JP5178201B2 - 無臭性紙製液体容器用マスターバッチ、該無臭性紙製液体容器用マスターバッチを用いて形成されたポリオレフィン層を有する無臭性紙製液体容器用積層材料及び該積層材料を用いて成形された無臭性紙製液体用容器 - Google Patents
無臭性紙製液体容器用マスターバッチ、該無臭性紙製液体容器用マスターバッチを用いて形成されたポリオレフィン層を有する無臭性紙製液体容器用積層材料及び該積層材料を用いて成形された無臭性紙製液体用容器 Download PDFInfo
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Description
たとえば、二酸化チタンを配合したポリオレフィン層(以下、単に二酸化チタン配合ポリオレフィン層とも記載する。)を紙基材にラミネートした積層材料を得る場合には、キャリア樹脂であるポリオレフィン樹脂と二酸化チタン等とを含有するマスターバッチを、ポリオレフィン樹脂に更に配合し、これを材料として、Tダイ成形機で紙基材に押出しラミネートすることにより設けられる。このようにして得られた積層材料の主な用途に、紙製液体用容器の材料としての使用がある。
前記白色顔料として使用される二酸化チタンは、一般に、親媒性や分散性の付与及び表面の活性点のマスキング、耐久性の付与を目的に、アルミニウム、ケイ素等の含水酸化物、及び/又は樹脂と相溶性の良い有機物、例えばポリオール系、アミン系、シリコン系等の有機物で表面が処理された、表面処理二酸化チタンとして使用される(日本特公昭31−4535号公報、日本特公昭40−4142号公報、日本特開平9−124319号公報参照。)。
また、二酸化チタンを配合してマスターバッチを製造する際の分散剤としては、金属石鹸、例えば高級脂肪酸金属塩が用いられており、前記のように、二酸化チタン配合ポリオレフィン層をラミネートして得た積層材料を食品用途に用いる場合であれば、この金属塩として、Al,Ca,Mg,Zn,Liの各金属塩が使用されてきた。
また、前記酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、イオウ系等の酸化防止剤が、ポリオレフィンの熱履歴による劣化を防ぐため、マスターバッチ中に添加される。
しかし、上記のようなマスターバッチを使用して、二酸化チタン配合ポリオレフィン層が紙基材にラミネートされた積層材料を得て、この積層材料を用い、該二酸化チタン配合ポリオレフィン層が容器外側の最外層となるように紙製液体用容器を成形し、これに液体を充填して使用すると、臭気や味覚の変化を起こすことが知られている。
すなわち、従来、二酸化チタン配合ポリオレフィン層と紙との接着性、そして、該二酸化チタン配合ポリオレフィン層に要求される隠蔽性能の観点から、該二酸化チタン配合ポリオレフィン層には、15〜60μm程度の厚さの層に、5%以上の二酸化チタンが配合されることが多い。かかる高濃度の二酸化チタンを配合して、押出しラミネートを行う場合でも安定した分散性を得るため、前記のように、二酸化チタンは表面を有機物により処理して使用される。
ところが、紙基材にポリオレフィンを押出しラミネートする場合には、インフレーション成形やインジェクション成形などに比べ、100℃以上高い280〜340℃の高温でポリオレフィン層を形成することとなる。このため、上記有機処理に使用される有機物の中には、熱分解により異臭を発生するものもある。また、二酸化チタンの分散剤としてマシターバッチ中に加えられている金属石鹸、例えば高級脂肪酸金属塩も、金属塩の種類によって分解温度は異なるものの、これが熱分解し、生成した高級脂肪酸及びその分解物がラミネート後の二酸化チタン配合ポリオレフィン層中に残留すれば、同様に臭気の原因となる。
さらに、280〜340℃の高温でポリオレフィン層を形成する場合には、ポリオレフィン自体が熱分解を起こし臭気性の低分子量物を生成する。この臭気の原因となる低分子量物、つまり熱分解物の発生を抑えるものとして、上記マスターバッチ中には酸化防止剤が添加されるが、この酸化防止剤を多量に添加すると、ラミネート後に、二酸化チタン配合ポリオレフィン層中に酸化防止剤及び酸化防止剤自身の臭気性分解物が残留してしまう。
従って、従来、臭気を嫌う用途に用いる積層材料には、二酸化チタンを配合したポリオレフィンのラミネートに押出ラミネートを適用することはできず、例えば、紙製液体用容器用の積層材料にこのようなポリオレフィン層を設ける場合には、低温成形が可能なインフレーション法等により、まず、二酸化チタンを配合したポリオレフィンのフィルムを作成し、その後、それを紙基材等に貼り合わせて積層材料を製造する方法が行われてきた。
もっとも、この場合でも、製膜された二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルム中には、種々の分解物による臭気が、やはりある程度は発生・残留するため、充填物の風味の保持が重視される紙製液体用容器用の積層材料としては、なお不十分である。
本発明の目的は、臭気の発生を極力抑えられる、二酸化チタンを配合したマスターバッチ、該マスターバッチを用いて形成されたポリオレフィン層を有する積層材料及び該積層材料を用いて成形された紙製液体用容器を提供することにある。
上記の目的は、二酸化チタンに対して0.1〜5.0重量%の酸化アルミニウム、及び、0.3〜2.5重量%のシリコン系又はポリオール系有機処理剤を含有する表面層で該二酸化チタンを被覆してなる表面処理二酸化チタン100重量部に、金属石鹸を0.1〜5.0重量部、酸化防止剤を0.01〜2.5重量部、並びに、キャリア樹脂としてポリオレフィン25〜300重量部を配合してなることを特徴とするマスターバッチにより達成される。
このように構成された、マスターバッチは、二酸化チタンの表面を酸化アルミニウム及びシリコン系又はポリオール系有機処理剤からなる表面層で被覆して表面処理二酸化チタンとしたので、酸化アルミニウムは二酸化チタンの表面活性化を低下させる働きをし、また、シリコン系又はポリオール系有機処理剤は臭気の発生が少ないことから、かかるマスターバッチをポリオレフィンに配合したものでは、高温で製膜やラミネート等を行っても、臭気の発生が効果的に抑えられる。従って、本発明のマスターバッチをポリオレフィンに配合した組成物を、Tダイ成形機で紙基材に押出しラミネートして、二酸化チタンを配合したポリオレフィン層を設けた積層材料を得て、この積層材料を、例えば、液体用紙容器として使用しても、液体用紙容器の充填物に臭気や味覚の変化の発生を防止できる。
また、前記二酸化チタンの表面処理剤として用いる酸化アルミニウムにあっては、二酸化チタンに対して0.1〜5.0重量%が好ましく、5.0重量%を超えると表面処理剤の水分の低減の観点から、0.1重量%未満では二酸化チタンの表面活性を低下する効果が得られないことから、好ましくない。また、有機処理剤として用いるポリオール系、シリコン系有機処理剤は、二酸化チタンに対して0.3〜2.5重量%が好ましく、0.3重量%未満であると期待される分散効果が得られず、2.5重量%を超えると、このマスターバッチを使用して得られた二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムや二酸化チタン配合ポリオレフィン層等に、臭気が発生・残留するため好ましくない。
また、前記金属石鹸は、表面処理二酸化チタン100重量部に対して、0.1〜5.0重量部が好ましく、0.1重量部未満では期待される分散性が得られず、5.0重量部を超えると、このマスターバッチを使用して得られた二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムや二酸化チタン配合ポリオレフィン層等に、臭気が発生・残留するため好ましくない。
また、前記酸化防止剤は、表面処理二酸化チタン100重量部に対して、0.01〜2.5重量部が好ましく、0.01重量部未満ではポリオレフィンの熱分解物の発生に対する抑制効果が得られず、2.5重量部を超えると、このマスターバッチを使用して得られた二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムや二酸化チタン配合ポリオレフィン層等に、臭気が発生・残留するため好ましくない。
なお、前記シリコン系有機処理剤としては、シロキサンを用いることが好ましい。
シロキサンは臭気の発生が特に少なく、かかるシリコン系有機処理剤を含有する表面層で被覆してなる表面処理二酸化チタンを配合したマスターバッチを用いて、高温で製膜やラミネート等を行い、二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムを製造し、又は二酸化チタン配合ポリオレフィン層を設ければ、臭気の発生を一層効果的に抑えられる。
前記金属石鹸として、ステアリン酸亜鉛を用いることが好ましい。
ステアリン酸亜鉛は分解温度が低いことから、これを金属石鹸として配合したマスターバッチを用いて、例えば、高温で製膜やラミネート等を行い、二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムを製造し、又は二酸化チタン配合ポリオレフィン層を設ければ、ステアリン酸亜鉛は容易に分解して昇華等するため、製膜後の二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムや、ラミネート後の二酸化チタン配合ポリオレフィン層には臭気が残留しない。従って、かかるマスターバッチをポリオレフィンに配合したものでは、高温で製膜やラミネート等を行った場合に、臭気の発生を一層効果的に抑えられる。
前記酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤を用いることが好ましい。
フェノール系酸化防止剤は自己分解しながらポリオレフィンの劣化を防止し、昇華し易いことから、これを酸化防止剤として配合したマスターバッチを用いて、例えば、高温で製膜やラミネート等を行い、二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムを製造し、又は二酸化チタン配合ポリオレフィン層を設ければ、製膜後の二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムや、ラミネート後の二酸化チタン配合ポリオレフィン層には臭気の残留が少ない。従って、かかるマスターバッチをポリオレフィンに配合したものでは、高温で製膜やラミネートを行った場合に、臭気の発生を一層効果的に抑えられる。
また、上記の目的は、板紙層をベース層とし、その一方の最外層が二酸化チタンに対して、0.1〜5.0重量%の酸化アルミニウム、及び、0.3〜2.5重量%のシリコン系又はポリオール系有機処理剤を含有する表面層で該二酸化チタンを被覆してなる表面処理二酸化チタンを配合したポリオレフィン層により、他方の最外層が熱可塑性樹脂層により形成されてなることを特徴とする積層材料により達成される。
このように構成された積層材料は、ポリオレフィン層に配合された表面処理二酸化チタンが、その表面を酸化アルミニウム及びシリコン系又はポリオール系有機処理剤からなる表面層で被覆されているので、酸化アルミニウムは二酸化チタンの表面活性化を低下させる働きをし、また、シリコン系又はポリオール系有機処理剤は臭気の発生が少ないことから、臭気の発生が効果的に抑えられる。従って、かかる積層材料を、例えば、液体用紙容器として使用しても、液体用紙容器の充填物に臭気や味覚の変化の発生を防止できる。
また、前記二酸化チタンの表面処理剤として用いる酸化アルミニウムにあっては、二酸化チタンに対して0.1〜5.0重量%が好ましく、5.0重量%を超えると表面処理剤の水分の低減の観点から、0.1重量%未満では二酸化チタンの表面活性を低下する効果が得られないことから、好ましくない。また、有機処理剤として用いるポリオール系、シリコン系有機処理剤は、二酸化チタンに対して0.3〜2.5重量%が好ましく、0.3重量%未満であると期待される分散効果が得られず、2.5重量%を超えると、このマスターバッチを使用して得られた二酸化チタン配合ポリオレフィン層に、臭気が発生・残留するため好ましくない。
前記表面処理二酸化チタンを配合したポリオレフィン層は、押出し法により、温度280〜340℃で製膜又はラミネートすることにより設けられた、厚さ15〜60μmの層であることが好ましい。
表面処理二酸化チタン配合のポリオレフィン層が、押出し法により、温度280〜340℃で製膜又はラミネートすることにより設けられていれば、該二酸化チタン配合ポリオレフィン層を押出し法により製膜又はラミネートする際に、ポリオレフィン樹脂に配合して使用される、前記表面処理二酸化チタンを含有するマスターバッチにおいて、金属石鹸や酸化防止剤等の有機系添加物、キャリア樹脂として使用されているポリオレフィン中に存在する低分子量化合物、また、製膜やラミネートを行う際に発生するポリオレフィンの分解物など、臭気の原因物質が、温度280〜340℃の高温により昇華して除去されることになり、臭気の発生が一層効果的に抑えられた積層材料が得られる。
前記表面処理二酸化チタンを配合したポリオレフィン層が、5〜25重量%の表面処理二酸化チタンを含有していることが好ましい。
また、前記表面層で被覆される二酸化チタンとしては、粒径0.01〜1.0μmのものを用いることが好ましい。
さらに、上記の目的は、前記の積層材料を用い、前記表面処理二酸化チタンを配合したポリオレフィン層により形成された一方の最外層が容器外側に、熱可塑性樹脂層により形成された他方の最外層が容器内側になるようにして成形されたことを特徴とする紙製液体用容器により達成される。
このようにすることにより、印刷特性に優れ、且つ充填物に臭気や味覚の変化の発生を防止できる液体用紙容器が得られる。
先ず、本発明に係るマスターバッチの実施の形態の一例を説明する。
本例のマスターバッチは、二酸化チタンに対して、0.1〜5.0重量%の酸化アルミニウム、及び、0.3〜2.5重量%のシリコン系又はポリオール系有機処理剤を含有する表面層で該二酸化チタンを被覆してなる表面処理二酸化チタン100重量部に、金属石鹸を0.1〜5.0重量部、酸化防止剤を0.01〜2.5重量部、及び、キャリア樹脂としてポリオレフィン25〜300重量部を配合してなるものである。
前記二酸化チタンの表面処理剤として用いる酸化アルミニウムにあっては、二酸化チタンに対して0.1〜5.0重量%が好ましく、5.0重量%を超えると表面処理剤の水分の低減の観点から、0.1重量%未満では、二酸化チタンの表面活性を低下する効果が得られないことから好ましくない。
また、有機処理剤として用いるポリオール系、シリコン系有機処理剤は、二酸化チタンに対して0.3〜2.5重量%が好ましく、0.3重量%未満であると期待される分散効果が得られず、2.5重量%を超えると、このマスターバッチを使用して得られた二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムや二酸化チタン配合ポリオレフィン層等に、臭気が発生・残留するため好ましくない。
本例では、前記シリコン系有機処理剤として、シロキサンを用いる。シロキサンは臭気の発生が特に少ない。なお、有機処理剤としては、上記ポリオール系、シリコン系有機処理剤以外にも、アミン系有機処理剤があるが、アミン系有機処理剤は臭気を発生し易く、本発明において用いる有機処理剤として、好ましくない。
また、前記金属石鹸として、本例ではステアリン酸亜鉛を用いる。ステアリン酸亜鉛は分解温度が低いことから、これを金属石鹸として配合したマスターバッチをポリオレフィンに配合し、例えば、高温で製膜やラミネート等を行った場合には、容易に分解して昇華するため、製膜後の二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムや、ラミネート後の二酸化チタン配合ポリオレフィン層には臭気が残留しない点で好ましい。ステアリン酸亜鉛の添加量は、表面処理二酸化チタン100重量部に対して、0.1〜5.0重量部が好ましく、0.1重量部未満では期待される分散性が得られず、5.0重量部を超えると、このマスターバッチを使用して得られた二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムや二酸化チタン配合ポリオレフィン層等に、臭気が発生・残留するため好ましくない。
また、前記酸化防止剤として、本例ではフェノール系酸化防止剤を用いる。フェノール系酸化防止剤は自己分解しながらポリオレフィンの劣化を防止し、昇華し易いことから、これを酸化防止剤として配合したマスターバッチをポリオレフィンに配合し、例えば、高温で製膜やラミネート等を行った場合には、製膜後の二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムや、ラミネート後の二酸化チタン配合ポリオレフィン層には臭気の残留が少ない。
なお、酸化防止剤はフェノール系以外ではリン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤があるが、これらは昇華し難いため、製膜後の二酸化チタン配合ポリオレフィンフィルムや、ラミネート後の二酸化チタン配合ポリオレフィン層等に残留することがある。
前記フェノール系酸化防止剤としては、例えば2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジエチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン−ビス〔β−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−ブチルフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコールビス〔β−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。
前記キャリア樹脂としてのポリオレフィンは、本例では、例えば、ミラソン206P(三井化学株式会社商品)やペトロセン204(東ソー株式会社商品)等の、低分子量化合物含量の少ないポリオレフィンを使用することが好ましい。
前記のように構成されるマスターバッチは、例えば、ベント孔付き2軸押出機を用いて減圧状態で製造することができる。この他に製造する方法として、ロール、ニーダー、バンバリーや単軸押出機等を用いても製造できるが、高分散性で、安定した品質のものが得られることから、上記2軸押出機を用いて製造することが好ましい。
前記のようにして得られたマスターバッチは、二酸化チタンの表面を酸化アルミニウム及びシリコン系又はポリオール系有機処理剤からなる表面層で被覆して表面処理二酸化チタンとしたので、酸化アルミニウムは二酸化チタンの表面活性化を低下させる働きをし、また、シリコン系又はポリオール系有機処理剤は臭気の発生が少ないことから、かかるマスターバッチをポリオレフィンに配合したものでは、高温で製膜やラミネート等を行っても、臭気の発生が効果的に抑えられる。従って、本発明のマスターバッチをポリオレフィンに配合した組成物を、Tダイ成形機で紙基材に押出しラミネートして、二酸化チタンを配合したポリオレフィン層を設けた積層材料を得て、この積層材料を、例えば、液体用紙容器として使用しても、液体用紙容器の充填物に臭気や味覚の変化の発生を防止できる。
次に、本発明に係る積層材料の実施の形態の一例を説明する。
本例の積層材料は、板紙層をベース層とし、その一方の最外層が、二酸化チタンに対して、0.1〜5.0重量%の酸化アルミニウム、及び、0.3〜2.5重量%のシリコン系又はポリオール系有機処理剤を含有する表面層で該二酸化チタンを被覆してなる表面処理二酸化チタンを配合したポリオレフィン層により、他方の最外層が熱可塑性樹脂層により形成されている。
前記二酸化チタンの表面処理剤として用いる酸化アルミニウムにあっては、二酸化チタンに対して0.1〜5.0重量%が好ましく、5.0重量%を超えると表面処理剤の水分の低減の観点から、0.1重量%未満では、二酸化チタンの表面活性を低下する効果が得られないことから、好ましくない。
また、有機処理剤として用いるポリオール系、シリコン系有機処理剤は、二酸化チタンに対して0.3〜2.5重量%が好ましく、0.3重量%未満であると期待される分散効果が得られず、2.5重量%を超えると、このマスターバッチを使用して得られた二酸化チタン配合ポリオレフィン層等に、臭気が発生・残留するため好ましくない。
本例では、前記シリコン系有機処理剤として、シロキサンを用いる。シロキサンは臭気の発生が特に少ない。なお、有機処理剤としては、上記ポリオール系、シリコン系有機処理剤以外にも、アミン系有機処理剤があるが、アミン系有機処理剤は臭気を発生し易く、本発明において用いる有機処理剤として、好ましくない。
前記積層材料は、本例では、ベース層とした板紙層に、押出し法により、温度280〜340℃で製膜又はラミネートすることにより形成された、厚さ15〜60μmの、前記表面処理二酸化チタン配合ポリオレフィン層が積層されている。この二酸化チタン配合ポリオレフィン層を有する積層材料は、該二酸化チタン配合ポリオレフィン層を押出し法により製膜又はラミネートする際に、前記表面処理二酸化チタンを含有するマスターバッチにおいて、金属石鹸や酸化防止剤等の有機系添加物、キャリア樹脂として使用されているポリオレフィン中に存在する低分子量化合物、また、製膜やラミネートを行う際に発生するポリオレフィンの分解物など、臭気の原因物質が温度280〜340℃の高温により昇華するので、臭気の発生が一層効果的に抑えられる。
また、本例では、前記表面処理二酸化チタン配合のポリオレフィン層が、5〜25重量%の表面処理二酸化チタンを含有している。また、前記表面層で被覆される二酸化チタンとして、粒径0.01〜1.0μmのものを用いている。
前記のように構成される積層材料は、ポリオレフィン層に配合された表面処理二酸化チタンが、その表面を酸化アルミニウム及びシリコン系又はポリオール系有機処理剤からなる表面層で被覆されているので、酸化アルミニウムは二酸化チタンの表面活性化を低下させる働きをし、また、シリコン系又はポリオール系有機処理剤は臭気の発生が少ないことから、臭気の発生が効果的に抑えられた積層材料が得られる。従って、かかる積層材料を、例えば、液体用紙容器として使用しても、液体用紙容器の充填物に臭気や味覚の変化の発生を防止できる。
次に、本発明に係る紙製液体用容器の実施の形態の一例を説明する。
本例の紙製液体用容器は、前記の積層材料を用い、表面処理二酸化チタン配合のポリオレフィン層により形成された一方の最外層が容器外側に、熱可塑性樹脂層により形成された他方の最外層が容器内側になるようにして成形されている。
前記のように構成される紙製液体用容器は、前記の積層材料を用いているので、二酸化チタンを配合したポリオレフィン層において臭気の発生が抑えられ、充填物に臭気や味覚の変化の発生を防止でき、そして、該表面処理二酸化チタン配合のポリオレフィン層により形成された一方の最外層が容器外側に、熱可塑性樹脂層により形成された他方の最外層が容器内側になるようにして成形されているので、印刷特性に優れた液体用紙容器が得られる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において、二酸化チタンの分散性の測定と臭いの官能試験については、以下の方法により行った。
〈二酸化チタンの分散性の測定と評価〉
実施例及び比較例ともTダイ成形機を用い、押出しラミネートにより、PETフィルム上に、295℃で厚さ30μmとなるように、二酸化チタン配合ポリオレフィン層を積層したシートを作成し、そのシートを、蛍光灯を内蔵した白色アクリル板の上に置いて、下から蛍光灯を照射しつつ、フィルム1cm3中に存在する面積0.05mm2以上の二酸化チタンの塊の数を計測した。そして、2個/cm3未満を非常に良好、2〜10個/cm3を良好、10個/cm3以上を不良と評価した。
〈臭いの官能試験と評価〉
実施例及び比較例において得られた紙製液体用容器、及び、二酸化チタン配合ポリオレフィン層を有さない対照用の紙製液体用容器(通常のミルクカートン)に、それぞれミネラルウォーターを充填して密封し、7日間冷蔵保存(8℃)した後、常温に戻して対象との差異を判定した。8人の被験者中5人以上が差異を判別できた場合は5%の危険率で有意とみなした。
該マスターバッチ30重量部と、密度0.922、MI値7.0の低臭タイプの低密度ポリエチレン(東ソー株式会社 商品名:ペトロセン204)70重量部とを混合し、該混合物をTダイ成形機を用い、押出しラミネートにより板紙層/未着色ポリエチレン層(東ソー株式会社 商品名:ペトロセン204)の板紙層側に、295℃で厚さ30μmとなるように積層して、図1に示す積層材料を製造した。
このようにして得られた積層材料に積層された、表面処理二酸化チタン配合ポリオレフィン層にあっては、二酸化チタンの分散が非常に良好であった。
前記積層材料を所望のブランクスに打ち抜き、該ブランクスを用いて、表面処理二酸化チタン配合のポリオレフィン層により形成された一方の最外層が容器外側に、熱可塑性樹脂層(未着色ポリエチレン層)により形成された他方の最外層が容器内側になるように紙製液体用容器を成形した後、ミネラルウォーターを充填して密封し、8℃で7日間放置した後、臭いの官能試験を行った。結果は、二酸化チタン配合ポリオレフィン層を有さない対照用の紙製液体用容器(通常のミルクカートン)における結果とほとんど変わらぬものであった。
[比較例1]
酸化アルミニウム1重量部及びアミン系有機処理剤1重量部を用いて表面処理したルチル型二酸化チタン(デュポン株式会社 商品名:R−101)50重量部に、実施例と同様に、キャリア樹脂として密度0.922、MI値7.0の低臭タイプの低密度ポリエチレン(東ソー株式会社 商品名:ペトロセン204)48.9重量部、ステアリン酸亜鉛1重量部、高分子量フェノール系酸化防止剤(Ciba S.C. 商品名:イルガノックス1010)0.1重量部を混合した後、ベント孔付き2軸押出機を用い減圧・混練して、表面処理二酸化チタンを配合したマスターバッチを製造した。
そして、実施例と同様に、前記マスターバッチ30重量部と、密度0.922、MI値7.0の低臭タイプの低密度ポリエチレン(東ソー株式会社 商品名:ペトロセン204)70重量部とを混合し、該混合物をTダイ成形機を用い、押出しラミネートにより、板紙層/未着色ポリエチレン層(東ソー株式会社 商品名:ペトロセン204)の板紙層側に、295℃で厚さ30μmとなるように積層して図1に示す積層材料を製造した。
このようにして得られ積層材料に積層された、表面処理二酸化チタン配合ポリオレフィン層にあっては、二酸化チタンの分散が非常に良好であった。
しかし、実施例と同様に、前記積層材料を所望のブランクスに打ち抜き、該ブランクスを用いて、表面処理二酸化チタン配合のポリオレフィン層により形成された一方の最外層が容器外側に、熱可塑性樹脂層(未着色ポリエチレン層)により形成された他方の最外層が容器内側になるように紙製液体用容器を成形した後、ミネラルウォーターを充填して密封し、8℃で7日間放置した後、臭いの官能試験を行ったところ、この紙製液体用容器は、二酸化チタン配合ポリオレフィン層を有さない対照用の紙製液体用容器(通常のミルクカートン)における結果に比べ、アミン臭が強く好ましくなかった。
[比較例2]
表面未処理のルチル型二酸化チタン(石原産業株式会社 商品名:PT−501R)50重量部に、キャリア樹脂として密度0.922、MI値7.0の低臭タイプの低密度ポリエチレン(東ソー株式会社 商品名:ペトロセン204)49重量部、ステアリン酸亜鉛1重量部を混合した後に、ベント孔付き2軸押出機を用い減圧・混練して、二酸化チタンを配合したポリエチレン層製造用マスターバッチを製造した。
そして、実施例と同様に、前記マスターバッチ30重量部と、密度0.922、MI値7.0の低臭タイプの低密度ポリエチレン(東ソー株式会社 商品名:ペトロセン204)70重量部とを混合し、該混合物をTダイ成形機を用い、押出しラミネートにより、板紙層/未着色ポリエチレン層(東ソー株式会社 商品名:ペトロセン204)の板紙層側に、295℃で厚さ30μmとなるように積層して図1に示す積層材料を製造した。
このようにして得られた積層材料に積層された、二酸化チタン配合ポリオレフィン層にあっては、二酸化チタンの分散が良好であった
しかし、実施例と同様に、前記積層材料を所望のブランクスに打ち抜き、該ブランクスを用いて、二酸化チタン配合ポリオレフィン層により形成された一方の最外層が容器外側に、熱可塑性樹脂層(未着色ポリエチレン層)により形成された他方の最外層が容器内側になるように紙製液体用容器を成形した後、ミネラルウォーターを充填して密封し、8℃で7日間放置した後、臭いの官能試験を行ったところ、この紙製液体用容器は、二酸化チタン配合ポリオレフィン層を有さない対照用の紙製液体用容器(通常のミルクカートン)における結果に比べ、ポリエチレンの分解物から発生する臭気を感じ好ましくなかった。
[比較例3]
酸化アルミニウム1重量部を用いて表面処理したアナタース型二酸化チタン(石原産業株式会社 商品名:A−220)50重量部に、実施例と同様に、キャリア樹脂として密度0.922、MI値7.0の低臭タイプの低密度ポリエチレン(東ソー株式会社 商品名:ペトロセン204)48.9重量部、ステアリン酸亜鉛1重量部、高分子量フェノール系酸化防止剤(Ciba S.C. 商品名:イルガノックス1010)0.1重量部を混合した後に、ベント孔付き2軸押出機を用い減圧・混練して、表面処理二酸化チタンを配合したマスターバッチを製造した。
そして、実施例と同様に、前記マスターバッチ30重量部と、密度0.923、MI値7.0の低臭タイプの低密度ポリエチレン(東ソー株式会社 商品名:ペトロセン204)70重量部とを混合し、該混合物をTダイ成形機を用い、押出しラミネートにより、板紙層/未着色ポリエチレン層(東ソー株式会社 商品名:ペトロセン204)の板紙層側に、250℃で厚さ30μmとなるように積層して図1に示す積層材料を製造した。
このようにして得られた積層材料に積層された、表面処理二酸化チタン配合ポリオレフィン層にあっては、二酸化チタンの分散が良好であった。
しかし、実施例と同様に、前記積層材料を所望のブランクスに打ち抜き、該ブランクスを用いて、表面処理二酸化チタン配合のポリオレフィン層により形成された一方の最外層が容器外側に、熱可塑性樹脂層(未着色ポリエチレン層)により形成された他方の最外層が容器内側になるように紙製液体用容器を成形した後、ミネラルウォーターを充填して密封し、8℃で7日間放置した後、臭いの官能試験を行ったところ、この紙製液体用容器は、二酸化チタン配合ポリオレフィン層を有さない対照用の紙製液体用容器(通常のミルクカートン)における結果に比べ、カートン原紙自体に臭気を感じ、風味が悪かった。
Claims (6)
- 二酸化チタンに対して、0.1〜5.0重量%の酸化アルミニウム、及び、0.3〜2.5重量%のシロキサンを含有する表面層で前記二酸化チタンを被覆してなる表面処理二酸化チタン100重量部に、金属石鹸としてステアリン酸亜鉛を0.1〜5.0重量部、酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤を0.01〜2.5重量部、並びに、キャリア樹脂としてポリオレフィン25〜300重量部を配合してなることを特徴とする無臭性紙製液体容器用マスターバッチ。
- 板紙層をベース層とし、その一方の最外層が、二酸化チタンに対して、0.1〜5.0重量%の酸化アルミニウム、及び、0.3〜2.5重量%のシロキサンを含有する表面層で前記二酸化チタンを被覆してなる表面処理二酸化チタン100重量部に、金属石鹸としてステアリン酸亜鉛を0.1〜5.0重量部、酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤を0.01〜2.5重量部、並びに、キャリア樹脂としてポリオレフィン25〜300重量部を配合した無臭性紙製液体容器用マスターバッチとポリオレフィンを混合したポリオレフィン層により形成され、他方の最外層が熱可塑性樹脂層により形成されてなることを特徴とする無臭性紙製液体容器用積層材料。
- 前記ポリオレフィン層が、押出し法により、温度280〜340℃で製膜又はラミネートすることにより設けられた、厚さ15〜60μmの層であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の無臭性紙製液体容器用積層材料。
- 前記ポリオレフィン層が、5〜25重量%の表面処理二酸化チタンを含有していることを特徴とする請求の範囲第2項又は第3項のいずれか1に記載の無臭性紙製液体容器用積層材料。
- 前記表面層で被覆される前記二酸化チタンとして、粒径0.01〜1.0μmのものが用いられることを特徴とする請求の範囲第2項、第3項又は第4項のいずれか1に記載の無臭性紙製液体容器用積層材料。
- 請求の範囲第2項、第3項又は第4項のいずれか1に記載の積層材料を用い、前記ポリオレフィン層により形成された一方の最外層が容器外側に、熱可塑性樹脂層により形成された他方の最外層が容器内側になるようにして成形されたことを特徴とする無臭性紙製液体容器。
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