JP5177800B2 - トルクセンサ及びパワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
光学方式のトルクセンサには、トルク伝達シャフト上に間隔をあけて固定された2つのディスクと、これらディスクを介して配設された発光素子及び受光素子とを備えたものがあり、それぞれのディスクに形成されたスロットが開口部を形成している。このトルクセンサでは、シャフト内のトルクによるディスク同士の相対的な運動によって、開口部の寸法が変化すると、受光素子での受光強度が変化することにより、トルクの推移を測定する(例えば、特許文献1参照)。
前記入力側検出部及び出力側検出部は、前記入力軸及び出力軸にそれぞれ設けられて軸方向の幅が周方向に沿って変化する反射部と、前記入力軸及び出力軸に光を照射する発光部と、前記入力軸及び出力軸からの反射光をそれぞれ受光する受光部とを備え、前記受光部からの出力値から前記入力軸及び出力軸の角度のずれ量を求め、この角度のずれ量からトルクを算出することを特徴とする。
この構成によれば、受光部からの出力値に基づいて、入力軸及び/又は出力軸の回転角度を検出するアングルセンサとしても用いることができる。これにより、アングルセンサを別個に設けることによる装置の大型化及びコストアップを回避することができる。
この構成によれば、入力側検出部及び出力側検出部とで発光部が共用化されるので、さらなる小型化及び低コスト化を図ることができる。
この構成によれば、入力軸及び出力軸の角度検出を周方向にわたって広域に行なえるので、検出精度を向上させることができる。
この構成によれば、反射部の分割箇所を検出することで、回転角度の検出をより良好に行うことができる。
この構成によれば、反射部の形成が容易となる。
この構成によれば、入力側検出部及び出力側検出部の受光素子アレーを構成する受光素子を共通の基板に搭載することにより、さらなる小型化を図ることができる。
この構成によれば、受光素子アレーの多重化により、検出の信頼性を高めることができる。
この構成によれば、角度検出前に受光部を初期化することにより、受光部からの検出信号を常に安定的に得ることができる。
この構成によれば、各受光素子での反射光の受光を良好にすることができ、入力側検出部及び出力側検出部での検出の信頼性を高めることができる。
また、本発明のパワーステアリング装置によれば、小型化及び低コスト化を図りつつ高精度なアシストができるパワーステアリング装置とすることができる。
図1は、本発明に係るトルクセンサを備えたパワーステアリング装置の一実施形態を示す全体構成図である。
図中、符号1は、ステアリングホイールであり、このステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力が入力軸2aと出力軸2bとを有するステアリングシャフト2に伝達される。このステアリングシャフト2は、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端はトルクセンサ3を介して出力軸2bの一端に連結されている。
また、トルクセンサ3は、入力軸2a及び出力軸2bの回転角度を検出するアングルセンサとしての機能も備えており、このトルクセンサ3からの入力軸2a及び出力軸2bの回転角度の検出値もコントローラ15に入力される。
図2に示すように、トルクセンサ3は、入力軸2aと出力軸2bとの間に、ねじり要素であるトーションバー(連結軸)21を一直線上(同軸)に備えており、このトーションバー21によって入力軸2aと出力軸2bとが連結されている。
また、受光部32は、複数の受光素子35を一列に配置した受光素子アレー36を備えてなるもので、回路基板(基板)29にそれぞれ搭載されている。なお、この受光素子アレー36は、入力軸2a側及び出力軸2b側にそれぞれ対応するように一対ずつ設けられており、一対の一方がメインとされ、他方がサブとされて二重化されている。
これら入力側反射部41及び出力側反射部42は、図4に示すような展開状態では、入力軸2a及び出力軸2bの軸方向に沿う幅が周方向の一側(図示左端側)から他側(図示右端側)へ向かって次第に狭くなるように形成されており、これにより、入力軸2a及び出力軸2bの周方向一回転で幅寸法が最小から最大となるように、それぞれの幅寸法が次第に変化するものとなっている。
また、コントローラ15は、受光部32からの出力値に基づいて、入力軸2a及び出力軸2bの回転角度を検出する。つまり、トルクセンサ3は、アングルセンサの機能も有している。
図5は、本実施形態のトルクセンサの動作手順を説明するためのフローチャートである。
なお、入力軸側検出部22及び出力軸側検出部23の受光部32の受光素子アレー36を構成する各受光素子35は、検出動作前に初期化される。
そして、コントローラ15は、各受光素子35からの出力値から入力軸2a及び出力軸2bの回転角度のずれ量を求め、このずれ量から、ステアリングホイール1に加えられたトルクを検出する(ステップS08)。
図6は、1bitからXbit(X:整数)の受光素子35を備えた受光素子アレー36からの出力値の出力電圧を示す図である。
入力軸2aがさらに回転し、発光部31からの光の照射位置から入力側反射部41が外れると、入力側反射部41からの反射光を受光する受光素子35がなくなり、図6(d)に示すように、全ての受光素子35からの出力電圧が高い状態となる。
また、コントローラ15は、例えば、全ての受光素子35からの出力電圧が高い状態(図6(d)の状態)をカウントすることにより、入力軸2a及び出力軸2bの回転数を検出することも可能である。
したがって、外光を遮るためにケースで覆ったとしても、装置全体の大型化を極力抑えることができる。
また、入力側反射部41及び出力側反射部42を入力軸2a及び出力軸2bの周方向にわたって延在するように設けたので、入力軸2a及び出力軸2bの角度検出を周方向にわたって広域に行えるようになり、検出精度の向上を図ることができる。
さらに、受光素子アレー36を構成する受光素子35からの出力信号に基づいて入力軸2a及び出力軸2bの角度を精度良く検出することができる。
さらには、入力側検出部22及び出力側検出部23にて、受光素子アレー36を多重化(上記実施形態では二重化)したので、検出の信頼性を高めることができる。
Claims (11)
- 連結軸を介して同軸に連結された入力軸及び出力軸と、これら入力軸及び出力軸の回転角度を検出する入力側検出部及び出力側検出部とを有し、
前記入力側検出部及び出力側検出部は、前記入力軸及び出力軸にそれぞれ設けられて軸方向の幅が周方向に沿って変化する反射部と、前記入力軸及び出力軸に光を照射する発光部と、前記入力軸及び出力軸からの反射光をそれぞれ受光する受光部とを備え、前記受光部からの出力値から前記入力軸及び出力軸の角度のずれ量を求め、この角度のずれ量からトルクを算出するものであって、
前記受光部は、複数の受光素子を配列させた受光素子アレーからなり、前記反射部からの反射光を検出した前記受光素子アレーの前記受光素子の数、及び、前記反射部の縁部の反射光を受光した受光素子の出力値から、前記入力軸及び出力軸の角度を検出することを特徴とするトルクセンサ。 - 請求項1に記載のトルクセンサであって、
前記受光部からの出力値に基づいて、前記入力軸及び/又は出力軸の回転角度を検出することを特徴とするトルクセンサ。 - 請求項1または請求項2に記載のトルクセンサであって、
前記入力側検出部及び出力側検出部にて、前記発光部が共通とされていることを特徴とするトルクセンサ。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のトルクセンサであって、
前記反射部は、前記入力軸及び出力軸の周方向にわたって設けられていることを特徴とするトルクセンサ。 - 請求項4に記載のトルクセンサであって、
前記反射部は、前記入力軸及び/又は出力軸の周方向の一か所又は複数箇所にて分割されていることを特徴とするトルクセンサ。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載のトルクセンサであって、
前記入力軸及び出力軸は、シボ加工、着色あるいは表面研削によって反射率を異ならせることにより、前記反射部が設けられていることを特徴とするトルクセンサ。 - 請求項1に記載のトルクセンサであって、
前記入力側検出部及び出力側検出部の前記受光素子アレーを構成する受光素子は、共通の基板に搭載されていることを特徴とするトルクセンサ。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載のトルクセンサであって、
前記受光部は、複数の前記受光素子アレーが複数列に配列されていることを特徴とするトルクセンサ。 - 請求項1から8のいずれか一項に記載のトルクセンサであって、
前記入力軸及び出力軸の角度検出前に、前記受光部が初期化されることを特徴とするトルクセンサ。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載のトルクセンサであって、
前記入力側検出部及び出力側検出部は、前記入力軸及び前記出力軸の反射部と前記受光部の受光素子との間に、前記反射部からの反射光を前記受光素子へ集光させるレンズを備えていることを特徴とするトルクセンサ。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに対応して、補助操舵トルクを発生させて出力軸に伝達するパワーステアリング装置において、
請求項1から10のいずれか一項に記載のトルクセンサを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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