JP5178398B2 - 光伝導素子 - Google Patents

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Description

本発明は、周波数30GHz〜30THzのいわゆるミリ波からテラヘルツ波と呼ばれる周波数領域の電磁波(本明細書では、テラヘルツ波とも呼ぶ)を発生させる素子などとして用いられ得る光伝導素子、その製造方法、それを用いた装置に関する。
近年、テラヘルツ波の技術開発が盛んである。テラヘルツ波発生手段として、特許文献1に開示されている技術が知られている。この技術の素子は、図17(a)及びそのA-A’断面図の図17(b)に示す様に、基板161上の光伝導部162上に形成され間隙165によって互いに分離された導電部163(163a、163b)を備える。間隙165によって分離された導電部163の一方の導電部163aと他方の導電部163bは、5μm程度の間隙165を有するよう配置されている。光伝導部162には、200℃〜300℃で結晶成長させた低温成長(LT-)GaAsが用いられることが多い。導電部163a、163bに10V程度の電圧を印加し、間隙165にパルスレーザ(パルス時間幅100fs程度)を照射することで、パルス状のテラヘルツ波が発生する。光伝導部162と2つの電極(導電部)163を合わせて光伝導アンテナとも呼ぶ。
特開2002-223017号公報
一般に、電極間に印加する電圧が高いほど、より強いテラヘルツ波が発生する。しかし、高すぎる電圧を印加してレーザ光を照射すると、過剰な電流が光伝導部中を流れ、光伝導部が損傷する恐れがある。光伝導部が損傷すると、テラヘルツ波は発生しないか、或いは著しく強度が低下する。
光伝導部の電気抵抗が高いと、より高い電圧を印加しても光伝導部は損傷しないが、一方光伝導部の電気抵抗が低いと、比較的低い電圧を印加しただけで損傷することがある。このため、相対的に電気抵抗の低い光伝導部を用いる場合、充分高い電圧を印加することができず、その結果、充分強いテラヘルツ波を得られないことになりやすい。
LT-GaAsにおいても、前述の様に電極間の間隙が5μm程度であれば、100V程度の電圧を印加しても損傷しない場合もあるが、より高い電圧を印加すると損傷することが多い。この様に、光伝導部の材質に関わらず、より高いテラヘルツ波強度を得るために高い電圧を印加すると、光伝導部が損傷するという可能性がある。
上記課題に鑑み、テラヘルツ波発生素子などとして用い得る本発明の光伝導素子は、照射された励起光によりキャリアを発生させる光伝導部と、前記光伝導部に接する抵抗部と、前記抵抗部に接する第1の導電部と、前記第1の導電部に対して間隙を有して設けられ、且つ前記光伝導部に接する第2の導電部と、を有する。そして、前記第1の導電部は、少なくとも前記間隙近傍で前記抵抗部にのみ接しており、光伝導素子は、前記キャリアの発生によりテラヘルツ波を発生する。
また、上記課題に鑑み、本発明のテラヘルツ波発生装置は、前記光伝導素子と、前記間隙の領域に励起光を照射する照射部と、前記間隙で分割される前記第1の導電部と前記第2の導電部間にバイアス電圧を印加する電圧印加部を備えることを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明のテラヘルツ波装置は、前記テラヘルツ波発生装置を用い、検査対象物のテラヘルツ波分光情報もしくはテラヘルツ波画像、或いはその両方を取得することを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明の光伝導素子の製造方法は、前記光伝導素子の製造方法であって、前記高抵抗部を、前記光伝導部を含む光スイッチ部上に結晶成長によって形成することを特徴とする。
本発明の光伝導素子によれば、間隙をおいて隔たった第1の導電部のアンテナ部と第2の導電部のアンテナ部間の抵抗を増大することができてより高い電圧に耐えられる様にでき、2つの導電部間により高い電圧を印加できる。従って、例えば、得られる最大テラヘルツ波の強度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明のテラヘルツ波発生素子などの光伝導素子において重要なことは、2つの導電部のうちの一方のアンテナ部と光スイッチ部の間に、抵抗部が接して挟まれていることである。この考え方に基づき、本発明による検出素子の基本的な実施形態は、光照射によってキャリアが発生する光伝導部を含む光スイッチ部と、それぞれアンテナ部を含む第1の導電部と第2の導電部を有する。第1及び第2の導電部のアンテナ部は、適切な間隙をおいて隔たり、一方のアンテナ部は、光スイッチ部に接して設けられ、他方のアンテナ部と光スイッチ部の間には、抵抗部が接して挟まれている。光スイッチ部は、単一の光伝導層、光伝導層を含むフォトダイオードなどで構成される。抵抗部は、様々な誘電体や半導体などから構成されるが、耐電圧をより増大させる観点から、前記間隙の部分における光伝導部より高い電気抵抗を有する高抵抗部であることが好ましい。前記光伝導膜は、後述する実施例3の様に薄膜転写技術を用いて、該光伝導膜と格子整合しない基板上に設けることもできる。この場合、基板、光伝導膜、抵抗部の材料をより広い範囲から柔軟に選択することができる。
前記光伝導素子を用い、前記間隙の領域に励起光を照射する照射部と、前記間隙によって分割される前記第1の導電部と前記第2の導電部間にバイアス電圧を印加する電圧印加部と共にテラヘルツ波発生装置を構成することができる。また、前記テラヘルツ波発生装置を用い、検査対象物のテラヘルツ波分光情報もしくはテラヘルツ波画像、或いはその両方を取得するテラヘルツ波装置を構成することができる。
前記光伝導素子は、前記光伝導部を含む光スイッチ部上に結晶成長によって前記抵抗部を形成する製造方法で製造することができる。
次に、図を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態を、図1を参照して述べる。図1(a)とそのA-A’断面図の図1(b)に示す様に、本実施形態の光伝導素子であるテラヘルツ波発生素子は、基板11、光スイッチ部である光伝導部12、抵抗部である高抵抗部13、第1の導電部14aと第2の導電部14bから成る導電部14を有する。導電部14は、間隙15によって第1の導電部14aと第2の導電部14bとに分割される。
本実施形態では、光伝導部12は、Si、GeなどのIV族半導体;As注入GaAsなどの不純物注入半導体;イオン注入Si、イオン注入Ge、イオン注入InGaAsなどのイオン注入半導体;低温成長GaAs、低温成長InAs、低温成長InGaAs、低温成長AlGaAsなどの低温成長半導体;GaAs、InAsなどのIII-V族化合物半導体;II-VI族化合物半導体のうちの少なくとも1つから構成される光伝導膜である。光伝導部12は、基板11上にエピタキシャル成長によって形成された薄膜を用いてもよい。
光伝導部を含む光スイッチ部の構成としては、励起光に対して吸収特性を示す半導体材料や半導体素子が適用できる。この様な半導体材料として、上述したガリウムヒ素(GaAs)や、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)等がある。また、半導体素子として、光伝導膜を含むフォトダイオードの様に、励起光によって整流作用を示すような素子を適用することもできる。これらの半導体材料や半導体素子の素子構造は、励起光の波長や、発生するキャリアの所望される挙動(これは半導体材料などのキャリア移動度等で決まる)によって適宜選択される。
光伝導部12と基板11は必ずしも同一の材料である必要はない。例えば、基板11としてInP基板を用い、このInP基板上に低温(100℃〜300℃程度)でエピタキシャル成長させたInGaAs薄膜を光伝導部12として用いる場合が挙げられる。また逆に、光伝導部12と基板11は全く同一の材料で、両者を一体の物から構成することも可能である。例えば、基板11として半絶縁性基板(例えば半絶縁性GaAs)を用い、その表面を光伝導部12として用いる場合が挙げられる。
高抵抗部13には、例えば、窒化シリコン、二酸化シリコン、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムチタン酸化物、酸化チタン、ニッケルクロム、ポリシリコン、InP、GaAs、AlAs、AlGaAs、シリサイド、Si、半導体、樹脂、セラミック、誘電体、これらの物質の少なくとも1つに導電性物質を混合した物またはこれらの物質の少なくとも1つを導電性にせしめる物質をドープした物など、様々な物質を用いることができる。上記物質を薄膜状にした物を、高抵抗部13として用いることができる。樹脂にカーボン等の導電性物質を少量混合した導電性樹脂や、絶縁体に金属微粒子を少量混合したものを用いてもよい。高抵抗部13は、光伝導部12より電気抵抗が高いことが望まれる。より正確には、間隙15付近において、第1の導電部14aと第2の導電部14b間における光伝導部12の電気抵抗より、第1の導電部14aと光伝導部12間における高抵抗部13の電気抵抗が高いことが望まれる。
導電部14a、14bは、チタン、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、プラチナ、ゲルマニウム、アルミニウムなどの金属材料や半導体材料を用いて形成される。ここに述べた材料及びそれらの合金を適宜積層し、場合によっては混晶化させて用いることもできる。導電部14a、14bは、光伝導部12より抵抗率が低い高導電性材料から構成される。必要に応じて、上に述べた材料以外の材料を用いてもよい。
導電部14a、14bは、より詳細には、図2に示す様にアンテナ部21(21 a、21b)、給電部22a、22b、電極部23a、23bから構成される。アンテナ部21は、間隙15によって分割されており、一方を第1のアンテナ部21a、他方を第2のアンテナ部21bとしてアンテナを形成している。アンテナは、空間と当該素子との間で行われる電磁波エネルギーの変換の特性を規定するものである。典型的には、テラヘルツ波を外部に取り出すためのインピーダンス変換器(アンテナ)として機能する。ただし、アンテナ部、給電部、電極部は必ずしも常に厳密に分けて定義できるものではない。導電部の形状によっては、給電部がアンテナ部を兼ねていたり、電極部がアンテナ部・給電部を兼ねていたりする。本実施形態における図1及び図2のアンテナは、いわゆるダイポールアンテナ型と言われるものであり、導電部14a、14bの各部が比較的明確にアンテナ部、給電部、電極部に分かれているものである。導電部14a、14bは、フォトリソグラフィなどにより形成することができる。
導電部の異なる形状の例として、図3に示す様な給電部31a、31bと電極部31a、31bを持つ導電部33a、33bもある。これは、いわゆるストリップライン型と言われるものである。給電部31a、31bそれ自体がアンテナ部としての機能を兼ねている。給電部31a、31b互いの間隔34は20μm〜100μmが典型的であるが、数mmであることもある。
また、図4に示す様な導電部41a、41bもある。ここに示した導電部形状は、台形型と呼ばれるタイプであり、電極部41a、41bそれ自体が給電部、アンテナ部としての機能を兼ねている。電極部41a、41b互いの間隔42はやはり20μmから数mmに及ぶこともある。
再び図1及び図2を参照して説明する。導電部14a、14bで互いに最も接近して間隙15を形成している箇所が、アンテナ部21a、21bである。アンテナ部21a、21bの間隔は、図2に示したダイポールアンテナでは典型的には5μm程度である。アンテナ部21a、21bの間隙である間隙15に、パルス時間幅が100fs程度のパルスレーザを照射し、かつ第1のアンテナ部21aと第2のアンテナ部21b間に10V〜100V程度の電圧を印加することで、テラヘルツ波が発生する。図2などにおいて、こうした光照射領域を破線で示している。光伝導部12などである光スイッチ部は、外部から入射する励起光によってキャリアを発生する部分である。励起光として、パルス光を用いる場合、光スイッチ部は、この励起光によって瞬間的に導通する。ここで重要なことは、光励起キャリアの寿命が短いことではなく、キャリアの生成が急峻であることである。励起光としては、2つの光源からの光の差周波の連続光(これ自体がテラヘルツ領域の周波数で変調している)などを用いることもできる。
導電部14a、14bのうち、互いに最も接近し、かつレーザ光などの励起光を照射する部分をアンテナ部とみなし得る。なお、本実施形態では、2つのアンテナ部は光スイッチ部の同一面側に設けられているが、後述する図15の実施例の様に、光スイッチ部を挟んで互いに異なる面側に2つのアンテナ部をそれぞれ設けることもできる。
本実施形態において、高抵抗部13は光伝導部12の表面の一部を覆う様に接して設けられている。これは、フォトリソグラフィなどの手法を用いて作製することができる。第1の導電部14aは、高抵抗部13上に接して設けられている。もう一方の第2の導電部14bは、光伝導部12上に接して設けられている。ただし、導電部14aの一部が光伝導部12上に接していてもよく、また導電部14bの一部が高抵抗部13に接していてもよい。ただし、次の条件は満たす必要がある。すなわち、第1の導電部14aのうち、第1のアンテナ部21aは光伝導部12に接してはいない。また、第2の導電部14bのうち、第2のアンテナ部21bの少なくとも一部は、光伝導部12に必ず接している。特に、第1の導電部14aに最も接近した第2の導電部14bの部分は光伝導部12上に接していることが望ましい。
前述した様に、第1の導電部14aと第2の導電部14b間に10V〜100V程度の電圧を印加し、アンテナ部21aとアンテナ部21bの間隙にパルスレーザなどを照射することで、テラヘルツ波が発生する。このとき、高抵抗部13が存在することで第1のアンテナ部21aと第2のアンテナ部21b間の電気抵抗が増す。電気抵抗が高いため、定常的な過剰電流が抑制され、従って耐電圧が高くなり、より高い電圧を印加することができる。一方で、アンテナ部21bは光伝導部12に接しているため、キャリアの注入等が行なわれる。前記パルスレーザなどが照射されると、アンテナ部21a、21b間の電場によってキャリアが瞬時的に光伝導部12中で移動・加速し、テラヘルツ波が発生する。耐電圧が高いため、結果として、より強いテラヘルツ波を発生させることができる。
本実施形態を含む本発明では、基板11と高抵抗部13が異なる物質でもよいため、それぞれに適した物質を独立に選ぶことが可能である。
例えば、パルスレーザ光源としてエルビウムドープファイバーレーザを用いる場合を考える。この場合、レーザ光の波長がおおよそ1.5μmであることから、光スイッチ部である光伝導部に、前述のLT-GaAsではなく、バンドギャップが0.74eVの低温成長インジウムガリウムヒ素(LT-InGaAs)を用いることが多い。LT-InGaAsはLT-GaAsに比べ電気抵抗が低いため、LT-GaAsに比べ印加できる電圧の最大値が低い。このため、LT-GaAsを用いる場合に比べ、発生することができる最大テラヘルツ波強度が低い。しかし、本実施形態を含む本発明によれば抵抗部を設けるので、この場合でも印加電圧の最大値を上げられ、最大テラヘルツ波強度を向上させることができる。また、発生したテラヘルツ波の吸収がより少ない基板を用いることも可能となり、従って、得られる最大テラヘルツ波強度をさらに向上させられる。
これに関連して、第68回応用物理学会学術講演会6p-ZB-10(2007年)には、半絶縁性InP基板上にInGaAs薄膜をエピタキシャル成長させ、このInGaAs薄膜を半分除去し、その上に2つの電極を形成して光伝導アンテナを作製する方法が開示される。ここでは、2つの電極のうち最も接近した間隙が、前記InGaAs薄膜と露出した前記半絶縁性InP基板との境界を跨ぐよう、電極を作製する。この方法により、光伝導アンテナの耐電圧を高め、より強いテラヘルツ波を発生させることを意図している。しかし、この方法では、基板と抵抗部の両方を用いるのではないので、これらを異なる物質で独立に構成する様なことはできない。
以下、本発明をより具体的な実施例で説明する。
(実施例1)
図1に示す様に、実施例1では、基板11として半絶縁性(SI-)InP基板を用い、光伝導部12として、前記SI-InP基板11上に250℃程度でエピタキシャル成長させたInGaAs薄膜を用いる。このとき、電気抵抗を調整(増大)するために、InGaAs薄膜12にBeを1017〜1018cm-3程度の濃度でドーピングさせたものを用いてもよい。高抵抗部13には、窒化シリコン薄膜などを用いる。適度な電気抵抗とするために、窒化シリコン薄膜13の厚さは200nmより薄いことが望ましい。また、InGaAs薄膜12より高抵抗であることが好ましい。
窒化シリコン薄膜13は、図1に示す様にInGaAs薄膜12のほぼ半分を覆うよう、プラズマCVD、フォトリソグラフィ、ドライエッチング法などを用いて形成する。その後、チタンと金を合計300nm程度積層させた第1の導電部14a及び第2の導電部14bを、フォトリソグラフィと真空蒸着法などを用いて形成する。本実施例では、第1の導電部14aは窒化シリコン薄膜13上に接して形成され、第2の導電部14bはInGaAs薄膜12上に接して形成されている。図1及び図2に示すアンテナ部21a、21bの隙間は、一例として5μm程度である。この間隙部分を間隙15とする。
図2に示す様に、給電部22a、22bは、電極部23a、23bとアンテナ部21a、21bを接続する配線として配置されている。給電部22a、22bが平行に配置されている場合は、両者の距離(特に線幅を考慮する場合は、互いに最も接近する距離)をアンテナ長と呼ぶことがあり、本実施例ではこれを30μmとする。また、給電部22a、22bの幅は一例として10μmである。給電部22a、22bの長さは、一例として3mmである。電極部23a、23bの大きさは、一例として一辺が500μm程度の正方形である。なお、全ての図において、見易くするために、各部の寸法は実際の素子の各部の寸法を均等に拡大したものにはなっておらず、各部の寸法の比率は必ずしも実際の素子の各部の比率と正確には対応してしない。
高抵抗部としての窒化シリコン薄膜と、導電部の位置関係は、図5(a)とそのA-A’断面図の図5(b)に示す様になっていてもよい。すなわち、第1の導電部54aは高抵抗部53上にあって光伝導部52には接しておらず、一方、第2の導電部54bは高抵抗部53の下にあって、基板51上の光伝導部52に接している形態も可能である。この場合は、第1の導電部54aと第2の導電部54bは別々に分けて作製する。また、電極コンタクトを取るために、第2の導電部54b上の窒化シリコン薄膜53の一部(ここでは第2の導電部54bの電極部の所)は除去されている。図5の構成では、第2の導電部54bが窒化シリコン膜53に覆われているため、金属原子の移動が妨げられ、エレクトロマイグレーションが抑制できるという利点もある。
また、高抵抗部と導電部の位置関係は、図6(a)とそのA-A’断面図の図6(b)に示す様になっていてもよい。すなわち、第1の導電部64aの一部(第2の導電部64bに最も接近しているアンテナ部)は高抵抗部63上にあって、基板61上の光伝導部62には接していないが、第1の導電部64aの他の部分(給電部、電極部)は光伝導部62上に接している。他方、第2の導電部64bは、第1の導電部64aに最も接近しているアンテナ部を含む全部が光伝導部62に接している。
また、高抵抗部と導電部の位置関係は、図7(a)とそのA-A’断面図の図7(b)に示す様になっていてもよい。すなわち、第1の導電部74aは全部が高抵抗部73上にあり、基板71上の光伝導部72には接していない。一方、第2の導電部74bは、第1の導電部74aに最も接近したアンテナ部を含む一部のみ光伝導部72に接しており、他の部分は高抵抗部73上にある。
上述した図1及び図5〜図7のいずれの構成でも、高抵抗部である窒化シリコン薄膜によって耐電圧が高まる。かつ、一方の導電部が光伝導部であるInGaAsに接しているのでキャリアの注入等が行なえるため、定常的電流を抑制しつつキャリアの加速が可能となり、素子としての耐電圧が向上する。従って、より強いテラヘルツ波を発生させることができる。
本実施例を含む本発明の効果をより明らかにするため、本発明(本実施例、特に図1の例)のテラヘルツ波発生素子と従来のテラヘルツ波発生素子で、発生するテラヘルツ波の強度がどの様に変わるかを模式的に図8に示す。図8において、横軸は導電部間に印加する電圧、縦軸は発生するテラヘルツ波の振幅ピーク値をプロットしたものである。テラヘルツ波の振幅ピーク値は、いわゆる時間領域分光法などテラヘルツ波の時間波形を取得する方法によって得る。
図8における黒塗りの四角が、図17のテラヘルツ波発生素子によるテラヘルツ波振幅ピーク値、白丸が本実施例のテラヘルツ波発生素子によるテラヘルツ波振幅ピーク値である。両者の素子で、基板や光伝導部の材質、導電部の材質と形状は同一であるとする。また、図17のテラヘルツ波発生素子が損傷する限界の電圧をV1、本実施例のテラヘルツ波発生素子が損傷する限界の電圧をV2とする。図8から分かる様に、グラフの傾きは本実施例と図17のテラヘルツ波発生素子でどちらもほぼ等しいが、V1<V2となるため、結果として本実施例のテラヘルツ波発生素子の方がより大きなテラヘルツ波を発生することができる。
以上の様に、本実施例の光伝導素子によれば、間隙によって隔たった第1の導電部のアンテナ部と第2の導電部のアンテナ部間の抵抗を増大できる。よって、より高い電圧に耐えられる様にでき、2つの導電部間により高い電圧を印加できる。こうして、得られる最大テラヘルツ波の強度を増大することができる。
(実施例2)
本発明の実施例2を述べる。本実施例では、実施例1に述べたテラヘルツ波発生素子において、高抵抗部として、誘電体中に少量の金属微粒子を混合したものを用いる。
図5に示した構造に付した符号を用いて説明すると、例えば、光伝導部52上にMgF2を蒸着させ、続いて金を10nm程度蒸着させる。すると、金は5nm〜10nm程度であると均一な薄膜にはならず、縞状の金の塊が各所に形成されるいわゆるアイランド構造となる。再びMgF2を蒸着させ、また金を5nm〜10nm程度蒸着させる、と言う一連の工程を繰り返すことで、金の塊が連結されたネットワークがMgF2中に形成され、適度な導電率を有する物体となる。MgF2の量と金の量を調節することで、抵抗率を選択することができるため、光伝導部52より高抵抗で適切な抵抗率を有する高抵抗部53を作製することができる。その他の点は、実施例1と同様である。
(実施例3)
本発明の実施例3を、図9を参照して説明する。図9(a)とそのA-A’断面図の図9(b)に示す本実施例の光伝導素子であるテラヘルツ波発生素子は、基板91、光伝導部92、高抵抗部93、第1及び第2の導電部94a、94bから構成される。基板91上の少なくとも一部に、光伝導部92が接して備えられている。ここで、光伝導部92は基板91上で結晶成長させたものではなく、別の基板上で結晶成長させた薄膜を基板91上に貼り付けたものである。すなわち、光伝導部92はいわゆる薄膜転写技術を用いたものである。
基板91の材質はテラヘルツ波に対する透過率が高いものであり、例えば、高抵抗シリコン、石英、ポリエチレン、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリオレフィン、サファイアなどである。基板91と光伝導部92の間には、両者を接着するための接着剤があってもよい(ただし、ここでは図示せず)。
光伝導部92には、実施例1で述べたものと同様の物質を用いる。また、高抵抗部93、導電部94a、94bの材料も、実施例1で述べたものと同様である。高抵抗部93と第1及び第2の導電部94a、94bの位置関係も、図9に示した様に実施例1の位置関係と同様である。
図10(a)とそのA-A’断面図の図10(b)に示した様に、第1及び第2の導電部104a、104bが基板101上まで続いていてもよい。ただし、この場合は、基板101が絶縁体または半絶縁性基板であることが望ましい。基板101が絶縁体でない場合でも、導電部104a、104bと基板101が接触しないような構成であればよい。例えば、基板101と光伝導部102を接着させるのに用いた接着剤(図示せず)が基板101全面を覆っており、導電部104a、104bと基板101の間に前記接着剤が介在し、絶縁体として機能していればよい。
本実施例の構成では、テラヘルツ波に対して透過率の高い基板91または101の材料と、導電部94a、94bまたは104a、104b間の抵抗を適度に高める高抵抗部93または103の材料を互いに独立に選ぶことができる。結果として、より強いテラヘルツ波を発生させることができる。また図10に示した構成は、光伝導部102の使用量を削減できるため、コスト優位性がある。その他の点は、実施例1と同様である。
(実施例4)
実施例4を説明する。本実施例は、実施例3の具体的な製造方法に係る。本実施例の製造方法を、図11を参照して説明する。
図11において、GaAs薄膜の光伝導部112は、GaAs基板111上に250℃程度の温度でエピタキシャル成長させる。高抵抗部113は、例えば二酸化シリコン薄膜であり、前記GaAs薄膜112の一部を覆うよう接して設けられている。第1及び第2の導電部114a、114bは、チタンと金を合計300nm程度積層させたものである。第1の導電部114aは前記二酸化シリコン113上に接して設けられている。第2の導電部114bは、前記GaAs薄膜112上に接して設けられている。第1及び第2の導電部114a、114bの互いに最も接近した箇所は、前記二酸化シリコン薄膜113の境界を間に挟んでいる。以上が、図11(a)の段階である。
図11(b)に示す様に、導電部114a、114bがある側(GaAs基板111の上側)に、可溶性の接着剤115でガラス基板116などを仮接着する。接着剤115は、例えば、フォトレジストなどがよい。
その後、図11(c)に示す様に、基板111を機械的研磨及びウェットエッチングなどで除去する。本実施例では基板111と光伝導部112が同じGaAsであるので、選択的ウェットエッチングを可能にするために基板111と光伝導部112の間に犠牲層117(AlAs)があるとよい(図11(a)参照)。
次いで、図11(d)に示す様に、光伝導部112の下側にポリオレフィン基板118を接着する。接着には、非可溶性のエポキシ形接着剤(図示せず)などを用いてもよい。そして、図11(e)に示す様に、可溶性接着剤115を有機溶剤等で除去し、ガラス基板116を取り除く。こうして、図9に示した様な構成のテラヘルツ波発生素子を作製する。
本実施例の製造方法で作製したテラヘルツ波発生素子の動作を説明する。上記実施例1と同様、第1及び第2の導電部114a、114b間に10V〜100V程度の電圧を印加し、互いに最も接近した箇所(第1及び第2の導電部間の間隙)のGaAs薄膜112をパルスレーザで照射することで、テラヘルツ波が発生する。このとき、前記二酸化シリコン薄膜113は充分薄くパルスレーザに対して充分高い透過率を有するため、二酸化シリコン薄膜113の下にあるGaAs薄膜112を照射してもよい。
一般的にポリオレフィンはテラヘルツ波に対して高い透過率を有する。このため本実施例では、二酸化シリコン薄膜113によって耐電圧が高められ、より高い電圧を印加して発生した強いテラヘルツ波が、基板111で減衰されることなく外部へ放射される。
本実施例を含む本発明の効果をより明らかにするため、本発明(本実施例、特に図9の例)のテラヘルツ波発生素子と従来のテラヘルツ波発生素子(図17)で、発生するテラヘルツ波の強度がどの様に変わるかを模式的に図12のグラフに示す。図12において、横軸は導電部間に印加する電圧、縦軸は発生するテラヘルツ波の振幅ピーク値をプロットしたものである。テラヘルツ波の振幅ピーク値は、いわゆる時間領域分光法などテラヘルツ波の時間波形を取得する方法によって得る。
図12における黒塗りの四角が、図17のテラヘルツ波発生素子によるテラヘルツ波振幅ピーク値、白抜きの三角が本実施例のテラヘルツ波発生素子によるテラヘルツ波振幅ピーク値である。ここでも、光伝導部の材質、導電部の材質と形状は同一であるとし、基板91と基板161の材質が異なるとする。基板91は上述した様にシクロオレフィンであり、一方基板161は半絶縁性GaAsである。
図17のテラヘルツ波発生素子が損傷する限界の電圧をV1、本実施例のテラヘルツ波発生素子が損傷する限界の電圧をV2とする。図12から分かる様に、グラフの傾きは本実施例の方が図17のテラヘルツ波発生素子より急峻である。これは、図17のテラヘルツ波発生素子に比べ、本実施例のテラヘルツ波発生素子は基板におけるテラヘルツ波の減衰が少ないためである。また、V1<V2となる。結果として、本実施例のテラヘルツ波発生素子の方がより大きなテラヘルツ波を発生させることができる。
(実施例5)
実施例5を、図13を参照して述べる。図13(a)とそのA-A’断面図の図13(b)に示すテラヘルツ波発生素子は、基板131、光伝導部132、高抵抗部133、第1及び第2の導電部134a、134bから構成される。各部の構成は実施例1などと同様である。
本実施例が実施例1などと異なるのは、高抵抗部133が、光伝導部132上にエピタキシャル成長によって作製された半導体膜であるという点である。本実施例の製造方法では、図14に示す様に、基板141(この基板は、図13に示す基板131と必ずしも同一である必要はない)上にエピタキシャル成長によって光伝導部142を成長させる。その後、続いて、より抵抗率の高い半導体膜を高抵抗部143として光伝導部142上にエピタキシャル成長させる。
光伝導部142には、Si、Ge、GaAs、As注入GaAs、InAs、イオン注入Si、イオン注入Ge、いずれかのIII-V族化合物半導体、いずれかのII-VI族化合物半導体、イオン注入化合物半導体、低温成長化合物半導体などを用いる。高抵抗部143には、光伝導部142と格子整合しかつ抵抗の高い材質を用いる。例えば、Si、Ge、GaAs、As注入GaAs、InAs、イオン注入Si、イオン注入Ge、いずれかのIII-V族化合物半導体、いずれかのII-VI族化合物半導体、イオン注入化合物半導体、低温成長化合物半導体などである。
高抵抗部143には、テラヘルツ波発生に用いるパルスレーザの波長に相当するエネルギーよりバンドギャップエネルギーが大きい材質のものを用いてもよい。
例えば、基板141としてInP基板を用い、InP基板141上に、光伝導部142として250℃程度でInGaAsをエピタキシャル成長させる。続いて、高抵抗部143として、不純物を極力低減させた(アンドープの)InPを成長させる。
或いは、基板141としてGaAs基板を用い、GaAs基板141上に、光伝導部142として250℃程度でGaAsをエピタキシャル成長させる。続いて、高抵抗部143として、不純物を極力低減させた(アンドープの)AlAsまたはAlGaAsをエピタキシャル成長させる。
その後、高抵抗部143の一部をエッチング等の処理により一部除去し、第1及び第2の導電部144a、144bをフォトリソグラフィなどで形成する。必要に応じて、実施例3に示した様に別の基板へ転写してもよい(後述の実施例6参照)。
以上に説明した様に、本実施例では、高抵抗部を、光伝導部を含む光スイッチ部上に結晶成長によって形成する。こうして光伝導部142(または132)と高抵抗部143(または133)を連続してエピタキシャル成長させるため、実施例1などで行なった高抵抗部を作製するための工程(プラズマCVDなど)を省略できる。また、高抵抗部143(または133)をエピタキシャル成長させる際の不純物ドープ量や温度を調整することで、高抵抗部の抵抗率を適切に選択することが可能である。
(実施例6)
図14を再度用いて、実施例6を説明する。本実施例では、基板141としてInP基板を用いる。InP基板141上に、光伝導部142として、分子ビームエピタキシー法で250℃にてInGaAs薄膜を1.5μm程度結晶成長させる。続いて、InGaAs薄膜142上に、同じく分子ビームエピタキシー法でInP薄膜を結晶成長させ、高抵抗部143とする。InP薄膜143はできるだけ不純物を含まないアンドープのInPとする。例えば、InP薄膜143中の不純物濃度は1015cm-3以下が望ましく、1014cm-3以下はさらに望ましく、1013cm-3以下はより望ましい。また逆に、いわゆる深い準位を与えるドーパント(例えばFe)をイオン注入で与えてもよい。
次いで、InP薄膜143をウェットエッチング等により半分除去する。その後、第1及び第2の導電部144a、144bとして、チタン及び金を合計300nm程度積層させる。この時のそれぞれの位置関係は、実施例1と同様である。
その後、基板としてのポリエチレン基板に、InGaAs薄膜142、InP薄膜143、及び第1及び第2の導電部144a、144bを一体として転写する。前記ポリエチレン基板とInGaAs薄膜142は、エポキシ樹脂などの接着剤を用いて接着してもよい。
本実施例では、高抵抗部143として光伝導部142であるInGaAs薄膜と格子整合するInP薄膜を用いているため、光伝導部142と高抵抗部143の作製を一貫して行うことができ、コスト的に有利であるというメリットがある。また、高抵抗部133の抵抗率と基板131のテラヘルツ波に対する透過率を独立に選ぶことができる。
この様に本実施例の光伝導素子の製造方法によれば、光伝導部と高抵抗部を連続に一貫して作製することが可能となり、作製に要する費用や手間を削減することが可能となる。
(実施例7)
本発明の実施例7を、図15を参照して説明する。図15に示す本実施例の光伝導素子であるテラヘルツ波発生素子は、基板121、光伝導部122、高抵抗部123、第1及び第2の導電部124a、124bから構成される。基板121上に第2の導電部124bが設けられ、その上に光伝導部122が接して備えられている。そして、光伝導部122上に高抵抗部123が設けられ、その上に第1の導電部124aが接して備えられている。つまり、本実施例では、第1及び第2の導電部124a、124bが、光伝導部122を挟んで設けられている。その他の点は、実施例1と同様である。
本実施例の光伝導素子によっても、間隙によって隔たった第1の導電部のアンテナ部と第2の導電部のアンテナ部間の抵抗を増大できる。よって、より高い電圧に耐えられる様にでき、2つの導電部間により高い電圧を印加でき、得られる最大テラヘルツ波の強度を増大することができる。
ところで、上記実施例の光伝導部において、例えば、p型GaAs膜とn型GaAs膜を光伝導膜の両側に積層し、PIN構造としてもよい。この場合、ドーピングによってp型もしくはn型構造を作製することができる。
(実施例8)
次に本発明のテラヘルツ波発生装置を用いたテラヘルツ波装置に係る実施例8を、図16を参照して述べる。このテラヘルツ波装置は、検査対象物のテラヘルツ波分光情報もしくはテラヘルツ波画像、或いはその両方を取得するものである。
図16において、超短パルスレーザ光源151から出射したレーザ光は、ビームスプリッター153で2つに分割される。超短パルスレーザ光源151には、モードロックチタンサファイアレーザや、モードロックエルビウムドープファイバーレーザなどを用いる。パルス時間幅は10fs〜1ps程度が典型的な値である。図16の構成では、モードロックエルビウムドープファイバーレーザの例を記載してあり、レーザ光はカプラー152で空間へ放射されている。
分割されたレーザ光の一方は、上記実施例のいずれかの形態の光伝導素子154の、アンテナ部の間隙に集光照射され、テラヘルツ波が発生させられる。発生したテラヘルツ波が空間へ効率良く放射されるよう、光伝導素子154の基板と同程度の誘電率を有する誘電体からなる半球レンズ154aを用いてもよい。例えば、高抵抗Si製の半球レンズを用いる。この様に、ここでは、光伝導素子154と、間隙の領域に励起光を照射する上記照射部と、間隙によって分割される2つの導電部間にバイアス電圧を印加する電圧印加部を備えてテラヘルツ波発生装置が構成されている。
放射したテラヘルツ波は、放物面鏡155、検査対象159、放物面鏡156を経て光伝導素子157に裏面から入射させられる。光伝導素子157は、上記実施例のいずれかの形態の光伝導素子でもよいし、従来型の光伝導素子でもよい。
ビームスプリッター153で分けられたレーザ光のもう一方は、時間遅延器158を経て、光伝導素子157のアンテナ部の間隙に集光照射される。光伝導素子157へレーザ光とテラヘルツ波が同時に入射することでテラヘルツ波を検出できる。また、時間遅延器158を用いて、テラヘルツ波とレーザ光が光伝導素子157へ入射するタイミングを変化させることで、テラヘルツ波の時間波形を得ることができる。これは、いわゆる時間領域分光法と呼ばれる手法であり、テラヘルツ波帯の分光に用いられる。すなわち、検査対象159のテラヘルツ波帯における分光を行なうことができる。こうして、検査対象物のテラヘルツ波分光情報もしくはテラヘルツ波画像、或いはその両方を取得することができる。勿論、電気光学結晶やボロメーターなどを用いて、テラヘルツ波を単に強度または振幅で検出する様なこともできる。
また、放物面鏡を4つ用いたり、或いは放物面鏡の替わりに2つの楕円鏡を用いたりして、検査対象159上にテラヘルツ波を集光照射し、透過したテラヘルツ波を検出し、検査対象159を走査する。こうすることで、検査対象159のテラヘルツ波透過像を得ることもできる。
従来は、レーザ光源としてモードロックエルビウムドープファイバーレーザを用いると装置は小型になるが、同レーザの波長付近にバンドギャップを持つLT-InGaAsを用いた光伝導素子では高い電圧を印加すると損傷する場合が多い。このため、弱いテラヘルツ波しか発生させることができず、装置の小型化と引き換えに分光の精度を或る程度犠牲にせざるを得ない。一方、レーザ光源としてモードロックチタンサファイアレーザを用いると、同レーザの波長付近にバンドギャップを持つLT-GaAsを用いる光伝導素子を使用できる。これは、比較的高い電圧を印加できるため、LT-InGaAsを用いた場合に比べて強いテラヘルツ波を発生させることがでる。しかし、モードロックチタンサファイアレーザは、モードロックエルビウムドープファイバーレーザに比べ数倍大型であり、取扱も精密さを要する。
本実施例では、上述したいわゆるテラヘルツ波時間領域分光法に上記実施例のいずれかの素子を用いることで、LT-InGaAs素子を用いた光伝導素子にも高い電圧を印加することが可能となる。そのため、装置全体の大きさがコンパクトになり、かつより精度の高い分光が可能となる。
この様に本実施例のテラヘルツ波装置は、装置全体の小型化とより精度の高い分光またはイメージングを可能にする。なぜなら、このテラヘルツ波装置は、本発明の光伝導素子を用いているため、従来は低抵抗であるため強いテラヘルツ波を発生することが困難であった材料を光伝導部に用いることが可能になる。その結果、テラヘルツ波の発生・検出に用いるパルスレーザ光源の波長選択性が高まるため、ファイバーレーザ等のより小型のパルスレーザ光源を用いても、高い精度の分光またはイメージングを可能にするからである。
本発明の光伝導素子であるテラヘルツ波発生素子の実施形態及び実施例1を説明する平面図と断面図。 図1の導電部の詳細を示す平面図。 図1の実施形態の変形例の導電部の詳細を示す平面図。 図1の実施形態の他の変形例の導電部の詳細を示す平面図。 図1の実施例の変形例及び実施例2を説明する平面図と断面図。 図1の実施例の他の変形例を説明する平面図と断面図。 図1の実施例の他の変形例を説明する平面図と断面図。 実施例1におけるテラヘルツ波強度を従来例と比較して説明する模式図。 本発明の光伝導素子であるテラヘルツ波発生素子を薄膜転写技術を用いて作製する実施例3を説明する平面図と断面図。 図9の実施例3の変形例を説明する平面図と断面図。 テラヘルツ波発生素子の製造方法に係る実施例4の作製の流れを説明する模式断面図。 実施例3などにおけるテラヘルツ波強度を従来例と比較して説明する模式図。 本発明の光伝導素子であるテラヘルツ波発生素子の実施例5を説明する平面図と断面図。 テラヘルツ波発生素子の実施例5、実施例6の作製の流れを説明する模式断面図。 本発明の光伝導素子であるテラヘルツ波発生素子の実施例7を説明する断面図。 本発明のテラヘルツ波発生装置を用いたテラヘルツ波装置の、テラヘルツ波時間領域分光法を用いる実施例8を説明する模式図。 先行技術が開示するテラヘルツ波発生素子を説明する平面図と断面図。
符号の説明
11,51,61,71,91,101,118,121,131,141 基板
12,52,62,72,92,102,112,122,132,142 光伝導部(光スイッチ部)
13,53,63,73,93,103,113,123,133,143 高抵抗部(抵抗部)
14a,33a,54a,64a,74a,94a,104a,114a,124a,134a,144a 第1の導電部
14b,33b,54b,64b,74b,94b,104b,114b,124b,134b,144b 第2の導電部
21a,21b アンテナ部
22a,22b,31a,31b 給電部
23a,23b,32a,32b,41a,41b 電極部
15,34,42 間隙
151 超短パルスレーザ光源(照射部)
152 カプラー(照射部)
153 ビームスプリッター(照射部)
154,157 光伝導素子
159 検査対象(検査対象物)

Claims (8)

  1. 照射された励起光によりキャリアを発生させる光伝導部と、
    前記光伝導部に接する抵抗部と、
    前記抵抗部に接する第1の導電部と、
    前記第1の導電部に対して間隙を有して設けられ、且つ前記光伝導部に接する第2の導電部と、を有し、
    前記第1の導電部は、少なくとも前記間隙近傍で前記抵抗部にのみ接しており、
    前記キャリアの発生によりテラヘルツ波を発生することを特徴とする光伝導素子。
  2. 前記抵抗部は、前記間隙の部分における光伝導部より高い電気抵抗を有する高抵抗部であることを特徴とする請求項に記載の光伝導素子。
  3. 前記光伝導部は、該光伝導部と格子整合しない基板上に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の光伝導素子。
  4. 前記光伝導部は、SiとGeを含むIV族半導体、As注入GaAsを含む不純物注入半導体、イオン注入Siとイオン注入Geとイオン注入InGaAsを含むイオン注入半導体、低温成長GaAsと低温成長InAsと低温成長InGaAsと低温成長AlGaAsを含む低温成長半導体、GaAsとInAsを含むIII-V族化合物半導体、及びII-VI族化合物半導体の少なくとも1つから構成されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の光伝導素子。
  5. 前記抵抗部ないし高抵抗部は、窒化シリコン、二酸化シリコン、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムチタン酸化物、酸化チタン、ニッケルクロム、ポリシリコン、InP、GaAs、AlAs、AlGaAs、シリサイド、半導体、樹脂、セラミック、誘電体、これらの物質の少なくとも1つに導電性物質を混合した物、及びこれらの物質の少なくとも1つを導電性にせしめる物質をドープした物の少なくとも1つから構成されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の光伝導素子。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の光伝導素子と、前記間隙の領域に励起光を照射する照射部と、前記間隙によって分割される前記第1の導電部と前記第2の導電部間にバイアス電圧を印加する電圧印加部と、を備えることを特徴とするテラヘルツ波発生装置。
  7. 請求項に記載のテラヘルツ波発生装置を用い、
    前記テラヘルツ波発生装置からのテラヘルツ波を検査対象物に照射し、該検査対象物からのテラヘルツ波を検出することで該検査対象物のテラヘルツ波分光情報もしくはテラヘルツ波画像、或いはその両方を取得することを特徴とするテラヘルツ波装置。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の光伝導素子の製造方法であって、
    前記抵抗部ないし高抵抗部を、前記光伝導部上に結晶成長によって形成することを特徴とする光伝導素子の製造方法。
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