板44が設けられており、ダンパ28が閉じた状態(図6、図7、図8(a)、図9(a))では、導風板44がスクリューコンベア26に接近して、フロアケーシング24内のエアAの流通に係る部分の断面積を、導風板が設けられた範囲に渡り減少させる。その結果、ブロアからフロアケーシング24内にエアAが供給される際に、スクリューコンベア26周辺部におけるエアAの流量が、フロアケーシング24の全体に渡って増大し、残留物の除去に必要なエア流量が部分的に不足することを回避することができる。このように、フロアケーシング24の全体に渡り必要なエア流量が確保され、かつ、フロアケーシング24の全体に渡るエア流量の均一化が図られることで、粉粒体の残留を解消することが可能となる。
一方、ダンパ28が開いた状態(図8(b)、図9(b))では、ダンパ28の開閉動作に連動して導風板44がスクリューコンベア26から離間することから、各室20からフロアケーシング24への粉粒体の流入が、導風板44によって阻害されることはない。
又、図7に示されるように、導風板44は、前後方向に延びる二枚の平板46が山形に配置されて互いにヒンジ48により結合され、かつ、ダンパ28の二枚の蓋板30と連動してスクリューコンベア26に対し離間接近可能に、ダンパ28の二枚の蓋板30に連結された構造を有している。そして、ダンパ28が閉じた状態では、導風板44がスクリューコンベア26に接近して、フロアケーシング24内のエアAの流通に係る部分の断面積を、導風板が設けられた範囲に渡り減少させる。又、ダンパ28が開いた状態では、ダンパ28の開閉動作に連動して導風板44がスクリューコンベア26から離間し、各室20からフロアケーシングへの粉粒体の流入が円滑に行われることとなる。
なお、導風板44を構成する板として、平板46に替えて、前後方向に延びる二枚の断面円弧状板を、同様に山形に配置して互いにヒンジによって結合してもよい、この場合には、導風板44を閉じた状態で、導風板44とスクリューコンベア26との間の空間をより小さくすることができ、エアAの流れがより均一となる。
又、図13に示されるように、導風板44を、前後方向に延びる二枚の板46が山形に配置されて、互いに柔軟性を有する帯材64によって結合され、かつ、ダンパ28の二枚の蓋板30と連動してスクリューコンベア26に対し離間接近可能に、ダンパ28の二枚の蓋板30に連結されている構造とすることも可能である。この場合、柔軟性を有する帯材64には、ゴム、布等のシート状の部材が用いられる。又、二枚の板46は、断面円弧状板が採用されているが、当然に平板であっても良い。
この場合、図13(a)に示されるダンパ28が閉じた状態では、柔軟性を有する帯材64が二枚の板46によって車幅方向に引っ張られて延び、図7の例よりもスクリューコンベア26に対してより近くに接近し、フロアケーシング24内のエアAの流通に係る部分の断面積を更に減少させることができる。従って、スクリューコンベア26周辺部におけるエアAの流量が、フロアケーシング24の全体に渡って更に増大することとなる。一方、図13(b)に示されるダンパ28が開いた状態では、ダンパ28の開閉動作に連動して柔軟性を有する帯材64がたわみ、導風板44がスクリューコンベア26から離間することから、各室20からフロアケーシング24への粉粒体の流入が、導風板44によって阻害されることはない。又、帯材64を空気の導通性のない材料で構成することとすれば、帯材64を介した、フロアケーシング24からのエアAの漏れを回避することができる。
又、本発明の第1の実施の形態では、導風板44の前後方向端部に、ダンパ28と導風板44との間に形成される筒状の空間S(図7)を塞き止める、塞ぎ板52(図6、図13(a))が設けられていることから、ダンパ28が閉じた状態で、ブロアから供給されるエアAが、ダンパ28と導風板44との間に形成される筒状の空間S(図7)へと流入することを、塞ぎ板52によって回避し、フロアケーシング24と導風板44とで囲まれる筒状の空間S24へとエアを流入させることができる。従って、フロアケーシング24と導風板44とで囲まれる筒状の空間S24の、エアAの流量が増大し、残留物の除去に必要なエア流量が部分的に不足することを回避することができる。又、塞ぎ板52は蓋板30に固定されていることから、ダンパ28の開閉動作に追従してスクリューコンベア26から離間し、フロアケーシング24内の粉粒体の流れを阻害することはない。
ところで、ダンパ28は、タンク12内部を前後に並ぶ複数の室20に区分けする隔壁18の前方又は後方位置に設けられた、ダンパ28の二枚の蓋板30のヒンジ32による結合部を上下に昇降案内するガイド34と、ダンパ28を構成する二枚の蓋板30の下面に接触するガイドローラ36とによって、円滑な開閉動作が保証されるものである。そして、導風板44が、ガイド34及びガイドローラ36を避けた範囲に設けられることで、ガイド34及びガイドローラ36が導風板44に覆い隠されることがなく、ダンパ28の取付け及び取外し作業を容易に行うことが可能となる。
しかも、図11、図12に示されるように、隔壁18の下端部に、フロアケーシング24内のスクリューコンベア26の近傍まで広がる仕切り板54が固定されていることにより、ダンパ28が閉じた状態におけるフロアケーシング24内のエア流路を、仕切り板54によっても絞り、フロアケーシング24と導風板44とで囲まれる筒状の空間S24の、エアの流量を増大させることができる。なお、仕切り板54の近傍におけるエアAの流れは、図11中、楕円Bで囲まれた部分に、矢印で示されている。
又、マンホール装置14の閉状態において、図14に示されるように、マンホール装置14の蓋66の、ヒンジ72(図17、図18参照)が設けられた端部側に面する開口の縁76から、蓋66の縁に沿って所定幅で突出するリップ84が、図15(a)に示されるように、蓋66の裏面又は蓋66の裏面に固定されたパッキン82に対し、帯状に面接触することで、マンホール装置14の密閉性が確保される。
一方、本発明の第1の実施の形態においても、マンホール装置14の蓋16の、ヒンジ72(図17、図18参照)が設けられた端部と反対側の端部は、キャッチ80(図17)によってタンク12の上面にロックされるが、ヒンジ72が設けられた側の端部は、キャッチ80によりタンクの上面にロックされず、ヒンジの剛性に頼ってタンクの上面に固定される構造となっている。
このため、ブロアを稼動させることによってフロアケーシング24内へと噴射されるエアAが、フロアケーシング24からダンパ28を抜けてタンク12の各室20へとエアAが流れ込み、図15(b)に示されるように、エアAの圧力(内圧)がマンホール装置14の蓋66を押し上げる方向へと作用すると、蓋66のヒンジ72が設けられた端部側が、若干浮き上がる。かかる場合においても、リップ84による、蓋66の裏面又は蓋66の裏面に固定されたパッキン82に対する帯状の面接触状態は維持される。よって、マンホール装置14の蓋66に上記浮き上がりが生じても、エア漏れを起す隙間はリップ84に塞がれ、マンホール装置14の密閉性が確保されることとなる。
よって、マンホール装置14からエアAが漏れ出すことにより、フロアケーシング24を流れるエアの圧力が下がり、フロアケーシング24内の残留物の排出機能が低下するといった不具合の発生を、確実に回避することができる。
続いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。ここで、従来技術、及び、本発明の第1の実施の形態と同一部分若しくは相当する部分については、同一符号を付して詳しい説明を省略する。
本発明の第2の実施の形態に係る粉粒体運搬車は、第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車10との対比において、図20に示される構造のダンパ86を有する点が相違するものである。具体的には、ダンパ86は、フロアケーシング24内のスクリューコンベア(フロアオーガ)26の軸方向に沿って延び、なおかつ、スクリューコンベア26の上方においてスクリューコンベア26に対し離間接近し、フロアケーシング24を開閉可能な形状一定の導風板88が、各室20毎に独立して設けられたものである。ここで、導風板88は半円筒状をなしており、継目なく一体に形成されている。又、導風板88の上方に、山形断面を有する形状一定の蓋板90が、導風板88と一体に固定されている。図示の例では、蓋板90は二枚の平板を山形の稜線部分で接合したものであるが、一体部品として構成することとしても良い。更に、導風板88とカバーとの間に形成される筒状の空間Sを塞き止める、塞ぎ板92が設けられている。この、塞ぎ板92は、単純に導風板88及び蓋板90の両端部に固定されるものである。
そして、蓋板90の山形の稜線部分には、ダンパ86を上下に昇降案内するガイド34が軸着されている。
なお、図20において、ダンパ86の上方に設けられた山形断面形状の庇94は、ダンパ軽減装置である。ダンパ軽減装置94は、ダンパ86に直接的に加わる粉粒体の荷重を軽減することにより、ダンパ86の開閉操作に要する力を小さく抑えるものであり、本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車も、同様のダンパ軽減装置を備えている。又、符号96で示される部分は、弾性シール部材である。
さて、上記構成をなす、本発明の第2の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。すなわち、フロアケーシング24内のスクリューコンベア26の軸方向に沿って延び、なおかつ、スクリューコンベア26の上方においてスクリューコンベア26に対し離間接近し、フロアケーシング24を開閉可能な形状一定の導風板88が、各室20毎に独立して設けられているダンパ86を備えることから、ダンパ86が閉じた状態では、導風板88がスクリューコンベアに接近して、フロアケーシング24内のエアの流通に係る部分(フロアケーシング24と導風板44とで囲まれる筒状の空間)S24の断面積を、導風板が設けられた範囲に渡り減少させることができる。その結果、ブロアからフロアケーシング24内にエアAが供給されることによる、スクリューコンベア26周辺部におけるエアAの流量が、フロアケーシング26の全体に渡って増大し、残留物の除去に必要なエア流量が部分的に不足することを回避することができる。又、ダンパ86が開いた状態では、ダンパ86の開閉動作に連動して導風板88がスクリューコンベア26から離間することから、各室20からフロアケーシング24への粉粒体の流入が、導風板88によって阻害されることはない。
又、形状一定の導風板88が半円筒状をなしていることから、ダンパ86を閉じた状態で、各室20に投入される粉粒体の重量を受止めることが可能な強度を確保し、かつ、図20に示されるダンパ86を閉じた状態から、ダンパ86を開く際には、粉粒体が導風板88の半円筒状の壁面に沿って流れることにより、導風板88の開放動作を円滑にするものである。更に、ダンパ86が開いた状態においても、粉粒体が導風板88の半円筒状の壁面に沿って流れることにより、各室20からフロアケーシング24への粉粒体の流入が円滑に行われる。しかも、導風板88が継目なく一体に形成されていることから、ダンパ86を閉じた状態で、導風板88からの、フロアケーシング24内のエアAの漏れを確実に防止することができる。
又、導風板88の上方に、山形断面を有する形状一定の蓋板90が、導風板88と一体に固定されていることから、ダンパ86を閉じた状態からダンパを開く際には、粉粒体が蓋板90の傾斜壁面に沿って流れることにより、ダンパ86の開放動作を、より円滑にすることができる。更に、ダンパ86が開いた状態においても、粉粒体が蓋板90の傾斜壁面に沿って流れることにより、各室20からフロアケーシング24への粉粒体の流入が円滑に行われることとなる。なお、図示の例では、半円筒状の導風板88の一部を覆うようにして、蓋板90が設けられているが、導風板88の代わりに又は導風板88と共に、蓋板90の下端部が、フロアケーシング24に直接的に当接する形状としても良い。
更に、導風板88と蓋板90との間に形成される筒状の空間Sを塞き止める塞ぎ板92によって、ダンパ86が閉じた状態で、ブロアから供給されるエアAが、導風板88と蓋板90との間に形成される筒状の空間Sへと流入することを回避し、フロアケーシング24と導風板88とで囲まれる筒状の空間S24へと流入させることができる。従って、フロアケーシング24と導風板88とで囲まれる筒状の空間S24のエアAの流量が増大し、残留物の除去に必要なエア流量が部分的に不足することを回避することができる。
なお、本発明の第2の実施の形態では、導風板88が継目なく一体に形成され、ダンパ86を閉じた状態で、フロアケーシング24内のエアAの、導風板88における漏れを確実に防止することで、フロアケーシング24と導風板88とで囲まれる筒状の空間S24へと、粉粒体が流入することを確実に回避することが可能である。又、蓋板90についても継目なく一体に形成することとすれば、導風板88と蓋板90との間に形成される筒状の空間への粉粒体の侵入を確実に防止することができる。更に、導風板88及び蓋板90の形状が一定であることから、本発明の第1の実施の形態に係る、ローラ36(図9参照)を用いた開閉ガイド機構が不要となり、構造の単純化が図られる。又、塞ぎ板92についても、単純に導風板88及び蓋板90の端部に固定するのみとなる。
その他、本発明の第1の実施の形態と同様の作用効果については、詳しい説明を省略する。
本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車の側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車の後面図である。 図1、図2に示される粉粒体運搬車のタンクの、車幅方向の縦断面図及び部分拡大図である。 図1、図2に示される粉粒体運搬車のタンクの、前後方向の縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車の、各室毎に設けられたダンパの側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車の、各室毎に設けられたダンパの正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車の、各室毎に設けられたダンパの中間部における、車幅方向の縦正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車の、各室毎に設けられたダンパの正面図であり、(a)はダンパが閉じた状態を、(b)はダンパが開放された状態を示すものである。 本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車の、各室毎に設けられたダンパの開閉機構を示す図であり、(a)はダンパが閉じた状態を、(b)はダンパが開放された状態を示している。 図9に示される各室毎に設けられたダンパの開閉機構の側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車の、タンクの内部を区分けする隔壁の下端部近傍を概略的に示す側面図である。 図11に示された、タンクの内部を区分けする隔壁の下端部近傍の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車の、各室毎に設けられたダンパの、導風板の応用例を示すものであり、(a)はダンパが閉じた状態を、(b)はダンパが開放された状態を示している。 本発明の第1の実施の形態に係る粉粒体運搬車の、マンホール装置の、開口の縁と蓋とを示す断面図である。 図14に示されるマンホール装置の、開口の縁と蓋とを示す断面図において、(a)は蓋に内圧が加わっていない状態を、(b)は蓋に内圧が加わっている状態を示すものである。 従来の粉粒体運搬車の概略斜視図である。 図16に示される従来の粉粒体運搬車の、マンホール装置の平面図である。 図17に示されるマンホール装置の、開口の縁と蓋とを示す断面図である。 図17に示されるマンホール装置の、開口の縁と蓋とを示す断面図において、(a)は蓋に内圧が加わっていない状態を、(b)は蓋に内圧が加わっている状態を示すものである。 本発明の第2の実施の形態に係る粉粒体運搬車の、ダンパ構造を示す正面図である。
10:粉粒体運搬車、12:タンク、14:マンホール装置、18:隔壁、20:室、22:床、24:フロアケーシング、26:フロアオーガ、 28、86:ダンパ、 30、90:蓋板、32:ヒンジ、34:ガイド、34a:ガイドベース、34b:ガイドロッド、36:ガイドローラ、 44、88:導風板、46:平板、50:ヒンジ、 52、92:塞ぎ板、54:仕切り板、64:柔軟性を有する帯材、66:蓋、68:レール、70:ガイド、72:ヒンジ、74:外周縁、76:開口の縁、78:ハンドル、80:キャッチ、82:パッキン、84:リップ

Claims (13)

  1. タンク内部が、隔壁によって前後に並ぶ複数の室に区分けされ、各室の床が車幅方向中央部へ向けて傾斜する斜面で構成され、該斜面の下端部が、タンクの全長に渡って延びるフロアケーシングに連結され、該フロアケーシング内を貫くようにスクリューコンベアが配置され、該スクリューコンベアの移送元から移送先へ向けて、前記フロアケーシング内にエアを送風するブロアが設けられており、
    前記フロアケーシングが、前記各室毎に独立して設けられた、前後方向に延びる二枚の蓋板が山形に配置されて互いにヒンジ結合され、かつ、前記二枚の蓋板の傾斜角度を変更することにより、前記フロアケーシングを開閉可能なダンパによって、上方から覆われ、
    前記フロアケーシング内のスクリューコンベアと、前記ダンパを構成する二枚の蓋板との間に、前記ダンパの開閉動作に連動して前記スクリューコンベアに対し離間接近して、接近時にフロアケーシング内のエアの流通に係る部分の断面積を減少させるように、スクリューコンベアの軸方向に沿って延びる導風板が設けられていることを特徴とする粉粒体運搬車。
  2. 前記導風板は、前後方向に延びる二枚の平板が山形に配置されて互いにヒンジ結合され、かつ、前記ダンパの二枚の蓋板と連動して前記スクリューコンベアに対し離間接近可能に、前記ダンパの二枚の蓋板に連結されていることを特徴とする請求項1記載の粉粒体運搬車。
  3. 前記導風板は、前後方向に延びる二枚の断面円弧状板が山形に配置されて互いにヒンジ結合され、かつ、前記ダンパの二枚の蓋板と連動して前記スクリューコンベアに対し離間接近可能に、前記ダンパの二枚の蓋板に連結されていることを特徴とする請求項1記載の粉粒体運搬車。
  4. 前記導風板は、前後方向に延びる二枚の板が山形に配置されて、柔軟性を有する帯材によって互いに結合され、かつ、前記ダンパの二枚の蓋板と連動して前記スクリューコンベアに対し離間接近可能に、前記ダンパの二枚の蓋板に連結されていることを特徴とする請求項1記載の粉粒体運搬車。
  5. 前記導風板の前後方向端部に、前記ダンパと前記導風板との間に形成される筒状の空間を塞き止める、塞ぎ板が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の粉粒体運搬車。
  6. 前記隔壁の前方又は後方位置に、前記ダンパの二枚の蓋板のヒンジ結合部を上下に昇降案内するガイドと、前記ダンパを構成する二枚の蓋板の下面に接触するガイドローラとが設けられ、前記導風板は、前記ガイド及び前記ガイドローラを避けた範囲に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の粉粒体運搬車。
  7. タンク内部が、隔壁によって前後に並ぶ複数の室に区分けされ、各室の床が車幅方向中央部へ向けて傾斜する斜面で構成され、該斜面の下端部が、タンクの全長に渡って延びるフロアケーシングに連結され、該フロアケーシング内を貫くようにスクリューコンベアが配置され、該スクリューコンベアの移送元から移送先へ向けて、前記フロアケーシング内にエアを送風するブロアが設けられており、
    前記スクリューコンベアの上方において前記スクリューコンベアに対し離間接近して、接近時にフロアケーシング内のエアの流通に係る部分の断面積を減少させるように、前記フロアケーシング内のスクリューコンベアの軸方向に沿って延び、なおかつ、前記フロアケーシングを開閉可能な形状一定の導風板が、前記各室毎に独立して設けられているダンパを備えることを特徴とする粉粒体運搬車。
  8. 前記導風板は、継目なく一体に形成されていることを特徴とする請求項7記載の粉粒体運搬車。
  9. 前記形状一定の導風板は、半円筒状をなしていることを特徴とする請求項8記載の粉粒体運搬車。
  10. 前記導風板の上方に、山形断面を有する形状一定の蓋板が、前記導風板と一体に固定されていることを特徴とする請求項8又は9記載の粉粒体運搬車。
  11. 前記導風板と前記蓋板との間に形成される筒状の空間を塞き止める、塞ぎ板が設けられていることを特徴とする請求項10記載の粉粒体運搬車。
  12. 前記隔壁の下端部に、前記フロアケーシング内のスクリューコンベアの近傍まで広がる仕切り板が固定されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載の粉粒体運搬車。
  13. 前記タンクの上面には、粉粒体を投入するための開口が形成され、該開口を塞ぐ蓋が、ヒンジによって一端を中心に開閉可能にタンクに設けられ、かつ、前記蓋のヒンジが設けられた端部と反対側の端部が、キャッチによって前記タンクの上面にロックされるように構成されたマンホール装置が設けられており、
    前記蓋の少なくとも前記ヒンジが設けられた端部側に面する、前記開口の縁から、前記蓋の縁に沿って所定幅で突出する、シート状の弾性体が設けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載の粉粒体運搬車。
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