(パチンコ機の構成)
図1及び図2に示されるように、パチンコ機10の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り12が取り付けられている。
また、パチンコ機10の下飾り12の上部には、ガラス板14を装着したガラス枠16が配置されており、ガラス枠16は左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。このガラス枠16の裏面側には、矩形状の開口部が設けられ、交換可能とされた遊技盤100がセットされており、遊技盤100は、ガラス枠16を閉塞した状態でガラス板14に対向するようになっている。
ガラス枠16におけるガラス板14の周囲には、遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による演出効果を生み出す照明演出用の表示灯20が配置されており、上部には、遊技の効果音をステレオ出力するスピーカ22L、22Rが配設されている。
ガラス枠16の下部には、一体皿24が配置されている。この一体皿24の右側下部には打球の発射力(飛距離)を調整するための発射ハンドル26が取り付けられている。
(遊技盤の構成)
図3には本実施の形態に係る遊技盤100が示されている。
遊技盤100は、外周端部付近に、円弧状の外レール102、逆流防止弁103及び内レール104が取り付けられている。これらの外レール102、逆流防止弁103及び内レール104によって囲まれた円形状の領域は、発射装置40(図4参照)から発射されて、逆流防止弁103で仕切られた放出口を飛び出して打ち込まれた遊技球PBが自重落下により移動可能とされ、この領域が遊技を行う遊技領域101とされている。
前記遊技盤100の裏面側には、少なくとも遊技領域101のほぼ全域に亘って表示面が対向する大型の液晶表示装置(LCD)200が配設されている。すなわち、遊技盤100と、LCD200とは、図3の奥行き方向に重なっている。なお、LCD200は、前述したパチンコ機10を構成する筐体に取り付けられるものである。
言い換えれば、従来のように遊技盤100にLCDが取り付けられた構造ではなく、遊技盤100とは分離して、LCD200はパチンコ機10の筐体と共に設置ホールに残り、再利用が可能な構造となっている。
遊技盤100には、その中央部から右寄りにかけてその表裏が貫通されており、前記LCD200の表示を見ることができる露出部100Aとされている。
この露出部100Aに対応して、センター役物105が取り付けられている。センター役物105は、上縁、並びに左右縁が露出部100Aの形状に沿って前記壁105Aが形成され、下縁には、遊技球PBを後述する特別図柄始動入賞口108へ案内するステージ105Bが形成されている。
なお、センター役物105には、その一部(上縁部)に所謂メカ的なシャッター(開閉装置)105Cが備えられている。このシャッター105Cの構造は、上辺が回転軸となって、略90°の範囲で回転する構造であり、シャッターが動作すると、LCD200の露出面積を若干変更することが可能となっている。
また、前記ステージ105Bの図3の右端部には、固定型立体装飾部材105Dが取り付けられている。固定型立体装飾部材105Dは拳銃形状であり、銃口等が図示しないLED等によって点灯する構造となっている。
さらに、センター役物105の図3の左上角部には、移動型立体装飾部材105Eが取り付けられている。移動型立体装飾部材105Eは、ハンマー形状であり、演出の一環として、図3の格納状態から、前記露出部100A上に振り下ろされる動作(図3の矢印H方向)が可能となっている。
露出部100Aでは、主として、通常遊技中における図柄変動パターン演出が表示されるようになっている。なお、ここで言う「通常遊技」とは、後述する大当たり処理(特別遊技)と区別するものであり、確率変動の有無、時短の有無は関係ない。
また、露出部100Aでは、後述する大当たり処理(特別遊技)中のラウンド画像演出が表示されるようになっている。
さらに、露出部100Aでは、予告演出を含み、遊技の進行状態に応じた画像が表示されるようになっている。
遊技領域101には、図3の左側に、通過ゲート(スルー・チャッカー)118が配置されている。また、図3の下部(露出部100Aの下部)には、特別図柄始動入賞口(スタート・チャッカー)108が配設されており、この特別図柄始動入賞口108のさらにその下方には、遊技領域101の下端部付近に位置してアタッカー112が配置されている。なお、特別図柄始動入賞口108には電動チューリップ110が取り付けられている。
アタッカー112には、開閉扉116が設けられており、当該開閉扉116が開放又は閉塞することによって開口又は閉口するようになっている。開閉扉116の開放時には、開閉扉116上に落下した遊技球PBが開閉扉116に案内されてアタッカー112へ入賞する。
また、遊技領域101には、風車122や、遊技領域101内を自重落下する遊技球を所定の経路に誘導する多数の遊技釘123が設けられている。
また、遊技盤100の最下位置には、外れ球を遊技盤100の裏側へ排出するアウト口125が設けられている。
(制御系の構成)
次に、図4を用いてパチンコ機10の制御系について説明する。図4に示されるように、本実施形態に係るパチンコ機10の制御系は、主制御部150を中心として構成されている。主制御部150には、遊技に関する基本的なプログラムが記憶されており、この主制御部150からの命令信号に基づいて、各部の動作が制御されるようになっている。
主制御部150には、特別図柄始動入賞口108への入賞球を検出する始動入賞センサ180(入賞口が2分割されている場合にはそれぞれ設けられる。)、普通図柄始動口である通過ゲート118への入賞球を検出する通過ゲート入賞センサ184、特別遊技状態の際に開放するアタッカー112への入賞球を検出する大入賞センサ186がそれぞれ接続されており、これらの各センサは、入賞球の検出時にその検出信号を主制御部150へ出力する。なお、必要に応じて、アタッカー112内には、大当たり処理のラウンドを継続するきっかけとなるVゾーンが設けられている場合には、このVゾーンを通過したことを検出するVゾーンセンサ188が配設される。
さらに、主制御部150には、電動チューリップ110を作動させる電チューソレノイド174、アタッカー112の開閉扉116を開放/閉塞させるアタッカーソレノイド175、並びに前記特別図柄始動入賞口108に入賞し、かつ抽選が保留されている数(保留球数)を報知するための保留球数表示部109がそれぞれ接続されている。なお、保留球数は、LCD200に表示するようにしてもよい。
主制御部150からは盤用外部端子190を介してホールコンピュータへ遊技の進行状態を示す情報(始動入賞信号や大当たり信号、図柄確定回数信号)が送信される。
さらに、主制御部150には、演出制御部152と、払出制御部154とがそれぞれ接続されており、これらの制御部は、主制御部150からのコマンド送信により制御される。
演出制御部152には、図柄制御部156を介してLCD200が接続されている。また、演出制御部152は、遊技盤100の各種遊技部品に設けられた照明演出用の発光素子126、並びに、ガラス枠16に設けられた表示灯20の点灯、消灯、及び点滅を制御し、さらに、ガラス枠16前面に設けられたスピーカ22L、22Rを作動させて効果音等の出力を制御する。
この演出制御部152に制御されるLCD200には、特別図柄抽選の結果を報知するための図柄変動パターンの演出画像等が表示され、スピーカ22L、22Rからはその図柄変動パターン演出時のBGMが出力される。これにより、遊技者は、視覚及び聴覚を通じて、特図抽選の結果に対応した演出図柄による演出を楽しむことができる。
ここで、遊技球PBが通過ゲート118を通過すると、これを通過ゲート入賞センサ184で検出することで普通図柄の当たり/外れの抽選(以下、「普図抽選」という)が主制御部150にて実行され、その抽選結果をLCD200を用いて報知し(別途、7セグメント表示器を具備してもよい。)、当たりとなった場合は、主制御部150が電チューソレノイド174を駆動制御して電動チューリップ110を所定時間開放する。
また、遊技球PBが特別図柄始動入賞口108に入賞すると、これを始動入賞センサ180で検出することで特別図柄の当り/外れ抽選(特図抽選)が主制御部150にて実行され、この特図抽選の結果をLCD200を用いて報知する。
なお、特図抽選の報知は、LCD200の一部でもよいが、本実施の形態では、別途遊技盤100の一部に表示器111(図3参照)が設けられている。
ところで、この特図抽選とは別に、LCD200(以下、LCD200とした場合、基本的に、露出部100Aの範囲内の画像領域を言う。)では、特図抽選に演出や予告を兼ねた図柄変動パターン演出が実行(表示)される。
この図柄変動パターン演出は、露出部100Aのほぼ全域を用い、例えば、3列の演出図柄列を変動しながら、各列毎に時間差をおいて停止させる表示を行う。
また、最終停止列以外が停止した時点で、当たり図柄(同一図柄が当選ライン上に仮停止)の場合にはリーチ演出等が実行され、このリーチ演出時には、図柄変動パターンの表示領域を極めて小さくし、遊技者は、本来の遊技とは別にLCD200による画像演出を楽しむことができる。
ここで、特図抽選が当選の場合は、大当たりの処理として、通常遊技状態から特別遊技状態へ遊技状態が移行するように主制御部150にて制御する。
特別遊技状態とは、前記アタッカー112が所定時間(一般には30秒)開放し、その後閉止する動作を1ラウンドとした場合に、複数ラウンド(一般には15ラウンド)繰り返される遊技状態を言い、この結果、多くの遊技球PBがアタッカー112へ入賞し、多くの入賞が期待できる。なお、通常は、1ラウンド中の最大入賞数が10個と制限されている。この大当たり処理(特別遊技状態)の期間においては、LCD200を用いて一連のストーリー性を持ったラウンド画像演出を実行する。
また、図4に示される如く、払出制御部154には、払出装置160及び発射制御部164が接続され、発射制御部164には発射装置40が接続されている。この払出制御部154は、パチンコ機10内に設けられた払出装置160を作動させて、賞球又は貸し球の払い出し及び停止動作と払出数を制御する。また、発射制御部164は、遊技者による発射ハンドル26(図1参照)の操作により発射装置40を作動させて、遊技球PBの発射開始、及び、発射ハンドル26の操作量に応じた発射力を制御する。
さらに、払出制御部154では、枠用外部端子191を介して払出情報をホールに設置されたホールコンピュータへ送信するようになっている。
ここで、本実施の形態では、3列の図柄列の変動演出(図柄変動パターン演出)と同時に、リーチ演出等の一環として、特図抽選の当りを予感させるような予告画像(当り予感予告画像)を表示する場合がある。
この予告画像は、例えば、図柄変動パターン演出を小規模領域に変更し、LCD200における露出部100Aをフルに活用することが多い。
本実施の形態では、この予告画像として、LCD200の露出部100Aの大部分を表示すると共に、露出部100Aの一部に、前記予告画像の候補の一部を予め表示するようにしている。
すなわち、図5に示される如く、LCD200(図5の鎖線参照)の露出部100Aは、予め図柄変動パターン演出や予告演出に関わる画像(カラー、かつ動画像であり、「主画像」という)を表示する主画像表示領域100Bと、予告演出を予測し得る画像(白黒、かつ静止画像であり、「副画像」という)を表示する副画像表示領域100Cと、に仕分けられている。副画像は、一般的に「サムネイル画像」と称される、比較的小サイズの画像で構成されており、関連する主画像の一部が適用される。なお、この場合、主画像データ画素数に対して画素が間引かれるのが一般的である。
主画像表示領域100Bは、露出部100Aにおける、縦方向中央から若干右寄りを境界として、左側(相対的に左側の約2/3〜3/4程度)の領域であり、副画像表示領域100Cは、露出部100Aにおける、縦方向中央から若干右寄りを境界として、右側(相対的に右側の約1/3〜1/4程度)の領域である。
副画像表示領域100Cは、縦方向に3分割され、上から順に、タイトル予告系表示領域100D、ステップアップ予告表示領域100E、メッセージ予告領域100Fとなっている。この各表示領域(タイトル予告系表示領域100D、ステップアップ予告表示領域100E、メッセージ予告領域100F)は、それぞれが画面標準画角である横:縦≒4:3とされている(図5の一点鎖線参照)。一方、主画像表示領域100Bも、画面標準画角である横:縦≒4:3とされている(図5の一点鎖線参照)。なお、実際に露出する領域は、センター役物105の形状により露出部100Aの周縁が異形となっており、正確な4:3ではない。また、この標準画角と異形の周縁との差は、LCD200の表示領域が十分に広いため、露出部100Aの表示領域がLCD200の表示領域を逸脱することはない。
主画像表示領域100Bでは、前述の如く、図柄変動パターン演出が実行されると共に、所定の条件が成立すると(例えば、特定のリーチになると)、当該条件(リーチ)に対応する予告演出画像が表示されるようになっている。
このときの予告演出画像は、副画像表示領域100C(タイトル予告系表示領域100D、ステップアップ予告表示領域100E、メッセージ予告領域100F)に表示されている何れかの画像であり、当該画像が、その表示形態を変えながら、かつ拡大表示されながら、主画像表示領域100Bへ移行されるようになっている。
図6は、主制御部150、演出制御部152、図柄制御部156における、図柄変動パターン演出の複数シーンによる予告演出を主体とした制御に関する機能ブロック図を示している。なお、この図6に示す各ブロックはハード構成を限定するものではない。
主制御部150は、遊技実行制御部210が設けられ、各種入力デバイス(前述した、始動入賞センサ180、大入賞センサ186、通過ゲート入賞センサ184、Vゾーンセンサ188等)、並びに出力デバイス(前述した、電チューソレノイド174、アタッカーソレノイド175、保留球数表示部109等)が接続され、遊技の進行を司っている。
遊技実行制御部210には、抽選処理部212が接続され、有効始動入賞があったとき、遊技実行制御部210から抽選処理部212に対して抽選の実行を指示する信号が送出される。また、抽選処理部212に複数の抽選の実行指示があった場合は、図柄変動パターンに基づく抽選結果の報知時期に同期して、遊技実行制御部210に接続された保留球数表示部109に対して、保留球数分のランプの点灯/消灯を制御する指示信号を送出する。
抽選処理部212には、乱数カウンタ214及び当たり値メモリ216が接続されている。
抽選処理部212に抽選指示があると、抽選処理部212では、乱数カウンタ214から乱数値を取得し、かつ、当たり値メモリ216から予め記憶されている当たり値を読出し、これらを照合する。この照合の結果で、当選/落選が決定する。
前記抽選処理部212での抽選結果は、遊技実行制御部210へ送出され、抽選結果に応じた遊技実行制御がなされる。
また、遊技実行制御部210は、当選確率設定部218に接続されている。遊技実行制御部210において、所定の条件が成立すると、この当選確率設定部218に条件成立情報を送出する。これにより、当選確率設定部218では、当該条件に基づいて抽選の当選確率を通常確率(約1/300〜350)又は高確率(確変:約1/50)に変更し、抽選処理部212へ送出するようになっている。
すなわち、抽選処理部212では、当選確率設定部218で設定した当選確率で抽選が実行されることなる。
この抽選処理部212及び当選確率設定部218は、図柄変動パターン種決定部220に接続されている。抽選処理部212から図柄変動パターン種決定部220へは、抽選結果が送出され、当選確率設定部218から図柄変動パターン種決定部220へは、当選確率状態(通常/確変情報)が送出されるようになっている。
図柄変動パターン種決定部220は、予告パターン種決定部221と、コマンド生成部224とに接続されている。図柄変動パターン種決定部220では、決定した図柄変動パターン種を特定するコマンドを生成し、このコマンドをコマンド送信部226を介して、演出制御部152へ送出する。
一方、予告パターン種決定部221では、決定した図柄変動パターン種において、予告がある場合の予告パターン種が決定され、決定された予告パターン種を特定するコマンドを生成シ、このコマンドをコマンド送信部226を介して、演出制御部152へ送出する。
演出制御部152には、コマンド受信部228が設けられ、前記主制御部150のコマンド送信部226から送信されるコマンドを受信する。受信したコマンドは、コマンド解析部230によって解析される。コマンド解析部230において、解析結果が図柄変動パターン種情報、通常/確変情報等の場合は、主画像特定用識別符号設定部232へ送出する。
また、コマンド解析部230において、解析結果が予告パターン種情報の場合は、副画像表示形変更指示部233へ送出する。
主画像特定用識別符号設定部232では、図柄制御部156で画像データを読み出すための識別符号を設定する。設定した識別符号は、識別符号送出部234を介してコマンド送出部235へ送出する。また、前記副画像表示形態変更指示部233において、変更指示がある場合は、当該変更指示情報をコマンド送出部235へ送出する。
コマンド送出部235では、識別符号と、必要に応じて変更指示情報を図柄制御部156のコマンド受信部237へ送出する。
コマンド受信部237は、受信したコマンドをコマンド解析部239へ送出する。
コマンド解析部239では、コマンドを解析することで、解析結果が図柄変動パターン種情報、通常/確変情報、予告パターン種情報等を認識し、画像データ読出部236へ送出する。
図柄制御部156の画像データ読出部236は、画像データメモリ242に接続されている。
画像データメモリ242は、図柄変動パターンデータ(外れ、ノーマルリーチ、スーパーリーチ等を含む)領域242A、演出画像データ(主画像データ)領域242B、演出画像データ(副画像データ)領域242C、副画像データ変更パターンデータ領域242Dに分類されている。
画像データ読出部236では、画像データメモリ242から、必要な画像データを読み出し、合成部244へ送出する。
合成部244では、各画像データ(図柄変動パターンや背景画像等)を重ねて合成すると共に、予告演出の先だって、白黒、サムネイル画像である副画像を徐々に拡大しながらカラー画像化し、最終的に主画像となって予告演出を実行する一連の画像を構成し、この構成した図柄変動パターン演出画像を画像表示制御部246へ送出する。この画像表示制御部246では、LCD200を制御して図柄変動パターン演出画像や予告演出画像を表示する(図9参照)。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
まず、図7フローチャートに従い、主制御部150における抽選処理を中心とした遊技制御について説明する。
ステップ300では、有効始動入賞があったか否かが判断される。この有効始動入賞とは、保留球が満杯(例えば、4個)ではなく、かつと特別図柄振動入賞口108へ遊技球PBが入賞したことを言い、これによって抽選権利を得ることになる。なお、無効始動入賞時は、抽選の権利は与えられないが、所定数(5個〜10個程度)の賞球払出しがなされる場合もある。
ステップ300で肯定判定されると、ステップ302へ移行し、乱数を取得する。なお、取得した乱数は一時的に記憶される。次のステップ304では、現在の遊技状態が大当たり処理中、或いは図柄変動パターン演出中か否かが判断され、肯定判定された場合は、ステップ306へ移行して、抽選の権利を保留にするべく、保留数を1つ加算(+1)して、このルーチンは終了する。また、ステップ304で否定判定された場合は、抽選実行時期と判断され、ステップ308へ移行する。
一方、前記ステップ300で否定判定、すなわち、有効始動入賞ではないと判定されると、ステップ300からステップ310へ移行する。
ステップ310では、抽選実行の保留があるか(保留が1〜max)否かが判断され、否定判定(保留なし)された場合はこのルーチンは終了する。
また、ステップ310で肯定判定(保留有り)された場合は、ステップ312へ移行する。
ステップ312では、現在の遊技状態が大当たり処理中、或いは図柄変動パターン演出中か否かが判断され、肯定判定された場合は、このルーチンは終了する。
また、ステップ312で否定判定されると、ステップ314へ移行して、抽選権利を行使するべく、保留数を1つ減算シテステップ308へ移行する。
ステップ308では、抽選処理が実行される。すなわち、取得した乱数値を読み出し、予め記憶されている当り値を読み出し、双方を比較する。
次のステップ316では、前記ステップ308での比較の結果に基づいて、抽選が当りか外れかを判定する。
このステップ316での判定結果は、次のステップ318の処理に反映される。すなわち、ステップ318では、抽選の当り/外れに基づいて、図柄変動パターン演出時間を設定し、次いでステップ320へ移行して抽選結果、図柄変動パターン時間を含むコマンドを演出制御部152へ送出し、ステップ322へ移行する。
ステップ322では、抽選結果が当りか否かが判断され、否定判定の場合は、このルーチンは終了する。また、ステップ322で、抽選の結果が当りと判断されると、ステップ324へ移行して、時間管理に基づいて、大当たり処理を実行し、このルーチンは終了する。
次に、図8は演出制御部における画像データ特定制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ350で、初期電源オンが確認されると、ステップ352へ移行して、主画像領域100Bの初期演出画像データ(例えば、デモ画面画像)を特定し、ステップ354へ移行する。
なお、「初期電源オン」とは、電源オフ状態からオン状態に切り替わるときを言い、停電等からの復帰も含む。従って、ステップ350で否定判定された場合は、すでに電源がオン状態となっていることを意味する。
ステップ354では、3つの副画像表示領域100C(タイトル予告系表示領域100D、ステップアップ予告表示領域100E、メッセージ予告領域100F)に表示するべき、「予告の予告」用の画像データを特定し、ステップ356へ移行する。
次のステップ356では、ステップ352、354で特定した画像データに関するコマンドを図柄制御部156(図4参照)へ送出し、ステップ358へ移行する。また、ステップ350で否定判定された場合は、ステップ358へ移行する。
ステップ358では、主制御部150(図4参照)からコマンドを受信したか否かが判断される。ステップ358で肯定判定されると、ステップ360へ移行して、受信したコマンドを解析して、ステップ362へ移行する。ステップ362では、解析したコマンド内容を判別する。
ステップ362において、コマンド内容が「大当たり」関連の場合、ステップ362からステップ364へ移行して、大当たりラウンド処理中画像データを特定し、ステップ366へ移行する。
ステップ366では、図柄制御部156へ、大当たりラウンド画像表示指示コマンドを送出し、このルーチンは終了する。
また、ステップ362で、コマンド内容が「図柄変動パターン」関連の場合、ステップ362からステップ368へ移行し、図柄変動パターン種画像データを特定し、ステップ370へ移行する。
なお、コマンド内容は、前記「大当たり」関連、「図柄変動パターン」関連だけではなく、図示は省略したが、これら以外の場合は、それぞれの内容に応じた処理が実行される。
ステップ370では、図柄制御部156へ、図柄変動パターン画像表示指示コマンドを送出し、ステップ372へ移行する。
ステップ372では、図柄変動パターン演出の中に「予告の予告」演出が有るか否かが判断され、否定判定された場合は、このルーチンは終了する。
また、ステップ372で肯定判定されると、ステップ374へ移行して、「予告の予告」の実行時期か否かが判断される。なお、この時期に関する管理は、図柄制御部156側で行なう、或いは、決定した図柄変動パターン演出の一部として、予め盛り込んでおき自動的に実行する、等という他の形態であってもよい。
ステップ374において、肯定判定されると、ステップ376へ移行して、「予告の予告」演出の実行指示コマンドを図柄制御部156へ送出し、このルーチンは終了する。
図9は、図柄制御部156における、LCD200の露出部100Aの表示形態の一例を示している。
図9(A)は、主画像表示領域100Bで、図柄変動パターン演出が実行中の画面である。このとき、各副画像表示領域100Cは、モノクロ、かつ静止画像が表示されている。
この表示により、「予告の予告」の待機状態が実現される。遊技者は、図柄変動パターン演出を見ながら、ほとんど視線をずらすことなく、これから出現するであろう予告画面を確認(予測)することができる。
図9(B)は、「予告の予告」の時期となったとき(図8のステップ374での肯定判定)の画面を示している。この場合、通常は、主画像表示領域100Bの図柄変動パターン演出画面がリーチ状態になっときである。
ここでは、副画像表示領域100Cのタイトル予告系表示領域100Dの画面が、カラー化、かつ徐々にサイズ拡大されながら、主画像表示領域100B上に重なるように移動する。
この「予告の予告」画面による画像のカラー化、サイズ拡大化により、遊技者は、今から予告画面による演出が実行されることを予測することができる。
図9(C)は、予告画面の主画像領域100Bに完全に移行して、予告画面による演出が実行される状態を示している。
ここまで行き着くまで、遊技者は、図柄変動パターン演出を見ながら、予告があることを、ほとんど視線をずらすことなく予測でき、予告演出の特に初期演出画面を見逃すことなく確認(視認)することができる。
以上説明したように本実施の形態では、LCD200の露出部100Aを、1つの主画像表示領域100Bと、3つの副画像表示領域100Cとに分割し、主画像表示領域100Bで図柄変動パターン演出を実行している間も、常に3つの副画像表示領域100Cにモノクロ、かつ静止画像としての「予告の予告」画面を表示しておき、予告の時期になると、3つの副画像表示領域100Cの何れかがカラー化、かつサイズ拡大化しながら主画像表示領域100Bに重なるように移行し、最終的に主画像表示領域100Bにおいて、予告演出を行なうようにしたため、遊技者は、図柄変動パターン演出を見る視線の範囲内で、「予告の予告」の画像を確認することができ、また、予告の時期を確実に見極めることができるため、特に、予告の初期の画面を見逃すことがなく、予告による情報を確実に遊技者に伝えることができる。
なお、本実施の形態では、大型のLCD200(20インチ程度)の一部を露出部100Aとして利用し、さらに、露出部100Aを1つの主画像表示領域100Bと、3つの副画像表示領域100Cとに分割したが、主画像表示領域100Bと、副画像表示領域100Cとをそれぞれ別のLCD(小型サイズのLCD)としてもよい。
また、副画像表示領域100Cを、例えば、スロットマシンやパチスロ機等で用いられる、機械式のドラムの周面としてもよい。この場合、LCDほどのきめ細やかな動作(モノクロ→カラー変化、サイズ拡大等)はできないが、「予告の予告」を報知するという必要最小限の目的は達成することができる。