JP5180122B2 - 乾燥装置 - Google Patents
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Description
例えば、上下方向に延び、円筒状に形成されるホッパーを備える乾燥装置において、ホッパー内の中心軸に沿って垂下する回転軸とそれの横方向に延びる羽根を備える攪拌装置、ホッパーの上下方向中央に区画される結晶化ゾーンに冷風を供給するための冷風供給管、および、ホッパーの下部に区画される乾燥ゾーンに、熱風を供給するための熱風供給管を備えることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
そのため、結晶化ゾーンにおいて、樹脂粒子を十分に結晶化できず、樹脂粒子の品質が低下するという不具合がある。
しかも、阻害部は、下方に向かって次第に拡径されているので、回転軸に沿って落下する樹脂粒子を、回転軸の径方向外側斜め上方に向かって跳ね上げることができる。そのため、阻害部に沿う樹脂粒子の対流を生じさせることができる。そのため、低温ゾーンにおける樹脂粒子の滞留をより一層促進させることができる。
その結果、優れた品質の樹脂粒子を得ることができる。
また、本発明の乾燥装置では、前記冷風供給部は、前記低温ゾーンに臨む冷風供給口と、前記低温ゾーンに臨む冷風排出口とを備えており、前記冷風供給口は、前記阻害部の下方において前記回転軸に設けられていることが好適である。
また、本発明の乾燥装置では、前記熱風供給部は、前記高温ゾーンに臨む熱風供給口と、前記高温ゾーンに臨む熱風排出口とを備えていることが好適である。
また、低温ゾーンでは、高温ゾーンからの熱風がすべて流入されるので、温度の上昇を生じることを防止すべく、その分、冷風供給部から供給する冷風の供給量を増加させる必要がある。
図1において、この乾燥装置1は、樹脂粒子を結晶化させ、加熱して乾燥させるための乾燥装置である。乾燥装置1は、樹脂粒子が投入されるホッパ4と、攪拌手段としての攪拌装置5と、冷風供給部6と、熱風供給部7と、阻害部としての第1阻害部10とを備えている。
側壁32は、上下方向に延びる円筒形状に形成されている。また、側壁32には、第1突出部20と第2突出部21とが設けられている。
樹脂粒子投入管22は、その下端がホッパ4の中心軸線に向かうように、傾斜して配置されている。
樹脂粒子投入管22の上端には、第1ホッパ18が設けられている。第1ホッパ18には、乾燥装置1によって結晶化させて乾燥させるための樹脂粒子が貯蔵されている。
また、樹脂粒子排出管35の下端には、第2ホッパ19が設けられている。第2ホッパ19には、乾燥装置1によって結晶化させて、乾燥させた樹脂粒子が一時的に貯蔵される。第2ホッパ19に貯蔵される樹脂粒子は、その後、射出成形や押出成形などに用いられる。
攪拌装置5は、平面視において、ホッパ4の中央に設けられており、ホッパ4の中心軸線に沿って上下方向に延びる回転軸としての回転筒8と、回転筒8から径方向外側に延びる羽根9と、回転筒8の下端に設けられる第2阻害部25とを備えている。
攪拌装置5では、回転筒8に回転駆動力が入力されることにより、羽根9が回転する。
冷風供給口11は、冷風ライン15の下流側端部を構成する回転筒8の上下方向途中(中央)に設けられている。
フィルタ26は、冷風ライン15における空気中に含まれる樹脂粒子やダストなどを除去して、かかる空気を洗浄する。
第1ブロワ28は、冷風ライン15における送風源(気力源)であって、冷風ライン15における空気(冷風)を送風する。なお、第1ブロワ28は、図示しないCPUによってインバータ制御される。
第2クーラ29は、冷風ライン15における空気を冷却する。
冷風ライン15では、冷風排出口12から排出された空気を、フィルタ26によって洗浄し、第1クーラ27によって予冷し、第1ブロワ28によって送風して、第2クーラ29によって冷却して冷風を発生させ、その冷風を回転筒8の冷風供給口11に至らせる。 そして、冷風供給部6では、低温ゾーン2から冷風排出口12に排出される空気を、冷風ライン15によって冷却して冷風を発生させ、かかる冷風を冷風供給口11からパンチングメタル41の貫通孔(後述)を介して低温ゾーン2に供給する。つまり、冷風は、低温ゾーン2および冷風ライン15において、循環する。
熱風供給口13は、熱風排出口14と下側に間隔を隔てて配置され、側壁32の下端に配置されている。また、熱風供給口13は、高温ゾーン3の下部に臨んでいる。また、熱風供給口13は、その下流側端部(吹出口)が、径方向内方に向かうように配置されている。熱風供給口13は、吹出口から熱風を吹き出すことにより、熱風を高温ゾーン3に供給する。
第2ブロワ30は、熱風ライン16における送風源(気力源)であって、熱風ライン16における空気(熱風)を送風する。なお、第2ブロワ30は、図示しないCPUによってインバータ制御される。
ヒータ31は、熱風ライン16における空気を加熱する。
そして、熱風供給部7では、高温ゾーン3から熱風排出口14に排出される空気を、熱風ライン16によって乾燥および加熱して熱風を発生させ、かかる熱風を熱風供給口13から高温ゾーン3に供給する。つまり、熱風は、高温ゾーン3および熱風ライン16において、循環する。
第1阻害部10は、低温ゾーン2における回転筒8に設けられ、具体的には、回転筒8の上下方向途中(冷風供給口11のわずか上側)から外側(径方向外方)に突出している。また、第1阻害部10は、回転筒8と同軸上に配置され、下方に向かって次第に拡径され、下端が開放される略円錐形状に形成されている。第1阻害部10は、低温ゾーン2において、樹脂粒子の落下を阻害する。また、第1阻害部10は、冷風供給口11を上方から覆うように設けられている。
この第1阻害部10では、第1阻害部10が冷風供給口11を上方から覆うように設けられていることから、回転筒8に沿って落下する樹脂粒子が冷風供給口11から回転筒8内に直接侵入することを防止する。さらに、パンチングメタル41が、冷風供給口11の下側に設けられていることから、回転筒8に沿って落下する樹脂粒子がパンチングメタル41の貫通孔を通過して、パンチングメタル41の上側に侵入(逆流、つまり、上昇)することを防止する。
流入ライン17は、第1ブロワ28および第2クーラ29の間の冷風ライン15と、熱風排出口14および乾燥機38の間の熱風ライン16とに接続されている。
流入ライン17は、冷風ライン15において、冷風排出口12から排出され、第1ブロワ28から送風された空気の一部を、熱風ライン16に流入させる。
まず、乾燥装置1により結晶化されて乾燥される樹脂粒子を、第1ホッパ18に予め貯蔵することにより、樹脂粒子を用意する。第1ホッパ18に貯蔵される樹脂粒子は、結晶化工程がまだ実施されていない樹脂粒子であって、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの合成樹脂ペレットが用いられる。樹脂粒子の平均粒子径は、例えば、1.5〜5mm、好ましくは、2〜4mmである。
第1クーラ27により予冷された冷風の温度は、例えば、40〜80℃であり、第2クーラ29により冷却された冷風の温度は、冷風供給口11から供給される冷風の温度と略同一であって、例えば、30〜50℃である。また、ヒータ31により加熱された熱風の温度は、熱風供給口13から供給される温度と略同一であって、例えば、130〜170℃である。
続いて、攪拌装置5において、回転筒8に、駆動源に基づく回転駆動力を入力することにより、羽根9を回転させる。羽根9の回転数は、例えば、2〜10rpm(1/min)、好ましくは、4〜6rpm(1/min)である。
樹脂粒子は、樹脂粒子投入管22から回転筒8に向かって投入され、投入された樹脂粒子は、回転筒8を伝ってホッパ4内を落下する。落下する樹脂粒子は、低温ゾーン2において、羽根9によって攪拌されながら、低温ゾーン2に供給される冷風によって所定の温度(低温)となり、結晶化する。また、樹脂粒子を結晶化して、冷風排出口12に排出される冷風(空気)の温度は、例えば、50〜100℃である。
続いて、低温ゾーン2を通過した樹脂粒子は、高温ゾーン3において、羽根9によって攪拌されて落下する。また、回転筒8に沿って落下した樹脂粒子は、第2阻害部25に接触して、径方向外側に拡散される。そして、かかる樹脂粒子は、高温ゾーン3に供給される熱風によって、加熱されて乾燥される。また、樹脂粒子を加熱して乾燥させて、熱風排出口14に排出される熱風(空気)の温度は、例えば、90〜150℃である。
これによって、乾燥装置1を運転する。
なお、乾燥装置1の運転時には、樹脂粒子が第1ホッパ18からホッパ4に連続的に投入され、続いて、第2ホッパ19に連続的に排出される連続運転が実施される。
しかも、第1阻害部10は、下方に向かって次第に拡径されているので、回転筒8に沿って落下する樹脂粒子を、回転筒8の径方向外側斜め上方に向かって跳ね上げることができる。そのため、第1阻害部10に沿う樹脂粒子の対流を生じさせることができる。そのため、低温ゾーン2における樹脂粒子の滞留をより一層促進させることができる。
その結果、優れた品質の樹脂粒子を得ることができる。
なお、上記した説明では、乾燥装置1を連続運転で処理を実施しているが、例えば、回分式(バッチ式)で運転することもできる。
図2〜図5は、本発明の乾燥装置の他の実施形態の概略構成図を示す。なお、上記した各部に対応する部材については、以降の各図において同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第1連結壁36は、水平方向に延び、平面視略リング形状に形成されている。
熱風排出口14は、第1連結壁36に設けられている。熱風排出口14は、その上流側端部(吸引口)が、下側に向かうように配置されている。
図3において、上側の側壁32は、下側の側壁32に比べて、平面視において、外側(径方向外方)に配置されており、上側の側壁32の下端と、下側の側壁32の上端とは、第2連結壁37を介して連続している。
この乾燥装置1は、低温ゾーン2が、高温ゾーン3に比べて広いので、低温ゾーン2の時間(低温ゾーン2における樹脂粒子の滞留時間)を長くする必要がある場合に好適に用いられる。
図4において、冷風供給口11は、回転筒8とは独立して配置され、側壁32の上下方向途中であって、第1突出部20の上側に配置されている。冷風供給口11は、その下流側端部(吹出口)が、径方向内方に向かうように配置されている。
好ましくは、図1に示すように、冷風供給口11を回転筒8に設ける。これにより、構成を簡略化することができる。
また、上記した説明では、熱風排出口14を、高温ゾーン3に臨ませているが、例えば、図5に示すように、低温ゾーン2に臨ませることもできる。
好ましくは、図1に示すように、熱風排出口14を、高温ゾーン3に臨ませる。
図5に示す乾燥装置1は、冷風供給口11から供給されて、樹脂粒子の結晶化に使用した冷風と、熱風供給口13から供給されて、樹脂粒子の乾燥に使用した熱風とを、まとめて低温ゾーン2の冷風排出口12(熱風排出口14)からホッパ4の外部に排出する。そのため、熱風は、全て低温ゾーン2を通過する。そのため、熱風供給部7は、再度、空気をヒータ31により高温に加熱して供給する必要がある。
しかし、図1に示す乾燥装置1では、熱風排出口14が、高温ゾーン3に臨んでいるので、熱風供給口13から供給される熱風は、樹脂粒子を加熱した後、そのまま高温ゾーン3において熱風排出口14から排出される。そのため、熱風排出口14から排出された熱風をヒータ31にて再度加熱するのみで、その熱風を高温ゾーン3に供給することができる。その結果、簡易な方法で、省エネルギー化を図ることができる。
また、図5に示す乾燥装置1では、冷風ライン15および熱風ライン16の一部が、互いに共通していることから、流入ライン17を設けていない。
図1に示す乾燥装置1では、流入ライン17により、冷風排出口12に排出された空気の一部を熱風ライン16に流入させることにより、冷風排出口12に排出された空気がある程度高温である場合には、低温ゾーン2においてかかる高温の空気を冷却する負荷を軽減できるとともに、熱風供給部7においてかかる高温の空気を再利用することができる。
なお、上記した説明では、冷風供給口11(図4)、冷風排出口12、熱風供給口13および熱風排出口14を周方向に、それぞれ1個設けているが、その数は特に限定されない。例えば、冷風供給口11(図4の仮想線参照)、冷風排出口12(図1〜図5において図示せず)、熱風供給口13(図1〜図5の仮想線)、および、熱風排出口14(図1〜図4の仮想線)を、周方向に複数、具体的には、2つ(径方向に互いに対向するように2つ)、あるいは、3つ以上設けることもできる。これにより、結晶化の均一性および/または乾燥(加熱)の均一性の向上を図ることができる。
2 低温ゾーン
3 高温ゾーン
4 ホッパ
5 攪拌装置
6 冷風供給部
7 熱風供給部
8 回転筒
9 羽根
10 第1阻害部
11 冷風供給口
12 冷風排出口
13 熱風供給口
14 熱風排出口
Claims (3)
- 樹脂粒子を結晶化させ、加熱して乾燥させるための乾燥装置であって、
上下方向に延び、上側に低温ゾーンが区画され、下側に高温ゾーンが区画され、前記樹脂粒子が投入されるホッパと、
前記低温ゾーンに冷風を供給するための冷風供給部と、
前記高温ゾーンに熱風を供給するための熱風供給部と、
上下方向に延び、前記低温ゾーンを通過して、前記高温ゾーンに至るように配置される回転軸、および、前記低温ゾーンおよび前記高温ゾーンにおける前記回転軸から径方向に延びる羽根を有する攪拌手段と、
前記低温ゾーンにおいて、前記回転軸と同軸上に配置され、下方に向かって次第に拡径され、前記樹脂粒子の落下を阻害する阻害部と
を備えていることを特徴とする、乾燥装置。 - 前記冷風供給部は、
前記低温ゾーンに臨む冷風供給口と、
前記低温ゾーンに臨む冷風排出口とを備えており、
前記冷風供給口は、前記阻害部の下方において前記回転軸に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の乾燥装置。 - 前記熱風供給部は、
前記高温ゾーンに臨む熱風供給口と、
前記高温ゾーンに臨む熱風排出口とを備えていることを特徴とする、請求項2に記載の乾燥装置。
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